18 Orpheé aux Enfers
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〔四つ目には……安堵した表情を向ける。 サイラスが戻せと言うなら…の件にも こくりと頷く。それは当然だよねと……〕
『……わかりました。総てのみます。 ただ、一つめは、音楽に関すること、とだけは。』
〔了解を仕草以外で示す為 僕は携帯にそう打ち込み翳しながら メインホールへと向かって〕
(195) 2010/09/05(Sun) 02時頃
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セシルは、携帯の着信に気づいて翳す携帯を引っ込めポチポチ
2010/09/05(Sun) 02時半頃
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― 廊下 ― 〔部屋替えの件……伝えることもこくりと頷く ……冗談めかして笑いとともに言われた言葉に 本当にこれでよかったのか? そうは思ったけど、僕は口に出せない〕
『……ごめんなさい………… それと、ありがとう、ございます。』
〔色々思うことはあった。 けれど、携帯に打ち込む文字は余計なことは廃して 一番伝えたいことだけを打って翳し 先に行くと言うバーナバス…先輩にお辞儀をした
……僕の足はメインホールではない場所に チェロを…相棒を抱えたまま向かう〕
(200) 2010/09/05(Sun) 03時頃
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― 廊下→物置部屋 ― 〔曲がってまっすぐ行って奥突き当り。〕 〔教えてもらった道順を辿って 相棒を向き身のまま抱えて歩く。 本当は走りたかったけどそうもいかない。〕
〔声が聞こえる。 聞きなれた声。けれど、聞きなれない声。 どうして、そんな悲しくなる声なのか。 わからないけど、傍にいたい声だと思った。 ……一人になりたいと 言わないで欲しいと思いながら〕
…………
〔ここ、かな?……声が漏れ聞こえる その戸をそっと開く…… そうすれば、ヴァイオリンケースを下げた姿が 真っ赤な眼でそこにいるだろうか?〕
(203) 2010/09/05(Sun) 03時半頃
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― 物置部屋 ―
”行くって、言ったから。 約束したから…ううん、約束がなくても。”
〔振り返ったサイラスは表情こそ和らいでいたけど 目は真っ赤。声は歌っている時から掠れが混じっていて ……それで何時ものように振舞われても 笑われても…………余計に、苦しい。 僕は、声なく口パクだけでそう口にして〕
〔……深く下がった金髪が戻るところで 相棒を抱えていない腕を伸ばして…… 逃げられなければ、片腕だけど 抱きしめながら、文字を綴る、その背に。〕
(205) 2010/09/05(Sun) 03時半頃
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〔またサイラスが何時もの表情を作ろうとする。 けれど、僕はその表情を見なかった。 既にサイラスの身体を抱きしめていたから。〕
…………… ……… …
〔声はやはり出ないから、ただその髪を 抱きしめながら撫でる。 そっと、だけど、何度も ……何があったかはわからない。 けれど、何かはあったことは分かるから。 一人で抱え込むのは、大変、なのはわかってる。 一人で抱え込まれるのが、悲しい、のは今知った。 滲む感情は知らずとも伝播するのか、 サイラスの視界が滲んでることはまだ知らないまま 僕の視界も滲んだ〕
(207) 2010/09/05(Sun) 04時頃
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セシルは、サイラスの体重を感じながら、少なくても涙が止まるまで撫で続けた*
2010/09/05(Sun) 04時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/05(Sun) 04時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/05(Sun) 13時頃
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〔僕は『自分の音』を愛したことなど無かった。 そしてこれからも、きっと愛することはないだろう。〕
(214) 2010/09/05(Sun) 14時頃
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〔僕が担当する音域は低音。勿論ソロで弾くこともあるけれど、 他の音を聞き、細かく調整して支える僕の音の本分は
聞いてくれている人に届けるために 曲をよりいっそう生かすこと。 指揮者の意図をよりいっそう生かすこと。 他の人の音を、よりいっそう生かすこと。
頑張れば、届くのが好きだから。、 音が楽しくなるのが好きだから。 大切な音が生かせるのが好きだから。〕
(215) 2010/09/05(Sun) 14時頃
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〔だから、やはり自分の音を愛することは出来なかった。 ううん、正確には、そもそも”自分の音を愛する” ……と言う概念が僕の中には存在していない。 低音域と言う立ち居地は自分の音を愛すること ではなく、周りの音を愛すること。 周りの音を聞き、どうすればより良くなるかを考え そこから自分の紡ぐべき音を考える。
……周りの音にあわせて、 僕の音はなんにだって変わってみせる。 それがどれ程の苦痛や、困難や、苦しさでも。〕
(216) 2010/09/05(Sun) 14時頃
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〔……なにより、ただ一心に想うのは、 己の音ではなく、皆の音。…………の音。 それが、ただ、ただ……生かせるようにと。〕
〔だから、僕は考える。 今聞こえる音を、どう生かせばいい? 大切なことのために、どう僕は音を紡げばいい? そのことに集中して息を一つ吸う。
……まだ、声さえ戻らない弱い僕ではあるけれど。 すべてを生かせなくても、
大事なことだけでも護りたいと。〕
(217) 2010/09/05(Sun) 14時頃
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― 物置小屋→メインホール ― 〔サイラスも僕も一段落付けばメインホールに向かう。 向かう道すがら、僕はサイラスの手を握って。〕 〔泣き顔の痕跡残るサイラスを連れてホールに入った時 既に点呼は終わってしまっていたけれど 同級生のワットが渋い顔をしている。 南校の3年が揃って何やってるんだと。 僕はサイラスの手を離し 彼がヴァイオリンの席に向かうのを見ながら カルヴィンの横で楽器を構える。〕
(218) 2010/09/05(Sun) 14時半頃
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〔――……まだ、合宿は始まったばかり。 低音域の仕事を全うすることを*想う*〕
(219) 2010/09/05(Sun) 14時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/05(Sun) 14時半頃
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― メインホール ― 〔やっと自分の楽譜一式手に入れて それを先に到着していた譜面台に乗っける。 音が途切れてから入室したとはいえ まだ、音合わせだったとはいえ 初日の全体練習から遅れて周囲の視線が痛いです!
無言で平身低頭しつつ、音合わせに途中から混じる。
見慣れた姿は少なく、見慣れない姿が多い。 ……なんだろう、あの寝癖大爆発…… 僕は楽譜に初見の時気になったことを 合間、合間を見て書き込みつつ 後方から弦楽を見渡す。〕
(233) 2010/09/05(Sun) 19時半頃
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― メインホール ― 〔バーナバス先輩ってフルート。なんだ……〕 〔木管なら低音サックス、ファゴット 金管ならボーンやチューバ 弦楽ならチェロかコンバス、それかパーカス。 そんな印象を持っていたのでちょっと意外すぎる。 ……ピッコロに持ち直したり、もするのだろうか……?
ただ、彼は楽器を手に取らず アシスタントに徹して檄を飛ばしている。 その指摘は的確で、 僕では気づかなかったことも多く それらも譜面に書き込んでいく〕
〔自分自身のコンディションは上々。 色々合った割には……低音域としての役割を 今一度再認識する思いがあったからか。 譜読みは想像通り刻み大会のモーツァルト以外は ざっとパート練習もカルヴィンとこなせていたのもあって〕
(235) 2010/09/05(Sun) 19時半頃
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セシルは、ヤニクの弓の動きに、序盤少し首を傾げる。
2010/09/05(Sun) 19時半頃
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〔ワットもドナルドも ”南校モーツァルトかよ、曲選誰だ!!”って 内心思ってそうだなぁ……〕
〔もう少し、勇壮な曲目を得手とする二人が ワーグナーを威風堂々と演奏する様子を見て うん、ああ言うのがらしいなと思いながら あああ……ドナルド、そこ走りすぎ……〕
〔曲選が華やかな曲選なのもあり、 その中を音で泳ぐのが心地よい。 浸りすぎてテンポを狂わせぬよう けれど、伸びやかに相棒を 唄わせていい所は唄わせて。〕
(237) 2010/09/05(Sun) 20時頃
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― メインホール ― 〔慣れぬ環境に、最初は萎縮気味だった 高校生組みの音も、 場に慣れてくれば、飛ぶ厳しい激にも 気持ちだけは負けぬよう食らいつく。
自然と笑みがこぼれる。 周りの音が良く耳に届く。
僕は第二ヴァイオリンの音を一番に気にかけつつも 隣のカルヴィンの音を拾いながら 届いた音が僕の音を決定付け 水が自然と溢れるように弓が指が音を紡いでいく。〕
(238) 2010/09/05(Sun) 20時頃
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― メインホール ― 〔高校生組みに感じる普段とは違う気概心。 普段より上の環境におかれて、なお感じる気持ちに 同じ高校生組みなれど、笑みがこぼれる。
曲目の意図もすごく、よくわかる。 この気持ちを抑えて演奏するなんて そんなことはきっと僕達には、出来ない。 南校がモーツァルトなのも納得する。
背後から聞こえるペットの音色に 少し気にかかるものはあれど 振り返る余裕があるわけでもなく。〕
(242) 2010/09/05(Sun) 20時半頃
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セシルは、激が飛んできて、唄わせすぎに気づき修正する。
2010/09/05(Sun) 21時頃
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〔ん、んー……〕 〔カルヴィンの音を聞きながら 曲間曲真メモをとる。 練習中は本番とは違うから、 そこまでフォローに回らない それでは練習にならなくなってしまうから。
二つしたの学年……最年少の彼の音を 横で聞きながら 楽譜にシャーペンで走りかいた〕
(248) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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セシルは、後方ペット音の変化に、目をぱちくりさせ、その隙に激が飛んできた
2010/09/05(Sun) 21時半頃
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〔南校生が目配せをして ……最初怒っていたワットも曲が始まれば 何時も、忘れてくれてしまう。 ドナルドは学年一つ下なだけに緊張してたけど もっと、緊張していてくださいと 言いたくなるぐらい今は自由奔放で。〕
〔その中で、何時もと変わらぬ音を 安定した音色が南校の弦楽に届く。 僕達はその変わらぬ音色に良く助けられていた。〕
〔ペットの音色が、ちょうど月の光のピアノのように 周囲を牽引する強い力になる。〕
〔その中でも変わらぬ音色に 僕の音はそっと手を差し出した。 ……その手を掴んでくれた感触を感じ 僕はまた一つ、笑みながら弓を振るった〕
(255) 2010/09/05(Sun) 21時半頃
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― メインホール ― 〔しかし、所で隣の最年少の彼は 相当肝も据わっているようだ。 そうでなければ、ゲストに選出されもしないかと 明らかにバーナバス先輩に対し 嫌そうな顔を見せる様子に、小さく苦笑してしまう。
……ただ、そのまま、そこが亀裂に なったりするわけにはいかない、のだけれど
練習中貰った五線譜で取ったメモを 楽譜に並べながら、またシャーペンが走る〕
(261) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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― メインホール ― 〔そうして、全曲通し練習も終わっただろうか。〕
〔本当はすぐにメモした箇所を浚いたいんだけど どうやらそのまま懇親会を兼ねた夕食になるようだ。〕
〔興奮冷めやらぬメインホールの一団は それぞれ、談笑しながら 楽器のアフターケアをおこなっている〕
(263) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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セシルは、楽譜の筆談の前半に頷き後半に小さく噴いた
2010/09/05(Sun) 22時頃
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― メインホール ― 〔癖のある一団〕 〔僕の練習後の感想は一言でこれ。 南校出身者が多分多いいんじゃないかな?そう思いながら、 そんな癖のある一団をまとめるのだから なるほど、部長の指揮の腕前は凄いなと ……近づくのは、怖い、けど、別の理由で。〕
〔そう、内心何時もどおりに練習を反するけれど どこか、心は落ち着かない。
先程携帯で長文を打ち示した。 その答えは練習後に……示されるはずだから。
僕は楽器を片付けながらも 強く手を握り締めた〕
(265) 2010/09/05(Sun) 22時頃
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〔緊張に足が竦む。 自分から答えを聴きに行くべき、なのに。 理由を知らせる前に、理由を知れば 彼は自分より他を優先しかねないから そうならないように、指定したのに……〕
〔その緊張の中楽譜をしまおうとする その指先に走り書きされた幾つかのこと その相手の様子を思い出して 少し、緊張が楽になる。〕
(269) 2010/09/05(Sun) 22時半頃
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― メインホール ― 〔盛り付けをと言うジェレマイア先輩の声には 僕は申し訳なく手を合わせていれば 駆け寄る姿が目の端に映る。〕
…………
〔そう、いまだ練習室放置の荷物なのだ。 友人の声に頷いて……僕は微笑み頷いた。 緊張が解けて思わず 椅子に座りなおしてしまったけどすぐに立ち上がる〕
”もちろん”
〔差し出された手に一言、 文字を綴ってからその手を取る。 まだ、行ったことはないけれど、 その部屋に向かうべく相棒と譜面台を抱えながら〕
(273) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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― メインホール ―
…………――――
〔笑いを零されて僕も照れ笑いを返しながら 緩くはねる髪を数度かいた。
握られた手を握り返す。 お互いの手を痛めない強さで。 お礼の言葉には僕はゆるく首を振りながら。 何時も、助けてくれる。 優しくしてくれるのはサイラスだから。
ただ、僕は帽子姿を探して……見かければ 一つ、頭を下げた。〕
(279) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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〔練習室Cには既に楽器ケースと荷物は 僕の分しかなかった。
楽器ケースに相棒をしまい背負い込む。 荷物は冬服な分ちょっと多いけど サイラスが手伝ってくれたから重くないまま バーナバス副部長に交換してもらった部屋Fに 行ったことはないけれど、説明頼りに向かう〕
〔向かった先には、 まだバーナバスの荷物はあっただろうか? 見知らぬ部屋だけれど、 見知った……それもサイラスと一緒になれて 僕はほっと息を吐きながら荷物を部屋に置いた〕
(280) 2010/09/05(Sun) 23時頃
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― F部屋 ― 〔部屋に来る途中、本当にこれで良いのかなとか けれど、選択に何か言うことも 手を離すことも出来ない身勝手な自分を思いながら ……その、手の暖かさと視線の優しさに甘えて…〕
〔荷物を置いてもらえれば、僕は 口パクで”ありがとう”と紡ぐ。
サイラスが寝台の上で子供のように パタパタしているのには、つい、笑みを零して。
ただ、視線がこちらに届くと、 僕の心臓が、一度早くなる。〕
………―――
(288) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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〔告げられた言葉に、僕は自分の寝台ではなく サイラスの寝台に腰掛けて その眼を閉じる頭を一度撫でた後、 背へと手を走らせて綴る〕
”……じゃぁ、今……聞いて、貰おうかな……”
〔決心から遅くなればなるほど気持ちは鈍るから。 そう綴ってから、僕は携帯を取り出した〕
(289) 2010/09/05(Sun) 23時半頃
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― F部屋 ―
『僕が、チェロを先生のところに行って レッスン受けているのは、サイラスも知ってるよね。』 〔エスカレーターとはいえ、学校だけ、 独学だけでは上達に限度がある。
だから、数多くの生徒は、個別に先生について レッスンを受けていて、僕も例外ではない。 両親が友人の伝手でチェロ奏者に 僕を連れて行ってくれたのがまだ、とても小さな頃。 その頃からの先生に、その頃からの誼で 普通のサラリーマンな両親故に高額じゃない レッスン料で手を打ってもらい 今でもレッスンを受けている僕〕 〔見上げてくる視線に ……続く文字を打ち込むのに指が震える。〕
(294) 2010/09/06(Mon) 00時頃
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〔短い分を打ち込み携帯を放って 寝台の上で体育すわりをしながら
返る言葉に僕は頷いた。 ……今でも、先生の音を尊敬している。
僕は自分の膝に顔を埋めながら 目線は僕の携帯を手に取る サイラスの行動を追っていた〕
(299) 2010/09/06(Mon) 00時半頃
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― 部屋F ― 〔サイラスに伸ばした両腕を受け止めてもらい 僕はサイラスに抱きしめられながら、 僕も縋るように抱きつく。
その、暖かさに涙腺は我慢できず 僕は声なく子供のように泣きじゃくる〕
〔蒼が見詰て落としてくれる言葉に 僕は、一つ、二つ……頷いた。 包み込んでもらった手が暖かい。〕
(308) 2010/09/06(Mon) 01時頃
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