272 【R18RP】十一月と、蝶が奏でる前奏曲
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視点:
人
狼
墓
少
霊
全
マドカに1人が投票した。
アリババに10人が投票した。
アリババは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
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── 8年後:もりさき食堂 ──
はーい、三番テーブルさん、 鯖定いっちょー
[……って、と口から飛び出てしまった私は 「エエッ」っと思わずのけぞった。 あれ?こんなこと、つい最近、>>0:64 そして遠い昔に、あったような。>>1:47
さっきまで青春してたはずの私の姿は なぜか割烹着姿で。 「いつもの私」の日常が流れてた。]
(0) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 11時頃
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[夢の終わりに、ぼんやりと聞こえた 「戻った暮らしはどうでしたか」と。 あたしはしあわせだったよ、って告げて 高本の輝かしい未来を犠牲にすることを、 ほんの少しの躊躇とともに、選び取る。
大丈夫。これはふたりで、決めたこと。]
(1) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 11時頃
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[なのに、戻った世界はいつものままで、 私はぼーっと食堂にたたずんでいる。
店の片隅、ちいさなテレビ。 流れているのは、ワイドショー。
「あれ?これ高本さんちの倅だよな」
って、私の後ろで常連さんの声がする。 ふと見上げたテレビには ──── ]**
(2) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 11時頃
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[ それは、
「知らない今日の、続きの明日」の、 ・・・ 数日前の話 ]
(3) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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─ 改変後:知り得ぬ回想 ─
うお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ、 本物だーーーー!!
[新しく導入する新機体>>1:135が届くと、 楽しみに楽しみに楽しみにしてた俺は目を輝かせる。]
約束!約束!ありましたよね!!!
[一番に乗せてもらうという約束だ。 責任者は笑いながら了承してくれた。 仔犬ムーブとぶんぶかふられる尻尾はわりと強い。
先に届いていた説明書はもう100回は読んだ。 頭に叩き込んである。
確かに従来の飛行艇と違う個所は多々あったが、 慣れにくいと言う程ではないなという感想だ。]
(4) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[うお〜と新しい空二に乗る。 乗った状況でブイサインした。いえーいみてる? そこにいたハラフにも手を振る。尻尾はすでに全力だ。
バイタルチェックや登録認証、アルコールチェックだ。 問題が無ければエンジンがかかる。かけた。まずは陸路だ。
少しずつ安全を確認しながら動かしていく。 走って止めて、問題はないようだ。
よしよし。
次はちょっと長めに走る。 コーナリングが従来のものより滑らかで、 バランスをとりやすいと言う体感だ。いいな。 機体に付いた浮遊装置を利用しているらしい。
機体を倒しながらカーブしても、 ふわっと元に戻る。風を纏っている感じだ。 会社の敷地内をぐるっと大きく走ってまわって、元に位置に戻ってきた。]
(5) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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これすっごいよ、めちゃくちゃ走りやすい! 操作も前のより簡単だし、 これなら免許取る人も増えるんじゃないかなー。
[そうなのだ。そこもすごい。 システムの一新とあるのは伊達じゃなかった。
操作スイッチが少なくなって、 解りやすくなっている。
勿論慣れるまでは従来通りの操作もできるように、 二種類のパネルを付け替えらえるのも便利だ。]
(6) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[まずは乗り心地という事で、 パネルは従来通りのものを選んだ。 付け替え作業やスイッチの確認など、 複数人で念入りにやる。]
(7) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[パネルを作動させ、グリーンライトを確認する。 正常に動作している事もまた、複数人で確認した。
試運転だから全員が念入りだ。 でもワクワクと楽しそうだ。 どうせ事故なんておこらないだろうし、 新しい機体をつかって皆で遊んでいるようなもの、
――――― の、はずだった。]
(8) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[陸路を走らせつつ敷地内にある発着場へ行き、 そこから空へと飛びたった。
最初は低空から───、 あれ?
なんか高くないか?という声が下から聞こえた。]
(9) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[パネルを操作する、が、受け付けない? 入力した動作は全て弾かれて機体が高度を上げていく。]
まてまてまて…!
っトラブルだ! 空域調整機能に不具合がある!!
[軽い混乱がありつつも下へと叫び、 自分はパネルと向き合う。尻尾の先が丸まっている。 大丈夫、冷静に、大丈夫。
何とか高度を下げようと暗記した取説内容を思い出す、そうだ、確か非常装置が、鍵穴下部にあったはずで、 急いで開くとそこにも書かれている説明に目を通し、]
(10) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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非常装置使います!!
[声をかけると同時に、スイッチを押した。]
[機体は上昇を止める、まず安堵。 そうしてゆるゆると下降をはじめ、 これで大丈夫かと思、]
(11) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[がくんっ、]
[ あ、]
(12) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[気付いた時には、眼前に地面が在った。 傍から見ていたなら浮遊状態が解除され、制御を完全に失った空二が真っ逆さまに墜落した事が解るだろう。着地する直前に安全装置のエアクッションが自動的に作動し衝撃を緩和はされたようで大きな外傷はない。
だけど俺にはもう解らなかった。 ─── ただ視界の端に、 季節外れの蝶の羽が見えた気が ──…。]
(13) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[事故の原因は機体の初期不良だ。 パネルの付け替え時に切り替わるはずだったプログラムにバグがあり、パネルによる操作と空域調整機能が上手く働かなかったようだ。 事故の原因も追究されるとの事。
ティムには多額の保険金が下りるらしい。 それを彼が知る事はなかったけど。
――― 事故から数日後である、 「知らない今日の、続きの明日」。
それは、 頭を強く打っての意識不明の状態。 そこから回復しないティムへの面会が許された、最初の日だった。]*
(14) udon 2019/11/10(Sun) 12時半頃
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[ピッ ピッ ピッ とおく、とおくに電子音が聞こえる。 規則的な音。アラームにしては小さいような。 だいたい私の携帯の音じゃないし。
手を伸ばして止めようとして 身体の節々が痛いことに気がついた。 そうだ刺されたんだし当然なはず。
待って、痛いのはむしろ背中というか肘とかで でも刺されたのは腕なはずで……。 あと右足はどうにも感覚がないし それに何かが引っかかって 腕が動かせるんだけど引っ張りにくい。
おっかしいなーと思っていると 何かが私の手を強くつかむ。
疑問符を浮かべながらようやく目を開ければ ――そこに居たのは。]
(15) moggyu 2019/11/10(Sun) 14時頃
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――病院――
[バタバタせわしなく病室に入ってきた 看護師さんとお医者さんによると
私は車の前に飛び出した子供を助けようとして 道路に飛び出して子供をかばった結果 車のボンネットとフロントガラスに全身打ちつけて 意識不明のままここに運ばれてたらしい。
……お、おう? すごいね??
我がことながらそんなことをするとは ちょっと思えなかったんだけど そういうことなら、そうなんだろう…?
全身強打はしているのと 右足はしばらくギプスだそうですが 幸い命に別状はないとのことだった。]
(16) moggyu 2019/11/10(Sun) 14時頃
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[――私が選んだのは 「知らない今日」の「続きの明日」。
私の大切な人は そこで笑っていてくれるだろうか。**]
(17) moggyu 2019/11/10(Sun) 14時頃
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― あの日の文化祭 ― [そっと抱き締めたまどかがありがとうって言う。 それが、さよならにも思えて、 蝶が羽ばたくように秋風が吹くから、
――この一瞬を、俺はずっと覚えていようと思う。
腕に残るのは君の匂いと温もり。 さようなら。 そしてまた会いに行こう。 何度でも、お前の所へ]
(18) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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[んで、俺が窓辺でちょっと黄昏てたら。 急にへたりこんだまどかが素っ頓狂な事を言う。>>2:323
だから俺はぶはっと吹き出して]
そろそろ終わるぞ。 大丈夫か? 文化祭楽しんでるかー?
[そう言えばばたばた慌てるまどかが見れる。 さっきのまどかとは違うまどか。 こっぱずかしい告白とかも覚えてなさそうだ。
だから俺はちょっとほっとしつつ。 でも少し寂しくも思いつつ笑って]
(19) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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なんなら今から走るか? 文化祭。
[そうまどかを誘って。 一緒に終わりかけの屋台やらイベントやら。 走り回って慌ただしく見て回ろう。
コントみたいで面白い。 次の日、 一緒にまどかと文化祭を見て回って。 お化け屋敷でおんぶしたり、ミスコンで野次飛ばしたり。 そんなのが噂になってしばらくからかわれたりしつつ。
覚えて無さそうなまどかにニヤニヤ。 ある事ない事色々吹き込んで、 それでわーわー騒いでじゃれ合って、 賑やかな高校生活を過ごしていった]
(20) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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[それから、高校を卒業した俺は。 地元近くにある美容の専門学校に通う事にした。 文化祭でまどかにした化粧。 あれがそもそもの動機だったように思う。
「どんな冴えない2点の子でも、 メイクの力で100点満点!」
そんな心意気を掲げつつ、 俺の手で色んな子が綺麗になるのを見るのは良いものだ。 俺がその子の人生を少し彩れた気がするから。
そうやって色んな子を綺麗にしながら]
(21) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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[でもやっぱ、あの文化祭の空き教室。 まどかに起きた100点の奇跡は中々出せなくて。
でも、難しいからこそやる気が出るものだ! いつか未来のまどかも綺麗にしてやろう。
また出会って、8年分の技術と想いを送って。 それから、また笑顔で話しをしよう
そうして俺は8年の時を懸命に駆け抜けていった]
(22) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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― 8年後 ― [とあるショッピングモールにて。 俺は青い派手なスーツにメイクでテレビに映る。>>2 そうしてビシッとカメラに向けて手を振ろう]
おっす! 俺キャシー!! 今日も冴えない女の子を100点満点にしてくから! ビシバシ覚悟してなさい!!
[お昼のワイドショーの人気コーナー。 「キャシーの満点ファッションショー」だ。
メイクアップアーティストとしてそこそこ売れた俺。 本業の裏方メイクの他に、雑誌やらテレビやら、 色々と手広く活動させてもらっている]
(23) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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[真面目に仕事をしてるわけだが。 何故か売れた、謎のオネエキャラと謎の名前。 ノリと勢いでやったら売れた。 と、当時の俺は供述しており……。
オネエキャラとして、女の子に辛口チェックしつつ。 (たまに素の男口調に戻るが、それもいいらしい) なんだかんだとファッションコーデ!メイク指導! これがなかなか楽しい。
カメラの前で女の子を可愛くしながら。 隣のタレントやら司会者やらとわいわい話して]
じゃあ来週もまた見てね! ばいばーい☆
[そうしてテレビの辛口コーデが終わる頃――]
(24) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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はあー、今日も一日頑張ったなー!
[ばーんと食堂のドアを開け、俺来店。 もちろん、派手な青スーツも化粧もナシ。 普通のラフなジーンズに白シャツ姿だ。
当たり前みたいに厨房に挨拶しつつ、 学生の頃からの定位置に座りつつ]
じゃあ俺、からあげ定食!! ごはんは大盛でな。
[なんて、俺はセルフで水を汲んで飲みつつ。 ”いつも通り”にまどかに注文する。**]
(25) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 16時半頃
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[あの夜がきっと、分岐点だった。]
(26) 緋灯 2019/11/10(Sun) 18時半頃
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[病院勤めの姉ちゃんから 電話を受けた時は心臓が止まるかと思った。
卒論だの事前講習だので 最近会っいなかった菜摘の顔を どうして病院で見ることになるんだよ。
白い廊下を走っていると また怪我したのって顔見知りに言われる。 今日は俺じゃないから走ってるんだけどなぁ!]
(27) 緋灯 2019/11/10(Sun) 18時半頃
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[別病棟だから姉ちゃんは付き添えない。 それでも俺が到着するまでは待っててくれて、 菜摘の状態の説明をしてから肩を叩いて出て行った。
全身打撲と右足の骨折で命に別状はないし、 直に起きるだろうって話。
点滴の針が刺さっている腕を見ながら 子供をかばって道路を飛び出したってのを>>16 どこまで信じるか考えている。
そういうことにしておくからと言ったのは 姉ちゃんが出ていくまで部屋にいた 近所に住む警察官の兄ちゃんだ。
事故として処理しておく。 じゃあ、本当のところはなんだった?]
(28) 緋灯 2019/11/10(Sun) 18時半頃
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[両掌に残る跡ができたあの夜から、 不可解な事象に巻き込まれることがある。
忘れた頃に遭遇するそれは 終わると全部事故で済まされていて。 警察官の兄ちゃんは無事でよかったと言うけど それ以上を決して語らない。
後から現場を訪れても 痕跡を見つけることはできないけど。
だけど俺は「本当のところ」を知っている。
蛇の頭をした人間は実在する。 動く植物は実在する。
あの夜に遭遇したデスマスクは 作り物じゃなかったって、もう知っているんだ。
俺の頭がおかしくなった可能性もあるんだけど。]
(29) 緋灯 2019/11/10(Sun) 18時半頃
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[前回は菜摘も一緒に入院した。
また同じことになるのが怖かったから 卒論とか就職準備が忙しいと言い訳して 距離を置いていたってのにさ。]
……菜摘、起きたのか?
[もぞもぞ動き出した菜摘が 腕を動かして点滴が抜けそうになるから 止める意図もあって手を握る。>>15]
危ないことしてんなよなぁ。
[まだ少し寝ぼけてるのかな。 ぼけっとした表情に不格好に笑って ナースコールに手を伸ばした。]
(30) 緋灯 2019/11/10(Sun) 18時半頃
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で、本当に子供だったのか?
[ひととおりの処置が終わって 静かになった病室で。
さっきまでいた姉ちゃん(仕事は?)が 置いていった蜜柑を剥きながら 事の真相を問い質そうとしたけど、 菜摘はどこまで覚えてる?*]
(31) 緋灯 2019/11/10(Sun) 18時半頃
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[あまりに「知ってる一日」と同じだったから 本当にあれはただの夢で、 過去なんて変えられなかったんだって、 私は、呆然としていた。
テレビに映るは「キャシー」の姿 >>23 青いスーツ姿にオネエ口調のその人は、 どう考えても「あの高本」だったし、 私に、別れを告げた、あの人だ。
食堂の味も憶えていないし、 空の青さだって、知らない。
そしてきっと「私」と過ごした二日間のことも]
(32) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[ と、思ったのに ]
(33) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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えっ、えええ?
[扉を開けて入ってきたのは他でもない高本で さも当然のように、学生時代に座ってた席に座り さも当然のように、唐揚げ定食を頼み出す
スタッフが一緒なわけでもないし、 見た目がキャシーなわけでもない
お母さんもお父さんも 「からあげ大盛りーッ」なんて叫んで 高本の存在に驚いてるわけでもないし、
鯖定頼んだ三番テーブルの常連さんは よぉ、光一郎、今テレビ見たよ〜なんて喋ってる]
(34) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[ 少なくとも、 私の知っている「明日」ではない ここは、自然に「高本が存在している」未来だ。 ]
(35) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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こー、ちゃん?
[本当に?本当に世界は変わったのだろうか 呆然としたままで、私は高本の名前を呼んだ ]*
(36) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[ちなみに、この世界で。 私と高本の関係性が変わってなければ。
私は高本をこーちゃんって呼ぶことは きっと無かったんじゃないかなって、思う。
だけど、もし関係性が変わっていたなら? それは自然な呼び方だったのかもしれないけれど]*
(37) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[目を開けたら、そこに居たのは――>>30]
や、まと?
[声を出そうとしたら掠れていて 思わず咳き込めば彼が笑った。]
(38) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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[さっきまで見ていた十五歳の少年ではなく けれど私の知る、私から遠い彼ではなく>>0:248 あの頃そのままの印象で大人になった 知っているけど、知らない大和。]
…………
[やまと、と唇だけでもう一度繰り返して 彼の手をぎゅっと握り返す。
横顔を見つめていれば こちらに気がついてくれたかな。
こころは無事かなってそれだけ聞きたかったけど 私が何かを言う前に病院の人がやってきたから その時はそれ以上話せなかった。]
(39) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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[先生たちがいなくなったのと入れ替わりに タッタッタと足音が聞こえる。 大和かな、と体を起こそうとすれば バッとカーテンが開かれて正面から抱きつかれる。
誰に? ―――――そう
一瞬誰かわからなかったのは 私が知らない みらいのカタチだったから。]
(40) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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こ、こころ……?
[恐る恐る名前を呼べば 私の欲しかった未来は私をぎゅうぎゅう抱きしめた。
幻なんじゃないかって思うこともできないほど いい感じで首にキまっててしんどい! ギブギブ! ギブです!]
ちょ、痛い痛い苦しい! ごめ、ごめんね!?
[心配したとかあんたは全くもうとか 前もどれだけ心配したと思ってんのとか。 耳元で散々怒られたんだけれども
……記憶、ないって、言いづらい。]
(41) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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[私を散々締め上げてから 勤務中だったらしいこころは風のように去っていく。 そういえば看護師さんの恰好だったな。 こころはちゃんと夢を叶えたんだね。
よかったなぁ、って思いながら ヘッドアップしていたベッドにもたれかかる。 何が起きたか本当によくわからないけれど あと6日ぐらいで退院できるらしい。
……さて残る問題は この七年間の記憶がないってことだよ。 ううん、ないわけじゃないんだけれども それは、こころのいない世界の記憶だから――……]
(42) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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[だから、ようやく二人だけになった部屋で 大和が山盛りにされているみかんを剥きながら 今回の事故(?)――について聞いてきたとき。
私は困った顔をしながら どう答えるか考えあぐねてしまった。
覚えてない、と正直に言えば 大和をさらに心配させてしまいそうだし こころには、いよいよ殺されちゃいそう。
そんな私の表情を読み取ったのか それとも長すぎる沈黙のせいなのか 大和の表情が変わってしまったから 私はあわてて首を横に振った。]
(43) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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違うの――子供がって意味じゃなくて。
[大和が私の話を聞いてくれそうなら 離れてもいかず、視線もそらさないのなら 私はその姿に、打ち明ける勇気をもらえる。]
……こころが死んじゃった世界があったって そう言ったら大和は信じてくれる?
[笑ったかな、困ったかな。 止められなければ私は続けよう。]
私は、こころを死なせないように 過去に行ってそれを変えてきた ……そう言ったら、大和は信じてくれる?
[彼が本気にしないようなら それ以上は言わず強引に夢オチってことにしておこう。 記憶の欠落は頭を強く打ったことによる健忘症って 診断されるはずだから。*]
(44) moggyu 2019/11/10(Sun) 21時半頃
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[俺の問いかけに菜摘は なかなか答えようとしない。>>43
飛び出したのが道路じゃなくても 車と接触してできた傷じゃなくても 誤魔化さなくていいと知ってるはずなのに。
伝えるのも憚れるようなことに 巻き込まれてるんじゃないだろうな。
だんだん眉間の皺が深くなって 擽ったら吐くかなと思い始めたあたりで 気付いた菜摘が慌てて否定してきた。
惜しい。あと3分で実行したのに。]
(45) 緋灯 2019/11/10(Sun) 22時半頃
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[……そこから続いた話は にわかには信じられない話だった。 けど、菜摘が真剣な顔をしているなら黙って聞く。
俺が大怪我して病院に担ぎこまれた時に 頭がおかしくなった俺の話を 菜摘は嘘だと決めつけずに聞いてくれたから。
7年間で何度か繰り返したやりとりを 菜摘は覚えてないんだろうか。]
俺の話をいつも菜摘は信じてくれるだろ。 俺だって菜摘の話なら信じるよ。
[菜摘は隠しごとが下手だけど 人を傷つけるような嘘を吐いたりもしない。
ただ、ひとつだけ。]
(46) 緋灯 2019/11/10(Sun) 22時半頃
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|
姉ちゃんが死んだってのは ちょっと信じられねぇんだけど……。
[さっき嵐のようにやって来て 菜摘を絞め殺しかけた姿を思い出してほしい。>>41 看護師になってから力がついたのか 学生の頃より手に負えなくなってるんだ。
簡単に死ぬのかな。 そう思いたくないだけかもしれないけど。 ……昔、少しだけ考えたこと、あったような?]
(47) 緋灯 2019/11/10(Sun) 22時半頃
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|
[でもそうすると、菜摘は姉ちゃんを助けに 過去に行って怪我したのか?
もしそうなら凹む。 巻き込まないよう距離を置こうとしてたのに、 もし一緒に巻き込まれていたら 怪我をさせずに済んだんじゃないかって。
難しい顔をしたまま握った菜摘の手は 握り返してもらえたかな。*]
(48) 緋灯 2019/11/10(Sun) 22時半頃
|
|
[大和がいう「いつも」をわからないことを>>46 ちょっとだけ寂しく思いつつ。
私はぽつりぽつりと、 「続けなかった昨日」の話をする。
七年前にこころが死んだこと。 大和が私と疎遠になってしまったこと。 二日だけ過去に戻ることができたこと。 こころを襲った相手を追い払えたこと。
事実だけを並べれば それは大和の知っている過去だったかな。
ここにいる私は知らないのだけれど 待っていて欲しいと言った大和は>>2:343 同じ気持ちのまま今にいるのかな。]
(49) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃
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|
……あのね、大和。 私は二つ謝らないといけないの。
[本当は一つのつもりだったけれど 話している間にもう一つ増えちゃった。
本当はこころにも、他の人にも 謝らなきゃいけないことなんだけど。 皆にはこの「なかった過去」の話ができないから。]
一つは、ちゃんと大和に話さなかったこと。 怪我させずに済んだかもしれないのに。
[こっちはきっと気にするなとか そんなことを言うのだろうし 私も大和が怒るなんて思ってないんだよ。
でも――でも、もう一つは 大和は許せないんじゃないかな。]
(50) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[大和が握ってくれている手を>>48 私は強く、強く握り返す。]
こころが死んだ過去を、私は変えたの。 だから、私は。今の私は。 こころと大和がいない世界の菜摘なの。
[この世界にも「私」がいたはずで なのに私は七年間の記憶はなくて 代わりに「なかった未来」の記憶があるの。
これってどういうことかわかる? 私にはわかってしまった。]
……ショッピングモールで怪我したよね。 あの日から今日まで大和と一緒にいたのは 「私」であって私じゃ、ないの。
[大和がこの七年間一緒にいた菜摘はもう、いない。]
(51) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[本当は言わないでおきたかったけど。]
大和がどう思うかは大和に任せるよ。 その結果私をどう扱っても 私は構わないって、言っておくね。
[握りしめていた手の力を緩める。 振り払われるなら縋りつきたくはないから。]
――……ここのベッドで目覚める前のことは 覚えていないんじゃないの 私には、なかった昨日なの。 だから――ごめんね。
[ごめんね。と言ったときの大和の表情は 私は見ることができたかな。]
(52) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[たとえ大和がどんな反応をしても 私はそれを受け入れるつもりだった。 だって過去を変えたいと願ったのは 私の勝手だったんだから。]
ごめんね。こんなこと話しちゃって。 でも大和に言わないままで 「私」のふりはしたくなかったんだ。
[これも全部私の勝手なんだけど。
戻らない記憶をずっと待ってもらうのも 「私」のふりをし続けるのも 私にはできなかったから。*]
(53) moggyu 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[いつもみたいに食堂の定位置に座って。 鯖定食の常連さんに挨拶して、 俺にとってのいつもの日常を送る。
なのに、まどかはなんかキョドってる。 どうしたどうしたーって思ってたら。
まどかがその呼び方でいうから。>>36 いつもの「高本」呼びじゃない、 あの文化祭の日の呼び方で俺を呼ぶから]
(54) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[俺は目をぱちくりさせてまどかを見て。 それから、言葉に詰まって。
それから、それから――]
よお、走って来たぜ。8年後に。 ダッシュでな!!
[気持ちいいくらいの笑顔でそう言って。 威勢よくサムズアップ!!]
(55) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[それから、まどかの頭をぐりぐり撫でて。 この日の為に、 ずっと言おうと思ってた言葉を言おう]
ただいま。 それと、おかえり。
[俺は帰って来たぞ、まどかのもとに。 そうして、 まどかの帰る場所も俺の所になればいい。 なんて、そんな気持ちを短い言葉に込めて]
(56) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[厨房のまどかの母さんから唐揚げ定食大盛を受け取りつつ]
あと、やっぱり好きだわ。
[なんて、唐揚げをもぐもぐ食べつつ。 8年待った返事をここで言う。 我慢したもんな、待ったもんな。 だから言える時に言ったほうがいいじゃないか。
そんな、ムードもロマンも何もない。 (むしろ唐揚げ好きと思われそうな) コントのような気軽さで返事をサラっと、お水ごくごく]
(57) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
|
[この世界での俺達の関係性?>>37
まったくありふれて、変わらないものだった。 まどかは相変わらず食堂で働いてたし、 大体すっぴんだったし、 だから俺がいる時は化粧してやってたし、 趣味は少女漫画とゲーム。>>0:64
色気も何もまったくねええええ!! そんなまどかを見てきたわけだが。
でもやっぱ、まどかの傍は落ち着くのだ。 だから、都会で仕事をしつつ。 オフの日は地元に帰ってのんびりする。 そんな日々を俺は送っていた。*]
(58) ゆき@青葱帯 2019/11/10(Sun) 23時頃
|
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それはきっと、蝶の羽ばたき。 どこかで聞いた 声 どこかで聞いた 音 もしも あの日 俺と君が出会わなければ。 これは「始まらない明日」への前奏曲
(59) asaki 2019/11/11(Mon) 02時半頃
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[ 緩く目を開けば車の運転席。 FMはお別れの挨拶が流暢に流れている。
あれから、どれくらいの時間が経ったんだっけ ]
夢、か
[ 生々しくて、懐かしくて 現実味があって。
幻みたいな夢だった、と伸びをして。 視界に入った小さな小箱は
も一度回してみたって何の音もなりはしなかった ]
(60) asaki 2019/11/11(Mon) 02時半頃
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嶺二、は
[ 「いきてるか」 『死ぬわけないだろ』
相変わらず弟への返信は物凄く早い。 何してんだ。
俺がいない間にあったコトは ――関係ない、し。
苦笑いしつつ、車のエンジンをかけようか ]
(61) asaki 2019/11/11(Mon) 02時半頃
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なら良いんだ。
[ スマホを放り投げたら 次の番組が始まって、流れてくるのは ずいぶんと陽気な音楽だった。
あの日捧げた指輪は消えた未来に置いてきた。
せめて君の欠片があればいいなと思うのも やめにしようか。
あれから数年経った君は 俺の事なんか忘れてる方がいい。 明日は結婚式。 女のコが、世界で一番綺麗に輝く日なのだから。 ]
(62) asaki 2019/11/11(Mon) 02時半頃
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明日はすっげえ祝ってやる
[ 信号を曲がればいつぞやの ……消えた過去、俺が彼女と訪れた ショッピングモールが見えてくるはず。
……って、ところで]
(63) asaki 2019/11/11(Mon) 02時半頃
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[走ってきたのは、私の方だ。>>55
高本の言葉に私は今にも泣きそうで それでも泣いちゃいけないから ぐりぐり撫でてもらいながらも 唇噛み締めて、うんうんと頷いた ]
おかえり。 それと、ただいま。
[私の知らない明日に、 高本がちゃんといること。 それが本当に、嬉しくて。
私も、帰ってきたよ、高本。]
(64) ししゃもん 2019/11/11(Mon) 19時半頃
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[高本の頼んだものは唐揚げ定食大盛り。 それを頬張りながら 「やっぱり好きだわ」とか言い出すから ええ、ええ、むしろ唐揚げ好きなのかと 恋愛偏差値低すぎる私はそう思います ]
えっえっ?? から、あげ、が?
[ええ、あのお返事のことだと微塵も思わず ]
(65) ししゃもん 2019/11/11(Mon) 19時半頃
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[だけどそれが「待たせた」お返事だと知れば 途端に顔を赤くして、お盆を持ったまま その場で9回転してから そのお盆で自分の額をガツン!と一発 ]
痛ったぁ… 夢じゃないぃぃぃぃ
[なんて奇行、 親にも高本にも常連さんにも、 きっと、笑われちゃうんだろうな ]*
(66) ししゃもん 2019/11/11(Mon) 19時半頃
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[泣きそうな顔でうんうん頷くまどか。 可愛いぁって俺は目を細めて見守って。
すれ違い続けてた俺達。 でも、こうして会えたのが嬉しいから。 唐揚げ食べつつ好きだなって言って]
唐揚げ”も”好きだな。 それに、お前の事も好きだぞ。
[もしゃもしゃと付け合わせのサラダを食べつつ。 やっぱ伝わってねぇな、 面白いなぁって、 まどかのポカンとした様子を見守って]
(67) ゆき@青葱帯 2019/11/11(Mon) 22時頃
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[くるくるくるくる!!って。 フィギュア選手もびっくりな9回転を見て。 それからお盆で額をガツンって叩くから、]
ぷっ…、あははっ! なんだそれ!
[俺は腹を抱えて思いっきり笑って、 常連さんも「見逃したからもう一回!」とか言ったり、 まどかの両親も微笑ましそうに見守ってて。
俺は落ち着いたらもぐもぐもぐ。 唐揚げ定食を美味しく完食しました。 手を合わせて、ごちそうさまです]
(68) ゆき@青葱帯 2019/11/11(Mon) 22時頃
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[それからガタンと席を立って。 厨房のほうのまどかの両親に声をかけ]
すいません。 ちょっと話したい事あるんで、 まどか借りていいですか?
[了承が取れたらまどかを連れて、 少し外を散歩しようか]
俺が走って来た8年間の話とか、聞くか? まどかはなー、相変わらずだったぞ。
[周囲からすれば「?」な会話。 でも、構わずに話をしつつ]
(69) ゆき@青葱帯 2019/11/11(Mon) 22時頃
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[まあなんだ、昔話に花を咲かせつつ。 未だに手を繋ぐ想像をするのすら気恥ずかしい。 今の今まで恋愛知らずで生きてきた反動だろうな。
あまり、こっぱずかしい事は意識しないようにして。 意識すれば頬が赤くなりそうだから、 だから、今は話しができるだけでもかなり充分だった。*]
(70) ゆき@青葱帯 2019/11/11(Mon) 22時頃
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[菜摘の「続けなかった昨日」が 俺にとってのいつなのかは 聞いていくうちに直に分かった。>>49
同日に近くで事故だか事件だかもあったみたいで ショッピングモールは開店早々休業になったし、 俺はしばらく飯を食うのにも苦労した。
そういう後日談も含めて全部 掌の傷跡を見る度に今も思い出せる。]
(71) 緋灯 2019/11/11(Mon) 22時半頃
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[でも、俺は全部覚えていたけど、 次の日の菜摘は何も覚えていなかった。
不審者を撃退したことだけじゃない。 その前日から、2日間にかけての記憶を全部。
一時的な記憶障害だろうって説明されて 怖い記憶はない方がいいって言われたけど、 俺は結構ショックだったんだぞ。
リビングで2人で並んで話したことも 伝えるはずだった続きも 菜摘から消えてしまったんだって。
でも菜摘の話を聞いて理解する。 あれは今の菜摘との記憶だったんだ。]
(72) 緋灯 2019/11/11(Mon) 22時半頃
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[説明というより懺悔に聞こえる話を 最後まで聞き届ける。>>53
握り返されていた手の力が緩んだ頃には 言いたいことを堪えていたから 誤解を与える表情になっていたかもしれない。>>52
簡単に離せてしまう手を不満に思いつつ 菜摘の頬に両手を持っていくと 横に引っ張ってむにむにとよく伸ばした。
(やってるのは俺だけど)変な顔に吹き出して、 菜摘が怒るなりの反応を見せたら 引っ張るのはやめるけど頬に手は当てたまま 正面から笑って言ってやるんだ。]
(73) 緋灯 2019/11/11(Mon) 22時半頃
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あの夜から昨日までの7年間は 菜摘が姉ちゃんを助けたからこそなんだろ。
姉ちゃんを助けなかった未来が 菜摘の知ってる未来なら、 俺はその未来にならなくてよかったと思うよ。
[これは今の菜摘が頑張った結果なんだから、 ラッキーって受け取っちゃえばいいのに そうできないのが菜摘らしい。
とはいえどう扱っても構わないって言うのは 俺としては怒りポイントだったので このまま好きにさせてもらうつもりである。
だって俺が離れてもいいみたいに聞こえるじゃん。]
(74) 緋灯 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[頬から首の後ろに手を移動させて引き寄せる。 全身打撲っていうから痛いかな。 俺は怒っているから離してやんない。
消毒の匂いがする肩に額を寄せる。]
菜摘が過去を変えたかったのは 姉ちゃんがいなくなっただけじゃなくて 俺が離れたのも嫌だったからじゃないのかよ。
[さびしかったって言ってたじゃん。>>1:256]
それとも俺がいなくても平気? 俺は平気じゃないんだけど。
(75) 緋灯 2019/11/11(Mon) 23時頃
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それに、あの夜に俺に好きって 言ってくれたのは菜摘だろ。
[「覚えている」菜摘との再会を喜ぶのは 昨日までの菜摘を蔑ろにすることだろうか。
俺だけが覚えている記憶の幅が 2日間から7年間に変わっただけと思うのは薄情か。
でも俺にとってはどちらも変わらない。 菜摘との大事な記憶に違いない。
だから難しいことは考えないで 自分の気持ちをぶつけることにした。]
(76) 緋灯 2019/11/11(Mon) 23時頃
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( ―――― 思えば。
その夢を見たのは、私の方でした。 ……ならばこの出会いもまた、 君の言う、必然だったのでしょう。>>0:80 )
(77) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ もしもあの日、あの瞬間に帰れたら? ]>>0:3
( だってそういう人間の元に。 "彼"はやってくるのでしょう?>>0:2 )
(78) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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……誰、ですか?
[ 一度目覚めた嶺二くんは、>>61 スマホを弄った後、再び眠ってしまった。 時計を見れば、午前零時まであと少し。 11月1日ももう終わり。
私も早く寝なければいけない。 明日は結婚式なんだから。
黒衣の影が遮ったのは、そんな頃。 ]
(79) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ オートロックのマンション。 お招きした覚えのないこの人は、 明らかに不審者だった。
正義のヒーローはここにはいない。 他の誰かの所へ行ってしまった。>>0:108
嶺二くんを起こした方がいいかな。 逡巡する私の手のひらに、 ぽすん、と置かれた小さな小箱。
それと一つの言葉を引き換えに、 男の人はいなくなっていた。 ]
(80) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ もしも、あの日に戻れるのなら ――――。 ]
(81) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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……そうだね、私だったら。
[ 今のは何だったんだろう? 夢見心地のまま、キリキリとねじを巻く。 警察に通報した方がよかった? 不思議とそんな考えは浮かばなかった。
……私の恋は、何年も前に失ってしまった。 だから、今ここに君はいないけど。 ]
(82) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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……もしもあの日に戻れるのなら。 生徒会室から出て。
私は帽子と……
――― 君を探しに行きたいな。
[ ここにいる綿見真名は、 君と結ばれた綿見真名ではない。 弱くて、人として少し壊れてしまっていて。 そして頼まれたら断れない、
微力で無力な存在のまま。 ―――それでも。 ]
(84) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ 蝶の羽ばたきが、嵐を起こせたのなら。
紡がれる未来は、 未だ誰も見たことがないものになるかもしれない。
例えば、君の目の前の光景を>>-107 ガラリと変えてしまうような―――? ]
(85) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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………ぁ。
[ キリリ…
ねじを巻ききれば。 箱が奏でるメロディはどんな音? それを私が聞くことは、おそらくなかった。 ]
(86) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ 再び眸を開けば そこは、 ]
(87) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ それはきっと、蝶の羽ばたき。 どこかで聞いた 声 どこかで聞いた 音 もしも あの日 俺と君が出会わなければ。 これは「誰も知らない明日」への前奏曲 ]
(88) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[ 未来へ向けて、道なき道を進む。 私も君も、誰だってそう。
その先に何があるかはわからないけれど。 前へ向かって、必死に手を伸ばしながら。
その先にある、温もりを信じて。 ]**
(89) rito 2019/11/11(Mon) 23時頃
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[構わないって言いながらほとんど手を離したのは 震えていることに気がつかれたくなかったから。
きっと、私はずっと大和が好きだった。 だから離れて行っちゃったことに傷ついた。 でも、こころのことでいっぱいいっぱいで 気がつかないまま、時を過ごしてしまったの。
変えたかった過去は――こころの生死だったけど 恋心っていう大事なことにも気がつけたから 私が手に入れるのには十分すぎるはず。
硬い表情をしている大和をみながら>>73] 自分に必死にそう言い聞かせていれば いきなり頬をうにょーんと伸ばされた。]
む、ににゃにゃ!
[乙女の顔引っ張るものじゃないでしょ!って つい頬を膨らませたらやっと手が離れる。]
(90) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃
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[赤くなっていそうな頬を押さえたまま 大和は私の選んだ未来を肯定してくれた。>>74 それは私自身への肯定だったから、嬉しくて。
つい表情が緩みかけたところで 大和の手が首の後ろに回って――]
わふっ――!
[間抜けな声をあげた私は 大和の腕の中に捕まっていた。>>75 ずきずき痛みを感じている余裕もなくて 耳元で聞こえる声に心臓が容赦なく跳ねる。]
(91) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃
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[あの時も、抱きしめられたけれど>>1:324 広くなった胸と伸びた腕が、私を完全に囲っている。 ぎちぎちに締め上げられているわけじゃないのに 私はみじろぎすらできなくて。]
でも、そんなに、欲張っちゃ いけないって、思ったんだもん……。
[問われた言葉は震える声で肯定する。
こころが居なくならなければ……なんて 百万回は考えたよ。 でもこころが無事だったのなら 私の気持ちは別にいいかって、そうも思ったの。]
(92) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃
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[代償を払うのが私なら、それでこの奇跡が叶うなら それでいいかって思ってたのに。 思って、大和に嫌われる覚悟までしたのに。
大和が続けた言葉のせいで 鼻の奥からツンと痛みが強くなって もうこれは無理だなってわかってしまう。]
へいきなわけ、ない、じゃん……!
[大和がメールすら送ってくれなくなって 私が、私が、どれだけ。
長い、永い、七年間を過ごしたんだよ。]
(93) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃
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[昨日の、七年前の私の言葉に応えるように 大和が伝えてくれた言葉を聞いて 涙がぽたぽたと大和の服を濡らした。
変わりないと他でもない大和が言ってくれるなら 私は「私」でもあるって思っていいのかな。
私は、私になかった未来を 生きていこうって思えていいのかな。 ――こんなに何もかももらって、いいのかな。]
(94) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃
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[大和の背中に手を回して ぎゅっとしがみつくようにした。
体温を分け合えば これは夢じゃないんだって思えるけど できればもっと、実感させてほしくて。]
もういちど、ちゃんと、いうね。 ――好きだよ。大和。ずっと、
(95) moggyu 2019/11/11(Mon) 23時半頃
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[望むくらいは欲張ったって いいんじゃないかって思うんだけどな。>>92 俺は菜摘ならなんでもほしい。
こうやって菜摘の傍にいる権利を 姉ちゃんが死んだ世界の俺は放棄したらしい。
馬鹿だなぁって思う。 でもその気持ちは分からないでもない。 あの日に出かけた理由も俺は覚えてるから。 悩んで、知られたくなくて、逃げたんだろうな。
その世界の俺の分まで 傍にいようって勝手に誓った。]
(96) 緋灯 2019/11/12(Tue) 01時頃
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[じんわり湿る服を感じながら>>94 背中に回る手に、頬が緩むのを抑えられない。>>95 抱きしめてるこの状態なら見られないし 我慢する必要もないんだけどさ。
あの夜の続きを今につないで、 腕の中の体温を確かめるように抱きしめる。
お願いされたし。されなくたって。]
菜摘専用だからな。>>1:-68
[それこそ菜摘が泣き止んで もういいって言われるまでずっと。]
(97) 緋灯 2019/11/12(Tue) 01時頃
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[それから少しあとのこと。]
退院したらプレゼント買いに行こう。 少し遅れるけど、誕生日の。
[それに合うやつにする?って 菜摘の首元を示して問いかけた指先には、
贈り先に無事に届けられた星のネックレス。**]
(98) 緋灯 2019/11/12(Tue) 01時頃
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― 「翌日」 ―
[――目を開けると、そこはいつもの自宅だった。 窓から差し込む日は白く、春先では有り得ない朝の肌寒さにぶるりと身震いする。ふと気付けば寝間着ですらない。どうやら仕事から帰って着替えもせず、ソファで寝入ってしまっていたようだ。 ぐるりと首を回す。体が少し痛いのも、疲れが取れていないのも、恐らくその所為なのだろうが――どうして、こんな所で眠ってしまっていたのか。
カレンダーを確認すれば、紛れもなく記憶にあった日の翌日だった。事故があった日より半年。だが、あの日に事故が起こらずに進んだ現在は、一体どのような日々を経たのだろう。 過去へ遡った後に未来へ運ばれたようなもので、なんとも心もとないものだった。ただ少なくとも、昨夜ティムが泊まった、ということはないらしい。二人分の食事を用意したり人が泊まった形跡はなく、だが、妙なことに部屋が片付いていない。 脱いでそのままの衣服、まとめられていないゴミ。洗濯は恐らく数日放置されている。最近用事が立て込んでいたのか? ――着替える余裕もないほどに?]
(99) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[何か、おかしい。 胸が騒ぐままに情報を求めて部屋を漁る。そうだ、日記があれば、とサイドテーブルに駆け寄ったが、何故かそこは空っぽだ。半年の間に日記をやめた? そんな急に? いや、どこかに出しっぱなしにしているのか。大抵は眠る前に軽くペンを滑らせて書き込むが、テーブルで綴ることも時折ある。ならばその傍に積んでいるのかもしれないとそちらに目を遣れば、案の定そこに積んであった。 貴重な情報を開こうとして、しかし、その上にメモ帳が置いてある。走り書きがあった、何が書かれているのか覗き込み]
(100) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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「面会 10時〜」
[――血の気が引く。
苦しい。息が出来ない。 一体何があった。何が、面会? ――誰が? 病院の名も端に記されたメモ帳をはたき落として日記を手に取る。奇しくも丁度開かれたページは、俺にとって昨夜の出来事]
(101) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ ○/□ 晴れ 昨日は日記を忘れた。記憶がところどころ曖昧。 酒のせいかと思ったが、ティムによれば 朝から様子がおかしかったらしい。 ピンとこない。だが心配をかけたようだ。気には留めておく。
天気が良かったので午後に散歩。 パイとハンバーグのストックが減っていたので買い足す。 帰り際、一人で寂しくないか、といったことを聞かれた。 仔犬扱いか? 余程調子が悪かったらしい。大丈夫だと言って帰す。
昨日は空四の墜落事故が起こったらしい。 遺族のことを思うと胸が痛む。 普段より辛く感じるはティムと重ねたからだろうか。 くれぐれも事故など遭わないようにしてほしいが… ]
(102) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[間違いなく、書き換えられた過去だ。 どうやら改変した記憶が抜け落ちていることが伺える。だが違和感はあれど大きな疑問は抱かずにいたようだ。
何もおかしいところはない、何も。 ぺらぺらと飛ばし飛ばしで頁を捲っていく]
(103) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ □/○ 晴れ 風邪が流行っている。今日だけで二人休み。 ティムは相変わらず元気だった。 本当に風邪引かないなあいつは。 念のため早めに寝ておく。 ]
(104) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ ○/△ 曇り 同僚に子供に生まれた。元気な男の子だそうだ。 出産祝いは何を選べばいいのか。 独身同士で話してもあまりいい案は浮かばず。 候補は実用性でブランケット。ぬいぐるみもありか? ]
(105) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ □/△ 大雨 大雨と強風による悪天候。午後は配達中止。 明日の航路調整に手間取る。 もう少し簡略化できないものか…
先に上がったティムが食事を用意してくれていた。 疲れていたので助かった。 ティムも明日は忙しいだろうに。 なるべく早く休ませる。 ]
(106) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[改変した未来の多くは覚えのあるイベントが並んでいる。異なるのはその場にティムの存在が確かめられたこと。事故に遭わずに済んだ後は変わりなく、ティムが日々生活を送っていることが分かる。
大丈夫だ、何も、何も怖がることはない。 大丈夫、大丈夫、おかしいことなんて起こってない、一ヶ月前もありふれた日常が淡々と書かれている、
めくる、
一週間前もそう、その次の日も、次の日も、次も、
めくる、
次も]
(107) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ -/-
どうしてティムが ]
(108) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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――――、は、 っ
[指が震える、息を忘れる。 一ページの広さに、ただ一言だけが書き殴られていた。
だがその白地の部分に裏抜けの色が滲んでいる。恐る恐る表面に触れれば、次頁に書いた文章の筆圧でへこんでいるのが分かった。 強く、何か、衝動をそのまま書き留めるような文章が、この裏にあるのだろう。 がちがちと震える指が頁の端を触る、かり、と爪先で捲って――]
(109) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ -/- 新機体の導入は予定されていた日程通りに行われた。空二の試運転。陸路の走行に異常なし。「走りやすい」「操作が前より簡単だ」と話していた。空路へ切り替え。パネルの付け替え、作動に不備も無かった。確認は念入りだった。問題は見て取れなかった。あの場では。誰も分からなかった。正常に動いていると皆が信じていた。 異常に気付いたのはあの機体が陸を離れてからだった。もう間に合わなかった。高度を上げていく機体を見上げておかしいと気付いても意味がなかった。不具合を起こしていると叫ぶ声が聞こえても見ていることしかできない。見ているだけだ。高く空へ上がっていく飛空艇を見ていた。上昇を止めて安堵したのは一瞬だった]
(110) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ 機体が落ちていく 落ちていった 多分誰かは叫んでいた、叫ぶことすらできなかった、地面に叩きつけられる空二を見ているしかなかった、何も出来なかった、何も 何も 何も分からず駆けつけて、そこでもやっぱり何も、できなかった。サイレンが鳴り響く中で救急隊員が運び出すのも見ているしか 無力だ、何もできない、病院で待つ間も何も 意識不明だと伝えられたのは何時間経ってからだったか、面会はかなわずに帰された、啜り泣きが聞こえる、駆けつけたティムの親だったと思う 俺はものを言えなかった。
一日経った。目立った外傷はなかったと聞いている 仕事に向かえば、きっと大丈夫だと皆が話していた。あいつが丈夫なのは知っているから、皆そう言う、俺もそう思っている、けど、今日も意識が戻ったという知らせはこない 早く、早く ]
(111) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ -/- 今日も連絡はなかった。意識が回復する場合、 数日以内に起きる場合が多いという。 明日には戻るだろう、大丈夫 ]
(112) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ -/- ティムの親から連絡、面会が許された。 仕事は休む。明日行く、きっと起きてくれる ]
(113) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[ばさりと落下音。力の抜けた手から床へと落ちた日記をそのままに、呆然と立ち尽くす。 それ以降は白紙、白紙だ、何も書かれていない。最後の頁の日付は丁度昨日。
今日が、その面会の日、らしい]
――、は、 …… ぅ、
[その場で崩折れそうになるのを、机に手をついて支えた。分からない、今読んだものは本当に自分の日記なのか、本当に起こったことなのか。脳が今知った情報の受け入れを拒んで、手足の震えが止まらない。 いやだ、いやだ、信じられない、そんなことあってたまるか、信じない、携帯電話を取り出してティムにかける。電源が入っていないと機械音声。かける。かける。何度かけても繋がらない。出ない。ティムの声がしない。
息をする、吸って、吐いて……一欠片でも平静を拾って、ソファの背にかけられていた上着を取り、腕を通す。 携帯の時計を確認した。陸四を拾えば間に合うだろう。何もかも違うかもしれない。向かって、そこに誰も知り合いなどいないかもしれない。それならいい、それでいい、それを確かめられたらいい。
思考は、明らかに逃避だった]
(114) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[まだ現実を受け止められないままに向かった病院では、受付の前でしばし惑ってしまう。 だが、“どうしましたか”と尋ねられて]
……、あの、面会が、できると、
[“どなたでしょう”と優しく問いかける相手に、しばし言い淀む。尋ねるのが何故か恐ろしかった。名前を出すのが躊躇われた。不思議そうに首を傾がれ、やがてぽつりと零す。名前だけ、たった一言。 “申し訳ありませんが、そのお名前の方はいらっしゃいませんね”――望んでいたのは、その言葉だったのに]
(115) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[面会手続きを進められる。申請書への記入を促される。面会証を渡されて、病室へと案内される。
だが、その前で立ち尽くしていた。 開けたくない。開けなければならない。呼吸が浅く、多くなる。 この期に及んでもまだ受け入れられていなかった。名前を出して、何の問題もなく案内された今も。
半ば、夢の中にいる心地で、扉を押す]
(116) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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[白く清潔な部屋。物々しい医療機器が備え付けられたベッド、点滴。チューブ、コードで繋がれた、誰か。 一歩、また一歩と近付いて、ベッドの傍から見下ろした。呼吸器が顔半分を覆っていようとも、それが誰かなんてこと、分からない訳がなかった]
……ティ、ム ティム、 ティム、…………
[幾度も幾度も名を呼んでも応えはない。何一つ返らない]
(117) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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どう して、
[――より良い未来を望んだ結果が、これだというのか]*
(118) calabari 2019/11/12(Tue) 02時半頃
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─ 病室 ─
[白く清潔な部屋。物々しい医療機器が備え付けられたベッド、点滴。チューブ、コードで繋がれている。
呼吸器が覆った顔、 目は伏せられて呼吸をする時に胸が上下する以外はぴくりとも動かない。
動かない、 喋らない、 笑わない、 鳴かない、 尻尾だって布団の中に納まったままだ。]
(119) udon 2019/11/12(Tue) 03時半頃
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[そうしてそれは、数日とか、数ヶ月とか、 そういった期間では終わらなかった。]
(120) udon 2019/11/12(Tue) 03時半頃
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[その期間は、何の進展もなかった。 目覚めなかった。 手の施しようがなかった。
ただ、命だけを維持して、 目が覚めるのを待つだけの時間だ。]
(121) udon 2019/11/12(Tue) 03時半頃
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[この世界は、 治療よりも安全に力を入れている。>>0:-43
生命維持の装置を使っていても、 その安全が保証される期間はたかが知れていた。
─── 一般的に、5年を経過して、 植物状態の患者が起きたという症例はほぼ皆無に近い。 前例が全くない訳ではないけれど。
そもそも、その年数が経つ前に、 家族や近しい人たちが、待てずにその維持を打ち切ることが圧倒的に多かった。
無事に起きたとしても真っ当な身体に戻れるかも解らないのだ。ならば安らかに眠っている間に、と思うのも仕方のない事だろう。]
(122) udon 2019/11/12(Tue) 03時半頃
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[ティムの両親は最初、 待っても1…、いや、2年程を目安にしようと考えていた。
けれど、ティムの帰りを待ってくれる人がいる。 だから、目安なんて決めるのは止めた。
絶対起きると信じる人は多い方がいい。 それが両親が出した結論だった。
元々離れた場所に住んでいるので、 頻繁に会いに来れないけれど、 それでもティムの傍には幼馴染みが居てくれるから。
だから ――――… ]
(123) udon 2019/11/12(Tue) 03時半頃
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[最初の一年は、 ティムの友人や同僚もたびたび見舞いに来てくれた。
でもそれも、次第に減って行った。
時間の経過の中、 繋がれた管からの栄養補給だけでは補えないものも多い。
毛艶が悪くなって、 腕や足も細くなって、 筋力も衰えていっているのだろう。
呼吸音と、維持装置の機械音。 誰もいない時の病室に広がるのはその二つだけだった。
そうして数度、季節が無情に巡っていく。]*
(124) udon 2019/11/12(Tue) 03時半頃
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[混乱9回転はオリンピックものだった 常連さんや、両親や(はずかしい!) 高本にニコニコされながら見守られて ]
ええと、いまのは、 そういう、そういう、意味……
[8年前に戻ったときは 自分からさらりと言えたのに。 いざこうやって戻ってきて、 誰かに囲まれて伝えられるのは、 やっぱりなんだ、恥ずかしい。
どこまで周りに伝わってるかは分からないけど 私と高本の様子で、きっと充分だっただろう だって私の顔は真っ赤だったから。]
(125) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[まどかレンタル入りましたーッ だめです、これくらいテンションあげてかないと 私、ちょっと心臓が持ちません
心の声は大忙しで、 なのに表のまどかは終始無言で。 壊れた人形みたいにうんうん頷いて、 ただ、高本に連れ出されていくんだろう>>69]
相変わらず。 相変わらず、かあ。 だろう、なあ…
[8年も記憶が無いはず、のこと ……本当に無いんだよなあ???と思うほどには 私の環境が変わっていなさすぎた。 洋服もいつものジーンズだったし、 スマホだって、変わってない。
きっと、世界も私も、変わらなかったんだろう ]
(126) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[ただ、きっと目の前にいる高本の環境は、変わった ]
(127) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[高本はこの8年間について いろいろ教えてくれただろう 私は、それをきっと相槌打ちながらそれを聞く
芸能界の様子も基本的には変わっていなくて ただ、高本がテレビの世界にいないことで テレビで放映されているドラマや、 ここ数年の映画や舞台は、割と知らないものばかり。
地元の様子はほんとうに何ひとつ変わってなくて ただ、景色の中に、高本だけが増えていた。
そういえば話を聞くついでにこっそりと。 「高本が熱愛報道された女性」について 平静を装って聞いてみたところ、 数ヶ月前に電撃結婚し、今は妊娠中とのことで 高本が居なくても幸せそうだったことに安堵する]
(128) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[外の景色も変わらない。 秋の風景がとても綺麗で、空は青くて。]
変わらないね、ここ。
[それは8年前と? それとも、「以前の未来」と? 発した私にも、それがどっちの意味か判らない]
……高本は、 今の暮らしは、幸せ?
[どうしてもそれだけは、聞かなきゃいけなかったこと。 私の。私たちの選択が。 どうか、間違っていませんように。]**
(129) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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……帰ろう。
[ 君の元へ。
たとえ、世界から拒絶されたとしても**]
(130) asaki 2019/11/12(Tue) 20時半頃
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――そのあと――
[退院は予定より早くて ギプスがとれるのも見立てよりずっと早かった。 (なんだか先生は首をかしげていたけれど MP使用的な治療が成されてたとは私も知らない)
七年間分の記憶がないことについては 健忘症という診断が下されたので こころにはものすっっっっっごく怒られた。
退院日はわざわざ休みを取って 大和といっしょに付き添ってくれたし その後もしょっちゅう家に遊びに来ては 私の知らない、七年間の話をたくさんしてくれた。]
(131) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃
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[高校の卒業旅行は 私のこころの二人で沖縄旅行にいったとか。
大和の大学合格祝いに遊園地にいったときには 私が真ん中で二人とそれぞれ手を繋いだのに 別方向に行かれてひっくり返りそうになったとか。
バレンタインにマカロンづくりに挑んだときは どうにもこころの分が上手く膨らまなくて 結局、私が作った分もこころの失敗作も 大和が延々食べ続ける羽目になったとか。
一つ一つ、私の知らない過去の話を聞きながら 想像して、笑い転げて、倖せを噛みしめる。]
(132) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃
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[仕事…仕事は…たいへんでした……。
入院中に携帯にかかってきた電話の向うで 私の上司らしい人が大混乱だった。
どうやら今の私は雑誌の編集者をしているらしくて 私に任された記事がまるっと残っているらしい。 ……雑誌の編集なんて経験がありませんよ? ってさすがに言えなかったんだけど。
事情を話せば大きなため息が聞こえたけど 翌日には大量のお菓子と色紙が届いたので きっと、いい職場なんだと思う。
記憶なくてもできる仕事山ほどあるって書いてあって 泣きそうになっちゃったのは秘密ね。]
(133) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃
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[私の手掛けていた雑誌は若い女性向けのもので 過去に私が担当した記事が載っているものは 全部こころが病室に持ってきてくれたけど。
ページをめくっても私は何も思い出さないけど 『キャシーの相談室! あなたのメイクを100点満点!』 という連載は、メイクじゃない話が半分ぐらいだったけど キャシーの回答がとても面白かった。
……ただ、どうにも顔に見覚えがあって この人は俳優さんだった気がするのだけど>>0:119 私の覚え違いだったかな……?]
(134) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃
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――ショッピングモール――
[ギプスが外れてしっかり歩けるようになる頃には 季節はクリスマスになっていた。 クリスマスもクリスマスのイブなんだけど お仕事に関しては快くお休みをもらえてしまった……。
遠慮しても仕方ないので思いっきり楽しもう。 臙脂色のワンピースに白いコートを着て 星のネックレスを付ける。 黒のヒールを履けば、クリスマスっぽいかな?
イブだからなのか、モール内はカップルが多くて …あ、いや、私たちもそうだな? そうだね? 混乱しながら隣を歩く大和を見上げる。
……うん、だいぶ見あげなきゃいけない。 七年前は私の方が高いぐらいだったのにね。>>0:70]
(135) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃
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[人が多いからね。はぐれちゃっても困るしね。 そう言い聞かせながらそろりと手を伸ばして 大和の指先をきゅっと握る。
いちおう、両想いの、恋人というやつだよね? ならこれぐらいはしてもいいんだよね?]
大和の手、あったかいね。 ……ッ、ほら、どこからいく?
[自分で握って自分で話題を振っておいて 恥ずかしくなるってことがもう恥ずかしいんだけど そういうのは! 触れないでください!*]
(136) moggyu 2019/11/12(Tue) 22時頃
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― クリスマス・イブ ―
[社会人1年目のこの時期なんて 絶対に詰めこまれると思っていたのに 駄目元での休暇申請はすんなり通ってしまった。
そのかわり年末年始はないそうなので この2日間をめいっぱい満喫しようと思う。
ギプスが取れて歩行のリハビリも 順調に終わった菜摘は>>135 久しぶりのショッピングモールを 前日から楽しみにしていた。
菜摘にとってはそう遠くない過去の記憶で 別のところにするかって聞いたけど。 なんだろうな。謎の引力でも働いてるのかな。 結局最後はここになった。 気にしないならそれでいいんだけどさ。]
(137) 緋灯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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……不思議と潰れないんだよな、このモール。
[店の並びはだいぶ変わったけど 7年の月日を感じさせない人の多さだ。 今日がクリスマスイブってのも大きいかな。
クリスマスの飾り付けがされていて、 広場に設置されているモミの木のさきっぽが モールの入口からも見えている。
ワンピースにコート姿で 俺の隣を歩く恋人は大変かわいい。
遠慮がちに指先だけ握ってくるとか。>>136]
(138) 緋灯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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[手をつなぐなんて小さい頃から 数え切れないくらいしてきたことなのに、 恋人になると全然違うから不思議だ。]
そんなんだと ぶつかったらすぐ離れるだろ。
[指を握られている方の手を動かして 指の間に指を挟んだら恋人つなぎのできあがり。 今じゃ俺の方がひとまわり大きいから 包み込むように握れてしまう。]
……こっちの方があったかいだろ。
[今日はマフラー巻いてきてよかった。 鼻くらいまで隠してもごもご言ってから、 俺にまで伝染してきたお互いの照れが引くまでは ぶらぶら外から店を眺めることにしようぜ。*]
(139) 緋灯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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[なにやら大人しく頷くまどかを連れて。 (心の中が大騒ぎなのは知らん)
いつもと変わらない田んぼばかりの道を歩く。 草をぶちりつつ草笛を吹いて、 飛んでくよく分からん鳥を見送ったり。
それから8年間の事を語った。 文化祭ではあれから屋台を走り回ったとか。 その後ちょっと噂になったりとか、 卒業した後は専門学校に通ってたとか。 まどかの事もメイクしてたんだぞーとか。
とにかく色々!]
(140) ゆき@青葱帯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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[あと、何かまどかはドラマや映画の話を聞きたがった。 昔から好きだったもんなぁって思いつつ、 今流行ってるドラマとか映画や舞台の話をして。
――ここで、 「せっかくだから流行りの映画でも見に行くか?」 なんて、映画館デートに誘える気概があったなら! 俺とまどかの関係も少しは変わってただろうか? なんて思うが、まあ、これからの俺に期待。
まどかがこの間結婚した女優の話を聞きたがるから]
そういや裏方でメイクした事があったな。 ドラマの共演者と結婚だってさ。 打ち上げで挨拶してもらったけど、幸せそうだったぞ。
[そう言えば、まどかはなんだかほっとしてる。 その様子を首を傾げつつ見守って]
(141) ゆき@青葱帯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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[空を見上げれば、飛行機雲が引かれてくのが見えた。 のどかだなぁって草笛の音色がのどかに響く]
そうかぁ、同じ景色でよかった。
[まどかが景色を変わらないって言うから。 俺は少しほっとして空を見上げる。
お互い、失った8年の空白がある。 それでも変わらないと言える気持ちがあるなら。 俺達はここからまた歩き出せるはず。 そう、思えたから]
でも、俺は変わっただろ?
[くすっと笑って、 失ったあの日の俺よりは、まあマシな顔で笑えてるはず。 そう思ってまどかを見つめて]
(142) ゆき@青葱帯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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[幸せかと聞かれれば、少しうーんと悩んで]
なんか、難しいなぁ。 今までがむしゃらに8年駆け抜けてきたからな。 「あー、幸せだなぁ」とか、 立ち止まってしみじみ考える余裕とかなかったかもだ。
[そういや、最近の女性誌の連載。>>134 担当の子が入院したそうだから、 今度お見舞いに行かなきゃなって考えて、 仕事の予定がわちゃわちゃ増えてくのを頭で整理しつつ。
でも、立ち止まって空を見上げて]
でも、今やっとお前と一緒に歩いて、空を見上げて。 ああ、空が綺麗だなって、 唐揚げ定食は相変わらず美味かったなって、 そんな事考えてるとさ、
[澄んだ空気を胸いっぱい吸い込んで笑って]
(143) ゆき@青葱帯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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ああ、幸せだなぁって。 こうしてまどかと一緒に歩けて、 明日も明後日も、また変わらず会えるんだから。
だから、さ。 俺、今けっこー幸せだって思うよ。
[ニカッと高校の頃から変わらない笑顔で笑って。 でも、少し考えて]
あー……、でも、な? お前、俺がどんなに頑張ってもさ、 結局すっぴんにジャージだろ? だから、そこはかなり不満だったわな。
これからオシャレとか気を配ってくれたら。 俺、もっと幸せになれるかも?
[なんて、まどかのジャージ姿を見てまた笑った。**]
(144) ゆき@青葱帯 2019/11/12(Tue) 23時頃
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[ぎゅうっと指の間に指を挟まれれば>>139 こ、これは恋人つなぎというやつなのでは…!? 意識してしまうと顔が熱くなる。
二人並んで顔を赤くしたりうつ向いたり咳払いしたり 若干挙動不審だった私たちも 寒さに頬が冷えてきたら中へと入った。
一番近くの入り口から入った角には 青い海と白い海岸の写真の前に 綺麗なウェディングドレスが展示されている。
来年度に向けて私が企画している一つも 「特集!海外婚!」だったりして 最近は海外リゾート地での結婚式も流行りらしい。 お価格もそこまで高くないところが多いしね。]
(145) moggyu 2019/11/12(Tue) 23時半頃
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[ここは旅行会社とレンタルドレスショップの提携で 日本で選んだドレスを海外で着れる! というのも売り文句らしくって 事前に試着できて手ぶらで飛行機乗れるのは 楽ちんでいいなあとか思ったり。
価格もお手軽だなあとか うっかり仕事頭になっていれば 店員さんがパンフレット片手に話しかけてくる。]
えっ、いえ、あの……その 式とかは そんな ぜんぜん
[全然も何も付き合いだしたばっかりだし 私はともかく大和はまだ学生だし そもそもそんなこと考えているかもわからないし。
でも、その気がないというのも変だし 私は曖昧な返事を返すばかりになってしまう。]
(146) moggyu 2019/11/12(Tue) 23時半頃
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[ぐいぐい来る店員さんは 私の曖昧な反応を遠慮だと思ったらしい。
今ならこんなにお安いんですよとか こちらのドレスきっとお似合いになりますよとか もう試着室まで連れていきそうな勢いだ。 彼氏さんもみたいですよね? とか振るのヤメテー!]
つ、付き合ってはいるんですけど まだ結婚とか、そういうのは早いって言うか…… し、したくないとかじゃなくて! あっ……んんんっ……。
[ここまで言っちゃったら誤魔化せないのでは? と思っている冷静??な私と だって大和はまだそういうのないでしょ! 年下だし学生だし重いとか思われたら嫌じゃん! ってじたばたしている私で大乱闘中です。*]
(147) moggyu 2019/11/12(Tue) 23時半頃
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[私の知らない8年間。 どうやら本当に色々なことがあったらしい。 変わっただろ?と聞かれて、 小さく「そうだね」って返したのは、 私の頭の中に思い描いたのが、 8年前の高本じゃなくて 過去を変える前の高本だったから、だけど それはきっと、すれ違ったままで、いい。]
(148) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[いまの高本にとって、 私と一緒に歩けることが、幸せ。 明日も明後日も、ずっと ── それは私だって、]
そっか、嬉しい。 私も、同じだよ。 高本の隣で歩けることが、 なによりも、嬉しい
[いつの間にか高本呼びに戻ってるけど、 慣れってことで、許して欲しいな?]
(149) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[……でもね。 高本が私のジャージ姿に触れるなら、 私はまたきっと、いつもみたいに、 あわわわわって、慌てふためいて。]
べべべべべつに 私いつもジャージなわけじゃないし 週3とか4はジャージじゃない、よ、ね?
[あれ、不安になってきた。 この世界線の私は毎日ジャージ姿だったのだろうか もしも私のよく知る昨日までなら、 ジャージじゃなくてジーンズも履いてたし、 なんなら女友達と遊ぶ時にワンピースだって着たよ?>>0:279>>0:280]
(150) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[しかしまあ、結局今だって、 割烹着の下はジャージだったわけで そう考えるとあまりにも説得力は、ない。 だだだだだからね 私は「私の知ってる最近の高本」の真似して]
じゃ、じゃあ、デートしようよ おしゃれ!してく!から!
[威勢よく言ってみたけど、 家におしゃれな服があるのかは、不安。
あとね、ファッションチェックしてよ、とか 気の利いた洒落を入れられなかったのはごめんね 今の高本の活動は、まだあんまり知らないんだ。
…だから、色々教えてよ。ね?]**
(151) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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― 病院 ― [眼前に横たわる現実の非情には想像を絶するほど重かった。ぐしゃりと圧し潰されるように、精神は悲鳴を上げているのに、嗚咽を漏らし膝から崩れ落ちずに済んだのはただひとえに、その感情の吐き出し方すら分からなかっただけだった。
だからか、言動はかろうじて人らしさをなぞれていたらしい。ティムの主治医とも会話をこなすことが出来ていた。本来、こうした込み入った内容は家族以外には語られないものだろうが、恐らく事前にティムの親から話が通っていたのだと思う。またこの時、あれこれ尋ねても不思議そうな対応ではなかったから、昨日までの俺も未だ話す機会を得られていなかったのだろう。
問いかけたのはまず端的に、ティムの意識は戻るのかということだ。外傷はほとんど無いのだ、という点から語り始める医師からは、0か1かの単純な回答で導ける容態ではないことが知れた。はっきり言って下さって構わない、とだけ告げて、また見つめる。 脳全体の機能が失われて戻らない脳死とは異なる、生命維持に問題は無い。だから、起きる見込みはある。医師は確かにそう告げた。同時に、意識が回復した例の多くが、数日以内であるとも]
(152) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[その瞬間、呼吸を忘れた。沈黙の中で、詰めていた息をはっと漏らす。事故が起きて何日が経った? 日記を思い出す。確か、今日で五日目だ。五日目。それは「数日」に該当する期間なのか。不安に視線を揺らしていれば、医師は緩く首を振る。 もちろん、数日でなくとも回復する例は存在する、と。目安として提示されたのは、三ヶ月と一年。前者は、一般に永続的な植物状態だと認定される期間らしい。つまり、三ヶ月を境にして回復例は激減するということ。後者は――区切りとして選ばれやすい、と医師は濁した。区切り、それが何を指すかを、理解できてしまう。
一年。それが、延命治療が打ち切られる一つの区切りだと]
(153) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[ぐらぐらと視界が揺れる。すぐ目の前にいるはずの医師さえも見失うような、酷い濃霧に置き去られたような気分だった。そうですか、と零す声に一切の色は失われ、視線は何もない宙を漂う。
意識を戻す治療はないのか、とぽつり漏らす。曖昧な肯定が返り、今までの回復例で行われていた治療はここでも可能な限り行う、と伝えられる。ただ、まだこの分野での研究は進んでおらず、効果が保証されたものではないらしい。是非何でも試してほしいと前のめりになってすぐ、はっと我に返って姿勢を正した。家族でもないのに医師に意向を伝えるのはおかしいだろう。だが、家族からも同じ言葉を伝えられていたのだろう、ティムの主治医は深く頷き、出来る限り尽くす旨を約束してくれた]
(154) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[他にも幾らか話した後に、再びティムの病室へと戻る。 恐ろしいほど静かな部屋だった。ただ眠るだけのティムの傍、床に膝をついてその顔を覗き込む。
確かにティムであるのに、まるで別人のようだった。動かないのも、喋らないのも、笑わないのも、鳴かないのも。あれほど元気に振られていた尾が、動く気配がないのも。有り得ない姿だった。 だって、つい先日まで。さっき、まで。ティムと話していたのだ。いつものように部屋で寛いで、食事をして、笑って、話して、陸二の後ろに乗って、散歩だってして、本当に、本当に穏やかな日々を過ごしていた、はずだったのに。
モニターの電子音が規則正しく音を刻む。ティムが生きていると知らせる音。そんなものだけでは足りなくて、手にそっと指を伸ばした。 あたたかい。あたたかい、のに、握り返されることはなかった。血の通っている以外は、ただの人形のようで、いや違う、ティムは確かに生きている]
(155) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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ティム、……ティム、起きろ、 もう、五日だって、遅いだろ、 ティム、 ……早く、……
[手を握る。強く握って、けれどやはり、握り返されることはなく。返るのは呼気と、電子音だけだ。 それでも繰り返す。チューブやコードに触れないように額を撫でてみたり、肩を指先で軽く揺らしてみたり。面会時間の終わりを告げられるまで、許される限りの接触を重ね、何度も何度も声をかけた。
反応は何もなかった。何も返らなかった。ただそれだけしか頭になく、病院からの帰路のことは覚えていない。気付けば自宅に帰っていて、ソファに体を預け、ぼんやりと天井を見ていた。
電気も点けずに過ごす部屋が次第に暗くなる頃、やっと追いついてきた感情。背にひたりと張り付いて離れないもの]
(156) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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……ぅ、ぐ あ゛、ぁぁ……
[心を占める絶望に嗚咽がこみ上げる。手で押さえても喉に詰まった感情が端からぼろぼろと零れ落ちて、眼鏡が曇り、視界も顔もぐちゃぐちゃに乱れていく。
ティムを助けたいと望んだ。失われた足を見る度に胸が痛んだ。例えそれが人を救った結果であったとしても、その代償として陸を空を駆ける足が奪われた事実は、耐え難い苦しみだった。 だから――だから、その過去を変えられる機会を得て、ティムを事故から救えると思ってしまった。足を失わずに済む未来を選べるのだと。そうだ、確かに選べた。過去は書き換わって、ティムは五体満足で――だが、それがなんだ。例え足が失われていなかったとしても、彼が、ティムが意識不明なら、何も意味がないだろう?]
(157) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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ちがう……ちが、 こんな、…ず、じゃ、こんなの、……
[より良いものをと選んだはずの未来だったのに。俺は何のために、三人を見殺しにしてまでこの世界を選んだというのか? ――俺が、変えなければ。三人は救われ、ティムも足を失うことはあれど命に別状はなく、意識も問題なくあった以前の方が。それを、俺は変えてしまった。知らなかった、知らなかった、変えたらこんなことになるなんて知らなかった! これは過去を変えたいなどと過ぎた願いを持った俺への罰なのか。それなら俺が事故に遭えばよかった。何故よりにもよってティムが、どうして、あいつは何も、何もしていないのに。
眼鏡を上げ、濡れて湿った目元を袖で拭う。夕暮れの異物は現れない。変わっても責任は取れないと言っていたように。 もう、変わらない。選択は覆らないのだ。どれだけこの現実に絶望しようが、受け入れを拒もうが、無慈悲に時は過ぎ、明日は訪れるのだろう]
(158) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[まだ、まだだ。意識が戻らないと決まった訳じゃない。まだ五日だ。例え多くが数日以内に起きると言われていても、それはつまり、そうではない例も存在するというのと同義だ。 大丈夫だ。大丈夫、大丈夫、起きる。絶対に起きる。俺が信じないでどうする。
人の命を踏み躙ってまで選んだ未来を、決して、無価値にする訳にはいかない。――絶対に、諦めてなんかやらない]
(159) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[翌日、上司と相談して暫くは業務を減らしてもらえるようになった。元々辞職を考えていたが、運行管理の後任を見つけるにも時間が必要で、なるべく居てほしいと望まれたこと、加えて勤務時間の融通なら可能だと挙げられて、辞職は一度考え直した。ティムの明るさを失った職場はどこか沈んでおり、なるべく見舞いを欠かしたくないのだと話せば、それは大いに認められた。
その後、可能な限りほぼ毎日のペースで病院へと足を運んだ。同時に、植物状態からの回復例についても懸命に調べ続ける。パソコンには検索履歴が残っており、数少ない検索結果の中から探したと思われる医療関係者の記事や、植物状態の家族を持つ人物のブログなどがブックマークの中に無造作に並んでいた。一度は読んだらしいそれを熟読し、自分でも可能なケアを手当たり次第チェックしていく。気になる本は片っ端から調べて買った。気になった小説や仕事の参考書が大半だった本棚は様変わりした]
(160) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[症例の中には、意識はあって周りで話していることが気配は感じ取れるのに、筋肉が動かせず反応を示せないパターンもあると言う。全てを認識できていながら何も伝えられない状況とは、一体どれほどの苦痛を、孤独を覚えるものだろうか。
ゆえに、ティムの傍にいる際は、常に意識があるものとして接していた。実際にそこまで明瞭な意識がなかろうと、外部からの刺激は回復に重要な要素だと言う。目を覚ました患者が、日々呼ばれていたことや触れられていたことを薄っすら覚えている、といったケースは少なくないらしい]
(161) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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ティム。雪が降った。 まだ積もらないだろうが……来週は冷え込むらしい。 ……約束、忘れてないよな。
[一ヶ月が過ぎた。彼はまだ起きない]
(162) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[寝たきりとなると、まず現状の健康状態を極力維持できるかどうかが最大の懸念であるという。床ずれを防ぐために数時間起きに寝る角度を変えさせる必要があるし、口腔内のケアも欠かせない。最悪肺炎や感染症を引き起こす可能性もある。 ティムを看る看護師たちは皆丁寧だったのだと思う。病に罹ったとは聞かなかったし、いつ訪れても彼の部屋は清潔が保たれていた。
ただ、他の患者も見なければいけない都合上、毛並みの手入れにまで手をかける余裕は存在しなかった。だからブラッシングは自分の習慣になっていく。それは今までの生活と変わりないとも言えたが、あんなにぱたぱたと振られていた尻尾は動かない。ブラシの櫛歯を毛の流れに沿って動かして、毛玉に引っかかってももう、痛いと吠えはしない。 ブラッシングに喜んで、大きく尾を揺らして、その都度動きを抑えるようにぎゅっと握る――なんてやりとりは、最早存在しなかった]
(163) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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動かないと随分梳きやすいもんだ。 でも、おまえが静かなのはやっぱり変だな。
いつまでも仔犬が抜けないんだし、おまえは。 ……鳴いたっていいのに。
[三ヶ月が過ぎた。彼はまだ起きない]
(164) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[書籍や情報を探す中で、植物状態になった家族を持つ人間とコンタクトを取る機会を得た。彼の妻は交通事故の被害者らしい。幸い命は取り留めたが、一向に意識は戻らないのだと言う。 その境遇に、かつての事故の被害に遭った女性を重ねてしまい、胸が苦しくなる。彼女は、彼女の子はその命すら失ったのだ。罪がゆらりと眼前に立つようで、彼との会話はどこか息苦しさを伴った。 だが、日々行っているケアや病院で試している治療法など、情報を共有できること。意識を取り戻してほしい大事な人が他にもいる、という事実は、確かな慰めになった。諦めてはいられない]
(165) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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今日はみんな来てる。 分かるか、もう一歳半だと。 ほら、おまえの選んだぬいぐるみ。 これと一緒に寝るのが好きだ、って。
……一緒にかけっこか、 そうだな、できると、いいな……
[一年が過ぎた。彼はまだ起きない]
(166) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[日に日に、ティムの体は衰えていく。 重い荷物も平然と抱えていた腕も、地面を元気に駆けていた足も細くなって、かつて丁度だった病衣も随分余るようになっていた。悪くなった毛艶を誤魔化すように、ブラッシングの際にはスプレーを念入りに使って丁寧に毛並みを整えていたが、それにも限度がある。 だが、なるべく少しでも、綺麗な姿でいられるように。見舞いに訪れる両親の目からも、彼らの愛する息子の窶れた姿が映ってしまうのは、耐えられないから]
(167) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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早起きだけが取り柄、だと。 まあ、分かるが、……
…………待ってるんだ、みんな ティムが、煩いぐらいの大声で、 うわ、寝すぎた、なんて……言って、起きるの、
……ティム、いつまで、待たせるんだ、
[二年が過ぎた。彼はまだ起きない]
(168) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[植物状態の妻を持つ彼と知り合って二年が経過した頃だった。 近況報告のように数ヶ月に一度か二度、メールでのやりとりを繰り返していたが、ある日久々に会って話したいことがある、と連絡があった。 再会した彼は疲弊しきった笑みで、もう終わりにしますと告げた。もう限界だと、何も答えてくれない彼女の傍に居続けるのはもう苦しいのだと。その決断を聞いて、考え直すように説得する、なんてことは出来なかった。同様に彼も、貴方も諦めたほうがいい、などとは決して言わなかった。 ただ、今までありがとうございました、とだけ残し、それを最後に連絡は途絶えてしまった。
――あれは、未来の自分の姿なのだろうか]
(169) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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……諦めない。諦められない。 おまえは絶対起きるって、信じてる、
俺は、なあ、ティム ……おまえが無事なら、それで…… 他の何より、おまえが元気でいたなら、 ただそれだけで、よかったのに
それ以上、なにも望まなかったのに……
[三年が過ぎた。彼はまだ、起きない]
(170) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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― 病室 ―
[その部屋は、いつ訪れても凍えたように静かだった。 いつものように椅子に腰掛けようとして、不意に窓に目を向けた。 そこには空から降る、ひとひら、ひとひら、白いかけら]
……初雪、か 今年は、早かったな……
[窓に寄って眺める冬の光景を眺めれば、吐息で窓が白む。 語尾が掻き消えて間もなく、白く染めた窓も元の色へ戻っていく。
視線を降ろせば、未だ眠り続けるティムの姿があった。 部屋をいくら暖かな空気が満たしていようと、確かに生きているのに、応えもなく生きた気配がないというのは、全てを酷く寒々しいものに感じられてしまう。 傍に座り、そっと手のひらを重ねた。寒いのは錯覚だと自らの体に覚えさせる。生きた体温だ。自発呼吸があるからと、数年前に呼吸器を外した口元に手を寄せれば、温い呼気が肌を擽った]
(171) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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…………ティム
[事故が起きて季節は幾度も巡り、とうとう来月で五年が経とうとしていた。一般に維持の打ち切りが行われる一年はとうに過ぎていたが、それでも生命維持の打ち切りを受け入れられずにいた。 それはティムの両親にとっては辛い選択なのではないか、と思いながら、それでも諦められなかった。その選択をさせる詫びではないが、彼の治療費を一部だけでも負担させて貰いたいと申し入れた。保険金が下りたとはいえ十分に間に合っているとは思えずにいたからでもあったが、何より、言外に伝えられていた“いつでも諦めていい”という意味の否定を示す意味合いもあった。
だが、五年だ。 回復は最早絶望的であり、これ以上は生命維持の保証も無い。病院側からも、これ以上行える治療は現状見つかっていない、と伝えられている。 それでも前例はあった。五年を過ぎ、絶望的だと考えられていた患者が起きた事例は存在していた。それだけで諦める理由にはならなかった。 いや、もし例え前例が無くとも、諦められなかっただろう。最早、ティムは必ず起きるという希望を抱くことだけが、日々を生きる糧であり支えだった]
(172) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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……ティム
[顔を寄せて覗く表情はいつも、穏やかな寝顔に見えた。本当は違ったのかもしれない。せめて眠りの間はいい夢を見ていればと、そんな願望が見せる錯覚だったのかもしれない。 生命維持装置が鳴らす機械音を耳にいれながら、じっとその表情を眺める。
どうしてだろうか、思い出したのは、狭いベッドで共に眠った時のこと。 酔いと眠気の中、すぐ眼前に彼の顔があり、ぬるい呼気を綯い交ぜにしながら寄り添った夜だった。 あの時は、そう、一人を寂しがった俺を慰めるように、落ち着かせるように、何度も顔舐められたのだったか。懐かしい夜だ。――ティムとの最後の夜だった]
(173) calabari 2019/11/13(Wed) 09時半頃
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[変わっただろと聞けば、そうだねと返ってきて]
そうだろ。
[俺も頷いて歩き出す。 別になんて返事が返ってきても変わらないけど、 でも、楽しそうに口元に笑みを浮かべて。
呼び方がまた「高本」に戻って、 ちょっと残念な気もするけど、 こーちゃん呼びだと毎回呼ばれて恥ずかしいだろ? だから、今はこのままでいいかって、 ついつい安心してしまう俺がいる]
(174) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 20時半頃
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[ジャージ姿について言えば慌てるから。 くくっと笑って]
でも、基本すっぴんだろ? ジーンズもオシャレとかじゃなく、 ただ楽だからなんとなく履いてただけ。 ワンピースも一着でオシャレに見えるから買っただけ。
そういう魂胆が透けてるから、ダメなんだよ! もっと可愛くなれるんだよ! お前は! 可愛くなりたいって気持ちが大事なんだよ。
[言い訳をズバッと斬り捨てお説教。 はい、キャシーの辛口満点講座入ります]
(175) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 20時半頃
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[なんて、上から目線お説教をしてたが。 「デートしようよ」なんて威勢よく言われて、 顔を赤くして、だが、ここで照れたら負けだ。 こちらも威勢よく言い返す]
おーおー、言ったなー? じゃあ、最強に可愛くオシャレしてこい! 最近近くに出来たショッピングモールでデートだ。
流行りのタピオカ飲んだりアイス食べたり、 まどかのファッションコーデしたり、 なんだかんだで楽しませてやるよ!
覚悟してろよな!!
[ビシッとデート宣言して。 勝手にデートコースを勢いで決めて]
(176) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 20時半頃
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[なんだかんだで初デートだー!!!
と、勢いで道端の石を拾い。 近くの小川に石切りで投げて、 石が面白いくらいぴょんぴょん川面を跳ねてった。
思わず無言で勝利のガッツポーズ。 それから、まどかを食堂に送り返して。 デートの日がまだかな、とか。 そんな事考えながら日々を過ごした。*]
(177) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 21時頃
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[そうしてなんだかんだとデートの日。 普通の恋人は待ち合わせとかも気を遣うのだろう。 が、俺とまどかは家が隣。 待ち合わせ時間にまどかの家の呼び鈴を押して]
おーい、まどかー。行くぞー。
[と、サクッとまどかを呼び出すのである。
ちなみに、今日の俺の服装は。 白のズボンに紺のシャツと、黄色のネクタイ。 足元は黒の革靴、と。 飾りすぎずでもオシャレは忘れず、な。 そんな大人な服装にしてみた。*]
(178) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 21時頃
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[今が冬でよかった。
冷えた空気のおかげで顔も冷えるし 手をつなぐ口実、は夏でも同じ手が使えるけど 腕が触れる距離で歩いておかしくないのは冬ならでは。
だいぶ落ち着いてこれば 中に入って手近な店から見ていくことにする。
角の店は外からの映えも考慮されてか 冬なのに夏と思しき写真がでかでかと飾られていて、 ウェデングドレスと合わせてすごい目立つ。
菜摘の歩く速度が緩くなったかと思えば 写真とその周辺に書かれている概要を まじまじと見ている様子。>>146
……菜摘さん興味ある感じ?]
(179) 緋灯 2019/11/13(Wed) 22時頃
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[菜摘の就職先は知っているし なんなら復帰初日は近くまで送ったけど、 手がけてる雑誌は対象が全然範囲外だから>>134 姉ちゃんがリビングに放置してるのを たまにチラ見するくらいで。
仕事の話も手がけてる仕事の内容までは>>145 詳しくはあまり聞いたこともなく。
そしたら純粋に気になってると思うじゃん。
パンフレットを持った人が にこにこ話しかけてきたのに 慌てている菜摘を隣から観察していると、]
(180) 緋灯 2019/11/13(Wed) 22時頃
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え、俺は、その。
[急にこっちに振られたから>>147 戸惑ったみたいな反応になってしまった。
見たいかと言われれば見たいに決まってる。 絶対似合うし。綺麗だろうし。
写真の前に飾ってあるやつもいいけど 俺としては開いてるパンフレットの左面に載ってる 首のあたりまでレースが入ってるやつとか好み。]
…………
[ああ、なんか懐かしいなぁ。 前に来た時も墓穴掘ってた気がする。>>147]
(181) 緋灯 2019/11/13(Wed) 22時頃
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[――なんて逃避をうっかりした。
そっか。そっかぁ。
人間、自分よりぱにくってる人を見ると 冷静になるって本当なんだな。]
(182) 緋灯 2019/11/13(Wed) 22時頃
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[せっかくの機会だし 試着したのを見たくもあるけど。]
申し訳ないんですけど 先に買いたいものがあるので。
[わたわたしてる菜摘の手を握り直して 店員に一礼すると歩き出す。
適当に歩き回るより 全体の地図を探して見た方が早いか。]
ドレス着たかった?
[菜摘はまだ混乱してたか それとも少しは落ち着いていただろうか。
試着したかったなら悪いことしたと思うけど、 俺としては先にこっちがいいんだ。]
(183) 緋灯 2019/11/13(Wed) 22時頃
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[世の中で言う「給料3か月分」を用意するのには あと半年くらいかかるわけで。
けど、後に延ばすと予定外に先に なるかもしれないことも知っているから。 思い立ったら吉日っていうしさ。
菜摘はまだ早いって言ってたけど。 俺としては手を離す気は更々ないものだから。]
ドレス着るなら、 指輪買ってからにしない?*
(184) 緋灯 2019/11/13(Wed) 22時頃
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[ぎゃー!ど正論 >>175 その「ぎゃー!」はきっと、 心の声だけでなく、外にも漏れていたはずで。
心の中を見事当ててきたキャシーの辛口満点講座は まどかの心をぐりぐりぐりと抉るのです ]
かわ、かわいくなる、もん、
[そうだ、私は2点が100点になった女だもん ]
(185) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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い、いいだろう受けて立つ! って、えっ、ショッピングモールできたの? タピオカ飲めるの?えっ?
[あれ?昔はなかったような? タピオカ飲めなかったような?って思いつつ そういえば隣町にショッピングモールがあったかなと そんなことも、思い出したりして。
まあいいや。うん。 8年の空白で、新たなモールが出来ていようと それはきっと、おかしなことでもないだろう ]
(186) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[高本のうっきうきなキモチには気づかず ぴょんぴょん跳ねる石を眺めて拍手したりして だけど、デートの日になに着てこうって、 そればっかり、うん、ずっと悩んでた。
………けど、そんな悩みは無用だったのかな。]
(187) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[「知らない8年間」は「知ってる8年間」とは やっぱりほんのちょっと、違ったみたい。
クローゼットを開けたら見覚えのない服が一着。 まだタグがついたままのそれは、 知らないブランドのお洋服だった。
これはあとで知るんだけど、 私のメールにネット通販の購入履歴があったの まさに、このブランドのお洋服を買った時のもの。 それなりに有名なブランドだって知るのは、 もっともっと、あとのこと。 ]
(188) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[私でも着れそうな黒のニットのワンピース。 (セーターって言いそうになった。あぶない。) 太いベルトがあったから、きっと腰に巻くらしい (どうしよう着方あってるのかわからない) (大丈夫奇跡的に合ってた)
これを買ったのは実は数ヶ月前のこと。
……ねえ、高本なら、覚えてるかな。 私は知ってるはずもないんだけれど。
高本が、テレビのファッションチェックで 私に似た背丈でボブの髪の子捕まえてさ、 ファッションチェーック!ってしたときに おすすめしたのが同じニットワンピだったんだよ
あれを見て、私でも可愛くなれるかな、って 勇気をもらった視聴者が、ここに、いたんだよ ]
(189) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[ねえ、そして知ってる?
私、「知ってる8年間」よりも、 ずーっと、たくさんの化粧品を持ってた。
なんでだろう?って私は不思議に思うんだ。 多分、その答えは、きっとずっと出てこない ]
(190) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[「私が知っている8年間」は 高本がずっと遠くに居た世界。
だから、私は恋とか愛とか縁のないものだと ずっとずっと諦めていたし、 化粧なんて、全く必要なんてなかった。
だけどね、 「知らない8年間」は、時々高本に会える世界
高本は気づかなかったかもしれないけれど 私ね、ほんの少し、お化粧を覚えたんだ。 あんまりいっぱいお化粧するの恥ずかしくて、 高本が帰ってくる日にかぎって、 本当にすっぴんに近いメイクばっかりだったけど ]
(191) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[今の私は知らないし、 今の私は気づくはずもないけれど
「消えてしまった私」も 高本のこと、ずっとずっと大好きだったんだよ]
(192) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[そんな私が、化粧台に立ったとき なんだか、「化粧ができる気がした」のは どうしてだろう??
「私」は化粧なんてほとんどしたことないのに。
でも、使った形跡のある私の化粧品に触れたら …… そうだね、それも魔法だったのかも。
私が自分に施したメイクは 77点 ]
(193) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[そこそこ、でしょ?
だからとびっきりの洋服と、 私なりに頑張ったメイクで、 デートの日、私は高本の前に現れるでしょう
私の知らない私が、 高本を想って買った服と 高本を想って使ったメイク道具で ]
(194) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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お待たせ。 わ、黄色のネクタイおしゃれ。
[それは当たり前の事だったけど、 高本は私の知らない服装で目の前に現れた
青のギラギラした服でも、ジャージ姿でも、 そしてどんな「役」の衣装でもない。 それは、偽りない、高本の姿で。 ]*
(195) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[わたわたしている私とは対照的に 大和はとっても落ち着いている。>>183 わあ、たよりになるなあ〜って感心することで ちょっとがっかりした心を押し殺した。
…大和が照れたり肯定してくれれば ちょっとは期待が持てたんだけどなあ……。
っていやいや、相手はまだ学生だし。 私だってまだ二十四だし。 結婚なんてずっと先の話だ。 特集のせいでいろいろ調べたから ちょっと詳しくなっちゃってるだけです。
大和とずっと付き合うかもわからないし まだ付き合う?ことになって二か月もしてないし 恋人らしいコトなにもないし……]
(196) moggyu 2019/11/13(Wed) 23時頃
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[プチパニックだった自分を落ち着かせるため つらつら考えていたらだんだん凹んできた。
恋人(のはず)だけどそれらしいことは何もない。 退院日も初出勤日も付き添ってくれたけど>>180 抱きしめてはくれたし、手を繋いでもいるけど
……私、大和に女性として意識されてないのでは?
思いあたってしまって顔が強張っていたから とっさに上手く言葉がでてこなくて んーん、ってかえすのが精いっぱいだった。]
(197) moggyu 2019/11/13(Wed) 23時頃
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[さらっと言われた言葉の意味が分からなくて>>184 無表情のままゆっくり三回は瞬きをしたから 大和を誤解させたかもしれない。
指輪、だけならピンキーリングとかかな?って (それもかなり恥ずかしいけど) 意識をそらすこともできたのだけど
だってウェディングドレスだよ。 それとセットの指輪っていわれたら どう聞いてもそういう解釈になっちゃうよ。]
えっ、えっ、えっ あ、あ、あの、ど、ど、どういう
[動揺しすぎて足元がもつれたけど 大和が手を握ってくれていたので転ばずに済んだ。]
(198) moggyu 2019/11/13(Wed) 23時頃
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[なんとか体勢を立て直しながら 繋いだままの手から視線を動かして 大和の肩から、顔を見上げる。
向うの顔も赤ければちょっと緊張はほぐれたけど どっちにしろ動悸がうるさくて倒れそう。]
そっ…そういうのは 調子乗っちゃうって、いったじゃん!
[大和にとっては遠い昔かもしれないけれど 私にとってはちょっと前のことだったから>>2:185 思わずあの時のことを思いだして 繋いでいないほうの手でぺちりと大和の胸を叩いた。*]
(199) moggyu 2019/11/13(Wed) 23時頃
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[まどかを辛口採点でぐりぐり抉りつつ。 でも、なんだかんだ反応が可愛い。 だから楽しそうに笑って]
おう、可愛くなれなれ。
[ぐりぐり頭を撫でて応援。 ショッピングモールが出来たと言えば、 まどかが驚くから隣町にあるぞと説明しつつ]
タピオカがついにここでも飲めるんだぜ。 モールってすごいな。 田舎でも推し続ければ店が来てくれるんだ。
[まどかの8年を知らないから、 そちらのタピオカ事情を知らないが、 俺の未来ではタピオカが飲める!
良い時代になったもんだと思いつつ]
(200) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[デートの当日。 まどかはどんな服装をしてくるのか。 変だったら速攻で辛口採点してやるって、
思ってた、思ってた、ものの]
おー……、
[今流行りの黒ニットに腰に巻く太いベルトのアクセント。 まどかの背丈に合ったコーデだった。 それに、メイクもすごく可愛い。
もちろん、プロからすればまだ伸びしろもあるだろう。 だがそれよりも、 恋する女の子というか、 そんな女の子の無敵な可愛さを感じたものだから]
(201) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[口元を隠してに赤いやけ顔を誤魔化して。 困ったように視線をさ迷わせて]
……80点。 可愛い、びっくりした。
[実際の点数に3点ほど上乗せして褒めよう。 自分のネクタイを褒められはっとして、]
ま、まあな! 仕事柄オシャレには気を使ってるんだよ。 そ、それはそうと早く行くぞ。
[照れたようにそう言って、 ショッピングモールに向かおうと歩き出す]
(202) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[車はあるにはあるが、両親の軽トラだ。 都会での仕事ばかりで、 こっちではあまり車を使ってなかったから]
今度、車を買うのもいいかもな。
[なんて思いながら、駅へと向かって。 電車に乗って――、
ちなみに、ここまでの移動中。 何度か手が触れ合いそうになった。 手が繋げるのではないかと思った。
だが、だが、勇気が出ず。 25年間恋愛経験0の己が悔やまれる]
(203) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[しかし、なんとか勇気を出して。 電車から降りる際、ホームに先に降りて、 すっとまどかに差し出す手]
ほら、掴まれよ。 ここ段差が広いからな。
[そうしてぎゅっと手を握って。 一緒のホームに立って、一緒に手を繋いで歩いて。 恋人繋ぎなんて器用な真似はできず、 手を掴んだままの恰好で歩いていって、
でも、改札では手を繋いで歩けないから。 少し狼狽えつつも手を離して改札を抜けて]
(204) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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…………、あー、今日もいい天気だな。
[なんて、他愛ない会話で照れ隠しをしつつ。 また手を繋げる勇気をまた出さないとなって。
でも、その前にタピオカかなって。 そんな事を考えながらモールまでの道を歩いてた。**]
(205) ゆき@青葱帯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[ 綿見真名は、とても弱い少女でした。
求められるまま、流されるまま。 ずっとそうやって生きてきて。 今となってはそれ以外の生き方も知らない。
そんな彼女が行動を起こしたとしても。 やはりとてもちっぽけなことで。>>84 世界に与える影響なんて……?? ]
(206) rito 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[2か月間手を出さなかったことについて ちょっと言い訳をさせてほしい。
まだ傷も完治してなかったし ギプスが取れたのもつい最近だったし。
それに菜摘も7年間の空白を埋めるのに 毎日忙しそうだったし。
……手を出したら止まりそうになかったんです。 見ていないところで怪我された直後なのもあって 束縛しそうな自覚もあったから余計に。
というわけで躊躇していたわけだけど、 そのせいで菜摘を不安にさせていることには 全然気付けていなかった。>>197
詰めが甘いのよとは 後の姉ちゃんの言である。]
(207) 緋灯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[ それでも、蝶の羽ばたきだって 嵐を起こせるのだから。 ]
(208) rito 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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どういうって、
[言ったままの意味だったんだけど、 やっぱり早すぎたかな。>>198
せかく冷やした顔はまた熱いし 気を抜くと目を泳がせてしまいそうになる。]
調子に乗ってくれるなら 俺としては万々歳なんだけどなぁ……
[ぺちっと叩かれて眉尻を下げながら つないだままの方の手をぎゅっと握った。]
(209) 緋灯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[ 綿見真名が生徒会室から出たことで。
・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ 奇跡だって、起きたかもしれないでしょう? ]
(210) rito 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[ "3回目"の高校二年生の文化祭。 "2回目"の、君との初デート。
( 加算された+1を。 私と君はお互い 認識していないかもしれないけれど。 )
……それらを終えた私が、 再び眸を開けてみる夢は……。 ]
(211) rito 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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俺は菜摘が好きで ずっと一緒にいたいから。
菜摘はまだ早いって言ってたけど ……予約とかできないかな……とか……
[キスのひとつもできてない男が 何を言ってるんだって呆れられるかもしれないけど。
だんだん菜摘が見られなくなってきて 結局視線を外してしまった。*]
(212) 緋灯 2019/11/13(Wed) 23時半頃
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[ほら、またそういうこと言う。>>209 調子に乗って良いみたいな…みたいな!?]
よっ……予約って あのキャンペーンは今年度中の予約のやつで
[いやいや、そうじゃないでしょ私。 うん、混乱してるけどそうじゃないのはわかるよ。 ちょっぴり…いやだいぶ期待しちゃってたもんね。
握られた手は大和の本心を伝えてきているようで その態度も心もまっすぐだったから 私はしばし、息を止めてその言葉を聞いて。]
(213) moggyu 2019/11/14(Thu) 00時頃
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[どうしてそこで視線をそらしちゃうかな〜。 大人っぽくなった。男の人になった。 それでも大和は大和のままだなぁ。 ――すきだなあ。
私は変わらぬ彼に安心してしまって 気抜けた笑みを浮かべてから 大和のマフラーを掴む>>139
転びかけたのを支えてもらった時に 通路のど真ん中から壁際に移動していたけれど ここはクリスマスイブのショッピングモールで 人がたくさん行きかう場所なので 恋人っぽいことするのはとっても恥ずかしいんだけど。
でもね、私もちょっと反省しているの。 だってあの病室のとき以来 あなたにちゃんと伝えてなかったと思うから。]
(214) moggyu 2019/11/14(Thu) 00時頃
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[きらきらの飾りつけの中で 大和のマフラーをぐいっと私の方へと引っ張った。
つま先立ちになって 大和の頬に唇を押し付ける。
リップ音をたてるサービスをする余裕はなくて 代わりに思いっきり笑顔を見せれたかな。]
いいよ! 予約ね〜!
[心臓はバックンバックン言ってるし あぁああ人前でなんてことを! とか 内心は大嵐だったんだけど。
大和の視線がこちらを向いてくれたら 今はそれでいいかなって。
なおこっちに気がついた人は5人ぐらい!**]
(215) moggyu 2019/11/14(Thu) 00時頃
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― ??? ―
―――… 今、 誰か俺のこと呼んだ?
(216) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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気のせいかな。 そーかも。
今日は天気がいいな〜。 いや、雨かな? 雪かも。雪だったら大変だな。
約束あるし。
忘れてないよ。>162
(217) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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うーーーん、 ハラフがいないと尻尾の手入れ できないなー。
いや自分ですればいいんだけどさ。 でも面倒だし…。
あれ、でも、 なんでハラフがいないんだっけ…。
…くうん、… >>164
(218) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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そういや、あの時大変だったよな。 子供生まれた時に なにやればいいかなんてわっかんないし!
結局ぬいぐるみに落ち着いたけど、 気に入ってくれるといいよな〜。
なんであのぬいぐるみ選んだかって、 そりゃ、 … あの子にもハラフみたいな友達が出来たらって。 思ったんだよな。
さすがにウルフドッグのぬいぐるみは ハラフに嫌がられたけどさ。
元気な子に、育つと良いよな。 そしたら一緒にかけっこするんだ。>>166
(219) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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なんかさあ、 ずっとねむくって、
ねむくって、
ねむくって…、…
このままふわっと眠っちゃおっかなって思うんだけど、 そういう時に俺を呼ぶ声がするんだよね。
誰だろ、 いやでも寝そうな俺を起こすのなんて、 がっこの先生かハラフくらいだよなきっと。
だから、…
(220) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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なんか、 ちゃんと眠れなくって……
――…、…
(221) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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眠りたいか? うーん?
いや、起きてられるなら起きてたいな。
眠らなきゃいけないのに、 楽しくて楽しくて、ずっと起きてたい。 そんな気持ち。
いや眠いのはそうなんだけどさ〜。 眠くても、起きてたいじゃん。
(222) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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ねすぎ?>>168 そんなわけなくない??
だって寝てからまだ、 ――…
寝てから、まだ、そんなに……
まあ、いっか。
(223) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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―――… なんか、おなかすいたな…。
(224) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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ハラフー。
(225) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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あっ!!! すげえ!!でっかいミートパイだ!!!!!
これ全部食っていいやつ!!??
いっただっきます!!!
…
味がないよ!!? 尻尾の振り損!!
(226) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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あーあ、 一緒に夕食食べたいな…。 ハラフが用意してくれる食事が良い…。
お腹がすくのは元気な証拠って、 よく言われるだろ。>>170
(227) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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俺はさ。 俺が元気でも、 お前に元気がないのはいやだよ。
(228) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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くぁ、… あふ…
眠いなぁ…
寒いからかな、…
(229) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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…………ハラフ
なんで、ハラフが居ないんだっけ。 それどころか、…
寂しいな。
(230) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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― 病室 ―
[最初に感じたのは頬への感触だ。>>-243]
――…?
[薄らと瞼を開けようとするが、 なんだか無性に重い。凄く重い。開けにくい。
そして身体が動かない。 手も足も肩も腰も首だって動かなくて、 視線を巡らせることもできない。]
(231) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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[うっすら見えるのは天井だけ、 …じゃないな、視界の端に見えるのは見慣れた毛色だ。
あ、そこにいたんだ。 なんだ、やっぱりいるんじゃないか。 居ないなんて気のせいだったな。
そう思ったけど、声すら出なくて、 喉はカラカラで上手く呼吸ができない気がして、]
けほっ、
[小さく咳込んだけど、 それもうまく出来なかった気がする。]*
(232) udon 2019/11/14(Thu) 04時頃
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[80点付けられて、 かわいい、って真正面から言われたら そりゃもう照れる。うれしい。 なんでこんな服持ってたかわからないけど がんばった過去の私と、今日の私に感謝だ。
わ、私だってきっと顔は赤い、 行くぞ、って言われたら、隣を並んで歩こう]
(233) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[高校生の登下校とはまた違う おしゃれな服に身を包んだ私たちの初デート 普段は滅多に乗らない電車 それだけでなんだかわくわくする。
私だって、普段はお母さんの軽自動車か、 お父さんの仕入れ用の軽トラだ。 車を買う、っていう話になったなら ]
あ〜そうだね、 都会との往復も、 きっとしやすいんじゃないかな…
[わかんない。まだ見ぬ都会。 電車はバンバン走ってて、人がいっぱいいて 車なんて必要のない世界のこと。 私はあんまり想像すら、できなくて。]
(234) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[勿論車を買うって言った高本の真意は ドライブしよう的な意味だったのかもだけど それを私が気づくことはなく、
通勤!な意味で捉えたのは、 うん、恋愛偏差値低すぎだから、許してね]
(235) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[途中何度も手をつなげそうな場面はあって 一度だけ、ホームへの段差で手を引いてもらって。
ちょっと慣れない踵の高い靴 ふらふらしそうになってたから 手を引いてもらえて、本当にうれしくて ]
えへへ、ほんとにいい天気だね
[他愛ない会話は、私もぎこちなく続けて
手をつなぎたいな、なんて 私に言い出す勇気はなかった。]
(236) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[ショッピングモールは思った以上に大きくて 隣町、さすが都会だな、なんて 感動しっぱなしの私だったけれど きっと高本にとってはもっと大きな都会を たくさんたくさん、体感してきてるんだろう
ショッピングモールはちょっと早いクリスマス きらきらとした飾り付けの中に、 たくさんのお店がひしめきあって。
ふと通りかかったおみせのひとつ 若いカップルが人前でほっぺにちゅー >>215 そんな光景をみてしまったならば 思わず慌てて視線をそらした
ちゅーしたい、なんておもったのは内緒! ぜぜぜぜぜぜぜぜったいに!ないしょ!!!]**
(237) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[さてここはショッピングモールの一角
若者向けのジュエリーを中心に、 ブライダル用の指輪まで、宝飾品を扱うお店に 黒いスーツの男が、ひとり。
「ジュエリー Reincarnation」
と書かれた看板の前で、営業スマイル。 ええ、帽子は被っていませんので、ね 日本人離れした顔立ちと、 ブルーの瞳があなたを捉えるかもしれません。
え?どこかでお会いしたことがあるって? いやいやまたまた、ご冗談を。]**
(238) kozakana 2019/11/14(Thu) 12時半頃
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[キャンペーンは今年度中に予約したら 来年以降でもOKになるんだろうか。>>213
もちろんその予約じゃないし 菜摘にもちゃんと伝わってるだろう。
……あれ、そっちの予約でもよかったのか?]
(239) 緋灯 2019/11/14(Thu) 21時半頃
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[実のところ静かに俺も混乱していて 思ったまま口にした言葉が プロポーズ同然だってことにも この時は気付いていない始末だった。
マフラーを引かれて視線が揺れた矢先、 頬に触れたものが何か理解したら 目に見えて混乱し始めるんだけども。>>215
え、え……えぇぇ??
なんで目線逸らしてたんだ俺の阿呆。
驚きと共に急いで目線を戻せば すぐ近くで俺の好きな表情が見えたかな。]
(240) 緋灯 2019/11/14(Thu) 21時半頃
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[これ、今外に出たって絶対冷えない。
頬を押さえて顔を真っ赤にした俺は 周りなんて全然見えてなかった。>>237
いいよって言ってもらえて 胸はいっぱいだし心臓は煩いし 気を抜いたらその場にしゃがみこみそうだ。]
……いいよって聞いたからな。 取り消しはナシだからな。
[きっとマフラーでは 顔が赤いのは全然隠せてないだろう。
それくらい嬉しかったんだと 俺も笑顔で応えたんだ。]
(241) 緋灯 2019/11/14(Thu) 21時半頃
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[さて、ここで問題以下略。
もうすぐ広場でドックショーが開催されると 放送が聞こえてきて俺達の現在地を思い出した。]
……行こっか。
[菜摘が見たいっていうなら 広場に行ってもいいけど、 俺としてはこっちを優先したくあり。
催し物の方に人が流れている今なら 賑わいそうな店>>238でもゆっくり見られるじゃん。*]
(242) 緋灯 2019/11/14(Thu) 21時半頃
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[小学生の方が上手いんじゃないかって思う稚拙なキスは ちゃんと大和の顔を赤くしてくれた。>>241
マフラーに隠された笑顔をみたくて 掴んだままだったマフラーをなおしていれば ようやく周囲の注目はなくなった。
何人かには注目された気がするけど 私は何も見えてない、見えてないぞ〜!]
大和こそキャンセルは、だめだよ〜?
[冗談めかして本音を告げる。 もちろん未来がどうなるかはわからないから 100%本音として押し付けるつもりはないけどね。]
(243) moggyu 2019/11/14(Thu) 22時半頃
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――ジュエリー Reincarnation――
[人の波とは逆の方向に歩いていけば 高級感溢れる佇まいの店舗があった。
店内で一番私の目を引いたのは きらきらした宝石ではなく 黒いスーツの男の人。>>238
日本人らしくない顔立ちに青い目で 外人さんかな?って思いながら足を止める。 あれっ、どこかで会ったような――…… 雑誌か何かで見たのかな?]
(244) moggyu 2019/11/14(Thu) 22時半頃
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[足を止めたから興味があると思われたのか それとももともとそこが目的地だったのか、 大和と一緒に店内に入れば 店員さん(だよね?)は静かに笑みを浮かべている。
おっと、お店なんだから商品みなきゃ。 わ〜! イヤリング可愛いなぁ。 でも私はそそっかしくてなくしそうなので 覚悟を決めてピアスを開けたほうがいい気がする。
こっちの宝石は大きいなあ。 お値段もいち、じゅう、ひゃく、せん… ………みなかったことにしよ。]
(245) moggyu 2019/11/14(Thu) 22時半頃
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[大和は何かみたいものがあるのかな。 私もそこまでおバカじゃないというか ここで「来年の母の日は何にしようかな〜」などと のほほん相談する空気じゃないのはわかる。
さっき、指輪買ってから、なんて言ってたけど>>184 そんなのまだ早いからね、大和…! 給与三か月分は今や過去の話ではあるけど!]
(246) moggyu 2019/11/14(Thu) 22時半頃
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[などと私は勝手にいろいろ考えすぎていたけど 並んだ結婚指輪も婚約指輪もとても綺麗で いいなあ、ってケースの前で思ったのは事実です。
さすがに大和は結婚指輪を買うつもりはないだろうし 何を探しているのかなって振り向けば ショーケースを見ている大和の横顔は 七年前にはあった少年らしい丸みはもうなくて 私の手を握る掌はもっと大きくなって 記憶と同じに、でも、それ以上に、]
……あッ! いやっ かっ、かっこよくなったなって思って……
[私の方を向いた大和と視線があってしまい 大慌ての中で漏れてしまった言葉は 頼むから聞こえてないことにしてほしい。 聞こえてない!聞こえないで!*]
(247) moggyu 2019/11/14(Thu) 22時半頃
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[俺としてはなるべく早く 菜摘の隣の席を一生分確保しておきたいんだよな。 分かってくれているのかいないのか。>>243
これだけの混雑具合だから 何人かに見られてたところで きっと知り合いじゃないだろうしな!
広場とは違う方向に進むのを OKしてもらえたなら また手をつないで歩いていこうか。
人波に逆行するわけだから はぐれたら大変だしなっていう言い分。]
(248) 緋灯 2019/11/14(Thu) 23時頃
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― ジュエリー Reincarnation ―
[ちょっと緊張して足を踏み入れる。 だってこういう専門店ぽいの、初めてだ。
店員さんは男の俺から見ても すらっとして格好いいなって思うけど 菜摘が気にしているのを見ると むっとした顔になってしまった。心狭い。>>244
と、気を取り直して店内を見始める。
店内を埋めるガラスケースには アクセサリが身につける箇所ごとに 分類されて飾ってあるから分かりやすい。]
(249) 緋灯 2019/11/14(Thu) 23時頃
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[菜摘はイヤリングやピアスの方に 興味を持ったみたいだけど>>245 俺がきになるのはやっぱり指輪の方で。]
……あと半年かな。
[今が12月だから、 給料3か月分っていうと6月かぁ。
最近はそういうの気にしないんだっけ? それでもすぐには厳しいなぁって ペアリングについてる値札を見て難しい顔をする。 こっちのシンプルなやつならなんとか……?]
? 菜摘気になるのあった?
[指輪は悔しいかな今後に回すにしても 元々プレゼントを買う予定で予算は組んである。 菜摘が気になるものがあったんだろうかと 視線を感じて振り向いて、]
(250) 緋灯 2019/11/14(Thu) 23時頃
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……菜摘、墓穴掘るのうまいよな。
[俺を照れ殺したいのかなって 病院で目覚めてからしばしば思う。>>247
そういうのは2人きりの時に言ってほしい。]
気にいったのがあったら 試しに付けてみるとかできるのかな。
[俺としてはそれとは別に こっちのペアリングにも片割れにも お試しで指を通してもらいたい希望もあったり。 今後の参考にってやつです。*]
(251) 緋灯 2019/11/14(Thu) 23時頃
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おお。
[ まず一言目に漏れた音はふた文字の。 いやだって、昨日まで長かった髪が。 指で掬ってふぁさってしてた髪が ]
めちゃくちゃ可愛いな?!!
[ 真名はどこかお人形めいた可愛いらしさがあったけど 今の彼女は軽やかに羽ばたく蝶々みたいな 頭を撫でたくなるような つまりは超グッジョブ知らない人。 強いていうなれば少しふわふわゆるふわうえーぶになれば お外に出すのを躊躇われるくらいに好きof好き。]
(252) asaki 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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[ 俺は知るよしもない。 ど田舎にあるけどちょーうまい唐揚げの出る店に そいつが出没してるなんてことは。
俺の定位置は決まってる程度には行ってるんだぞ
それはまあ、別の話 ]
(253) asaki 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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[ ……そう。 俺達は知らない間に、自分達に囚われてた。
くり返された季節、 誰もが欠けない道を辿るためには どこぞの道場少年の手助けをする事があったかもしれないし。 たまたま遅刻遅刻でパンを加えてぶつかったのかもしれない。
知らない間に滅びた星のわんこが、 ファンタジー世界で、犬耳がついてた
……なんて、出来事もあったかもしれない。 ……いいんだ、そんなことは。 ]
(254) asaki 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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それはきっと、蝶の羽ばたき。 どこかで聞いた 声 どこかで聞いた 音 あの日 俺と君が出会ったから。 これは「未来」が始まる前の、前奏曲。
(255) asaki 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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[ 一羽の蝶が羽ばたいたから、
遠い場所でも嵐が起きた。
―― butterfly effect ――** ]
(256) asaki 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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[あーあーあーあ! ほら聞こえてた!>>251 心なしか店員さんの視線も向いているような]
忘れて! 忘れてね? ちょっと思っちゃっただけなの!
[内容自体は否定しないまま 深呼吸を何度かして自分を落ち着けて 大和と一緒にショーケースを覗き込む。
結婚指輪はそれなりにお値段はしていたけど ペアリングのコーナーはちゃんと価格帯に幅があって 学生でも買おうと思えば買える値段だった。
男女で黒とピンクのリングもあるし 石が一石入っているのもきれいだし 裏に刻印できるのも素敵だよね。]
(257) moggyu 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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[じっと見ていれば店員さんに声をかけられ 断る前にペアリングが目の前に並べられた。
だ、出されたらつけてみるしかないよね…? 大和が指輪を買って〜と言っていたの>>184 私ちゃんと聞いてたし覚えてるんだからね? ちょっとは期待してるんだからね?
ちらっと大和の様子をうかがって 止めてくれって様子じゃなければ 指輪を手にして――……]
(258) moggyu 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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ねえ大和……。
[ちらり見上げてから いや、これ恥ずかしすぎるなって視線を指輪に戻す。]
……ど、どの指につければいい?
[言われた通りの指につけるつもりだけれど 左手の薬指だけは分かっていても意識しちゃって 耳まで真っ赤になると思う。**]
(259) moggyu 2019/11/14(Thu) 23時半頃
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[ぴ、ぴ、と維持装置の機械音に知らされる生を、頬を舐める距離で伝わる、か細い呼吸でも確かめた。 ティムは生きている。ちゃんとここにいる。こうして共にいることも、傍らで声をかけることも、きっと伝わっている筈だと祈っている。ただ生きている“だけ”とは思いたくなくて、いつか必ず目を覚ます筈だと縋っている。
こうして頬を舐めてかすかに鼻を鳴らすのも、もう幾度目だろうか。この寂寥と哀切は誰にも見せられず、甘えて鳴くこともティムの前ですら子供の頃、数えるほどだったはずで。
ティムが聞いたら何を言うんだろうか、なんて想像も淡く浮かべてしまう。珍しいと驚くのか、戸惑うのか、それとも、そっちが仔犬みたいだ、なんておかしそうに笑ってくれるのか。彼が選びそうな答えを思い浮かべれば、想像のティムは鮮明に動き出す。言葉を失って目を丸くしてしまうところも、おろおろして動きに悩むところも、笑って尾を振っているところも。それにきっと、俺が不安げにしていれば、慰めるように頬を舐めてもくれたのだろう]
(260) calabari 2019/11/15(Fri) 04時頃
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[――この想像は正しかっただろうか。 本物から乖離してないだろうか。
自分の知らない半年を埋めるように日記を何度も読み込んだ。自分の簡素な文章から過ごした日々に思いを馳せ、きっとこんな会話を交わしたのだろうと、想像で過去を埋めもした。 だからきっと間違ってない、ティムはこういう反応をした筈だ、と思う。でも、最後に見たティムは五年も前で、それは俺たちが過ごしてきた人生の半分に相当するから]
ティム、 ……俺がこんな顔してたら、 きっと、こうしてた、よな
[正しい記憶と作り上げた半年が入り混じりそうになるぐらいに反芻していた。今も生きているかのように鮮やかに、身勝手に、彼を動かしていた。 それが正しいかどうかも分からないままに。問えないままに。だが歪んでいたらどうしよう。もし間違っていたら。嘗てならば確信できたものが、今では不安を抱いてしまう。 合っていると言ってほしい、あるいはそうじゃないと言ってほしい。どうしてもティムの声で答えがほしかった。恐ろしいのは、異なることにも気付かず、歪んだ像に縋ることだった]
(261) calabari 2019/11/15(Fri) 04時頃
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[それでも、答えがない無情を知っている。
幾度も声をかけて、その度に呼吸音と機械音だけが響く白い部屋に打ちのめされてきた。応えのない苦しさに涙が溢れたことも一度や二度ではなかった。
ただ、諦めることだけは出来ずに今日もまた問いかける。期待はすぐに裏切られると知っても、毎回それを抱えながら、静かな部屋に居て]
(262) calabari 2019/11/15(Fri) 04時頃
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[――だから、瞼が震えたその瞬間、思考は完全に止まっていた。 薄っすらと開いて覗く、あまりに懐かしい瞳の色も、それが確かに自分を追って、動いたことも。まるで現実味がなかった。夢を見ているようだった。夢、夢かもしれない、ティムが起きる夢なんてもう何度見たか分からなかったから]
ティ、ム、 ティム……?
[返るのは咳がひとつ。でも視線はずっとこちらを捉えている、見つめている、重い瞼を懸命に開きながら、俺を。 衝動的に手を握った。強く強く、常なら痛いと鳴きそうなぐらいに握って、体温を確かめながら顔を寄せる、声を上げる]
(263) calabari 2019/11/15(Fri) 04時頃
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――ティム、ティム!!! わかるか、俺が、なあ、ティム、……!
[掛けるべき言葉など何も思いつかず、何度も何度も名前を呼びかけた。五年の歳月を経て、当時の兄より上の十五、いい年になった姿は、ティムにとってどの程度、違和感を持つものかも分からない。視界が鮮明でないなら差も咄嗟には気付かないかもしれないし、あるいは、五年前より手入れが荒くなった毛並みの方に疑問を持つかもしれない。 とにかく、何でもよかった。ティムの反応が欲しくて必死に声を掛けて、その答えがある前からもう、涙はぼろぼろと零れ落ちて顔を濡らしていた]*
(264) calabari 2019/11/15(Fri) 04時頃
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[瞬きをするのも億劫で、頭も首も動かなくて、 でも視界に入るのは見慣れた毛色だ。
ぼやけた視界は年月を鮮明には映さず、 ただこんな風に自分を呼んでくれるのは、 傍にいてくれるのは、ハラフだ、と。 そういう確信だけを抱いていた。 あれ、毛先のびた?
声を掛けられる。 口元が少し動くけど、やはり声は出ない。 なんでだ、喉の調子が悪い? 咳込むのも痛い、気がする、たぶん。]
(265) udon 2019/11/15(Fri) 04時半頃
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[全ての感覚が鈍くなっていて、 思考もめちゃくちゃ鈍くなっていて、 全然なんにも理解なんてできない。
強く握られた手が痛いような気がして、 少し眉根が動く。でも、
ハラフが、
―――― ハラフが、泣いてるから。]
(266) udon 2019/11/15(Fri) 04時半頃
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[何て顔してるんだ、 そんな顔見た事ないな、って、 少しだけ目を細めようとしたけど、 上手くいったかは解らない。
そしてその手を握り返したくて、 指を動かそうとした。
なんでかなかなか動かなかったけど、 指先がぴくりと微かに動いてハラフの手の甲の毛先に触れた。――― 触れた感触も鈍かったけど。でも。
そしたらなんだかほっとしてしまって、ゆっくりと口の端が上がった。]*
(267) udon 2019/11/15(Fri) 04時半頃
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[視線は交わっている、筈、いや錯覚じゃない、確かに見ている。だが答えはなかった。なんでもいいからと願う強さと同じだけ、両の手はティムの片手を握り締める。 どんな僅かなシグナルも見落としたくない。だから瞬き一つさえ惜しいのに、視界は滲んでぼやけていくのがいっそ苛立たしかった。涙なんて要らなかった、ティムの姿を映すのに邪魔な、そんなもの。だから懸命に押し留めようとする。
――泣いてるから>>266、なんて思っていることも知らなくて]
(268) calabari 2019/11/15(Fri) 05時頃
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[口元がほんの少し動いたのはきっと、何か伝えようとしているのだと耳をすますが、それもか細い息でしかなくて、それが酷く歯がゆい。喉が生命を維持するためだけの器官になって五年だ。発声が難しいのも当然のことだろう。 だが、例え声が出ずとも。話そうとする意思がある、その事実だけでよかった。眉が動くのも、目が微かに細められるのも、伝えたいものがあって動いているのだと。決して生理反応でなく、情動の結果なのだと信じられたなら]
ティム、 わかるんだな、 ……
[疑問符をつけるでなく断言として響かせたのは、痛切な祈りだった。もっと、もっと示してほしい、起きたのだと、ここにいるのだと。五年の間に砕かれてきた多くの期待の亡骸の上で、信じさせてくれと願って手を握った。
それが数秒のことだったのか、数分掛けたものか、最早分からなかったけれど。 ほんの、ほんの僅か――ティムの指が、手の毛先を撫でた感覚を覚えて。それに目を瞠っている間に、唇がゆるい弧を描いたのを、見たなら]
(269) calabari 2019/11/15(Fri) 05時頃
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……ティ ム、 ティム、ティム…… おき、て、くれ、た
おはよ、う おはよ、 ……ずっと、ずっと まって、……
[涙腺は再び壊れてしまって、折角映せた笑みもまたぼやけてしまう。 きっと暫くはそんな調子でしかなく、ナースコールを押して人を呼ぶという発想が浮かぶのも、泣き止んで少し経つか、もしくはティムが再び眠りに落ちるかしなければ無理だ。後者の場合は駆けつけた看護師に、確かに今起きたのだと、目を覚ましたのだと、でもまた眠ってしまって、これで再び起きなかったらどうしようと、平静を完全に欠いた様子で伝えるのだろう]*
(270) calabari 2019/11/15(Fri) 05時頃
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[解るんだな、と言われて、 そういやなんか聞かれたんだった、と思う。
なんだっけかな、 でも何が解るか聞かれてるかは、考えてみても解らなかった。
おはよう。というハラフの声に、 そっかー俺寝てたんだ、と思いながら、 なんで俺が起きてそんなに泣くんだろ、って思って、 解んないなって思った。
瞬きして、ハラフを見て、 ちょっと身体を動かそうと思っただけなのに なんだか妙にきつくって、だるかった。
また、うと…、と目を伏せる。 閉じると同時にハラフの慌てた声が聞こえた気がしてまた目を開こうと思ったけど、なんだかどうやっても開かなくって、
あ〜、眠いなあって、 夢の中みたいなことを思ったけど、今回は別に、眠りたくないなんて思わなかったからそのまますんなりと眠りに落ちる。]
(271) udon 2019/11/15(Fri) 05時半頃
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[緩く握られた手はそのままだ。 間接の曲げ伸ばしもやって貰っていたらしいのは後から知る事だけど、それでも全ての間接に及ぶわけでもなく動かしたら痛い個所がそれなりに出てくるのだろう。
すやすやという安らかな寝息は先ほどまでと変わらない。
ナースコールにて看護師がやってきて、 ハラフの様子にまず驚くだろうけどそれも俺は見れなかった。
慌てたハラフは宥められただろうけど、 看護師もきっと慌てて主治医に連絡して診察が始まる。
その際、昨日まではなかった反応が確かにあった。 触れたり、身体を動かすたびに眉を少し寄せたり口元が動いたりするのだ。 ぅ、という掠れ声は小さすぎてほとんど聞こえなかったろうけれど。
五年経過の目前に、 確かに目を覚ました事が認められる。]
(272) udon 2019/11/15(Fri) 05時半頃
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[その日、病院は大忙しだったと思う。]
(273) udon 2019/11/15(Fri) 05時半頃
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[今までも大変だったけど、 これからだって大変だ。
五年近く動かなかった身体にどんな後遺症が残っているか解らない。それを今から少しずつ調べて行き、リハビリの計画を立て、実行し、 まずはどこまで社会への復帰が出来るのかを探らなければならない。
両親への連絡を最初に行ったのは病院だろうか、 それともハラフだったろうか。
どちらにせよ電話越しに、 泣き崩れる様子がありありと解っただろう。]
(274) udon 2019/11/15(Fri) 05時半頃
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[最初のうちはどこもかしこも痛くって、 筋力の衰えのせいでなんにも動かせなかったけど、
きっと徐々に、…徐々に。 元の生活に戻るための訓練をはじめていく。
―――― 医師による診断結果は良好で、 筋力の衰えや関節稼働に難ははあり、取り戻すまでに時間はかかるが、妙な後遺症はなくちゃんと動けるようになるだろうとの事だった。]*
(275) udon 2019/11/15(Fri) 05時半頃
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[ 早く帰ってくる以上に、無事に帰ってきてほしい。 冒険に役立てるように、帰る場所であるように ……俺の為に、店を開いて待ってるという。>>1:288 確かに助かるし、帰るのに悪い気もしないけど ]
迷惑だったら村出る前に止めてるし その足だって、俺が原因だし 遠くに冒険したくて冒険者になったんじゃないし ……そんなの気にしなくていいって
[ まだ何かを言いたげな様子を見て、俺口を閉じる。 握られた指先もどうするのがいいか分からなくて 振り払いはしないが、手は固まったまま。 なんでか、ちょっと緊張してるせいだ。 今までのアイツと、違うから。 ]
(276) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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[ アイツが俺の名前を呼んだ。 呼ぶだけで、すぐには何も言わない。 言いたい事があるんだと思うから 余計な口は挟まず、黙って待った。 何を考えているのか俺には分からないけど>>1:292 急かして歩き出すべきではないのは察したんだ。
だから、アイツがさっきみたいに顔を真っ赤にして 俺の手を引かれても、何か言うまで待った。 ……うん、待ってたんだけど ]
(277) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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[ まさか、そんな事を言うなんて…!>>1:293 ]
(278) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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[ ハッキリと聞こえる声量ではなかったし その声も震えてはいたけど 俺の幻聴じゃないなら、勘違いでもないなら それは、告白…ってやつじゃ、ないのか…? ]
えっと……
[ 俺は正直困惑していて、耳も後ろに垂れていた。 嫌だったという訳ではない。 自分で今の気持ちがハッキリとは分からない。 でも、嫌だとは思ってない。
ただその……こういう経験なかったし なぜかまた心臓が煩くなってるから しかも、目の前で泣き出してしまうもんだから! ちょっと動揺させられただけだ、きっとそうだ。 ]
(279) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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………俺のこと 弟みたいな扱いしてると思ってたんだけど
[ 年も変わらないのに、いっつも庇われて なんでか俺のところばかり寄ってきて でも、姉みたいな振る舞いで色々と言ってきて だから……なんか、モヤモヤして 追い払いはしなくても素っ気ない態度をしてきた。
なのに、アイツが気持ちを伝えてきたその時から モヤモヤは薄れて、うるさい心臓の音だけだ。 残ったモヤモヤは、俺の気持ちのソレだけ。 ]
(280) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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俺、自分の気持ちがまだ分かんなくて お前の気持ちに、すぐは答えられない
[ 耳はまだ後ろ向きに垂れたまま だけど視線は、真っ直ぐアイツの顔を見て ]
でも、お前に怪我させないように 冒険者になって強くなるって、決めてるし ……お前が居ると、なんでか安心する
[ ぽつぽつ、ゆっくりと、俺は告げる。 どれもこれも、初めて明かした気持ちだし こうして誰かに明かすのも初めてだったものだから 変に思われないかは、気にするところだけど 例え半端でも、伝えたいと思ったんだ。 下手くそな伝え方かもしれないけど。 ]
(281) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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ちゃんと帰るよ、ミタシュのところに 魔物とか、変な奴とか 寄せ付けないように強くなるから
……必ず、帰るから
[ 俺の手を引くアイツの手を 空いていた手と合わせて両手で包むように握った。
半端なものじゃない実力を付けるその時までは 一緒に居ても守り切れる自信が持てるその時までは 冒険者は辞めないだろうけど 子供の頃とは違って、守れるくらい強くなるから。 そういった想いと、もう泣くなという想いも込めて 耳を立て真剣な顔で、彼女の手を握っていた。 気遣い、ってのは……苦手なんだ。 ]**
(282) ツナ 2019/11/15(Fri) 08時頃
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[ 私だって、この頃はまだわかっていなかった。 イースに対する気持ちが。 それだけ、そばにいることが 当たり前だったんだけど。 だから、自分の気持ちがわからないって言う イースの気持ちもよくわかる。>>281 伏せられた耳に不安になったけど>>279 私も泣いてしまったし驚かせたかなって 少し反省しながら、空いた手で涙を拭いた。]
そう思われても仕方がないけど。>>280 一番近くにいたかったからだもの。
[ それは、本当。 だって村にいる時は色々あったから 守ってあげなきゃ、そんな気持ちが強かった。 だけどね、私の方が隣にいたかったの。 隣にいると落ち着くし、 貴方の温かい色が好きで。 ]
(283) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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イース…、うん。
[ すん、と鼻を鳴らして。 告げられる気持ちと>>281 ピンと立った耳>>282に私は涙を止めた。 ああ、イースも私のためだったのって。 怪我を治しきれなかったのは仕方がないし イースが怪我をするよりよほど良かったけど 守れるように、その言葉に安心する。
ふわふわ、尻尾が揺れた。 伏せられた耳はまだちょっと斜めだけど 私は頬を緩ませた。 ]
(284) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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うん、期待してる。 …信じて待ってるね、イース。
[ 私の手をつつんでくれた両手。 それを両手でそれぞれ取って、 私の両頬に添えて。
クニャァ、と小さく鳴いた。 すっかり油断した、甘えた声で。 ]*
(285) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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[ ……、それから。 私達は。と言うよりも私からアースへの距離が 前の時と変化した。 指先を絡ませて繋いで、 どきどきぽかぽかの胸の裡に幸せになる。 その癖、不意に指先が触れたりすると どきりと心臓が跳ねて、それを引っ込めて。 弟じゃなくて、 男の子のイースにどきどきしてしまっていた。
近付いたり、離れたり。 でも決して遠くに行ったりしない。 ああ、こんな日が続けば良いのに。 だけどね。 期間は二日間だけ。 もしイースが元の世界で恋人だったあの子と やっぱりであって結ばれて 私が置き去りになったらどうしよう? そんな事を思うと、そんなの嫌だって気持ちと でも元々の世界に戻ったところで、と。
(286) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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だって、これはズルだ。
……ズルした上で負けてしまったら 今度こそ私、本当に立ち直れない。 ]
(287) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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イース。
[ だからね、私は。 寝ているイースの唇にそっとキスをした。 ギュッと抱きしめて、でも起こさないように そっと、そうっと。 ]
………大好き、だよ。
[ でも、だから、このままだとダメだから。 私、元の世界に帰る。
二日目の晩、夜の帳が落ち切り日付が変わった時 次の見張りの交代の前に、わたしは。 ]*
(288) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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…ずっと、イースだけが好きだったの。
[ 戻ってきたのは、あの日の翌朝。 まだ旅に出る前のイースを捕まえて、 そう告白したのは泣き笑いの私。
付き合っている人がいることは知ってるよ。 その人と結婚するらしい事も。 だから困らせるのは分かってる。
でも、ズルしたくなかったの。 だってズルしてしまったら。 私の想いが叶ったその世界を、また別の人が ズルして消してしまうかもしれないでしょう? ]
(289) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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[ だから、幸せな記憶を抱えたままで 元の世界に戻ってきた私は。
目に涙をいっぱい溜めて、真っ赤な顔で イースに告白したの。 ]
ずっとずっと、イースだけ。 ずっと、イースが側にいてくれるって 隣にいてくれるんだって勘違いしてた。
大好きよ、イース。 ……困らせること言って、ごめんね。
でも。
(290) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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側にいたくて、隣にいたくて このお店を開いたの。 イースが帰ってこないくらい 長い旅に出てしまうなら ……ううん。
[ 故郷に帰ろうと思う。 そう紡ぎかけた言葉を途切らせて、 私はじっと彼を見た。 ]
(291) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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長い長い旅でも。 迷惑じゃなければ。 ここで、イースを待ってたいの。
[ イースは帰ってくるだろうか。 その時にはお父さんになってたりするのかな。 私はその時、1人だろう。
だけどね。 ここは。イースを待つための場所だから。 そのために作った場所だから。 ]
(292) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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失恋、なのは分かってる。 でも ここで待っていても良い……?
[ すっかり垂れ下がった耳も尻尾も イースが帰らなくて寂しいって気持ちを 隠せない。隠せるはずがない。 クゥ、と喉奥で私の気持ちが 鳴き声になってこぼれたよ。
よっぽど迷惑だと言われない限り。 きっと、わたしは。 ]**
(293) 夢見 2019/11/15(Fri) 18時頃
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[そりゃ同じ店内だしこの距離だし。 その上、冗談だと誤魔化せば傷は浅いのに 思ったことは事実だって白状している。>>257]
やーだね。
[菜摘からの褒め言葉だ。 絶対に忘れてやらないもんね。 ひひ、と笑ってケースを見るよう手招いた。
並んでいるリングに 強制感を覚えてしまうかと 少し不安になりつつ様子を窺っていれば 菜摘も興味を持ってくれているっぽい?>>258]
(294) 緋灯 2019/11/15(Fri) 21時半頃
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[一口にペアリングといっても 色違いからデザイン揃えのものまで色々で こんな風に見比べたことなんてなかったから新鮮だ。
リングの裏にハートが大小並んで掘ってあって ふたつ並べると蝶の羽のシルエットに見える……とか ペアならではの拵えもあって面白い。
いつぞやのネックレスは 菜摘が見てたのを後から追い買いしたからよかったけど イチから選ぶのは俺だけじゃ絶対無理だったな。
菜摘はどんなのが気に入るだろうか。 店員が出してくれたリングを吟味している 横顔を眺めていたら視線が合って、]
気に入ったのあった?
[ひとつ取り上げた菜摘の手は 手の上をうろうろさまよっていた。]
(295) 緋灯 2019/11/15(Fri) 21時半頃
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[答えなきゃ駄目だろうか……?>>259
俺としては予約したいと言った以上 つけてほしい指はもちろん決まってるけど!
主張したい気持ちは山々あるけど!
あらためて聞かれると どうしても照れとか気恥ずかしさが先行するんだ。]
……俺としては、 ここがいいなぁって思ってるけども。
[左手の薬指がいいって直接的に言えない代わりに 俺より白くて細い左手を取った。 視線はちらちらと表情を窺うけど基本は指です。
薬指に親指を当てて緩くなぞった。 ここにそのリングが嵌ったらきっと綺麗だ。*]
(296) 緋灯 2019/11/15(Fri) 21時半頃
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[大和の答えが返ってこない。 これはミスったな…! そうだよね! ちょっと重かったよね! 右手の薬指にでもつければよかったのよ私め!
焦ったせいか上手く手が動かなくて 傍目には戸惑っているようにみえたのか 大和の手が伸びて私の左手をとる。>>296
い、いや落ち着こう。 中指とかかもしれな、]
ひゃっ…!
[さり、と指をなぞられて 変な声をだした私は手を引っ込めかける。]
(297) moggyu 2019/11/15(Fri) 22時頃
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[えっ……エロいよ! いつそんなの覚えたの! 確かにこの七年間をぜんぜん知らないけれど!
頭から湯気が出そうになりながら 八つ当たりめいたことを考えながら それでも指輪を落とさなかった私はえらいと思う。
黙っていれば大和はもう一度同じことをしたかな。 未だなにもつけたことのない指を見下ろせば 一応残っている乙女心が胸の内をくすぐる感じがする。
私だって女の子だからね。 誰かに贈られた指輪を、ここに付けて欲しいって そう思ったことは何度もあったから。]
(298) moggyu 2019/11/15(Fri) 22時頃
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[ようやく大和の顔を見る余裕ができたけど 視線は合わなかったかもしれない。 ちらりとこちらを見る瞬間を捕まえて 私は握ってた指輪を大和の手の中に押し込む。]
大和がつけてよ。 好きなところで、いいから。
[最初につけてくれるのは、あなたがいいな。*]
(299) moggyu 2019/11/15(Fri) 22時頃
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[本当のイケメンならきっと つべこべ言わずに嵌めちゃうんだろうな。
などと考えていたので 菜摘にエロいとか思われてるなんて まったく気付いていないのであった。>>298 気付いても心外だって顔しかしないけどな!!
手を引っ込められそうになった時は>>297 きっとしょげた顔をしていた。
でも手を離さなかったのはさ、 嵌めるところを見たかったんだよ。]
(300) 緋灯 2019/11/15(Fri) 22時半頃
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俺が? いいの?>>299
[手に押し込められた指輪と 菜摘を交互に見ながら確認したのは 他の指に付ける気なんて更々ないからで。
すでに予約だの言って 口にしない癖に主張までしたのにって 呆れられるかもしれないけど。
……ほんとにもう離してやんないからな。]
(301) 緋灯 2019/11/15(Fri) 22時半頃
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[新呼吸を3回繰り返したら 震えずに指に環を通せただろうか。
綺麗に嵌っているように見えるシルバーと 嵌めたのが自分だって満足感に ついつい頬が緩むので、 気味悪がられる前に自分で頬を押さえておく。]
……どう?
[菜摘は気に入るだろうか。 やっぱりいらないとかは聞こえないフリするけど。
店員が菜摘にサイズが合うか尋ねているのを聞いて 指輪って号で数えるんだって初めて知った。*]
(302) 緋灯 2019/11/15(Fri) 22時半頃
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[いつか車を買って、まどかを色んな所に連れて行こう。 近場のショッピングモールでもいいし、 夏なら海とかもいいかもな、 あ、それに都会とかも。 まどかと行きたい場所をあれこれ考えて。
まどかとちょっとだけ手を繋いで歩いて。 でも、また離して。 なんだかんだと到着したショッピングモール。 田舎にしてはそこそこ大きい。 なんて思って見てたが、 まどかはこれだけでも感動する。
それがなんだか素朴というか、可愛くて。 ついつい隣で微笑ましく見守る]
(303) ゆき@青葱帯 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[ショッピングモールの中は少し早いクリスマスムード。 きらきらした飾り付けを見てたら、 なんだ、まどかが急に挙動不審になった。>>237
俺はキスするカップルなんて見てなかったから。 どうしたのかなって顔を覗き込んで]
……どーした?
[なんて聞くものの。 まどかの視線の先を探るようにきょろきょろと。 見回してみれば綺麗なジュエリーショップ。>>238]
(304) ゆき@青葱帯 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[ははぁ、なるほど! まどかは指輪が買いたいのかもしれない。 だからちょっと挙動不審になったんだな、と。
ややズレつつもそんな風に思い。 まどかの服の裾を引っ張り店を指差す]
なあ、あの店。結構いいんじゃないか? ペアリングとか一緒に買ったりさ。 俺、まどかの指輪のサイズとか分かんねーし。 どうだろ?
[なんて、まどかにジュエリーショップを勧めてみる。 ちなみに、その店内に今まさに。 さっきちゅーを目撃したカップルがいるとは気付かないわけだ。*]
(305) ゆき@青葱帯 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[指を撫でるなんて思わせぶりなことをするくせに 手を引っこめられかけたらしょんぼりするとか>>300 そう言うところがかっ…わいいよね! 言わないけど!]
大和がいいな。
[迷っているのか確認したいだけなのか どちらにせよ、私の心は決まっているんだよ。 だからそっと私の希望を伝えれば 大和がゆっくり指輪を指に付けてくれた。>>302
好きな人に指輪を付けてもらうって とってもとっても ドキドキするよね。]
(306) moggyu 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[左手の薬指に光る銀色。 手を開いたまま目の高さにもってきてから 握ったり開いたりするのは挙動不審に見えたかも。
何度繰り返しても消える様子もなくて ちゃんと私の指にはまったままだ。]
きれい……! 大和はどう思う?
[手の向こう側には頬を押さえている大和がいて 照れてるのを隠してるのはバレバレだったので 私は質問の答えを聞く前に 男性用のリングを手にして、大和の左手を勝手に握るの。]
(307) moggyu 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[大和の指に指輪はうまくはいったかな。 もしかしたらちょっと緩いかもしれないけど。
もちろん左手の薬指。 重ねた手に、同じデザインの指輪が光る。
これから先何が起きるかはわからないけれど 結婚だってしないかもしれないけれど。]
……ふふっ ううん、幸せだなって思って。
[今は、本当にそう思うから。 ちゃんと今の幸せを大事にしようと思う。*]
(308) moggyu 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[こんなタイミングで顔を覗き込まれたら! 近い!近い近い近いっ!! 心臓が爆発するなあ、もう。]
どどどーもしない! だいじょうぶだよ。
[平静を装った、つもり、だったのに?]
(309) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[何か高本が勘違いしたらしい>>305 勘違いしたことには気づかないけど、 指さされているお店は、わかる。
Oh,There is 「今カップルがイチャイチャしてる場所」
そこに私たちが行くのはハードル高くないですか もう一度目の前でちゅーされてしまったら 私はきっと高本の顔を。見れな…… ]
まままままままって いまお客さんいるし、 お店の人、接客中だし!
[服を引っ張られても、頑なに動こうとしなくて (あれ?あのお店の人どこかで???)]
(310) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[あ、でもねペアリングが嫌なわけじゃないの むしろウェルカムだし、嬉しいなって思うの
だから高本が諦めて方向転換しようものなら 逆に私が服の裾摘んで引き止めて もじもじしたりして
なんだかんだで お店から少し距離をとったところで もじもじ、もじもじ。もじもじもじ。]
(311) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[だからね。
高本からもお客さんの顔、見えたはず。 まさに店内では指輪交換(多分)が行われてるトコ 私は女の人にも男の人にも見覚えなかったけど
……高本は、どうだったかな。]**
(312) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[菜摘が左手を掲げて 確認するように動かしている間、 告白の返事を待つみたいにどきどきした。
まぁ実際の告白の時は どきどきする余裕もなかったんだけどさ。]
え、ええと。 ……いいなって思う。
[指輪のデザインとか二の次に、 指輪をしている菜摘が喜んでくれてるのを見て>>307 気持ちがそのまま口から出てしまったんだけども、 一応、指輪の感想にも聞こえたよな。]
(313) 緋灯 2019/11/15(Fri) 23時半頃
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[顔を隠していた手を外されて あっと思ったのも束の間。 見慣れないシルバーが指を通った。]
え、あ、
[そうだよなペアリングだもんな。 俺もつけるのか。 ――って、俺につけてくれたってことは。
重なった手に嵌る2つの指輪を数秒見つめて 顔を上げたら菜摘が幸せそうに笑っているから。>>308]
どうした? ……へへ、俺も幸せだ。
[聞いて返ってきた言葉に同じように笑った。]
(314) 緋灯 2019/11/15(Fri) 23時半頃
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[ひやっとした感覚は 数秒で体温になじんでいく。 ……そのうち、視界にもなじむといいな。
予約した指に 今度は本物を嵌めに来よう。
そうしていつか当たり前にある指輪を見ながら こんなこともあったねって今日を語り合えるような 明日を一緒に迎えて行きたい。
二度と寂しいなんて思わせないから。 俺達の世界が続く限り、隣に居るよ。*]
(315) 緋灯 2019/11/15(Fri) 23時半頃
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[なお、そのすぐ後。 同じ店内にいたカップルには 大変、大変申し訳ないと思っているのですが。 ……店員の方はたまにこんな客がいるかもしれないから 多少免疫があると信じて……いる。]
菜摘、菜摘。
[指輪のサイズを直してもらうために 店員が離れた隙にちょいちょいと菜摘の肩を叩いて。
こっちを向いてくれたなら ジュエリーのパンフレットを立てた内側で 触れるだけのキスをした。]
(316) 緋灯 2019/11/15(Fri) 23時半頃
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[だってさっきから菜摘が可愛くて 帰りまで我慢できなかったとは怒られた後の言い訳。
一応パンフレットで隠したし!
でもカップルが丁度こっちを見ていたようなら 何をしたか勘付いたかも、しれないね?
なんて一幕があったりなかったり。*]
(317) 緋灯 2019/11/15(Fri) 23時半頃
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[全然大丈夫じゃなさそうなまどか。 俺はなんとか察して(なかったけど) ジュエリーショップに行こうとするものの]
……? 接客中でもいいだろ、店だし。 おーい、行こうぜー。
[ぐいぐい引っ張っても無理そう?]
じゃあ、他の店にでも……、 ……?
[諦めて方向転換しようとしたら引き止められる。 もじもじもじもじ。 なんだ、この状況は? 首傾げ]
(318) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 00時頃
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[お店から少し離れた場所。 よくよく店内を見てみたら、知り合いを発見!]
……あ、仕事でお世話になってる人だ。 ほら、あの女の人。 雑誌のコーナー担当してくれてるんだよ。 まさかここで会うとはなぁ……、
[菜摘さんを見てしみじみ。 なんか、体調を崩してお休み中と聞いてたけど。 元気そうでちょっと安心。
声をかけるかどうするか。 迷っていた、が]
(319) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 00時頃
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[あれはキスをしたのではないか!?>>316 ペアリングを交換して、キスしたのでは!? そう思ったので、顔がつい赤くなり]
まどか、ちょっとこっち……、 いいから来い!
[すっと通路にあったクリスマスツリーの影に隠れた。 あの状態で鉢合わせると、気まずい! しかも恥ずかしい!
どうか気付かれませんようにと身を隠しつつ。 ツリーの影。 気付けば抱き合うほどまどかと近付く]
(320) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 00時頃
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[抱き寄せて気付くまどかの感触。 文化祭で別れたあの日から変わらない温もり。 小さな体はまたどこか遠くに行ってしまいそうで]
……まどか。
[そっと耳元で囁いて、抱き寄せて。 もう何処にも行きませんようにと願いを込めて]
迷子になるなよ?
[なんて、子供に言い聞かせるように言って。 ジュエリーショップのカップルが店を出るまで、 死角になるツリーの影で身を寄せ合っていようか。**]
(321) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 00時頃
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[なんと言っても、五年を目前にした奇跡に等しい目覚めだったから。
それだけ寝たきりでいれば、意識を取り戻した所でろくに体が動く訳もなく、起きていられる体力もまともに存在する訳がない。そんなこと平時であればきちんと理解出来たはず、だが。 うとうととして再び眠りに落ちたティムを目にした瞬間、平静なんてすぽんとどっかにすっ飛ばしてしまったし、やっと目を覚ましたのにまたこのまま何年も眠ってしまったらと思うと気が気でなく、ナースコールで呼び出された看護師はまるきり狼狽しきった相手を宥めるのに手を焼いたことだろう。 とはいえ、その時は目覚めたらしきティムの様子を確かめるべく、そちら優先の状況で、とにかく落ち着いて下さい話は後で、と半ば放ったらかしにされたのが実際のところだったが。駆けつけた主治医が診察している間、追い出された病室の前の廊下で右往左往、所在なく歩き回り、扉が開いた瞬間、ティムは大丈夫なのかと食い気味に尋ねたのだった]
(322) calabari 2019/11/16(Sat) 04時半頃
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[診察の結果、反応は確認できた。後遺症に関してはこれから詳細に検査を行う必要があるが、今は疲れて眠っただけで、目を覚ましたことは間違いない。そう告げる医師は、自分自身の診察結果でありながら、にわかには信じられないと驚きを隠せない様子で、だがそれ以上に、喜ばしげに笑みを浮かべて肩をとんと叩いてくれた。
よかったですね、本当に、おめでとうございます。五年の歳月を共に見守ってくれた医師の、心からの祝福だった。その言葉を聞いた瞬間、胸に広がった安堵は体から二本の足で立つ力さえ奪い去り、廊下にぺたりと膝をついて]
――っ、……が、とう、……ございます……!
[ありがとう、よかった、その言葉を繰り返しながら、ようやくティムの目覚めを受け入れられたのだった]
(323) calabari 2019/11/16(Sat) 04時半頃
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[あれほど静かだった病室は、あっという間に賑やかなものになっていった。数年越しの回復例はこの病院ではティムが初めてらしく、貴重な症例だという点からも行われる検査は実に多岐に渡った。目覚めたばかりともあって一日にたくさん詰め込まれる、という訳ではなかったが、少なくとも落ち着いて話す時間は暫く取れそうになかった。 それでも限られた面会時間には、知らせを受けた友人や職場の仲間、自分の親兄弟までもが駆けつけて、笑顔で、あるいは泣き顔でティムの回復を喜び祝った。
ティムの両親に伝えた時、それから顔を合わせた時には流石に涙を堪えることは出来なかったが、同僚が会いに来る頃になれば、自分もなんとか笑みを浮かべられるようになっていた]
(324) calabari 2019/11/16(Sat) 04時半頃
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[やがて精密検査の結果も明らかになり、筋力の低下や関節部の難はあれど、心配されていた神経障害や記憶障害も無く、リハビリが順調に進めばいずれ日常生活にも戻れるだろう、と知らされた。
それを耳にしたのはティムの病室のことで、いつか以前のような日々が送れると分かった瞬間にはまた涙腺が緩んでしまう。泣き癖がついてしまったらしい。 よく泣くようになったなとティムに笑れてしまうかもしれないが、抑えられないのだから仕方がない。
やっと、求めた未来が訪れたのだ、と。救われる筈だった命を見捨て、五年という歳月を奪った自分の罪は決して許されるものではないと理解している。 それでも、自らの足で空を、陸を駆けるティムをこの瞳に映すことが出来る今は、何者にも代えがたい幸いだった]
(325) calabari 2019/11/16(Sat) 04時半頃
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― 11月・病室 ―
[雪が降る窓を横目に眺めながら、ベッド傍の椅子に腰掛ける。 事故が起こった時より五年。つい先日まであれほど到来を拒んでいた今日を、穏やかに迎えられているのも、ひとえに隣にいるティムのおかげだ。ようやくまとまった面会時間を取れるようになったと聞き、早速その翌日に病室の扉を叩いた]
リハビリはどうだ?
[投げた視線を交わらせながら小首を傾ぐ。最近では運動機能の回復を目的に少しずつリハビリを進めているらしい。まだまだかつてのような日常生活を送るには程遠いだろうが、首を回すことすら動かなかった頃を思えば大きな進歩に違いない。 今日はもう終わらせたのだろうか。腕や肘、足などの関節の曲げ伸ばし運動なら最早慣れたものだ。何かやるなら手伝うが、と声も掛けてみるが、まあ、無理にしても負担がかかるだろうから、軽く尋ねてみる程度。目立った反応がなければ別の話題を、と思うものの]
……、……
[いざ、こうして話す時間を得られた、となると、何を話したものか悩んでしまう。起きてこちらを眺める視線だけで満たされる節はあり、ティムから話しかけられることに答える方がきっと多い]
(326) calabari 2019/11/16(Sat) 04時半頃
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毛艶も、前より少し良くなったように見えるな。 ちゃんと食事を取れるようになったからか。
[やはり少しでも体を動かしていること、点滴でなく経口で摂取できるだけの体力がついたことが効いているのだろう。手を伸ばし、頬の毛並みをそろりと撫でながら笑いかける]
療養食だ、味に文句は言うなよ。 ……帰ったら、またいくらでも作るから。
[ふと声に漏らす未来は、一日でも早く訪れてほしいと望むもの。願望を口にしながら、それを急かすように響かせては負担だろうかと思い、視線をサイドテーブルへ映す。またブラッシングでもするか、との問いの答えを待つ間は、いつものように顔を寄せて。 まだ声も掠れがちなティムだ。しっかり聞き取るにはこれぐらいの距離が要る]*
(327) calabari 2019/11/16(Sat) 04時半頃
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[ なんて言葉を紡ぎながら。 君と二人、空を見上げて見る夢は―――、 ]
(328) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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うん。 嶺二くんは奥さんの髪のセットを式場でするから 早めに来るって。 菜摘ちゃんと大和君は……
そうそう、デートでよく行っていた定食屋さん。 唐揚げが美味しい。 そこの看板娘さんがね……。
(329) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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[ 早く寝なければいけないのに。 話す話題に名残が尽きなくて。 スマホからなかなか手が離れない。
そんな気持ちと何とかお別れして、 締めの言葉を結ぶ。 ]
(330) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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……寝過ごしちゃ、駄目だよ。 また明日式場で会おうね。
[ そう、これは私にとっては どこにでもあるありふれた 一つの結婚前夜の物語。
………では、決してなく。 別の未来があったことを、 今の私は、知っている。>>0:8>>0:10 ]
(331) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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[ 綿見真名が、富山柊季が、 一歩足を踏み出せなかった世界。
あの世界こそが現実で。 今私が生きている世界は、 やっぱり夢でしかないのかもしれない。
こうしている今も、 世界は無数の人々が存在しているのだから。 彼らの選択が、 無数の世界を生み出し続けている―――。
………なんて可能性も、零ではないし。 ]
(332) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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……それでも私は、選んだから。 選べたから。
君の隣にいられる世界を。
[ 今思い出しても、奇跡のような出会い。 不思議な箱は手元にはない。 どこかに行ってしまった。>>80
それでも目を閉じれば、聞こえた気がした。 それは、きっと。>>86 ]
(333) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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私はね、幸せだよ。
(334) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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[ 一羽の蝶が羽ばたいた。 ――― どこかの誰かが奏でる、勇気の音。 ]**
(335) rito 2019/11/16(Sat) 12時頃
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|
[どうやら路チュー(言い方)の女性は 高本の知り合いだったようで >>319 ほっぺにちゅーされてたぞ、とか もう絶対に言ってはいけない選手権だ。
高本に指さされたら結局ガン見で 指輪交換からの、パンフレットで隠しーの]
……!!??
[あれは店内で公然のちゅーでは!
まどか来い、って呼ばれても 一瞬目はふたりに釘づけで、 ひきずられるようにツリーの影に隠れるだろう]
(336) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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|
ちゅ、ちゅーし、してた
[高本の胸中は知らないが 今見た事実を口から出さずにはいられない病で 引き寄せられながら、あたふたと零す
心の中? 「都会の女の子はすごい」、だ。]
(337) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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|
[心が落ち着いてきたのは、 ひとしきりツリーの影で騒いだあとで 落ち着いてきたならば、 今度は今の状況に、気づくのだ
あれ。私高本に抱きしめられてるのではないか]
………ふぇ?
[耳元で囁かれると耳の奥まで熱い 抱き寄せる高本の手が、暖かくて優しくて それでいて、力強くて。]
(338) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
|
|
………
[まいご? ん?迷子?
ショッピングモールだから?って 私はやっぱり思っちゃうんだけど でも高本の腕の強さとか、言葉の温度とか きっと、そんな意味だけじゃないなって……]
(339) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
|
|
[迷ってたのは、私。
高本がいなくなってしまった未来 あの8年間は、ずっと迷ってばかり 少しずつ変わっていく高本に 私は何も、できなかった、しなかった。
高本がここにいる、未来 空白の8年間を思い描いて、 私と高本は幸せだったかな、 あの8年よりも幸せに暮らせていたかなって 私は、どこか心の奥で不安だった ]
(340) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
|
|
うん、迷わないよ。 高本も、ちゃんとずっと、 ここに帰ってきてね。
[ぎゅうっと高本のことを抱きしめ返す 私はまだまだどこにもいけないガールだけど 高本が帰ってくるのなら、 いつまでもずっと、高本の居場所になるよ。]*
(341) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
|
|
[サイズを測ったり、やっぱりこっち?と悩んだり ペアリングが決まるまで色々あったけど ようやく二人とも満足できるものを決めて これ結婚指輪はもっと悩むんじゃ……とか あるかもしれない未来に想いを馳せる。
店の前を行く人たちからは 結婚指輪を決めにきたカップルに見えるのかな。
そう思うとくすぐったい気持ちになっていた私は ちょっと離れたところに見た人影が>>319 知っている人のような気がしたのだけれど 仕事の時のイメージとかなり違っていたので 確信を持てないでいるのでした。]
(342) moggyu 2019/11/16(Sat) 21時頃
|
|
[とんとん、と肩を叩かれて>>316 なあに、ってなんの警戒もなく振り返る。
かさっと紙の音がして 視界一杯に大和の顔があって それから、唇にそっと触れたのは――]
(343) moggyu 2019/11/16(Sat) 21時頃
|
|
なっ なっ なっ…!
なんっ…! こ、ここ外っ……!
[パンフレットで隠したつもりなのかな!? 紙一枚だし店内からは丸見えじゃない! だいたい、キスならもっとムードのある場所でしてよ! さっき頬にしちゃった私が言うことじゃないけど……
――と、言いたい文句はたくさん思い浮かんだし 落ち着いてからはしっかり怒ったのだけど。>>317
それよりね、今はね。]
(344) moggyu 2019/11/16(Sat) 21時頃
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[だから困るな、って呟いた私は さすがに恥ずかしさで顔を伏せていたから 大和の表情は見えなかったし
その頃には店員さんが戻ってきたから 店内ではそのあと何もなかった……はず。*]
(345) moggyu 2019/11/16(Sat) 21時頃
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[起きたら五年経ってたなんて、 一体全体誰が思う!?]
(346) udon 2019/11/16(Sat) 21時半頃
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[俺の感覚としては事故ったあの日の『次の日』だ。『ただの明日』が『知らない明日』になっていて、ちょっとびっくりした。
親兄弟や知り合い友人が来るわ来るわ、 しかもだいたい皆が泣いてるし、 俺としては奇跡の目覚めなんてした覚えないから、どう反応していいかも解らない。
でも身体が動かないとか、 皆の見た目が変わってるとか、 鏡で見た自分の姿とか見ても、 どっきりとかじゃなくって本当の事なんだろうと思う。
――― 実感するまで、まだかかりそうだけど。]
(347) udon 2019/11/16(Sat) 21時半頃
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[ハラフの次に会ったのは両親だった。 兄たちも時間の都合を付けてくるらしく、今後の賑やかさが伺えて胸中が少しくすぐったくなる。 いやまあずっと寝てたことに対して何言われるか解んないから肝もちょっと冷えるけど。
…両親の、
両親の泣き顔なんて、本当に見たのは久しぶりで、『昨日』よりも老いて少し小さくなったその姿に俺もちょっと泣きそうになった。
今の俺は身体が動かせない。 手も動かせなくて、伸ばす事すらできなくて、伸ばしてくれた手をただ緩く、ほんの少しだけ握り返す事しかできない。 でもそれで十分という言葉にじわりと涙が浮かんだ。]
(348) udon 2019/11/16(Sat) 21時半頃
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[ごめん、と言いかけたら止められて、 逆に、ありがとう、と言われた。
うん。
自分の口元が緩んだのが解る。 少し頷けたと思う。 うまく笑えていたらいいなと思った。
俺は、幸せ者だなあ。
そして、ハラフにお礼を言えと言われた。]
(349) udon 2019/11/16(Sat) 21時半頃
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[兄たちの話の詳細は割愛する。 「起きると思ってたけど!」とか 「寝すぎにしては寝すぎ」とか 「俺の子の写真見る??」とか めちゃくちゃ笑ってて賑やかでこっちは言葉を発する暇もなかった。
必要もなかった。
言いたい事だけ言って、 「じゃーまたな」って帰っていった。 もうこれからは、いつだって会えるからそれくらいでいいんだそうだ。 うん、俺もそう思う。
帰り際、またハラフにお礼を言えと言われた。
因みに俺は末っ子だ。 兄よりハラフにめちゃくちゃ懐いていたために割とほっとかれてたけど!]
(350) udon 2019/11/16(Sat) 21時半頃
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[同僚とか上司とか先輩とかが来た時、 目を丸くして、 面影と記憶を照らし合わせる。
まだ声を出すのも困難だから、 ぽしょぽしょと口を動かしたら同僚の一人が耳を口元に寄せてくれた。]
みんなふけたなぁ…
[それを聞いた同僚が、 「お前な〜〜〜そういうところだぞ!!?」 と、大声で言いながら、それでも泣いてたのを見て、五年も起きずに申し訳ない気持ちにもなった。 俺とは違った意味で言葉が不自由になってしまった同僚を連れての帰り際、ハラフに礼を言えと言われた。三回目。
皆が帰った後、]
(351) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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…… ごねん かぁ
[そう小さく呟いた言葉は誰にも届かない。]
(352) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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― 11月・病室 ―
[会えなかった訳じゃないけど、 二人になれるのは漸くだ。
外は雪が降っている。 約束、守れなかったなぁ。 五年も、守れなかったんだな。
来年はどうだろ。頑張りたいけど。
視線が交わると軽く頷く。 少しだけ動かせるようになった身体は全く動かなかった時よりも不自由を感じる。 0よりも1のほうが辛いのだ。 でもこれはいつか100に届くのだから、頑張らねばならない。]
じゅんちょう
[まだ掠れの残る声で言う。舌が重くて発音も少し聞き取りにくいかもしれない。]
(353) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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[でも笑みは浮かべられるようになった。 尻尾の先がゆるゆる動いているのが解る。まだ全部を振り回せるほどではなかった。
少しの沈黙が落ちる。 なんか、心地良いな。 俺は、幸せ者だな。
間近にハラフの顔がある。>>327 それだけでも嬉しかったけど。 声に漏らす未来が嬉しくて、 早くそうなりたくて、頷いて、
ブラッシングも、勿論嬉しいんだけど、]
(354) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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はらふ、 ありがと。
(355) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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[出たのは礼だ。 散々言われたからかと言われると、それが全くないわけじゃない。でも、]
ずっと、 おれをよぶ、こえ、 きこえてた。
[そう、夢の中、もう薄らとしかないあの記憶の中。眠りそうになるたびにハラフの声が俺をこちらに留めてくれた。 俺がここにいるのは、本当になんの誇張もなくハラフのおかげなんだろう。]
(356) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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[あれが夢の中だけの出来事だとは、なぜか思っていない。 本当に呼んでくれてたんだろうな、と確信を持った響きだった。]
おかげで、おきれた。
[そう言って、笑みを浮かべて尻尾の先をゆるゆるゆらした。]
(357) udon 2019/11/16(Sat) 22時頃
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[ツリーの影で身を寄せつつ。 まどかお前、今言うな今……!!>>337 ちゅーしてたとか言うから顔真っ赤にしつつ。 「都会の子はすごい」と思いながら]
しーっ、気付かれるだろ。 ちゅーしてたけど、してたけどっ!
[わいわい騒いで人差し指を唇にあてて。
落ち着いた頃。 そっと抱き寄せて、 まどかの耳が真っ赤になるのを見て。 ああ、可愛いなと思いながら]
(358) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 23時半頃
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[迷子になるなよって言えば。 迷わないって言ってくれる。 帰ってきてねと抱きしめ返してくれる。
それが何より嬉しいんだ。 ああ、俺の帰る場所はここにある。 それが何より――、幸せだ]
まどか、あのさ。
[そっと耳元で囁く。 ここは勢いで言い切るのが吉と見た! 俺は照れ臭いのが苦手だ。 だから、言える時に言わねば!!]
(359) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 23時半頃
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[そこまで話して、抱きしめる手を離して、 そしてまどかを真っ直ぐ見つめて]
俺と結婚を前提に付き合ってほしい。 具体的な事とかまだ何も考えてないけど、さ。 失くした8年間よりもっと幸せにするから。
この先のまどかの時間を俺にくれ。 俺の未来も、そこにあるから。
[顔が赤いが、言いたい事は全て言えた! ほっと一息、安心しつつ]
(360) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 23時半頃
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[そろそろツリーの影でこそこそするのも限界か。 ジュエリーショップに人がいないのを確認して]
まあなんだ、ひとまずデートの続きしようぜ。 指輪買ったり、タピオカ飲んだり、服買ったり、
ついでにその……、手を繋いだり、とかな。
[なんて言いつつ。 まどかに手を伸ばして、 手を繋いでくれればその日はずっと手を繋いでいよう。
さすがに人前でちゅーは無理だった。 でも、今は手を繋げただけでよしとしよう]
(361) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 23時半頃
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[これからもきっと色々と賑やかに続く俺達の日常。 でも、いつも必ず、 俺の帰る場所にはまどかがいるから。
だから、だから――、
(俺の他の人生を知る事はないけど。 それでも、この人生が一番幸せなんじゃないか?)
なんて、俺は思うんだ。 きっといつだって、俺はそう思うさ。 俺の人生が続く限り。**]
(362) ゆき@青葱帯 2019/11/16(Sat) 23時半頃
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[あのさ、と紡がれる声は真剣だ。
私にとっては、さ。 高本の言う「待っていた8年」は無くて そこにあるのは「諦めた8年」だけで だから、こんなふうに、 想いが実ることなんて、思わないわけで。
あはは、まだ、夢… 見てるのかな
ぎゅうって抱きしめた腕が温かいから きっと、これは、夢なんかじゃない。]
(363) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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け、けっこ、 [今まで結婚なんて考えたこともなくて だからその言葉には、お返事が詰まって
でも、なんでだろうな 嬉しくて、嬉しくて、涙が出るから 高本の一張羅(かはわからない)に ぐじゅぐじゅ涙を押し付けてやるんだ ]
(364) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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うん、うん。
私も、高本の別の8年間よりも もっともっと、高本を幸せにする
高本がこの人生が一番幸せだって 胸張って、言えるように、するね
[ぐじゅぐじゅだ。 だけど、これだけは、顔を上げて言わなくちゃ]
(365) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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た ぴ お か !
飲みたいの。 未知との遭遇する、する!
[泣きはらした目をごしごしこすって 元気になったら。さ。 いつもどおりの私たちのはじまりはじまり
だけどこれからはきっと 伸ばした指の先はいつもつながってる。 離すことなんて、二度と無いよ。]
(366) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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[ティムの五年を奪った。 いや、正確にはもっと長い。元の生活に戻れるようになるには更に数年を要するのだろう。だから、ティムの両親から告げられた礼も素直に受け取れないでいた。
礼を言われるようなことは何もしていないのに。諦めないでいたことも、傍にいたことも。元はと言えば全て“自分の所為”なのに――無論、誰にも理解されないだろうから、口に出すことは無かったが]
(367) calabari 2019/11/17(Sun) 04時半頃
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[目を覚ます前より、共に過ごす時間は減っている。 仕事をこなして家に帰って、普段なら扉を叩いて部屋に入り、傍らで話しかけていた時間は今、家で一人過ごすだけに変わっていた。少し寂しく思うが、喜ばしいことだと分かっている。間もなく以前のように、あるいは以前よりも自由に面会できる時間が増えることだろう。それまでの辛抱だ。
その間考えたことと言えば、持ち込む差し入れだ。ティムに何を持っていってやろうか。食事――は、暫く制限されるだろうから諦めるとして、他に。以前好きだと話していたアーティストのCD? ずっと前に一緒に見た映画? いや、まだまともに動けもしないのに長時間の視聴が求められる映画はまだ無しだ。リハビリが進んで起きていられる時間も長くなってからでいいだろう。
CDなら新譜が出ているし、その話も出来るな。もう新しいアルバムが三枚も出ている、なんて言ったらどんな顔をするだろうか]
(368) calabari 2019/11/17(Sun) 04時半頃
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[俺の選択は、ティムから多くを奪ってしまったから。
どれだけ返せるか、埋めてやれるか分からないけれど、俺に出来ることなら何でもやってやりたいと思う。一生を費やすつもりの贖罪であり、この先も共にありたいという願望で――無論それは、傍に居ても許されるなら、にはなるが]
(369) calabari 2019/11/17(Sun) 04時半頃
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― 病室 ―
[問いかけに首を振り、少し舌足らずにも響く肯定が返れば、また口元を緩める。目を覚ましてまだ一月も経っていないことを考えると大きな成長だ。頑張れ、と気軽に声をかけるのは簡単だ。だが、内容は異なれどリハビリがどれほど過酷なものかを一度知る身にとっては、そうか、と笑む程度が限度だった。後はそう、頑張らないティムなんてもの、見たことはないのだし。
そうして短い会話の後、暖かい部屋に落ちた沈黙。苦痛だとか居た堪れないとは思わない。ただちょっと言葉に悩むぐらいで、つまりそれは、会話に悩むだけの時間が許されている贅沢でもあったから。ティムの尾がゆるゆる振れていて、楽しそうでいるなら本当に、これで良いのだと思えて、偽りなく、柔らかい笑みを湛えた。
だがその後、耳を澄ました時に漏れ聞こえた言葉には、思わず目を瞠る。 礼を言われる立場ではないと思う本心はあれど、胸が擽られるのも事実。ただそれ以上に、続いた台詞に]
(370) calabari 2019/11/17(Sun) 04時半頃
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……呼ぶ、声、
[声が聞こえていたと言う。だから起きることができたと。掠れた声でそう告げて、また尻尾をふるりと揺らす。 そうだ、ずっと傍にいた。時間が許す限り、叶う限りいた、声をかけ続けたが、本当にそれに意味があった? ずっとずっと、早く目を覚ましてくれと願って続けてきたことは、ティムの為になっていた?]
届いて、た、……のか
[電話越しに聞いたティムの母親の言葉が蘇る。諦めないでくれて、傍にいてくれて。ずっと受け止められずにいた感謝が、すとんと、胸に落ちてくる。 自分の言葉が、声が、ティムをこの世界に繋ぎ止める助けになっていたというのなら、もし本当にそれが事実だとすれば――すこしぐらい、自分を褒めてやってもいいだろうか。ティムを救う手助けがやっと、やっと出来たのだと]
そう、か、…… たくさん、呼んだから、な
[この期に及んでの泣き癖が、また視界をじわじわと滲ませる。ぼろりと大粒を零しはしなかったからまだ我慢できている方だ、きっと]
(371) calabari 2019/11/17(Sun) 04時半頃
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[五年が対した事ないなんて言わない。 その五年があったら、 もっともっと、色んなことが出来たんだから。
だけどなくなってしまったそれらに ハラフが深く関わっているなんて思ってもなく、 事故った飛行艇会社のお偉いさんも、俺が起きた時に「いやでなければ」と見舞いに来てくれた。
改めての謝罪を直接伝えられ、 今までの治療費の一部を負担したいと申し出られた。 起きたからって、というやつもいたけど、 正直稼ぎがなかったその期間の負担を両親やハラフに支払わせてたと聞いたのでその申し出を受けた。
ただ、変な取材とかはもちろんしない。 悪い噂は流さないという約束はした。 まあ、元からそんなもの流すつもりはなかったけど。]
(372) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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[お偉いさんは、 「あの事故以来、 うちの空陸で初期不良を起こした機体や、 機体のせい起こった事故は存在しません」 と頭を下げてくれた。
そっかぁ、ならいっか。と思った。]
(373) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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[両親に負債を返すという話を出したら、 それは今後に使いなさいと言われた。
確かに暫くはあてがないからそれもそうだった。
兄たちに話がもれると、 「新しい空二か空四貰ったらよかったのに」 と言われてなるほどね!?!?!?となったものの、 乗れるようになるまでまだまだかかるし 乗れるようになってから貰うのもちょっとたかりすぎでは?という結論に達して諦めた。
空二を買う夢はこんな目に遭っても別に諦めてない。]
(374) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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[面会時間以外はゆっくりとすごした。 話すのもつかれるからだ。
ハラフが持ってきてくれたアルバムを聴きながら過ごす。 聴きすぎてもつかれるのは不便な身体だ。 ほどほどにしてるけど。
好きなアーティストの中には、 既に解散していたグループもあったけど、 一番好きなグループは健在で嬉しかった。
俺の知ってるところでも、 知らないところでも、世界は変わっているんだな。]
(375) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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― 病室 ―
[たくさん呼んだ、という言葉に、]
やっぱり。
[と笑って返す。 たくさん喋った気がする。 もっと喋りたいな。
もっともっと、たくさん喋るために、 疲れないように体力を付けなきゃ。
色んなことをするために頑張ってる時、 俺はとても楽しかった。]
(376) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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[ハラフの目を見つめていると表面が潤んで、 今まで滅多に見なかったハラフの泣き顔を沢山見てるなあって気持ちになる。
でも『あの日』みたいな不安そうな涙じゃなくって、 嬉しそうな色の涙だったから、 俺はとても嬉しくって、胸の奥がぎゅっとして、
とてもとても幸せな気もちになっていた。]
(377) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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― この先の、いつかの11月 ―
ゆっっきだーーー!!!
[広がる銀世界を前に吐き出した大声と同じテンションで尻尾が動く。 現時点での年齢を言われると落ち着く頃合いだと言われもするけど、でも今年は待ちに待っていたのだから仕方がない。]
ハラフ!雪だよ! 積もったな〜!
[うわ〜っと嬉しそうに吐く息は真っ白だ。 ハラフに車いすを押してもらいながら居るのは銀世界の入り口。]
(378) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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[俺は車いすから立ち上がると、
さくっ、と 新雪に足を踏み出した。]
(379) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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[白銀に俺の足跡が残る。 雪野原に自力で、自分の二本の足で立っている。
てってって、と数歩歩いた。 歩いて、数メートル先まで行って、数十センチだけ、たたっと"駆けて"、ハラフを振り返って、]
(380) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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やったーーーーーーーーーーーー! よーーーーーーーーーーやくっ、
約束、守れた!!
[べふっと白銀にダイブしたら、心配して慌てて駆け寄ってきてくれるだろうか。 そうしたら見上げて、笑って、ぶるぶるぶるっと雪を振り落として、
嬉しそうに、大きく遠吠えをした。>>0:30]
(381) udon 2019/11/17(Sun) 08時半頃
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