184 【RP】Septimo Oves Errantes【R18】
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[ジタバタと暴れられてしまえば、こちらで押さえ込むのは容易ではない。…が、未だ雑音を撒き散らす人形をそのまま放っても置けずに。 手を伸ばすその先、黒髪の警察官を>>78ちらりと見遣ったか。]
(80) 2016/02/26(Fri) 05時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/26(Fri) 05時半頃
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[恐らく噴出する血液は、その近さゆえに警察官の彼(>>84 ケイイチ)にもかかってしまったことだろう。 血の赤みというのはあまり好きではなかったが、他人が濡れようと気には止めず。 ただ一心に、その醜く汚い"声"を奪ってしまおうとペンを突き立て────
彼が、口を塞ごうとしたなら、掛かってきた体重に驚き、少し重心が振れてしまったかもしれない。それから「嗚呼彼も同じ考えか」と。
……尤も、その違いにはすぐに気づくのだろうが。]
────ッ、何を…!!
[それがどんな形状のものか、なんて見てる暇は全くなかった。突き出されたナイフ(>*7)を避けるために後ろへ下がるが、きっとそんなちょうどよくいくわけもあるまい。
避けようとしたおかげか、深く突き刺さることはなかったものの、……男の片目を塞ぐには十分。]
(93) 2016/02/26(Fri) 12時頃
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[呻きにも近い声で、その姿を追おうと声を向ける。……ああ、だとしても。彼はその扉の向こうへ行ってしまうのだろうか。
まだ息をしている、気持ちの悪い気味の悪い、不自然な動きをしている。人形なのに。
想いは溢れるばかりで、続く声は血で咳き込み消えた。
きっと、東洋の美しい人形が訪れたのその後だろう。男は彼女の存在には気付かぬまま、恐らく本に埋もれるようにして、棚に寄りかかっていた。
ナイフは三本。一つは瞳に、一つは脇腹に、一つは肩に。]
嗚呼、神よ……。私をお守りください……
[痛む瞳を押さえながら、きっとそう呟く姿が見えたに違いない。]
(94) 2016/02/26(Fri) 12時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/26(Fri) 12時頃
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[……そういえば、所持していた【色欲】のファイルだが。
……きっと、本に埋もれた拍子にその中に紛れ、
嗚呼、もう男自身でもどれがそれだかわからない。]
(95) 2016/02/26(Fri) 12時頃
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[コツリ、コツリ。 規則正しい足音(>>96 サクラコ)は耳に届いていたとしても、きっとそれに意識を払う余裕などなかっただろう。 ナイフを抜いた瞳からは、止めどなく血が流れ出て、……麻痺しすぎて感覚が薄い。]
……は、…い…?…ああ、…サクラコ、でしたか……
[聞こえた声>>97に、ふと顔をあげて。無事な方の左目でその姿を捉えようとしたが、さて見ることはできただろうか。 目の下に滴る血を彼女が白いハンカチーフで押さえようとするならば、 ははと情けなく笑みをこぼしてから]
……美しい、貴方に……血は、似合い、ませんよ……
[なんてやんわりと拒んでみただろう。…尤も、その手を押し退けたりはせず言葉だけなのだから 彼女のしたいように出来たのだろう。
(98) 2016/02/26(Fri) 19時頃
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ああ、あの黒髪の彼が連れ去った醜い人形は、さてどうなっているのか。…ああ、喉元にペンを残してきてしまった。 …煩い声はきっと向こう側に消えて、聞こえなくなっていただろうか?聞こえていたならば、きっと苛立ったままだろう。]
警察の、彼ですよ……。……ああ、……痛い。……私としたことが……
[あの男は自分にとっての障害だ。 …ああ、それならば排除しなければならない。 彼が自分を攻撃した意味も、知らないし理解できないし…それが必要とも思えずに。
ナイフが抜かれたなら、顔を顰めつつそれを見つめたことだろう。流れる赤が紫色のスーツを染めていくのなら……ああ、この仕返しもしなければ、なんて。
こんな状況下でもきっとサクラコにはいつもと変わらぬような笑みを浮かべてみせようとするのだ。]**
(99) 2016/02/26(Fri) 19時頃
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[強めに傷口を押さえられれば、びくりと体が動いただろう。…だとしても、サクラコが赤く染まるハンカチーフを握る姿は ああ、あまり美しくない。 いつもだって、飾るための人形はあまり傷をつけないように細心の注意を払うのだ。中身を取り出す時のみ、それ以外の傷はあまり好ましくない。
青白い顔が見えれば、もっと青くなれば美しいのに。なんて内心独り言ちただろう。
肩に刺さるナイフが抜かれれば、溢れる血液ときつく結ばれた紐に眉を顰めただろう。 彼女があの警察官が消えた扉の方に歩み寄る間に、落とされたそのナイフにゆっくり手をのばしかけて────────辞めた。]
……あの男が、怪我を?…私の知る限りでは、していないはずですがね……。その、血は……醜い、人形が。
[右目を押さえたまま、本棚に寄りかかり立ち上がろうと試みる。…しばらく休めは、きっと立ち上がれるようにはなるはずだ。 …自身のペンと、あの人形と。…それから、自身の邪魔をしたあの男を排除しなければ。
だから、きっと彼女の手がナイフに伸びていたとしてもそれには全く気づくことはなかっただろう。
ぐらりと体が揺れながらも、ゆっくりゆっくりと、立ち上がろうと。
(115) 2016/02/26(Fri) 21時半頃
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……え?流しますよ。特に、美しく着飾る前の人形なんて……特に……
[だからしっかり血抜きしなければならないのだ。その臓物も、しっかり取り除いて。腐敗した匂いは美しくないから、腐敗が進みにくい薬品や、そのために冷えた部屋だって用意した。 だからこそ、サクラコ>>117の言葉には心底不思議そうに首を傾げただろう。 感情の消した顔など見えずに、ただぱさりと落ちる黒髪に魅入られて。
そう、薄らとはいえ前の見える灰色の隻眼は、彼女を見ていた。
構え直されたナイフが見えなくとも、彼女の黒髪を見ていた。
(122) 2016/02/26(Fri) 23時頃
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[嗚呼、腹が、瞳が、肩が、掌が、痛い。
美しい人形が、今こうして己に刃を向けている?────何故?
肉が刃を食む感覚がする。 文字通り男が力を込め押し返せば押し返すほど、彼女がこちらに刃を押せば押すほど>>130、そのナイフは掌に沈み込んでいく。 彼女の手の震えになど気付きはしなかったが、肉が完全に刃を飲み込めば……きっと、きっとその柄を掴むことができただろう。]
すぐにきっと、貴方も気にいるはず、だ…ッ!本来の、美しい、完成された、人形に……ゲホッ…!
[力を入れ過ぎたからか、血で噎せて赤を吐く。きっと彼女の両手にも、その片鱗がかかったことだろう。 右目を押さえていた手は、とうにそこを離れていて。彼女の肩を掴もうと赤いその掌が伸ばされていたか。
────その時、体が横に倒れた。
おそらく横倒しになる彼女釣られ、自身も半ばその体に凭れるかたちで、共に資料の山に倒れこんだだろう。……だからなのか、地に着いた拍子に脇腹に刺さるナイフがさらに深く、肉を抉る。]
(132) 2016/02/27(Sat) 00時頃
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[低く呻き、額は汗ですっかり濡れていた。 彼女がこちらを見たならば、はぁ、はぁ、と浅い呼吸を繰り返しながらも、その身を起こそうとする姿が目に入っただろう。 咄嗟に、痛む脇腹に手を当て 呻く。
襲い来る激痛に、堪らず眉が寄せられる。
嗚呼、先程の男といい、この女といい、どうしてこうも人を傷つけることを厭わないのだろうか? 私はただ、元の形に正そうとしているだけだというのに。]
……ぁ、…ッ……グ、……は、ぁ……神、よ……何故、この……このような……残酷なものを、……お造りに……ッ、…
[ポツリと呟きながらも、身を起こそうとしてはグシャリと地に伏せる。…ああ、先程刺された掌のせいで、片手ではうまく体のバランスを保つことができない。
赤く染まる傷ついた右目と、あまり焦点の合わぬ沈んだ灰色の左目で彼女>>131をただ、見つめていた。]
(133) 2016/02/27(Sat) 00時頃
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["ヒウラ"など極東の小さな島国の人間>>134など、畜生にも劣る。そのような人間の家がどうなろうと、知ったことか。
口に出すことは叶わずとも、本心は変わらず。
ただ彼女が美しいというだけで、それだけで充分価値が増すというのに。その価値を見出したというのに、何故こうも抵抗されなくてはならない?]
…その、口で……神を、語ってくれるな……
[彼女の唇から漏れる言葉の意味は理解できなくとも、東洋の民から我らの父を愚弄する言葉を聞くのは────何とも、不愉快。
立ち上がろうと、何度も体を起こすが その力もとうに体には残っておらず。ただ、せっかく起こしかけた体を上から押さえつけられれば低く呻いただろう。]
(138) 2016/02/27(Sat) 01時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/27(Sat) 01時半頃
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[フォンブリューヌ家の名に恥じぬ様、と権力に固執した父の口癖だった。…遥か昔の第三王子の分家の親戚。…血筋、家柄は古く由緒正しいとはいえど 政界でも夜会でも目立った経歴は殆ど無かった。
第三子まで爵位を譲られる権利が平等にあるフランス国内で、フォンブリューヌ家は少々異質であった。 父も、母も、長子であるシャルルばかりを愛でるのだ。父に似た栗毛に、父に似た珍しいグレーの瞳。……何もかも父にそっくりなシャルル。
与えられぬなら、奪えばいい。
幼心に感じたその小さな欲は、兄を殺した。その訃報を聞いたときは本心から悲しみ、それから喜んだ。────「母様に撫でられるのは僕だ。父様に嫡子として期待されるのは僕だ。」
母が病に倒れた際も、本当に悲しんだのだ。頭を撫でてもらうことなく、母は死んでしまうのかと。その裏で……、嗚呼倒れ伏した母はなんと美しいのかと頬を染めたのを、男は今でもよく覚えている。
────すべては、そこが始まり。
……それからずっと、「可哀想な子」「不気味な子」とニコラは呼ばれ続けていた。夜会に出れば、噂され。…付き合いで訪れた家からは哀れみの表情を浮かべられ。
(150) 2016/02/27(Sat) 04時頃
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そのどれも、この男の心には響かぬ。
「何故、この者たちは動いているのだろう?」
蝶よ花よと育てられた少女達は、決まってお喋りで、それから媚びへつらうように男性に笑いかける。……醜い。 あの時の母の方が、よほど美しい。 きっとあまりの醜さに、彼女たちは己の醜さを自覚できていないのだろう。
リゼットだけは違う。 彼女は美しく、そして穏やかだった。 誰よりも。 尤も、────────初めて彼女を抱いたときには、陸に打ち上げられた魚のように跳ねる彼女に、気味の悪さを感じたのだが。]
(151) 2016/02/27(Sat) 04時頃
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(リゼッ……ト……)
[それから彼女は一度も抱いていない。 その一度で子供を授かったのは、幸運なのか不運なのか。
生まれた赤子は、その寝ている姿以外を見たことがない。大きくなってからは、その姿を微笑ましく眺めたりもしたものだが。
──────リゼットと男に似て、美しい金の巻き毛に、碧の瞳。透き通る肌に林檎のように赤い頬。まさしく、人形と形容するに素晴らしい。
そう、人形。 動くあの女共はきっと、出来損なってしまった人形なのだ。リゼットも、ララもそう。 こんなにも美しく作られているのに、何故か醜い声を授かってしまった。
今まで感じていた「異様な気味の悪さ」の正体は、きっとこれなのだ────。]*
(152) 2016/02/27(Sat) 04時頃
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────今──── [男は、遥か昔の夢を見ていた。 リゼットとララを"美しく"した際の夢。
ララは、生きていれば今は社交界へと足を運ぶ年齢だろうか?
美しい人形となった彼女は、もう何も語ることはない。本当に、本当に愛おしい娘。 ああ、あれほどまで器量が良く、愛らしい顔をする少女など、世界で彼女だけだ、と男は賞賛していた。
……さて。それも全て夢の中の話。 現実の男は、たった今別の美しい人形の手でその目玉をくり抜かれ、飲み込まれ、まさに今、腹を捌かれんとしているのだから。(>>148>*28>*29>>149 サクラコ)
意識を失ってからどれほどが経っていただろうか? きっと彼女は、眼球を呑み込むことに必死で、──────肩口の傷が塞がりつつあることに、気づかなかったのだろう。いや、そもそも予想をしてなければ気づくのは難しいか。
傷ついた右の眼球も、その血で赤く染まってはいたが……きっと傷は塞がりつつある。]
(153) 2016/02/27(Sat) 04時頃
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……、……
[腹や左掌はナイフが抜かれることのないまま塞がってるのだから きっと気づくことは難しかったろう。
そう、ゆっくりと。 男は今まさに───────短な白昼夢を眺めていた。
きっと、その胆嚢とやらが取り出されようと腹に突き立てられれば、その前にビクリと体が再び震え……意識を取り戻すこともあったかもしれない。]**
(154) 2016/02/27(Sat) 04時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/27(Sat) 04時頃
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[この女の事情など知るものか。
……いや、美しい人形が人体を食らった、などと聞けば きっと酷く失望するのだろう。
前を肌蹴させられたなら、程よく鍛えられた筋が見えたことだろう。もっとも、その姿を晒すことは殆ど無く、きっと起きてから男は狼狽するに違いない。
下方に動こうとする、いや 体内に深く潜り込もうとする小刀を握るその手>>157を、男の右手が拒むように掴んだ。]
……ッ、…いっ、たい……なにが……
[その手をぐぐ、と押し返す。 その力は先ほどの息絶え絶えの時とは違い、しっかりと腕に力が入っていた。
その小刀を抜くことが叶ったなら、そのまま彼女を突き飛ばすだろう。…不思議と、痛みがあまりないのは寝ぼけているからか。
(私は、一体……?)
そう、まさに先程この女の手によって命は潰えたはずではなかったか?…納得のいかぬまま、それでも辺りの状況見てみれば────寸刻前とさして変わらぬ。
(161) 2016/02/27(Sat) 09時半頃
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脇腹に刺さるナイフは、不思議と痛みを訴えず。…それから、肩口も痛まぬ。…最期に記憶のある首の後ろに手をやるも……そちらも傷一つない。]
一体、どうなって……
[ああ、やはり悪い夢を見ているのだろうか? 死んだと思ったのが夢なのか、それとも今が夢なのか。
……そういえば、と。
先程とは見えなかった目が逆な気がして───────男は、その左目に指を当てた。
そこは、空洞。]
────ッ!!
[嗚呼、やはり悪い夢だ。 考えられるとするならば、自身に刃を突き立てていた……この女しか考えられるまい。
そう、目の前の黒髪を見つめていたか。]
(162) 2016/02/27(Sat) 09時半頃
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……この目は、貴方が?……嗚呼、最悪だ。…まともに見えやしない……。危険なのは、余程そちらじゃあないか……
[カタカタと震える相手を見ながらも、不思議と心は落ち着いていた。目の空洞に手を添えるとグチュリと水音が響いた。……嗚呼、あまり美しくない。
そう、確かに死んでいた。
ならば今のこれはなんだ?]
これは夢なのか……それとも、……ララは……
[譫言のように呟きながら、目の前でガタガタと震える女を見つめる。……その動きこそ酷く気味が悪く───その姿は愛娘を彷彿とさせる───、その青い顔は愛おしく見えた。
右目は不思議とあまり痛みがないもので、寧ろそれより彼女に小刀を突き立てられた左腹部が痛む。そこを左手で押さえようと試みて────刺さったままのナイフに気がつくだろう。そのままでは腹に刺してしまう。押さえずに、起き上がり立ち上がる。 恐らく立ち上がろうとした時に、いくつか資料が飛んでくるだろうか?]
(165) 2016/02/27(Sat) 11時半頃
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……嗚呼、こんな格好で失礼しました。…服も、ボロボロで……。先程も、女性に美しくないなど……暴言にも程がありますね。
[恐らく彼女が資料投げた理由は違うのだろう。だというのに、的外れな謝辞を述べてしまうのは男の気質故か、はたまたただ寝ぼけているだけなのか。
彼女の元へと歩き出そうと足を出したその時、
パァン、と破裂音が空気を裂く。(>*34)]
発砲…?!
[足を止め、音の方向を振り向く。ああ、さっきからこんなことばかりじゃあないか。……これは本当に長い悪夢を見てるのかもしれない。
肌蹴た服のまま、髪を乱すようにくしゃりと手で歪めた。本当、散々な日だ。 ちらりと彼女を>>164を見る。彼女は震えていただろうか?……ならば、ほら。
紳士の役目というのは女性を守ることだろう?そう言わんばかりに、彼女に歩み寄ろうと。]
(166) 2016/02/27(Sat) 11時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/27(Sat) 11時半頃
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[左手の窪みのせいか、少しだけバランスを取りにくい。…だとしても、満身創痍の先程よりはマシだろう。
彼女のそばに歩み出したのは良いが、彼女に何かしようとする気は起きず。────尤も、彼女が本当に物言わぬ完成品となったなら ずっとずっと美しくなるにちがいないのだが。
……寧ろ彼女>>167に何かを求めるとすれば、元は自分のものであった瞳だろうか?だとしても、一度とりだされて仕舞えば容易に戻すことができないのは十分知っていた。]
ララ。…嗚呼、貴方はララを知っているのですか?
[ララ、と愛しい娘の名を呼ぶ声は優しげ。 男の脳裏に浮かぶ愛娘は、家の大きなソファにちょこんと座る、青いベルベットのドレスをその小さな身に纏う姿。…その頬は青白く、それから美しい瞳からは感情どころか"生きた心地"すらしない。
ララはいつだって、大人しく家で待っている。それで、温かく出迎えてくれるのだ。
だから、帰らなければならない。 愛しいララのために。
へなへなと床に座り込む彼女>>168には、容易に追いつけたに違いない。銃声には驚けど、生憎そんなものは聴き慣れていた。 双眸を固く閉ざし、耳を塞ぐ姿には悲しげに眉を下げて見つめた。]
(170) 2016/02/27(Sat) 14時半頃
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……ああ、……そんな怖がらなくても。女性が涙をこぼす姿というのは……心に痛むものがありますね…。
[どうしたものか、と溜息をつく。 "心に痛む"と口では言ったものの、実のところ恐ろしいほど穏やかで、彼女の涙には気味の悪さしか感じていないのだが────嘘も方便。
膝をつく彼女>>169と目線を合わせるようにしゃがみ、その手を重ねようとして────ああ、こんなものが刺さっていては彼女にも刺さってしまうか、と抜こうとしただろう。
だとしても、初めからそういうものだったかのようにしっかりくっ付いているナイフは引き抜けずに、結局右手のみを彼女の手に重ねようと伸ばしたか。]
……サクラコ。…あまり怯えないでください。私は、見ての通り無事のようですし……それに、貴方が私にしたことは誰にも言いませんから。……嗚呼、でも一つだけ。
[耳を塞ぐ手を無理やりその耳から話そうとして、穏やかな笑顔のまま。]
……私の目は、どうされたんですか?
(171) 2016/02/27(Sat) 14時半頃
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[艶やかな黒髪がはらはらと舞う。…嗚呼、やはりその色は美しい、なんて少しばかり見惚れていたが その答えが否定なのだということを知れば、少し悲しげに眉を下げた。
それでも、娘の名を他人の口から聞くというのはなんとも嬉しい気分だ。やはり、彼女は娘の側に置くに相応しいだろう。]
……娘ですよ。今…13歳で、とても愛らしく、可愛い子です。
[聞いてもないことを、喋る。 恐らく声は先程よりさらに柔らかくなったに違いない。…まさかその姿が言葉通り「人形」になっているとは、きっと想像もつかないだろう。
空洞になった片目と、赤にまみれながらもその色を失わない灰色の瞳で彼女を見つめた。 怯えたように体を震わせる姿は、ああ気持ちが悪い。
それから、彼女の瞳か再び伏せられれば 言えないようなことなのか?と少しだけ邪推。まさか"食べた"などとは夢にも思わないのは、きっとこの男が食人の趣味がないからだろう。]
────、……薬に?人の眼球が薬になるのですか?……貴方は何か病気でも?
(179) 2016/02/27(Sat) 18時頃
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[感染症ならば娘の側に置くのはあまり良くないだろう、などと自分勝手な想像から問うてみた。…"薬に"などと宣うなら、彼女>>176はきっと自分の眼球を返してなどくれないだろうか。壊してでも奪うべきか?────いや、この人形を壊してしまうのは勿体無い。
謝罪を述べられても、そこに込められた感情など興味もなく ただ流すのみ。相手が視線を下げれば、不思議そうに首を傾げただろう。
右手を握りしめられれば、その体温を疎む。 彼女の右手が自身の胸に伸ばされれば、シャツが開いたまま露出した左胸に、ピタリと手が触れたか。…口許には先ほどと変わらぬ微笑を浮かべたまま、内心ではその手を疎んで。]
ジョーブツ、とは?そのような言葉を聞いたことがないので分かり兼ねますが……。
嗚呼、そういえば。貴方は学がありそうだ。 ハンムラビ法典というものをご存知ですか?あの内容は如何にも野蛮で、愚弄すべきものだとはよく言いますが……、私はね、あれ、結構好ましいと思っているんですよ。内緒ですよ?
…嗚呼、でも貴方のその瞳を壊してしまうのは……凄く惜しいですね。せっかく完成された形だというのに。
(180) 2016/02/27(Sat) 18時頃
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[彼女の握る手>>178を、握り返す。 温もりは好きではないが、社交界に顔を出せば自然と慣れたもの。
男は適応能力が高かった。────いや、単にあまり周囲に興味を持っていなかったからこそ、突然の変化も容易く受け入れられたのだろう。
そう、「静か」であればなんでも良い。]
……おそらく夢とはいえ、娘に会わせていただいたお礼に……貴方にも少しプレゼントをしようかと思いまして。
[微笑みと共に、そのまま彼女を抑え込むように押し倒してみようか。……その後は簡単。腕に刺さったままの抜きにくいナイフを、肉を引きちぎってまで無理やり抜いては彼女の口内に入れようと。]
(181) 2016/02/27(Sat) 18時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/27(Sat) 18時頃
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["見下す"など言われたならば>>186きっと目を丸くして否定したに違いない。男は寧ろ、「美しく存在している人形」を慕っているのだ。……崇拝といってもいい。
だからこそ、醜いものが余計に許せぬ。 それが娘や妻など、身近な愛すべき存在ならなおのこと。
病のことを聞けば、ご丁寧に彼女が言葉を並べる。まるで言い訳のようにも聞こえるそれは、彼女の行動原理となっているのやもしれない。
(……嗚呼、この女性も……)
その美しさを自ら台無しにしてしまうのは、今まで見てきた数多くの女性のほぼ全てがそうだ。男はひどく残念に思い、彼女の言葉が並べられる間に────一つ、名案を思いついたのだ。]
[彼女が逃げようとしたのか手を引く力に合わせて、抑え込んで仕舞えば────ああ、なんと容易く押し倒せたことか。
資料の上に散らばる黒い髪は美しく、また男はより一層笑みを深くしたことだろう。 手早い動きでナイフを左手から抜くと、それを彼女の口内に突き立てた。]
(189) 2016/02/27(Sat) 21時頃
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は、ぁ……無理やり抜くと、やはり痛みますね……
ああ、動かないでください。ナイフで切るのは初めてなので……失敗してその綺麗な顔に傷を残したくありませんから。
[にこりと優しく微笑みかけて、彼女が口を閉じてしまわぬよう血塗れの左手を顎に添えた。
目的は、喉の奥。 声を出すと言われる部分だ。
当家の侍女は、皆その部分を切除してある。
────美しい人形、ああそれでも動かなくなってしまうと困る。そう悩んだ果てに、男はその方法を考え出した。
切って仕舞えば、聞こえるのは呼吸音と掠れた空気混じりの声のみ。…自分でも漸くその醜さが自覚できたらしい侍女達は、挙って沈黙するようになった。]
(191) 2016/02/27(Sat) 21時頃
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[頭蓋など誰が砕こうか?刃はまっすぐ下に下ろされているのではなく、口蓋垂、咽頭を通りそれから声帯に向かうために斜め手前に向かい差し込まれているのだから。
開いたまま動かぬようにしたのもそのため。 閉じてしまえば、その入り口が塞がり、とてもじゃないが男の力では丁寧に切ることは叶わぬ。]
……も、少し……!
[彼女の腕の抵抗に遭いながら>>193推し進めるのはなかなかに至難の技で、ゆっくりゆっくりと奥へ到達し……きっと、目的の声帯襞は簡単に切り裂くことができただろう。
だから、そう。慢心していたのだ。
まさか彼女がその先の死を望んでいたなどと、あの抵抗から察するに夢にも思っていなかったのだ。]
……!!
[行き先の狂い、完全に力の抜けていた刃先が……彼女の舌の根元を切り裂く。恐らく男は驚き、すぐさまそのナイフを引き抜こうとしたに違いない。…それからナイフを床に投げ捨てて。
舌の塊が彼女の喉を塞ごうと言うのなら、そこに手を突っ込んで取り除いてみせようか。舌を切ると残った部分が圧迫し窒息死するのだと誰かに聞いた覚えがある。
……嗚呼、折角美しい人形が!!窒息して顔が膨れるなど全く美しくない!!!]
(195) 2016/02/27(Sat) 23時頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/27(Sat) 23時頃
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[────男は今、胸が高鳴っていた。
こんなに感動したのはいつぶりだろうか?
だからこそ、その死はすぐになかったことにされてしまうことを、すっかり忘れていたのだ。
今は熱を持っているその体>>198も、やがて冷たくなっていくのだとおもえば その熱さえも愛せる気がした。愛しい妻や、愛すべき娘にしたのと同じように────いや、似て非なるものなのかもしれない────つよく抱きしめれば、熱の弱まった指先で肩を押されでもしただろうか?]
嗚呼、これこそ本当に美しい……!神よ、貴方に感謝します…!!
[確実に失われていく魂に、心の奥底から歓喜して……男はその美しい東洋の人形を抱き上げただろう。
腕に掛かる重みは、その美しさを得た証。
……瞳を閉じ、青白い頬を浮かべる彼女はやはり美しく、男は満足そうに微笑んだだろう。────すっかり、自分の身に先程起こったことなど忘れて。
抱き上げたまま、さてこの人形をここから出るまでに何処にしておこうか?と暫し辺りを逡巡させ────────あの、醜い人形と黒髪の警官の消えた扉を見やったか。]*
(199) 2016/02/28(Sun) 00時半頃
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許婚 ニコラスは、メモを貼った。
2016/02/28(Sun) 00時半頃
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[きっと男が冷静であったなら。 このあと彼女が起きる可能性も考えて、喉を暴き声帯ごと取り出してしまったに違いない。……だがしかし、今男は非常に高揚していた。
先ほど彼女の喉を塞いだ舌先は、先ほど取り出した際に放り、男が立ち上がった際に踏み潰してしまったかもしれない。…男はグチュリとしたその音さえも忘れていたのだから、気づくこともなく。
男はシャツの前を閉めることも、自身の腹部に沈んだままのナイフを抜き取ることも忘れてしまっていた。]
(……あの扉の向こうになら安置できるような場所があるだろうか?出来る限り誰にも触れることができぬよう、綺麗にしておかなくては……。)
[臓物を取り出すにしても、縫合するものを何も持ち合わせていない。普段は家に招く側のため、持ち歩くこともなかった。
血の気が失せ、色の無くしたサクラコ>>203を腕に抱えたまま……その扉が開かないか、ガチャリガチャリとノブを回してみただろう。 そうこうしているうちに、彼女が生き返って仕舞えば、きっと落胆してしまうのだ。────もしかすると、抱えていた人形を思わず落としてしまうほどに。]**
(207) 2016/02/28(Sun) 03時半頃
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