278 冷たい校舎村8
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[兄との通話が終わった後。
ほんの少しだけ眦に滲む涙をごまかさずに、 眠たげな狼……むしろ、犬、のようにあくびをすれば 流し足りなかったらしい涙が頬を伝った。
辰美はそのままゆるゆると微笑んで 晴れ渡る窓の外を眺めている。
雪解けを迎えた春爛漫。
やさしすぎるあたたかな風が、 しずかに1人の男の頬を撫でていった。**]
(1116) さねきち 2020/06/29(Mon) 00時半頃
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―― ある夜に ――
[――いいよ。って、 「笑」の文字を打つ前に送り出した。>>-1078]
(1259) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[薄い月が昇る前、
人と人が会うには遅い時間に届いたメールを一瞥して、 俺は「ごめん」と一言、最近できた友人に 今日の集まりを欠席する旨を伝えた。
しょうがねえな、後で金は払えよ、と メッセージを送ってくれる友に もう一度「助かる」とだけ伝えて軽く着替えた。
桜も散華しかけた春の事。 高校の頃に買いに行ったコートはそろそろ着るにも暑くて 次第に落ちてくる日を見上げながら、 最寄り駅まで歩いていく。]
(1260) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[実を言うとそろそろ音をあげそうだったから いつ来る、ともわからない急な連絡は嬉しかった。
……嬉しかったけれど少し心配でもあった。
平気じゃないけど大丈夫。 いつかのその言葉は、信じても大丈夫かって不安になった。]
(1261) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[駅前の公園。 自販機でレモンティーを二個買って、 流れていく人と、流れていく電車を眺めている。
罪も罰も何もかもをかかえて、 そ知らぬふりで生きていく人々を見ている。
……そうしながら、少し、考えていた。]
(1262) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[妹に暴力をふるっても平気なこと 『なんで平気なの』と校舎であいつは言ったけど、>>3:553 そう生きてしまったから、でしかないんだろうな、とか。
散々考えてはみたけれど、 やってしまったことをなかったことにするのは難しい、とか。 平気じゃないけど大丈夫。 そう言ったあの時のあいつは、 多分正しいと思うんだよな、とか。]
(1263) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[……まともそうな人間に混ざって生きてくのって、 どんな感じ。とか。]
(1264) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[あいつについての考えても仕方のない事を考えて、 ちゃんとまともな人間ぶった俺は、 公園のベンチに座っている。]
(1265) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[メールに書きかけた文字の羅列を 送ることなく一気に消去した。 ……ぜってぇ嫌な顔するだろうな、って想像がついたから。
でも、できるなら何か肩代わりしてやりたかった。 ずっと苦しそうなのに俺はどこまでも当事者じゃない。 それが苦しい。 ――苦しい、って思えるくらいには好きだった。
マフラーをかけてくれるのだって、 遊びに付き合ってくれるのだって、
他人には愛想いいくせに友達の扱いが ちょっと雑なところだって、
過去の行いがどれだけクソだと言い切れようが 俺は、あいつが好きだった。]
(1266) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[......被害者ぶるつもりはねえんだよな。 てか、できねえし。
そういう生き方を認めて、見守っている時点で 俺も同罪みたいなもんで あいつの妹にまとめて呪い殺されたっておかしくない。 そういう行いを許せない奴に責められるのが正しい。
それが嫌なわけじゃなくて、 ただ、あいつが苦しそうなのが辛いだけ。 なんで?ってずっと思ってる。 友だちじゃなかったら、なんて思考の選択肢は俺には無い。]
[……本当に、人の頭をぱかりと開けたら、 中身が矯正できたりしねえかなって思うんだけど。]
(1267) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[…………あー。]
[いっそ落ちきっちまえば楽だったかも。
……もしくは友達を全部失って たった一人になってしまえれば、 なんで平気なの?って思うあいつも多少納得がいったかも。
少なくともあいつの過去を知ってる俺がいなくなれば 多少、気が楽なのかなと思わなくもねえけど。]
(1268) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[でも許さねえよ。俺。 あいつが道を踏み外すのは許せないし 独りにするのも許せないし、 いなくなるなんて、できるわけないし。
……じゃ、これは意味のない考え事だったな。]
(1269) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[月を見上げて、静かに懺悔する。]
(1270) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[礼一郎。 あの校舎でお前にかけた呪いに気付いたら、怒っていいよ。 責めてほしけりゃそう言えばいいし、 慰めてほしけりゃ頼っていいよ。 横暴でいいじゃん。好きなタイミングで。
苦しい道を生きろ、ってエゴを貫いたのは俺の方だし 呪いを吐いて正しい道に縛ってんのも俺の方だった。
気付いて苦笑いが出る。すげえ偽善者のエゴイストじゃん。 …………笑えねえなあ。]
(1271) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[聞きなれた騒音が響いて、 見慣れた電車がホームに入ってくるのが見える。
人ごみがまた駅からあふれてきて、 もう夜も近い時刻。月もぽっかりと浮く頃合いに、 きっとそいつは、駅の中から現れるんだろう。 「息ができない」みたいな顔して。>>1225
だから俺はただ笑って出迎えてやるつもり。
あいつにとって知らないはずの街で、 昔みたいに笑って。]
(1272) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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おかえり。れー。 ……んだよ、寂しくなった? だいじょーぶか?
(1273) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[どこが「おかえり」だよ、って言われんのを待ってる。
あいつの息がしやすいように、 ちゃんとヤなことひっくるめて全部、思い出せるように。 ここにいるから、深呼吸していいよ。]
(1274) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[まっとうに生きてる阿東礼一郎が好きです。 お前が苦しいのは嫌なのに、 苦しい方向へ押し進めようとする俺です。
……ともだちとしては 割と最悪なやつに分類される自覚があんだけど お前の事が好きだから仕方ねえよな。
善人の顔をしてお前の罪の片棒くらい担ぐから これからも末永くよろしくな、ともだち。]
(1275) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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[――――あ、 ごめんな、だけはぜってぇ言わねえ。]*
(1276) さねきち 2020/06/29(Mon) 22時頃
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――卒業式の事――
[呆気なくやって来たその日、 辰美幸俊はなんとか泣きそうなのを堪えて、 やや無表情気味の笑顔で写真に写り込んでいた。
感情を制御しなくてもいいとはいっても こんなとこで男泣きすんのはやばい。
最後のホームルーム、 氷室が書いた「祝、卒業!」の文字を目を細めて眺め 貼られゆく写真たちに瞬いた。]
(1333) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時頃
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……それ。
[あの場所で見た絵だ。 辰美は驚いた様子で貼られゆくそれらを見て、 嬉しそうに目を細めては、 「俺も」とこっそり、黒板の端にそれを貼った。]
[......コンビニのケーキでお祝いをされる若林先生と、 映り込む、当時のクラスメイトの写真。 スマホで撮られたそれは 本当はワカバヤシに直接押し付ける気でいたけれど]
(1334) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[そのいたずらに静かに微笑んでいると、 氷室に強引に肩を組まされ、「なんだなんだ」と振り向いた。]
肩? いーけど。 ンだよ。撮られるのスキになった?
[軽口を叩きながら辰美はばっちり氷室と肩を組んで、 ピースを添えて、笑った。 パシャリ、と音がする。
直後、かさり、とポケットの中に入ってくるものがあって なんだ、とそちらに意識が持っていかれる。
――聞こえた言葉に瞬く。>>1298]
(1335) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[入っていたのは雪景色を無表情に見る辰美自身で、 それを驚いて見ればいいのか、 今渡された言葉に動揺すればいいのか、 どちらを優先すべきか、辰美にはちょっとわからない。]
うっせ、…………ばーか。 ありがとよ。
[ブサイク、と添えようとして、 半泣きになった辰美は、照れて赤くなった顔を隠すように 笑顔を氷室に向けた。]
(1336) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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……お前も、いー顔してる。 前よりよっぽど。
[鏡で見せてやりたいくらい。]
(1337) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[やがてクラス全員で写真を撮ります、と呼びかけられれば 辰美は後ろの方で立って、 やっぱり不器用にピースをしてみせた。
……写真に写ったのは泣くのを堪えた ちょっとブサイクな笑い顔だけれども。 氷室にバレていなければ、いい*]
(1338) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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―― ――
[ごめんな。]
[……なんてやっぱり、全然言えねえな。]
(1392) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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……なァに、なきそーな顔して。
[揶揄するでも嘲るでもなく、>>1354 しょーがねえなって、俺は笑った。
後ろの方でまともな人間たちを乗せた列車が再び動き出す。 まともってなんだろうな。 だいじょうぶ、ってなんだろうな。
問いかけておいて答えを持っていないので、 俺はただ笑って、おいでよ、って隣を示してる。 ここくらいまでなら、 息ができなくても泳いでこれんだろ。]
(1393) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[それから、二つ買ったうちの一つをその手に押し付けて 月が見える公園で、パチリ、とペットボトルの栓を開けた。]
(1395) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[いーよ。って、俺は二度目の言葉を放ってる。 >>1356>>1357 レモンティーを一口飲みながら。 月あかりを見上げながら。]
[月に釘づけにしてしまえない、 怖いものの話を聞いてる。]
(1398) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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[……怖くねえよ。 お前の口で、お前の言葉で語ってくれるなら。
ちゃんと聞いてるからゆっくり話せよ。 そしたらちゃんと言うから。
――それでも話してくれて、 ありがとうって。 生きてくれて、 ]**
(1401) さねきち 2020/06/29(Mon) 23時半頃
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