人狼議事


278 冷たい校舎村8

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視点:


鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 00時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 少し前:男子トイレ ――

[ 結局強引に突入した誠香を見上げた怜は、>>8
 まるで子供みたいな顔をしていた ]

 だってもクソもあるか。

[ 容赦なく言ってやった。
 何かに傷ついている怜には、
 もっと優しい言葉をかけるべきかもしれないが、
 なにしろ誠香は怒っていたのだ ]

(41) 2020/06/16(Tue) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 仁王立ちして立てよと言ったら、
 よろよろしながら、
 子供みたいに素直に怜が立とうとするから、>>11
 手を差し出すくらいはしてやった。
 そこまで誠香も鬼じゃなかった。
 そうしたら ]

 …………っ!

[ 縋りつくように抱きしめられて、
 思わず「おわっ」とか叫びそうになって、
 慌てて飲み込む。
 動揺したら、動揺したことを悟られたら、
 なんだかいけないような気がしたのだ ]

(42) 2020/06/16(Tue) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 よしよし。
 辛かったなあ。
 ひとりで、頑張ってたんだもんなあ。

[ わんわんと泣きじゃくる怜の頭に手を伸ばして、>>12
 よしよしと撫でた。
 泣き声にまじって、ありがと、と伝えられた言葉に ]

 何言ってんだよ。
 友達じゃん。当たり前だろ?

[ そう言って、また撫でた。
 抱きしめられても、抱きしめ返しても、
 今だけは、全然「恥ずいわ!」とは思わなかった ]

(43) 2020/06/16(Tue) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ



 [ そうして、そのまま、8時50分のチャイムを聞いた ]
 
 

(44) 2020/06/16(Tue) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……チャイム、鳴ったな。

[ 朝にチャイムが鳴ってから今まで、
 チャイムが鳴った記憶はなかった。
 今って何時だろう。そんなことをぼんやり思う ]

 落ち着いたか?

[ こちらから離れるつもりはなくて、
 首を傾げて、ぽんぽんと背中を叩いた* ]

(45) 2020/06/16(Tue) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:男子トイレ ――

[ チャイムと同時、がしゃんと音もした気がする。>>#2
 そういえば朝のチャイムの時も、
 がしゃんと何かの音がした。>>1:2
 何か意味があるのかな、
 そんな考えが頭をよぎった ]

 気にすんなって。
 その理屈だと、僕は氷室に情けないところ
 見せられなくなるだろ。
 友達なんて、情けないとこ見せ合ってなんぼだろ。
 知らんけど。

[ 目が腫れていてまだ少し痛々しい。
 けれど怜が笑うから、誠香も軽口をたたく ]

(68) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ほんとに平気だな? 無理してないな?
 大丈夫じゃないのに大丈夫って言うのは
 もうナシだからな?

[ 少々疑い深くなってしまったのは許してほしい。
 慎重に怜の表情を確かめて、
 穏やかな笑みを確認すると、>>56
 ようやく納得してうん、と頷いた ]

(69) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 何しろ怜はフルメイクをばっちりと決めている。
 すっぴんの誠香とはわけが違う。
 身支度に時間がかかるのは仕方ない。
 だから、わかった、先戻ってるな、と言って、
 おとなしく退散しようとした。
 なにしろここは男子トイレだ。
 女子の誠香が長居していい場所では本来ない。
 けれど、なあ、と呼びかけられて>>59
 ん? と誠香は振り向いた。
 続いた問いかけに、ぱちぱちと瞬く ]

(70) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……氷室が、僕のことを“見た目で判断”しないって、
 信用してくれるならな。
 僕は今までもずっと、氷室の中身を見てたつもりだけど。

[ それは、怜の恨み言。>>1:620
 “みんな”とやらと一緒くたにされるのは我慢ならない。
 そう主張して、手を伸ばす。
 ブサイクな友人のぼさぼさになった髪を整えてやった* ]

(71) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 回想:中3の冬 ――

[ 志望校の黄冬高校は、公立の進学校。
 その上、少し前に建て直されたばかりで、
 設備も充実、校舎も綺麗とあっては、
 それは人気の進学先だった。
 誠香の成績では絶対合格! なんて言い切れなくて、
 初めての受験に誠香はとてもぴりぴりしていた。

 兄はいつもと変わらず穏やかで、
 その日も誠香の部屋に、小説の構想を話しに来たのだ ]

 ……おにーちゃんさあ、

[ その日は、小テストが返ってきた日だった。
 ケアレスミスが目立って、
 集中力が落ちてるんじゃないか、と教師にも言われた。
 受験勉強を頑張っているつもりなのに、
 なんだか空回りしている気がして、
 気持ちが焦るばかりだった ]

(72) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 作家になる! って言ってるけど、
 納得のいくもの、一回も書けたことないじゃん。
 この間のだって
 結局気に入らなくてお蔵入りしてた。
 応募しないと作家にはなれないんだよ。
 いつになったら納得のいくものが書けるの?

[ それは完全に受験のストレスからくるイライラを、
 八つ当たりの形でぶつけただけだった。
 それでも兄はおっとりと、今度こそ、なんて言うのだ ]

(73) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 それも何回も聞いた。
 毎回「今度こそ」って言うけど、
 結局「やっぱり納得いかない」ってなってんじゃん。
 毎回毎回そればっかり、
 応募してないってことは、
 スタートラインにも立ってないんだよ。

 おにーちゃんには、才能なんてないんだよ。

[ 誠香がそう言った途端、
 いつも穏やかに笑っている兄が、
 今まで見たこともないような悲しい顔をした ]

(74) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……あ、

[ 言い過ぎた。
 そう思って声を上げようとした誠香を遮るように、
 兄は悲しい顔で笑って、
 「そうだね。勉強の邪魔してごめんね」
 そう言って、部屋を出ていってしまった ]

(75) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


[ タイミングを逃して、追いかけられなかった。
 明日。明日になったら、きちんと謝ろう。
 テストの点が悪くて、イライラしてただけだった、
 ごめんなさいって謝ろうと思った ]
 

(76) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ



[ その日の夜、兄はいなくなった。
 誠香が謝る機会は、永遠になくなってしまった ]
 
 

(77) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 不運な事故だとみんな言う。
 泣き悲しむ両親に、兄と喧嘩をしたことを言えなかった。
 事故だと悲しむ両親に、
 自殺かもしれないなんて言えなかった。
 これ以上悲しませて何になるだろう。

 違う。誠香は怖かっただけ。
 自分のせいで兄が死んだかもしれないことが、
 それを知った両親にどう思われるのか、
 考えただけで、耐えられなかった。

 誠香は何も言えなかった ]

(78) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ



     [ これが、誠香の一つ目の悩み** ]
 
 

(79) 2020/06/16(Tue) 01時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 01時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:男子トイレ ――

 友達の信用には応えないとな。

[ 信用する。>>97
 その答えに、なんだか誠香もほっとした。
 今まで、見た目で相当な苦労をしてきた怜が、
 誠香の言葉を信用するのは、
 きっとそんなに簡単なことではないはずだから ]

 って、仕返しっておかしくないか!?
 その理屈でいくと、
 今度から撫でられるたびに撫で返してやるからな!?

[ 頭を撫で返されるのに抗議の声を上げれば、
 いつも通りの空気が流れる。
 もちろん、別に本気で抗議してるわけじゃない。
 “いつも通り”が戻ってきてほっとしたのだ。
 眉を下げて、釣り目気味の目元を和ませた ]

(141) 2020/06/16(Tue) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 じゃ、先に戻ってるな。

[ そう言って、今度こそ男子トイレを後にした* ]

(142) 2020/06/16(Tue) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:教室 ――

 ただいまー……って、誰もいない。

[ 先に戻った辰美が説明してくれただろうけれど、
 それでも「大丈夫か」くらいは聞かれるだろうと、
 少しだけ身構えて教室に戻った誠香は、
 無人になっていた教室に目を丸くした ]

 ……やっぱり、何かあったってことだよな。

[ がしゃんと音がしたことは、もちろん覚えている。
 しかし、様子を見に行こうにも、
 どこに行けば正解なのかがわからない。
 こういう時、スマートフォンが使えないというのは、
 とても不便だ ]

(143) 2020/06/16(Tue) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……とりあえず、下行ってみるか。

[ 黒板を眺めていて、気づく。
 そういえば誠香は、昇降口のインクとやらを
 まだ見ていない。
 誰かを探しがてら、確認に行ってみようと、
 階段の方へと足を向けた ]

(144) 2020/06/16(Tue) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

―― 現在:階段(1階) ――

 は?

[ 昇降口を目指して階段を下りた。
 そうしたら、続きなどないはずの階段が、
 さらに下へと続いていた ]

 なんだよこれ。

[ この校舎が文化祭仕様になってから、
 誠香はこの階段を下りたことがある。
 職員室に屋上の鍵を拝借しに行った時だ。
 その時は、断じて地下へと続く階段なんかなかった ]

(145) 2020/06/16(Tue) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 え……何。
 チャイムが鳴ったら、この校舎、変形すんの?
 変形? 増殖?
 えー……。

[ 下に降りてみるか、
 当初の予定通り昇降口の確認に行くか。
 どちらを優先すべきか、誠香の視線は彷徨う。
 3階モドキの4階は、はっきり言って不気味だった。
 多分この先の地下もろくなものではない気がする。
 でも、この変形が、
 あの遺書メールの主によってもたらされているなら、
 知る必要があるような気もした ]

 ……降りて、みるか。

[ 腹を決めて、誠香は地下へと足を向ける** ]

(146) 2020/06/16(Tue) 11時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 11時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 回想:文化祭 ――


       [ 舞台を、見ていた ]
 
 

(165) 2020/06/16(Tue) 15時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 宣伝班の仕事は、その名の通り宣伝すること。
 ポスターを貼り、チラシを作り、
 文化祭のしおりのクラス紹介ページに
 掲載する内容を考える。
 宣伝のための垂れ幕作りもあった。
 けれど、それらはすべて、文化祭の前にやることで、
 文化祭当日はフリーとなる。
 もちろん、終了後の後片付けはあるけれど。

 だから、誠香は舞台を見ていた。
 体育館の一番後ろ、
 椅子にさえ座らず、壁に背中を預けて立っていた ]

(166) 2020/06/16(Tue) 15時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 喜多仲の作り上げた物語の世界を、
 クラスメイト達が演じている。
 衣装を身にまとい、メイクを施され、
 制服姿しか知らないクラスメイト達が、
 まるで別の人のよう。
 最初の頃はオーバーすぎて
 問題児だった夏美の演技も>>1:243
 今日はそれなりにちゃんとして見えた。

 「僕は屋台か喫茶店が良かったな。
  美味しいもの食べられただろうし」>>0:364

 ああ、なんて大嘘つき ]

(167) 2020/06/16(Tue) 15時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


   [ あんな風に物語を作れたら、
    誰かの心を動かすことができたら、
    どんなに良かっただろう。

    才能はどうしてこんなにも、
    不公平で不確かで残酷なんだろう ]
 

(168) 2020/06/16(Tue) 15時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


  [ もっと明確な形を持って、
   見ることができたらいいのに。
   磨けば光る原石だとか、
   誰の目にも明らかな天才だとか、
   それともそこにはなにもないとか、
   最初から全部分かればいいのに。
   そうしたらこんなことにはならなかったのに ]
 

(169) 2020/06/16(Tue) 15時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 舞台が終わる。
 3年8組の演劇が終わる。
 拍手が上がり始めるのを聞きながら、
 誠香はそっと踵を返した。
 エンドロールを最後まで見届けることは、>>0:1154
 今の誠香には、とてもできなかったから** ]

(170) 2020/06/16(Tue) 15時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:地下1階 ――

[ 長いトンネルを抜けたら雪国だったりするらしいが、
 1階の階段を下りたらそこは1階だった。
 何を言っているのかわからないと思うが、
 誠香にもよくわからない。頭がどうにかなりそうだ。
 地下1階? には、4階? と同じように赤いものが
 飛び散っていたが、もう血痕かと怯えずには済んだ。
 飛び散っていたものが、赤だけではなかったからだ ]

 めっちゃ毒々しいな……。
 っていうか地下のはずなのになんで窓の外が見えるんだ。
 1階か。1階だからか。
 って納得できるか!

[ はっきり言おう。控えめに言って怖い。
 普通に怖い。すごく怖い。
 だから誠香は、わざと声に出した。
 少しばかり怖さが紛れる気がしたからだ ]

(179) 2020/06/16(Tue) 18時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 これって何? インク? ペンキ?
 踏みたくないなあ。

[ ひょいひょいと毒々しいインクを
 極力避けるようにして歩く。
 避けることに集中すれば、怖さが紛れる。
 けれども、インクをかわしながら歩いていても、
 この校舎の作り主の気持ちが、
 誠香には正直全くわかる気がしなかった。
 こんな空間を作りそうなクラスメイトの心当たり?
 あるわけないない ]

(180) 2020/06/16(Tue) 18時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……ん?

[ 前方からぎゃーすかと賑やかな声がする。
 叫び声とかじゃなくてよかった。
 こんな空間で悲鳴なんか聞いてしまったら、
 誠香も一緒に絶叫して、ちびってしまったかもしれない ]

 おーい。

[ 人の気配に気が緩んだ誠香は、
 声の方へ向かいながら声をかけたけれど、
 相手にその声がどう受け取られるかまでは
 考えていなかった* ]

(181) 2020/06/16(Tue) 18時頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 18時頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 うえあああああああああああ!?

[ クラスメイトの話し声に、
 すっかり油断していた誠香に、
 その悲鳴は完全に不意打ちだった。>>188
 ちびってません! 断じてちびってません!
 でもちょっとインクに足を滑らせて転びかけました ]

(202) 2020/06/16(Tue) 19時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……な、なんだっ!?
 何が起きたんだっ!?

[ すわ何事かと駆けつけ……ようにも、
 インクで滑りそうで走れない。
 慎重に足を進めて現場に足を運んだ結果、
 どうやら悲鳴の原因は、
 さっき誠香が声をかけたせいらしい ]

 僕だよ!
 連城ビビりすぎだろ!

[ つられて悲鳴を上げた? ナンノコトデスカ ]

(203) 2020/06/16(Tue) 19時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 辰美もさっきぶり!
 あ、辰美もあの音聞いたんだ。
 僕もそれで様子を見に来たんだけど、
 こんな場所、さっきまでなかったよな?
 どうなってんだ。

[ 辰美にはそう頷いて、>>201
 きょろきょろと気味悪そうにあたりを見回す ]

 音の原因になりそうなものもないし。

[ 怜のことは言わなかった。
 誠香が言うより、本人が伝えるべきだと思ったからだ* ]

(204) 2020/06/16(Tue) 19時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:地下1階 ――

[ 静かなツッコミは、>>206
 実はしっかり聞こえていたけれど、
 聞こえなかったことにした。
 ナニカオッシャイマシタカ? ]

 増えたかー。
 増えちゃったかー。
 ……なんで増えたんだ……。

[ 淡々と「増えた」と言われると>>207
 なんとなく納得するしかないような気持ちにさせられる。
 どうして? 何のために?
 これからも増えたりするんですかね?
 いつもより利用者の少ない校舎に
 これ以上の拡張は贅沢だと思います ]

(224) 2020/06/16(Tue) 20時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ こっちという声に>>208
 誠香はおとなしくついていく。
 本来なら存在しない地下1階だ。
 単独行動より複数いた方が心強いに決まっている ]

 歩きにくいな……。

[ さっき、インクに足をとられて滑りかけたので、
 もう靴底にはべったりとついてしまっている。
 しかし、インクをまともに踏むと、また滑りそうで、
 ひょいひょいと誠香は避けて歩く。
 ……結果、インクがなかった場所に誠香の足跡が
 ついてしまうわけだけれども。
 今度ここに来る方、お気を付けください ]

(225) 2020/06/16(Tue) 20時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……え?
 だって、

[ 生臭い、と言う辰美に、誠香は眉を寄せる ]

 だって、これって血痕とかじゃなくて、
 ペンキかインク、で……、

[ 誠香の言葉はそこで止まる。
 言われたとおりの生臭い匂いが
 誠香にも届いたからだった ]

(226) 2020/06/16(Tue) 20時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ………………え?

[ 意味が分からない。
 いや、多分本当はわかっている。
 けれど、脳が理解を拒否した。

 前方に見える赤。>>211
 それは、インクなんかじゃなく…… ]

 うそ、だろ。
 インク、だよな……?

[ 力ない声でそう言う。
 悲鳴は、出てこなかった* ]

(227) 2020/06/16(Tue) 20時頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 20時頃


鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 21時頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:地下1階 ――

 そりゃそうだよねー。
 知ってたら、辰美がこの校舎の主説が
 爆誕するところだったよ。

[ 誠香のぼやきに返ってきたのは、
 とても端的な答えだった。>>276
 ですよね。知ってた。シンプルイズベスト。

 大は小を兼ねるというのにも限度があると思います。
 それに、拡張するならもっと快適空間がいいです。
 掃除当番が大変です ]

(298) 2020/06/16(Tue) 22時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 足をとられるなよ、と辰美に言われて、>>277
 誠香は連城に顔を向ける ]

 だって! 気をつけろよ連城!

[ さっきといい>>279
 今といい、
 誠香はいかんなく自分のことは棚に上げた。
 わいわいと騒ぎながら歩いていると、
 ちょっとだけ楽しいような気すらしてきた。
 大人数の安心感ってすごいなと、
 誠香はそんな風に思っていたのだ。
 それなのに ]

(299) 2020/06/16(Tue) 22時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 生臭い匂い。
 赤い液体。
 連城は気のせいと言ったけれど、>>283
 誠香はインクだと主張したけれど、
 そうだな、なんて返事を辰美は返さない>>280 ]

 上?

[ 辰美の呟きに、思わず誠香は天井を見上げる。>>282
 天井にも、やっぱり赤インクが飛び散っている。
 それでも、今はあまり気にならなかった。
 天井のものはインクだとわかっているだけよかった ]

 1階ってこと?
 ここはニセモノの1階だから、
 本当の1階に本物があるってこと?

[ 本物の何があるというのか。
 それは恐ろしくて、とても言葉にはできなかった* ]

(300) 2020/06/16(Tue) 22時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:地下1階 ――

 だよな。

[ 違うと思っていたけれども、
 本人の口からはっきり否定の言葉を聞くと>>316
 やっぱり少し安心した。
 辰美があんな殊勝な遺書を書くわけないよな。
 そんな軽口が浮かんだけれど、
 さすがにそれは不謹慎すぎて口にはできなかった。
 辰美ではなくても、
 クラスメイトの中に送り主がいるのは変わらない ]

(333) 2020/06/16(Tue) 22時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 生臭く、赤いもの。インクではないもの。
 ……おそらく、血だまり。
 ここにあるのがニセモノで、
 1階に本物があるとするなら。
 辰美はヤなもんだなんて濁したけれど、>>317
 おそらくそれは、血を流す本体、なのだろう。
 見たいか見たくないか?
 そんなの、見たくないに決まってる。
 ……けれども ]

 僕は、見たくない。見たくないよ……。
 だけど、確認しなかったら、
 そっちの方が、多分怖い。

[ 一緒に行く、と辰美に向かって頷いて。
 それから、連城に顔を向けた ]

 連城は無理すんなよ!

[ 煽ってるわけじゃありません。多分* ]

(334) 2020/06/16(Tue) 22時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/16(Tue) 22時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:地下1階 ――

[ 誠香は名探偵にはなれない。
 そのことは身に染みているので>>0:552>>1:603
 名探偵認定されなくてよかった。>>352
 うっかり連城に八つ当たりしていたところだった ]

 おー。

[ 行くか、と促されて、>>352
 できるだけ声が硬くならないように、
 気負ってない声に聞こえるように、
 誠香は返事をした。
 そんな意識自体が
 がちがちに気負っているということなのだけど、
 そこは大目に見ていただきたい。
 一人じゃなくてよかったと思う。
 一人だったら、きっと恐ろしくて
 確かめになんて行けなかった。 ]

(375) 2020/06/16(Tue) 23時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:→体育館前 ――

[ 1階に戻ると、少しほっとした。
 壁も床も天井も綺麗だ。まともだ。本物だ。
 と、思った時に、それを見つけた。
 見つけてしまった ]

 インク、かなあ……?

[ そうだよね。そうであってほしい。
 それはほとんど願望のようなものだった。
 ぺたぺたと続いている赤い足跡。>>213
 でも、赤いインクは壁や天井だった。
 床のインクは赤じゃなかった。
 そんな事実からは必死に目をそらす ]

(376) 2020/06/16(Tue) 23時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 本物の1階にはインクが飛び散っていたりしない。
 インクに足をとられる心配もない。
 ひょいひょい避けたりなんてしなくていい。
 だから誠香はできるだけ床を見ないように、
 辰美の背中に視線を固定して体育館を目指した。
 馬鹿だと思う。
 目指しているのは、本物の血だまりだというのに ]

 え。

[ 体育館に近づけば、
 やっぱり生臭い匂いが漂ってきた。
 だから、そこに“本物”があることは
 理解していたつもりだったけれど、
 辰美の背中を見ていたので気づくのが遅れた ]

(377) 2020/06/16(Tue) 23時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 夏美ちゃん、なのか?

[ ああ、見たくない。
 でも、確かめなければ。
 何のためにここまで来たのか。
 誠香は唇を震わせて、それでも辰美の背中越しに、
 転がっている何かを見た。
 すぐにそらしてしまったけれども ]

 夏美ちゃん……じゃ、ない?

[ なんだろうな、と辰美が聞いた。>>355
 辰美が名前を呼んだのに。
 現実逃避? それもなんだか辰美らしくない。
 そう思ったから、
 恐る恐るもう一度視線を向けた。
 血だまりの中に転がっている夏美の姿……夏美の姿? ]

(378) 2020/06/16(Tue) 23時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 人間じゃない……?
 人形? みたいな。

[ たとえ人形だとしても、
 血だまりに転がる姿は酷くグロテスクだ。
 それでも、確かめよう、と誠香は一歩近づいた* ]

(379) 2020/06/16(Tue) 23時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:体育館前 ――

[ 血だまりを踏んでしまわないように気を付けながら、
 一歩、近づいた。
 正体を確かめるように、しゃがんで目線を近づける。
 連城は、誠香を心配してくれている。>>392
 それはよくわかっているし、
 言っている言葉は確かにその通りなのだろう。
 それでも ]

 ……うん。人形、みたいだ。マネキン、かな。
 他にも何人か来たみたい、だよな。
 けど……けどさ、
 血、は……本物っぽい、んだよな……。

[ マネキンは、ニセモノ? 夏美のニセモノ?
 本物を探しにここに来たのに、
 夏美のニセモノが転がっている ]

(398) 2020/06/17(Wed) 00時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 夏美ちゃんのニセモノのマネキン、だったら……
 この血を流したのは誰なんだろう。

[ その言葉に、答えなんか求めていなかった。
 誰もわかるわけがない、そう思いながら、
 それでも言わずにはいられなかっただけだった。
 けれども、辰美の呟きは、>>395
 まるで誠香が求める答えのようで ]

 夏美ちゃんがここで死んで、
 マネキンになっちゃった、ってこと?

[ 立ち上がって、信じられない、
 という表情を浮かべる。
 けれど他の可能性が浮かばないことも事実だった ]

(399) 2020/06/17(Wed) 00時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 そー……だな。
 そうした方がいい、よな。
 ありがとう、辰美。

[ 被せるものを探しに行くという辰美にお礼を言って、
 誠香はそのまま見送った* ]

(400) 2020/06/17(Wed) 00時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:体育館前 ――

[ 死んだらマネキンにと言い出したのは辰美なのに>>395
 夏美を探した方がいいかも、とも辰美は言う。>>396
 辰美が戻ってくるのを待ちながら、
 どちらが正しいのかと、誠香は考える ]

 どうして、死んじゃったのかな。
 どうして、夏美ちゃんだったのかな。
 この世界で死んだらどうなるのかな。

[ ぽつりぽつりと、誠香は呟く。
 きっと正解なんて誰も知らない疑問を呟く ]

(441) 2020/06/17(Wed) 00時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 夏美ちゃん、元の世界に帰ったのかな。
 この世界で死んだら、元の世界に帰るのかな。
 ……残ってる僕たちは……どうなるのかな……。

[ 帰ったのだとしたら、それは、夏美の意志?
 それとも強制?
 順番が回ってきたら、強制的に帰らされる?
 殺される? 死んでしまう?
 順番に、ここにいるみんな、死んでいく?
 マネキンになる? ]

 …………連城は、早く、帰りたい?

[ マネキンに視線を向けたまま、
 誠香はぽつりと問いかけた* ]

(443) 2020/06/17(Wed) 00時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 00時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:体育館前 ――

 うん……うん。

[ ぽつりぽつりと返ってくる連城の言葉に>>464
 ぽつりぽつりを相槌を打った ]

(491) 2020/06/17(Wed) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 そうだよな。わかる。
 急に出られなくなって、文化祭になって、
 わけわかんなかったけど、
 最初、ちょっとパニクったけど、
 落ち着いたら、割と平気っていうかさ……、
 どうしても、絶対帰りたいとは、
 僕も、思わなくなってたな……。

[ ぽつりぽつりと誠香も心情を吐露しながら、
 連城がメールの送り主に寄り添うと言ったのに>>467
 ちらりと顔を見て、笑った ]

 連城って、いいやつだよな。

[ 誰だろうと考えはしてみたけれど、
 考えてもわからなかった。
 わからないまま、誠香の思考はそこで止まっていて、
 見つけた後のことなんて、考えてもみなかった ]

(492) 2020/06/17(Wed) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ふはっ。

[ 居たくない。
 けれど、交渉次第でいてやってもいい。>>473
 連城の思考は誠香が思いつきもしなかったもので、
 思わず小さく噴き出していた ]

 すごいな、連城。
 その発想はなかった。
 僕は、残るか帰るかどっちかしか考えてなかった。
 馬鹿にしてないからな?
 本気でほめてるからな?

[ なにしろ連城のことは
 ちょくちょくいじっている自覚はある。
 ほめ言葉が素直に受け止められないような気がして
 思わず念を押したけれど、
 むしろ嘘っぽくなったかもしれない ]

(493) 2020/06/17(Wed) 01時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 連城の思考はとても真っすぐで、健全だと思う。
 だから、誠香は安心してしまったのだ。
 だから、ぽろっとこぼれ出た ]

 ……連城には、死にたい理由なんて、ないよな。

[ 「死にたい理由のひとつやふたつ、
  みんなあるんじゃないかな」>>1:572
 怜はああ言っていたけれど、
 連城はそんなことないよな。
 そんな風に、思ってしまったのだ** ]

(494) 2020/06/17(Wed) 01時頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 01時頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:体育館前 ――

 うん、そうなんだよな。
 最初は焦ったけど、
 お化けのいないお化け屋敷っていうかさ、
 そんな感じだよな。

[ うんうん、と誠香は頷く。
 非日常に最初は酷く慌てたけれど、
 人間は良くも悪くも慣れる生き物だ。
 そう、直接危険が襲ってきたこともなかった。>>502
 少なくとも、こんなマネキンが現れるまでは。
 出られないんだから泊まるしかないな、と
 現状を受け入れる程度には、
 誠香だって順応していた ]

(576) 2020/06/17(Wed) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ほんとだって、ほめてるほめてる。
 連城は、すごいし、いいやつだ!
 だから、今度なんか奢ってくれよ。
 なんてな。
 冗談だって。

[ 本気でほめていたのに、
 何も出ないなんて言われると>>503
 やっぱりからかいたくなってしまったのは、
 連城の人柄のせいだと思う ]

(577) 2020/06/17(Wed) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ああ、違う違う。
 むしろ、連城は違うなって思ったんだ。
 だから言った。
 疑ってる方が、言い難いだろ。こんなこと。

[ ぽろりとこぼれてしまった質問に、
 冗談で返されたということはわかっていたけれど>>504
 一応念を押しておく。
 清々しいほどないと言い切られて、>>505
 そうだよな、と誠香は肩の力が抜けた。
 クラスメイトの誰かが
 あんなメールを送っただろう事実は消えないけれど、
 それでも少なくとも目の前のこいつじゃない。
 それはなんだか安心することだった ]

(578) 2020/06/17(Wed) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 だよな。ちょっと安心した。
 ……なんかな、ここに来たのは、
 死にたい理由がある人間なんじゃないかって、
 そんな説があったっぽいから、さ。

[ 誠香に死にたい理由がないかと聞いた時。>>572
 そして誠香の返事を聞いた時。>>618
 怜はちっとも驚いていなかった。
 むしろ、やっぱりなと言いたげだった。
 それは、怜がそういう風に考えていたからじゃないかと
 誠香はそう思っている ]

(579) 2020/06/17(Wed) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ そんなことを考えていたら、
 布を抱えた辰美が戻ってきた>>522 ]

 ……あ、辰美、おかえり。
 布ありがとな。

[ ばさり、と布が広げられて、
 マネキンは白に包まれて見えなくなった。
 なんとなしに、誠香はそれをしばらく見ていた。

 このまま雪景色に溶けて、消えてしまえるなら>>0:27

 今朝考えたことが頭をよぎる。
 小さく頭を横に振った ]

(580) 2020/06/17(Wed) 11時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 それな! 受験!
 あーもー思い出させんなよー。

[ 気を取り直したように顔を上げて、
 世知辛い現実を思い出させる辰美に抗議の声を上げる。
 ふと、眉を寄せた ]

 辰美、血、出てる。

[ 唇を示して>>459
 誠香はなんだか自分が痛いような顔をした** ]

(581) 2020/06/17(Wed) 11時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 11時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 回想:高1〜高2 ――

[ 受験を何とか乗り切って、誠香は高校生になった。
 現実を忘れるように勉強に打ち込んだのが
 よかったのか悪かったのか。
 兄の死にショックを受けて、
 勉強に手がつかないんじゃないか。
 そんな風に心配していた両親は、
 誠香の合格を喜んでいたけれど、
 もちろん誠香の気持ちが晴れるわけもない。

 桜の下で撮った記念写真には、
 新しい制服に身を包んで、
 酷く硬い表情をした誠香が写っている。
 それも、緊張していると笑われたけれど ]

(585) 2020/06/17(Wed) 13時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 兄の遺品のノートパソコンは、誠香のものになった。
 何か意図があったわけじゃない。
 それまで誠香が使っていたノートパソコンも兄のお古で、
 型式もスペックも段違いだった。
 それだけの理由だった。

 貰ったものの、
 しばらくは触れることさえできなくて、
 誠香がようやく立ち上げることができた時には、
 もう夏が近づいていた ]

(586) 2020/06/17(Wed) 13時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ パソコンの中には、兄が綴った物語がたくさん、
 本当にたくさん、残されていた。
 長いものも、短いものも、たくさん。
 並ぶタイトルを見つめるだけで、
 きりきりと誠香の胸は痛んだ。
 これは、兄の夢だ。
 作家になりたかった兄の、夢のかけら。
 その夢が途切れてしまったのは、
 誠香のせいかもしれない。
 あれが事故だったのか自殺だったのか、
 本当のことはもう誰にもわからない ]

(587) 2020/06/17(Wed) 13時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 ……でも、…………でも。
 僕は、嘘をついたわけじゃない。

[ 本当に事故だったのかもしれない。
 そう自分に言い聞かせている誠香が、
 次に縋ったのはそんなことだった。
 誠香は、確かに兄を傷つけた。酷いことを言った。
 でも、嘘をついたわけじゃない。
 兄はそれまで、納得のいく作品を書けたことが
 一度もなかった。
 応募しなければスタートラインにすら立てないのに、
 応募することなく、パソコンの中にだけ、
 兄の夢は積もっていった。
 これだけの数を書いておきながら、
 応募に値するものがひとつもなかったなんて、
 それは、才能がないってことじゃないのか ]

(588) 2020/06/17(Wed) 13時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ そうだ、簡単に証明する方法があるじゃないか。
 ふと、思いついた。思いついて、しまった。 
 兄が残した作品を、実際に応募してみればいいのだ。
 応募して、選ばれなければ、
 誠香が言ったことは嘘じゃなかったと、証明される。

 自分の名前を使った理由は単純だった。
 故人の名前で応募するのはどうかと思ったからだ。
 それだけ。本当にそれだけ。
 どうせ選ばれるわけがないのだ、
 自分の名前で応募することに躊躇いはなかった ]

(589) 2020/06/17(Wed) 13時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


  [ 誠香は、作家になるつもりなんかなかった。
   誠香は、ただ証明したかっただけだった。
   自分は、嘘なんかついていないのだと。
   兄に、才能はなかったのだと。

   簡単な証明問題だと、思ったのに ]
 

(590) 2020/06/17(Wed) 14時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 文学賞の締め切りは年末で、
 発表されるのは翌年の春。
 誠香は高校2年生になっていた。

 出版社の目的は、本を売ることだ。
 高校2年生の文学賞の受賞。
 売れるための話題性として申し分ない。
 大々的に宣伝しないはずがない。
 快挙! 初! 史上最年少!
 そんな大げさな煽り文句がつけられて、
 誠香の名前は文芸誌の表紙を飾っていた。

 訂正する機会なんて、どこにもなかった。
 あれは誠香のものじゃない、
 兄の書いた作品なのだと、
 主張する機会も与えられぬまま、
 気が付けば、誠香は現役高校生作家になっていた。
 されていた、という方が正しいかもしれない ]

(591) 2020/06/17(Wed) 14時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ



     [ これが、誠香の二つ目の悩み** ]
 
 

(592) 2020/06/17(Wed) 14時頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 14時頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:体育館前 ――

 えっ!?
 いや、いいって! 冗談! ほんと冗談だから!

[ 冗談だと言ったのに、なぜかコンビニスイーツを
 奢られる流れになっていた。>>606
 慌てて否定をしながら、
 もしかしなくても連城はチョロいんじゃないか?
 将来、悪い人に騙されなければいいが……などと、
 誠香は本気で連城の未来を案じた ]

(642) 2020/06/17(Wed) 20時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 それよりさ、連城が言うみたいに、
 遺書の送り主見つけてさ、
 みんなでちゃんとここから帰ってさ、
 そしたら、みんなでファミレスでも行こうよ。
 ほら、出られないってなる前に、話してたじゃん。
 休校みたいだから、
 みんなでファミレスでも寄ってこって。

[ な? その方が楽しいじゃん?
 そう言って、誠香は笑った。
 その“みんな”の中に、きっと夏美もいるはずだ。
 そうでなければならない、と思う ]

(643) 2020/06/17(Wed) 20時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 思い出させんなって言ってんじゃん!
 わざとだろ! わざと言ってんだろ!

[ 思い出させるなと言ったのに、
 ああやなこったと畳みかけてくる。>>599
 くわっ! と辰美に抗議した。
 連城は悪気はないことはわかっているが>>608
 非日常に身を置いているというのに、
 日常の世知辛い現実に目を向けさせないでいただきたい ]

(644) 2020/06/17(Wed) 20時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 確かに辰美の顔より背中を見ていた時間の方が
 長かったような気がするが、
 いくらなんでも血が出ていたら気づく。
 地下では血なんか出てなかったはずだ。
 しかし辰美があまりにも真顔なので、
 うっかり信じそうになった ]

 真顔で言うな! 信じそうになるだろ!

[ 誠香のツッコミが冴えわたる。
 辰美の説明は納得のいくものだ。>>601
 誠香だって冬はリップクリームが欠かせない。
 連城の感じている微妙な違和感を>>609
 誠香は察することができなかった ]

(645) 2020/06/17(Wed) 20時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 僕のリップクリーム貸すわけにはいかないしな。
 ……噛むなよ。悪化する。

[ そう言うにとどめて、
 教室に戻るか、という連城に頷いた>>610 ]

 そろそろ本格的に泊まること考えないとだし、
 一度教室に戻ろうよ。
 戻りながら夏美ちゃんが見つけられたら、
 それが一番だしな。

[ そう言いながら、
 きっと夏美は見つからない。
 夏美がいなくなったから、
 代わりにマネキンがここにいるのだ。
 誠香はそう思っていた* ]

(646) 2020/06/17(Wed) 20時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 20時半頃


【人】 鉄血の福音 セイカ



  [ 気になっていた本の続き、という言葉に>>647
   肩がちょっと震えたのは、
   気づかれていなければいいと思う ]
 
 

(661) 2020/06/17(Wed) 21時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:体育館前 ――

 多分がついてる時点でわざとなんだよ!

[ 薄々察してはいるのだ。
 ツッコませるためにボケてますよね?>>648
 わかっていてもツッコんでしまうのが
 悲しいかな、性分というものである。

 ハンドクリームじゃあるまいし、
 さすがにリップクリームは貸せません。
 一応人並みの恥じらいはあります。多分 ]

(662) 2020/06/17(Wed) 21時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 辰美は口を洗ってくるという。>>649
 無理もないことなので、誠香は頷いた ]

 あ、購買にリップクリームもあったと思う。
 寄るなら買っとけばいいよ。

[ そんなアドバイス。
 死ぬなよ、と言われて瞬いた>>650 ]

(663) 2020/06/17(Wed) 21時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 辰美もな。

[ ミステリーだとこういう時、
 単独行動してるやつから脱落するんだぞ。
 そんな言葉が浮かんだけれども、
 夏美にそっくりなマネキンの前で、
 とてもそんなことは言えなかった。
 そんなことあるはずないと思うけど、
 なんなら殺されそうになっても返り討ちにしそうとか
 思ってるけど、
 もしもそんなことになったら、きっと、
 誠香は自分が許せない* ]

(664) 2020/06/17(Wed) 21時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:廊下 ――

[ 地下1階で踏んでしまったインクは、
 いつの間にやら乾いていた。
 多少ぺたぺたと足裏に違和感があるけれど、
 もう廊下に足跡が付くことはない。
 それならいいかと誠香の上履きはそのまま。
 誠香はそういうことに無頓着だった。
 女子力? 何それ美味しいの?
 だから誠香はぺたぺたと、
 連城と教室に向かっていた ]

(695) 2020/06/17(Wed) 22時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 そういえば、男子は教室で寝るみたいだけど、
 女子はどうしたらいいんだろ?
 保健室とか? うわー、8組男子、紳士じゃんー。

[ 誠香はせっかく阿東が書いた黒板の付け足しを、
 残念なことにまだ読んでいなかった。
 怜を追いかけて飛び出して、
 戻ってきた時はチャイムのあとで、教室は無人で、
 きちんと確認しなかったのだ。
 報連相は大事です* ]

(696) 2020/06/17(Wed) 22時頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 22時頃


【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:廊下→教室 ――

 あ、そんな書き込みあったんだ?
 いやあ、悪いね。
 遠慮なく使わせてもらうな!

[ ふと、交代で使えば? なんてことが頭に浮かんだ。
 連日教室で雑魚寝じゃあ男子も疲れるだろうし。
 でも、自分が使ったベッドを男子に使われることに
 抵抗がある女子もいそうだ。
 それじゃ、やっぱりなしだな……
 というところまで考えて、
 いやいや、と誠香は頭を振った。
 それじゃまるで、明日も泊まるみたいだ ]

(722) 2020/06/17(Wed) 22時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ このまま保健室に行く? と連城が気を利かせてくれた。
 それにも誠香は首を横に振る ]

 いや、一回教室行くよ。
 ジャージ取りに行きたいし、
 それに、お弁当、まだ食べてなくてさ。

[ 制服のまま寝てしわだらけは避けたい。
 その程度の恥じらいはあった。靴底には無頓着だけど。
 というわけで一緒に教室に向かっていると ]

(725) 2020/06/17(Wed) 22時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 あ、千夏ちゃん。

[ 流れるように会話に加わった千夏に、>>719
 誠香もやあと手を上げる。
 ごはんのお誘いにもちろんと頷いた ]

 食べる食べる!

[ もちろんそのごはんがクレープだなんて思ってません* ]

(728) 2020/06/17(Wed) 22時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:廊下→ ――

 あ、やっぱり家庭科室のごはん、
 作ってくれたのここのんだったんだ。
 そうだろうなと思ってたよ。

[ 千夏に相槌を打ちながら、教室に向かう。
 千夏はいつもよりもテンションが少し
 高いように見えた。
 そうなんだ、と返事をしながら、
 母の持たせてくれたお弁当のことを考える。
 大丈夫。冬場だからきっと明日の朝でも食べられる。
 食べられたらいいな。
 ほら、どうせ夢だから、きっとおなかなんか壊さない ]

(756) 2020/06/17(Wed) 23時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 クレープ! 僕も好き。
 フルーツ入ってるやつあるかな。

[ ちなみに誠香は生クリーム派である。
 千夏がそんなに食べても大丈夫なのか、
 少し気になったけれど、
 心乃も一緒なのだしきっと大丈夫なのだろう。
 そう思った誠香は、余計な口を挟まない。
 心乃が言えばいつものお母さんの気遣いが、
 誠香が言うとまるで腫れ物に触っているような
 雰囲気になってしまう。
 そういうことはなんだか自覚していたから ]

(757) 2020/06/17(Wed) 23時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 だって! 連城、おなか出して寝ちゃだめだぞ!

[ 千夏に言い添えて連城にはそう言った。
 連城って、そういうことを言ってしまいたくなる
 雰囲気があるから仕方ない* ]

(758) 2020/06/17(Wed) 23時頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

 ―― 現在:廊下→教室 ――

[ おなかを出して寝るのはガキらしい。>>779
 連城の寝相は大丈夫らしい。それはよかった。
 誠香はいかにも話の流れで思いついたように、
 できるだけなんでもない風で、
 さっき思ったことを言った ]

 ……なあ。泊まるのって、今晩だけかな。
 明日、帰れると思う?

[ 帰れるとして、その方法は?
 とは、言わなかった。
 帰る時は、普通に昇降口を出て、
 歩いて家に帰りたい ]

(805) 2020/06/17(Wed) 23時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ

[ 教室に入ると、
 連城が地下1階情報を黒板に書いてくれた。>>781
 「お、ごくろー」なんて言いながら、
 誠香は心乃に挨拶する ]

 家庭科室のごはんって、
 やっぱりここのんが作ってくれたんだね。
 ありがとう。

[ ジャージを確保したら、教室に用はなかった。
 お弁当は明日食べます、母さん、と
 心の中で念じておく ]

(806) 2020/06/17(Wed) 23時半頃

【人】 鉄血の福音 セイカ


 うん、いこー。

[ 連城に頷いて、
 千夏や心乃と連れ立って、
 家庭科室でご飯を食べてから、
 クレープを食べに行った。
 こんな遅い時間に甘いものなんて罪深い!
 なーんて笑いあって。

 本当に、文化祭が戻ってきたみたいに、
 その時は楽しかった。
 体育館前のマネキンのことを、
 少しの間、忘れてしまうくらいに* ]

(808) 2020/06/17(Wed) 23時半頃

鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/17(Wed) 23時半頃


鉄血の福音 セイカは、メモを貼った。

2020/06/18(Thu) 00時頃


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