140 Erwachen〜lost wing of Jade〜
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[天空樹《スカイ・ツリィ》の倒壊。 それは尤も近くで起きてしまった。 振動、鳴動、躍動。肌が痺れ、立っているのもやっとな崩壊が始まる]
……っ。
[このままでは、巻き込まれて潰れてしまうだろう。 咄嗟に判断し、拘束を解いて光球へ包みこんで被害が来ない位置まで引き下がる]
あ。
[殺しきれなかった二人も助けてしまったのは>>2:315>>2:327、少女としての甘さ故か、悪になりきれなかった甘さ故か。]
えっと…うん、一回、やめよっか。
[言語化できない気まずさに、目を逸らしながら]
(0) 2014/11/17(Mon) 00時頃
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……なんで、助けたんだろう。
[協力者が琥珀によって《バグ》にあてられた>>50ように、自分も心《バグ》を生んでしまったのだろうか。 すぐに、それは無いと首を振る。そんなこと、Reina《おかあさん》は望んでいない]
……そうだよね、おかあさん。
[災厄の琥珀《ディザスター・アンバー》を胸に抱き、そこで見ているであろう母を探すように目を細め。 空を仰いで"母の温もり"に浸る]
(69) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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―終の楽園・Side:Reina―
[娘が予想していたように、母は確かにそこに居た。 しかし運命は。誰もが―観察者《ディオサ》自身さえも予想していない方向へ転がり始める。 《ソラ》と《チ》に広がる罅。崩壊する天空樹《スカイ・ツリィ》 黒い雨に染まる街と、赫い影に染まる娘。]
……違う。
[これは世界に飽いて倦んだ女神の望む展開である。]
……違う。
[これは世界を惡んで恨んだ女神の臨む絶望である。]
違う!!違う!!違う、私は、私はこんなことには… こんな……こんな筈は……っ!!
[金髪を掻き乱し、やがてぐったりとへたりこむ。 漸く気付いた。気付いてしまった]
(70) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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私は…っ、なんて事を…っ!!
[妹達を愛していた事に。 世界を、愛していた事に。]
[女神《ソフィア》が人に入れこんだように。 賢者《ルキフェル》が人を導いたように。 観察者《ディオサ》もまた、人を愛していたことに。]
どうして…どうして…
[ゆらり、ゆらり、と立ち上がり、世界を写していた鏡《スコープ》を引き倒す。 ふらり、ふらり、と歩みを進め、楽園樹《ヘブン・ツリィ》へ手を伸ばす]
(71) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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ごめんなさい、Eli。 私は、何も母親らしいことは出来なかった。 私は全て間違っていた。狂っていた。
ソフィア…貴女のように純粋に、人を愛せなかった。 ルキフェル…貴女のように聡明に、人を導けなかった。
[災厄から遠ざけようとする妹>>2:76の努力虚しく、姉は負に染まってしまった。 大事な妹を二人も失い空虚《からっぽ》になった心には。エリが持つことを許されなかった心には。 既に沢山の、歪み《バグ》が生じていた。]
ごめんね、Eli。 おかあさんも、貴女のことが大好きよ。
[そして、母は。惨禍の翡翠《カラミティ・ジェイド》へと触れる。禍々しい程の負に包まれながら、その鋭い切先を己の喉元へ向け ]
(72) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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――サヨナラ。
[最悪の決定を、下してしまう。]
(73) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[最期の言葉と共に赤を散らす観察者《ディオサ》 ころり。指先から零れ落ちる「翡翠の左翼」は割れた鏡へ沈むように入りこみ、娘《Eli》の元へと渡った。 狂気に染まり、負に溺れた観察者《ディオサ》は最期の瞬間まで気付くことは無かった。]
(74) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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[Eliという名に篭められた本当の意味を。 母として、観察者として、取り返しのつかないことをしてしまった罪を**]
(75) 2014/11/17(Mon) 22時頃
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おかあ…さん…?
["母の死"と共に、起動する負《プログラム》]
"An error occurred in command(Eli). Command cannot be executed."
[創ることを覚えた母はしかし、育てることまでは出来なかった。 《Eli》―エリ。破滅の女神《Eris》とは違う、Reina《母》に隠されたメッセージ。 Eli《娘》は母の智識を飲み込んで、母の愛《キョウキ》を取り込んで]
…あは。
[ 「翡翠の左翼」も、身体に吸収する ]
(86) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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≪ Eliminate―殲滅― ≫ 起動。
[満面の、無邪気な笑みを湛える少女は。 全てを終える為に動き出す。]
さぁて…まずは力を持った者を消してしまいましょうか。 んー…街ごと壊したら解析者《デバッガー》が怒っちゃいますかねぇ…? 私としても彼とここで袂を分かつ訳にはいきませんし…あ。
[饒舌な独り言をかましつつ、思いついたとばかりに災厄の琥珀《ディザスター・アンバー》を取りだし、左眼に取りこめば]
(87) 2014/11/17(Mon) 22時半頃
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……嗚呼、成程。 あくまさんは賢者《ルキフェル》というのですね。
[左眼で得た知識を己に吸収《インプット》する。 それから右手を空に翳し、蠢く影を巨大な兵士へと変えた。家屋の高さを優に超えるその兵は建物を薙ぎ払い、女王《Eli》の傍へ控える]
誰から壊しに行きましょうか…楽しくなってきましたね。
[くすり。邪悪な笑みを浮かべて。]
(89) 2014/11/17(Mon) 23時頃
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あら、貴方が来るのですか。
[巨大な影の兵士。その肩に乗り、力《オーラ》が迫るのを待つ。暴れれば、これを止めようとする誰かが来るだろうと予想はしていた]
いいでしょう、私は待ちましょう。 [その時を静かに、待つ。]
(116) 2014/11/18(Tue) 00時頃
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お久し振りです、かみなりさん。 あ、実はそんなに久し振りでは無いのでしょうか?私は翹望しておりましたが。
[ふわり、と兵士の肩口から身を乗り出し、地へ足をつける。 今迄浮かべたことの無い笑みを浮かべるその左眼には琥珀が煌めいて]
…あら。それを確かめに来られたのでは無いのですか? 私から勝負の腰を折ってしまったこと、実は申し訳なく思っていたのですよ?
[ころころと鈴の音のように微笑う。 狂気を凶器に変えんと影は蠢き出番を待つ。 自我を持たなかった少女は、琥珀と翡翠の狂い《バグ》を呑みこむには丁度良い器だった。]
(125) 2014/11/18(Tue) 01時頃
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100%の力で無くても充分お強いでしょうに…ですがまあ。 貴方が楽しそうだからそれで良いでしょう。私は許容します。
[電気の帯びた槍>>130を持つ彼をちらりと見、巨大な兵を一度下がらせる。 対峙するのは、少女と雷神になり]
《ソラ》の守護者…いや、比類なき雷神《トール・ド・ヴィン》…いや、やっぱ今のままでいっか。 かみなりさん。Eliの名に掛けて貴方を――
(132) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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――殲滅します。
[左手を翳し、五指から無数の黒い針を放つ]
(133) 2014/11/18(Tue) 02時頃
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容赦無いですね…これでも子供なのに。
[無論、そんな事を理由にするつもりは無い。だからこその冗談を口にすると直撃を免れる為に飛び退る。 バチ、という電気が弾ける音。静電気で前髪がふわりと浮き上がる]
その電気厄介ですね。止められません?
[背後の巨大な兵が家屋を壊すのに合わせ、蜘蛛の糸のように鋭い糸を張り巡らせ]
――狂気≪マニア≫
[触れれば肌を裂くその糸を張り、一時的に防衛線を創りだす]
(147) 2014/11/18(Tue) 10時半頃
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……ごめんなさい、かみなりさん。貴方に冗句が通用しないことを失念していました。 おかあさんの記憶で、分かっていた筈なのですが。
[そういえば、何故Reina《おかあさん》は自分へこんなものを贈ってきたのだろう。見ているらしいことが分かって安心したが、急な介入《プレゼント》に疑問を抱きかける。 が、そんな事を考えている暇は無いようだ>>154]
ええ、有難く。 吸収して、学習して、血にして、骨にして。 貴方も世界も、殲滅します。
[雷使いにピアノ線を使用したのは間違いだったかも知れない。その考えは、彼のモーションを見てようやく理解するのだけれど。]
(163) 2014/11/18(Tue) 19時頃
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ぐっ……!
[ピアノ線を伝い走る電撃に顔を顰め、指を離す。高熱に触れた鋼糸はその形に赤く光り、ぷつりと切れる。 常人であれば崩れ落ちるであろう電撃。直撃でないとはいえ耐えられるのは人の子ならざる力か、琥珀と翡翠の力か]
……拙いですね。腕も碌に上がりません。
[しかし、暗器が暗器としての意味を成さなくなった。選択肢を一つ削り、次の方法を考え。 痺れてぎこちない右腕を動かし、手で銃の形を作り、実体を持った影の銃弾を放つ]
(164) 2014/11/18(Tue) 19時頃
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貴方も剛の者ですか…銃弾を受けるという発想が想定外ですよ…! ――誓い《ホルコス》!!
[攻撃の手を緩めることは無い。 影の助力を受けながら腕を前に出して庇う姿勢をとる彼>>167へ飛びこみ、左手に鋏を持って]
喰らえ……!
[雷槍が厄介なら、それが振るえない射程に行けばいい。 鋏を喉元に突き立てようと、腕を伸ばす]
(170) 2014/11/18(Tue) 19時半頃
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……っ、馬鹿、ですか貴方は…!
[躊躇無く左目を犠牲にする姿>>177に怯んだ隙に捕らえられる。抜けだそうと身を捩っても、強い力に阻まれ。 きっ、と空を睨めつけ右の掌を突き出す]
惨禍の翡翠≪カラミティ・ジェイド≫…私に、力を……!!
[掌には、鈍く瞬く翡翠がコアのように突き出ていて、]
(195) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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[ドオオオオオオオオオオン!!!!!!!]
[閃光と爆音。 今まで貯めこんできた翡翠の力《オーラ》が、最も大きな影と共に放たれる。 翡翠色の力《オーラ》と、蠢く影のエネルギーが周囲へと放射して……]
(196) 2014/11/18(Tue) 20時半頃
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……まったく、勘弁して下さい。 これでも戦いを教えてくれたのは貴方じゃないですか。
[雷と、力と。全てが終わったその場で、対峙するように立っていた。 ゆっくりと語られる言葉>>201に呼応するように、緩やかに笑う]
全力には、全力で応えるのがマナーでしょうか。 護れたかは、私には判断できませんが。
(216) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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……私は、愉しかったですよ。
[肌の一部が焼け爛れ、髪の一部が縮れ、服の裾も焦げ、溶け。 それでも少女は、観察者《ディオサ》の娘としての誇りを抱いて毅然と立っていた]
貴方と戦えたこと、感謝します。
[彼の姿を見届けるのと同じくして、どさり、とその場に崩れ落ちる。 雷の直撃を受け。翡翠を暴走させ。 無事で居られる筈もなく。
巨大な兵は、いつの間にか霧散していた。]
(218) 2014/11/18(Tue) 21時半頃
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[ぐつり、ふつり。 影は蠢く。]
[ぐらり、ふらり。 影は揺れる。]
……おかあ、さ…
[少女は、母が死んだということを識らない。]
(224) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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[倒れこみ、ぴくりとも動かない少女。 ただ右手に埋め込まれた翡翠だけが、鈍く煌めき、影と同じように蠢く。]
(225) 2014/11/18(Tue) 22時頃
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