261 エイプリル・トフィーの融解点
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[ そうして、私が誠司さんの自死を人伝に知るのは 星の降る日を翌月に控えた頃。]*
(41) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ガタタンッ、
家の扉が開いた。 鍵をかける習慣はないとはいえ、 他人の家に入るには挨拶は必須だ。
誰だろうと思ってそちらを見ると、 今ここに在るはずのない顔が見える。]
は? 何でお前、
[言うよりも早くそいつはずかずか歩を進め、 襟元に掴みかかってきた。 ぐっ、と首が閉まって呻き声がもれる。]
(42) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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レベッ カ、お前、 か みさまに、
[会いに行っている筈だろう、 村長の家系の人間なのだから。
それなのにどうしてここにいるんだ? 問う声も途切れ途切れだ。
こちらを見る視線には憎悪。]
「神様なんている訳ないでしょ」
[目を見開く。]
(43) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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「なんで山籠もりなんてしなくちゃなんないの」
[お前が、それを言うのか。
ギリッ、と首に爪が食い込む。 ぷつり、とした感覚があった。
殺される。 いやそれよりも、
力を入れて彼女を振り払って、 げほっと咳込んだ。]
(44) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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お前それ、本気で言ってんの?
[首元を触るとぬるりとする。 指先を見ると赤かった。
その隙をつかれ、 胸元を強く蹴られ後ろに倒れる。 ゴッと鈍い音がして脳が揺れた。]
「本気よ」
(45) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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「ねえ、考えたの」
「あんたが選ばれたってさ、 つまりあんたの子孫を 残す事を許されたってコトじゃない?」
[頭が働かない、 後頭部に妙な感触はないから、 恐らく血は流れていない。
焦点が合わない、 目を閉じて呼吸を落ち着ける事に努める。
その間も彼女の言い分は続く。]
(46) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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「つまりあんたの子供がお腹に居たら、 それはつまり、 私がシェルターに入っても良いってコトじゃない?」
(47) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ めちゃくちゃだ、
動かない頭でも、それは解った。 こいつは本当に、何を言ってるんだ。
動かない俺の身体に乗る。 ようやっと目を開くと、 嫌な笑みを浮かべたレベッカがいて、 くそくらえと思った。
こいつは本気なんだろうか? 頭がおかしいな。
そもそも村長の娘のくせに、 神様が居ないなんていうところから、 頭がおかしいんだ。]
(48) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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うらぎりもの、
[小さく漏れた声に、彼女はカッとした表情で、]
(49) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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「裏切者は!!あんたじゃない!!!」
[またグッと首を絞められる。 身体の下が畳なのはまだ救いなのだろうか。]
(50) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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「裏切者!裏切者!! うらぎりもの、うらぎりもの、 裏切者…ッ、裏切者!!!
この村から出れて! 生き延びれて!!
さぞかし良い御身分ね!!?
なんであんたなの!? 私でいいじゃない!村長の娘よ!?
私のッ… わたしの、」
(51) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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「いままでのじんせい、 報われても、いいじゃない」
(52) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[喚く声を理解しながら、 しかしどこか遠くで聞いた。 首を絞める力が緩んだのが解った。
こいつは何を言っているんだ。 同情してほしいんだろうか。]
(53) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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報われるような、 人生を、
お前は送ってきたのかよ。
[呟かれた反論に、 は?と彼女の顔が強張った。]
(54) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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裏切者。だろ、お前。 知ってるぞ、 中学の時外に男作って、 夜な夜な村抜け出して、
何してたかなんて、 村中皆知ってる。
[首元に触れていた手が、びくりと揺れ、 表情が蒼褪めていく。]
(55) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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だからお前は嫌なんだよ。
俺の子供? は、一回既成事実作ったら、 あとは本命とやりまくって そっちの子供連れてくんだろ?どうせ。
ばかじゃねえの、
もっともそんな方法、 国が融通きかせてくれるわけねえじゃん。
少し考えたらわかるだろ、
神様の事にしたってさあ、 いないとか、 本気でいってんの?
バカだろ、…
(56) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ゆるゆる吐き出す言葉の数々に、 レベッカの動きは完全に止まっていた。
目を伏せる。 頭の奥がじんじんとする。
首元がひやりとして、手が離れた事が解った。 上に乗っていた重さも無くなった。
彼女が立ち去ると同時に、 他の村人がやって来て、俺を見つけて、 たぶん医者を呼ばれるのだろう。]*
(57) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[ 村長が 山から帰ってきた。 ]
[その頃にはレベッカはもう村を出ていて、 恐らくは二度と戻らないのだろう。
清々したけど、 あんなのが村長の娘だと言う事実は、 気に入らないままだ。
軽い脳震盪で済んだとはいえ、 一歩間違えば殺されてたところだし。]
(58) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[村人が集められて、 山に登った結果を聞かされる。
結論、神様には会えたという。
俺は少しほっとして、 村長の話を聞いた。
山の神様が言うには、]
俺に…村を出ろ、って?
(59) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[そういう事らしい。 一人でも生き延びて、血を絶やさずに。 この村の事実を、山神の存在を、 後世へと残してくれ、と。そういう事だ。
俺は一度口を噤んだけども、 でもそういう事ならば、確かにとも思う。]
解りました。 俺は…七月、シェルターに入ります。 だから、その時に持って行けるように、 神様についての伝承や文献を纏めて貰いたいです。
[村長にしか解らない事も在る。 山の神を讃える音楽も習わなければならない。 やる事は沢山あって、 七月になるまでに間に合うか解らなかった。]
(60) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[それと、もう一つ。]
[山の神様から言い渡されたという事柄に、 俺は緩く、目を瞠った後、
静かに静かに、頷いた。]*
(61) 2019/03/27(Wed) 23時半頃
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[終わりの日が定められていても 扉で区切られた世界の時間は緩やかに過ぎていく。
箱舟へのチケットと言うには素っ気無い封筒は 飾り気無い机に馴染んでいた。 宛先は何度見ても変わらず見慣れた名前のままだが、 既にひと月が経っているのに現実味は薄いまま。
そんな認識で済んでいるのは 家に居るようにと言った両親のお陰なのかも知れない。 ニュースでは荒んでいく人々の心を映していたし、 選ばれた者への反応も包む事無く語られている。
炎上騒ぎや事件をまとめている個人記事がある辺り 世界にはまだ時間を持て余している人もいるよう。]
(62) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[街の様子は両親からの話によると 食料の買い占めや宗教の呼び掛けなどが目立つ程度。 それでも犯罪は少なからず起こっているらしい。
最後の日を刑務所で過ごすのだろうかと首を傾げたが 独身者が大半を占めていると聞けば何も言えなくなる。
少なくとも彼らにとっては 独りの部屋よりも穏やかに過ごせるのだろう。]
(63) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[―――あの日から、あの子は帰って来ない。
じっと封筒の宛名を見つめた後、 鞄にありったけの荷物を詰め込んで家を出て行った。 両親が取り乱していない様子を見るに 連絡はしているらしい。 それでも時折心配そうに話をしている。
友達といるのかも知れないし、 付き合っている二つ上の先輩といるのかも知れない。]
(64) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[ ひと月遅れで届いたこの感情は 多分 疎外感 と言うものなのだろう。**]
(65) 2019/03/28(Thu) 00時頃
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[ なにも、かわらない。 ]
(66) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[青春とは 何者にも成れる気がして、結局何者にも成れないことだ]
(67) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[ 5月。 最後の一日になるまで歯車でいる人々は 何かに吹っ切れたのか知る由もないが、 如実に増加した着信回数に苦笑しながら 馴染みの150ccを唸らせる。
薄い雲一枚に遮られて達観した三日月が どうにも他人と思えないほどには 運命との疎外を感じさせていた。 ]
(68) 2019/03/28(Thu) 00時半頃
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[ 粘り付く熱帯魚の感覚と満ちる潮の匂い。 望月の白い海の底で、二人で溺れてみたい。 世界の終焉すら甘い言葉のエッセンスに、 底冷えした臓腑が一つ。
最早馴染みの虚脱感にひくりと喉を引き攣らせ それでも軽薄なりに率直な笑顔を張り付けて 隙を見せないように湿った髪を撫でた。
己には関係のない話だから、 普段通りと変わりない。 ]
(69) 2019/03/28(Thu) 01時頃
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……、いたい。
[ 息が出来ない。 帰る前に金を渡すのなんて嫌だろう、と 前払いで貰っていた封筒もトランクに投げ ハンドルに頭を押し付けた。
しにたくないと泣き喚きながら、 最後には笑って礼を言う女の、男の、 心の中からも爪弾きを喰らった気分で 深く深く、息を吐いた。 ]*
(70) 2019/03/28(Thu) 01時頃
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