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視点:
人
狼
墓
少
霊
全
アオに10人が投票した。
ロバートに1人が投票した。
アオは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
犠牲者はいないようだ。殺戮の手は及ばなかったのだろうか?
全ての人狼を退治した……。人狼に怯える日々は去ったのだ!
それがどんなに衝撃的な日であれど、
君が絶望しても、薄ら笑んでも、
沈んだ日は明日もまた昇る。
(#0) 2018/10/19(Fri) 00時頃
君たちが何を願えど、
当然のように日々は続く。
(#1) 2018/10/19(Fri) 00時頃
その日も、太陽が秋空高く昇り、
──君たちの元に届くのは、
安住英子が意識を取り戻したという知らせだ。
(#2) 2018/10/19(Fri) 00時頃
/*
村建てからは以上となります。
安住英子さんの容態については、
どういったルートで知っていただいても結構です。
特に伝手がない場合、朝のHRで各クラスの担任から、
簡単に無事を知らされることになるでしょう。
改めて、ご参加ありがとうございました。
また、事前NPC周りご心配してくださった方は、
こちらの連絡不足で申し訳ございません。
エピは最大延長をかける予定でおります。
引き続き、各々のペースでお過ごしください。*
(#3) 2018/10/19(Fri) 00時頃
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― 新聞部 ―
[ 他の部活の部室を訪ねる機会はそう多くない。 ノックの後に呼んだ名前>>2:362に、 頭の中のデータベースをひっくり返すが、 おもと、という音と新聞に乗る万年青の文字が 頭の中で一致せず、ただ、珍しい音の名前だな、 とだけ思った。 ]
チィッス、入っていいスか?
[ 我が物顔で部屋に入るほのかさんと違い、 鴨居にかすらぬよう少し頭を下げて中を覗き込む。 そこに人が居たなら、首だけで頭を下げた。 **]
(0) 襟 2018/10/19(Fri) 00時頃
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[はのんの目から見た四十崎君評に、 わかるってお返事が返ってきたの。>>2:363 はのんはやっぱり? って首を傾げて、 続くお返事に笑っちゃった]
だよねー。笑ってるよねー。
[聞かないとわかんない。 それは、四十崎君に限った話じゃないって はのんは思ってるけど、 でも、四十崎君は役者さんだもんねえ>>0:212]
(1) takicchi 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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[安住さんの話は、辰巳君のお気に召したかなあ? どうかなあって首を傾げたら、 辰巳君のお返事ははのんの予想外で>>2:365 はのんは思わず目を丸くしてから、 ふはっ、って噴き出しちゃったの]
そんな風に考えたことなかったー。 そっか、四十崎君の女版かー。 そっかあ……。
[だから、引っ張りあげたかったのかなあ。 首を突っ込まずにはいられなかったのかなあ。 そんなことをふと思ったの。 全部推測。ただの、はのんの推測]
(2) takicchi 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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[わかりやすいって言われたのはもっと予想外だったの。 思わずココアを飲みかけた手が止まっちゃったくらい]
そんなこと、初めて言われたー。
[はのんは馬鹿だし。 どんな言葉を期待されてるのかなんてわかんないし、 期待に応えようとも思ってないの。 これだ! って答えなんか知らないし、 どーだろうねー? って言うことしかできないって、 そう思ってたのに。 わかりやすい?]
(3) takicchi 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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[はのんがぽかんとしてるうちに、 辰巳君は飲み終わっちゃったみたい>>2:366]
あ……うんー。 またねー。
[ばいばいって手を振って、 はのんは辰巳君を見送ったの。 面白い子だなあって思って、 教室からまとわりついてた うんざりするようなもやもやが、 いつのまにかどこか行ってるなって気づいて はのんはこっそり感謝したの*]
(4) takicchi 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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───────────────── To 辰巳 刀流 From四十崎 縁 ─────────────────
1-Cの教室近くの廊下
─────────────────
(5) noil 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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―廊下の片隅―
[ 片付け終わってるかどうか知らないけど 結局昨日展示見れなかった。 そんな理由からか、そこに立っていた。
待ち惚けは得意だったし 彼には彼の予定があるだろうから 訪れても特には気にしないんだけども
漠然とした欲求。 ぽつんと浮かぶ言葉。 どんな想いを抱えて落ちたんだろう。 何一つ、分かんなかったけど考えたくなくて とにかく甘ったるいもので喉を潤したかった ]
(6) noil 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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[ 役者の役が切れて、化けの皮が剥がされた後 その空洞には何が残るんだろうか。
名前のつけられない感情ばかりに振り回されてる。
息をしてるだけでもこの世界は窮屈すぎて 窓硝子の一枚や二枚くらい割っても 許してもらえるような予感がした。
笑おうとしてやめて引き結ぶ唇。
大根役者は舞台から遠ざかって窓から覗く景色を見やる ]
(7) noil 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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[ やっぱりここから落ちる気分、なんて分からない。 しつこく上がる口角。 笑いたい気分じゃなかったから、やめた ]**
(8) noil 2018/10/19(Fri) 00時半頃
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[ねえ 本当に、思いあがってほしいくらいだ。 うぬぼれてほしい。
蓮はずっと思ってる。 あんな顔でお日様の下をみていた犬について、 戻りたいなら戻れるんじゃないのって。 なににばちんて弾かれてるの知らないけど、 だってきっと、怪我で一度退出しただけでしょ。 まだロスタイムじゃねえのかよって。 いまはアディショナルタイムっていうんだっけ。
まだ お前の試合終わってないんじゃないの。 走っていって、邪魔する うざったいやつ噛み散らせばいいじゃん。なんて。
だから、踏み出すなら、 本当に行ったきりになってしまうのかも、って 一年次まったく会わなかった蓮は、思っていた。]
(9) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃
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[高校生活途中から出会うようになった犬と、 出会う前の話なんてそうそうしない。
だから、そんなことを遠く思っても ただこの時が楽しい犬の顔をしていたのに]
(10) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃
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[それが、このざまだ。 この手を見てくれ。人間の手だ。 人間の手が食いついてる。 しがみついて、シャツの白か、 握りしめすぎて 血の気が失せた指の色かわからないざまだ。
――ねえ、ほんとうに、自惚れてくれ。 もし夜ばかりをどんどんと降り積もらせたとき、 夜のあまりの重さに耐えきれなくなったとき、 一緒に潰されるなら、掴むために手を伸ばすなら、 たとえその時届かなくたって葛がいいと思ったんだ。 随分と懐かされてしまったもんだ!]
(11) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃
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[服越しに押した手が熱を伝えた。 熱を伝える、けど、すぐに遠ざかる。 その熱さだけじゃなく >>356葛の体がちょっと遠くなる、ことにも 理解の追い付かないので、蓮は眉をひそめた。]
……、九十九 おまえ、
[体おかしくね、って言いかけた言葉は 覆いかぶさった掌の熱さにとまる。 その熱さに、ふれたことに、 解かれるかと指先が緊張したことは公然の秘密として]
(12) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃
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[かっかと燃えた怒りが、なにかなあ、 かち合った視線に吸い込まれたように、頭が冷えた。
くずおれていく体に、 指の合間から服が抜けていく。のを。 携帯捕まえたみたいに、捕えなおして、 体支えようとするくらいの心はある。]
――― は、 ?
(13) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃
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はぁ ?! え、な なに、どした え、 なに 死ぬの ま だ あやまって、ないん ですけど 待って
[混乱のあまりの早口で口にして、 髪の隙間から見える火傷痕が、 蓮が引っ張っちゃった制服の奥、背中まで続いてるのを見、
とにもかくにも 事情が分かれば、わからなくとも その動きのとろくささに、 いきたいところに、連れていく手伝いは、するよ。 ……謝りもしない犬未満に許してくれれば。だけど。*]
(14) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃
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[見下ろした手は、人のものだ。>>12 爪の血の色まで失せた手が 縋るように俺のシャツを握っていた。 犬はそんなことはしない。 従順に「マテ」を守るだけの犬なら。
やっぱり笑ってるだけのいぬじゃないんだなあ、お前は そのことに安堵を覚えてしまう俺は、 やはりオトモダチに向けるべき感情を 間違えている。
――昼にさえいけなくて、勝手に傷ついて、 こんな無様な負け犬を笑ったり 哀れんだりするだけの奴は沢山いた。
お前がそういうやつだったなら、 俺はお前に興味を抱かなかっただろうに。]
(15) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時頃
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(でも、――仕方ねえかなあ。)
[いつか陽射しが見えない夜に溺れることがあるなら 浮き輪を投げるだけじゃなくて一緒に沈んでやろうか。 ……黒くて、不気味で、おそろしい海の中に。>>11]
(16) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時頃
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[伸ばされた手をふり払うだけの元気はなく>>12 支えてくれる人間の手指に、やっぱり安心した。 ここに誰かがいる。じゃあなくて、 ここに洋次郎がいてくれるので。
普段なら「なんでもねえよ」と無理して逃げる体で しゃがみこむ無様さをさらしてしまう。>>13>>14]
( 安住だって、はやく、そうすればよかった 苦しいって泣き喚けばよかった )
[……いや、 安住にとって周りの人間が それをするに値しなかっただけ、かもな。 それはそれで、いやな気持ちが胸に広がるってもんだが
…………………なんか、いいや。 難しい事は。今の俺にはちょっと重い。 頭上で どした と喚いている洋次郎がやかましい。 俺はうるせえなあ、という言葉を口の中で噛み潰した。]
(17) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時頃
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しなねーよ。ばーか
[残念ながら、まだ死ねない。 少なくとも俺自身は死ねない、と思っている。 体はキツいけど。
体が焼けて走れなくなった襤褸人形のくせ 苦しいのを知りつつ死ねないのは アディショナルタイムではないと思いながら 試合を去れないのは こうやって慌てる馬鹿のツラが笑えるからだ。]
(18) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時頃
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つか。 はやく謝れやタコ ま、……いーや
[まだ謝らない犬以下の洋次郎を見上げて ひきつった笑いを見せた。
それから、歩き出そうとして心配げにこちらを見るので、 屋上の階段降りきるまでつきあえ、って笑った。 あとは自分で帰れるさ。]
(19) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時半頃
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……よーじろ、う、さぁ。 あいさきが心配してたぞ。 元気なカオみせてやれよ
[俺はけらりと笑って、 四階の踊り場で洋次郎と別れただろう。 「またな」と呼びかける言葉は、 信頼の分ちょっとだけ重い。
どこかに消えてしまいそうな「人間」のお前への、 ちょっとした呪いです。 引きちぎるなら引きちぎれるくらいの、重しです。]
(20) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時半頃
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[ふらふらと野良犬は校舎を出る。 ここに混ざれる場所はない。
ないのだけれど、 未練がましく視線はサッカーのゴールを見遣る。]
……帰ろう。
[あの一年が何をいおうが、知るか。
なんて強がるように呟いて、 俺はその日はひとり、帰路につく。 潮田からのメールに気づいたのはその後のことだ。**]
(21) さねきち 2018/10/19(Fri) 03時半頃
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― 現在/新聞部室 ―
[ コーヒー片手に戻る途中に届いたメール>>2:350 断りを入れるということはなにかあるということ。 携えてくるのは玩具かそれとも厄介事か。
ちっ、と舌打ちひとつして、足早に部室へと戻る。
パソコンの前に座り、開いていた安住栄子へのインタビューの書き起こしを保存して閉じたところで扉がたたかれる>>2:362 ]
きて早々家捜しとは穏やかじゃないな。
[ 内心安堵しつつ、文句を言う。 探していたものを見つけた様子に、美鶴が持ってた本かと思い当たる。 そして、覗き込んでいるやつに気がついた>>0 ]
(22) hatum 2018/10/19(Fri) 10時頃
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なんだ、安住英子のストーカー(仮)をつれてきたのか。
[ 記事載せた憶測の相手。 下級生のストーカーといわれてたやつ。 その顔ぐらい、写真も手に入れてるし、覚えている ]
へぇ、案外礼儀正しいな、下級生。 ……入れば?
[ 首だけとはいえ頭を下げる様子に こちらも軽く首肯する ]
あいにく茶も何も出ないが、 記事の提供ってわけじゃないだろ。
なにを聞きにきた?
[ 椅子にすわったまま二人をじっと見た* ]
(23) hatum 2018/10/19(Fri) 10時頃
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――帰ってから――
[文字は、こういう時楽だ。 すぐに答えを返さなくてもいいから。
布団に沈みながら俺はぼんやりとそう思った。 きていたメールはまるで告解のように、とりとめもなく潮田の感情を描き出していた。>>2:269
ごめんなさい。 そういって、許してもらいたい相手は、俺ではなく きっと潮田が暴言を吐いた先――安住英子なんだろう。
「何か聞いていたの?」 何にも聞いてねえよ。
「後悔で、いっぱいなの。」 俺もそうだよ。
考えたって苛立ったって悔やんだって泣いたって苦しんだって、例えば安住が生きながらえたって、この呪いは消えやしない。どうすればよかったんだろうな。]
(24) さねきち 2018/10/19(Fri) 21時頃
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( 答えなんかどこにもねえ、よなあ )
[馬鹿らしい呪いだと、思う。]
(25) さねきち 2018/10/19(Fri) 21時頃
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───────────────── To 潮田 From 葛 ─────────────────
何を言ってしまったのかは知らないです。 あと、俺は安住から何も聞いてないです。 潮田さんのせいか、そうではないか、 それを察するのは 俺には難しいです。
でも 潮田さんが安住のことで悩んでいたことは、知っています。 強く悩んで苦しんでいたことは知ってます。 俺が「なんで安住を部活に誘わないのか」って聞いたとき あんなに思いつめていたこととか
人間って、案外単純で気にかけてくれる人が一人いれば 少しは救われてしまうものなので 安住にとっての潮田さんも、少しくらいそういう存在だったら、いいなあって思います。 居場所を奪うばかりじゃなくて ちゃんと心のよすがであればいいと思います。
(26) さねきち 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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てか。 そうでもなければ、わざわざ会いにいってから自殺しないだろうと思いますし。かわいさあまってにくさ百倍、っていうじゃないですか。 だめだ。 とっちらかってきた。
なんというか。 事故。だと思うんで。人付き合いの大体って
俺が潮田さんをゆるすので 潮田さんは安住と自分をゆるす努力をしてください 俺にゆるされるのじゃたりないっていうなら 潮田さんにとって気の許せるあいてにゆるしてもらってください
それだけです ─────────────────
(27) さねきち 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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無理。
[文を整える気力すらなかった。送信ボタンを押しながら布団に額を押し付ける。たかが事故のせいで呪われて一生傷を背負うなんて馬鹿げてる。そんな馬鹿、少ないほうがいい。
俺はただそう思っただけで、思ったことを綴っただけで、メールの内容に深い意味なんかなかった。 几帳面な奴なら、もう少し文体整えるだろうよ。**]
(28) さねきち 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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― 新聞部部室 ―
[ パソコンに視線を落としていた人物の声。 あまり聞き覚えの無い声に、 知らない人だな、と思う。 入っていいか、と聞けば、 返るのはとんでもない台詞>>22で。 ]
はぁ?なんだそれ。 俺がするわけないだろ。 えーこちゃんとはただの幼なじみ。 ストーカーやるならもっと上手くやるわ。
[ ストーカーという言葉のイメージは、 根暗や陰湿なものが思い浮かぶ。 堂々と遊びに行っていた自分が該当するとは思えないし、 仮にそれを信じる人がいるなら、 そりゃそいつに問題があるんだろ、と思う。 ]
(29) 襟 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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[ 人の頭に巣食う数多の疑念は簡単に悪意に近づくが、 それを払うのもまた、無数の回答だろう。 ]
(30) 襟 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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まあ、知らないところだしな。 邪魔しまっス、オモトくん。
[ 案外礼儀正しい、の評価を覆すような口調で、 先ほど聞いた音の名を口にする。 興味深そうに部室の中を見回していると、 何をしに来たか問われ、視線を向けた。>>23 ]
今日の新聞の写真について。 俺はあまりよく見てないんだが。 安住英子の死の真相について、 何か知ってるんじゃないかって、 ほのちゃんが気にしててさ。
[ そこまで積極的に聞くつもりは俺に無く、 彼女の方へ視線を流す。* ]
(31) 襟 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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― 新聞部室 ―
安住が迷惑がってるのに お前がいつもついて回ってたって証言もあるんだけどな。 まぁ、あまりストーカーを強調しても 知ってるやつらはあまり煽れなさそうか。
[ 否定されたので>>29 記事を手直ししなければと 少しだけ考え込む。
本人の思惑はどうあれそうであると判じられて 人の疑惑を掻き立てるにはどうしたらいいか。
いくつかの文言を測量野帳に書いてポケットにしまった ]
(32) hatum 2018/10/19(Fri) 22時半頃
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写真……やっぱり。
[ 視線が仄日に流れるのにつられたように 同じように向ける ]
メール見た時からそうかと思っていたが よくあれで気づいたな。
[ 仄日にそういってから、 下級生……確か各務という名だったはず そちらの方へ向き直る ]
それで、仄日はともかく、 お前は知ったとしてどうしたいんだ? 自分のせいだと後悔に浸りたいのか 自分には関係ないと安堵したいのか。 それとも誰かを糾弾したいのか。
[ そう言って差し出すのは、加工されていない落ちたばかりの現場写真* ]
(33) hatum 2018/10/19(Fri) 22時半頃
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─ 廊下 ─
[窓の外、丸くなっていた毛玉が動く。>>2:368 まるで声が届いたみたいに、顔を上げて。 こちらを見た、ような気がした。>>2:369
ぎこちない足取りで歩く姿は、誰かに似ているような気がして。 気づけば見えなくなるまで立ち尽くしてした。]
(34) SUZU 2018/10/19(Fri) 23時半頃
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[1-Cの教室に向かいながら。 購買で別れた小柄な先輩の、呆けた顔が頭をよぎる。 そんなおかしなことを言っただろうか。>>3 手を振り返して別れたはのん先輩は、俺から見て少なくとも馬鹿ではない。 むしろ、話しててめんどくさくないし。 変わった先輩だな、と大概失礼な感想を抱きつつ。 まさか感謝されているなんて露にも思わないまま。>>4
角を曲がれば、廊下の隅にメールの主を見つけた。>>6]
(35) SUZU 2018/10/19(Fri) 23時半頃
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[ぽつん、と立って窓の外を見ている横顔。 珍しく笑っていないその顔に、目を瞬かせて。>>7 俺は、大股で斜め後ろに近づいたなら。]
──…四十崎先輩。
[手を伸ばして、その腕を掴んだ。 目の前の窓が開いたわけじゃないけど、なんか。
なんでか。]
先輩は、落ちたらだめっすよ。
[放っておいたら、落ちてしまいそうな気がしたから。
耳奥に残る鈍い音。 思い出して、指に力が籠った。]
(36) SUZU 2018/10/19(Fri) 23時半頃
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[真顔のままじろりと睨めば、掴んだ腕を引っ張って。]
先輩が落ちたりしたら、 俺、怒りますからね。
[四十崎の反応がどうであれ。 それだけは淡々と言って、ゆっくり掴んでいた指をほどく。 そうして、もう片方の手に持っていたペットボトルを、ん、と差し出した。]
カフェオレどうぞ。 高校最後の文化祭、お疲れっした。
[今日のはシェイクされてなければ、ぬるくなってもいない。 ちょうど飲みごろのはずだ。
ああ、やっぱり何を聞けばいいかわからない。*]
(37) SUZU 2018/10/19(Fri) 23時半頃
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[ 見ているだけでも共犯者になるらしい。 誰が言い出したことは忘れた。
伸びた手>>36に気づかない。 掴まれた腕に力が加わって初めて 弾き出したように両目が瞬いた。
彼の言葉に蘇る記憶。 胸の何処かがちりりと灼ける ]
俺は、落ちないよ。
[ たった一言そう返して加わる指の強さに 何処か遠いものを見るような眼差しを向けた ]
(38) noil 2018/10/20(Sat) 00時頃
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[ 言葉通り持ってきてくれたカフェオレ。 「ありがとう」と一言残して受け取った ]
最後の文化祭なのに まさかあんな事が起きるって思ってなかった。 見ていたつもりで聞いてきたつもりなのにな。 いつも一人分を生きるのに必死過ぎて 結局気づいた頃には全部台無しだ。
[ 視線は相変わらず窓に向けたままだった。 それでもふと彼に向き直れば口角を上げる ]
どうして、辰巳くんが怒るの。
[ 相変わらずよく笑っていた ]
(39) noil 2018/10/20(Sat) 00時頃
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俺が落ちちゃっても君には関係ないだろ。 君の生きる世界は、何にも変わりやしない。
[ 傍観者みたいな顔を思い出す。 そんな彼がどうして腕を伸ばして その立場を放り捨てたのか分からなかった ]*
(40) noil 2018/10/20(Sat) 00時頃
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― 新聞部部室 ―
見かけたから声かけてただけだぞ。 迷惑そうだったのは、不良になるには 俺が邪魔だっただけだろ。
[ 元々、ただ懐いている年下の幼馴染。 途中から悪い道に行かないようにと作為が入ったが、 逸脱しすぎているとは思わない。少なくとも俺は。 人は見ず知らずの他人に無関心なものと思っていたが、 この人にとってはそういうものじゃないらしい。>>32 ]
煽ってどうする新聞部。 示唆せず事実を客観的に書くのが新聞だろ。 小論文の指導の時、先生がそう言ってたぞ。
[ 彼の思う事なんて、知るはずもない。 中学時代の記憶を掘り起こし、指摘する。 ]
(41) 襟 2018/10/20(Sat) 00時頃
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[ 彼女は俺が気付かなかった何かに気付いたらしい。 あの時、新聞をよく見なかったことが悔やまれる。 差し出される写真は視力の落ちた目では、 直ぐに何の写真か分からなかったが、 落下した姿だと気付けば眉を潜め、 差し出された写真>>33に指を伸ばす。 角を指で挟み、口を開いた。 ]
自分のせいだと思っても、 関係ないと思っても、 後悔も安堵もしない。 誰かを糾弾したりもしない。 けど、加害者がいるなら告発は必要だろ。
(42) 襟 2018/10/20(Sat) 00時頃
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[ 写真を引っ張り、切り取られた場面を見つめる。 聞きたくなくても聞こえてきた噂話。 現場には血が多く流れたと言う。 手にした写真に血溜まりはさほど見えず、 くったりとした少女が横たわっている。 名探偵には程遠いが、彼と彼女の反応から、 落下してさほど経っていない時間の写真だと見て。 無表情のまま、写真から顔をあげ、彼を見る。 ]
撮影者はあんたか? 出くわしたのか、それとも。 ……落としたのか?
[ 耳に届く声は自分のものじゃないみたいだ。 静かで冷たく、感情の見えない無機質な音。 嘆くわけでもなく、睨むわけでもなく、 ただ静かに、彼を見つめた。** ]
(43) 襟 2018/10/20(Sat) 00時頃
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──現在/新聞部室──
文句なら君の後輩に言って。 貸したものも返しに来ない。
[ 背中にかけられた声>>22に、 私は振り向きもせずに答えた。
別に怒っているわけでもない。 むしろ毛嫌いするような素振りは、 笑えるけど、礼儀がなっていないとは思う。
……そう。少なくとも、 招かれるまで入り口に立っていた、 安住英子に近しい者よりは。]
(44) nabe 2018/10/20(Sat) 01時頃
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|
ストーカーじゃないらしいわよ。 それに、そんな書き方したって、 誰も納得するわけないじゃない。 貶めるならA子のほう。
[ 部室に積まれたプリント。資料。 それらをぱらぱらと眺め見ながら、 口を挟むようにして言葉を発した。
おもしろそうなのを連れてきた。 引き合わせた。そんな感覚でもいたため、 いつしか自分に寄せられた視線に、 顔を上げて、そんなことか。と答える。]
(45) nabe 2018/10/20(Sat) 01時頃
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|
写真、撮るまではしたって、 それを紙面に載せようだなんて、 考えて、実行する人の心当たりが他になくて。
[ そして、その写真は、 落下後まもなく撮影されたものだと、 思った理由は先に各務公陽に伝えた通り。
素っ気ない声で述べながら、 二人のやり取りを聞いていた。
変わる声音>>43を聞きながら、 連れてきてよかったな。と思った。**]
(46) nabe 2018/10/20(Sat) 01時頃
|
|
[落ちない。>>38 その言葉を信用するか、数秒迷って。 はぁ、と息を吐けば、隣に並ぶように立つ。 窓枠に手をつけば、トン、と背中が硝子にあたった。
ペットボトルが手から離れる。>>39 あんなこと、がなんなのかはさすがにわかる。]
んなの、先輩だけじゃないっすよ。 たぶん誰も、思ってなかった。
[慰めでもなく、思ったまま。 呟けば、視線を感じて隣を見た。]
俺が怒ったら、おかしいっすか。
[また、面白くもないのに笑ってる。 何気なく手が首裏を撫でた。]
(47) SUZU 2018/10/20(Sat) 02時半頃
|
|
[冷めて聞こえる声。 ちょっと考えてから、肯定するように小さく頷く。]
まあ、仮に先輩が落ちたとしても、 俺は変わらず生きてるでしょうね。
でも、俺は先輩に落ちてほしくない。 そう思うし、落ちたら怒ります。
[世界とかそんな大層なものじゃないし。 立場を放り捨てたつもりもない。 そもそも、どうやって放り捨てればいいんだろう。
今だって隣のひとがなんで笑ってるかも、わからないのに。]
(48) SUZU 2018/10/20(Sat) 02時半頃
|
|
四十崎先輩こそ。
生きる世界はなにも変わらないのに、 なんで安住先輩のことそんなに背負い込んでんすか。
[落ちた先輩のことは勿論、そのひとが四十崎先輩とどんな関係だったかも俺はまったく知らないけど。 でも。]
あー……俺が四十崎先輩に怒るのも、 同じ理由な気がするっす。たぶん。
[それは、そんなにおかしなことだろうか。 目を合わせたまま、俺は首を傾げた。*]
(49) SUZU 2018/10/20(Sat) 02時半頃
|
|
[ 隣に並ぶ>>47 二つ下の癖に開く身長差。 顔を顰めそうになって口端に力を入れた。
慰めなのか、事実なのか、それすらも 曖昧で分からない事だった ]
誰も? 本当にそうだったのかな。 きっと種は何処かにあったんだよ。
[ 思ったままを告げるなら同様に 感じたことを伝えようと唇が動く ]
理由が分からなかったから。
[ 特に面白くなくても笑ったまま答えた ]
(50) noil 2018/10/20(Sat) 14時頃
|
|
[ 俺一人が欠けても世界は終わらない>>48 それはどれだけ悲しくても事実でしかない。 そんな事はどうしたって分かってる。 気づいてから理解した。 どうして今、笑っているのか。 その理由を自覚した ]
…………分かんない。 いや、分かんなかった。
安住さんは、俺の世界の一部、だから。 消えてもらっちゃ困る。
[ だけど彼女の世界の一部に俺はいない事を知っている。 だからこれは一方通行の願いだ。
彼女がどんな気持ちで落ちたのか知らない。 もしかしたら死を祈りながら飛び降りたのかもしれない。 だけど「生きて欲しい」と望んだ。 これは彼女の望んだ事じゃない ]
(51) noil 2018/10/20(Sat) 14時頃
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[ ただの俺のエゴ ]
俺が背負い込みたかっただけ。
[ 本当にバカでしかなかった ]
(52) noil 2018/10/20(Sat) 14時頃
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[ 彼女に向ける感情はあまりにも複雑だ。 憐憫、同情、好意、怒り、様々なものが 混ざり合って生まれている。
これがどのような関係なのかも分からない。 だけどそれを纏めたら結局出る答えは一つ ]
ははっ。 それじゃ辰巳君が俺のこと好きってことに なっちゃうなぁ。
[ おかしなことみたいに目を合わせて 同じように首を傾げてしまった。 考えるように唇を引き結ぶ。 どうしようもなくて声のトーンを落とした ]
(53) noil 2018/10/20(Sat) 14時頃
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あのね。 俺が笑ってる理由、分かっちゃった。
[ 依然として笑みを浮かべたまま続ける ]
笑ってないと、 溢れてしまいそうになるからだ。
[ 何が、とは言わない。 ただ、一瞬だけ露わにした表情はきっと 彼にしか見えないんだろう ]
みんな、……だいっきらい。
[ 本当で、本当じゃない言葉を紡いで 泣いているような、怒っているような それでも笑っているような表情をしていた。 それも再び窓に映ってしまえば元通り ]
(54) noil 2018/10/20(Sat) 14時頃
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やっぱり落ちちゃえば良かったな。
[ ぽつりとこぼす言葉は揺れている。 笑い話でもない癖に喉を震わせながら どうしようもないのに綺麗な空を見上げて 一層消えてしまいたくなる程、眩しい太陽を眺めて そっと、息を吸った ]
[ たった一人分の息を取り込んで それで腹一杯の器はやはり、 これが正解だとばかりに蓋を閉じた ]**
(55) noil 2018/10/20(Sat) 14時頃
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―― 翌日 ――
[冥々と暗い夜道を駆け抜ける。 どこまでも、どこへでも遠くへいこうとするのに―― どこへもいけないまま、焦燥だけが心を焼く。
俺の後ろには誰かが乗っている。 誰だろう。誰であれば……嬉しいだろう。
そんなことを思ったのだけれど、バイクを走らせるのに必死で振り向く余裕などなかった。 ヘルメットをしているはずの頭に、髪の毛をすりぬけ指が触れた。女だ、と理解する。]
「 九十九はさあ、 」
[夜風の中静かに笑い声が聞こえた。
――目を覚ます。]
(56) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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[がらんとした部屋で目を覚ました。 ぴぴ、と鳴る目覚まし時計を黙らせて俺は呻きながら起き上がる。部屋の中には誰もいない。不思議と、母さんが帰ってこない日々を思い出したが、その思い出を静かに思考から閉めだした。
身体が熱い。塗り薬を探したけれど、切らしていることに気がついて舌打をする。そもそもこれが火傷の後遺症なのかどうかも不明だった。風邪めいた倦怠感が全身を支配していて、熱病のようにも感じられる。]
……、
[自分の世話くらい、もうできる。 ちょっとばかし金を稼ぐには力が足りないくらいで 何も勉強せずとも点数を稼ぐにはちょっと馬鹿なくらいで 料理だろうが裁縫だろうが生きていくためならできるし一人で病院に行くことなんて簡単だ。 学校があったかどうかはさておいて、身支度を整え病院へ赴くのに時間はかからない。
……そういえば。 安住が運び込まれたのは、ここだったっけ。 ぼんやりと病棟を見上げ、現実感のないままに踏み入る。 予約した時間まではまだまだある。俺はぼんやりした頭のまま、入院病棟に赴きナースセンターを覗いた。]
(57) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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「安住栄子ってひと、ここに運び込まれたと聞いて……」
[なんとナースさんに問いかけたかは覚えちゃいないが、凡そそんな言葉をかけたと思う。 明らかに容態の悪そうな不良を見上げたナースさんは、視線をさまよわせてから、同僚といくつか、言葉を交わし、]
「個人情報になりますし、面会は……」 「けれど意識は取り戻したみたいで」 「あなたは、学友さんですか?」
[ほんとうに意識を取り戻した直後なのか、面会については断られたが、ナースさんは確かに俺にそういった。 目を丸くして息を呑む。 それから落ちた溜息は、なんの色をしていただろう。]
(58) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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……そう、ですか ありがとうございます
( 生きていてくれた。よかった。 ) ( ああ、生きてしまったのか。お前 )
(59) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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[軽く頭を下げ、俺はそこを後にする。 相反する二つの思考に頭を抱えそうになりながら、本来の目的へと向かう。
病棟の外で、俺は端末を手にとった。――いくらか迷ったようにあて先を探すと、その名前を見て、ほ、と息をついた。]
(60) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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───────────────── To 潮田 From 葛 ─────────────────
安住、目を覚ましたってナースさんから聞きました。
─────────────────
(61) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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[それから――これじゃあいつみたいだ、と洋次郎の顔を思い出しながら、違うメールで付け加える。]
(62) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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───────────────── To 潮田 From 葛 ───────────────── これから書く事、流してくれていいんだけど。
これから大変だと思うんです安住。 だから、過去に何をいって、何をいわれたとしても 潮田さんにそのつもりがあるなら一緒にいてやってください。
安住って 悪ぶって夜遊んで、吹奏楽もやめて でも昼の学校にも吹奏楽にも未練たらたらな奴だと、 少なくとも俺は思っていて
そういうやつって、潮田さんみたいな 吹奏楽にいっしょうけんめいで、 ひとに、優しくできる人 やっぱり羨ましくて眩しくて、嫉妬して嫌って でも見つめずにはいられなくって そういう自分も嫌いになってくと思うんですよ
(63) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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───────────────── なんか、どうしようもないやつだと思うんですよね。 そんな安住が夜に逃げたりしないように傍にいてやってほしいんです。 安住の「好きだけど嫌い」がまた安住自身に向かないように。 それって、潮田さんができることかなって思うんで。
潮田さんが、なのか、潮田さんにしか、なのかは俺には判断つかないけど。 思い当たって頼めるのは、潮田さんだけなので、お願いします。
なんか、長々とごめんなさい。 それじゃ。 ─────────────────
(64) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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[そこまで書いて、病院の天井を見上げた。 熱はまだ下がらない。
爺とババアがちらちらとこちらを見てくる。うぜぇとガン飛ばすだけの元気もなく、俺は自分の名前が呼ばれるのを待っていた。**]
(65) さねきち 2018/10/20(Sat) 16時頃
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― 現在/新聞部室 ―
噂を集めた時点では まだ安住に同情する声の方が多かったからな。
[ 仄日の言葉>>45に野帳にメモを取る ]
新聞は大衆に流れを作るものだ。 目にした人が話をする。 話せばそれが広がって、全体の意識となる。 そうして流れができていく。 少しの真実が含まれていれば、少しのコントロールで その流れは簡単に動きを変える。 事実だけを書いている新聞なんて今の世の中どの程度あると思ってるんだ?
[ 各務の言葉>>44にそう答えた ]
(66) hatum 2018/10/20(Sat) 19時半頃
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[ 写真を見た各務の声が変わった。>>43 万年青はにやりと口の端を上げる。 仄日が彼を連れてきたのはこのためなのだろう ]
ご想像通り、撮ったのは俺だよ。 彼女が落ちた現場の窓から。
[ あの瞬間を思い出す。 高揚した気分が甦る ]
……「落とした」といえば、 俺を告発するのか? 加害者とは、彼女を直接落とした人のことだけを指し示すのか?
[ 各務の様子を楽しげに見つめた* ]
(67) hatum 2018/10/20(Sat) 19時半頃
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──現在/新聞部室──
君は、何かが起こる前の日常に、 関心が薄すぎるのよ。
[ 各務公陽のことも、 恐らく安住英子のことも、 然程知らなさげな口ぶり>>66に、 淡々と指摘するように言う。
そういう人間もいるだろう。 安住英子がいて、私がいて、 すべて同じ種だというのだから、 なんとも大雑把な括りである。 或いは、それも些細な差異なのだろう。]
(68) nabe 2018/10/20(Sat) 20時半頃
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[ 加害者がいたら。 彼女を直接的に突き落とした人間がいたら。
そんな仮定の話が飛び交うのを、 やはり他人の話を聞くばかりの姿勢でいる。
もしも加害者がいたら。 見てみたかった。とも思うし、 そこに至るまでの道のりを、 そうも付き動かkした要因を知りたいと思い、 けれど、それだけであった。
案外、安住英子が死ななければ、 すべて明らかになるのかもしれない。 とも思うが、物語の終わりに相応しいのは、 主人の死。以外ないだろう。*]
(69) nabe 2018/10/20(Sat) 20時半頃
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― 新聞部部室 ―
[ 彼だけでなく、後輩の誰かとも面識があるらしい。>>44 文芸部と新聞部の繋がりは濃いのだな、 と思いながら聞いていた。 ]
貶めるって……。
[ 嫌いじゃないのに、貶めたいのか。 いつか聞いたことを思い出しつつ、密かに溜息。 隠す事無く口にする>>45ということは、 彼も同類ということなのだろうか。 面白いと思える事件以外に興味が無い>>68とか、 そういうことなのだろうかと見つめて、思い出した。 文化祭。3−Aの劇の最中、笑ってた男だと。 違うものを見ている人なのかもしれない、と思う。 紙面に載せた。ということは、 あの翌日に出された新聞は彼の仕事なのか。 視線を向けれた、淡々と。>>66 ]
(70) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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は。知るかよそんなこと。 けど、あんたにとって学校新聞がどんなものか、 今のでわかった。気がする。
[ その態度は先ほど抱いた疑問に対する回答の様で、 同時にどうして隠すこともしないのか、わからない。 同類と思われているのか、それとも、 情報源と思われているのか。 後者の可能性が高いと見て、口を引き結んだ。 告発するのか、加害者とは何か>>67と問われ、 口を開く。 ]
必要なら。 けど、そう言うってことは、違うんだろ? ジャーナリスト魂かどうか知らないが、 写真を撮ったのは事実だろうけどな。 下手に出せば、あんたに疑いがかかるぞ、これ。
[ 心配しているわけでもないのだが、 つい口にしてしまう。 ]
(71) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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過失の事故か、自殺か、どっちかじゃないのか。 ……自殺なら。 最大の加害者は、自分だろ。 安住英子自身が安住英子を殺そうとした。 それが誰の目にも明らかなアンサーだろ。 けど、その裏に潜む感情の発生源がある。 それこそが殺意の源だろ。 その場合。……俺も加害者になるんだろうな。
[ 写真から手を離す。 疲れと諦めの滲む顔で、すこし笑う。 ポケットの中の携帯電話が震えて、着信を伝える。 静かな室内でそれは酷くはっきりと感じられて、 俺はそれを取り出し、眺める。 通知は母からのもので、 安住英子が意識を戻した、という連絡だった。 ]
(72) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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死に損なったみたいだな、えーこちゃん。 ……終わらせたかった人生の延長戦って、 しんどいだろうな。
[ かわいそうに。 哀れみを含んだ目で携帯電話を見つめた。*]
(73) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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― 現在/新聞部室 ―
お前がかき回してる日常には 一応関心は持ってるつもりだけど。 面白くなりそうだからな。
[ 仄日の指摘>>68に反論はしておく。 とはいえそこに登場してる人物の中身自体にはあまり興味は確かにない。 他人から集まってくる情報ではそこまでたどり着けない。
傍観者、見守るというよりは観察している様子をちらりと見て 意識を後輩に戻す ]
(74) hatum 2018/10/20(Sat) 22時半頃
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[ 口が引きむすばれ、目の色が変わった気がする。 こちらになにも見せないように。 頭はわるくないらしい 心配でもしているような言いぶり>>71に ふ、と笑いをもらす ]
俺に疑いがかかる、 面白くなるならそれもいいな。 それに何の問題が?
ご明察。安住は自殺だよ。 なんなら証拠写真もある。 理由はなんなのかは知らないけどな。
加害者になった気分はどうだ?後輩。
[ 尋ねたところで各務の携帯が鳴り、 安住が助かったことを聞いた>>73]
(75) hatum 2018/10/20(Sat) 22時半頃
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助かったのか。つまらないな。
[ 万年青は半分落胆し、半分喜ぶ。
そして、情報集めているうちに手に入れた彼女のメールアドレスに一通のメールを送った ]
(76) hatum 2018/10/20(Sat) 22時半頃
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[ 返事が返ってきたら面白いなと、 小さく笑いながら、メール画面を閉じた* ]
(77) hatum 2018/10/20(Sat) 22時半頃
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[これまで面白くもないのに笑っているところ見ても、不思議なだけだったけど。 はじめて。その笑い方は嫌いだな、と思った。>>50
このひとは、何をそんなに否定ばかりしてるんだろう。 背負い込みたかったら背負えばいいし。>>52 それを誰が馬鹿にするというのか。
なんとなくここに、はのん先輩の通訳がほしいなと思いながら。 同じ方向に傾げられた首。>>53 真顔で瞬きをひとつ。]
(78) SUZU 2018/10/20(Sat) 23時半頃
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なに言ってんすか。 俺、四十崎先輩のこと結構好きっすよ。
……そっか。だから落ちてほしくないんだ。
[ああ、と納得して頷いた。 どうでもいいなら、気にしないし、気にならない。 どうでもよくはないから。
たぶん、四十崎先輩が落ちたら俺は傍観者ではいられないんだろう。]
(79) SUZU 2018/10/20(Sat) 23時半頃
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[変わる声色。>>54 離れることも距離を縮めることもしないまま、俺は隣に並んで少し低い位置で笑う顔を、見続ける。
一瞬だけ揺らいだ表情に、ほんの少し目を丸くして。 ふ、と小さく吹き出せば口端を緩めた。
そして、あっさりと。]
べつにそれ、 あふれてちゃってもいいんじゃないすか。
楽しくも面白くもないのに笑ったりとか、 ごまかしたりすんのって、息苦しいし。
[窓の外へ逸れていく視線。 俺は真顔に戻れば窓に凭れたまま、廊下の壁をぼんやり眺めて。 ふぁ、と欠伸がこぼれた。
ああ、なんか今ならやっと眠れそうな気がする。]
(80) SUZU 2018/10/20(Sat) 23時半頃
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だから、怒るって言ってる。 懲りないっすねー。
[俺も懲りずに相槌をうって。>>55 あとは四十崎先輩が離れるまでただ、隣に並んでいた。 時折欠伸をこぼしたりして。それでも、自分から離れることをするつもりはなく。
そうして、ぽつりと。]
安住先輩……、生きてるといいっすね。
[家族や病院につてがあるわけでもない。 同じ学校というだけの傍観者の俺が、意識を取り戻したことを知るのは、もう少しあとのこと。*]
(81) SUZU 2018/10/20(Sat) 23時半頃
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― 新聞部部室 ―
面白いって……いいのかよ受験生。 あんたもイイ性格、してるな。
[ 疑いがかかって面白くなるならそれもいいと、>>75 自分のことも他人事の様に話す彼に、 俺は引き気味に口を開いた。 まるで、世の中すべてつまらないといっているようだ。 同室に居るもう一人の先輩とも似ている気がする。 嫌悪感は湧かず、ただ、 憐憫にも似た感情が胸を騒がせる。 ]
証拠写真?なんだよ、それ。 飛び降りる瞬間とか?
[ もしそうなら。 そしてそれを見せられたなら。 流石に悪趣味だと眉を潜めただろう。 ]
(82) 襟 2018/10/21(Sun) 00時半頃
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俺が加害者なら他にも加害者はいるだろ。 あんたも加害者かもしれないぜ、新聞部。
[ 加害者の自覚はあるが、何故だろうな。 そのことで嘆き悲しむ感情が、今は沸かない。 自己正当化の無い人の前にいるからだろうか。
届いたメールの内容をかいつまんで伝えると、 つまらない、と彼は言う。>>76 流石に呆気に取られて口をぽかんと開けた。 ]
あんた、暇なんだろ。 そうやって何でも他人事みたいに見てると、 人生ずっとつまんないぜ。多分な。
[ それは彼女にも当てはまることだろうと、 彼へ向けていた視線を外し、彼女の方へ顔を向けた。 数歩歩み寄り、彼女の手を掴もうとした。 ]
(83) 襟 2018/10/21(Sun) 00時半頃
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情報料は安住英子の生存でいいだろ。 あんま学校内騒がせんなよ、受験生。 お邪魔しました。じゃーな、オモトくん。
[ 彼女の手を引けたなら共に、 拒まれたなら少しばかり傷ついたような顔をした後、 部室をそのまま出て行こうとするだろう。 *]
(84) 襟 2018/10/21(Sun) 00時半頃
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[ 通訳なしで伝えられた言葉>>79は あまりにも単純で目を丸くした ]
なんだよ、それ。 ……知らなかったなぁ。
[ 結構好かれていたらしい。 そんな事すらも気づけなかったのがおかしかった ]
(85) noil 2018/10/21(Sun) 01時半頃
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溢れると、他の人の溢れたの、 ちゃんと受け止められる気がしなくて だから結構、色々抑えてたんだけど。
[ 高い位置にある頭>>80を小憎たらしく思いながらも 唇をすっぽねて二歳も下の子に眉を寄せて ]
…………一瞬でも怒ってくれるの嬉しいって 思った自分の頭を叩きたくなった。
[ 苦々しい表情の中に浮かべた笑みは下手くそだ。 それでもきっと嘘くさくはなくて そいつは血の通った顔をして 隣にいてくれる後輩の横でカフェオレを口につける ]
(86) noil 2018/10/21(Sun) 01時半頃
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…………うん。生きててくれるといいな。
その世界に君も生きてろよ。
[ 甘ったるい祈りを込めながら見上げる空の先。 彼女の瞼が再び世界を映し出す日を夢見た ]*
(87) noil 2018/10/21(Sun) 01時半頃
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―― ――
[病室の前で足を止めていた。
パーカーを被った柄の悪い男が自殺未遂をした患者の病室の前で、入るでもなく躊躇って、傍目には扉を睨みつけている。 それだけで世間様からすれば不審ではあるのだろう。 ちらちらと通りすがるナースさんの視線が突き刺さる。
けれども俺はそれに睨み返すことすらせずに、真っ白な病室の扉を見つめていた。 首裏を掻く。まなざしを移す。「安住英子」の名が冗談のようにそこにある。]
(88) さねきち 2018/10/21(Sun) 02時頃
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………
[思う事はたくさんある。]
[例えば、結局縋れるものになれなかった俺のふがいなさだとか。 会いにいっても迷惑なだけじゃないのか、だとか。 そもそもそんな資格があるのか、だとか。
結局潮田に安住を託したように ……俺も洋次郎と似たようなもので 安住が昼の世界にきちんと戻ることを願っているので 会いに行くべきでは、ないのかも、とも、思ってしまった。]
(89) さねきち 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[けれど。 自分のやりたいこともできない、負け犬見てる。って、 その言葉が耳の奥で震えて、弾けた。]
[病室の扉に手をかける。――開ける 白いカーテンがゆらりと風になびく。 窓から落ちた陽射しが、白いベットをさらにほの白く染め上げていて、眩しさに目を細めた。
俺は一瞬、投げかけられる言葉を期待したけれど、落ちるのは静寂ばかり。ああ、と安心か落胆か、なにかわからない溜息が漏れた。]
なんだ、寝てんのか。
[――何の夢を、見ているのだろう]
[願わくば、酔いしれられるような夢を、見ていてほしいと思った。 できればその時だけでいい。現実は酔えない夢ばかりだ。浅い夢を歩ききるには人間はあまりにも花のように脆いから。] ちったあ元気になれよな……、
(90) さねきち 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[そいつの生に苦を願ったのに、 皮肉なもんだと、小さく笑う。]
[・・・ えいこ、と呼びかけたくなって、 俺は静かに口を噤んだ。
お前をその名で呼ぶ事は、きっと、これからもない。]
[何も言わずにベッド脇の机に小さな包みを置く。 添える言葉は何もない。 誰が来たかも知らせまい。
青空の色をしたタオルケットが一枚。 俺が安住にあげられるものは、それだけだった*]
(91) さねきち 2018/10/21(Sun) 02時頃
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―― 学校 ――
[安住の自殺は学校の中にどんな影響を及ぼしたのか、 翌日登校することがなかった俺は知らない。 新聞で何かしら書かれていたかもしれないが――……。 かったるい授業の合間。 休み時間に廊下を歩けば、ふとこんな噂話をきく。 つきささる眼差しの意味を理解する。]
「この前自殺しようとした生徒って 不良と関わってたんだって ほら、そこ歩いてる、あいつだよ」 「ああ、あいつね」 「――あれなら納得だよねえ、」
[淡々とまなざしをそちらに移せば、噂をしていた女共がびくりと肩を震わせて逃げて行った。ウケんな。と思った。不愉快を煮詰めてスープにして飲まされたような心地だった。 かける言葉を噛み潰す。溜息にして逃がした。]
(92) さねきち 2018/10/21(Sun) 02時頃
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クソみてえな場所だな、やっぱ。 ビョーインより。
[――馬鹿らしい。どいつもこいつも他人事だ。 一回くらい同じ目にあってしまえばいいのだと思う。 同じ舞台にくることがないのなら、勝手に賞味していればいい。*]
(93) さねきち 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[ スマホアプリを起動する。 ログイン履歴を見て、目を瞬かせた ]
(94) noil 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[ 安住 英子は死ななかったらしい。
その話を聞いたのは随分後のことだった ]
(95) noil 2018/10/21(Sun) 02時頃
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―それから―
[ 真っ先に浮かんだ人は共にベランダで過ごした彼女だった。
彼女が安住さんに向けて告げた反対の言葉が 何かは分かっていなかったけども
これで甘い夢が夢で終わらなくなると 安堵して肩を落とした。
あの日から結局捨てられなかった高校生白書。 その中で綴られていたのは誰かが描きたかった世界。 相変わらず好きになれないし、 そんな世界で生きたいとは思えないけど 結局、捨てることは出来なかった ]
(96) noil 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[ 数日前は試しだと缶コーヒーを買って口にした。 苦くて飲めたものじゃないから 無駄に大きな後輩に押し付けた。
同じものを口にしても何も理解できない。 当たり前のことだろうに納得した。 そんなものなのかもしれない。
自分一人で誰かを変えようとするのは難しい。 無理だと思わない辺り同じクラスのあの子からは 丸っこい瞳を不思議そうに大きくしてそうだなって 相変わらず無関心になれない子に思う ]
(97) noil 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[ 以前より綺麗に整えられた顔をした明るい髪の少女だとか 剽軽な態度ながらにもお綺麗なだけじゃない笑みだとか 飴玉が転がるように容易く毎日は過ぎ去るばかり。
ホルンの音が聞きなれない若々しい響きなこともきっと その内慣れ親しんでくる日常の一つなんだろう。 それでも喧騒の中に群がる手はきっとまだ 風に翻る黒髪を掴もうとするだろうけど
生きている限り その心臓が音をがなり立てる限り、 誰がどう望もうとその物語の頁を綴るのは あの細長い白い指だけで十分だと知って欲しいと思う ]
(98) noil 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[ その為なら、なんでもするからさ ]
(99) noil 2018/10/21(Sun) 02時頃
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[ たった一言、言いたかった言葉を 伝える我儘は許して欲しい。
何度も訪れる朝は痛いくらいに綺麗で 胸を突き刺すような美しさだけども いつか君にとっても、 悲しいだけの色じゃないといいと願う
君を輪の中に結ぶ縁はきっとさりげない糸>>91から 繋がっているのだと思ってる ]*
(100) noil 2018/10/21(Sun) 02時半頃
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―― A子の生存について ―― [安住英子の続報がB組に流れてきたとき、 ざまあみろ、と蓮の頭には第一にあった。 ざまあみろ、生きてしまって。 これまでとかわりなく、 逃げられない場所で生きるのは苦しいだろう、 ――などと考えたときに そうだそれが現実ってものだと、思い、 無性に胸糞わるくなったので立ち上がった。]
べんじょ
[級友に短く答えて、蓮はC組に向かう。]
(101) birdman 2018/10/21(Sun) 04時半頃
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[まどか来てる? 今日いないよ。 短いやり取りに苛立たし気な息をついて、 とってつけたように笑ってみせた。]
メール、返事ねえのよ 避けられてるかもぉ 捨てられたら骨だけ拾って
[まどかは文化祭翌日から来ていない。 まどかの机の上には、なんの本から切り取ったのか、 破り取られた痕のある紙片が置いてあるままだ。
飽きられたかな、と過る。 一回の夜で機嫌が直るとの予想は外れたようだ、と 文化祭前日を思い返して、思い返すだけで反省はやめた。 今更まどかの『よいこ』になったとして 気分の悪さがどうにもなるわけでもない。]
(102) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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[人のいないほうに、を選んだ結果、蓮はそこに来た。 人通りの少ない廊下の、掲示板の前。 氏名の部分破り取られた掲示物。 誰の眼にもとどまることのないだろうそれを、 蓮は無感動に眺め、 今度は完全に取り去ることにした。
生半可に心残したままでは心地が悪い。 アドレスもメールも消さないけれど、 もう会えないなと思えば 連絡は断ち切るタイプの蓮だ。]
(103) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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[ ――そうは思いつつも、 自分の生死が自分にしか価値がなかろうと、 停学だか自宅謹慎だかでもいい、一度くらい 校内限定の紙面を飾ってみるのも悪くは なかったかもしれないなと、 甘えたことも考えてみる。 この機会がなくなれば、 もう全国紙デビューしかない。
指先が紙の余白にかかる。 昨日掴んだ色と無意識に比較し、 眉がより、動作に遅れてそれを認識して舌打ちする。 ”眠くない”というのも慣れないものだ。 余計なことばかりが浮かんでくる。 たとえば、同じ白色で、けれどあつい熱だとか。]
(104) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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―― 文化祭翌日の:回想 ―― [掴みなおした手の中に、 今度はシャツ越しに上がった体温があった。 いやに素直に支えを受容した姿に 眉根の寄った蓮は、死ぬの>>14と言葉を過らせては 当日未明のメール内容がメール内容だったので 口走りだけでおわら、ないのか、と 制服の合間からのぞいた火傷痕に息を詰めも、したけれど
憎たらしい言葉は>>18>>19 いくらかの上昇した体温を伴ってでてくるので]
――― お、 まえ ねえ …… 余計に怒鳴りたくなる行動は、 本当やめてくんない…… こんな熱出しながら なにしてんの 馬鹿してんのね 馬鹿だ馬鹿
(105) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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もう全く信用できないので 謝る気も失せてまぁす…… 茹でだこは茹でだこらしく、無言で肩借りてて
[ひきつった笑い>>19も 損なわれた皮膚の引き攣れを想起させるので、 「ま、いーや」はこちらの台詞とばかり、 鼻に皴を寄せた。
言葉にした通り、肩をなかば押し売り 強制貸付なのだが、服越しに擦れる痕が、 熱がつらいのなら、省みようとした。
さらに階下に進む葛は、今度は貸す肩もないことだし。]
(106) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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[別れの前>>20 「あいさき」と指し示す人物 その後ろ姿を思い浮かべ、あからさまに顔をしかめた。 もうすでに見せてしまった葛はべつにして、] ―― 嫌味かよ こんなかお、で、会えねえ でしょ 誰かのせいで くそみたいに怒鳴ったし
……ヨスガ、は、気にしないかもだけど 俺、が気にする
[睡眠のすっかりとれて ただただ険の乗った顔はいつもの緩さからほど遠い。 今度は蓮のほうに制服のテントが必要だ。]
(107) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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[ヨスガは気を配りすぎるので、 いくら「気ぃ遣うことはない」といっても 配慮するかもしれない。 クラスメイトが転落した後の 彼に会うのは少し。気合がいる]
(108) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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、 ……はいはい つか おまえこそ落ちずに帰れよ もう胸倉掴みたくねえので! つぎこそまじで手が出そう
[再会を前提とした挨拶に 支え役を返上する直前、少し惑うた手が背を叩く。 まだ熱かった。 だから、そんな風に笑うのだろう。 火傷付きの人相悪が普通の高校生みたいな顔をしたのを 眼鏡の奥から見て、瞬きし、 眦を下げるようにわらってやった。]
(109) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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―― 現在:ゴミ捨て場 ――
[同じ白でも、燃える温度は違うようだ。 指先でつまんだ紙は縁を舐める炎に焼かれて、 薄白い煙を吐き上げた。
蓮は段々と昇ってくる炎の先に、 煙草を押し付けて火をもらう。
女煙草と呼ばれるそれも 紙に火をつけたライターもすべて夜に、 自分以外の誰かのためにつかうもので]
うげえ、 まっじぃ……
[吸いなれないその味に眉をよせるが、 メールの文面を考える合間に吸うには適役だ]
(110) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃
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[潮田に送った文面は―― その中で語った安住のことは、 多分、俺の、俺自身の投影でしかない。
(ほんとうの安住はもっと違っていて 真実はもっと最低なものなのかもしれない。)
友達に馴染めず、周りにいい顔をして、落ちぶれた不良に声をかけ―― そうしてその速さに無邪気に笑っていた安住に、 俺は自分の姿を見ていた。
例えば、あの日母さんを起こしにいかなければ。 例えば、あの日運悪く火事に巻き込まれさえしなければ。 例えば、二年の頃きちんとサッカーをできていたならば。]
(111) さねきち 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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[ 例えば、が積み重ならなければ 夢み、まどろむ犬のごとく
毎夜母さんが帰ってこない現実だって 強制され矯正されて 「いい子」にされていた自分だって 自覚せずに、済んだのかもしれなくて
子供のままで笑っていられた>>109 のかもしれなくて……
……安住も、俺と同じで そういう例えばが積み重なって 追い詰められていったように見えていた
・・・・・・・・ いや、見ようとしていた のだろう。俺は。 勝手に投影して、勝手に哀れんで、苦しめばいいのにと思う半面、救われてほしいとも思っていた。]
(112) さねきち 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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( あ ……だったら、なんで )
[一瞬俺は息を呑み、 その思考を遡って、自分の性悪さに吐き気がする。
ちゃあんと昼の顔を被って、忘れようと心がけて 楽に、生きていようとしていた犬に 俺は先日起きろと張り手をやったようなものじゃないか。
気づかせなければ。 あの喧嘩のあと近づかなければ。
ああいう険を乗せた顔>>107をさせることもなくて 「お気楽なれんれん」のままでいさせられたのに。
積み重なった「例えば」があいつにあるなら 思い出させないようにした方が よかったのになあ なんて 後悔はいつだってそうだ。後からやってくる。]
(113) さねきち 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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(それでもやっぱり嬉しかったのか、どうして)
[俺は自問して、煙草も吸わない口の中を苦さで満たす。]
[誰もいない部屋。父の世界から零れた自分。 見つめたまなざし。まっすぐに俺を見た目。>>105]
(誰もいないサッカーグラウンド。 声をかけないチームメイト。 真っ直ぐに飛んできた声と表情。>>2:51)
[ 相反するもの 似たもの、を交互に思い出す。]
(114) さねきち 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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( …… 考えるな ! )
[無性に叩かれた背中が痛かった。>>109 ちゃんと一人で自分の世話くらいできるさ。 なぞった言葉はひたすらに乾いている。]
(115) さねきち 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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[未練がましいこの身が揺らした視線の先には、サッカーのゴールがある。
見上げた青空はどこまでも美しく綺麗で、 髪を染めることもなくサッカーに励むガキ共の黒髪に、よく似合っていた。
しばらく迷うこと、どれほどか。
安住英子が落ちてから数日後、 背の高い1年ゴールキーパーのもとに、 そいつより少しだけ背が高い不良が訪れ 「一日だけつきあえや」とサッカー練習に誘ったことも、 ……あったかもな*]
(116) さねきち 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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[ゴミ捨て場の影で紫煙を揺らす。 見つかったら面倒だな、と思うのと 見つかったところで、と思うのと どちらが「人間」のものか不明瞭に混ざり合う。
煙草の短くなる間のぶんだけ 彷徨った指先は 迷った末2人、友人に送り付けた。 どちらも3-A、渦中のクラス 返信はすぐにないものと想定して**]
(117) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
生きてる?
─────────────────
(118) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
設問1 (配点10点) 先のメールの真意を読み取って 返すことの難しさを知れ
─────────────────
(119) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
よっちんに なんか心配かけたかもってきいた 俺はよっちんも心配ですけど ─────────────────
(120) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃
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──現在/新聞部室──
あら、光栄ね。 今があるのも私のおかげかもね。 感謝の言葉ならいつでも受け取るわよ。
[ 万年青常彦との会話は、 何気ない調子で進み>>74、 クラスメートらが延々と、 他愛のないお喋りを続けるのは、 こんな調子なのだろうか。とも思う。
不信感。呆れ。侮蔑。 差し向けられるのは何だろう。
会話の末に、各務公陽は、 安住英子は一命を取り留めたと言った。]
(121) nabe 2018/10/21(Sun) 09時半頃
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──あら、それじゃあ。 まだ話の続きは長そうね。
[ 死に損なった>>73。 その口ぶりに微笑みつつ、 私は何ができるだろうと考える。
どんな遊びができるだろう。 万年青常彦がおもむろに、 端末を操作しだす>>76のを見ていた。]
(122) nabe 2018/10/21(Sun) 09時半頃
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……安住さん、 どこの病院にいるんだったかしら。 万年青くん、新聞一部もらってくわね。 入院中、きっとずいぶん暇でしょうし。
[ 許可を取る、というよりも、 念のためことわるような口ぶりで言い、 先ほど破棄した冊子のことを考えた。
結局彼女があれを読んだのか否か。 特別に増刷してやってもいい。
まだまだ遊べそうだ。とも思い、 物語の終わりを見届ける絶好のチャンスを逃した。 と、惜しく思う自分もまたいる。]
(123) nabe 2018/10/21(Sun) 09時半頃
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[ ──ねえ、何したの。
と、操作を終えた様子>>76の男に、 尋ねようとしたときのことだった。
手を掴まれ>>83、 一体なんだろうという顔で見上げる。
数秒後には、ふうん。とでも言いたげな、 おもしろがるような表情を浮かべ、]
──じゃ、万年青くん。またね。
[ 腕を引かれるままに、新聞部を後にした。*]
(124) nabe 2018/10/21(Sun) 09時半頃
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―中庭― [ 紫煙の代わりに持つのは鉛筆。 転がした結果で決めるあみだくじみたいなものが 人生だなぁと悟りの顔で見上げる太陽に 目が焼かれてしまいそうだった。
中庭のベンチにて焼きそばパンを貪る。 お弁当だったり食堂だったり購買だったり 四十崎家は様々だけども今日は購買の日だった。
親子丼にカツカレー、唐揚げ定食に鯖味噌定食。 正直どれも悩んだけど喧騒から遠ざかりたい日なのだった。
そんな中、通知を知らせるいい子のスマホ>>120を取り出す。 内容を確認して数秒黙り込んで 一欠片を飲み込んでから指をスライドさせた ]
(125) noil 2018/10/21(Sun) 10時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ─────────────────
おはよ 今日は眠くないの? あれから葛君と仲直りできた?
蓮君がいい子やめて 多分どうしようもない顔して怒れるくらい 馬鹿できて大事な相手なんだろって思う
それってお互い痛いとこ 晒け出せる相手だからだと思うし 人間だから出来ることだなって思う
だから無理しない系よっちんは安心した 二人ともまだ死んでない気がしたからな
─────────────────
(126) noil 2018/10/21(Sun) 10時頃
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…………長過ぎ。
[ 自嘲気味に笑いながらもベンチを背凭れにして送りつけた。 でも泣きっ面と感情的に膨らんだ怒りを ぶつけられる相手って貴重だと思う。
脆い部分を共有できる共犯めいた関係は 眠気をかっ飛ばすくらい鋭いものにも思えるから ]
生きてくれたらいいな。
[ 呟いてからハッとする。 未だに返しそびれたメールやらを思い出しながら 関心ありまくりの事情に目を瞬いた ]
(127) noil 2018/10/21(Sun) 10時頃
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俺、二人のことが好き過ぎるんじゃ……。
[ 好きの反対は無関心。 いや、それで結論づけると色々と気まずい所も また別のところであるにはあるのだが 沈黙の後に今更過ぎる文字を打つことにはした ]
(128) noil 2018/10/21(Sun) 10時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 四十崎 縁 ───────────────── それ、人間が塵のような方 吹部のはジュピター 木星
楽しくねーのはよろしくないな でも勧めるゲームはないんだよね 代わりと言っちゃあれだけど育成ゲームとかどうだろ 腕のいいGK一年にいるから葛君なら 適切なアドバイスできるだろうと
バイク免許取ったらしいと風の噂で聞いたので 君の二つ目の夢、叶えても罰当たらないと思うんだよな
やさぐれてる葛君も嫌いじゃないけど 怒った理由聞ける君が俺は好きなので 蓮君と仲直りしてくれると胃痛が減ります ─────────────────
(129) noil 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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つか、ログインしてるから今度遊ぼ…… ってこれはいらない。……消しとこ。
[ なにトチ狂ったことを書こうとしてるんだか。 自重するように数行消したものを送るだけ。
話の中に渦中の人の話を抜いたのは意識的に。 その辺りは触れてもどんな話が出来るのか 自分じゃ分からなかったから 取り留めのないメールの中に色々なものを 押し付けるだけ押し付けて、瞼を閉じる ]
でもこの法則でいくと俺は友村さんのことも…… いや、……みんなのことが……? …………やめよう。
[ 口走った想像を弾けさせるよう息を吐いた ]**
(130) noil 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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―― 夢 ――
[その夜。わたしは、夢を見ていました。
わたしはいつの間にか中学生に戻っていて、 隣には当たり前のように安住英子の姿がありました。
ホルンを吹いて、他愛のない話をして、 無邪気に笑い合っていました。
―――懐かしい、思い出の中の安住英子。
彼女がわたしに笑顔を向けてくれたことなんて、 高校に入ってから、果たしてあったでしょうか]
(131) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[起きれば、 わたしの頬を涙が伝っていました。
甘い、甘い夢でした。 焦がれてやまない、夢でした。
時刻を確認しようと 携帯電話を手に取ったところで、 わたしはその着信に気付いたのです。
葛くんからの、メール>>26>>27でした]
(132) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[そのメールは、やさしさに溢れていました。 涙を拭いて、わたしは画面に返信を打ち込みます]
(133) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
葛くん、話を聞いてくれてありがとう。
わたしは、きっと 英子ちゃんに拒絶されるのが 怖くて仕方がなかったんだと思う。
言わなきゃ、伝わらないよね。 ホルンを吹いていれば、 彼女がいつか戻ってきてくれるだなんて、 ただの傲慢だった。
いつも英子ちゃんを想っていたつもりだったけど、 それを彼女に直接伝えたことなんてなかった。
─────────────────
(134) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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─────────────────
もっと、伝えていればよかった。
どんなに英子ちゃんが わたしにとって大切な友達だったか。
ホルンを吹いていれば、 いつかまた友達に戻れるって 馬鹿みたいに信じ込んでいたとか。
またふたりで一緒に ホルンを吹きたくて仕方がないんだって。
どうして、言えなかったんだろう。 どうして、英子ちゃんから逃げてたんだろう。
─────────────────
(135) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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─────────────────
やっぱり、わたしは 自分自身をゆるすことはできなくって。
でも、葛くんに 「潮田さんをゆるす」って言われたら すこし心が軽くなったよ。
本当に、ありがとう。
─────────────────
(136) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[メールを打ち終えれば、 わたしは朝の支度をはじめました。
いつものように、髪を梳かして いつものように、朝食を平らげて いつものように、制服を着て いつものように、ホルンの入ったケースを抱えて
体に染みついたルーチンワークを、ただ淡々と]
(137) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[彼女のいない学校生活を 当たり前のように送ろうとする自分に 吐き気がしました]
(138) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[そうして、玄関を出ようとしたとき、 新たな着信>>61にわたしは気付いたのです。
その文面を見たとき わたしは涙が止まらなくなりました。
玄関にうずくまり、携帯電話を胸に抱えて しばらくそうして嗚咽を漏らし続けたのです]
(139) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[いつまで、そうしていたでしょうか。 わたしは玄関を飛び出し、駆け始めます]
(140) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
ごめんなさい。
とっても、嬉しくて。 英子ちゃんが無事だって聞いたら さっきから涙が止まらなくって。 すごく安心しちゃった。
連絡、ありがとう。
─────────────────
(141) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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─────────────────
わたし、思うんです。
きっと葛くんと一緒にいた夜は 逃げる場所なんじゃなくって、 英子ちゃんにとっては 大切な居場所だったんだろうって。
告白します。 わたし、ちょっと葛くんに嫉妬してた。 葛くんと話してるときの英子ちゃん、 すごく楽しそうだったから。
中学の頃はその場所にわたしがいたのにって。 馬鹿みたいな、小さな嫉妬。
─────────────────
(142) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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─────────────────
わたし、 今から英子ちゃんに会いに行こうと思う。
例え会えなくても、いい。
伝えようとしなきゃ、今度こそ 死ぬほど後悔すると思うから。
─────────────────
(143) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[晴れ渡る秋空の下。 わたしは制服が乱れることも厭わず 走り続けました。
信号が、青から赤へと変わります。
息を切らしながら、 わたしは思いついたように メールの続きを打ち込みました]
(144) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
追伸。 クラスメイトだから、 敬語じゃなくてタメ口だと嬉しい。
これも、伝えないと後悔しそうだったから。
─────────────────
(145) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[ふ、と口元から笑みが零れます。 なんだか、久しぶりに笑った気がしました。
信号が青に変わります。 わたしは、再び駆け出しました。
バイクで走るって、どんな気分なのでしょう。
安住英子と葛くんは、夜な夜な 街をバイクで走っていた、と 噂で聞いたことがあります。
もしもこんな爽快な気分なのだとしたら、 葛くんとバイクに居場所を求めた 安住英子の気持ちが、ほんの少しだけわかるのです]
(146) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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(わたしの心は、 この秋空のように澄み渡っていました)
(147) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[病院の見える河原に、わたしはやってきます。
朝の陽光がきらきらと水面に反射して 輝いていました。 わたしはその眩しさに、目を細めます。
朝の清涼な空気を吸い込むと わたしは一通のメールをしたためました]
(148) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 潮田 瑠璃 ─────────────────
今朝のホルンの自主練、 サボちゃった。
英子ちゃんが、目を覚ましたって聞いたの。
わたし、彼女に伝えたいことがある。
─────────────────
(149) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[朝練、どころか 学校をサボる気でした。
遅刻とは無縁の、真面目な学校生活を わたしは送ってきました。
だから、それはとても勇気のいる行為でしたけれど]
(150) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[今日くらいは “悪い子”になってもいいですよね?]
(151) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[学校よりも、なによりも わたしには大切にしなければならないものが あるのですから。
わたしは、ケースからホルンを取り出すと 朝の誰もいない河原で その曲を吹き始めたのです。
ホルン三重奏の一節。 文化祭で吹いた曲。 彼女が聞いてくれなかった、それを。 病室の安住英子に届くくらいに、思い切り]
(152) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[その一曲を吹き終えると、 わたしは大きく息を吐きました。
ポケットの中のお守り。 いちごみるくの飴玉をぱちんと 指で弾きました]
(153) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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(―――どうか、わたしに勇気をください)
(154) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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[病室に着いたら、 彼女に伝えたいことがあるのです。
ずっとずっと安住英子に言いたかったこと。
思いの丈を、ぜんぶ]
(155) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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あのね、英子ちゃん。
(156) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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わたし、あなたに謝りたいことがあるの。**
(157) gurik0 2018/10/21(Sun) 10時半頃
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―― ―― ───────────────── To 四十崎 From 葛 ───────────────── 音が似てるからまざるのは仕方ねえだろ
待って。コーハイイクセーゲームってそれリアルじゃねーか。 リアルは完全にクソゲーだと思ってるぞ俺は。 つか俺のポジフォワードだから。GK教えられないから。 ……気が向いたらな。
バイクか。そうだな、乗るのも悪くないか。 そういうあいさきは、夢叶いそう? 家買うほうか。愛の先のよすがになってみるほうか。 ─────────────────
(158) さねきち 2018/10/21(Sun) 12時半頃
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───────────────── 仲直り。そんなこといってもなあ……? 怒った理由は聞いた。理不尽だった。 とりあえず、なんだろう。仲直り? っていうほどでもねえけど 休戦? は したんで、あいさきは胃痛を減らせ。
誰かのためにキリキリしてるあいさきも好きだけど、 のほほんとしているあいさきも好きだから。
ぐるぐるしていて辛いことがあったら ちょくちょく息抜きしてくれるとうれしい。
というわけで。ゲームで遊んでくれ、気が向いたら。 あいさきが教えてくれたやつ、 今3周年記念で色々やってるじゃん? 最近ログインして気づいたわ。まじでヤバい ─────────────────
(159) さねきち 2018/10/21(Sun) 12時半頃
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[たぶん、病院で診察を待っていた頃だと思う。 そのメールが届いたのは。
待ち時間が長いので、 俺はそういうメールを四十崎にしたためていた。
昔と変わらないのんびりとしたやりとりに、 目の前にあいつがいるような気分になってくる。 少しだけ、表情が弛んだ。]
(160) さねきち 2018/10/21(Sun) 12時半頃
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[俺は四十崎と安住の関係を知らない。 だから、メールに出すことはない。
それでもクラスから自殺未遂の人間が出たことに、 四十崎が何も思わない人間ではないだろう ……とは思うので、 苦しんでいることがあれば言えよな。と、 それを添えた。
誰かの荷物を抱え込まされたのか>>0:645 それとも抱えてしまうのか わからないけれど 少しだけ生きづらそうなあいつだから わざわざそんなことを添えた。
煩かったらすまないとは思う。]
(161) さねきち 2018/10/21(Sun) 12時半頃
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(「あいさきよすが」はひとりぶん。 他の誰でもないし、誰でも「いい子」でもない。 こんな落伍した俺がアプリゲームなんぞに誘う相手。 その空白は、”ひとりぶん”しかあいていない。)*
(162) さねきち 2018/10/21(Sun) 12時半頃
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|
―― ――
[これもまた病院でのことか。
四十崎へのメールを打った後、俺は返信できてない二つのメールに目を通した。 屋上でぎこちなく指を動かしていた誰かさん>>2:165じゃねえけど、その時の俺は、あいつに匹敵するレベルでそのメールを返しづらそうにはしていた。指が止まる。言葉が止まる。]
[思い出す――触れた手の感触だとか、温度だとか。貸された肩だとか。 ひきつれる火傷の痛みや照れに逃げ出すことよりも、それにすがることを優先した俺自身のことだとか。>>106
思い出して、から、あいつにメールを送ったときの心境だとか、これを送ってくるあいつの意図に思いを馳せ、俺は肩を落とした。]
(163) さねきち 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[喧嘩した相手から唐突に「いきてる?」って送られたこと自体意味がわからないだとか。茹でたこ状態でそんなもん送るより他にわかりやすくいうべきことがあるだろうだとか、そこらへんの文句を煮詰めて発されたのがこの設問であることだとか。
いや、わかるけど。
体調が悪かったので、安住が落ちたことを切欠に、お前もそのうち消えはしないかとやけに不安に思えてしまっただとか。体調が悪かったので、むしろ「いきてる?」って俺がきいてほしかったんです、だとか。
書くわけないだろ。こ×すぞ。 大体いつもの素直なわんころの姿はどこにやったんだよ。 体大丈夫?くらい送ってみせろ。腹が黒いぞ。
俺はつくづくそう思ったので、随分時間をかけてそれを返した。]
(164) さねきち 2018/10/21(Sun) 13時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
てめーのこころ無いといかけによりしんでる
─────────────────
(165) さねきち 2018/10/21(Sun) 13時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
つか、そこらへん意識朦朧だったんで許せよ 送ったの覚えてねえんだよ 安住落ちたしハチ公顔色悪かったし いいじゃん、心配したってことで
─────────────────
(166) さねきち 2018/10/21(Sun) 13時頃
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( ごめんなんてぜってぇ言わねぇ )
[長く息をはいてその二つを送り出しただろう。**]
(167) さねきち 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[うんざりするようなもやもやは、 いつの間にかどこかに行ってたから、>>4 ココアを飲み終わったはのんは、 教室に戻ることにしたの。
だけど、教室に戻って後悔したの。 教室の空気は相変わらずじめじめしてて、 せっかくどこかに行ったもやもやが 帰ってきちゃいそうだったから。
だからはのん、 今日はもう帰るー! って宣言して、 とっとと家に帰ることにしたの]
(168) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[安住さんは、一命を取り留めたんだって。 その日の夜だったかな? クラスメイトから届いたメールで はのんはそのことを知ったの。
ふーんってはのんは思った。 結局はのんは、安住さんが落ちたのは、 事故だったのか、事件だったのか、自殺だったのか、 知らないし、 安住さんが生きたかったのか、死にたかったのかも 知らないの。
だから、はのんには、安住さんが助かったことが、 安住さんにとっていいことかどうかなんてわかんない。
それなのに、多分、よかったんじゃないかなあって そんなことを思ったのは、 安住さんとは別の人のことを思い浮かべたから]
(169) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[はのんはなんにも変わんない。 はのんは安住さんと友達じゃないから、 お見舞いだって行かないし、 何もなかったみたいに学校に行くの]
(170) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[教室はいつもより少しがらんとしてたの。 安住さんはもちろん、 瑠璃ちゃんも来てないし、葛君もいない。 それもはのんには関係ないことだから、 はのんはやっぱりいつも通り。
休み時間、「ねーねー」って クラスメイトに話しかけられたの。 なにー? って顔を向けたら、 その子たちはとっても楽しそうな顔してた。 うわー、ぶさいく]
(171) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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「安住さんってねえ、不良とつるんでたんだって。 ほら、今日休んでるあの席の、さあ」 「××さんが二人乗りしてるとこ見たって」 「各務君知ってるのかな?」 「ねえ、結局自殺だったんでしょ?」 「それもさあ、案外葛君絡みじゃないの? ほら、今日来てないしさ」 「ありえるー」
[意味ありげに葛君の机の方をちらちらしながら、 すごくすごく楽しそうにそんな話をされたけど、>>92 何が楽しいのかなあ? はのんにはさっぱりわかんなかったの。 ねー? って同意を求められて、 はのんはきょとんとして首を傾げたの]
(172) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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なんでー?
[“葛君とつるんでたから自殺した”って 全然理由になってないと思うんだけど、 何でこの子達、普通に納得してるのかなあ。 はのんにはさっぱりわかんない。
サッカーしてた時の方がきらきらしてて 楽しそうだったなあとははのんも思うけど、 それと自殺って全然結びつかないよねえ。]
(173) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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不良と一緒にいたら自殺しちゃうんなら、 不良の人は集団自殺しちゃうことになるよー? はのん、そんな話聞いたことないけどなー。
[はのんのその反応は、きっと想定外で、 面白くなかっただろうなあ。 明らかに鼻白んでる感じの女の子たちに、 はのんはにっこり笑ってあげるの]
(174) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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むしろ、ひそひそ陰口言われたのを苦にして 自殺しちゃったって話なら、 はのん、聞いたことあるー。
[今みたいに? なーんてわざわざ言わなくても それくらい通じるよねえ? そこまで馬鹿じゃないと思うけどなあ。
実際のところ、はのんはそんなことも思ってない。 今でもはのんは、人間に、他人の生死を左右するような 力はないって思ってるもん。
生きることを選ぶのも、死ぬことを選ぶのも、 自分自身だって思ってる]
(175) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[だけど、ねえ。 他人が死のうとした理由を、 別の他人のせいに仕立て上げようとするくせに、 自分のことは完全に棚にあげてるのは ちょーっと気に食わなかったの**]
(176) takicchi 2018/10/21(Sun) 13時頃
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[紫だちたる煙のほそくたなびきたる。 春の朝焼けのなかだけでも あえかなそれを、 日中の日差しに溶けていくのを 眺め、息を吐く。 春まで、折り返し。 春の日中にも似た『よいこ』のメールを受け取って、 うわ、と最初に呟いた。 長い。
読み進めるにしたがって、 指の間の煙草がひしゃげていく。]
(177) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
よっちんが泣かせに来る
─────────────────
(178) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
セラピストじゃん
アニマルセラピーまで 始めちゃったヨスガには おれができることなくなっちゃう
職を返せ ─────────────────
(179) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃
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[ここでいうアニマルセラピーって 動物からの癒し効果じゃなくて 動物を癒す効果なのではって 蓮は思いながら
指先が一つ、二つ 文字を増やしていく。
文章の長さは「眠くないです、こまったことに」と 問いかけに答えるようだったけど それを直接文字のなかに書き込むほど マメなタイプではないので]
(180) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ───────────────── A組の子じゃないけど、 生きてる人間の相手は面倒じゃない?
ただ話聞いて傍にいるだけー ってのが もうできねーなあって。 言いたいことあるし なぐりてーなー って思うし そういう、相手に期待や、したいことが 相手のしたいことと違ったりしたり とか。 のを、めんどくせーと 思われるの やだ。です。 死んでない俺だと アニマル癒し効果ないですねえ、困ったことに*
─────────────────
(181) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃
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[随分帰ってくるのが遅かったメールを 受け取ったのはきっと 2本目に火をつけた頃合いだった。 マズいと知りつつ 脳が覚めていく感覚があるから蓮は煙草が嫌いだ。 くぐもった靄を晴らすそれが、どうにも。
蓮は、燻す匂いのついた指先で、メールを打った。 いつもより時間のかかった数行のメールは どこで、どう受け取られているかも知らず、 けれどそれこそ一方的な、 人間のものらしい行動の成果、なのだろう。]
(182) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ───────────────── 45%くらい九十九が悪いので反省しといて しんでも骨は拾う ご安心を
─────────────────
(183) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
あんとき心配 してたんなら
そのときも状況もなんもわかんねえので たんにブチ切れたメール返して その後 お前に倒れられた俺の気持ち わかるしょ
─────────────────
(184) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
別に、心無いらしいし 保健室だか病院だかにも 実際ついていってない てか、断られてんので 信用なくて いいんですけど
─────────────────
(185) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃
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[電波の向こうで>>167 込められた決意を知らないから 打ち込むのに時間がかかった分だけ 遅れて送信される三文字の重みだ*]
(186) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
顔合わせたらまた 言えなくなりそうなんでこれだけ
心配してる 完全に治せよ
あとごめん
─────────────────
(187) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃
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― 新聞部部室 ―
[ 話しの続きは長そうだと、彼女は言う。>>122 病院の場所を知りたがり、新聞を取る手。>>123 それを幼馴染に見せるつもりなのだろうか。 能動的な透明な悪意に背筋が凍る気がして、 この二人を一緒にしてはいけないと思う。 彼に刺さるかも分からぬ釘を刺し、 起点かと思える彼女の手を取った。 ]
(188) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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― →文芸部部室前 ―
[ 廊下を歩く。 どこか人目のない場所、 ここからなら文芸部が近いか。 文芸部部室前で立ち止まり、振り返る。 ]
あの様子だと、気付いていたんだろ。 えーこちゃんが自殺だってこと。 俺の望みが叶った、って言ったよな。 あれ、どういう意味だ? 何を知っている。何かしたのか?
[ 一週間前ほどのことを話してはいないが、 えーこちゃんが話した可能性はあるだろう。 悪意無く人を追い詰める行為。 彼女自身がやらない保障はどこにもない。 握った手と反対側の手を扉に突き追い詰め、 間近になった顔を見つめる。 ]
(189) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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なにがあんたをそうさせる。黒江仄日。
(190) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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俺、言ったよな。 人生つまんないんなら、 自分でつまらなくないようにしろよ、って。 暇つぶしなら俺がなってやるから、 もう、あいつを放っておいてくれないか。
[ 壁に着いた手を彼女の肩に回し、引き寄せる。 腕と胸の間に閉じ込めて、耳元で囁く。 ]
俺は。あんたを揺るがしたい。*
(191) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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―― 瑠璃へ ――
[そのメールを見て、俺は暫く固まっていた。 あんまりにも俺らしくもない感情が揺さぶられるから、悪さを思い出すために煙草が必要な気がした。けれどここは病院だ。
真っ白な病院。全面禁煙。毒物の摂取はできもしなくて、秋空のような爽やかさ>>147にあてられるようだった。]
(192) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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あ ――……
[そっかあ、と呟いた俺を不思議そうに老夫婦が見る。構わず病院の古びた椅子に脱力して背を預ける。はあ、と零す吐息は長い。
病院の天井を見上げる俺の顔は、多分あんまり誰も見たことがないような、ほっとした、って笑い顔だ。
潮田は、安住の傍にいてくれるんだな、いてやってくれるんだな、と、そう思えたから、俺は嬉しかった。
……どうしてだろう、 とても嬉しかったんだ。
どれだけの醜聞が、どれだけの悪意が、 安住とその周囲の人間の像をゆがめて映し出したとしても、 どれだけ嘘が這いずり回っていたとしても。 この先2人に何があったとしても、 今、ここに綴られた潮田の気持ちだけは「ほんもの」だ。 それは誰も変えようがない。]
(193) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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[それって、他の誰かにとってはどうでもいいことでも、俺にとってはそうじゃなかった。
こんなに綺麗なもの、まだ世界にあったんだ。 宝物でも見つけたような気持ちで俺はメールを読んでいた。 おかしいだろう、たかがメールで。 でも、そう思ってしまったんだ。
潮田が救おうとしているのは俺ではないのに ――安住に自分を投影していたからだろうか―― しばらく俺は、「よかった」という気持ちで一杯だった。
(194) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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ンだよ潮田 お前すげえじゃん もう……こんなのさあ……
[長さとか関係なく返信に時間がかかりそうじゃん。俺はそう呟いて、また長く息を吐く。 バイクで走り抜けた時よりも、サッカーで走りきった時のような爽やかさに静かに震える。
多分まだ、俺は人間の善性に期待をしていたんだろう。昼に焦がれた、野良犬だから。まっすぐな言葉が何より眩しいんだ。
――呼び出しがかかった。 ああ、いかなきゃ。と思い、俺は歩き出す。]
(195) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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───────────────── To 潮田 From 葛 ───────────────── よかった。真っ先に潮田さんに知ってほしいと思ったから。 こちらこそ。安住のこと、ありがとう。 泣いてくれて、ありがとう。
居場所・・・ ほんとうにそうだったのか、俺にはちょっと自信が無い。 だけどあいつの愚痴吐き場ぐらいになれていたら、まあ、いいよな って思う。 ─────────────────
(196) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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───────────────── ヒクツになってる……とおもわれんの、ちょっと違うから 言い訳すると
音楽のことを話す安住はいつもすごく遠くを見ているようで そこに戻りたそうに、俺には見えていたから 潮田さんと安住の様子を見て、すっげぇもだもだしたし なんか、俺も潮田さんに嫉妬してた。たぶん。 だから、安住にとっての俺が居場所、っていうのも、ちょっと驚いたというか。
……まあ、治って頼まれたらまたバイク乗せるのもいいかもしれないな。 ─────────────────
(197) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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───────────────── ああ、会いにいってほしい。
安住がどれだけヒクツになってたとしても 潮田さんがどんだけ安住のことを考えてたか、って やっぱり、俺は知ってるからそう思う。
後悔のないように、 逃げずに伝えてやってほしいし…… でも、辛い、って思ったら、話聞くから。
応援してる。二人の事。
─────────────────
(198) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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追伸:タメ口で書いてみたんだけど あんまり絵文字も使いどころ知らねえし こわくね? って思うので こわかったら素直にそう指摘してくれるとめちゃ嬉しい。 努力するから。 ─────────────────
(199) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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[返信してから、長く息をついた。自室のベッド脇。誰もいない部屋。 知らず額にあてていた指先を、祈るように組んでいた。
――誰のためか、なんて、そんなことは知らない。*]
(200) さねきち 2018/10/21(Sun) 19時半頃
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―― 学校であったかもしれない話 ――
「葛君ってはのんとどういう関係なんだろ」 「いみわかんないー」
[と、廊下でそういう話を聞き、俺は「は?」とそちらを見た。女子達がきゃあきゃあとまた、悪口をささやいているところらしかった。連日ヒマだな、とは思う。黙って単語帳でも捲っとけよ受験生。とも思う。
――思うので、俺は大人げないので。 つかつかと彼女らに近づき、その傍の壁を軽く蹴った。
ヒッ、と悲鳴があがる。明らかに怯えられている。女ってちっさいな。と思いながら見下ろす。]
(201) さねきち 2018/10/21(Sun) 20時頃
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何の話
[そのグループで一番弱い立場の女が生贄にされ、残りの女は、一歩はなれて怯えながら俺を見ている。 曰く、この前葛君と安住さんの話をしていたら、はのんから思うような返事がかえらなかったのだと、生贄の女は言う。>>174それが気に食わないのだと。へえ、と鼻を鳴らし、俺は生贄と、逃げた女達をまとめて睨んだ。]
そういうの直接言えや。俺か本人によお。まじクソ ・・・ ……てか、はのん って誰
[その一言で、女共は何かを察した。「あ、これ関係ないやつだわ」と、怯えと哀れみがまざったような目で俺を見る。「ごめん、授業だから」と彼女らは離れていく。俺はその後姿をじっと睨んでいた。
はのん、って、友村のことか。 あ、そういや二年の頃話したな。 そう思いだすのは、しばらく経った後。クラスの名簿を見てからの話だった。つまり俺はクラスメイトの名前を覚えていない馬鹿をさらしたことになるが、特に後悔はなかった。
胸糞悪いほうが嫌いだからな。*]
(202) さねきち 2018/10/21(Sun) 20時頃
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──現在/文芸部室──
[ 連れ出されるがままに廊下を歩いた。 加賀公陽が黒江仄日を連れ出す理由など、 さほど多くは思い浮かばず、 彼が何を言うのか、するのか興味があった。
行き着く先は馴染みのある部屋>>189で、 その前で立ち止まる男を、ただ見上げた。]
──何か、って?
[ 首を傾げ、微笑んでみせる。 手首を掴む>>189のを威圧的だ。と思い、 わざとらしいくらい、穏やかな声で言う。]
(203) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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自殺かどうかなんて、 予想はできても分かるはずないじゃない。
自分のせいで安住英子が傷つけばいい。 ──と、あなたが言ったのは事実で、 安住英子が、あなたから派生することで、 思い悩んでいたことも本当。でしょ?
各務くん、 あなたがどんな顔するかなと思って、 そう言ってみただけ。ただのからかい。
(204) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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私はただ、 話したがる彼女に付き合ってあげただけ。
(205) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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[ 何故だ何がだどうしてだ、 他人の感性によくそこまで口出しできる。]
(206) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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[ それ以上何か出てくると思ったか。 とでも言うように、まっすぐに視線を返した。]
私はただ、自分の力の及ぶ範囲で、 自分のやりたいようにしているだけ。
各務くん、結局決めるのは本人なのよ。 他人は多少の影響を及ぼすことしかできない。
[ だから、あなたが何を願おうが関係ないと、 微笑みを浮かべ、言ってやろうとし、 引き寄せられた体>>191に、やはり、 馬鹿げている。とさえ思い、足を動かした。]
(207) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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[ さぞ皆さん、ご自身の生き様に自信がおありで。]
(208) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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[ 馴れ馴れしい。という印象は変わらず、 それを言外に伝えるように脛を蹴りつける。 それが多少の抵抗となったかはさておき、
耳元で囁かれる言葉>>191。 馬鹿じゃないの。そういう声色で返す。 つまらない芝居でも見せられている気分だ。]
そう思うんなら、 笑えることの一つや二つ、してから来たら?
[ 本当、馬鹿みたい。片頬だけで笑った。*]
(209) nabe 2018/10/21(Sun) 20時頃
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― 新聞部室 ―
お褒めいただきありがとう。 記事のためなら自分を犠牲にするのもいとわないのは新聞部らしいだろう?
[ 引いている様子に軽く笑う。
そして、パソコンの横、詰まれた資料から、 今度は飛び降りる瞬間の写真を見せる ]
お望みどおりの、飛び降り写真。
[ 眉をひそめている様子>>82に くつくつと喉の奥で笑う ]
(210) hatum 2018/10/21(Sun) 20時頃
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……加害者か。 はは、俺も加害者、に、なれていたとしたら光栄だな。
[ あのインタビューが何か影響を及ぼしたとは思えない。 彼女が落ちる瞬間を、ただ見ていたことが 助けを呼ばず、声も出さず、近づいて引き上げることもせず ただ撮影していたことが 加害者となるのだといわれれば 傍観者としてみていたことが罪になるのなら、 それはまた面白いこと ]
他人事だから、眺めてて面白いんだ。 お前とは求めてる人生の娯楽が違う。 安住が助かってしまったっていう情報料は 確かにいただいた。
[ 用がないならさっさと出て行けばいいと ひらひらと手を振った* ]
(211) hatum 2018/10/21(Sun) 20時頃
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[ 新聞を一部>>123という仄日にはうなずく ]
収穫の時はまだ先みたいだから、 好きに持っていくといい。 肥料にはなるだろう。
俺もそのうち見舞に行きたいから 病室がわかったら教えてくれ。
[ そう言って、各務についていく彼女に携帯を振ってにやりと笑って見せた* ]
(212) hatum 2018/10/21(Sun) 20時頃
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[ 今日の朝に訪れてたメール>>1490 朝の木漏れ日と共に返したその内容。
いつか扉近くの廊下で蹲っていた姿0:49を 思い出しながら、 指はゆるりと文字を打つために動いた。
蝉の鳴き声はなりを潜めて 秋風が舞うに相応しい涼しげな朝の頃だった ]
(213) noil 2018/10/21(Sun) 20時半頃
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───────────────── To 潮田 瑠璃 From 四十崎 縁 ─────────────────
フォローなら任せて
大丈夫 潮田さんならできるよ
─────────────────
(214) noil 2018/10/21(Sun) 20時半頃
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[ あんまり得意じゃないフォローを引き受けて 代わりにあの時と同じ言葉を彼女に送る。
いちごみるくの飴玉なら今もポケットの中に。 だけど今日は二つ多めに持ってきたものだから 一つを口の中に放り込んだ。
口遊むのはホルンがメインの楽曲。 羽ばたく鳥の影に手を翳しながら瞼を閉じた ]*
(215) noil 2018/10/21(Sun) 20時半頃
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―― ―― ───────────────── To ハチ公 From 葛 ───────────────── >>183 30パーセントくらいでは
てか、メールまとめろっていっただろ 俺 ─────────────────
(216) さねきち 2018/10/21(Sun) 21時頃
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[そのメールが返ってきたのは、 俺が潮田のメールを見る前のこと。 煙草の火をつけて、一本吸いきるくらいの時間をかけて 俺はお気楽じゃないメールに言葉を返していく。]
(217) さねきち 2018/10/21(Sun) 21時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
なんだよ まだ怒ってんのか 自己管理ちゃんとするから、もう大丈夫だって 昨日はさすがにこたえただけだから
─────────────────
(218) さねきち 2018/10/21(Sun) 21時頃
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[困惑が滲む文面。それから] [かなり、の間をおいて、こう返す。]
(219) さねきち 2018/10/21(Sun) 21時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
病院、行ってるから大丈夫 心配してくれてありがとよ
うん。なんか俺も悪かったよ。 またな。
─────────────────
(220) さねきち 2018/10/21(Sun) 21時頃
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[ごめん、とかかれている文字をなぞる。 ごめん、と口に出してみる。
やっぱりそれがいえなくて、 「悪かった」とやりやすい表現に変えた。 ぶわりと罪悪感が膨らむ。――どうして、と問いかける声に答えはない。]
(「あんだよ 俺の喧嘩ぁ買う価値もねえってのかよ」)
[そういうことじゃねえんだけど、と、少し困る。 なんだか自分が甘ったれてきている気がして、やっぱり、苦い煙草が吸いたかった。*]
(221) さねきち 2018/10/21(Sun) 21時頃
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[ 紫煙とは無縁のわりかしクリーンな肺は 今日も人間の内側で活動している。
漠然とした「死」を望めるくらいに 強かさと我儘さを自覚してからは 尚更にその恩恵に双眸を眇めてばかり。
はらはらと散る葉が蝶のようだ。 詩人めいた事を思いながら通知に瞬き。 ひしゃげたように笑うのは今更か。 とってもよいこには見えない悪人面に見えて 困った困ったと頬を引き延ばしていた ]
(222) noil 2018/10/21(Sun) 21時半頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ─────────────────
起きてるようで何より ─────────────────
(223) noil 2018/10/21(Sun) 21時半頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ─────────────────
今日は俺がセラピスト 頭に被せる制服もいちごオレもないけどね
できることあるよ れんれん辞めて蓮君が転職して 俺のフレンズになってくれたらいいよ
─────────────────
(224) noil 2018/10/21(Sun) 21時半頃
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[ 似合わないなあ、そんな事分かってる。 実際は「なって欲しい」なんだけど。 友達だとは思ってるけど、そうじゃない。
なんだかもう少し深い所でそう思えるような そういう言葉に出来ない形の何かが 彼との間に結べたらいいなと思った。
すっごい強欲だしこんなの愛にしちゃあ よっぽど一方的な感情で欲求だったけども ]
(225) noil 2018/10/21(Sun) 22時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ───────────────── すっごい面倒くさいって、思う でもさ、それだったら ただ話を聞いて傍にいるだけ以外もできる 殴り合って、言いたいことお互い言えるじゃん 今より馬鹿みたいに出来ること増えると思う
俺が蓮君じゃないみたいに 蓮君だって俺や葛君とは違う人間だろ 期待に応えたい、応えられたいのは分かるけど 俺たち違う人間だから全部は無理だよ
でもミスって勘違いして揉めても そこにめんどくさいって思わない 別の生き物だってお互い認めながら 共生したいって俺は思うわけなんだけど ─────────────────
(226) noil 2018/10/21(Sun) 22時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ─────────────────
どっちの蓮君も蓮君だから アニマル癒し効果出来ない時は 俺が癒し効果装備すんじゃん
だから何も困んないから 泣きたい時くらい泣いて欲しい 頬は貸せないけど胸くらい貸したいじゃん ─────────────────
(227) noil 2018/10/21(Sun) 22時頃
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[ ほんと青臭い台詞ばかり長々と並べた。 結局願望だらけであるけど結論だけ言えば ]
(228) noil 2018/10/21(Sun) 22時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ─────────────────
だって生きて欲しいから*
─────────────────
(229) noil 2018/10/21(Sun) 22時頃
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― 新聞部部室 ―
褒めてねえよ。 あ?お、まえ……!
[ 激昂しようとして、留まる。>>210 糾弾も拳を奮うのも簡単だが、 越えてはいけない一線だと踏みとどまる。 拳を握り締め、眉を潜めるのが面白いのか、 彼は味わうように、喉の奥で静かに笑った。 ]
光栄なのかよ。 友だちいないだろ、オモトセンパイ。 今度デートしてやろうか。ラーメン屋とかで。
[ 了承しなさそうだな、と思いながらそう口にした。 乗るなら今度マジで誘ってやろ。なんて、 いつか彼女に対して思ったのと似た感情が沸く。 ]
(230) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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[ なんで、と声が零れた。 語られる言葉>>211が理解できないわけではないけれど、 理解してはいけない気がして。口をへの字に曲げた。 ]
人の不幸は蜜の味、って奴だろ。 そうだろうな。 俺は他人事だって眺めてばかりいられないし、 できれば俺が楽しませたい。 話を聞いてるとあんたもそういうところ、 あると思ったんだが。 見せびらかしたいだけなら、 それはただの公開オナニーだろ、童貞野郎。
[ 童貞かどうかなんて、知らないが。 吐き捨てるようにそう口にして、部室を出た。 *]
(231) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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― 文芸部部室前 ―
[ 問いかけにわからない、という素振り。>>203 ただのからかいだと、彼女は言う。>>204 いとも容易く揺さぶられて、顔を歪めた。 傷ついたような顔をしていたのだと思う。 真っ直ぐな視線を見返す。 やりたいようにすることも、 決定者は自分しかいないことも、 同意しかないのに。 何かが決定的に違っているのだろう。 彼女も、彼女も。 縋るように願いと共に伸ばした手。>>207 気持ちごと蹴り上げられた様だ。>>209 「いてっ」と思わず言いながら、 思わず加減してた手に力が入る。 でもそれも一瞬だけ。 肩に回した手の力を緩めて背中の中ほどへ回し、 少し身体を離して視線を合わせた。 ]
(232) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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したよ。 他人事じゃなくて自分のことで笑えるようにって。
[ 例えば最初の頃の意味深な態度。 前夜祭、誘った事だとか。 どれも些細なことばかりだ ]
けど、笑えなかったんだろ。 あんたが嗤いそうな話くらいあるけど、 話したらそいつのところに あんたは行くんじゃないか? 一時の暇つぶしの為に教えてやらねえよ。 俺を見ろって言ってるんだ。
(233) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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俺をほのかさんが笑える様な男にしてみないか。 今なら安くしとくぜ。 自分でも趣味悪いって思うけどな。 俺、あんたが好きなんだ。
[ 抱き寄せようと力を込めて、やっぱりやめて手を離す。 前方には俺、後方には彼女の城。 きっと、彼女も俺には話さないんだろう。 軽薄な態度。ライトな関係。 大事な事は誰も俺に話さない。 所詮、その程度の人間なんだろう。俺は。 ]
(234) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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ま、ほのかさんはあいつの方が良いんだろうけど。
[ 一歩後ろに下がり、視線を新聞部部室のあった方に流す。 何故だろうな。 妙に可笑しくて、奇妙な笑いを俺はした。* ]
(235) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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[一切の書かれたもののうち、私はただ――、]
(236) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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―文化祭二日後の夕方:新聞部室にて―
[カタカタとキーボードを打ち鳴らしながら 美鶴は昼間の出来事を思い出していた。 何、特別なことではない。 少なくとも、美鶴以外の誰かにとっては。
クラスメイトの女子数人と雑談をした。
内容は大したことじゃない。雰囲気が変わった、とか 次の授業の言伝とか、そんなこと。 それでも、美鶴にとってそれは大きな一歩であった。]
(237) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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[既に学校に人気はない。 夕暮れ時をとうに過ぎ、しんとした部室は 夜闇のせいもあって不気味な雰囲気を醸し出してはいるが 美鶴は蛍光灯を点けようとはしなかった。
パソコンの画面と、キーボードの横に付けられた USBのランプが、煌々と美鶴の顔を照らしている。 誰かに見られでもしたら、 多分悲鳴の一つや二つは上がるだろうが まぁ、そんなことはあるまい。]
(238) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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[新聞部のサーバーを呼び出してアクセスする。 一番最近のファイルの中には、 見覚えのある画像やテキストが並んでいた。 掲示板に貼り出されていた新聞に使われていたものだ。
その中のひとつ、落ちた直後のものらしい写真は、 彼女の真上から撮られたもののように見える。
誰が、どうして、どうやって、 こんな写真を撮ったのだろう? 憶測はあれど、言及する気にはなれなかった。]
(239) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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……ムカつく。
[ちら、と見えた文章が、いつにもまして 生き生きとしている(ように見える)のがまた腹立たしい。 誰にともなく美鶴は吐き捨てて、 叩きつけるようにデリートキーを押した。
死に損なったのか、生きながらえたのか。 助かったらしい先輩がこれからどうするのか、 美鶴が知ったことではない。
ただ、少なくとも、彼女の目の届くところに、 新聞が貼りだされるようなことはないだろう。多分。]
(240) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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[記事のデータを削除したとて、人々の頭の中から 事件の記憶が消える訳ではない。知っている。 ただの自己満足、その場しのぎでしかないことも。
それでも、やらずにはいられなかった。 漸く訪れるかもしれない“日常”に いつまでも影を落としていてほしくはない。
こちとら、まだ2年半は この学校で過ごさねばならないのだ。]
(241) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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……病気なのは、どっちよ。
[いつの間にやら、名言を記した本はなくなっていた。 それならば、彼女は二度と来ることは無いだろう。 あと半年。出来れば会いたくないとすら美鶴は思う。
差していたUSBを引き抜く。いっそ叩き壊したい衝動を堪えて パソコンの電源をコンセントから引っこ抜いて あの日、掲示板に貼りだされていた記事が 印刷された紙束を小脇に抱えた。芋でも焼こう。
見回りの生徒、或いは先生と鉢合わせる前にと 美鶴は振り返らずに部屋を出る。 これは、それだけの話。何ら、特別な行動でもない。]
(242) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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[文化祭から数日、数か月、半年経ったとて、日常は続く。 それが理想の形であるかは別の話として 美鶴の鞄の隅には、いつもUSBメモリが入っていた。
新聞が再び貼りだされることはない。 ただ、あの日の記録を完全に消したかといえば、否。 学校のサーバーには残っておらずとも、 美鶴の傍らには、いつでもそれが在った。
パンドラの箱とすらも呼べない、 希望すらも詰まってもいないそのデータを 何故、完全に消すことが出来なかったのか。 その答えは美鶴自身にも、良く分からない。**]
(243) ふゆのひと 2018/10/21(Sun) 22時半頃
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― 新聞部室 ―
記事のネタ提供のデートなら喜んで。 メガネが曇る食べ物は好きじゃないんで。 ラーメンはパス。
[ 友達については聞かなくても分かるだろう?と態度に出しつつ、 誘い>>230には一応乗ってやる。 仄日が連れてきただけあって 面白いやつだなと思っていたが、
吐き捨てられた捨て台詞>>231 本当にそんなこというやつがいるのかと、 一瞬ぽかんとしてから、声を上げて笑った。 外に出ていった二人にも聞こえていたかもしれない ]
(244) hatum 2018/10/21(Sun) 23時頃
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[ ひとりきりに戻った部室で 安住が助かったという事実だけを書いた、 簡単な記事を作成する。
起こった事件に興味があっても、 その事件の結末に興味を持つ人は少ないだろう。 どれだけの人が見るかわからないが、 これが万年青が書く、最後の記事になるのだろう。
掲示板前に行くと、出来上がったそれを、 事件を知らせる記事の上に興味なさげに適当に貼った* ]
(245) hatum 2018/10/21(Sun) 23時頃
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[ いくつかの言葉を、脈絡もなく思い出していた。]
(246) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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──現在/文芸部室前──
[ 蹴り飛ばしてやっても、 緩むことのなかった手>>232に、 舌打ち一つと、鬱陶しげな視線を投げた。
した。>>233と言われたって、 生憎こちらに心当たりなどなく、 過ったのなぞ、未だ捕まらないままの、 通り魔のニュースであるとかの類なのだから、 きっと、脳のつくりが違うのだ。 どこか、何かが決定的に。単純な話。]
……手、離してくれない? いい加減、鬱陶しいんだけど。
[ 傷ついたような顔>>232をする男に、 私は分かりやすく眉を顰めていた。]
(247) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ 愛の成すものはすべて、善悪を越えたところで起こる。]
(248) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ おかしなものでも見る目をしていただろう。 実際、彼はおかしなことを言っていると思う。
離された手>>234を受け、一歩下がるにも、 背後は扉で、それは叶わなかった。
じ、と見上げたまま、口を開く。]
そもそも。 趣味が悪いっていうのは余計なんじゃない。
[ 失礼な男である。と言うように、 薄っすらと笑って言う。趣味が悪い、など!
凡その人間の感覚ではそうなのだろうが、 そうであるとも知ってはいるが、 共に告げられた言葉のせいか不愉快である。]
(249) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ 表にはさながら悪意のごとく振舞う気位の高い慈愛もある。]
(250) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ 続けられた言葉>>235に、 不愉快である。と思う気持ちは増し、 黒江仄日は眼鏡の奥で目を細めた。
薄気味悪いとさえ思った不可解な言動を、 その瞬間、馬鹿馬鹿しい。と思い、 感覚の理由に、可能性として思い至る。
永久に理解しない。上等。仰る通り。 理解はおろか、共感の一つもできない人間ども。]
──私は、 共感も、共有の一つもできない相手と、 対等な関係を築けるとは思わない。
[ 付け足された言葉>>235の、陳腐なこと! 下らない、馬鹿げていると心の裡で呟き、 淡々と、自身の感覚を言葉に起こす。]
(251) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ 恋愛感情の中には、いつも若干の狂気が潜んでいる。]
(252) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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馬鹿にしないで。 私は、家族や友人や恋人を、 その他大勢と同じように見るわけじゃない。
(253) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ とはいっても、狂気の中にもまた、 いつも若干の理性が潜んでいるものである。]
(254) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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どうでもいい人間を、 他人以上の場所に置くつもりもない。
(255) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ 愛されたいという欲求は、自惚れの最たるものである。]
(256) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ 分かった? と問うように、 目を逸らすこともなく、各務公陽を見上げた。 片頬を持ち上げ、歪な笑みを浮かべていた。
何がおもしろいかも分からぬ笑み>>235が、 しきりに、不愉快と無理解という二語をちらつかせ、 恐らくそれは表情にも滲んでいただろうが、
まったくもってその通りであるのだから、 わざわざ隠す努力をする必要もあるまい。]
分かったなら、とっとと帰ってくれる? 病室に先回りするなり、新聞を引き剥がすなり、 幼馴染のガードマンに戻ってあげれば?
[ 棘のある口ぶりで告げながら、 後ろ手で慣れ親しんだ部屋の扉を引いた。]
(257) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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[ いずれも所詮は、理解もできぬ他人の遺した言葉である。*]
(258) nabe 2018/10/21(Sun) 23時半頃
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―― ――
[それは月も出ない夜のことだった。 走り屋に混ざることも少しだけ少なくなった俺は、進路指導課の前にあったチラシを読んだりしていた。こんなものに今更行って――と染み付いた負け犬根性が頭を擡げるが、ともかくも受験をしないなら働かなければという意識が勝っていた。
そういえば今日は親父が何か相談があるといっていた。と、思い出す。皿も片づけず食い散らかしていく朝餉の始末と、毎度洗濯に出し忘れやがる靴下のこと以上に俺から親父へ話し合いたいことはない。何か言われたらそれを切り出そうと考えている俺は、その日は随分と穏やかな気分でいた。]
「――九十九」
[玄関から誰かが入ってくる。 おかえり、と口の中でその言葉は潰れた。ひとかげ、2人。いや、3人だろうか。 親父につれられて入ってくるのは歳若い地味めな女。それが、小さな子供を引き連れている。そいつらは親父が乱して俺が整えるばかりの居間に我が物顔で入ってきて、]
(259) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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……だれ、そいつ
[声が震えたのは、理解し難かったからだ。 その距離も、親父が俺に向けるまなざしも。
その地味めな女と子供の半歩前に、親父が立っている。 その動きに気づかないとでも思ったのか。 まるで守っているようだ。 ――だれから? ……なんで?]
[わかりません、という顔をして、俺は親父を見ている。親父はまるで俺を他人のように女に紹介し、女は俺に行儀よく頭を下げ、怯えのまじった目で傍らの子供を後ろに下げた。 ガキの丸い目と目が合う。真っ黒な髪。真っ黒な目。何をも疑わぬ純粋なまなざし。それからそっと視線を外し、俺は再び、親父を見る。] なんのつもりだ 「挨拶しろ、九十九。私の同僚の――さんだ。それから、子供の■■だ」 ……なんなんだよ
[軽く会釈をする。逃げたい、逃げなきゃ。そう思う前に、この何もわかっていない男は口を開く。――愚かなことに。それを、喜ばしいことのように言う。]
(260) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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「裁判が終わったら私達は再婚する。もう決めたんだ。 お前も就職するだろう? 父さんも新しいスタートを切りたい。 新しく家族をはじめよう ……本当はもう少し時間を置く予定だったんだがな」
[とても、まっとうな事のように、それを言う。 照れるように俺から視線をはずし、知らない女を見る。知らない女は穏やかに笑って、そっと自分の腹を撫でた。
曰く、不倫ばかり重ねていた妻と切れて、 息子を育てるために日々、終電まで頑張ってきた「父親」は
曰く、不良になりはてたどうしようもない息子の 理不尽な暴力にも耐えて今までやってきたが
曰く、同僚の女性の優しさに癒されて、 同じく子連れである彼女と再び、前を向いて歩いていきたいらしい。]
(261) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[故に、どうしようもない息子は。 新しい家族として、彼女らを迎えるべきだと。 今まで頑張ってきた父親の選択を、ゆるすべきだと 彼らは暗に示している。]
[そこで父親の手をとるのが「美談」というのだろう。 見知らぬ女と見知らぬ子供。不倫もしなさそうな地味な女。 どうしようもない息子も丸く収まれば、 そこには父親が見たしあわせのかたちがある。]
[「わかった」と、一瞬でも頷かなきゃ、と思った自分に、吐き気がした。]
[一体、誰に言い訳をしながら生きているのかと問いかける。学校という量産所に入りきらなくなっても尚、昼に焦がれてもがき、誰もいない家の中あふれ出そうになった感情を押し殺し続けた結果が、これだ。また「そうでなければならない」と縛るのなら、せめて人間として好きでいさせてほしかった。]
ふざけるなよ
(262) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[叫んでいた。口をついていた。勢い親父に殴りかかった。 倒れるそいつをみて、カマトトぶった地味女が「きゃあ」と叫んで子供を守った。親父の名を呼んだ。女にはさぞ、「元妻のせいで荒れた息子を、愛しい人が押さえつけている」ように見えるのだろう。俺の味方なんぞここには一人もいない。 親父は2人を守っている。そんなことはわかっていた。殴り返されながら、獣のような唸り声の中、何度も父親を殴りつけた。
今すぐてめえのふざけたツラを包丁で刻んでやろうか。 今すぐその女てめえの前で犯してやろうか。 今すぐ、その子供の首、絞め殺してやろうか。
そしたら全国紙だ。愉快だな。てめえの選択のせいで。]
殺してやるっ…!!
[親父から離れる。血の匂いがする。地味な女に詰め寄った。押し倒してやろうかと手を伸ばす。 ……手が、止まる。
女はひたすら、子供を抱いていた。 白い首。白い頬。何のけがれにも触れたことがないような子供が、何の罪もない子供が、無垢な目で俺をみあげ、当然のように母に抱かれている。
真っ黒い瞳には男が映っている。 ――火傷痕醜い男が。醜い野良犬が!]
(263) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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( 「―――――――――――――」 )
[……なんで、俺にはそれがなかったんだ。俺にはそれをくれなかったんだ。って、見知らぬ女の腕に対し、俺は思っている。 もう十代も後半の男がこんなことで苦しむなんて間違っている。母親も父親も、最初から俺の事を見てくれていなかったじゃないか。今更じゃないか。傷ついた父親を責めて金をむしるような真似をしたのだから、父親が外に救いを求めたっておかしくないじゃないか。
そういう正しさから、いつだって言い訳をしてきた。「だって俺は苦しいのに」と。
息もできないまま女から離れる。携帯と財布、バイクの鍵。それ以上はいらない。俺はそのまま、部屋を飛び出した。
荒い呼吸の中、駐車場に向かいながら、俺はメールを遡っている。 白い画面に映し出される言葉たち。 面と向かってではないからこそ交わせた言葉。
嘘と本音とがいりまじる中、俺は安住が落ちた日からずっと、癖のように見ているメールに目を通す。]
(264) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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「きっと葛くんと一緒にいた夜は 逃げる場所なんじゃなくって、 英子ちゃんにとっては 大切な居場所だったんだろうって。」
(265) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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( 「居場所」 )
[潮田はきっと知らない。それがどんな飴玉よりも甘い言葉かを、知らずに打ったのだと思う。祈るように、縋るような気持ちで携帯の画面を額にあてた。――誰のために祈っているのか、まるで見当がつかなかった。
衝動に任せバイクに跨る。蒼い機体はくすまずにエンジンの音を夜闇にとどろかせた。夜に溶け込むように、風に抗うように、町並みへと紛れていく。]
(266) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[ ――――――……………。]
[誰の声もしなかった。真っ黒な道路に向けていた目を、ぐるりと後ろに戻す。誰もそこにはいない。薄ら寒い空気に、薄く吐いた息が融けていく。>>0:4 薄汚れた天使の羽のステッカーをざらりとなでて、くすんだように見える機体に跨った。
こうして一人走るようになって、どれくらいが経った?
そういう思考が頭を擡げるけれど、覚えちゃいねえなと力なく笑った。 路地を過ぎる黒猫を一瞥もせずに、バイクに跨る。
バイクジャケットの内側。火傷痕がひどく疼く。触れる体温は、ない。 死んだように光る街灯も冷たい星も、灰色の町も、何もかもが近づいては通り過ぎていく。]
[現実感のないままに、燃えて走って、尽きるだけの路を往く。
――行ける場所もないのなら、生きる場所さえないのなら、どこにだって逝ける。
だから―― ]
(267) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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( 後ろに乗るなら、誰が、嬉しいだろう そんなことを考えて、「海」の傍を通り過ぎる。 )
[がしゃん、とあっけない音がした。 横から突っ込んできた車に轢かれ、あっけなく。 蒼い機体が砕ける。ヘルメットが飛ぶ。血の味がする。骨が砕ける。 現実感のないままに、地面に落ちる。潰れる。
痛い。 体中が燃えるように痛い。混濁した意識の中で、冷えゆく手足を守るように体を縮こまらせた。自分からあふれ出る血の中。傍から見ればきっと生れ落ちた胎児に似ている。]
( 「生まれなければ、――……」>>0:282 )
(268) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[あまたの苦を越えて、その先に死逢はせがあるならば なぜひとは生まれ、陽はまた昇る。
教えておくれと、呟いて、]
(269) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[ ――――――リリリリリリ……]
[はたと俺は眼を覚ます。 眩しい陽射しが窓から射して、思わず目を細めた。口の中で血の味がする。舌打しながら、目覚まし時計のアラームを止めた。
ふらふらと歩んでいく。フローリングの冷たさから、体の痛みまで、やけに生々しく感じられた。親父の寝所を覗いて、殴られた痕に湿布を貼ったと思しき親父が眠っているのを見つけてはじめて、あれが夢だったのだと悟る。
――バイクで走った、そこまではほんとうで。 事故で死んだ。そこからは、夢だ。
けれどどちらが現実なのか、まだ実感がわかなくて。 俺は朝飯をつくる前に、ふらりと携帯を手にとる。
ひとつ、息を整えて、 ひとつ、何を書くかを躊躇うと、 らしくもないと、少しだけ頭を抱えて。]
(270) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
海、いつ行くよ。
─────────────────
(271) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[開け放った窓から、煙草の煙を吐き出した。 ――すがすがしく晴れた空は、青いわけでも黒いわけでもなく ただただ白く、やわらかで
苦い口の中――……ほんの少しだけ、イチゴミルクの味を思い出し、ああやっぱりらしくもないと、煙を吐き出していた。浅い夢に溺れることは、できるのかどうか。わかりもしない。]
(272) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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[窓から見た朝日はどこまでも残酷に 世界を白く照らし出し 空舞う鳥へ、いきかうひとへ、恵みを届けるけれど。
この苦界の中で巡り続ける太陽は、 落日した女も、夜にしかいられない野良犬も 知らない顔して、周り続けるのだろう。
昨日も、今日も、変わりなく。*]
(273) さねきち 2018/10/22(Mon) 00時頃
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―― ゴミ捨て場 ――
[返ってくるメール>>223に、一度だけ空を仰いだ。 秋にほど近くなった空色のどこにも、 あの『よいこ』の眼はない。
こんだけ見透かしておいて、そんなことはないだろう
――とおもったわけではないけれど、 ここには一人分の制服しかないので、 糞ほど情けない姿を晒さずに済むなら ぼやけた視界が収まるまで、 見上げていても、別にいいだろう。]
だあー…… …… まじ、 もお……
[くっそ と呟いて、1本目の煙草を地面に押し付けた]
(274) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
いまさら言うことじゃねえけど
俺はもうとっくに その席>>224に坐ってるので
たとえ返却申請されても、 悪いけど、返したくない ─────────────────
(275) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
そばにいないときに 全力で泣かせにくんの、意地悪ではないですか 泣かせんなら 責任取りなさいよ 誰が俺に制服かしてくれるの その薄っぺらの胸今貸せ
うそ、いま来られたら困る、ので、でも、 ─────────────────
(276) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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[「ねえこれっておかしくないですか」って。 自分のふるまいを、 お昼の男子高校生に採点を求めるのって 散歩中に飼い主を振り返って道順を確認するような、 どうにも人間経験が足りない犬の所業だ。]
(277) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
よっちん、わがまま聞いて ─────────────────
(278) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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[けど、そういう、人間一年生の行動に リードがなくともGO サインを示す手指の存在を、 あるだろうと、あってほしい、と思うくらいに 制服の下から伸びた、ピースサインが まだそこにあることを無条件で信じている。
これって甘えと信頼と、 あとはなにを、振り返る視線のなかに 見つけられるんだろう]
(279) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
泣き終わったらラーメンくいにいこ 行先 屋上じゃねえけど、 一緒にサボってくれる?
よっちんも、殴られるかも、の覚悟決めてきて 超絶可愛いだけのれんれんをやめたら 超絶かっこいい俺がいるわけだけど、 正直、胸がむかむかするばっかで いまどういう気持ちなのかよくわかんね 九十九にもすげーー怒ってばっか ─────────────────
(280) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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───────────────── To 四十崎 縁 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
あと、 くそめんどい人間になっちゃった身分ですが、 時々でいいから、撫でてね
─────────────────
(281) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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[ただ、甘えるだけじゃなくて、とは思うなかで やっぱり言動には「行先の正しさ」を尋ねるような 甘えに小首傾げる犬がいるわけだけど、
人間でいいと言った相手なので、 時々の、わんわんを混ぜながら ちょっとリハビリに付き合ってほしい。 人間だって、犬だって捨てきれるわけじゃないので。
けれど今しばらくは、 申し訳ないが「ヨスガのせい」の顔面を どうにかするので、いそがしい*]
(282) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃
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― 文芸部部室前 ―
[ 返される舌打ちと明らかな不快の色に、>>247 腹の底から湧きあがるのは喜びだった。 多分、ずっとその顔が見たかった。 ]
良いけど、まだイヤだ。
[ この手を離してしまえば終わってしまう気がして。 卒業まであと数ヶ月。 関わりが出来たことすら奇跡に等しいから、 卒業してしまえば関わりなんて消えるんだろう。 一週間ほど前、えーこちゃんを拒絶した理由に、 関わっているだなんて。 彼女も間接的な加害者だと知れば、 彼女もまた、喜ぶのだろうか。 ]
(283) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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[ 喜ばせたいと思うと同時に、 培った倫理観が警鐘を鳴らす。 いっそ彼女の色に染め上げられたらと思い、 同時にそんな自分に吐き気がした。 ]
悪いだろ。 自分を好きな素振りの無い人を好きとか。
[ だからきっと、これは報復なのだろう。 共感や共有の出来ない相手が自分を示すのだと、 理解した上で口を開く。 ]
真に理解し合える人はこの世のどこにもいない。 ただ、違いを認め合い関係を築こうするのが、 対等に近しく共に生きるってことだ。
[ 教えて欲しいと自分を売って、 怒らせるようなことをわざと言った。 馬鹿にしないでというのは、怒りからだろうか。 どこか満足そうに、笑う。 ]
(284) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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俺はその他大勢の他人だったか?本当に?
(285) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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[ 少しは自分に向けられた感情に悩めばいい。 自分のことで悩めばいいんだ。 それなのに、幼馴染のところへ帰れ、 ということを言うから。 扉が閉まりきる前に足を入れ、阻む。 ]
守りきれるもんじゃないだろ。それより、 まだ、俺よりえーこちゃんの方が面白い? ここで無理矢理あんたの弱み握ってもいいけど、 流石に嫌だろ?そういうの。
(286) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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俺が本当にどうでもいいなら、 なんで何度も会いに来てたんだ? 俺が気になったからじゃないのか。 今だって俺の言ったこと、嫌だったんだろ。
あんた、ホントは俺に惚れてんだよ。
(287) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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卒業までに、考えて。――…待ってる。
[ 挟んだ足を引けば自然に、 ギイィと低い音を立てて、扉は閉まった。* ]
(288) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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―― ―― [いつかの現代文は問題なく燃やし捨てられたというのに かといってそれに伴うなにがしか―― ――息を吹き返してしまった人間だか ――大半の時間を費やした犬のふるまいだか、 きれいになくなるわけでもない。 蓮洋次郎は蓮洋次郎のままだし、 蓮の仕事は蓮の仕事のままだ。 安住英子が生き返った日常のように、地続きのまま。
目が覚めるようになってしまったのは、 少し困るなと思うばかりだけど それが由来で。持て余す、身慣れない感情の暴れるせいで。 一人いなくなることのほうが 蓮には「困る」で終わらせられない類のことだ。
ヨスガが>>226太鼓判をおした面倒くささをもち >>2:226あの廊下で、認められたとしても、なお、 かすか朧げと表すかもしれない縁を、捨てられないと。 捨てて、くれるな。との色は文字には表れない。]
(289) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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[そういう理由をくっ付けて、 謝るべきだ、と思った事象を ――けしかけては嗤ったあの日の廊下とか ――ひきもどされて、最初の言葉が 自分が楽になりたいばかりの怒声だった屋上とか ――その不調にも気づかなったことだとか
こころうちに並び立てれば並び立てるだけ、 携帯の画面上に文字が躍るのは遅くなったけれど、 ようやく打ち込めたのは3文字>>186しかないのだから 人間というのは――いや、 蓮という人間は根が素直で小奇麗な質ではないのだ。 同じ様に細切れで返ってくるメール>>216を見て思う。
自分“も”悪い といいながら7割蓮負担を主張するメールだ。]
―――― なんっか しおらしい……
(290) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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[「ごめん」と「悪かった」の違いも想像しえない蓮は 3割負担する葛の心境もいわんや、ではある。
ただ、>>218次いだメールだって 戸惑いが文字の隙間に潜むようなものだったので 蓮の心境もまた、 伝わっていないのだろうし けれど、それをみて、改めて文字にする言葉が長くなる。 携帯の上で蓮の顔は、 言葉にしていくことの居た堪れなさに 眉をひそめているので、 「顔を合わせたら」の理由は推して知ってほしい。]
(291) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
怒ってはいる。 けど、自己管理できてねーな糞ってことじゃなくて もっと自分のこと大事にしとけよって怒ってる。
あと、体調やべえのに気づかなかったこととか 心配したけど踊り場で手ぇはなしたことの、 なんかそういう、のに対して、俺に怒ってる。
─────────────────
(292) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
文化祭の日も、 お前をイラつかせる俺だとか、 教室の誰か、とか、 自分以外のなんかの、よくわかんないもんを優先して 自分がいらついたことを蔑ろにすんなよって思ってたんだけど これは いいや 屋上でなんか>>2:249聞いたから
─────────────────
(293) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
文化祭の日から俺の態度が くそうぜーから、っていうのじゃなければ、
─────────────────
(294) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
送りまちがえた、いいや こっぱずかしいから忘れて 今日のメール全体的に忘れといて ─────────────────
(295) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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[当初の2通、は いつもより長い文章で綴られて
それから、次の最後の一通は、 その言葉の短さに反比例するように 時間をおいて送られた。
すべてのメールが送られたのは 夜も夜、短針が0を超えてから*]
(296) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
じゃあ、また
─────────────────
(297) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃
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[ 彼岸と此岸に例えてこちら側。]
(298) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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──現在/文芸部室前──
[ どこか満足げな表情を滲ませる男>>283に、 小説であれば不愉快であると綴るであろう、 そんな気分ばかりが積み重なり、
いつしかそれが、 愉快であるか不愉快であるかと、 第三者めいた視点から言葉を当てはめるというより、 ただ気分が悪く苛だたしいなどと、 自分が表情を歪めていることに内心驚く。]
(299) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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[ 返答のように囀られた定義>>284は、 当然のように自身の感覚とは程遠く、 そんな関係ならば望まないということが、 なぜ伝わらないのか。或いは、 分かってして馬鹿にされている。 と感じ、繰り返すように言葉を吐く。]
私は、私に納得も許容もせず、 楽しみの一つも満足に共有できない奴を、 同じ生き物と、認める気はない。
同じ道を歩みもできない人間と、 今後、何を共有し生きていくつもりもない。
[ 何も一人でいたいと望んだわけでもなく、 けれどお前には何者にもなれまいと、 只管、感覚だか脳のつくりの些細な差異を、 隔てる壁として、こちら側から言う。]
(300) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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違いならいくらだって認めてあげる。 けれど、それだけ。都合がいいか悪いかだけの、 どうでもいい、つまらない他人よ。
(301) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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[ 煽るような言葉>>286>>287が、 結局のところ私の求めるものを否定し、 自身の感覚を肯定しているようにしか思えず、 それが、私にはこの上なく不愉快であった。
一歩下がれば、扉の奥。 廊下と根城との一線を、 踏み越えてくれるなという面持ちで、 そこにいる、長身の男を睨め付けていた。
あんたなんか、と口をつく。 馬鹿にするな、と声色に乗せ、 吐き捨てるように言うのが、 扉の閉まる>>288間際であった。]
(302) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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調子に乗らないで。 あんたなんか、自分の感覚は健全であると、 疑いもせず、押し付けがましい、 その他大勢と、まるで同じよ。
(303) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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[ ギイと耳障りな音を立て、扉が閉まり>>288、 一人、慣れ親しんだ部屋に立ち尽くしていた。
理解にも共感にも至らないくせ、 こちらの意向も要求も顧みず、 土足で踏み込むような振る舞いに、 ただ只管に気分が悪いと思い、
そんな些細なことに不快と思うことに、 自分に、些か動揺し、震える息を吐いた。]
(304) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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[ 渡れもしない馬鹿が馬鹿を言う。**]
(305) nabe 2018/10/22(Mon) 05時頃
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[ 長ったるいメールを送りつけて一息ついた。 そうしてる間にもまた新しく通知が一件。 少しだけ緊張した顔して覗いたメール。 内容を確認して肩の力が抜けた。 ついでに口端も緩んで深く長い息を吐いた ]
(306) noil 2018/10/22(Mon) 17時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 四十崎 縁 ───────────────── 潮田さんに言っとこ
セーブ不可 死んだら終わりコンテニュー不可 鬼畜ゲーだしクソゲーかつ鬱ゲー FWなのは覚えてる 何気に試合見てたし
でも、まだサッカー好きだろ だからポジション違っても見えるものも あるのではないかなんて 葛君がスッキリする道選んで
家買うのはまだ当分先 愛かぁ ちょっと分かんなくなってきたけど セラピストとか目指すのもいいかもなって 血迷い出したとこかな ─────────────────
(307) noil 2018/10/22(Mon) 17時頃
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意味ないことで蓮君多分怒らないと思うから、 よっぽど何か引っかかったんじゃない それだけ気にかけてるってことだよ 胃痛がなくなったときは心配事が減る時かな
ぐるぐるした四十崎も息抜きしてのほほん できるよう息抜きはちゃんとする どこから話せばいいのか分かんないけど 君なら聞いてくれるんだろ?
でも君も走りたい時は形振り構わず走って 葛君だってまだ守られる子どもなんだからな 君の世界は何も目に見える場所だけじゃない 居場所なんか一つじゃないって話、なので
ゲーム今度いつしような 実は葛君がいない間に勧誘に成功してたりするのでさ 3周年記念に遊んじゃうか 負けたらラーメン奢りでよろしく ─────────────────
(308) noil 2018/10/22(Mon) 17時頃
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[ 切って面と向かって殴り合うような そういう役目は果たせないかもしれない。
でも彼がのほほんとしてられる居場所くらいには 少しでもなってやりたいなと思ったので 深い話を今は尋ねる事なく言葉を重ねた。
彼の気遣い>>161を煩いとは思わない。 彼が俺に与えてくれた「ひとりぶん」は とっておきのものなのだ。
そこにもう一人を混ぜようと画策するのは 大切な「ひとりぶん」をあげるためではなくて 彼が結んでくれた縁にもう一つ新しい何かを 繋ぎたかっただけなんて今は言わないけど
これだけは伝えておきたい ]
(309) noil 2018/10/22(Mon) 17時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 四十崎 縁 ───────────────── 君がいてくれてよかった ありがとう** ─────────────────
(310) noil 2018/10/22(Mon) 17時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ───────────────── 大丈夫 売約済み 君のための特注品 クーリングオフ不可です ただしグレードアップは可能だよ ─────────────────
(311) noil 2018/10/22(Mon) 18時頃
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面と向かったら君笑うじゃん。 なんでもない顔して、 知らないふりしちゃうから。
[ 意地っ張りな彼には正当法じゃなく あくどい手段だって辞さない。 なんて、そんなの嘘だけども。
不器用な文字>>276に目を細める。 ばかだなぁの呟きは静かに落ちた ]
うそつきめ。
[ 指を動かしながら口角を上げた。 どうしようもないのはきっとお互い様だった ]
(312) noil 2018/10/22(Mon) 18時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ───────────────── いいよ なんでも叶えてあげる ─────────────────
(313) noil 2018/10/22(Mon) 18時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ───────────────── いいよ 煮卵はもらうけど なんて半分冗談 言い訳は慣れてる 味噌ラーメン美味い店がいいなぁ
それが蓮君の頼みなら仕方ないな いいよ 両頬差し出す勢いで決めてくる
感情に理由なんている? 俺はいらないと思う 君今大声あげて泣いてる赤ちゃんだから 大いに見せつけてやれよ 可愛くてかっこいくてちょっとバカな君を ─────────────────
(314) noil 2018/10/22(Mon) 18時頃
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───────────────── To 蓮 洋次郎 From 四十崎 縁 ───────────────── 責任取って面倒みるよ だって君の友達だもの ─────────────────
(315) noil 2018/10/22(Mon) 18時頃
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[ 彼がきっと泣き止んだら 「ヨスガのせいでいそがしかった顔」を探しに行こう。
待ち惚けなんてさせるつもりはないから 薄っぺらい胸板の下に潜む心臓を がなりたてながら走り続けて
そうして見つけた友だちに腕を差し伸べる ]
本物に、会いに来た。 蓮君、行こ。
[ 届かないものは届かないで仕方ない>>-0:116で 終わらせられなかった。
伸ばしたいものに伸びた手は日に透けて白い。 鼻腔を掠める香りは紫煙とそれから、 お日様の下で浴びた柔らかい匂いだった ]*
(316) noil 2018/10/22(Mon) 18時頃
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―― ――
[目の前の、この、これを、なんと言い表していいものかわからないまま、端末の時刻表示が0を越えていくのを見守った。]
[増えていくメールに、かつてのふわふわした夢想家を見出せない。そこにはやっぱり眠気の醒めた蓮洋次郎がいて、俺に向けての心情をむき出しにしている。 それが事実なのだけれど、その事実に対して揺れ動く俺の心ときたら、ちょいとした悪路をバイクで走る時よりも忙しないのだ。]
(317) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[>>292 怒っている、という。 あの蕩けそうな笑みしか浮かべていなかったハチ公が人間のように怒っている。
アルコールに本音を吐き出すような夜を思えば、それが人間として正しいことのように思え、嬉しい。喜びしかない命はいびつで、壊れてしまいそうだから。
けれどあいつの目の前にある現実を――ぜんぶは知らないけれど、認識させてしまうという意味では、「人間として起こした」ってこと自体が最悪だろう。悪いことをしてしまった、と思う。
……そこまでは、まだきちんと、俺は人間らしく考えられていると思うんだが。]
[そうやって怒って苦しそうなあいつの姿をみて、この心に生じるほの暗い喜びは、人間様の感情というにはあまりにも畜生じみていて、戸惑った。
洋次郎の眠気が醒めて嬉しい。それは「ほら見ろ、俺をあの廊下であざ笑ってたお前だって同じだ、俺と。苦しいんじゃねえか。ざまあみろ」という嘲笑をはらむものであったし、
「そういうお前の姿を知ってるのって俺以外にあと何人いるだろうな」という満足感をはらむものでもあった。]
(318) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[でも、嘲笑も満足感も、 あるいはその人のある側面を 自分しか知らない、という優越感も、
友人に抱いていい感情ではないことは、よくよく知っていた。]
(319) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[――十六夜のような月が、 腰掛けたベランダからよく見えた。 闇に煙草の煙をたなびかせ、 真っ白い画面に目を落とし、俺は更に表情を曇らせる。]
(320) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[自分を蔑ろにするな、と書いてある。 文化祭の俺がうざいから、じゃなければ、……「べつにいいから」と繋がりそうな形で、メールにかいてある。>>293>>294
――自分の世話くらい一人でできるさ。 だから、心配させることがあってはいけないのだと思う。――それはかつて両親に手間をかけさせなかった、「いい子」の少年の心境だ。あるいは両親からのまなざしがなくなり一匹狼を気取るようになって、身に纏った強がりによってのものだ。
けれど、心配されているという事実にどうしようもない照れを覚える。嬉しいと思う。
自分の行動が「くそうぜー」のでなければ、と綴ったこころを思う。「俺が洋次郎をどうでもいいと思っていて怒らなかった可能性」がないならいい、と思った、という意味なら、俺はやっぱりそれが嬉しいのだ。
……あいつにとって俺が、どうでもいい奴「じゃない」、ということのように思えるから。]
(321) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[――つらつらと考えたけれど。 やっぱ、俺ってお前のオトモダチとしては失格なんじゃねーの、と俺は思う。 しばらくかかってやってきた一通に、「ばか」と呟く、言葉は響かない。>>297]
……まとめろ、っつってんだろ
[こんなに沢山の感情を、小分けに与えられたから、俺はお前の事を簡単に「トモダチ」っていえなくなりそうだ。 安堵と心配と後悔と嘲笑と満足感と、妙な独占欲。 「ひとりのためのれんれん」なんざ求める気もねえってのに、難儀な執着を抱えている。]
[でも、だからこそ、――切れそうな縁の糸を、照れるからと切ることなんか、できなくて>>289 けれど頼ることには慣れていないから、言葉を綴る指先はまたいざよう。]
(322) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
おう、末代まで語り継いでやる
─────────────────
(323) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[語り継ぐ気なんかないくせに、笑う。煙草の煙を笑って噛み潰した。 ……情けなさと愉快さが同居するなんて知らなかった。]
(324) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
別に、お前のことどうでもいいわけじゃない。 トモダチだと思ってる。
─────────────────
(325) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[ほんとうに? ――問いかける。
答える声は、ない。だからきれいごとだって乗せられる。]
(326) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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───────────────── To ハチ公 From 葛 ─────────────────
ばかだなあ てめーは
またな
─────────────────
(327) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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[何に対してそう思ったのか書かなかったから、また難しい顔をさせそうだと思った。けれど、それ以上のコメントを、しようがなくて
俺はまたな、と打ち込み、送信して、端末の電源を落とす。 見上げた月明かりは遠く白く、吠えるには丁度よさそうだ。]
( 「ああ、どこまでも、どこまでも、 この見もしらぬ犬が私のあとをついてくる、 きたならしい地べたを這ひまはつて、」―― )
[醜く、きたならしい地べたを這い回り、俺の背後をついてまわる――……畜生のような感情をもてあまし、
落とす灰。灰皿にて消し潰す火種。 吐き出した煙混じりの長い吐息もにがい微笑みも、 やっぱり誰にも知られず夜に融けていく。
俺はこんなにも情けなく笑っているが 今、どんな顔してるんだよ、と よっぽどあいつに聞いてやりたい。*]
(328) さねきち 2018/10/22(Mon) 21時頃
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―― 朝 ―― [その朝、蓮がそこを通ると、 昨日打ち捨てられたゴミは すでに回収されたあとだった。
犬の死骸。 酔っ払いに蹴られたか、 路地裏で横たわっていたそれをバイト中に見かけ、 バイト終わりに足を運んだ蓮の前には、もうなにもない。 夢かなにかのように消えたそれは、 路地にいくらかの血痕ばかりを落としていたので 寝不足に溶けてた、 半分犬の蓮でも本当にあったものだと理解できる。]
(329) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃
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[とはいえすでになくなったものに対して、 できることはなく、
蓮はやすっぽちいアパートの方面に向かって 歩き出した、ところでその途中で携帯が震える。
>>271端的なその字面は メール本体を開くよりも前に現れる]
(330) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃
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───────────────── To 葛 九十九 From 蓮 洋次郎 ─────────────────
今しかなくね
むかえにきて
[現在地] ─────────────────
(331) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃
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[先日のメール>>327以降、 途絶えた連絡はこうして 目に映らない電波を超えて届くのだからこそ、 こちらで、安堵を混ぜて笑ったことなど、届かなくていいのだ。 「また」と返ってきたそれが、 現実になったことに安堵を抱いたことなど]
(332) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃
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[けれど、 かりに、本日蓮の眼の前に その殴られた痕の残る顔が現れるなら、
寝不足ながらも その顔を笑ってしまったことは届いてもしかたない。 「大丈夫かよ」と付け足す声も セットで届いてほしいものだが*]
(333) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃
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―― 病院 ――
[俳句みてぇ、と小さく笑い、 緊張を和らげるよう、ほっと息をついた。
――ああ、これだ、と思う。 離れる前の四十崎縁という人間は、 こういうほっとするやつだった、と、思いだすようにして 文面を再度遡り、何度も読み返した。
最後に来たものを一読して――>>310 心に灯るのは、暖かな火だったように思う。 苦しい世界を歩くために必要な暖かな灯火だ。]
(334) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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───────────────── To 四十崎 From 葛 ───────────────── えー。潮田は笑って許してくれる…かね
まじクソゲー。プレイしたくねえ。 でもプレイしないと面白いゲームはできないって罠。 そこまで含めてクソゲーだと思うんだよな。ホント あ、試合見に来てた? 俺の雄姿は最高だろうがよ?
あたりまえだろ。まだ好きだ。 …スッキリする道か。うん、選んでみるわ。 ありがとうな。
セラピスト? アニマルな方じゃなくて? へえー、カウンセラーみたいな。 あいさき、人の話よくきいてくれるし、いいんじゃないかな
(335) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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───────────────── もちろん。あいさきがぐるぐるした時は、俺が話聞くよ。 ちゃんと頼ってくれよな。
俺はもうガキじゃねえ。ガキじゃねえとは思ってる……けど 「居場所」って、やっぱ、ないと心細いっつか うまくいえねーけど。
あいさき、大学いくだろ。 そんでもまた会って 会えるようなさ
それくらいの「居場所」はあればいいなって思うけど。 お前と俺の間にさ。
なんからしくもねーことかいたわ。 俺負けないんで、誰勧誘したか知らねえけど あいさきはラーメン三人前おごる準備しとけよ ─────────────────
(336) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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[切って傷つけて殴り合って、 それだけが、意味のあることじゃないだろう。
つかず離れず、支えあっていられるならば それは一番健全な「友達」だと思うんだ。 そういう意味で四十崎は俺に「昼」を思い出させてくれる。 もう忘れかけていた、正しい人間の長閑な「昼」を 居場所としてくれる気がする。
混ぜられるもう一人が誰かは知らないけれど 俺は久々に、四十崎とするゲームのことについて 思いを馳せている。
ああ、どうかどうか。
やさしさは、人と人の あい だにあるものだから、 お前がくれる優しさの さき に 願わくば切れやしない よすが がありますように。
願いをこめて、最後にこう、送った*]
(337) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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───────────────── To 四十崎 From 葛 ─────────────────
お前と友達でよかった。 ありがとうな。
───────────────── *
(338) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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―― 朝 ――
[端末が鳴る。首を傾げ、俺はフライパンから視線をあげた。ぱっと取ったそれはメールの到着を知らせている。>>331 卵焼きが焼ける音に紛れて、俺は小さく肩を竦めた。]
いつ、っつってんのに
[今かよ、と溜息をつく。焼き上げたそれらを手早く皿にもりつけ、ラップをかけた。サラダは作り置いてある。
もう知らん、と思ったのは ――部屋で寝ている父に対して、だ。
手にとったヘルメットは二つ。 駐車場まで降りて、蒼い機体を唸らせる。 示された現在地を暫く注視して、走りなれた町のあそこだと理解すれば、返信をすることなく走り出す。]
(339) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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[――朝の風が痛みの残る頬を撫でていく。 再び来る「また」に、 少しだけ落ち着かない心地を抱えながら 目印となる店をみつけ、その周囲を見渡すと、そいつの目によく見えるよう停まった。>>333 ヘルメットをあげて洋次郎を見る。]
俺を呼び出すとはいいご身分でオニーサン
[眠そうな顔で笑いやがるから、お姉さんに囲まれた後なんだろう。 俺は鬱陶しいと思いながらヘルメットを投げた。「大丈夫」という声が聞こえたなら]
うっせぇ、大丈夫じゃねえよクソ はやく被れ、ねぼすけ
[そういって表情を隠すようにヘルメットを被りなおす。 照れ隠しの様子は、見えていなければいい。
洋次郎が後ろに乗るなら、蒼い機体を走らせるだろう。*]
(340) さねきち 2018/10/22(Mon) 23時頃
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[ 綴るべきである。と思った。 綴るべきである。これまでに繰り返した、 下らない日常の欠片を拾い集め、 面白おかしく文字に起こしたように、 あれも、平坦な日常の一片でしかなかったと。]
(341) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 綴らなければ。]
(342) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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──幾日後──
[ 一つ、欠伸をかみ殺した。
自室。パソコンに向かい、 画面いっぱいの白色に、 夥しい数の虫のように文字が犇めき、 最後に、親愛なるA子に捧ぐと記した。
気づけば、窓越しの空は白く、 一点を中心に只管に赤い陽が射していた。
日は昇り、朝であった。]
(343) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 急ぐ用でもなかったため、 USBメモリにデータを移し、学校へ向かう。
変わり映えのない授業を、 微睡みにのまれそうなのを押し隠しながら受け、 放課後には、文化祭準備ぶりに、 プリンターを起動し、中綴じホチキスを握った。
たった一冊を作り上げ、 私は、満足と安堵したように嘆息する。]
(344) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 読ませる相手が決まっているのなら、 主人公はそう何人も必要あるまい。 たった一人の女を中心に据えた物語。
先の制作物では書ききれなかった顛末を、 できるだけ丁寧に、その後に至るまでを、 ただ自分自身の存在を削り取り、 死に損なった女を取り巻く悪意として綴り、
表紙にはやはり何の装飾もなく、 ただ簡素に、『Aの落日』とのみ記す。]
(345) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ なにがそうさせる。と問われたことを思い出し、 そうだ、あの男の名にも太陽が潜むのだ。お誂え向きに。]
(346) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 鞄に、一冊の安っぽい冊子と、 あの日の新聞を丁寧にそうっとしまった。
あの日以来、ここを訪れる者はなく、 恐らく今日もないのだろうから、 根城の主人がいなくとも問題あるまい。
面会時間が終わる前に。と思い、 黒江仄日はまっすぐに病院へと向かう。]
(347) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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──病院──
[ 確認して訪れた部屋で、 安住英子は昏々と眠っていた。
都合がいい。とさえ思い、 備え付けのサイドテーブルに、 持ち込んだ印刷物二種を重ねた。
差出人の署名はない。 ただ、ひっそりとそれを置く。 いつの間にか忍び寄る、 他人の気ままな意のように。]
(348) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 本人や家族に遭遇し、 笑顔でそれを渡してやるというのも、 おもしろいであろうと考えていたが、
結果的にこのほうが、 如何にもそれらしくいいかもしれない。
晴れやかな空の色をしたタオルケットを、 しっかりとその掌に握り締め、 穏やかな顔で眠る安住英子は、 どうにも馬鹿っぽく、 或いは死んでいるようにも見え、 その光景の、どうにも笑えること!]
(349) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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────────────── To 万年青 常彦 From 黒江 仄日 ──────────────
××病院〇〇号室
──────────────
(350) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 起きる様子もない女の傍らで、 メールを一通作成、送信する。
不意に、放っておいてくれ。 と言った口を思い出し、 そのことが不本意でもあった。
他人の望みなぞ知るものか。 と口の中で唱えてやり、 何か一つ証明を終えたような気でいる。
目が覚めたとき、彼女は気付くだろうか。 気付いたとして、それを読むだろうか。 読んだとして、何かを思うだろうか。]
(351) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ なにがそうさせる。という言葉を思い出すが、 黒江仄日は、それが人生の楽しみなだけである。]
(352) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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[ 用を済ませ、立ち去った病室の窓の向こう、 閉じる扉の隙間に見たものは、 どこまでも赤く、落ちる寸前の仄日であった。*]
(353) nabe 2018/10/22(Mon) 23時半頃
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―― 朝 ―― [派手やかな蒼がくるのを、 蓮は「現在地」として示した場所で見ていた。
派手だと思う。 ステッカーの一部、天使の羽、なんてのは 柔らかく表現しても、似合わないと思って 睡眠が足りない蓮の眦が笑う。
そんなものより、フォーナイン>>0:7のほうがよほど似合う。 メーターカウントストップ、もうどこへもいけません。 だなんて示しそうで。 ――そうであってくれ、などと 睡眠の足りない酩酊に泳いだ脳は浮かべるだけだ。]
オニーサン仕事帰りだったから もうあるけなかったのぉ
(354) birdman 2018/10/23(Tue) 00時頃
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きちんと足になってくれる優しいツクモくんは やべーかお、すぎて、 なに どしたの、っふ、ひひ
[ヘルメットを受け取ってもなお、 隠しきれない笑いが零れるが、 被り直すそ葛の真正面にいなければ、 蓮が受け取った保護具を身に着けなかったことも まあバレなかろう。とは思う。 その表情の理由が問えないのは、惜しいことだけれど]
はじめてなので、 まじ ちょー 最高に安全運転で頼めます、オニーサン?
[このくそ目立つ色で そうそう車通りの多いところは通るまい。 余計な補導につかまるのは、避けたい。 のと、別に死にたくはない、ので念を押しをかけて*]
(355) birdman 2018/10/23(Tue) 00時頃
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―― 朝 ――
甘ったれんな
[眉間に皺が寄る。いて、と殴られた痕が引きつるのに顔を顰めて、にまにまと笑う洋次郎を睨んだ。>>354 てめえが仕事帰りってんなら俺は喧嘩帰りだ、とは思ったが口にしない。そもそも喧嘩した後バイクは知らせて寝てたし。
貼ってある天使のステッカーを癖のようにざらりとなでて、一息をつく。 笑い袋よろしく、犬の顔を引きずってかまだ笑っているそいつの脇腹をよっぽど小突いてやろうか>>355と思ったが、俺は自分の顔を隠すことに忙しい。
ヘルメットをつけていない――とわかれば、ふざけんなこのタコぶっこ×すぞ、とがなっているのだけれど、それにも気づけなかったものだから、ふてくされるように前を見た。]
(356) さねきち 2018/10/23(Tue) 00時半頃
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うっるせえ 世界一のクソ男ボコボコにしてやったんだよ まじあいつはいつか殺す
[その割には朝飯を作ってやる愛想はあるけれど。眠っている父親の首を絞めるか、野球バットで顔を潰すかの選択をする前に家は出なければならないと思う。
ともあれ。 お前が後ろに乗るのならば、]
へーい ワン公がちびらねえように 安全運転を心掛けてやんよ
[爆走してやっても面白いだろうけれど、それで振り落とされても後味が悪いだけだ。夜ならまだしも朝の世界で走るには目立ちすぎるから、警察も警戒しないようなルートを頭に思い描きながら、俺は言葉どおり安全運転でバイクを転がす。
――エンジン音が静かな朝に響く。]
(357) さねきち 2018/10/23(Tue) 00時半頃
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つか、なんでメール送った今なんだよ……
[愚痴が聞こえたかどうかはさておき、青空に似た蒼いバイクは、まだ白い空の下、海へと向かうだろう。
道中ミラー越しにお前を見ることがあるなら、 多分俺は「死にてーのかてめえ」と怒るけど 振り返るようなことがないなら、そのまんまだ。**]
(358) さねきち 2018/10/23(Tue) 00時半頃
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―― 朝 ――
……、 まじかよ ぼこりつつ ぼこされてるの めちゃくちゃ面白いから あとで記念撮影しよ
[ちょっと言葉を選んだ冒頭の一瞬 蓮の頭に、かつての糞男金メダリストが、 顔面を赤くした姿で映るけれど、 もうあいつは蓮のなかで死んだ男だ。 特に言うことはないが、
余計につけたされた言葉については、 背中を多少強めに小突いた。 「言ってろ」とのこと。]
[そうして蓮は、後ろに坐っている。 こいつ案外でかいんだよな と背中を見ながら。]
(359) birdman 2018/10/23(Tue) 00時半頃
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[海までの道、 おそらく直線の道も、人の少ない道もあるだろう。 蓮はそれまでちゃんと大人しい。 むしろメットの端からでている髪色だとか、 ちらと覗く爛れた皮膚などを眺めてあったので なるほど、ヘルメットがないと こんなにも風がうるさいのだな だとか 風に吹かれて散らばる前髪の鬱陶しさだとか、
遠目にみていた>>0:239夜を裂く蒼色が、 どれだけ死に近いのか、だとかをみていたので]
(360) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃
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[>>358前のほうでくぐもった声が聞こえたので、 散漫な声色で、んー と返した。 声に、音に、意味のない類の返答だ。 聞こえるか聞こえないのか、この速度で 風に吹かれるなど経験がないから知れないが、
だが、それで注意をこちらに 向けられたら困るな、と思い、そろそろでいいかな、と]
(361) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃
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つくもー おまえ運転うまいよなあ 多分うまいんだよなあ、 信じてるので
(362) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃
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おれを 殺すなよ
(363) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃
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[それが可能か否か、はやってみないとわからない。 と 夢見がちな男が残していたので それに乗っかってみようと思ったわけだ。
可能なら、押し下げた服の下、 火傷痕ののこるそこに、強くはない、歯を立てる。 できないのなら服の上から、なので そんなに違いはない。
けれど、噛みついて すぐ息漏らすようにして 笑ったのが感じられるかどうかの違いくらいはある。]
(364) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃
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―――、ふ ふ、
[これは、この後無事についたのなら。の話だけど。 というかすでに、「どこで怒られるのか」の話だけど。
しおらしく話を聞き、謝罪の意を示したのは 最初の十数秒だけで げらげらと、後先考えずにある高校生らしく 蓮が笑い始めるので 怒るならそれなりにやさしく怒ってほしいものである。 馬鹿な犬っていうのは、 馬鹿なりのしつけ方があるので*]
(365) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃
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誰がするかよ
[と、俺は苦い顔をする。 世の中に糞男は星の数ほどいるので、洋次郎もそういう類の人間にあっていてもおかしくないが、一瞬開いた空白の意味を理解できないまま、「記念撮影とかまじむり」とそれだけを伝えた。 ――背中を軽く小突かれれば、へ、とあざわらってやり、お前を後ろに乗せるだろう。
人が少ない路を走っている。時折はやむを得ず大通りの傍を過ぎることもあったが、大体は野良犬がそうするように、人目につかない道から道へと。
やけに大人しいな、と思いながら、俺は背後のお前を見ずにいた。
急な誘いに応えるために家を飛び出し、ジャケットを着るのを忘れていたからか、それとも安住とは身長そのものが違うからか、いつもと勝手が違うので少し緊張している。肌を撫でる風も、後ろに乗るヤツとの距離も、なんだか少しだけ近いような気がしている。]
(366) さねきち 2018/10/23(Tue) 08時半頃
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――は あ?
[大人しくしていたお前が何か言う。>>362 どういうことだよ、と。ビビリか? と笑う前に、思考が停止した。 唸る風。すこし肌寒く、死に近い只中で、背中に触れる温度が近づく。抱きつくような形に姿勢を変えたのだろうかと察しはつくのだけれど、お前をミラー越しに見る前に―― 首筋あたりに風が入って、それ、が来る。]
……ふ、ぁ?!
[まず知覚したのは硬い感触だった。首筋に硬い感触が当たっている。暖かすぎる吐息が火傷痕に触れて初めて、「噛まれている」のだと理解した。ひくりとあっけなく肩が跳ねる。驚きで吐息が零れる。 跳ねる心臓も、震える背筋も、バイクに乗っている時でなけりゃあ気にしないままだっただろうに。
「なんで?」を思考する前に、前方を無理やり通ろうとする車が見えて―― 「殺すなよ」という声を思い出し、唐突に恐怖が駆け上る。]
(367) さねきち 2018/10/23(Tue) 08時半頃
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( ――殺しちまう! )
[その時の俺のあわてようときたら、ない。 普段ならそんな車知るかと進むところを、とっさにブレーキをかけ、ぎりぎりで停車する。ほんとうに目を鼻の先を信号無視した車が思い切り通り過ぎていくのを見て、ぞっと恐怖が腹の中で渦巻いた。
は、と吐き出した息が熱い。噛まれている場所が熱い。舌先や粘膜が火傷のあとに触れるならば、むき出しになった場所に触れられているような気がして、妙に胸が騒いだ。
エンジンの音が聞こえる。周りはあいも変わらず静かな朝の景色なのに、それは胎動のようにも感じられた。]
(368) さねきち 2018/10/23(Tue) 08時半頃
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( ……危なかった、 ……いきて、る )
(369) さねきち 2018/10/23(Tue) 08時半頃
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[――生きている。洋次郎も、俺も。 それだけのことなのにひどく落ち着かず、海につくまで、「やめろ」とも「このクソ野郎」とも言えずに無言を貫いて――]
(370) さねきち 2018/10/23(Tue) 08時半頃
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ノーヘルでバイクに乗るってのはな 死にてえってことだ マジふざけんなよ こ×すぞ あぁ?!
[きいてんのか、と問いかけた相手は、しおらしかったのは最初の十数秒だけで、今はげらげらと笑い出している。生憎と俺は犬を飼ったことがないので、馬鹿な犬のしつけなんざ知らない。てめえ、と呻き、ひっぱたいてやりてえ衝動を堪えた。]
きいてんのかおい。 くそ、……俺だけ死ぬってはなしじゃねぇんだぞ
[お前も死んだらどうするんだよ、と俺は暗に責め立てている。 笑い袋になっているお前の胸倉を、今度は俺が掴む番のようだ。可能ならばそうして、諭すように真剣な表情で説教する。
数歩先にある海は、怒りに無視されて少し寂しげに小波を立てていた。]*
(371) さねきち 2018/10/23(Tue) 08時半頃
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― 数日後/病院 ―
[ 仄日からメール>>350をもらって万年青は安住の病室へとやってきた。 夕日に赤く染まる病室。部屋の主は眠っているようだ。 ほかに人がいないのをいいことに黙って入室する。 ベッドの傍らのテーブルには万年青が作った新聞と、 そっけない表紙の本が一冊。 文化祭で作ったのとは違うらしいタイトルのそれを手に取り、 パラパラとめくる。 安住はこれを読んだのだろうか。 喉の奥で音を出さずに笑いながら読み終え、 本を閉じると、彼女の目が開いた。
うつろに天井を見上げている ]
(372) hatum 2018/10/23(Tue) 12時頃
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……安住。
[ 声をかければこちらを見る目。 薬のせいだろうか、とろりとして、文化祭の日より楽そうに見える。 それはやはり面白くない ]
メールを見たか? もう"元"新聞部だが、インタビューをしたい。 好きに使っていいんだろう?
[ 手帳と万年筆を取り出す。 断られるとは思っていない。 安住はかすれた声であの時と同じように「私でいいなら」と答える。
その言葉に万年青はうなずいて ]
それじゃ、始めようか。
[ きっと、あの時よりはうまく言葉を引き出せるはず。 開始の合図のように、かちりと万年筆をノックする ]
(373) hatum 2018/10/23(Tue) 12時頃
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[ まどろみから覚め切らない空気の中、 もう記事になることのない、 記事にはできない言葉を手帳に記していく** ]
(374) hatum 2018/10/23(Tue) 12時頃
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[ 文化祭から日にちが過ぎれば過ぎるほど、 あの出来事は過去になっていく。 縁もゆかりも無い人ほどその傾向は強く、 ああ、そういえばそんな人もいたねと関心なく。 再々行われる道徳教育で命の大切さを説く言葉も、 上辺を撫でていくばかり。
彼女とその家族は何かと大変だったようだ。 何らかの事件性が無いか探る警察と、 あまり深入りされたくは無い学校側の板ばさみになり、 どんどん疲れていくようだったと母は語る。 ]
(375) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ 世の中そんなもんだ。]
(376) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ 俺もそんな空気の中で適度に笑い、 適度に合わせて暮らしている。 3日もすれば何事も無かったように、 友達からもらった月末までのクーポン片手に、 クレープ食べに行かない? とほのかさんを誘っただろうし、 万年青君をラーメンを誘ったりしただろう。 ルリちゃんやあいさきくんに、 面会できるようになったらお見舞い行くの? と聞いたり、 文化祭の時に「お、ナマイキ言うじゃん?かわいいよ」 と頭をぐしゃぐしゃにしてやった。 イメチェンして得意げに笑った>>2:164後輩に ばったり会って、何となく飴をあげたり。 ]
(377) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ そんな他愛もない日々の中、母伝てで 少し落ち着いて面会できるようになったと聞いた。 手土産にリボンデザインのヘアバンドを選び、 数日後に病院へ行き、ベッドの上の彼女に声をかける。 ]
えーこちゃん、 って、寝てるのか。
[ 少し待って、起きないようなら帰るかと決め、 パイプ椅子に腰掛ける。 電源を落とした携帯電話は暇つぶしに使えず、 鞄の中から文庫本を取り出し、眼鏡をかけ視線を落とす。 そうして何ページか読み進めて、小さな声に顔をあげる。 彼女が俺の名前を呼んでいた。 ]
(378) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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おはよう、えーこちゃん。夢見はどう?
[ 覚えていない、と彼女は言う。忘れてしまったと。 夢はそういうものだろうなと、栞を挟んで本を閉じる。 鞄の中に収めるついでに、手土産を取り出し、 ベッドの上にぽんと乗せた。 ]
やるよ。食事の時にでも使ってくれ。
[ 落ち葉の様にぽつぽつと言葉を交わす。 ここへ来ることになった原因の話しはせず、 当たり障りの無い話を俺たちはする。 時間にして十数分程度。 あまり長居しても疲れるだろうと、席を立つ。 ]
(379) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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そろそろ帰るよ。また来る。 嫌ならおばさんにそう言っといて。
[ 何が、誰が原因でいやなのか。 それは彼女の心の中にしかないから。 親越しに伝えてもらえれば良いとそう言って、 出入り口の扉に手をかけて、少し迷ったあと口を開く。 ]
……えーこちゃん。また死にたくなったら、 その前に誰かと話をしようぜ。 誰も思いつかなかったら、俺を呼べよ。 話して、ぱーっと気晴らしして、 それでもまだ死にたいんだったらさ。 その時は。
[ 振り返る。 逆光で顔が良く見えないが、 俺はなんてことないような顔で笑って、 最後に一言伝えて、部屋を出ていった。 ]
(380) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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俺が看取ってやるよ。**
(381) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[眼前の背中にあった緊張>>366のことなど さして知ることも慮ることもなかったあたり、 蓮の頭は寝不足の犬のままだし、 だからこそ、噛んだのだ。 事態は起こるべくして起こった。
身を寄せて、肌に触れる と描くことに多少の誇張はあれど ただしく、蓮の牙は、爛れた痕のある肌に触れた。 触れて、傷つける、つもりはなかったんだ。 このときは。本当に。 人相悪が情けない声を上げる と背の裏で笑ったときに、 風が横切る――]
(382) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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や っべ ……
死んでねえ……
[……ノーへルで死んでも慰謝料ってもらえるわけ。 そう、つづけた蓮の腕は、 噛みつく前に葛の腹側に回したはずの左手は いつの間にか、 しがみつくように、かき抱くように、 その胸部を絞めている。 速度を殺せるわけもないのに、きつく。
ひたりと隙間なく身を寄せたそこで、 持続的にあがるエンジン音よりも なおなお煩い鼓動は、同じ、音をして、 同じ速度で、生きている。生きている!]
(383) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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[眼前に死が通り過ぎ、立ち尽くして、 鼓動を震わせて 昼に戻れない、生き損ない2匹生きている。
風のただなかを、死に近づく速度で駆けて それでなお、こうして生きて、 腕の下で心臓が震えている。 身を投げた女子生徒と同じ、 生きたところでその先に続くのは、 昨日を再生産する現実と知っていて、なお。 この男は、死なないために、速度をとめるのか。
それを知って蓮はわらい、悪趣味な気づきを得>>-613、 回した腕のままだ、運転手には見えないだろうけど 天使のステッカがあった方へ中指を立てた。 お前には殺させねえぞ、と。そういうつもりで。]
(384) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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[急停車のせいだ。と言い訳をするのは簡単だが (言い訳をするつもりもないのはおいといて) 歯を柔らかくたてたはずのそこ>>368は 血がにじんでいる。 もう動かす気もない腕を言い訳に、 血を拭ったのは犬の舌だったので、 ―――まあこれは、いいわけをしよう。
そんなのは、再出発の前の 本当に少しの時間のことだったろう。
再度速度を上げていくバイクのうしろで 蓮はひとり愉快気な気分になり、 くつくつと震えだす喉の音を隠し、]
(385) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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[そういうわけなので >>371怒鳴られはじめたときも しおらしく俯き、笑いを隠した―― が、すぐに隠しきれなくなって笑い出し、]
、 ひ、 ふ、ふふ
聞いて、聞いてるぅ
[こうして胸倉をつかまれたうえで 真面目なお話を聞くことになるのだ。 ド派手なバイク乗り回しといて 面白いお話をする葛に、 ゆるゆる笑う蓮は、別に怒らせたいわけじゃない。]
(386) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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そうだなあ、 九十九だけって話じゃなかったわ
でもさ、 おまえだけならいいって話でもないのでぇ
[言葉のあげあしをとるように、わらい、 蓮はヘルメットから 解放された葛の髪の毛をかき混ぜるために手を伸ばす。 いきてたね、よかったね。とでも言いたげに、 先日>>11も、今日も相手の胸元にしがみついた手を。]
(387) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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お前、 きっと俺がいないと死んでたぜ
[などと、目を細めて 昨日のことも、 一人で走る葛の夜のことも、 何も知らないくせに蓮は嘯くのだ。 睡眠不足に蕩けた目玉は弓なり 数歩先の浅海の照り返しを吸い込んで、
でもきっと胸倉をつかむ葛には見えるだろう。 ちらちらと朝を借り受ける中に隠しきれない、 人間の、 わらい、我欲のもえるを散らばらせるのを。
昨夜の夢を引きずった朝になお、 犬をおしのけて、人がうそぶく。ああ やっぱり!]
(388) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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[だから、『今』がいいといったのに。 昨日の続きの、やわらかな犬のままの 『今』いきたいといったのに。 どんなに、どんなに、 一度踊り場で口をつぐんだ『また』を 文字にするのがどれほど、時間が必要だったのか。 期待を、鬼胎を、はらんでしまっていたのか!
だというのに、 こんなに簡単に 響く胎動のように、人間が生き始める。 それもこれも、全部、おまえのせいだ。 責任者はあなたですよ。と主張したい*]
(389) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃
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―― 海 ――
そうだろうが ……それは、 ……うるせぇよ
[お前だけならいいという話でもない、と揚げ足をとられて、返す言葉がなかった。俺だけなら別にいいじゃねえか。そう思うのだけれど。伸ばされた手がそれを止めるように、俺の髪をかき回す。>>387]
やめろクソ
[唸る俺は随分と「しおらしい」。わしゃわしゃと乱される髪。夜が隠してくれるわけでもないから、きっと赤くて醜い火傷痕はよく見えるだろう。見んなよ、と呟きながら、洋次郎のまなざしを捉えている。]
(390) さねきち 2018/10/23(Tue) 23時頃
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……ンなわけ、
[ねえだろう、という言葉は音にならずに消えた。 そこには人間がいた。まどろむ犬の顔をしたハチ公ではなくて、何かを言いたげに笑う、意地の悪いお前の姿があった。>>388
そこにあるのは嘲笑か、それとも安堵か、執着か。 ……なんだっていいと思った。美しいさざ波の反射や陽の光を、優しくもないほの暗い炎に変えて瞳の中で煌かせている。その「人間」の笑顔を、俺ははじめて綺麗だと思ったから。
クソ野郎と呻いた声はやっぱり言葉にならない。 すっかり言葉を失い負け犬に成り下がった。 情けない。妙に背中が痛い。お前が噛んだせいで、「いきている」だけでこんなに「いたい」。 どうせ今日も昨日の繰り返しでしかない生で、確かに「いきている」と実感する。]
(391) さねきち 2018/10/23(Tue) 23時頃
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だったらてめえの――
(392) さねきち 2018/10/23(Tue) 23時頃
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…………
[折れるように項垂れる。お前の胸倉掴む俺自身の手だか、お前の首筋やら肩だか、どっちに当たるのかわからないが、そこに額を押し当てた。
ここにひとりの人間がいる。蕩けるような笑みと共に、今にも犬になり下がりそうな人間だ。鼓動の音やかましく、不確かな『また』と『明日』に引きずられて生きる人間がいる。そんな人間が当然のように「おまえだけならいいって話でもない」と、いってみせる。当然のように俺の命を心配して。
そんなもの、殺せるわけがないだろう。 「生きている」と思ってしまった相手を。 まるで一蓮托生だとでもいいたげに指>>-613に力を込めたお前を、殺せるわけがない。――俺が死ぬだけならいいのに。
きつい腕の感触>>383は、潮風ごときにかき消せるものではなくて、まだまだ胸を(この心臓ごと、)しめつけてくる。じわりじわりと、昇る熱さの正体を俺は知らない。
しばらく、額を押し当てていた。]
(393) さねきち 2018/10/23(Tue) 23時頃
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……てめえが、ちゃんと見てろ。 ほっとくと置いてくぞ俺は
[誰にも追いつけないように走っているから、犬の寝ぼけた頭で追いつけると思わないでほしい。
きちんとリードを引けるのは、腐り落ちかけた首輪を結びなおすのは、人間の手だとよく知っておけと思う。俺は何様だろうな。……縋っているのは、俺の方なのかもしれなかった。
苦しさと怖気を弾き飛ばすように、唸るように言う。]
死ぬのなんか怖くなかったのに……ッ てめーのせいだ クソ 責任とれ洋次郎
[鬼胎を孕む。 ――慄く。誰かの「死」に。
そんな「人間らしい」感情を抱くのは、いつぶりだろう。安住の自殺にすら最初に「怒り」を抱いた俺が、……怖くなる、なんて。
俺は思い切り――手を伸ばし、]
(394) さねきち 2018/10/23(Tue) 23時頃
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わかったか この クソ野郎!
[ムカつくお前の額を、指先で弾こうとした。 その時のお前の表情だが、生憎と視界が滲んでいたのでわからない。情けない顔をしていたなら見たかったが、生憎と見えない。
寄せては返す波。反射光が滲む視界に突き刺さるので、ぞんざいに目元を拭った。 デコピンが叶うんだか、叶わねえんだか、知らないが 俺は振り返らずようやく来た海辺を歩き出す。
むしゃくしゃしてぶん投げた石は、川辺でもあるまいし跳ねずに沈んでいく。無性にむずがゆい、と感じている背中を掻いた。
白いシャツにしっかり血が滲んでいると気づくのは――火傷痕に刻まれた歯形に気づくのは、ずいぶんと先のことだった。*]
(395) さねきち 2018/10/23(Tue) 23時頃
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[少し先を車が走り抜けて>>382 確かにその時蓮は気づいたのだ。 いまなら、この手に、手の中に、熱があると あの時屋上でつかんだもの>>11がまだある。]
[これって、いまなら。 と思ったときに、悪趣味な自覚を得た。]
(396) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[掴めなくとも。などとはもう、思っていない。 死ぬなら、これがほしい。 死んでもいいけど、これがほしい。]
(397) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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―― 海 ―― [殺せるわけがないだろう>>393―― そう思われたことも知らず、 蓮は、殺そうと思った。 自分が死ぬときに、 この男の背中をつかみ、蒼い機体から引きずり落とそう。 引きずり落として、手にいれなければ。と。
そのための手指でいま、 やわらかく>>390髪をかき回し、 生きていたことを褒めるように、犬猫を褒める仕草で。]
わりぃけど、やめねーし 見るんだなあこれが
(398) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[おとなしいとかわいいじゃん。いぬみたいで。 などと嘯く通り、 随分と大人しくなった犬がもつ赤い柄は、 ささやかな、なにより大切な自覚を得た蓮には まえよりもっと好ましくみえる。
欲目ってやつかしら。 などと思う蓮は、きっと浮かれている。 「これがほしい」と我欲が滲む目をして笑い、 ほしいもののもつすべてが じりじりと蓮の内臓から燃え焦がすようで、 夢うつつの酩酊よりももっと、ずっと 脳みそが蕩けるのに 目をどこまでも覚まさせる。]
(399) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[>>392>>393毒づく調子の言葉は途切れたので、 蓮は、おちてくる頭を捕まえて、 目玉を覗き込んでやろうかと思ったが、やめた。 その目の奥に何があるにしろ、 飲み込んでしまった言葉を探すにしろ、 なんだかとても勿体ない。
なんたって、昨日と地続きの明日は 腐るほどある予定なのだ。 いつ何時蓮が死んだっていいように、 そのときに手が伸ばせるよう 飼い主よろしく犬の後ろを歩く心づもりなので。
だから、飲み込まれた言葉も知らないまま、 頭をぐしゃぐしゃに撫でた手でぽんぽんと叩く。 触れた個所が、どうにも熱く、 むず痒いのを吐息だけの笑いに変えて逃がしながら]
(400) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[言葉のない数分のうち、 寄せて返す波の音の合間にあった穏やかな鼓動は 静寂をやぶる犬のうなり声>>394に 至近距離の、慟哭にも似た感情のほとばしりに、 容易く跳ねた。
心臓をわし掴まれるにも似た悪寒が背筋を走るのは、 これは、よろこびにも、似てるのかもしれない。 あ、こいつも生きてる。 当たり前の事実に瞠目した。 生き損ないが、死を恐怖し、生きている。 さっき知覚したはずのそれに、 なんで鼓動が今更早まるのか、知れず
――、なぜ、いつか、 その背をつかむ日がくることに 期待をはらんでしまうのか。]
(401) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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―― 、 いって ぇ !
[ばちん、といい音がする直前の顔が その目に映らなくてよかった。 「いつか」を待ち遠しく思った顔は それなりに情けなく、 すこしばかり、泣き出す前ににていたので。
蓮が額を抑えてうずくまった間に、 リードもないまま犬が歩き出す。
まじ、くそでは。あの犬には躾が必要。 と毒づいてから、蓮は立ち上がり、歩きかけ、 やっぱりやめて片手を秋空に掲げた。
かしゃりと、チープな音を立てて シャッターが切られる。]
(402) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[赤くなった額と わらい、中指をたてた蓮の向こう、 先を行く白い背中には >>395かすかに赤く痕がある。
あれが、蓮の目印だ。 いざ死ぬときに、掴み、引きずり落とすための。]
(403) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[だから あのステッカーの天使には 今よりここより楽であろう天国に あいつを連れて行ってもらっちゃあ困る。 九十九については蓮が先行予約することに決めた。
手始めになにかかわりの ステッカーを貼れと付きまとってみようか。 そうだなあ、やっぱりハスがいいのでは。 仏様のおわす蓮の台座。 引きずり下ろすための手で それを作り上げたような、悪趣味なやつが。]
(404) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[そんなことを考えながら、 蓮は多少距離の空いてしまった、 犬の後をついていく。
そうだな、少し機嫌が直った頃合いで ステッカーの話をしてみようか。 せっかくだから、 もっと別の話をしてもいい。]
(405) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[俺ばっかりのせいにするなよ、なんて。 俺を生き返したのは九十九なので、 責任取れよ。なんて。
言っておきたいことはたくさんある。 なんたって蓮の腹は黒いらしいから、 そのたぐいの 言葉だったら あとどれくらい残っているかわからないくらいだ。
そういったものが全部なくなってから いつか、きっといつか、 言ってみてもいいかもしれない。 「俺が死ぬとき、一緒に落ちて」*なんて*]
(406) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃
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[例えばハスのステッカーにしないかと、言われたなら、俺はこう返すだろう。 「俺はてめーの所有物じゃねえ」と。 そう言うくせに、言葉に切れ味はなく、それなりに可愛い犬猫の従順さを見せはするだろう。
例えば言葉が切れることがあるなら、進路どうする、と、暗い明日のことをきくのだろう。 俺は就職するだけだけど。お前もそのまんまなの。 そう問うことも、あるだろう。
そういう語ってもたりない会話の全ては、今ではなく地続きの未来にある。]
[少し離れたお前が新たに抱いた腹黒い感情を知らない。]
(407) さねきち 2018/10/24(Wed) 09時半頃
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[知ったとして。 思うのは、「俺でいいのか」って心配だけだ。 ほしいなら対価を寄越せ、とあざわらうだけだ。]
(408) さねきち 2018/10/24(Wed) 09時半頃
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[例えば、お前の命だとか。
満ちない9999と10000の境界。 足りない1つをお前が添えてくれるなら その時は、全部お前にくれてやるよ。
この恐怖も、この怒りも、喜びも悲しみも、愛も。 心の全てを傾けてやるよ。 今は、そうじゃないけれど。]
(409) さねきち 2018/10/24(Wed) 09時半頃
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[白い砂浜にいくつか足跡がつく。 銀に光る海を、眩しく見つめた。
蹴り飛ばした砂。靴に入り込んで、いたたまれない気持ちになる。 生温い風を吸い込み、吐き出して、――カシャリ、という音に振り向いた。
洋次郎が何を思ったのか、俺の後姿を取っている。 何撮ってるんだこ×すぞ、と、火傷痕のせいで写真をとられるのが嫌いな俺は思う。 それはそれとして、額が赤くなっている洋次郎の姿は愉快だとも、思う。]
撮ってんじゃねーよ。ばーか
[背後に海を。青くなりきれない白い空を。うざったい前髪が潮風に小さく揺れて、その中で多分、俺は笑っている。 きっと最近は誰にも見せたことがなかった穏やかな笑みを、お前に見せている。]
(410) さねきち 2018/10/24(Wed) 09時半頃
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[穏やかな世界に一時、2人でいることに安堵しながら どこか飢え乾いた俺は、 落ちる瞬間に、どんな顔をしてるんだろうな。
――願わくば、その瞬間が 夢で見たようなあっけないものではなくて 永劫に似た満ち足りたものでありますように。
人間の顔した腹の黒いお前を見ながら、そう思った。**]
(411) さねきち 2018/10/24(Wed) 09時半頃
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― 自室 ―
[ 本や新聞のスクラップに埋もれた机の上で かたかたとノートパソコンのキーを 打ち続けていた手が止まる。 息をついて肩をぐるりと回した。
画面には病室で行った安住への インタビューが表示されている。
記事の形にはならないそれを、 万年青はメールに添付する ]
(412) hatum 2018/10/24(Wed) 22時頃
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─────────────── To 黒江 仄日 From 万年青 常彦 ───────────────
落日を終えたなら 必要ないかもしれないが
[安住インタビュー@文化祭] [安住インタビュー@病室] ───────────────
(413) hatum 2018/10/24(Wed) 22時頃
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─────────────── To 黒江 仄日 From 万年青 常彦 ───────────────
インタビューは 好きに使っていいといわれている
[安住写真@落日] ───────────────
(414) hatum 2018/10/24(Wed) 22時頃
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─────────────── To 黒江 仄日 From 万年青 常彦 ───────────────
仄日の話をもっと読みたい
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(415) hatum 2018/10/24(Wed) 22時頃
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[ これで病室に会った本を読んだと 彼女なら気づくだろう。 ただ、最後の一通は蛇足だったかと思ったが 取り消しをするには遅かった。 送信を終えた画面を眺めて、 仕方がないと次の画面を開く。
表示されるのは、学生名簿。 次の芽吹きを待つ種は誰だろうか。 口の端を上げ、眺めながら 傍らに置いていたコーヒーを口にした** ]
(416) hatum 2018/10/24(Wed) 22時頃
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[ 時は誰にも等しく巡る。]
(417) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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──文化祭後──
[ 文芸部を訪れる者は減った。
それが、自分の書いたもののせいか、 それとも別の場所から噂でも立ったか、 はたまた、誰も彼もが忙しいだけか。
私の知った話でもないが、 何も私とて暇なわけでもない。
訪問者のいないことをこれ幸いと、 私物化した部屋で、赤本を解く。]
(418) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ 日々はあまりに平穏で、 何か別の気晴らしを考えねば。 とも思いつつも、時間は進む。
時には新聞部を覗き、 後輩の女に嫌な顔をされたなら、 また何か本を貸そうかと、 親切ぶって微笑んでやり、
クレープを食べに行こう>>377。 などと寝ぼけたことを言う男に、 何を言うのかと思いつつも、 ちみちみとクレープを齧った。
高校生らしい日常を過ごしたところで、 何かが起きることもなく、]
(419) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ 毎日電車に乗っても、 目の前の誰かが線路に飛び込むこともなく、
学校に刃物を持った不審者が侵入することも、 通学路に暴走車が突っ込むことも、 誰かが窓から飛び降りることもない。
なんて安穏とした人生!]
(420) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ ぱらぱらと、 使い込んだ参考書の頁を捲っていた。
もうほとんど来客を待つこともせず、 せめて希望通りの進路を進むため、 今は準備期間と思うようにする。
そんな、ありきたりな日のひとつ、 冬の寒さにかじかんだ指先を、 紙コップに添えて温めるような日だった。
ギィと小さな音を立てて扉が開き、 私は驚いたように顔を上げた。]
(421) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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────安住さん。
(422) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ 久しぶりね。と私は微笑んでいた。 何を取り繕うでもない笑みだった。
いつか送られてきた文面>>415を思い、 私は無意識に、傍らに避けていた手帳を取った。
いつか送られてきた写真>>413を思い、 扉の向こうに立つ彼女は、血に塗れても、 曖昧な笑みも、思いつめた表情も持たず、
ただ、見たことのない顔をして、]
(423) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ 悪意を煮詰めて作った物語のほうが、 面白いに決まってる。他人も自分も綯交ぜに。]
(424) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ 芽吹くかもしれない種の少女A。 都合のいいだけのどうでもいい子。
自身の言葉を反芻し、 けれど彼女は、春を知らせる嵐だった。 この小さな世界の、私のささやかな春だった。 或いは、ほんの一筋を照らす微かな光。
視線を逸らすこともせず、 机の上を転がるペンを握り締めた。
言葉を、待っている。彼女の紡ぐ言葉を。 平凡な女が、次に何を言うのかを。]
(425) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ あなたの人生なんて、所詮は私の娯楽だ。]
(426) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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[ ひどくゆっくりと。安住英子が、口を開いた。**]
(427) nabe 2018/10/24(Wed) 22時半頃
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─ 日常へ ─
[そして今日も、日常が巡る。
文化祭からしばらく、校内では噂話が絶えないまま。 落ちた先輩が不良と仲良かったらしい、とか。流れてきた噂に乗っかって、不調の八つ当たりをしたがる部活の先輩らは相変わらず口さがなく。 サッカー以外に興味がない俺は、欠伸を噛み殺して聞き流す。
だから安住先輩が助かったと知ったのは、人気もまばらになった掲示板前でだったか。 顛末だけが綴られた簡素な記事は、これまで見たどれよりも読みやすかった。
へぇ、そっか。と相変わらずな感想しか浮かばなかったけど、少しだけ安堵したのは安住先輩が居なくなると困る人を知っているから。**]
(428) SUZU 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[──それからも、日常が巡る。
四十崎先輩のコーヒーを飲む顔がおかしくて笑いかけたら、飲みかけを押し付けられたり。 クラスの女子の輪に伏見がいるのを見て、笑う為の場所じゃないんじゃなかった?なんてぼやいてみたり。
そういえば、なんの気まぐれか。 あれだけつれなかった葛先輩の方から、声を掛けられた。 さすがに学校のグラウンドは使えないから部活が休みの日に、河川敷を指定して。 丸一日、練習に付き合ってもらった。
やめてから一年少しブランクか。 映像の中と同じフォームで狙ってくるシュート。 少し鈍く思える動きを、二年の経験差でカバーされれば、こみ上げるのは悔しさと。僅かな、羨望。
ああこれは、部活の先輩らが八つ当たりするはずだ。]
(429) SUZU 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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今日は、ありがとうございました。
[練習の合間、息が上がった先輩の右頬へ、いつかのように冷えたスポドリのペットボトルを押し当てて。おごりっす、と差し出した。 さて、今度は受け取ってくれただろうか。
そして。]
気が向いたら、試合見に来てください。 先輩のサッカー、 俺がフィールドまで持ってくんで。
[どこまでもふてぶてしく。 いつかのように口端を緩く上げて、生意気な宣言を。**]
(430) SUZU 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[はのんはなんにも変わらない。 安住さんが生死の境をさまよって、 一命を取り留めても。 もしも死んでしまっていたって、 はのんはなんにも変わらないの。
しばらくは、安住さんがもういないことに慣れなくて、 「安住さん、おねがーい」って言いそうになって、 ああそっか、もう安住さんいないんだあって思うけど、 きっとそれだけ]
(431) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[だけど、そんなものだよねえ。 きっとはのんが死んだって、同じ。 みんなはなんにも変わらないと思うもの。
そういうもの。 きっと、そういうこと。 なにがあったって、きっとなにごともなかったみたいに 世界は回るし明日は来るの]
(432) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[はのんはなんにも変わらないけど、 ちょっぴり世界は景色を変えていくの。 夏が終わって、秋が来て、 秋が通り過ぎて、冬が来て。 半袖だった制服が長袖になって、 教室の中はだんだん受験一色に染まっていくの。
蓮君がカノジョちゃんと別れた、だとか、 各務君が黒江ちゃんを口説いているらしい、だとか、 そんな噂話がはのんの耳元を通り過ぎていったことも あったかも]
(433) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[たまたま通りかかった河川敷で>>429 葛君を見かけたことはあったかな。 その横に辰巳君の姿を認めたら、 おお、って思ってはのんは足を止めたかも。
2年の時、サッカーをしてた葛君は、 きらきらしてて楽しそうだったなって思い出したの。 3年になって、同じクラスになった葛君は、 サッカーをやめちゃってて あの時みたいに楽しそうに見えないなって思ってた。 だけど、辰巳君となにやら話してる葛君は、 まるで去年に戻ったみたいに 楽しそうな空気をまとってるように はのんには見えたの]
(434) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[クラスメイトだから、四十崎君と話す機会も 時々はあったと思うの。 だけど、あの時。 安住さんが助かるか助かるかわからなかった時。 安住さんが死んでしまって、四十崎君が傷つくのは いやだなあって。 そんな風に考えてしまったことは、 きっとこれからもずっと、はのんは言わないと思う。 四十崎君にも、誰にも。 そのかわりと言ってはなんだけど]
(435) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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四十崎君、はのんのこと嫌いでしょー?
[にっこり笑ってそんなことを言ったりはしちゃった。 はのんと四十崎君は相容れない。 はのんはどうして四十崎君が、 神経をすり減らしてるみたいな顔をして 周りに気を遣ってるのかさっぱりわかんないし、 きっと四十崎君には、 はのんが周りに全然気を遣わないのが 意味不明なんだと思うの]
(436) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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でもねー、はのん、四十崎君のこと、 わりと気に入ってるのー。 だからね、四十崎君、 早くはのんのこと好きになってねー。
[そう言って首を傾げてみせたら、 四十崎君、どんな顔をしたかなあ?**]
(437) takicchi 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[ あんぐりと口を開けたのは呆気に取られたから。 いきなり何を尋ねてくるんだと身構えたのは数秒前>>436 カウンセラー目指すのも悪くないかなと 友達に打ち明けた数日後>>335
人に頼ることを覚えた体も固まらせて 誰かの不器用な顔>>-595に 腕を差し伸べた手すらも空を切った ]
(438) noil 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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友村さんってほんと…… 意味、分かんない……。
[ 嫌いだろう?と尋ねた後の>>436変化球>>437 まじまじとその顔を見た後に眉間の皺を寄せる。 正直口にするのも憚られたけども 結局、悩んだ挙句に息を吸った ]
別に、嫌いじゃないよ。
[ とはいえ好きか?と尋ねられたら困ってしまう。 無関心でもないし何なのか分からないまま ]
(439) noil 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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でももし、好きにならないって言ったら 友村さんは傷つくの?
[ 同じように首を傾げて尋ねた。 とある放課後の話で、通知を知らせるスマホには 安住さんの文字。 無意識に唇が笑む理由も知らないまま 彼女へ投げかけた瞳はきっと、 はじめて何ものも介さずに友村羽音を映していた ]
(440) noil 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[ きっとそれは後輩にブラックコーヒーを 押しかけた時>>429よりもおかしな顔をしていた ]*
(441) noil 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[ おばさんが俺を家へと招いたのは、 少し肌寒くなってきた日のことだった。 名を呼ばれ、聞きたいことがあると家の中へ誘われ、 見せられたのは学校新聞と、 コピー用紙を束ねた冊子。>>348 Aの落日と題された冊子は知らないが、 学校新聞は充分すぎるほどに見覚えがある。 ]
(442) 襟 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[ おばさんはこれが病室にあったのだと言い、 学校で回覧されているのかと聞いた。 ……誰が持ってきたのか心当たりはあったが、 それを問われることは無く。 おそらく、自分も容疑者の一人だろうとあたりをつけ、 一般生徒が知っている範囲の答えを返す。
冊子の方は内容も人物も心当たりはあるが、 詳細を知るわけが無いので読ませてもらう。 やけに詳しい部分もあれば曖昧な部分もあるが、 書き手の存在が抜け落ちた物語は、 それ故に俺の目に書き手ががはっきりと見えた。
いじめじゃないのかとか、 ここに書かれているのは本当かとか、 心配する言葉に適当に相槌を打ち、頁を閉じる。 ]
(443) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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誰が持ってきたか気になるなら、 俺も調べてみる。 これ、預かってもいい? ちなみにえーこちゃんは、これ見てる?
[ 返ってきた答えに「そっか」と頷き、 冊子と新聞を預かった。 しばしお茶と愚痴に付き合った後、 僅かな距離の夜を歩き、家に帰る。 ]
(444) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[ 翌日、陽が沈む少し前の時間。 彼女の病室へ行く。 いつかのように当たり障りの無い会話をして、 不快でない沈黙、十数秒ほど。 俺は口を開く。 ]
えーこちゃん、これ。
[ 昨日預かった新聞と冊子を鞄から取り出し、 ベッドに座る彼女の膝の上に置く。 身を震わせるのが目に見えて分かった。 新聞を見つめた後、震える指で冊子を手に取る。 頁を捲り、文字を見つめるのを俺は見ていた。 ]
(445) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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他人が語る自分は全部ホンモノじゃないだろ。 えーこちゃんの事は、えーこちゃんが知ってる。 違うか?
[ 顔をあげてまんまるに開いた目が俺を凝視する。 ]
それを書いた奴を、俺は多分知ってる。 誰なのか、知りたい?
[ 彼女の中の彼女の存在は、一体どんなものなのだろう。 迷うような顔を見ながら、腹の底に渦巻く感情。 口の端を歪ませて、頷く彼女に口を開く。 ]
(446) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[ ああ。こういうのは少し楽しいかもしれないな。 ]
(447) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[ 誰もが有象無象の中、信じたい答えを選んでは、 傷つけたり、喜んだり、傷を舐めたりしてる。 彼女は誰を信じて誰を憎み、 誰に殺さそうになったのだろう。 別に教えてくれなくても良い。 藻掻いて、足掻いて、最後に笑えれば、それで良い。 笑えなかったら、その時はどうするんだろうな? さあ。無数の回答の中、何を選ぶ? **]
(448) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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―― サッカーの話 ―― [後輩のサッカー練習に丸一日だけ付き合った。 それだけいうと随分と簡単なことのように思えるが 俺には随分と勇気のいる行動ではあった。>>429
久しぶりに触れるサッカーボールに慣れない感触を抱いたのも束の間、30分もすれば体の方が慣れてきて、目の前の有望なGKへの守備範囲外へボールを叩き込む余裕がでてくる。
ああ、けれど、やっぱり現役は違うな。 経験は未熟でも、体の捌き方は俺より随分といいし、磨けば光ると感じられる部分が多々あって――俺は口にはださないけれど、随分と青空が似合うそいつの姿を、羨望の眼差しでみていた。どこかから友村が見ていたなら、なんだよ、と首を傾げたことだろう。
刻々と時間が過ぎ行く中。 息があがった俺の頬にぴたりと押し当たるスポーツドリンクの気配を感じたなら>>430 俺はすこし拗ねた顔で、それを受け取る。]
(449) さねきち 2018/10/25(Thu) 00時頃
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や、……まだ。 もう一回だけ、やろうぜ
[こんな時間に何をいっているのだろうと思われただろうか。 俺はスポドリを一旦置き、後輩にシュートを防いでみせるよう、言う。 それが叶うならば――
俺のシュートが、 きっとその日何回も辰巳の守備を抜けたそれが、 後輩の手で防がれるのを見ることができたなら。
俺は、きっと、晴れやかに「負けた」と笑ったことだろう。]
(450) さねきち 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[それがあったとしても、なかったとしても]
……は、誰が見にいくかよ。
[後輩からの誘いに俺は口を尖らせる。 意訳は「YES」だけど。 ふてぶてしいその表情に頷いてやるのは癪だったから]
――やれるもんなら、やってみやがれ 辰巳刀流
[ひねくれた先輩はそういって、全力のエールを後輩に送っただろう *]
(451) さねきち 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[首を傾げてみせたら、四十崎君も首を傾げたの。>>440
好きにならないって言われたら、はのんは傷つく? どうかなあ、ってはのんは考えたの。 それはもちろん、嫌われるより好かれる方がいいけど。 でも、好かれるために変わろうなんて、 そんなことははのん、これっぽっちも思わないの。
だから結局、はのんは一番はのんが大事で、 そこは絶対変わらないんだと思うの]
(452) takicchi 2018/10/25(Thu) 00時頃
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秘密ー!
[でも、傷つかないよーなんて、 そんなこと平然と言えないし。 だけど、傷つくよーなんて、もっと言えない。
だってこれ以上、四十崎君に “気を遣わせる”要因を増やすなんて、ねえ?
だから]
(453) takicchi 2018/10/25(Thu) 00時頃
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はのんが傷つくとか、傷つかないとか、 四十崎君には関係ないよー。 だから、四十崎君の好きにしたらいいんだってば。
[それだけ! って話をおしまいにして、 はのんはぴょん、って机から飛び降りたの**]
(454) takicchi 2018/10/25(Thu) 00時頃
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