270 「 」に至る病
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── 純熟期 ──
[目覚めた先に待っていたのは、 夢のように現実味のない、幸せな時間だった。
抱擁を求めても溜息は返ってこない。 身を寄せても撥ねられるのでなく、むしろ抱えられ 咽頭から頤へ指が滑った後の一連を思い出しては 大人ふたりでも裕にあまるベッドの中で 細脚をばたつかせ、悶え、悦に浸る。]
(108) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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[もう、いちいちどこに刃先を宛がうか悩む必要もない。 呼ばれる侭に膝に乗り上げ、白指を差し出すだけでいい。 もっと太い血管から心ゆくまで喰らってほしかったが、 これまでの頑なさを思えばじゅうぶん満足すべきだろう。]
ん、 ……うぅ、…
[指を食まれ、吸血から解放されるまでの時間も 少しずつ伸びていた。 軟体がねっとりと関節や爪の淵をなぞり、 頬や歯肉に指先が触れる度、唾液ごと吸われる度。
指よりずっと遠い器官が擽ったさを感じ初めて 丹念に舐めしゃぶる主を見詰める眼差しが陶酔に眩む。]
(109) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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[傍目にはさしたる変化もない日常が続いたが、 水面下での変化は顕著だ。 懼れていた主からの拒絶が消え、 誘う前に求められる至福は、どんどん己を蕩かしていく。
脳の一部を、心臓を。流れる血が濃度を増して いつの間にか蝋燭作りには一切手をつけなくなり。 診療所の受付に顔を出す頻度も下がっていった。]
(110) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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[彼が患者と会うことを煩わしく思い 診察を始める度に、不機嫌と不満と 不安を顕わにするまで、そう長くはかからなかった。 他の患者が彼に心を奪われたらどうしよう 優しい彼はそれを受け止めるのでは? と。
進行する病が疑心暗鬼と自己嫌悪を重ねていく。 主の一途を信じていないわけじゃないのに。 信じるだけじゃとても足りず。
──そんな己に主が与えてくれたのは。]
(111) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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ぅん……ッ、 ん、前、より… へいき、だか…らぁ、あっ ……
[だらしなく肩が落ちるシャツ。 踝でわだかまる下着は軽い拘束具めいて 彼の腰の上でもどかしそうに身を捩る。 淫らに跳ねる腰の奥から、粘ついた水音を鳴らして。
始めの衝撃に比べたら、指の一本や二本と思えたが 痩躯を暴くそれは十分な圧迫と異物感と ──当時は感じえなかった快感を己に植え付けていく。]
(112) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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ふぁ、……あっ、…そ、ゃあ、……あッ… グス…ティ、どうしよう、 僕、また……
[何度も、何度も。 隘路を撫でる指を締め付け悶えるうち、それまで 碌に触れもしなかった陰茎が張りつめて痛み
眦を赤く潤ませ、背後の主を窺う。 どうしよう、どうしたらいい?なんて 慌てたのは始めだけ。]
(113) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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["最初"に其処に違和感を覚えた時、 自ら触れようとして咎めをうけたから、なんて口実だ。]
なか、も、きゅんきゅんする、し おちんちんが腫れて苦しい、よぉ…
助けて、…ッぁう
[無知を逆手に、赤く熟れた果実を弾いて欲しいと請い、 願いが叶った後に襲うのは、一時の充実と羞恥と罪悪感と 新たな疑念。
一糸乱れぬ姿で、己を乱す彼の冷静さに、 彼が以前のように、渋々、こうしているのではと。]
(114) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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は、ぁ──… ぅん、…グス、ティ…
[三本目まで従順に受け入れられるようになった頃には、 主の助けなぞ借りずとも不安を散らせるそうな程。
指だけでは足りぬほど熟れた身体は、 寝台に戻っても熱が引かず、主の戻りを待つ間 恐々、濡れた襞に触れ、中指の先を沈めるまでに。]
(115) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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(…違う……ゃだ、…こんなこと、だめなのに)
[もっと、もっと。傍にいたい、誰よりも近くに。 はしたないと詰る一方で脳裏を埋めるのは不埒な妄想。
あの、悪夢のような一夜を、激しさを反芻し 興奮するなぞ──ありえないことなのに。
再び薄氷へと踏み出す一歩は、新たな地獄の幕開け。 より成熟を促し、腐敗させ、朽ち果てるまで続く業。]**
(116) mumriken 2019/10/18(Fri) 00時頃
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