252 Aの落日
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― 新聞部 ―
[ 他の部活の部室を訪ねる機会はそう多くない。 ノックの後に呼んだ名前>>2:362に、 頭の中のデータベースをひっくり返すが、 おもと、という音と新聞に乗る万年青の文字が 頭の中で一致せず、ただ、珍しい音の名前だな、 とだけ思った。 ]
チィッス、入っていいスか?
[ 我が物顔で部屋に入るほのかさんと違い、 鴨居にかすらぬよう少し頭を下げて中を覗き込む。 そこに人が居たなら、首だけで頭を下げた。 **]
(0) 襟 2018/10/19(Fri) 00時頃
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― 新聞部部室 ―
[ パソコンに視線を落としていた人物の声。 あまり聞き覚えの無い声に、 知らない人だな、と思う。 入っていいか、と聞けば、 返るのはとんでもない台詞>>22で。 ]
はぁ?なんだそれ。 俺がするわけないだろ。 えーこちゃんとはただの幼なじみ。 ストーカーやるならもっと上手くやるわ。
[ ストーカーという言葉のイメージは、 根暗や陰湿なものが思い浮かぶ。 堂々と遊びに行っていた自分が該当するとは思えないし、 仮にそれを信じる人がいるなら、 そりゃそいつに問題があるんだろ、と思う。 ]
(29) 襟 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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[ 人の頭に巣食う数多の疑念は簡単に悪意に近づくが、 それを払うのもまた、無数の回答だろう。 ]
(30) 襟 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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まあ、知らないところだしな。 邪魔しまっス、オモトくん。
[ 案外礼儀正しい、の評価を覆すような口調で、 先ほど聞いた音の名を口にする。 興味深そうに部室の中を見回していると、 何をしに来たか問われ、視線を向けた。>>23 ]
今日の新聞の写真について。 俺はあまりよく見てないんだが。 安住英子の死の真相について、 何か知ってるんじゃないかって、 ほのちゃんが気にしててさ。
[ そこまで積極的に聞くつもりは俺に無く、 彼女の方へ視線を流す。* ]
(31) 襟 2018/10/19(Fri) 21時半頃
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― 新聞部部室 ―
見かけたから声かけてただけだぞ。 迷惑そうだったのは、不良になるには 俺が邪魔だっただけだろ。
[ 元々、ただ懐いている年下の幼馴染。 途中から悪い道に行かないようにと作為が入ったが、 逸脱しすぎているとは思わない。少なくとも俺は。 人は見ず知らずの他人に無関心なものと思っていたが、 この人にとってはそういうものじゃないらしい。>>32 ]
煽ってどうする新聞部。 示唆せず事実を客観的に書くのが新聞だろ。 小論文の指導の時、先生がそう言ってたぞ。
[ 彼の思う事なんて、知るはずもない。 中学時代の記憶を掘り起こし、指摘する。 ]
(41) 襟 2018/10/20(Sat) 00時頃
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[ 彼女は俺が気付かなかった何かに気付いたらしい。 あの時、新聞をよく見なかったことが悔やまれる。 差し出される写真は視力の落ちた目では、 直ぐに何の写真か分からなかったが、 落下した姿だと気付けば眉を潜め、 差し出された写真>>33に指を伸ばす。 角を指で挟み、口を開いた。 ]
自分のせいだと思っても、 関係ないと思っても、 後悔も安堵もしない。 誰かを糾弾したりもしない。 けど、加害者がいるなら告発は必要だろ。
(42) 襟 2018/10/20(Sat) 00時頃
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[ 写真を引っ張り、切り取られた場面を見つめる。 聞きたくなくても聞こえてきた噂話。 現場には血が多く流れたと言う。 手にした写真に血溜まりはさほど見えず、 くったりとした少女が横たわっている。 名探偵には程遠いが、彼と彼女の反応から、 落下してさほど経っていない時間の写真だと見て。 無表情のまま、写真から顔をあげ、彼を見る。 ]
撮影者はあんたか? 出くわしたのか、それとも。 ……落としたのか?
[ 耳に届く声は自分のものじゃないみたいだ。 静かで冷たく、感情の見えない無機質な音。 嘆くわけでもなく、睨むわけでもなく、 ただ静かに、彼を見つめた。** ]
(43) 襟 2018/10/20(Sat) 00時頃
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― 新聞部部室 ―
[ 彼だけでなく、後輩の誰かとも面識があるらしい。>>44 文芸部と新聞部の繋がりは濃いのだな、 と思いながら聞いていた。 ]
貶めるって……。
[ 嫌いじゃないのに、貶めたいのか。 いつか聞いたことを思い出しつつ、密かに溜息。 隠す事無く口にする>>45ということは、 彼も同類ということなのだろうか。 面白いと思える事件以外に興味が無い>>68とか、 そういうことなのだろうかと見つめて、思い出した。 文化祭。3−Aの劇の最中、笑ってた男だと。 違うものを見ている人なのかもしれない、と思う。 紙面に載せた。ということは、 あの翌日に出された新聞は彼の仕事なのか。 視線を向けれた、淡々と。>>66 ]
(70) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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は。知るかよそんなこと。 けど、あんたにとって学校新聞がどんなものか、 今のでわかった。気がする。
[ その態度は先ほど抱いた疑問に対する回答の様で、 同時にどうして隠すこともしないのか、わからない。 同類と思われているのか、それとも、 情報源と思われているのか。 後者の可能性が高いと見て、口を引き結んだ。 告発するのか、加害者とは何か>>67と問われ、 口を開く。 ]
必要なら。 けど、そう言うってことは、違うんだろ? ジャーナリスト魂かどうか知らないが、 写真を撮ったのは事実だろうけどな。 下手に出せば、あんたに疑いがかかるぞ、これ。
[ 心配しているわけでもないのだが、 つい口にしてしまう。 ]
(71) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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過失の事故か、自殺か、どっちかじゃないのか。 ……自殺なら。 最大の加害者は、自分だろ。 安住英子自身が安住英子を殺そうとした。 それが誰の目にも明らかなアンサーだろ。 けど、その裏に潜む感情の発生源がある。 それこそが殺意の源だろ。 その場合。……俺も加害者になるんだろうな。
[ 写真から手を離す。 疲れと諦めの滲む顔で、すこし笑う。 ポケットの中の携帯電話が震えて、着信を伝える。 静かな室内でそれは酷くはっきりと感じられて、 俺はそれを取り出し、眺める。 通知は母からのもので、 安住英子が意識を戻した、という連絡だった。 ]
(72) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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死に損なったみたいだな、えーこちゃん。 ……終わらせたかった人生の延長戦って、 しんどいだろうな。
[ かわいそうに。 哀れみを含んだ目で携帯電話を見つめた。*]
(73) 襟 2018/10/20(Sat) 21時半頃
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― 新聞部部室 ―
面白いって……いいのかよ受験生。 あんたもイイ性格、してるな。
[ 疑いがかかって面白くなるならそれもいいと、>>75 自分のことも他人事の様に話す彼に、 俺は引き気味に口を開いた。 まるで、世の中すべてつまらないといっているようだ。 同室に居るもう一人の先輩とも似ている気がする。 嫌悪感は湧かず、ただ、 憐憫にも似た感情が胸を騒がせる。 ]
証拠写真?なんだよ、それ。 飛び降りる瞬間とか?
[ もしそうなら。 そしてそれを見せられたなら。 流石に悪趣味だと眉を潜めただろう。 ]
(82) 襟 2018/10/21(Sun) 00時半頃
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俺が加害者なら他にも加害者はいるだろ。 あんたも加害者かもしれないぜ、新聞部。
[ 加害者の自覚はあるが、何故だろうな。 そのことで嘆き悲しむ感情が、今は沸かない。 自己正当化の無い人の前にいるからだろうか。
届いたメールの内容をかいつまんで伝えると、 つまらない、と彼は言う。>>76 流石に呆気に取られて口をぽかんと開けた。 ]
あんた、暇なんだろ。 そうやって何でも他人事みたいに見てると、 人生ずっとつまんないぜ。多分な。
[ それは彼女にも当てはまることだろうと、 彼へ向けていた視線を外し、彼女の方へ顔を向けた。 数歩歩み寄り、彼女の手を掴もうとした。 ]
(83) 襟 2018/10/21(Sun) 00時半頃
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情報料は安住英子の生存でいいだろ。 あんま学校内騒がせんなよ、受験生。 お邪魔しました。じゃーな、オモトくん。
[ 彼女の手を引けたなら共に、 拒まれたなら少しばかり傷ついたような顔をした後、 部室をそのまま出て行こうとするだろう。 *]
(84) 襟 2018/10/21(Sun) 00時半頃
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― 新聞部部室 ―
[ 話しの続きは長そうだと、彼女は言う。>>122 病院の場所を知りたがり、新聞を取る手。>>123 それを幼馴染に見せるつもりなのだろうか。 能動的な透明な悪意に背筋が凍る気がして、 この二人を一緒にしてはいけないと思う。 彼に刺さるかも分からぬ釘を刺し、 起点かと思える彼女の手を取った。 ]
(188) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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― →文芸部部室前 ―
[ 廊下を歩く。 どこか人目のない場所、 ここからなら文芸部が近いか。 文芸部部室前で立ち止まり、振り返る。 ]
あの様子だと、気付いていたんだろ。 えーこちゃんが自殺だってこと。 俺の望みが叶った、って言ったよな。 あれ、どういう意味だ? 何を知っている。何かしたのか?
[ 一週間前ほどのことを話してはいないが、 えーこちゃんが話した可能性はあるだろう。 悪意無く人を追い詰める行為。 彼女自身がやらない保障はどこにもない。 握った手と反対側の手を扉に突き追い詰め、 間近になった顔を見つめる。 ]
(189) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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なにがあんたをそうさせる。黒江仄日。
(190) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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俺、言ったよな。 人生つまんないんなら、 自分でつまらなくないようにしろよ、って。 暇つぶしなら俺がなってやるから、 もう、あいつを放っておいてくれないか。
[ 壁に着いた手を彼女の肩に回し、引き寄せる。 腕と胸の間に閉じ込めて、耳元で囁く。 ]
俺は。あんたを揺るがしたい。*
(191) 襟 2018/10/21(Sun) 19時頃
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― 新聞部部室 ―
褒めてねえよ。 あ?お、まえ……!
[ 激昂しようとして、留まる。>>210 糾弾も拳を奮うのも簡単だが、 越えてはいけない一線だと踏みとどまる。 拳を握り締め、眉を潜めるのが面白いのか、 彼は味わうように、喉の奥で静かに笑った。 ]
光栄なのかよ。 友だちいないだろ、オモトセンパイ。 今度デートしてやろうか。ラーメン屋とかで。
[ 了承しなさそうだな、と思いながらそう口にした。 乗るなら今度マジで誘ってやろ。なんて、 いつか彼女に対して思ったのと似た感情が沸く。 ]
(230) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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[ なんで、と声が零れた。 語られる言葉>>211が理解できないわけではないけれど、 理解してはいけない気がして。口をへの字に曲げた。 ]
人の不幸は蜜の味、って奴だろ。 そうだろうな。 俺は他人事だって眺めてばかりいられないし、 できれば俺が楽しませたい。 話を聞いてるとあんたもそういうところ、 あると思ったんだが。 見せびらかしたいだけなら、 それはただの公開オナニーだろ、童貞野郎。
[ 童貞かどうかなんて、知らないが。 吐き捨てるようにそう口にして、部室を出た。 *]
(231) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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― 文芸部部室前 ―
[ 問いかけにわからない、という素振り。>>203 ただのからかいだと、彼女は言う。>>204 いとも容易く揺さぶられて、顔を歪めた。 傷ついたような顔をしていたのだと思う。 真っ直ぐな視線を見返す。 やりたいようにすることも、 決定者は自分しかいないことも、 同意しかないのに。 何かが決定的に違っているのだろう。 彼女も、彼女も。 縋るように願いと共に伸ばした手。>>207 気持ちごと蹴り上げられた様だ。>>209 「いてっ」と思わず言いながら、 思わず加減してた手に力が入る。 でもそれも一瞬だけ。 肩に回した手の力を緩めて背中の中ほどへ回し、 少し身体を離して視線を合わせた。 ]
(232) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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したよ。 他人事じゃなくて自分のことで笑えるようにって。
[ 例えば最初の頃の意味深な態度。 前夜祭、誘った事だとか。 どれも些細なことばかりだ ]
けど、笑えなかったんだろ。 あんたが嗤いそうな話くらいあるけど、 話したらそいつのところに あんたは行くんじゃないか? 一時の暇つぶしの為に教えてやらねえよ。 俺を見ろって言ってるんだ。
(233) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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俺をほのかさんが笑える様な男にしてみないか。 今なら安くしとくぜ。 自分でも趣味悪いって思うけどな。 俺、あんたが好きなんだ。
[ 抱き寄せようと力を込めて、やっぱりやめて手を離す。 前方には俺、後方には彼女の城。 きっと、彼女も俺には話さないんだろう。 軽薄な態度。ライトな関係。 大事な事は誰も俺に話さない。 所詮、その程度の人間なんだろう。俺は。 ]
(234) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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ま、ほのかさんはあいつの方が良いんだろうけど。
[ 一歩後ろに下がり、視線を新聞部部室のあった方に流す。 何故だろうな。 妙に可笑しくて、奇妙な笑いを俺はした。* ]
(235) 襟 2018/10/21(Sun) 22時頃
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― 文芸部部室前 ―
[ 返される舌打ちと明らかな不快の色に、>>247 腹の底から湧きあがるのは喜びだった。 多分、ずっとその顔が見たかった。 ]
良いけど、まだイヤだ。
[ この手を離してしまえば終わってしまう気がして。 卒業まであと数ヶ月。 関わりが出来たことすら奇跡に等しいから、 卒業してしまえば関わりなんて消えるんだろう。 一週間ほど前、えーこちゃんを拒絶した理由に、 関わっているだなんて。 彼女も間接的な加害者だと知れば、 彼女もまた、喜ぶのだろうか。 ]
(283) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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[ 喜ばせたいと思うと同時に、 培った倫理観が警鐘を鳴らす。 いっそ彼女の色に染め上げられたらと思い、 同時にそんな自分に吐き気がした。 ]
悪いだろ。 自分を好きな素振りの無い人を好きとか。
[ だからきっと、これは報復なのだろう。 共感や共有の出来ない相手が自分を示すのだと、 理解した上で口を開く。 ]
真に理解し合える人はこの世のどこにもいない。 ただ、違いを認め合い関係を築こうするのが、 対等に近しく共に生きるってことだ。
[ 教えて欲しいと自分を売って、 怒らせるようなことをわざと言った。 馬鹿にしないでというのは、怒りからだろうか。 どこか満足そうに、笑う。 ]
(284) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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俺はその他大勢の他人だったか?本当に?
(285) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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[ 少しは自分に向けられた感情に悩めばいい。 自分のことで悩めばいいんだ。 それなのに、幼馴染のところへ帰れ、 ということを言うから。 扉が閉まりきる前に足を入れ、阻む。 ]
守りきれるもんじゃないだろ。それより、 まだ、俺よりえーこちゃんの方が面白い? ここで無理矢理あんたの弱み握ってもいいけど、 流石に嫌だろ?そういうの。
(286) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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俺が本当にどうでもいいなら、 なんで何度も会いに来てたんだ? 俺が気になったからじゃないのか。 今だって俺の言ったこと、嫌だったんだろ。
あんた、ホントは俺に惚れてんだよ。
(287) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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卒業までに、考えて。――…待ってる。
[ 挟んだ足を引けば自然に、 ギイィと低い音を立てて、扉は閉まった。* ]
(288) 襟 2018/10/22(Mon) 01時半頃
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[ 文化祭から日にちが過ぎれば過ぎるほど、 あの出来事は過去になっていく。 縁もゆかりも無い人ほどその傾向は強く、 ああ、そういえばそんな人もいたねと関心なく。 再々行われる道徳教育で命の大切さを説く言葉も、 上辺を撫でていくばかり。
彼女とその家族は何かと大変だったようだ。 何らかの事件性が無いか探る警察と、 あまり深入りされたくは無い学校側の板ばさみになり、 どんどん疲れていくようだったと母は語る。 ]
(375) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ 世の中そんなもんだ。]
(376) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ 俺もそんな空気の中で適度に笑い、 適度に合わせて暮らしている。 3日もすれば何事も無かったように、 友達からもらった月末までのクーポン片手に、 クレープ食べに行かない? とほのかさんを誘っただろうし、 万年青君をラーメンを誘ったりしただろう。 ルリちゃんやあいさきくんに、 面会できるようになったらお見舞い行くの? と聞いたり、 文化祭の時に「お、ナマイキ言うじゃん?かわいいよ」 と頭をぐしゃぐしゃにしてやった。 イメチェンして得意げに笑った>>2:164後輩に ばったり会って、何となく飴をあげたり。 ]
(377) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ そんな他愛もない日々の中、母伝てで 少し落ち着いて面会できるようになったと聞いた。 手土産にリボンデザインのヘアバンドを選び、 数日後に病院へ行き、ベッドの上の彼女に声をかける。 ]
えーこちゃん、 って、寝てるのか。
[ 少し待って、起きないようなら帰るかと決め、 パイプ椅子に腰掛ける。 電源を落とした携帯電話は暇つぶしに使えず、 鞄の中から文庫本を取り出し、眼鏡をかけ視線を落とす。 そうして何ページか読み進めて、小さな声に顔をあげる。 彼女が俺の名前を呼んでいた。 ]
(378) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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おはよう、えーこちゃん。夢見はどう?
[ 覚えていない、と彼女は言う。忘れてしまったと。 夢はそういうものだろうなと、栞を挟んで本を閉じる。 鞄の中に収めるついでに、手土産を取り出し、 ベッドの上にぽんと乗せた。 ]
やるよ。食事の時にでも使ってくれ。
[ 落ち葉の様にぽつぽつと言葉を交わす。 ここへ来ることになった原因の話しはせず、 当たり障りの無い話を俺たちはする。 時間にして十数分程度。 あまり長居しても疲れるだろうと、席を立つ。 ]
(379) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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そろそろ帰るよ。また来る。 嫌ならおばさんにそう言っといて。
[ 何が、誰が原因でいやなのか。 それは彼女の心の中にしかないから。 親越しに伝えてもらえれば良いとそう言って、 出入り口の扉に手をかけて、少し迷ったあと口を開く。 ]
……えーこちゃん。また死にたくなったら、 その前に誰かと話をしようぜ。 誰も思いつかなかったら、俺を呼べよ。 話して、ぱーっと気晴らしして、 それでもまだ死にたいんだったらさ。 その時は。
[ 振り返る。 逆光で顔が良く見えないが、 俺はなんてことないような顔で笑って、 最後に一言伝えて、部屋を出ていった。 ]
(380) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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俺が看取ってやるよ。**
(381) 襟 2018/10/23(Tue) 19時半頃
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[ おばさんが俺を家へと招いたのは、 少し肌寒くなってきた日のことだった。 名を呼ばれ、聞きたいことがあると家の中へ誘われ、 見せられたのは学校新聞と、 コピー用紙を束ねた冊子。>>348 Aの落日と題された冊子は知らないが、 学校新聞は充分すぎるほどに見覚えがある。 ]
(442) 襟 2018/10/24(Wed) 23時半頃
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[ おばさんはこれが病室にあったのだと言い、 学校で回覧されているのかと聞いた。 ……誰が持ってきたのか心当たりはあったが、 それを問われることは無く。 おそらく、自分も容疑者の一人だろうとあたりをつけ、 一般生徒が知っている範囲の答えを返す。
冊子の方は内容も人物も心当たりはあるが、 詳細を知るわけが無いので読ませてもらう。 やけに詳しい部分もあれば曖昧な部分もあるが、 書き手の存在が抜け落ちた物語は、 それ故に俺の目に書き手ががはっきりと見えた。
いじめじゃないのかとか、 ここに書かれているのは本当かとか、 心配する言葉に適当に相槌を打ち、頁を閉じる。 ]
(443) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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誰が持ってきたか気になるなら、 俺も調べてみる。 これ、預かってもいい? ちなみにえーこちゃんは、これ見てる?
[ 返ってきた答えに「そっか」と頷き、 冊子と新聞を預かった。 しばしお茶と愚痴に付き合った後、 僅かな距離の夜を歩き、家に帰る。 ]
(444) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[ 翌日、陽が沈む少し前の時間。 彼女の病室へ行く。 いつかのように当たり障りの無い会話をして、 不快でない沈黙、十数秒ほど。 俺は口を開く。 ]
えーこちゃん、これ。
[ 昨日預かった新聞と冊子を鞄から取り出し、 ベッドに座る彼女の膝の上に置く。 身を震わせるのが目に見えて分かった。 新聞を見つめた後、震える指で冊子を手に取る。 頁を捲り、文字を見つめるのを俺は見ていた。 ]
(445) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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他人が語る自分は全部ホンモノじゃないだろ。 えーこちゃんの事は、えーこちゃんが知ってる。 違うか?
[ 顔をあげてまんまるに開いた目が俺を凝視する。 ]
それを書いた奴を、俺は多分知ってる。 誰なのか、知りたい?
[ 彼女の中の彼女の存在は、一体どんなものなのだろう。 迷うような顔を見ながら、腹の底に渦巻く感情。 口の端を歪ませて、頷く彼女に口を開く。 ]
(446) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[ ああ。こういうのは少し楽しいかもしれないな。 ]
(447) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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[ 誰もが有象無象の中、信じたい答えを選んでは、 傷つけたり、喜んだり、傷を舐めたりしてる。 彼女は誰を信じて誰を憎み、 誰に殺さそうになったのだろう。 別に教えてくれなくても良い。 藻掻いて、足掻いて、最後に笑えれば、それで良い。 笑えなかったら、その時はどうするんだろうな? さあ。無数の回答の中、何を選ぶ? **]
(448) 襟 2018/10/25(Thu) 00時頃
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