人狼議事


252 Aの落日

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 架空惑星 レン

[ねえ 本当に、思いあがってほしいくらいだ。
 うぬぼれてほしい。

 蓮はずっと思ってる。
 あんな顔でお日様の下をみていた犬について、
  戻りたいなら戻れるんじゃないのって。
  なににばちんて弾かれてるの知らないけど、
  だってきっと、怪我で一度退出しただけでしょ。
  まだロスタイムじゃねえのかよって。
  いまはアディショナルタイムっていうんだっけ。

  まだ お前の試合終わってないんじゃないの。
  走っていって、邪魔する
  うざったいやつ噛み散らせばいいじゃん。なんて。

 だから、踏み出すなら、
 本当に行ったきりになってしまうのかも、って
 一年次まったく会わなかった蓮は、思っていた。]

(9) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃

【人】 架空惑星 レン

[高校生活途中から出会うようになった犬と、
 出会う前の話なんてそうそうしない。

 だから、そんなことを遠く思っても
 ただこの時が楽しい犬の顔をしていたのに]

(10) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃

【人】 架空惑星 レン

[それが、このざまだ。
 この手を見てくれ。人間の手だ。
 人間の手が食いついてる。
 しがみついて、シャツの白か、
 握りしめすぎて
 血の気が失せた指の色かわからないざまだ。


 ――ねえ、ほんとうに、自惚れてくれ。
 もし夜ばかりをどんどんと降り積もらせたとき、
 夜のあまりの重さに耐えきれなくなったとき、
 一緒に潰されるなら、掴むために手を伸ばすなら、
 たとえその時届かなくたって葛がいいと思ったんだ。
 随分と懐かされてしまったもんだ!]

(11) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃

【人】 架空惑星 レン

[服越しに押した手が熱を伝えた。
 熱を伝える、けど、すぐに遠ざかる。
 その熱さだけじゃなく
 >>356葛の体がちょっと遠くなる、ことにも
 理解の追い付かないので、蓮は眉をひそめた。]


 ……、九十九 おまえ、


[体おかしくね、って言いかけた言葉は
 覆いかぶさった掌の熱さにとまる。
 その熱さに、ふれたことに、
 解かれるかと指先が緊張したことは公然の秘密として]

(12) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃

【人】 架空惑星 レン

[かっかと燃えた怒りが、なにかなあ、
 かち合った視線に吸い込まれたように、頭が冷えた。

 くずおれていく体に、
 指の合間から服が抜けていく。のを。
 携帯捕まえたみたいに、捕えなおして、
 体支えようとするくらいの心はある。]


  ――― は、 ?

(13) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃

【人】 架空惑星 レン

  はぁ ?!   え、な なに、どした
  え、 なに 死ぬの
  ま だ あやまって、ないん ですけど 待って


[混乱のあまりの早口で口にして、
 髪の隙間から見える火傷痕が、
 蓮が引っ張っちゃった制服の奥、背中まで続いてるのを見、

 とにもかくにも 事情が分かれば、わからなくとも
 その動きのとろくささに、
  いきたいところに、連れていく手伝いは、するよ。
 ……謝りもしない犬未満に許してくれれば。だけど。*]

(14) birdman 2018/10/19(Fri) 02時頃

【人】 架空惑星 レン

―― A子の生存について ――
[安住英子の続報がB組に流れてきたとき、
 ざまあみろ、と蓮の頭には第一にあった。
 ざまあみろ、生きてしまって。
 これまでとかわりなく、
 逃げられない場所で生きるのは苦しいだろう、
 ――などと考えたときに
 そうだそれが現実ってものだと、思い、
 無性に胸糞わるくなったので立ち上がった。]


  べんじょ


[級友に短く答えて、蓮はC組に向かう。]

(101) birdman 2018/10/21(Sun) 04時半頃

【人】 架空惑星 レン

[まどか来てる?
今日いないよ。
 短いやり取りに苛立たし気な息をついて、
 とってつけたように笑ってみせた。]

 メール、返事ねえのよ
 避けられてるかもぉ 
 捨てられたら骨だけ拾って

[まどかは文化祭翌日から来ていない。
 まどかの机の上には、なんの本から切り取ったのか、
 破り取られた痕のある紙片が置いてあるままだ。

 飽きられたかな、と過る。
 一回の夜で機嫌が直るとの予想は外れたようだ、と
 文化祭前日を思い返して、思い返すだけで反省はやめた。
 今更まどかの『よいこ』になったとして
 気分の悪さがどうにもなるわけでもない。]

(102) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

[人のいないほうに、を選んだ結果、蓮はそこに来た。
 人通りの少ない廊下の、掲示板の前。
 氏名の部分破り取られた掲示物。
 誰の眼にもとどまることのないだろうそれを、
 蓮は無感動に眺め、
 今度は完全に取り去ることにした。

 生半可に心残したままでは心地が悪い。
 アドレスもメールも消さないけれど、
 もう会えないなと思えば
 連絡は断ち切るタイプの蓮だ。] 

(103) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

[  ――そうは思いつつも、
   自分の生死が自分にしか価値がなかろうと、
   停学だか自宅謹慎だかでもいい、一度くらい
   校内限定の紙面を飾ってみるのも悪くは
   なかったかもしれないなと、
   甘えたことも考えてみる。
   この機会がなくなれば、
   もう全国紙デビューしかない。

  指先が紙の余白にかかる。
  昨日掴んだ色と無意識に比較し、
  眉がより、動作に遅れてそれを認識して舌打ちする。
  ”眠くない”というのも慣れないものだ。
  余計なことばかりが浮かんでくる。
  たとえば、同じ白色で、けれどあつい熱だとか。]

(104) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

――  文化祭翌日の:回想  ――
[掴みなおした手の中に、
 今度はシャツ越しに上がった体温があった。
 いやに素直に支えを受容した姿に
 眉根の寄った蓮は、死ぬの>>14と言葉を過らせては
 当日未明のメール内容がメール内容だったので
 口走りだけでおわら、ないのか、と
 制服の合間からのぞいた火傷痕に息を詰めも、したけれど

 憎たらしい言葉は>>18>>19
 いくらかの上昇した体温を伴ってでてくるので]


   ――― お、  まえ  ねえ …… 
   余計に怒鳴りたくなる行動は、
   本当やめてくんない……
   こんな熱出しながら なにしてんの
   馬鹿してんのね 馬鹿だ馬鹿

(105) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

 もう全く信用できないので
 謝る気も失せてまぁす……
 茹でだこは茹でだこらしく、無言で肩借りてて


[ひきつった笑い>>19
 損なわれた皮膚の引き攣れを想起させるので、
 「ま、いーや」はこちらの台詞とばかり、
 鼻に皴を寄せた。

 言葉にした通り、肩をなかば押し売り
 強制貸付なのだが、服越しに擦れる痕が、
 熱がつらいのなら、省みようとした。

 さらに階下に進む葛は、今度は貸す肩もないことだし。]

(106) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

[別れの前>>20 「あいさき」と指し示す人物
 その後ろ姿を思い浮かべ、あからさまに顔をしかめた。
 もうすでに見せてしまった葛はべつにして、]
 
  ―― 嫌味かよ
  こんなかお、で、会えねえ でしょ
  誰かのせいで くそみたいに怒鳴ったし

  ……ヨスガ、は、気にしないかもだけど
  俺、が気にする

[睡眠のすっかりとれて
 ただただ険の乗った顔はいつもの緩さからほど遠い。
 今度は蓮のほうに制服のテントが必要だ。]

(107) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

[ヨスガは気を配りすぎるので、
 いくら「気ぃ遣うことはない」といっても
 配慮するかもしれない。
 クラスメイトが転落した後の
 彼に会うのは少し。気合がいる]

(108) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

   、 ……はいはい
 つか おまえこそ落ちずに帰れよ
 もう胸倉掴みたくねえので! つぎこそまじで手が出そう


[再会を前提とした挨拶に
 支え役を返上する直前、少し惑うた手が背を叩く。
 まだ熱かった。
 だから、そんな風に笑うのだろう。
 火傷付きの人相悪が普通の高校生みたいな顔をしたのを
 眼鏡の奥から見て、瞬きし、
 眦を下げるようにわらってやった。]

(109) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン

―― 現在:ゴミ捨て場 ――

[同じ白でも、燃える温度は違うようだ。
 指先でつまんだ紙は縁を舐める炎に焼かれて、
 薄白い煙を吐き上げた。

 蓮は段々と昇ってくる炎の先に、
 煙草を押し付けて火をもらう。

 女煙草と呼ばれるそれも
 紙に火をつけたライターもすべて夜に、
 自分以外の誰かのためにつかうもので] 


       うげえ、 まっじぃ……

[吸いなれないその味に眉をよせるが、
 メールの文面を考える合間に吸うには適役だ]

(110) birdman 2018/10/21(Sun) 05時頃

【人】 架空惑星 レン


[ゴミ捨て場の影で紫煙を揺らす。
 見つかったら面倒だな、と思うのと
 見つかったところで、と思うのと
 どちらが「人間」のものか不明瞭に混ざり合う。

 煙草の短くなる間のぶんだけ
 彷徨った指先は 迷った末2人、友人に送り付けた。
 どちらも3-A、渦中のクラス
 返信はすぐにないものと想定して**]

(117) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────


 生きてる?


─────────────────

(118) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 設問1 (配点10点)
 先のメールの真意を読み取って
 返すことの難しさを知れ


─────────────────

(119) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 よっちんに
 なんか心配かけたかもってきいた
 
 俺はよっちんも心配ですけど   
 
─────────────────

(120) birdman 2018/10/21(Sun) 06時半頃

【人】 架空惑星 レン

[紫だちたる煙のほそくたなびきたる。
 春の朝焼けのなかだけでも あえかなそれを、
 日中の日差しに溶けていくのを 眺め、息を吐く。
 春まで、折り返し。
 春の日中にも似た『よいこ』のメールを受け取って、
 うわ、と最初に呟いた。
 長い。

 読み進めるにしたがって、
 指の間の煙草がひしゃげていく。]

(177) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────


 よっちんが泣かせに来る  

 
─────────────────

(178) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 セラピストじゃん

 アニマルセラピーまで
 始めちゃったヨスガには
 おれができることなくなっちゃう

 職を返せ
 
─────────────────

(179) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃

【人】 架空惑星 レン

[ここでいうアニマルセラピーって
 動物からの癒し効果じゃなくて
 動物を癒す効果なのではって 蓮は思いながら

 指先が一つ、二つ
 文字を増やしていく。

 文章の長さは「眠くないです、こまったことに」と
 問いかけに答えるようだったけど
 それを直接文字のなかに書き込むほど
 マメなタイプではないので]

(180) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────
 A組の子じゃないけど、
 生きてる人間の相手は面倒じゃない?


 ただ話聞いて傍にいるだけー
 ってのが もうできねーなあって。
 言いたいことあるし
 なぐりてーなー って思うし
 そういう、相手に期待や、したいことが
 相手のしたいことと違ったりしたり とか。
 のを、めんどくせーと 思われるの やだ。です。  
 死んでない俺だと
 アニマル癒し効果ないですねえ、困ったことに*

─────────────────

(181) birdman 2018/10/21(Sun) 17時頃

【人】 架空惑星 レン

[随分帰ってくるのが遅かったメールを
 受け取ったのはきっと
 2本目に火をつけた頃合いだった。
 マズいと知りつつ
 脳が覚めていく感覚があるから蓮は煙草が嫌いだ。
 くぐもった靄を晴らすそれが、どうにも。

 蓮は、燻す匂いのついた指先で、メールを打った。
 いつもより時間のかかった数行のメールは
 どこで、どう受け取られているかも知らず、
 けれどそれこそ一方的な、
 人間のものらしい行動の成果、なのだろう。]

(182) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────
 
 45%くらい九十九が悪いので反省しといて
 しんでも骨は拾う ご安心を 

─────────────────

(183) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 あんとき心配 してたんなら
 

 そのときも状況もなんもわかんねえので
 たんにブチ切れたメール返して
 その後 お前に倒れられた俺の気持ち わかるしょ

─────────────────

(184) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 別に、心無いらしいし
 保健室だか病院だかにも 実際ついていってない
 てか、断られてんので
 信用なくて いいんですけど
  

─────────────────

(185) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃

【人】 架空惑星 レン


[電波の向こうで>>167
 込められた決意を知らないから
 
 打ち込むのに時間がかかった分だけ
 遅れて送信される三文字の重みだ*]

(186) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 顔合わせたらまた
 言えなくなりそうなんでこれだけ

 心配してる
 完全に治せよ

        あとごめん  

─────────────────

(187) birdman 2018/10/21(Sun) 17時半頃

【人】 架空惑星 レン

―― ゴミ捨て場 ――

[返ってくるメール>>223に、一度だけ空を仰いだ。
 秋にほど近くなった空色のどこにも、
 あの『よいこ』の眼はない。

 こんだけ見透かしておいて、そんなことはないだろう

 ――とおもったわけではないけれど、
 ここには一人分の制服しかないので、
 糞ほど情けない姿を晒さずに済むなら
 ぼやけた視界が収まるまで、
 見上げていても、別にいいだろう。]


  だあー……
     …… まじ、   もお……

[くっそ と呟いて、1本目の煙草を地面に押し付けた]

(274) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 いまさら言うことじゃねえけど

 俺はもうとっくに
 その席>>224に坐ってるので

 たとえ返却申請されても、
 悪いけど、返したくない
 
─────────────────

(275) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 そばにいないときに
 全力で泣かせにくんの、意地悪ではないですか
 泣かせんなら 責任取りなさいよ
 誰が俺に制服かしてくれるの
 その薄っぺらの胸今貸せ


 うそ、いま来られたら困る、ので、でも、
 
─────────────────

(276) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

[「ねえこれっておかしくないですか」って。
 自分のふるまいを、
 お昼の男子高校生に採点を求めるのって
 散歩中に飼い主を振り返って道順を確認するような、
 どうにも人間経験が足りない犬の所業だ。]

(277) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 よっちん、わがまま聞いて
 
─────────────────

(278) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

[けど、そういう、人間一年生の行動に
 リードがなくともGO サインを示す手指の存在を、
 あるだろうと、あってほしい、と思うくらいに
 制服の下から伸びた、ピースサインが
 まだそこにあることを無条件で信じている。

 これって甘えと信頼と、
 あとはなにを、振り返る視線のなかに
 見つけられるんだろう]

(279) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 泣き終わったらラーメンくいにいこ
 行先 屋上じゃねえけど、
 一緒にサボってくれる?


  よっちんも、殴られるかも、の覚悟決めてきて
  超絶可愛いだけのれんれんをやめたら
  超絶かっこいい俺がいるわけだけど、
  正直、胸がむかむかするばっかで
  いまどういう気持ちなのかよくわかんね 
  九十九にもすげーー怒ってばっか
─────────────────

(280) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 四十崎 縁
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 あと、
 くそめんどい人間になっちゃった身分ですが、
 時々でいいから、撫でてね


─────────────────

(281) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

[ただ、甘えるだけじゃなくて、とは思うなかで
 やっぱり言動には「行先の正しさ」を尋ねるような
 甘えに小首傾げる犬がいるわけだけど、

 人間でいいと言った相手なので、
 時々の、わんわんを混ぜながら
 ちょっとリハビリに付き合ってほしい。
 人間だって、犬だって捨てきれるわけじゃないので。

 けれど今しばらくは、
 申し訳ないが「ヨスガのせい」の顔面を
 どうにかするので、いそがしい*]

(282) birdman 2018/10/22(Mon) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

――     ――
[いつかの現代文は問題なく燃やし捨てられたというのに
 かといってそれに伴うなにがしか――
 ――息を吹き返してしまった人間だか
 ――大半の時間を費やした犬のふるまいだか、
 きれいになくなるわけでもない。
 蓮洋次郎は蓮洋次郎のままだし、
 蓮の仕事は蓮の仕事のままだ。
 安住英子が生き返った日常のように、地続きのまま。

 目が覚めるようになってしまったのは、
 少し困るなと思うばかりだけど
 それが由来で。持て余す、身慣れない感情の暴れるせいで。
 一人いなくなることのほうが
 蓮には「困る」で終わらせられない類のことだ。

 ヨスガが>>226太鼓判をおした面倒くささをもち
 >>2:226あの廊下で、認められたとしても、なお、
 かすか朧げと表すかもしれない縁を、捨てられないと。
 捨てて、くれるな。との色は文字には表れない。]

(289) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

[そういう理由をくっ付けて、
 謝るべきだ、と思った事象を
 ――けしかけては嗤ったあの日の廊下とか
 ――ひきもどされて、最初の言葉が
 自分が楽になりたいばかりの怒声だった屋上とか
 ――その不調にも気づかなったことだとか

 こころうちに並び立てれば並び立てるだけ、
 携帯の画面上に文字が躍るのは遅くなったけれど、
 ようやく打ち込めたのは3文字>>186しかないのだから
 人間というのは――いや、
 蓮という人間は根が素直で小奇麗な質ではないのだ。
 同じ様に細切れで返ってくるメール>>216を見て思う。

 自分“も”悪い 
 といいながら7割蓮負担を主張するメールだ。]


  ―――― なんっか
      しおらしい……

(290) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

[「ごめん」と「悪かった」の違いも想像しえない蓮は
 3割負担する葛の心境もいわんや、ではある。

 ただ、>>218次いだメールだって
 戸惑いが文字の隙間に潜むようなものだったので
 蓮の心境もまた、
 伝わっていないのだろうし
 けれど、それをみて、改めて文字にする言葉が長くなる。
 携帯の上で蓮の顔は、
 言葉にしていくことの居た堪れなさに
 眉をひそめているので、
 「顔を合わせたら」の理由は推して知ってほしい。]

(291) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 怒ってはいる。
 けど、自己管理できてねーな糞ってことじゃなくて
 もっと自分のこと大事にしとけよって怒ってる。

 あと、体調やべえのに気づかなかったこととか
 心配したけど踊り場で手ぇはなしたことの、
 なんかそういう、のに対して、俺に怒ってる。 

─────────────────

(292) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 
 文化祭の日も、
 お前をイラつかせる俺だとか、
 教室の誰か、とか、
 自分以外のなんかの、よくわかんないもんを優先して
 自分がいらついたことを蔑ろにすんなよって思ってたんだけど
 これは いいや
 屋上でなんか>>2:249聞いたから 

─────────────────

(293) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 文化祭の日から俺の態度が
 くそうぜーから、っていうのじゃなければ、  

─────────────────

(294) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 送りまちがえた、いいや
 こっぱずかしいから忘れて
 今日のメール全体的に忘れといて
─────────────────

(295) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

[当初の2通、は
 いつもより長い文章で綴られて

 それから、次の最後の一通は、
 その言葉の短さに反比例するように
 時間をおいて送られた。

 すべてのメールが送られたのは
 夜も夜、短針が0を超えてから*]

(296) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 じゃあ、また

─────────────────

(297) birdman 2018/10/22(Mon) 04時頃

【人】 架空惑星 レン

――  朝  ――
[その朝、蓮がそこを通ると、
 昨日打ち捨てられたゴミは
 すでに回収されたあとだった。

 犬の死骸。
 酔っ払いに蹴られたか、
 路地裏で横たわっていたそれをバイト中に見かけ、
 バイト終わりに足を運んだ蓮の前には、もうなにもない。
 
 夢かなにかのように消えたそれは、
 路地にいくらかの血痕ばかりを落としていたので
 寝不足に溶けてた、
 半分犬の蓮でも本当にあったものだと理解できる。]

(329) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃

【人】 架空惑星 レン

[とはいえすでになくなったものに対して、
 できることはなく、

 蓮はやすっぽちいアパートの方面に向かって
 歩き出した、ところでその途中で携帯が震える。

 >>271端的なその字面は
 メール本体を開くよりも前に現れる]

(330) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃

【人】 架空惑星 レン

─────────────────
To 葛 九十九
From 蓮 洋次郎
─────────────────

 今しかなくね

 むかえにきて

 [現在地]
─────────────────

(331) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃

【人】 架空惑星 レン

[先日のメール>>327以降、
 途絶えた連絡はこうして
 目に映らない電波を超えて届くのだからこそ、
 こちらで、安堵を混ぜて笑ったことなど、届かなくていいのだ。
 「また」と返ってきたそれが、
 現実になったことに安堵を抱いたことなど]

(332) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃

【人】 架空惑星 レン

[けれど、
 かりに、本日蓮の眼の前に
 その殴られた痕の残る顔が現れるなら、

 寝不足ながらも
 その顔を笑ってしまったことは届いてもしかたない。
 「大丈夫かよ」と付け足す声も
 セットで届いてほしいものだが*]

(333) birdman 2018/10/22(Mon) 22時頃

【人】 架空惑星 レン

―― 朝 ――
[派手やかな蒼がくるのを、
 蓮は「現在地」として示した場所で見ていた。

 派手だと思う。
 ステッカーの一部、天使の羽、なんてのは
 柔らかく表現しても、似合わないと思って
 睡眠が足りない蓮の眦が笑う。

 そんなものより、フォーナイン>>0:7のほうがよほど似合う。
 メーターカウントストップ、もうどこへもいけません。
 だなんて示しそうで。
 ――そうであってくれ、などと
 睡眠の足りない酩酊に泳いだ脳は浮かべるだけだ。]


 オニーサン仕事帰りだったから
 もうあるけなかったのぉ

(354) birdman 2018/10/23(Tue) 00時頃

【人】 架空惑星 レン

 きちんと足になってくれる優しいツクモくんは
 やべーかお、すぎて、 なに どしたの、っふ、ひひ

[ヘルメットを受け取ってもなお、
 隠しきれない笑いが零れるが、
 被り直すそ葛の真正面にいなければ、
 蓮が受け取った保護具を身に着けなかったことも
 まあバレなかろう。とは思う。
 その表情の理由が問えないのは、惜しいことだけれど]

 はじめてなので、
 まじ ちょー 最高に安全運転で頼めます、オニーサン? 

[このくそ目立つ色で
 そうそう車通りの多いところは通るまい。
 余計な補導につかまるのは、避けたい。
 のと、別に死にたくはない、ので念を押しをかけて*]

(355) birdman 2018/10/23(Tue) 00時頃

【人】 架空惑星 レン

―― 朝 ――

 ……、
 まじかよ
 ぼこりつつ ぼこされてるの
 めちゃくちゃ面白いから あとで記念撮影しよ

[ちょっと言葉を選んだ冒頭の一瞬
 蓮の頭に、かつての糞男金メダリストが、
 顔面を赤くした姿で映るけれど、
 もうあいつは蓮のなかで死んだ男だ。
 特に言うことはないが、

 余計につけたされた言葉については、
 背中を多少強めに小突いた。
 「言ってろ」とのこと。]

[そうして蓮は、後ろに坐っている。
 こいつ案外でかいんだよな と背中を見ながら。]

(359) birdman 2018/10/23(Tue) 00時半頃

【人】 架空惑星 レン

[海までの道、
 おそらく直線の道も、人の少ない道もあるだろう。
 蓮はそれまでちゃんと大人しい。
 むしろメットの端からでている髪色だとか、
 ちらと覗く爛れた皮膚などを眺めてあったので
 
 なるほど、ヘルメットがないと
 こんなにも風がうるさいのだな だとか
 風に吹かれて散らばる前髪の鬱陶しさだとか、

 遠目にみていた>>0:239夜を裂く蒼色が、
 どれだけ死に近いのか、だとかをみていたので]

(360) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

[>>358前のほうでくぐもった声が聞こえたので、
 散漫な声色で、んー と返した。
 声に、音に、意味のない類の返答だ。
 聞こえるか聞こえないのか、この速度で
 風に吹かれるなど経験がないから知れないが、

 だが、それで注意をこちらに
 向けられたら困るな、と思い、そろそろでいいかな、と]

(361) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃

【人】 架空惑星 レン



  つくもー おまえ運転うまいよなあ
  多分うまいんだよなあ、 信じてるので

(362) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

  おれを 殺すなよ

(363) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

[それが可能か否か、はやってみないとわからない。
 と 夢見がちな男が残していたので
 それに乗っかってみようと思ったわけだ。

 可能なら、押し下げた服の下、
 火傷痕ののこるそこに、強くはない、歯を立てる。
 できないのなら服の上から、なので
 そんなに違いはない。

 けれど、噛みついて すぐ息漏らすようにして
 笑ったのが感じられるかどうかの違いくらいはある。]

(364) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

 ―――、ふ  ふ、  


[これは、この後無事についたのなら。の話だけど。
 というかすでに、「どこで怒られるのか」の話だけど。

 しおらしく話を聞き、謝罪の意を示したのは
 最初の十数秒だけで
 げらげらと、後先考えずにある高校生らしく
 蓮が笑い始めるので
 怒るならそれなりにやさしく怒ってほしいものである。
 馬鹿な犬っていうのは、
 馬鹿なりのしつけ方があるので*]

(365) birdman 2018/10/23(Tue) 01時頃

【人】 架空惑星 レン

[眼前の背中にあった緊張>>366のことなど
 さして知ることも慮ることもなかったあたり、
 蓮の頭は寝不足の犬のままだし、
 だからこそ、噛んだのだ。
 事態は起こるべくして起こった。

 身を寄せて、肌に触れる
 と描くことに多少の誇張はあれど
 ただしく、蓮の牙は、爛れた痕のある肌に触れた。
 触れて、傷つける、つもりはなかったんだ。
 このときは。本当に。
 
 人相悪が情けない声を上げる
 と背の裏で笑ったときに、 風が横切る――]

(382) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

 や     っべ ……  

    死んでねえ……

[……ノーへルで死んでも慰謝料ってもらえるわけ。
 そう、つづけた蓮の腕は、
 噛みつく前に葛の腹側に回したはずの左手は
 いつの間にか、
 しがみつくように、かき抱くように、
 その胸部を絞めている。
 速度を殺せるわけもないのに、きつく。 

 ひたりと隙間なく身を寄せたそこで、
 持続的にあがるエンジン音よりも
 なおなお煩い鼓動は、同じ、音をして、
 同じ速度で、生きている。生きている!]

(383) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

[眼前に死が通り過ぎ、立ち尽くして、
 鼓動を震わせて
 昼に戻れない、生き損ない2匹生きている。

 風のただなかを、死に近づく速度で駆けて
 それでなお、こうして生きて、
 腕の下で心臓が震えている。
 身を投げた女子生徒と同じ、
 生きたところでその先に続くのは、
 昨日を再生産する現実と知っていて、なお。
 この男は、死なないために、速度をとめるのか。

 それを知って蓮はわらい、悪趣味な気づきを得>>-613
 回した腕のままだ、運転手には見えないだろうけど
 天使のステッカがあった方へ中指を立てた。
 お前には殺させねえぞ、と。そういうつもりで。]

(384) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

[急停車のせいだ。と言い訳をするのは簡単だが
 (言い訳をするつもりもないのはおいといて)
 歯を柔らかくたてたはずのそこ>>368
 血がにじんでいる。
 もう動かす気もない腕を言い訳に、
 血を拭ったのは犬の舌だったので、
 ―――まあこれは、いいわけをしよう。

 そんなのは、再出発の前の
 本当に少しの時間のことだったろう。

 再度速度を上げていくバイクのうしろで
 蓮はひとり愉快気な気分になり、
 くつくつと震えだす喉の音を隠し、]

(385) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

[そういうわけなので
 >>371怒鳴られはじめたときも
 しおらしく俯き、笑いを隠した――
 が、すぐに隠しきれなくなって笑い出し、]


 、 ひ、  ふ、ふふ

     聞いて、聞いてるぅ


[こうして胸倉をつかまれたうえで
 真面目なお話を聞くことになるのだ。
 ド派手なバイク乗り回しといて
 面白いお話をする葛に、
 ゆるゆる笑う蓮は、別に怒らせたいわけじゃない。]

(386) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

 そうだなあ、
 九十九だけって話じゃなかったわ


 でもさ、
 おまえだけならいいって話でもないのでぇ


[言葉のあげあしをとるように、わらい、
 蓮はヘルメットから
 解放された葛の髪の毛をかき混ぜるために手を伸ばす。
 いきてたね、よかったね。とでも言いたげに、
 先日>>11も、今日も相手の胸元にしがみついた手を。]

(387) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

 お前、
 きっと俺がいないと死んでたぜ

[などと、目を細めて
 昨日のことも、
 一人で走る葛の夜のことも、
 何も知らないくせに蓮は嘯くのだ。
 睡眠不足に蕩けた目玉は弓なり
 数歩先の浅海の照り返しを吸い込んで、

 でもきっと胸倉をつかむ葛には見えるだろう。
 ちらちらと朝を借り受ける中に隠しきれない、
 人間の、
 わらい、我欲のもえるを散らばらせるのを。

 昨夜の夢を引きずった朝になお、
 犬をおしのけて、人がうそぶく。ああ やっぱり!]

(388) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

[だから、『今』がいいといったのに。
 昨日の続きの、やわらかな犬のままの
 『今』いきたいといったのに。
 どんなに、どんなに、
 一度踊り場で口をつぐんだ『また』を
 文字にするのがどれほど、時間が必要だったのか。
 期待を、鬼胎を、はらんでしまっていたのか!

 だというのに、
 こんなに簡単に
 響く胎動のように、人間が生き始める。
 それもこれも、全部、おまえのせいだ。
 責任者はあなたですよ。と主張したい*]

(389) birdman 2018/10/23(Tue) 21時半頃

【人】 架空惑星 レン

[少し先を車が走り抜けて>>382
 確かにその時蓮は気づいたのだ。
 
 いまなら、この手に、手の中に、熱があると
 あの時屋上でつかんだもの>>11がまだある。]

 [これって、いまなら。
  と思ったときに、悪趣味な自覚を得た。]

(396) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

   [掴めなくとも。などとはもう、思っていない。
   死ぬなら、これがほしい。
   死んでもいいけど、これがほしい。]

(397) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

―― 海 ――
[殺せるわけがないだろう>>393――
 そう思われたことも知らず、
 蓮は、殺そうと思った。
 自分が死ぬときに、
 この男の背中をつかみ、蒼い機体から引きずり落とそう。
 引きずり落として、手にいれなければ。と。

 そのための手指でいま、
 やわらかく>>390髪をかき回し、
 生きていたことを褒めるように、犬猫を褒める仕草で。]

  わりぃけど、やめねーし
  見るんだなあこれが  

(398) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[おとなしいとかわいいじゃん。いぬみたいで。
 などと嘯く通り、
 随分と大人しくなった犬がもつ赤い柄は、
 ささやかな、なにより大切な自覚を得た蓮には
 まえよりもっと好ましくみえる。

 欲目ってやつかしら。
 などと思う蓮は、きっと浮かれている。
 「これがほしい」と我欲が滲む目をして笑い、
 ほしいもののもつすべてが
 じりじりと蓮の内臓から燃え焦がすようで、
 夢うつつの酩酊よりももっと、ずっと
 脳みそが蕩けるのに 目をどこまでも覚まさせる。]

(399) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[>>392>>393毒づく調子の言葉は途切れたので、
 蓮は、おちてくる頭を捕まえて、
 目玉を覗き込んでやろうかと思ったが、やめた。
 その目の奥に何があるにしろ、
 飲み込んでしまった言葉を探すにしろ、
 なんだかとても勿体ない。

 なんたって、昨日と地続きの明日は
 腐るほどある予定なのだ。
 いつ何時蓮が死んだっていいように、
 そのときに手が伸ばせるよう
 飼い主よろしく犬の後ろを歩く心づもりなので。

 だから、飲み込まれた言葉も知らないまま、
 頭をぐしゃぐしゃに撫でた手でぽんぽんと叩く。
 触れた個所が、どうにも熱く、
 むず痒いのを吐息だけの笑いに変えて逃がしながら]

(400) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[言葉のない数分のうち、
 寄せて返す波の音の合間にあった穏やかな鼓動は
 静寂をやぶる犬のうなり声>>394
 至近距離の、慟哭にも似た感情のほとばしりに、
 容易く跳ねた。

 心臓をわし掴まれるにも似た悪寒が背筋を走るのは、
 これは、よろこびにも、似てるのかもしれない。
 あ、こいつも生きてる。
 当たり前の事実に瞠目した。
 生き損ないが、死を恐怖し、生きている。
 さっき知覚したはずのそれに、
 なんで鼓動が今更早まるのか、知れず

 ――、なぜ、いつか、
 その背をつかむ日がくることに
 期待をはらんでしまうのか。]

(401) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

   ――  、   いって ぇ !


[ばちん、といい音がする直前の顔が
 その目に映らなくてよかった。
 「いつか」を待ち遠しく思った顔は
 それなりに情けなく、
 すこしばかり、泣き出す前ににていたので。

 蓮が額を抑えてうずくまった間に、
 リードもないまま犬が歩き出す。

 まじ、くそでは。あの犬には躾が必要。
 と毒づいてから、蓮は立ち上がり、歩きかけ、
 やっぱりやめて片手を秋空に掲げた。

 かしゃりと、チープな音を立てて
 シャッターが切られる。]

(402) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[赤くなった額と
 わらい、中指をたてた蓮の向こう、 
 先を行く白い背中には
 >>395かすかに赤く痕がある。

 あれが、蓮の目印だ。
 いざ死ぬときに、掴み、引きずり落とすための。] 

(403) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[だから
 あのステッカーの天使には
 今よりここより楽であろう天国に
 あいつを連れて行ってもらっちゃあ困る。
 九十九については蓮が先行予約することに決めた。

 手始めになにかかわりの
 ステッカーを貼れと付きまとってみようか。
 そうだなあ、やっぱりハスがいいのでは。
 仏様のおわす蓮の台座。
 引きずり下ろすための手で
 それを作り上げたような、悪趣味なやつが。]

(404) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[そんなことを考えながら、
 蓮は多少距離の空いてしまった、
 犬の後をついていく。

 そうだな、少し機嫌が直った頃合いで
 ステッカーの話をしてみようか。
 せっかくだから、
 もっと別の話をしてもいい。]

(405) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

【人】 架空惑星 レン

[俺ばっかりのせいにするなよ、なんて。
 俺を生き返したのは九十九なので、
 責任取れよ。なんて。

 言っておきたいことはたくさんある。
 なんたって蓮の腹は黒いらしいから、
 そのたぐいの 言葉だったら
 あとどれくらい残っているかわからないくらいだ。

 そういったものが全部なくなってから
 いつか、きっといつか、
 言ってみてもいいかもしれない。
 「俺が死ぬとき、一緒に落ちて」*なんて*]

(406) birdman 2018/10/24(Wed) 03時半頃

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