244 【R18】ミゼリコルディアの宴【魔女村】
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[成人した日の真夜中。目を覚ましベッドから降りる。まだアルコールが残っている感じで、ふわふわと、夢の中で歩くような心地で自らの部屋を出る。
暗く静まり返った廊下。一歩歩く度に廊下の壁に掛けられた燭台が淡い光を放ち、征く道を照らし出す。初めて見た時、メルヤは驚いて腰を抜かしたが、魔力がこもった燭台らしい。
燭台の光の中、進むメルヤは 知らない人が見れば、幽鬼に見えるかも知れない。
しばらく歩いて扉の前で立ち止まる。ドアノブに手をかけてゆっくりと回す。鍵は掛かっていない。
開いた窓から、柔らかい月明かりと優しい風が入る室内。窓際に置かれたベッドに横たわり寝息を立てる魔法使い。部屋に入って扉を閉め、ベッドの傍に歩み寄る]
レオナルドさん。
[呼びかけてみたが起きる気配はない。
僅かな時、衣擦れの音がして、また静寂が訪れた]
(22) 2018/06/13(Wed) 00時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2018/06/13(Wed) 00時半頃
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[週に一度街に降りる度に、行方不明者の噂を耳にするようになった。メルヤの知らない人が居なくなっても特に気にならなかった。街から出て遠くに行く理由があるのかもしれないし。
けれどこの日は、行きつけの八百屋の娘が消えた事を知った。とても親孝行な娘で、結婚も決まっていた。幸せの絶頂で自ら姿を消す理由があるとは思えなかった。
閉店していて野菜が買えなかったので、パンと雑穀のスープの夕食を取りながら]
そういう訳で、粗末な夕食でごめんなさい。
[彼に謝ってメルヤは項垂れた]
レオナルドさんの魔法で行方不明者って探せませんか。とても良い娘なんです、私にも優しくしてくれて。
[メルヤは彼が娘をどうにかした可能性は夢にも思っていない。……今は*]
(80) 2018/06/13(Wed) 21時頃
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[口に入れたスープを噴き出しかけた]
ん……
[ナプキンで口元を拭う。確かに、粗末ではあっても味には自信がある]
無理なら仕方のないです。
[彼を見ていれば、魔法が万能では無い事は簡単に察せられる]
そう言えば。聞いてなかったですね。 街の人たちは、此処に棲むのが魔法使いだと、識っているんですか。
[街で此処の噂を聞いた事はないし、メルヤが話題に出した事もない。わざわざ薮をつつく必要を感じなかったので。メルヤが此処に住んでいる事も街の人たちは知らない。
幸い、ある程度大きな街なので、みんな顔見知りな訳ではないのだ*]
(97) 2018/06/13(Wed) 22時半頃
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[花瓶に生けた花の水をちょうど替え終わった時、彼に呼ばれた]
お手紙ですね、ついでに少し森を散策してきのこでも探して来るので帰りは遅くなります。
[手紙を見ると、何故かわくわくした。誰かに貰った事も、誰かに送った事もないのに。
言いつけ通り、森のポストに手紙を入れスクロールを貼り付ける。 お使いはこれで終わり。 怖れる物は無い、いつもと変わらない森。木漏れ日が降り注ぐ中、きのこを探して歩く。ついでにサクランボもいくつか]
あれ、…………。
[昨日の雨で泥濘んだ地面に、いくつかの馬の蹄の跡があり、木の枝が散らばっていた。馬の背丈の枝が折れて落ちたようだ。 こんな場所に馬で踏み入って来た人は今までいなかった。これは非常事態だ。きのこは一食分賄えるくらいは取れているし、慌てて彼の家に引き返した。 行方不明事件になんらかの関わりがあるのかもしれないし、行方不明者の捜索の手がここに及んでいるのかもしれない]
レオさん、大変です。
[家に駆け込んで、見たことを報告した*]
(126) 2018/06/14(Thu) 00時頃
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ーーー夕食ーーー
レオナルドさんは悪い魔法使いじゃないのに。
[メルヤは心の底からそう信じていた。 それが例え事実だろうと、街の人間には関係ないと理解はしている]
私はまだ大丈夫です。それでも、もし街に降りられなくなったら、ウサギくらいは狩れますし……今のうちに種でも購入して、畑でも作りますか。二人が食べる分くらいはなんとでもなりますよ、きっと。
[わざと楽しそうに、先の事を話した。そんな風に、夕食の時間は過ぎた*]
(137) 2018/06/14(Thu) 00時半頃
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だって名前が長いんですもん。
[ぷ。と頬を膨らませれば、メルヤの背が低いからか子供みたいに見える。
夜中のきのこについては、そのきのこは出来損ないだ、食べられないよ。と答えたか]
(168) 2018/06/14(Thu) 11時半頃
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[部屋に閉じ籠った夜。頭を支配する考えのせいで寝付けない夜を過ごす。
幾日かの後、大丈夫と言う彼の言葉に安堵のため息を吐く]
ありがとうございます、レオナルドさん。
[彼が何かしてくれたのはわかるからお礼を言った]
あの……夜の方も、再開ですか。
[上目遣いに彼をみつめた*]
(169) 2018/06/14(Thu) 11時半頃
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んー……名前も知らない相手に手紙を書くのって、すごくハードルが高いですよ。
[同じように魔法使いの元で暮らす誰かに興味がないわけではない。手紙を送る気持ちを、手紙をもらう気持ちを、想像するだけで心が踊る。 それでも、手紙に心を奪われすぎるのは怖い。目の前の相手に不義理をしてしまうかもしれない。その考えを持つ限り、不義理を起こすことなんかないのだろうけど]
何かきっかけがあれば、ね。
[残念ながら、魔法使いの思惑通りにはいかないようだ]
魔導書の手配、ありがとうございます。最近、してもらってばかりですね。
(200) 2018/06/14(Thu) 16時頃
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街に、一緒に。デートみたいですね。
[彼とメルヤが並んで歩くと、身長差も相俟って親子のように見える可能性の方が高いと気づいてないのか知らない振りか。行方不明者の捜索なのに不謹慎なくらいはしゃいだ声]
服は私が来る前にレオナルドさんが街に行っていた頃に着ていたのをちゃあんと手入れをしています。流行に左右される物でもないし、年齢は……ちょっと若向けなのは否めないですが。
そうだ。街に降りたら新しい服を買いましょう。そうして時々一緒に街に降りて、アイスクリームのお店とか、お洒落なカフェとか、公園とかに行きましょう。
今のうちに。
[最後の一言だけは、俯いて小さく囁く]
(202) 2018/06/14(Thu) 16時頃
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[次の瞬間には何事もなかったように顔を上げ]
それなら、いっそ本を読む振りをしながら歩けばどうですか。羊皮紙でカバーを作りますからそれを掛けて。他人にぶつからないように私と腕を組んで歩きましょう。
大丈夫。きちんとエスコートします。
[他の案があるなら聞き入れるつもり*]
(203) 2018/06/14(Thu) 16時頃
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[二人で街を歩けば、予想以上に他人の視線が集中した。中にはメルヤの顔見知りもいたが、今日話しかけてくる様子はない。後日メルヤが一人の時にどういう関係かを聞かれてしまうのかもしれない。
八百屋は依然として閉店していた]
これ、あの娘からもらった物なんです。
[上向けた掌の上、白い石を糸で通したブレスレット。時々着けているのを彼も見た事がある筈。きっと覚えてはいないだろうけど。掌で包み込めば雑念は入りにくい]
どうですか。
[娘の事を考え、彼が進む方に歩く。彼が他人にぶつかりそうになれば組んだ腕を引いて避けて、路地裏を通り抜け、ほんの十分ほど歩いた場所に建つ小さな家の前]
ここですね。ちょっと行ってきますから待っていてください。
[危険があるようには感じなかったので、彼から離れて玄関の前に立つ]
ごめんください。
(245) 2018/06/14(Thu) 22時頃
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[声をかけると出てきたのは八百屋の娘だった。メルヤの声に気づいて出て来たようだ。
何言か話し、彼の傍に戻る。メルヤの顔に苦笑が浮かんでいた]
あの娘、結婚が嫌になって友達の家に隠れていたんだそうです。友達はただのマリッジブルーだろうから帰るように説得していたそうで、私からもご家族が心配していると伝えました。もう少しだけ考えて、自分の中で納得できる答えが見つかったら帰るそうです。
あの娘が彼氏とデートをしている所、何回か見ましたけど、羨ましくなるくらい幸せそうでしたのに…… あれほど仲良しでも結婚が嫌になるとかあるんですね。
[細い眉を顰めて理解できないと言う風に首を振る]
愛するひとと結婚できるのが どれだけ得難い機会か。考えた事もないんでしょうね。
[ひとつ溜め息]
付き合ってくださってありがとうございました。次はレオナルドさんの服を見に行きましょう。
[もうエスコートをする必要はないのに、当たり前のように彼の腕に腕を絡め、裏路地を抜けて商店がある大通りへと向かった* ]
(246) 2018/06/14(Thu) 22時頃
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[結婚観については、メルヤの中で折り合いがつけられそうになかった。他人と接する事が少ないせいか、心の機微とかそういうものに疎い]
レオナルドさんが吸血鬼になるのを嫌がるとか、絶対にぜーったいに。
有り得ないと思います。
[むう。と頬を膨らませた]
あー……さすがに何十年とかなると、流行りとか関係なく服がダメになってそうですが。
[他の国に侵略された場合、その国の人が着ている服をみんなが着るのだろうし]
んー。まあいいです。
[今考えても意味がない]
ふへへ。
(295) 2018/06/15(Fri) 11時頃
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[組まれた腕、彼に寄り添って歩く。やがて着いた男性服を取り扱う店は初めて入る店]
ビリジアン、漆黒、バイオレット、ネイビー……いつもの赤もいいけど、どれもレオナルドさんに似合いそう。
[メルヤの目にはなんらかのフィルターがかかっているようだ]
濃い色が似合うと思う。青。シャツは白、ジャケットとベストとズボンをお揃いの、うん、ネイビーがいいかな。
[どう。と間近から彼の顔を見上げた*]
(296) 2018/06/15(Fri) 11時頃
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[……一瞬、裸で棺桶に入るのかと想像したのは秘密]
いえ、経年劣化とかそういう……
[もごもごと口の中だけで反論した]
え、もう少し考えても
[メルヤが呼び止める間もなく彼は着替えに行ってしまった。 心配なのはサイズが合うかどうかだけ。彼が出てくるまでいたたまれない気持ちで待った*]
(299) 2018/06/15(Fri) 15時半頃
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[幸い?着方は普通だった]
素敵です、レオナルドさん。
[サイズは誂えたようにぴったりとはいかないが、ぱっと見おかしくはない程度には合っていた]
わ、私のはまだ着られますから新しいのは必要ありません。
[飾り気のないワンピースだから、彼が今着ている少し上質の服とは釣り合わないかもしれないけど。
そんな風に断っても、彼が断固として行くと言うなら黙って従う*]
(300) 2018/06/15(Fri) 15時半頃
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何を言いたいのかよくわかりません。
[ズバっと言い切った]
…………。
[店につくまで頬を膨らまして、いつもより速く歩いた。組んだ腕は離さずに*]
(306) 2018/06/15(Fri) 17時半頃
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[いつもワンピースを買っている店より格段とお値段の張るお店]
ふわぁ。
[年頃の娘としては些かマヌケな声を出し、店内に飾られているドレスにあれこれ目移りしているうちに渡されたドレスを受け取る。
値札を見て目眩がした]
こういうの、好みなんですか。う。べ、別に嫌とかそういうわけではないんです。て、照れくさいというか、あー。
[火照った頬を手で隠しながら試着室へ]
……ちょっとくらい値切れないかなあ……
[不穏な言葉は外まで聴こえただろうか。さすがに同行者に恥をかかせるような行動はしないけど。
……恥をかかせるような言動はしてしまうが。
数分後]
(349) 2018/06/15(Fri) 21時半頃
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着替えました、けど、あの。……ごにょごにょ。
[試着室のカーテンから顔だけ出す]
胸、が。少し。 ほんとに、少しなんですが。ほんとにほんとですよ。なので、ワンサイズ下のドレスがあれば取ってください。
[彼が動く前に店員が素早くワンサイズ下のドレスを手渡してくれた。あまりにも早かったし、余る事を見越して予め用意してくれていたのかもしれない。 とても気が利く店員だが、ちょっと屈辱と思うメルヤだった]
[しばらく後、カーテンが開いた。
肩紐は細く、背中はシャーリングで飾られ、お腹辺りに刺繍が施され、後ろ側は紐で締めてリボン結び、スカート丈は足首。普段は着ない明るいオレンジ色が顔色を明るく見せている]
落ち着きません、けど。レオナルドさんの今の格好ならこのほうが釣合うと思います。
[片手を差し出す]
お昼ご飯の時間までには帰らないといけませんし、公園にでも行きましょう。
(350) 2018/06/15(Fri) 21時半頃
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[お城の郵便受けを磨こうと庭に出ただけだった。手紙どころか広告すらも入らないので放っておけば蜘蛛の巣ができるので。
外側を磨いてぱかっと蓋を開ける。封筒が入っていた]
お。おおおおお。
[うちのおっさん、じゃなくて魔法使い宛てかと思ったけれど、どうも違うようで。
郵便受けの中を磨くのもそこそこに自室へと高速移動。
大切にペーパーナイフで封を切り、折り畳まれた紙を開く。書かれた文字を何度も読み返し、紙をぎゅうっと抱きしめたら皺ができたので、書斎から本を何冊か持ってきて手紙の上に置いて皺を伸ばした。
初めてのお手紙は、想像以上に幸せな気持ちを齎してくれた。お返事を書けば、ペラジーという少女も同じように幸せになってくれるかな]
(351) 2018/06/15(Fri) 21時半頃
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dear:ペラジー お手紙ありがとう。私はメルヤです。 ペラジーと同じ歳なので呼び捨てでどうぞ。
私は吸血鬼になる研究をしている、 変わり者の魔法使いのお世話をして暮らしています。
ペラジーの文字は綺麗ですね。特に、貴女の先生の名前の文字が。 病気も、良くなったのなら幸いです。
最近、畑を作り始めてそれが趣味かもしれません。 芋の芽が出てきてくれたのがとても嬉しかったけど。
それよりずっと、貴女からの手紙を嬉しく思いました。 ほんとうにありがとう。 書きたい事はたくさんありますが、今回はこのくらいにします。 お手空きの時に気が向いたらでいいので、またお手紙くださいね。
ペラジーの新しい友達、メルヤより
(352) 2018/06/15(Fri) 21時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2018/06/15(Fri) 22時頃
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