270 「 」に至る病
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―― 静かな住宅地で ――
[翌朝、ミルフィはきちんと起きただろうか。
吸血鬼が住む、というには 平凡で、しかし年季の入った二階建ての家で 柔らかな風に吹かれる庭の花を眺めながら 吸血鬼教授は休日のように珈琲を飲んでいる。
飲み物は珈琲や紅茶を、 食べ物はパノフィーパイを用意してある。
手紙にしたためられた客人の名を見て 養子か、何かかなあ、と吸血鬼と同じ姓に目を細め それから手元の本を開いた。]
(27) 2019/10/10(Thu) 14時頃
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[他の吸血鬼の眷属に会うのも 妻が生きていた頃から数えればもう何十回目かになる。
遣いにやった娘のことが心配な以外 教授は穏やかに、 ――経験上来るかどうかもわからないが―― 客人の訪れを待つともなしに待っていた**]
(28) 2019/10/10(Thu) 14時頃
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起こしたじゃないか、3回くらい。
[普段より二回少ないのは、 吸血衝動を堪えた結果 起こす側も寝不足だったからだ。 決して、行かせるのが不安だったからではない――
と、セイルズは誰にするでもない言い訳を考え 嵐のように慌しく家を飛び出して行った>>34娘の 朝餉の食器を片付け、洗濯物を片付けた。]
(107) 2019/10/10(Thu) 22時頃
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[それから、ゆっくりと窓の外に降る陽射しと共に 静かな休日を過ごしていた吸血鬼教授は 鳴り響いた呼び鈴に、おや、と顔をあげた。
待たせぬようにすぐ席をたち扉を開けると たおやかな、白い花のような少年が立っていたので>>55 一度、ぱちりと瞬きしてから、 「ようこそ」と笑いかけた。]
ああ、ようこそ。 ……くれるのかい?
[一気に放たれた挨拶に相槌をうってから、 まず差し出された紙バッグに目をやる。
それを受け取って「失礼」と少し、中を改めてから 吸血鬼教授は「おや」と嬉しそうに呟いた。]
(108) 2019/10/10(Thu) 22時頃
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[蠱惑的な匂いをまといながら 乳白色のキャンドルが2つ。
人の装いでいえばスカートにあたる、広がりのある部分に 白薔薇が敷き詰められたものが1つと、 赤い薔薇が左胸の位置に飾られたものが1つ。
それはまるで花嫁と花婿のようで、 吸血鬼教授は遠い昔の自分と妻、 そして昨日娘に語った夢を思い出し、目を細めた。]
(109) 2019/10/10(Thu) 22時頃
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これは随分とかわいらしく、いい匂いのキャンドルだ。 娘が見たら喜ぶよ。 ありがとう、フェルゼ君。
[礼を一言いってから、優しくそれに封をする。 それから、改めて己の手を差し出した。]
名乗るのが遅れてすまない、改めて。 セイルズ・ウォルフォードだ。
今日は、君が来るのを楽しみにしていた。 なんていったって、 教え子の眷属――という話だったから。
[彼が好まないようなら、セイルズはすっと己が手を引き もし応じてくれるようなら、 穏やかに握手を交わしただろう。]
(110) 2019/10/10(Thu) 22時頃
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[そうして、「立ち話もなんだから」と家に招く。 暖色を基調にまとめられたリビングへと案内する。 リビングの中もまた、一般的な家庭のそれだ。 暖炉の上にはいくらかの写真たてが置かれており、 教授にとっての妻や、娘の成長記録が飾られている。]
どうぞ。 紅茶か珈琲か、どちらをお好みかな。 砂糖とミルクの具合も教えてくれると嬉しいのだけど。
[白薔薇が飾られた食卓につくよう促しながら、 客人が好む味を訪ねる。]
ここまで来るのに苦労しただろう。 たいした目印もないし、駅からは少し遠い。
道中、大丈夫だったかい?
[飲み物を出す間に、他愛もない会話をさしはさんだ。*]
(111) 2019/10/10(Thu) 22時頃
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―― 白い少年と ――
大丈夫だよ。これだけでも十分。 今日の記念にどこかに飾らせてもらおう。
[首を横に振り、>>114土産に礼を言った。
書の頁を捲り、あるいは遺跡をたどり、 皮が厚くなった手のひらで 若々しい繊細な手と握手してから
彼の心情を知るはずもなく、 たどたどしい口調に笑ってみせる。>>117 若い眷族か、それとも擦れていないか、 どちらにせよ初々しい。]
(144) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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ありがとう。 言葉遣い、無理はしなくて良いよ。 僕は歳の離れた友と思って話すから、 君も好きなスタイルで話してくれればいい。
[――”あえて”ならばそれ以上止めることはなく、>>117 オーダーを受け取れば「わかった」と答え、 作りなれた紅茶にミルクと砂糖を混ぜ込み ケーキとともに客人に出した。
自分は習慣めいて珈琲を淹れ、フェルゼの前の席に座る。 だいぶ、と語る様子を見るに10年はこの姿のままだろう。 しかしこの様子から「遣い」は初めてか、と 相手の様子に思いを巡らせながら
当たり障りのない会話の最中、 ぽっと表れた指摘に一口珈琲を啜る。]
(145) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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いい運動になったなら、何より。 10年単位で生きていると 久しぶりに歩いた道の変化に驚くね。
ああ、そうだ。 妻がクラリッサ。娘がミルフィ。 基本的に僕がカメラマンだ。 二人とも愛らしいだろう?
おや、そこに気づくのは、名探偵の素質があるな。
[茶化して肩をすくめてから、吸血鬼教授は微笑んだ。]
(146) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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[話の出だしとしては望ましくない重い話題とは思ったが ――彼がいつそれに到達するか定かではなくとも―― ――”破綻したモデルケース”を知っておくのは、 意味のあることだろう。 例外を探して暗中模索で進むよりも。>>1:161]
妻のクラリッサとは、 120…30かな、それくらい昔に出会って、 100年の時を共に添い遂げた。
意地悪な神様に20年前連れ去られてしまってね。 妻は娘の顔を知らない。会った事もね。
(147) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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今は娘と二人暮らしさ。
君は養子かい? 主人と姓が同じようだけれど。
ペインクリニックのアルブレヒト医師は 大学でもけっこう有名だよ。
[ティーカップにくちづける柔らかい唇を一瞥して、 セイルズは穏やかにフェルゼの境遇について 問いを向けた。]*
(148) 2019/10/10(Thu) 23時頃
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[白くたおやかな見目に違わず、 繊細な若者だと感じながら会話を続ける。
おいしい、という言葉に「ありがとう」と返しながら 張り巡らされているようにもみえる緊張の糸を 少しでも解すべく、冗談を吐いた。>>163>>164
ただし、話題は宜しくない。 こんなことなら若者が好みそうなもの―― たとえば”吸血鬼小説家”の著書など――でも 履修しておくべきだったな、と考えながら、 彼の境遇に耳を傾ける。]
(171) 2019/10/11(Fri) 00時頃
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謝るようなことじゃないさ。
――……捨てられた、か。 それは辛い思いをしたね。
[彼の親の話を聞けば、セイルズは少し表情を曇らせ 視線を降ろした。
シューマッハ社の靴。
履物が同じであれば歩む道も、とのたまうつもりはない。 愛するものを一度失う道のりを歩んでいる以上、 目の前の彼にはできれば違うものであってほしいが ただフェルゼの来歴を知らずに、 同じブランドだな、と思った]
(173) 2019/10/11(Fri) 00時頃
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[主人の名前を出せば、 ひくりと白磁めいた指が反応したように見えた。>>165
セイルズにとっては珍しいものではないが その名前を挙げた時少年の中に何かが渦巻いたことを察し 医者めいて、彼の様子を頭の中のカルテに記述する。
曖昧な問いに小首を傾げて>>165 セイルズは少し考えてから]
(175) 2019/10/11(Fri) 00時頃
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どちらも眷属、が正解だ。 僕達夫婦は子供に恵まれなかった。 吸血鬼と眷属だからか、 それとももっと単純に子供を残す力がなかったか。 今となってはわからないけども。
はやり病で死にそうだった六歳の子供を拾った。 それが、今の娘だ。
まあ、だから。 子供を捨てる親は理解できないね。 それは余談だけどさ。
……そうだなあ……
(177) 2019/10/11(Fri) 00時頃
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[見定めるように す、と目の前の少年の瞳を見つめると、 微笑んだまま視線をおとし―― セイルズは己の手元で 小皿に盛ったパノフィーパイを切り分ける。 1つ、2つ、3つ。] 100年保った眷属がどういう終わり方をしたか。 あるいは他の眷属たちがどうなっていくか。
どうして僕が二人目を迎えたのか。
吸血鬼にとって眷属はどう映るか。 あるいは今の主人についての悩み。
どれでもいいよ。 君の興味があるところから話そうか。
*
(179) 2019/10/11(Fri) 00時頃
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そうか。だったら良いのだけれど。
[感染している人の子特有の答えだ。――と、思う。 捨てられて尚「感謝している」と言うのは>>197
クラリッサも昔よく 「勘当されてよかったわ。あなたと一緒なら」 と言っていた事を思い出した。 話題は、娘の事へと移る。
僕の時もそうでした、と語る様子から フェルゼはアルブレヒト医師の患者だったのだろうと そう察しながら、 セイルズは珈琲を一口啜って答えるのに一拍を置いた。]
(230) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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何故、か。
娘は妻に似ていた。 僕らは子供に恵まれなかった。 ――――だから助けたのか、 ――――そうでなければ助けなかったのか
雨降る中であの子を抱き上げて血を啜ったのは、 妻を失った吸血鬼の、代償行動でしかなかったのか。 単に寂しかったのか。
色々ね、色々。考えてみるよ。 考えてみるのだけれども、いくら考えても…… 当時考えていたことは、もっと単純なことなんだ。
(231) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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……僕なら、吸血鬼の力なら助けてあげられる。
生かしてあげられる。
……失いたくない。死んで欲しくない。
(232) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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僕はただそう思って、 あの子に病に侵されながら生きることを強いた。
[懺悔のような告白を一つ。 小さく肩をすくめてから、>>200 片眉をあげて、 どこか気もそぞろな少年へこう投げかける。]
僕のケースはこうだけど、 アルブレヒト医師だって患者全員を吸血で救っていたら 身が保たないだろうとは思うし 君自身に、「死なせたくない」何か――…… ……があったんじゃないかな。とは思うよ。
帰ったら聞いてごらん。
(233) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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[それからセイルズはパイを切り分け、 いくらか話のフックを投げかける。 全て気になる、といわれ、そうかい、と相槌を打った後
少年が発した言葉にパイ生地から視線をあげて、 花が恥らうように頬を染め俯く少年の姿を見るや セイルズは、ははは、と控えめに声をあげて笑った。
少年には大変申し訳ないことだが、 夜の営みについて尋ねて来る 新婚夫婦の新妻、に見えたもので その初々しさ愛らしさに笑ってしまったが
そんな事を告げるはずもなく、 セイルズは犬歯を見せず紳士然として答えた。]
(234) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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娘の血を吸ったのは一度きり。 彼女を眷属にした13年前だけだ。 皮肉なものだ。 僕らは生きていてほしいと願いながら突き立てた牙で 眷属たちを死にいたらしめてしまう。 僕は今もそれを怖れているよ。
娘には不満そうな顔をされるがね。
[一口パイを齧る。 きちんと尖った犬歯が覗いて生地を食む。]
(235) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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まあ、とはいえ。 これじゃあ参考にならないか。
妻が生きていた頃の話をしようか。 新婚、と呼べる頃はほとんど毎日だったよ。 だけどある日、貧血で妻が倒れてしまってね。
”あなた、ちょっと食べすぎ!” ……怒られたな。そうやって。
少しずつ”減らして”いって、 最終的に一週間に一度くらいに落ち着いた。 それで70年くらい過ごしたな。 終末期には一ヶ月に一度も飲まなかったが。
[パイ生地を咀嚼し終えると、 セイルズは首を傾げて優しく微笑む。]
(236) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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アルブレヒト医師は――ー― ちゃんと君を食べてくれるかい? 食べ過ぎていたり、食べなかったりする?
在学中はけっこう堅そうだったが。
[少し意地の悪い質問だったかもしれない。 気にせず、吸血鬼教授は回答に耳を傾けた。*]
(237) 2019/10/11(Fri) 02時頃
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自信か。あったようで、なかったような。
[セイルズは苦笑して小さく肩を竦める。 写真たての中の娘は笑ってくれているが その姿を思い描いて彼女を拾ったわけではない。
珈琲の液面を見下ろし、 少し思考の海に溺れそうになってから、 客人の言葉に耳を傾ける。
立場上、どうしても相手の主人に感情移入して その話を聞いてしまうが>>326 どこまでを思考開示すべきかを考えあぐね、 その時は「なるほど」と指を組んで 相槌を打つに留まった。]
(370) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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[感心するような一言はどこかそっけない。 血を飲ませたがる眷属たちは 血を飲まない吸血鬼を厭うことを知っている。 それでもセイルズは、少しだけ微笑を曇らせた。]
君たちには、そう思えてしまうんだね。
[相槌をうち、 普段から主人への不満を抱えていそうな少年が 日焼けしていない頬を赤く染めるのを眺めて 珈琲を啜り改めて微笑んだ。>>329
初々しいことだ、という単なる感想は さすがに頭の中にしまっておくことにした。]
(371) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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[そう話しているうちに、 「何でも話して大丈夫」>>331と思われたか あるいは緊張の糸が解れたのか たどたどしかった言葉遣いが滑らかになっていく。
これまで様々な眷属に様々な質問をされてきたが 妻の最期を問われるのは、さすがに初めてだ。
けれども、黙すことはなく 少年の独白にひととおり耳を傾け、相槌を打って]
とんでもない。 思ったことは何でも言ってくれればいいさ。 ――僕にとっても、思考する良い機会だ。
[作り笑いを見て、セイルズは穏やかに言葉を返した。 冷めてしまった紅茶を淹れなおそうとしながら>>334 ぽつぽつと、言葉を返していく。>>330]
(372) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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僕が知っている一番身近な眷属―― 妻は、その最期に僕に「殺してほしい」と言った。
[雨の匂いが鼻を掠めた、気がする。 気を紛らわすようにティーカップに湯を注いだ。]
もっと血を飲んでほしい。愛してほしい。 他の人に会わないでほしい。
そういいながら自分の体を傷つけた。 僕が血を飲み干せば、ずっと一緒にいられると 僕の役にたてると言ってね
(373) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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僕は彼女から体を傷つけられる何もかもを奪った。 ――――雨が降る夜だった。 口論のすえに家を飛び出した彼女は、 車に轢かれ死んだ。 ……故意だったのか、不運だったのか僕にもわからない。 彼女は最期まで僕に血を飲ませようとしたよ。 「私の血がないと駄目でしょう?」って 妻の名を必死に呼ぶ僕だけを見て…… ……満足そうに笑っていた。
[声が少し震える。 首からかけたリングネックレスに手を伸ばしかけ、 瞑目して軽く息を吐き、首を横に振る。]
(374) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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君たちは主人の役に立つことを考えるが、 血を飲まれなければ役立たずだと自分を責めるが…… 君たちがいきて、隣にいて、笑っていてくれるだけで 僕らの心を満たすことがあるのを知らない。
あるいはすっかりと忘れてしまうね。 血など吸わなくとも確かに 団欒があり、愛や情があったことを。
……僕らがそう作り変えてしまうのかな。 君たちの血を汚して、 人間だった君たちを、そうでなくしてしまうからか。
テセウスの船ではない、と信じたいところだが、……
(375) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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[君たち、と言い、少し咎めるような口調になったのは まだ、妻の事件が風化していないからだが、 吸血鬼教授は次いで、「すまないね」と謝罪し しっかり砂糖とミルクを溶かした紅茶を差し出し 少しぎこちなく笑った。]
すまない。君に愚痴ったところで、 どうにもならないことだが まあ年寄りのぼやきとして流してほしい。
…………
離れたほうがいいんじゃないか――……>>334 ……何度も、それは思ったことがある。
娘に君のように思われているかもしれない、 という不安も、何度も抱えたことがある。
(377) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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アルブレヒト医師の内心はわからないけれど 僕はね、
娘に幸せになってほしい、 良い人と結婚して人並みに生きて欲しい、 そう思うくせに…… 19にもなって反抗期がやってこないあの子を 心底心配して、家から追い出さなきゃいけないか悩んで
もし家から出て行ってしまったら悲しいだとか…… 僕が、寂しいだとか……
そういういろいろをひっくるめて考えて 結局、彼女と一緒に過ごす生活に安住してしまう。 そういう情けない男だよ。
(379) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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[封をした彼からの贈り物を、紙バッグの上から優しく撫で 重くなりがちな空気を茶化すようにそう言った。 指を組み、人となりをよく知らぬ医師に思いを馳せる。
疑心暗鬼は、眷属の病を進行させるから できるだけ病を深めることなく すっきりした顔で帰路についてほしいと そう思い、こう投げかける。]
……400年生きていてすらこうなんだ。 アルブレヒト医師がどれだけ老成しているか 僕にはわからないが…… ……君の話を聞くに……
君が黙って出ていってしまえば、きっと寂しい。 けれど、君が病で壊れてしまうのは恐ろしい。 そう思うんじゃないかな。
(380) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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[そこまでを語り、苦笑する。]
信じるかどうかは君次第だ。 合っているかもわからないし。
とはいえ……
一度、主人とただ一緒に 食卓でも囲んでみるのをおすすめするよ。 吸血じゃなくて普通の食卓を。
[ちらりと時計を一瞥すれば、 そろそろ陽も傾く時刻。 セイルズはフェルゼに 「時間は大丈夫かな?」と投げかけながら 思い出したように、こういった。]
(382) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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……そういえば。 お守りのようなものだけれど 僕はここに来た眷族皆に聞くことにしているんだ。
フェルゼ君。 100年後、君はどう生きていたい?
[どう答えてもいい。 思いつかなくてもいい、と、吸血鬼教授は添えて 微笑んで指を組んだ。*]
(383) 2019/10/11(Fri) 23時半頃
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[白髪の少年が口にした鬱憤に>>414 そして亡き妻へ寄せた共感に、>>413 吸血鬼教授は眼鏡の奥の瞳を少し揺らす。
危険信号だ、と冷静に判断する思考と 切々とした訴えに動揺する心とで 一瞬、言葉に迷った。]
………… 僕らはちゃんと……
[信じているよ、と言い返そうとして、 本当にそうか、という疑念が頭をもたげる。>>422 それから、目の前にいるのが娘ではないことを思い出し、 少し肩の力を抜いた。]
(437) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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……嗚呼。 ちゃんと、受け取れていないのだろうかね。 失いたくないという我が身可愛さに。 君たちの、愛を。
[受け取ったところで 奈落の底に落ちる日が近づくだけだ。 そう奥底で感じているから怖れるのか。 ……愚かなことだ、とセイルズは内心自嘲するが
フェルゼの絹のような白髪が垂れるのを見て、 一旦、思考に蓋をし 「いいんだよ」と穏やかに笑った。]
(438) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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……はは。
互いに文句を言いたい相手は目の前にいないのに 不思議なものだね。 ――いや、だからか。いつもはいえない本音が出る。
勉強になるよ……とても。 むしろありがとうを言わせてほしい。
[それから、小さく肩を竦めて 「立派な吸血鬼」というのを暗に否定した。]
…………それをいうなら、 君のほうがよほど良い眷属だろう。
(439) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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[本当に良い吸血鬼は、一人で死んでいく吸血鬼だけだ。
そういう本音と自嘲はさすがに伏せたまま、 顔を上げたフェルゼと目があった。>>426 恋しがるような表情に、 セイルズの微笑みは自然と穏やかなものになる。
もう終わるからね、という言葉も 頭をなでる手のひらも、そっと押しとどめたが
問いについて考えるフェルゼを少しの間、 わが子のように眺めた後 返された答えに深く頷いた。]
(440) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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いいことだ。 では、それを忘れず胸にしまっておいて。
[そう伝えて、 彼の感想と握手を受け取り、 セイルズも己が手を差し出す。 たおやかな手をそっと、老いた手で握り、離す。]
こちらこそ、今日は来てくれてありがとう。 また会える日を楽しみにしているよ。
君がくれたキャンドル――には及ばないけれど お土産があるんだ。 帰っておやつにでもしておくれ。
(441) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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[握手ののち、 セイルズはそっとフェルゼに紙袋を差し出した。 中には小さいヴィクトリアスポンジケーキが入っている。
尚、彼の主が甘いものや固形物が大丈夫かどうかは 全くもって考慮していない。]
楽しかったよ。 道中、気をつけてお帰り――君と、君の主の家へ。
どうか幸せに。
[そういって、吸血鬼教授は 白いたおやかな眷属を見送ろうとしただろう。*]
(442) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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『”問題なし”
依存症終末期の眷属に興味・共感を示すなど 依存症の兆候がいくらか見られるが 終始受け答えは安定しており、 診断日時点で即座に死に至るほどの病状ではない。
現状に対する不安・葛藤があるようだ。 アルブレヒト氏には眷属とのコミュニケーションを推奨する。』
(443) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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[医師のもとへそんな診断結果が届くのは、 いつになることやら**]
(444) 2019/10/12(Sat) 02時半頃
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