131 SACRED JUSTICE ―闇の正義と光の祝福―
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……貴方にとっても彼女は大切な人なのですね。
[問いというよりも確認のように呟き。 目を閉ざした男>>195に、背を向けた。]
(202) 2014/08/19(Tue) 00時頃
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彼女を捕えたのが教団だとすれば。 場所はおそらく。
[最も警備の厳重な教団のお膝元。 その予想は少女>>205と一致しているのだろう。 足を進める方向は同じだ。]
…………。 それにしても。人が少ない。 人気はないと言ってもあれだけの騒ぎで誰も来ないなんて。
[戦っている間にスラムの人間の多くが連行されていたなど、想像の外。]
(224) 2014/08/19(Tue) 00時半頃
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……………………………………………。
[全世界へと発信された新たな教皇の就任。 ――否、天使の降臨。
断罪者はそれを顔面蒼白で聴いていた。]
(244) 2014/08/19(Tue) 01時半頃
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すぐに次の教皇が立つであろうことは分かってました。
この手を汚す事も。 光の国中より追われる事も。 生きては帰れぬだろう事も。
全て承知の上でした。
(246) 2014/08/19(Tue) 01時半頃
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…………。 『神』は我らに常に添うものなんです。 我らを生み出し、その大いなる懐に抱いてくれるもの。 そこでは我ら生きとし生けるものは等しい存在なのです。
故に我らは自らの意思で歩かねばなりません。 立ち止れば惑うような道ですが、必ずそれは己自身の『運命』へと続いているのですから。
[まるで寺院で神について語る時のように。 断罪者は静かに言葉を紡ぐ。]
だから……。
(248) 2014/08/19(Tue) 01時半頃
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私はアレだけは赦せない。
(249) 2014/08/19(Tue) 01時半頃
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平和と秩序を語りながら。 自らに従わぬものを悪と断じ殺し尽くし。 人の意思までをも誘導していく。
それが神の使いである天使でも。 いえ、天使を名乗るからこそ。 私はアレの存在を赦さない。
[暗い昏い呟きと共に。 断罪者より闇の気配が溢れだす。 長い服の裾が、マフラーが、フードから覗く少し焦げた髪が、溢れ出す力の影響で重力に逆らいに浮かび上がる。]
(250) 2014/08/19(Tue) 01時半頃
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[――ブツン 服の下で糸が切れて黒曜の十字架が落ちた。 それは、遥か遠くで天空よりの閃光>>235が、闇をこの世から消したのとほぼ同じ頃。]
災禍と嘆きの増える。 ……とても嫌な予感がする。
[預言書の少女が嗤い、叫ぶのを。 フードの下で怒りに燃える赤い目が見詰める。]
(254) 2014/08/19(Tue) 02時頃
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……すいません。
[書物が黒衣>252>へと戻っていく。 少女の促す声に、内側より溢れ出さんとする闇の気配が収まる。 けれど、歩き出す少女の背を見つめたまま、断罪者は動かない。]
もし彼女……『シーパル』さんを見かけたら。 何にかえても優先して助けます。
でも、だけど。 私はどうしてもアレだけは赦せない。 アレは私が殺す。
[声は、暗い決意に満ちていた。]
(255) 2014/08/19(Tue) 02時頃
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それが私の道であるならば。 血と怨嗟に塗れた道を私は往こう。
[再潜入にも使った印象迷彩>>1:284を再び発動する。 闇に覆われた断罪者の姿は影のようになり。 その影は屋根の上へと飛び上がると、クロス・オブ・メサイア教団へ向かいそのまま駆けて行った。**]
(256) 2014/08/19(Tue) 02時頃
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― クロス・オブ・メサイア教団本部 ―
[――ガシャアアアアァアアンッ!!!
黒い影が二階の窓を魔力障壁ごと突き破った。 衛兵の一人はそれに巻き込まれ、無事な一人も側頭部へ間髪入れず闇を纏った蹴りを叩き込まれ昏倒する。 影は更に反動で浮いた身体を捻り、回転しながら闇で周囲に残る兵を薙ぎ払う。
数十秒後には衛兵は全て廊下に転がる結果となる。]
(294) 2014/08/19(Tue) 17時半頃
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[教団内からは幾つもの戦いの気配がしていた。 光の者達にとって非常に重要なあの宣言をするのならば、最も相応しく、邪魔の入りにくい場所に違いない。]
…………鐘楼…………。
[今は物々しく武装した神聖十字軍が多く行き来する大広間の先。 あの宣言のように全てを高い所から見下ろす鐘楼。 宣言が終わった後、いつまでも同じ場所に居るとは限らないが、近くにいる可能性は十分に高い。
影は反対側の窓を蹴り砕き、窓の外へと身を躍らせる。 壁を伝い、屋根を走り、天使ラディエルを探す。**]
(295) 2014/08/19(Tue) 17時半頃
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― 天使の降臨せし鐘楼 ―
[影は屋根の上を駆けながら遥か高い其処を見上げる。 其処に天使>>300はまだ居た。]
――…ルーベリオンの名の下に報復を。
[呟き、印象迷彩を解除する。 プレッシャーと共に向けられる視線。 それを燃える赤い目で睨み返す。]
(310) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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――ラディエルッ!!!
[漆黒のマフラーをまるで黒い翼かのようにひらめかせ。 足元に闇纏う断罪者は、勢いはそのままに鐘楼の外壁を駆け上がる。]
(311) 2014/08/19(Tue) 21時半頃
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…………ッ……!
[天使>>313の指先より迸る光。 『闇喰み』の身では一撃でも致命傷になりかねないそれを、鐘楼の壁を蹴って空中へと飛び出し回避する。]
私は赦しはしないッ!
[投擲するように大きく腕を振るう。 ロープのように腕から伸びた闇が壁へと張り付き。 振り子のように弧を描き、断罪者の身体を壁へと引き戻す。]
死が安らかなる救済である為! 死者の無念は生者が背負うもの!
故に!!
[着地と共に再び駆け上り。 鐘楼の手すりへと足をかける。]
(318) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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お前は私が殺すッ!
[光映さぬ闇の双刃が光を断ち切るかのように、空を斬り作り上げられる。]
(319) 2014/08/19(Tue) 22時頃
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お前の赦しを私達は受け入れない!
[光に包まれた右の五指>>325が闇の刃を、弾く。 防御された、ただそれだけの余波で頬が切り裂かれた。]
何を信じるかも、なんの為に戦うかも。 私たち自身が決める! その意志は何者にも遮られるものではない!
[後ろ向きに宙返りをして距離を開き。 刃を握ったまま拳を床へと叩き付ける。]
(339) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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――ダーク・ステイク!!!
[衝撃は足元より床の上を奔り。 ラディエル近くに残した闇から、無数の闇の杭が天使を貫かんと飛び出す。]
(341) 2014/08/19(Tue) 22時半頃
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黒い羽根……。
[闇の杭すらも容易く防いでみせる天使>>349の言葉に。 刹那、脳裏に過るのは黒羽のルーベリオン始祖と『最後の王』の事。]
………ぐッ…!
[視認すら困難な言葉通り光の矢が左肩を貫いた。 足元から闇がせり上がり盾となる間にも、追加の光矢は右足を掠め、闇色の髪を散らした。]
(359) 2014/08/19(Tue) 23時頃
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……滅びません。 嘗て黒羽の者がどうであったかなんて知りません。 真の闇も光も知らない。
けれど、古の時代に彼らの遺したものは。 我らの中に生き続けている!
[以前の傷もあって左腕はもう上がらない。
光矢の途切れる瞬間。 目の前の闇の盾に右の掌底を叩き付ける。 その衝撃で砕け散る闇が、硝子片が地へと落ちるような勢いで天使へと襲い掛かる。]
(360) 2014/08/19(Tue) 23時頃
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……ッァあ”あぁあぁ!!
[光の護符>>373は闇に満たされた身体を文字通り焼く。 3対6翼を広げた天使から溢れ出すような白い羽根から逃れるように下がるも、鐘楼の上は狭く。]
……ッぅ……。
…罪深き、魂に鉄槌を。 流れた多くの血をその命で贖わせた事。 誤りなどではない。
[何よりも断罪者は足にも深い傷を負い。 鐘楼の壁を駆けあがるような機動力さえも失ってしまっている。]
(390) 2014/08/20(Wed) 00時頃
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黒羽が何故を闇の教えを伝えたか……?
[天使>>379の先を語られぬ話。 右手で血に染まった左肩を掴んだ。 血が抜けて熱が失われていくはずなのに、背中の紋章――いや、それを封じた十字が痛むほどに熱い。]
……はあ……は……。 例え、真実が、どんなに酷であろうとも。 私はこの道を歩み続けただろう。
[慈悲だという言葉を否定する様に言って。 肩を掴んでいた左手に闇の刃を握り、天使を見据える。
最期まで屈せぬ意志を見せたその時、掠れる視界に飛び込んでくる姿>>375があった。]
(391) 2014/08/20(Wed) 00時頃
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――…アマトさんッ!!
[『王の錫』を手にした友人の名を叫びながら、その身体は極光に飲み込まれた。]
(392) 2014/08/20(Wed) 00時頃
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(……嗚呼、新教皇を讃える声が聞こえる…――。)
[真っ暗な闇の中でぼんやりと思った。 十字軍の、子供たちの、街の人間の、沢山の声。]
(399) 2014/08/20(Wed) 00時頃
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…………。
[ごぷりと血が口から溢れ出す。 極光をもろに喰らった身体は内側から侵され、血に塗れ、固い床の上に倒れ伏していた。]
(400) 2014/08/20(Wed) 00時頃
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[光によって引き裂けた黒衣の背の合間から、黒羽を始祖に持つ者の証であるソル・ニゲルの紋が僅かに覗く。 紋章を封じていた十字の刺青は無い。 圧倒的な光はそれも"掻き消した"。]
…、………呪われろ。
[血に汚れた口から。 どろりとどす黒い感情が零れ落ちる。]
(414) 2014/08/20(Wed) 00時半頃
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光の名の下に闇を異端とする教団も。 それを許す光の国も。 正義だなどと嘯く天使も。 それらに喝采を浴びせかける者達も。
罪なき人々の血によって呪われ報いを受けるがいい。 裁きは等しく下るぞ。
[呪詛がその口より溢れ出すに合わせ。 ごぼりと闇が赤い血の代わりにその身体の内より溢れる。]
(416) 2014/08/20(Wed) 00時半頃
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……。
…………ト…さ……、…逃げ……。
[はっきりとした呪詛の声とは違う。 今にも途切れそうな微かな声が、立ち尽くしてしまっているかのような友達>>406を呼ぶ。]
(417) 2014/08/20(Wed) 00時半頃
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[――鐘楼が爆ぜる。
アマト>>426の暴走した聖霊力が『王の錫』により増幅され、大雷嵐となり荒れ狂う。 黒き雷霆は降り注ぐ光の散弾を>>429弾き。 鐘楼の壁や天井を砕き、崩壊のはじまる中。
自らの内より溢れ出した闇に沈み。 断罪者オスカー・セク・ストゥス・ルーベリオンの意識は真なる闇の中へと消えた。]
(442) 2014/08/20(Wed) 00時半頃
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"白き天使の救済の光を受け 闇黒の断罪者は黒き十字を失い闇に沈む
そして――"
――失われし預言より**
(444) 2014/08/20(Wed) 00時半頃
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