281 緋桜奇譚−忌−
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七星拳 ナツミは、メモを貼った。
kosake 2020/10/09(Fri) 01時半頃
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―今際の際にー
[>>7雨叢雲を鈍らせた隙、志乃の身体を抱きとめたとき。 瞑った瞼の裏、走馬灯ではない意識の隙間を縫うように、女の妖怪の声と共に姿を現す]
『神の力を借りるということは、金魚一匹で払いきることのない代償を負うということだ』
『回収の時間だよ。 君は人からも妖からも誰の記憶からも泡のように消える。 現世の縁を断ち切って、ようやく神の供物に相応しい魂になるんだよ。』
『ひとりぼっちにさせないなんて笑わせるね。 お前があの子を独りにするんだよ』
(21) kosake 2020/10/12(Mon) 00時頃
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それでも… 私はしぃちゃんがこの騒動で起こした未来、孤高の末に一人で…沢山の人から遠い、傷つかない人でなしだって望まれて死ぬよりは―― 私とチトちゃんで、強くて寂しがりなあの子を終わらせてあげたかったの…。
[動画で繋がることを求めたり、強い妖を、亡者であろうと強い者をと言いながら、弱くてもナツミをと傍に置こうとした志乃は、きっと誰よりも他者を求めているように、ナツミには見えたのだ。]
(22) kosake 2020/10/12(Mon) 00時頃
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でも…チトちゃんには酷いことを頼んじゃったね…。 泣いちゃわないかなあ…
[出会った時、お腹が空いたと泣いていた彼女の泣き顔を思い出す。 刺し違えてでも、という意思を見せて彼女に後を頼んでしまった。>>2:=4私が助けを求めたとき、チトセは必死になって駆け付けてくれた。そしてナツミを何度も何度も助けてくれた。 ナツミを殺すことで彼女は傷つくだろうと自惚れてしまうくらいには、好意を受け取っている]
(23) kosake 2020/10/12(Mon) 00時頃
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ああ、二人とも約束…守れなかったなあ… 一緒にお買い物して…パフェ…作ってあげたかったのに
[自分の願いを貫いたことに後悔はない。 ああ、でも本当はこんな終わりじゃなく]
[志乃と、チトセと、皆と。
もっと、一緒に生きたかった]
[そして、チトセが振るう鎌が二人を刈り取る―ー*]
(24) kosake 2020/10/12(Mon) 00時頃
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―視点:名前多き女妖怪ー
『はあ、まったく荼枳尼天の使いか、やってくれたね、こちらの方が先に売約済みだったというのに。 脂の乗った≪金魚≫を横から引っ攫うなんて』
[女の妖怪はつまらなさそうに言葉を吐く。
『神様の力を借りるんだ』 『そうすれば金魚のお前にない力を使い、騒動をおさめることもできるだろう』 『相応の対価は必要になる。例えば君の血肉…行使する力が多くなるならそれに加えて…魂とかね』 『対価は後払いでもいいだろう。どうする?受けるかい?』
知恵を貸してほしいと言われ、貸し与えた。 そして、まんまとナツミは神ではなく<女の妖怪>と契約をした。 それは神の力ではなく、相談料と気付かせないまま、暴利を取ろうとしたのだ。
途中までは良かった。狐がナツミを殺すだけなら、回収の余地があったのだ。 それをあの狐に銀狐と変わり≪全て喰って≫>>10おじゃんにしてしまった。せっかくの契約がパアだ。]
(25) kosake 2020/10/12(Mon) 00時頃
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『仕方ない。もう少しだけ請負人の真似事でも続けて、機会を狙うとするか。』
番傘をひと回しし、暗闇へと消え去った―ーー*]
(26) kosake 2020/10/12(Mon) 00時頃
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