240 光と闇の夢幻神楽
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――――貴方は、すく、……っ。
いえ、…………琵琶丸様、でございましたか。
[>>79目を丸くして、姿を見つめる。
先の《大殲》の折、軍を問わず患者を診ていた名医が在った。 その義心、その高潔さ――――何よりも、その腕前。 英傑として名を連ねる者ではあらずとも、人はいつしか名医をこう呼んだ。
――――《少彦名神》、と。]
(82) 2018/05/11(Fri) 20時頃
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…………お久しぶりです。 先の《大殲》の終わり際、貴方の医療を受けた者にございます。
すぐに家の者が迎えを寄越した故、あのような出立となり、申し訳ございません。 その節は。本当に、お世話になりました。
[誰の目があるとも知れぬ故、素性までは述べない。そもそも先の《大殲》でも、名しか名乗らず金を置き立ち去ったきりだ。 姉との死闘で受けた傷。特に左脚のそれは、腱まで届かんとする深手で。 それを、ほぼ前のまま動ける迄に縫い合わせてくれたのは。他でもない、この医師であった。
覚えられているかどうか。 記憶にあった所で、どのような印象であったかまでは、女の知る所ではなかったが。 深く頭を垂れ、当時は告げられぬまま去らざるをえなかった礼を述べた。]
(83) 2018/05/11(Fri) 20時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2018/05/11(Fri) 20時頃
屍漁り 梅子は、メモを貼った。
2018/05/11(Fri) 20時半頃
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[さて。
穢夷内の移動だが。 妃奈子はもっぱら天に舞う移動方法を好んでいた。
傍から見れば闇が集結して雲となり。 その雲の上に座すは姫巫女。
それは、もしも敵対する側から見れば。 威圧しているような行為にも見えるだろう。
事実、《大殲》の時は雲の上から闇の矢を放つだけの掃討戦もあったのだから。]
(84) 2018/05/11(Fri) 21時頃
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[《大殲》の終わりごろ…と記憶の蓋を開けながら、下げられた少女のつむじをまじまじと見つめる。天倒が綺麗なお嬢さんだ。こんな子が確か滝のような汗を流して…]
んーーーっと、ああ、思い出した! あの時は物資も限界で、麻酔もぎりぎりしか打てなかったんだ。 よく頑張ってくれたなー。 経過を見てやれなくって気にかかっていたけど…
[大きくなったな、櫻子ちゃん、と感慨深げにささやく。 一歩間違えれば生死を彷徨う、いくつもの深い刀傷の縫合を小さな女の子が泣きそうに、けど食いしばって耐え抜いたのを覚えている]
(85) 2018/05/11(Fri) 21時頃
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壮健…とはいえないみたいだけどな。寝不足か? ちゃんとご飯食べてるか?
[目に充血が少し見られる。あれこれと気にするのはお節介がすぎただろうか。]
(86) 2018/05/11(Fri) 21時頃
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ふ。 威嚇の心算か?まぁいい。
[射掛けられた矢に身じろぎもせず見送る。 射線が読めていたのもあるが、あの女はつまらぬ騙し討ちをするような性格ではないと踏んでのことだ。]
さて、私も向かうとしよう。
[ぐるりとあたりを見回すと、異様な速度で進む一筋の雲。 大方あれは先ほどの女だろう。 別に追いかけるわけではないが、あの女がいるところに乱が起きるはずだ。 また一人屍を斬り伏せ、足を向けた。]
(87) 2018/05/11(Fri) 21時頃
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―― 五稜郭 ――
待ぁーて待て待てぇぇぇぇぇーーー!!
[走る。走る。走る。目を血走らせ、 我武者羅に目の前の男の背を追って。
生者も死者も構うものか、 前に立つならば容赦なく斬り伏せ、棄てる。 運命時間が尽きればどの道世界は滅ぶのだ。
―――そして、巫女姫様の大願が為されれば、 崩壊したこの世は"楽園"へと生まれ変わる。]
(88) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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いえ、あの局面で診て頂いただけで充分です。 ……それに、あの傷を受けた時点で、痛みはさほど変わりません。
[>>85感慨深げな言葉に、苦笑を返す。 そういえば。姉とあからさまに差のある待遇しか受けられず、当時の私は歳の割に背も低く、痩せぎすだった。 とはいえ。だからこそ、少ない物資でも手当てが間に合ったのかもしれないと思えば。皮肉なものだった。]
(89) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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さて、はじめるとしましょうか。 居るのでしょう?《天照》
[闇色の雲が五療郭の上空へと辿り着いた頃。 地上へと向けて、念の為の警告をしていた。]
私に従うのならば。 伏せていなさい。
後で命を繋いであげる事が出来るけれど。 痛みは少ない方が良いでしょう?
[そう告げた妃奈子の声は。 五療郭に居た者達へと伝わるだろうと。]
(90) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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[――昂]
[警告からしばらくして。 闇色の大雨が降り注ぐ。
妃奈子の放った力は。 《天照》を焙り出そうとするものだった。 もちろん、それに呼応するように。 死者の軍勢も五療郭へと向かって来たのだけれども。]
(91) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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穢夷に入ってすぐ、此方へ向かったので。まだ、ゆっくり身を休められていないんです。 ……この辺りはまだ然程手は及んでいませんが、死者の軍勢が闊歩している中では、なかなか宿も探せなくて。
[嘘ではないが、全てでもない。 が。穢夷に入ってすぐまた傷を作ろうとしていたなど、この流れでは言うに言えずに。]
ああ、でも。あの頃に比べたら、きちんと食べていますよ。 重ね重ね、先生のお陰です。
[>>86医師としては、やはり気になるのだろうか。思いがけぬ再会に、久方振りに年相応の笑みを浮かべて。]
(92) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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――――そういえば、先生。
春告鳥様がここに居ると、馬車の御仁から伺いました。 縁もゆかりも無い者で恐縮ですが、ご面会は可能でしょうか?
…………故あって、探し物をしているのです。 《須佐之男》様と共に戦った《天照》様なら、何かご存知ではないかと思いまして…………。
[確か、姉は。《須佐之男》と剣を交え、《叢雲》を折ったと聞いた。ならば。《須佐之男》を探せば、《叢雲》の手掛かりを掴めるかもしれない。 そう、当たりを付けて問い掛けた――――その瞬間。]
(93) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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…あ?
あれは、妃奈子姫の移動雲か?こっちに向かって来てねぇか?
[>>84威圧的な暗雲がこちらへと向かってくる。 姫巫女の≪記憶≫の封印、五療郭の医学的見地から診てみようと往診に向かったことがあったが、結果はやはり芳しくなかった。 そして、あちらから来られたのは《大殲》以降初めてのことだ。]
(94) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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――――…………っ!?!?!?
[>>90空から聴こえた声に。 馬車と医師を背に、鯉口を切る。]
…………妃奈子!? 貴女、何で…………!!!!!!
[しかし。叫ぶやいなや、>>91闇色の雨が降り注ぐ。]
(95) 2018/05/11(Fri) 21時半頃
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っ、皆、建物の中へ!!!!!
[咄嗟に、近くに居た者の裾を掴み、建物へと駆け込んだ。 琵琶丸と、車夫が一人。間に合わなかった誰かが逃げ込んだ馬車の幌に大量の雨が降り注ぐものの。生憎と、それが誰か、助けた者の顔すら確かめる間もなく。]
琵琶丸様、不調法をお詫び申し上げます! 《天照》様は、どちらに!? 私は、あのお方のお話を聞くまで、あのお方に死なれては困るのです!!!!!
[そう、琵琶丸に向けて叫んだが。窓からも入り込む雨に、建物の奥へ後退せざるを得ずに。]
(96) 2018/05/11(Fri) 22時頃
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ひゃひゃひゃ!! はじまったはじまったァ!!
[>>91 走る先の五稜郭へ降り注ぐ、闇の雨霰。 予母都志許売は天を仰いで歓声を上げた。]
巫ぃぃぃ女姫様のおなりだぁぁーーーー!!
[……だが、その一瞬の隙が命取りだった。
降り注ぐ闇の流星雨に見とれている内に、 ほんの少し、ほんの少しだけ。追いかけていた 《須佐之男》から目を離してしまったのだ。]
(97) 2018/05/11(Fri) 22時頃
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屍漁り 梅子は、メモを貼った。
2018/05/11(Fri) 22時頃
看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2018/05/11(Fri) 22時頃
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悪いわね。 運命時計の猶予は少ない。
多少乱暴にでも、私たちは《三種乃神器》をすべて手に入れないといけない。
[その声は黒い風に乗って届くのだろう。 少なくとも、《天照》へは。]
(98) 2018/05/11(Fri) 22時頃
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そうか…大変だったな。
宿というには待遇はよくないが、空いている部屋を貸すこともできるからな。受付に行ってみろ。昔の詫びだ。 …そもそも、あの金子は貰いすぎだからな?
[>>92ほころぶような、とはいかないまでも、ようやく笑みを見せる程度に余裕のできた櫻子ににかりと笑みを返してみせた]
《須佐之男》に――≪天照≫だって? 櫻子ちゃん、一体何に関わって―――
[>>93春告鳥は仕方がない。人の出入りが激しいゆえに隠しきれるものではない。 けれど《須佐之男》と関わった者としての言動となればきな臭くなってきてしまう。何を知っているのかと尋ねようとしたところに>>90]
(99) 2018/05/11(Fri) 22時頃
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[>>90響く声に天地が傾くような感覚を覚える]
………、《神槍》に気付いたか、《伊邪那美》。 無辜の民を今度は己で傷つけて。北の大地をどうするつもりだ。
『沼太郎』!五療郭の結界を起動せよ!! 急急如律令!!
[五芒星の土地を療養院として選んだのには訳がある。一つ、五行の力を借りて病気治癒の活性化を図る為。一つ、外敵からの攻撃から守る為。城郭から囲む堀に呪力の光が走っていく。
結界の張られると同時か否か>>91降り注ぐ闇色の雨]
(100) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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やるじゃない、《少彦名神》
[こちらの攻撃の大半は呪力の光で遮られてしまっていた。 だが――。
すべてを遮る事は出来ず。 闇の雨は一部の場所へとそのまま到達する。
さて。]
――《天照》 無駄な抵抗は止めて投降しなさい。
そうすれば、これ以上の攻撃はしないわ。
(101) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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[>>96堀の結界を突き抜けた闇色の矢は庭園に降り注ぐ。 己や周りを誘導して建物の中に避難させた櫻子の勢い、真摯な願いにこ応えるべきだと頷き返す]
…面会を許可しよう。 あいつの容体はよくない。手術しながら話を聞いてくれ。 『沼太郎』、春告鳥は庵にいるか!?すぐに摘出手術の準備を………
(102) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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ああ゛?逃げ出しだぁ…?????? 何故すぐに報告しない? 「五稜郭の患者を守るならば私は五療郭にいるべきではない」と言って出て行った? 《五療郭管理式神》としてもそれは妥当と判断した? 患者の意思を尊重???
(103) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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…………これは…………!
[>>100成程、これが故の《五療郭》。 見る間に展開される結界に息を呑むも。入り込んだ雨は、如何程の残滓でも。>>98>>101恐らくは、彼の元へ。]
(104) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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……何に関わって、と、仰りましたね。
[《神槍》についてもそうだ、聞きたいことは山のようにあったが。 >>99襲撃を受ける直前、聴こえた言葉を思い返し。>>102場を移る折に、呟く。]
――――私は、《神罪》です。
穢夷で姉が黄泉還ったと知り。 再び殺す為、この地を訪いました。
姉が折った神剣《叢雲》でなければ。 恐らく、姉は死なぬのでしょ…………
[《大殲》の英傑たる姉を私欲で殺した《葛城》の娘は、だがしかし《葛城》唯一の血脈で。故に名を呼ぶ事も憚られるも、《神罪-カムヅミ-》という字名を受け、不義の象徴と扱われた。 その話が、何処まで届いているかは知らない。冥い顔で、呟きかけて…………]
(105) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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――――……はぁ???????
[>>103思わず、素が出た。]
(106) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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主治医は俺だ!! 勝手な判断するんじゃねえ!!
[『沼太郎』と、この通信につながらない春告鳥に説教を叫んだ]
…すまねえ櫻子ちゃん、予定変更だ。春告鳥が誘いに乗って自ら出て行った。外に向かうぞ。
[興奮を抑え、櫻子に謝罪して外へと飛び出す。春告鳥が妃奈子に捕まる前に間に合わなければ、彼は*]
(107) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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……どう考えても標的が逃げれば被害が悪化しますよね、《天照》って馬鹿なんです? 後、妃奈子の呼び掛けや話の流れで薄々そうかなーまさかなーいやでも違うよなーと思ってはいましたが、まさか《天照》に神槍が埋まってるとかそんな話ですか?? あの広範囲射撃を見てわざわざ的になりに行くとか、馬鹿なの??? 死ぬの???? 死にたいの????? 死にたいんですね????????
(108) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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……………勿論です!!!!! 何がなんでもとっ捕まえて《須佐之男》の居場所吐き出させてやるわ、耄碌爺!!!!!!!
[>>107最後まで聞く間も無く。 怒声と共に。雨が降り注ぐ方向目掛け、女もまた、琵琶丸と共に外へと飛び出した*]
(109) 2018/05/11(Fri) 22時半頃
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漂白工 ピッパは、メモを貼った。
2018/05/11(Fri) 23時頃
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…………居た!!! あれ!!!!!
[五療郭の結界と外界の狭間。 その場所へとふらふらと歩み寄る、一人の男の姿。
そして。 >>101上空には、幾年振りの姿。]
(110) 2018/05/11(Fri) 23時頃
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……投降、には見えないわね。 お久しぶり、《天照》
[結界から此方へと向かって来ていた相手。 それでも、その意思は明らかに。
こちらへと叛逆する意思に溢れていて。]
(111) 2018/05/11(Fri) 23時頃
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