266 冷たい校舎村7
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
5
6
7
8
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
全て表示
|
[どれだけ青空を夢見たって 現実というものは、そう簡単じゃない。>>5:+77]
(3) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
|
|
―― 病院 ―― ………………ぇ……
[――びくんっ、と血の気が失せた指先が跳ねる。 さいあくな気分でぼんやりした世界を見上げる。
しこたま殴られた後 飯作らなきゃいけない朝、みたいな気分だった。
白い無機質な天井が見えてる。 息苦しさに身じろごうとして、 それ以上欠片も動けやしないことに気づき いてぇ、ともう一回、俺は呟いた。
縛ってた髪の毛が馴染みのないタオルに擦れてる。 見渡せば、医療器具と思しきもの以外は殆ど白くって まるで雪の中にでも埋もれているみたいだ。]
(4) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
|
|
[……じゃあ、もう少しだけ埋まっていようかな。 そう思って痛みの中で朦朧と意識を漂わせて
輸血。とか。事件。とか。 ましてやけーじさん。とか。
そういう騒々しい話が向こうからやってきて 俺の気分を最悪にしてくれるまで そう時間はかからない。]
(5) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
|
|
[親父は? って聞いたら、 大人がすっごい困った顔をしたので、 いい子の俺は一旦見なかったことにした。
…………嗚呼。]
(6) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
|
|
[「メイワクかけて、ごめん」って、 とりあえず可愛そうな担任の先生に言伝を頼んでから 腹の傷を抱えて、ぼんやりと冬の窓を見て
いろいろ、言いたいこととか 会いたい人とか、いたはずなんだけど
……ひとまずゆっくり目を閉じた**]
(7) さねきち 2019/06/18(Tue) 01時頃
|
|
[落ちる点滴の速度を、なんとなく見ていた。] 「お父さんとの関係は?」
「別に、普通の親子ですけど。 母親がいなくって、家事は俺持ちで 昔はよく遊んでくれました」
「お父さんに殴られたりした?」
「そんなのは、しょっちゅう。 ……でも、どこの家庭でもやってるでしょう。そんなの」
[腹の傷が引き攣れるふりをして視線をそらした。 大人たちが首を横に振る。 そうして、調書を取りまとめて部屋を出て行った。]
(86) さねきち 2019/06/18(Tue) 23時半頃
|
|
[次に部屋に入ってきたのは一人の年老いた女性だった。 親父の妹さん。随分昔に遊んだっきりのおばさん。
その人が、とても悲しそうな顔をして ゆっくりと部屋の中に入ってきて 俺の机に荷物を置いた。
親父は勾留されていること。 足りない品があれば電話で伝えてほしいということ。 最後に、駄目な父親でごめんなさい、と 謝る必要もないのに、 三児の母らしいおばさんが頭を下げた。
俺は困ったように「いいんですよ」と首を振る。
親父も追い詰められてたんですよ。 俺は大丈夫です。
いったい誰のためにそんな言葉を吐いたのかわからないけど 呪い、みたいに言って、笑って]
(87) さねきち 2019/06/18(Tue) 23時半頃
|
|
[涙を浮かべたおばさんの手が伸びてきて、 抱きしめようとしてくれるのに ぞわりと背筋が粟立ってその手を払いのけた。
背骨に、あるいは腹に生ぬるい泥が這いずるような嫌悪感。
おばさんは俺を見て、ごめんね、とまた泣く。 どうすればいいのかわからなくって、 誰もいなくなった病室で、 腹の傷にうめきながら、俺は吐き気を飲み込んだ。
なんだか自分の体が自分のものじゃなくなったみたいだ。 ……夢の中で小さい悟を抱きしめたときは、 ぜんぜん、そんなことはなかったのに。
咽て痛みにうめいて、空を見る。 冬の青空は高くて色が薄くって、 汗ばむような夏はまだまだ遠い。]
(88) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
|
|
[手元には、あの日血に落ちた携帯がある。 今頃皆、勉強頑張ってんのかなあ。 と、思いながらそれを拾い上げる。
拾い上げて、少し震える指でこんな言葉を打って]
(89) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
|
|
――――――――――――――― To みんなへ
無事に帰ってきました。 巻き込んでごめんな。俺は大丈夫です。
少し退院に時間がかかるので。 病室から応援してます。 勉強、頑張って ―――――――――――――――
(90) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
|
|
[ふっ、と、小さくため息をついた。]
(91) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
|
|
拝啓。 生きて、って言ってくれたけど 早々、そう前向きにはなれないもんで。
……………でも多分。 どこに行っても地獄なら、 俺はきっと、こっちの地獄の方がいいんだと思う。
だから――――。
**
(92) さねきち 2019/06/19(Wed) 00時頃
|
|
―― 目覚め直後 ――
[ガレージの中にも似た真っ暗な瞼の裏で 知っている、声が聞こえた。
夢なのかな。と一瞬思ったんだけれども 途切れ途切れの意識を、 水面へ浮き上がらせるように起こして
ゆっくり、もういちど白い世界を見る。
白いシーツ。白い壁。白い天井に、照明。 その中で確かに色をもっているお前が見えた。]
(121) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
|
|
[レインコートじゃなくて マフラーを身につけて 鼻先が赤いのは寒いからかなあ。
笑っているんだか、笑えていないんだか、 微妙な顔を浮かべてそこにいる。>>108
なんだか 俺にとってとても、とても>>105 都合のいい言葉が聞こえた気がしたんだよ。 それが本当であれ、幻聴であれ、]
(122) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
|
|
キョー…………
[…………呼吸器がちょっと邪魔だなあ。ひとつ咳き込んで]
キョースケ。
[名前を呼んで]
(123) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
|
|
…………おはよう。 ありがと、うれし
(124) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
|
|
[笑いながら、立ち尽くすお前の頭でも ひとつ撫でてやろうかと思ったんだけれども、 また会えたな、って少しだけ涙が浮かんだんだけれども
許せよ、体がうまく動かせやしない。
だからほんとうにゆっくりした動きで、 横たわっていた俺の右手が ベッドの傍にあった指先にだけ触れただろう**]
(125) さねきち 2019/06/19(Wed) 08時半頃
|
|
―― 後日:病室 ――
うるせー。 お前だけにメール送ったんじゃないもーん。 それに、大学いかねーからって 勉強しないやつでもないっしょ。
[お前はさ、と、俺は悟に笑いかけた。 病室で椅子に腰かけて口を尖らせて 気遣うでもなく、文句が出てくる悟は やっぱり相変わらず高本悟のままで 俺が危惧した「ただのイケメン化」は免れたらしい。
無茶をいわれたので半目になって笑う。 結構中身イッたからなあ。とか。刺し傷の具合を考えながら 口をつくのはやっぱり冗談みたいなじゃれる言葉だ。]
(145) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
|
|
お? やっぱ俺がいないとさみしいか? さみしいのか? しょーがねーなー、悟は。ふふん。 ハグしてやろ。
[おいでおいで、と両手を広げて、 どうなったかは知らないけど、 悟はほどなくして寄せ書きと千羽鶴を取り出し 俺に寄せ書きの方を渡してくれる。 俺は歓声をあげて、その寄せ書きを受け取り その中身をしみじみと見ただろう。]
(146) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
|
|
おーーっ、ありがとう。悟。 嬉しい!
へへ。こんなバカにありがてえ話だよなあ… つーか。お前のコメントほんとらしくもないし
なにが早くよくなってください、だよ。
[少しだけ鼻をすすって、涙をごまかしながら 俺はにこにこその寄せ書きを眺めた。 文字で性格って出るよなあ、と思いながら ふと顔をあげる。]
(147) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
|
|
[お前も大学いかねえの、と、 悟にしては伺うような顔が見えたので、 俺はきょとんとしてから、 「あー、そーそー」と事もなげに笑った。]
俺んち、父子家庭だし。親父あんなんだし。 奨学金借りてもかえせねーかもだし。 無理だわ。 だから、いかねーよ。就職だ。
[こう見えても財布のひもは握ってたし、 実家の経済状態はよくわかってんのよ、俺、と 文化祭で田所さんにゴネた時とは打って変わって冷静に笑う。
それから、話を聞き出す母親のように微笑んで、 悟にこう問い返すだろう。]
(148) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
|
|
悟は、うどん屋継ぐのか?
**
(149) さねきち 2019/06/19(Wed) 13時半頃
|
|
生きればいいんだろ。と 投げ捨てるように出した答えを拾い上げて ひとつ、ふたつとまわし、生きる理由を探した。
(186) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
―― 起きた直後:病室 ――
[呼吸する事を忘れてしまったように、 キョースケがじっと俺を見ている。
いつもの笑顔は、閉店休業だそうです。
お前が血の気のない手に縋りつくのを目で追いながら 困ったなあ、って俺は別の意味で少しだけ笑った。
こんな風に悲しませるなら、 馬鹿なことしなけりゃよかったって 申し訳なく思う気持ちが三割。
それから、また会えた事 生きて、といってくれた事、 それに対してありがとう、って思う気持ちが六割。]
(187) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
[残り一割は、…………そうだなあ。
随分と、微笑む顔以外を見ていなかったので、 そんな顔もするんだ、って
…………見えもしないのに、 涙に濡れた声から察して、>>138>>139 嬉しく思う気持ち、で一割。
俺は善人じゃないので、 泣きながら、いろんな気持ちを伝えてくるキョースケの いつもは見えない旋毛をじっと見下ろしながら たどたどしい言葉を聞いている。
触れてくる手が暖かくて、静かに握り返した。]
(188) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
…………………そう、だな。
[言葉少なに頷いた。 義務ではなくって、楽しみのために。 そのためだけに、ただ一瞬のために 花火のように、あるいは花のように。
そんな風に生きていけたら、どんなにいいだろう。 お前の言葉を聞きながらそう思ったよ。
生きる道を見つけるよ、と言ったからには まっとうにまっすぐに明るく生きていこうって 俺は思っているから ひとまず、気休めのように明るい言葉を吐く。]
(189) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
あんま、心配すんな。 つか、夏が楽しみだから生きんのか なんだそれ
[俺は笑って、涙に濡れる手のひらを動かして ゆっくり、あふれる涙を拭った。
丁度小さい頃花をお前の耳に挟んで 「可愛い」って笑った時みたいに 動かない指で、そっと耳の上あたりを撫でて 後ろ頭を撫でて、
ずきり、と痛む腹に息をついてから きっと子供に言い聞かせるように小さい声で言った。]
(190) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
あのな、気づいてるよ。呪い。 ……死ねないな、って思ってしまった。 だからあんまり褒められないことを、俺もするよ。
(191) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
キョースケ。 俺も、夏を楽しみにするな ……もっと色んな季節や時間が楽しみになるように いろいろ、遊ぼうな。
ありがとう。
…………あのな。 それでも俺とお前が嫌になるくらい世界がダメなら そのときは……
……逃げちまおっか。
[具体的にどうする、っていわずに、俺は笑った。]
(192) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
|
俺は、その日を楽しみに生きるよ。
(193) さねきち 2019/06/19(Wed) 21時半頃
|
1
2
3
4
5
6
7
8
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る