29 Sixth Heaven
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―数刻前・廊下―
…あ。
[少年、少女と小さな友人を腕に連れたって、ぺたりと通路を進み。 その先、見えた人影>>0にあおは一つ瞬いた。
一度は口を開こうとして――しかし前触れ無く沸き起こる面倒さが其れを遮る。 暫しの躊躇の間に少年が口を開いく。そのまま彼が説明するに任せ、毛布は口を閉じた。
待機室へと戻る足は、やはり常人よりも遥かに緩やかなもの。 途中告げられる礼>>1も、何に対するものか 良く解らないという態で、かくんと首を傾ぐのみで。
個室へと戻る、と告げる彼らと岐れた後も、何故か鳥は毛布の中に収まったまま。 尤も、飼い主たる少年の元に行かなかったと言うよりは抱えられたままの現状に 半ば諦めたのかも知れなかったが――小さな友人を連れてきてしまったと青年が気付いたのは待機室へ着いて後。]
(10) 2011/04/21(Thu) 17時頃
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…?
[かくん、と首を傾ぐと、真似るように極彩色も首を傾いだ。 ――勿論、喋らぬ相手の答えなど解る筈もなく。 暫しの躊躇沈黙。まぁいいか、と掌で小さな頭を撫でてやる。
どれ程の時が経ったのか――次の接続を促すアナウンスに視線をあげる。 誘導のままメインルームへと向かう男と、隣に立つ短い髪の女性へと視線を向け。 …しかしその表情を伺い知る事は出来ないまま、扉は閉じる。 青年の顔色は、変わらぬまま。
ようやく其処から視線が離れるのは、管理者の男に声を投げられた時に。 個室へ戻る、との言葉に一つ頷くと、再びのそりと毛布は動きだした。]
[ゆっくりとした移動を経て、そのまま入室するのは己の個室ではなく隣の部屋。 何も考えずに後ろを着いてきた故に、扉の閉じる音で漸く気付いたらしい。 ぱちりと瞬く様子に、…男は流石に呆れもしたか。 尤も、其れに気にする様子は青年には見られなかったが。]
(11) 2011/04/21(Thu) 17時頃
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[取り出された聖書は、以前にも見たもの。 ただ、其処に挟まれていた一枚の紙片には見覚え無く。 不思議そうに視線を向けていれば、あおに気付いたか返るのは短い説明。]
――…、かぞく。
[ぽつ、と。零れる音。今日はよく耳にする言葉だとも、思う。 忘れてしまえば。…彼がそう口にした意味に漸く思い当たれど顔色は変わらない。 …ただ、先にも何処か遠くで感じた鈍い痛みに、一度だけあおを瞬くだけで。]
…やっぱり、おもいだせない な。
[問いに返る言葉は、たっぷりの時間を置いて後。――男には脈絡無い言葉。 問いが重なるならば随分な時間を掛けて、それでも言葉を返したか。]
(12) 2011/04/21(Thu) 17時頃
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…、…ねむい。
[そう零したのは暫くの後。 緩やかな足取りで、漸く隣の部屋へと戻っていく。
そのころには鳥は、いつの間にか腕の中で眠りに落ちていた。 ずっと抱えられていれば致し方も無いだろうが―― しかし何処か驚いた様にぱち、と一度大きくあおを瞬くと、暫しの思案。
被っていた毛布を丸めると、小さな身体ごと、 起こさないように寝台の端へそっと置いた。 …その様子を、何を思ってかあおは暫らく見つめ続けて。
…ようやく緩慢な動きで寝台へと潜り込んだ青年が、 寝息を立て始めるのに――時間は掛からなかった**]
(13) 2011/04/21(Thu) 17時頃
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―個室12―
――、…ぅ。
[僅かな重み。少しだけ寝苦しくて、意識が戻る。 もぞ、と身動ぎして布団から顔を覗かせると 己の身体の上に乗っている極彩色の小さな友人と、眼があった。 あおを、一度、二度。瞬いて――身じろぐ。]
…おは、よ。
[細い手を伸ばすと、指先で撫でる。…どれ程寝たかは、よくわからない。 しかし、自主的に眼が覚めるのはここ数日間ずっと。 這う様に寝台の端へ移動すると、もたり、と床へと滑り降りた。]
(52) 2011/04/22(Fri) 00時頃
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[いつもは座り込むんでしまうのを――今回は珍しく、ぺたりと床の上へ降り立った。 その拍子に、ばさりと毛布が床へと落ちてしまったがそのままなのは やはり起動に時間がかかるのか、暫しの間その場で沈黙を保ったまま。
たっぷりの時間を掛けて、漸く動きだす。 のそ、と緩やかな足取りで扉へ向かう青年の頭の上に、 追いかけてきた鳥が着地した。]
――…、おも。
[僅かな重みに自然首が項垂れながら、部屋の扉を開ける。 周囲を見渡しても廊下に人影は、見当たらない。音も、しない。
数度、瞬きを繰り返したあおは、暫しの思案の後――ゆるやかに歩き始める。]
(54) 2011/04/22(Fri) 00時頃
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―台所― [頭の上に極彩色を乗せながら、ぺた、ぺたりと。進む足音は酷く静かに。 時折道を迷ったりしながら、時間を掛けて漸く辿りついた先は台所。 いつものように、顔だけで室内を覗き込むようにして―― ぱちりと、あおを瞬いた。]
…だれも、いない。 ね。
[…其れも、当然かもしれなかったが。 顔色変えずにぱちりと瞬くと、暫しの思案の後――足を一歩、踏み入れる。 かくん、かくん。と首を傾ぎながら周囲を見渡しながら 何かを探す様にして、室内を暫く歩き回り始める。]
(61) 2011/04/22(Fri) 00時半頃
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[足取りが緩やかなのは、今までと変わる事は無い。
ただ、プラスチック製品ばかりの食器棚を覗き、 刃物が一切ない引き出しを開き。 レトルトの並ぶ棚を眺めて。 冷蔵庫の扉を開ける。]
……、んー。
[形跡を片付けるまでには至らない。歩き回った名残を点々と散らばしながら 庫内灯の小さな灯りが、少しだけ眩しいとばかり僅かにあおを細めて。 …ゆっくりと見渡したあおが、ふと。一か所で止まった。 ぱちん。瞬いた後に一度だけゆると傾ぐと、そっと細い手を伸ばす。
ひとつ、ふたつ、みっつ。 パックから取り出した赤い実を掌に転がすと、冷蔵庫を閉めてその場の床に座り込んだ。]
(66) 2011/04/22(Fri) 01時頃
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[蔕の残る其れらを、ころり、掌で転がして。 長い思考の後、むし、と細い指先で其れを一つ、千切る――否、千切ろうとした。 結局は上手い事取れずに微妙に残った緑を、少しだけ傾いだ首で思考した後 もういいや、とでも思ったのか、そのまま齧った。
実を洗うかどうかの選択肢は、再び立ち上がる手間を想定した時点で 怠惰の思考によって呆気なく棄却されていた。 一回。二回。 三回噛んで、咀嚼。 …此処数年、しなかった事。それで満足したのか、二つ目は己の口に運ばれない。]
―― リベラも、 …たべる?
[冷蔵庫を背凭れに、軽く膝を立てる姿勢で。 頭上に居座ったままの友人へ、一粒、苺を掲げて見せる。 そうして己は掌に残ったひとつへと、視線を落としながら。]
(69) 2011/04/22(Fri) 01時頃
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…… ――食べるの、こんなに疲れる っけ…?
[一つ吐息を落として掌を落とす、あおは緩やかに目蓋を閉じた。 もう少しだけ、食べれる気がしていたけれども――断念する。 …今まで、空腹なんて余り感じなかった。否、感じていても何処か感覚は遠くて。 怠惰の微温湯の底に沈み続けた身体は、食事をする必要性を感じなかった。のに。]
…前の方が、楽だった なー…。
[これ程、疲れる事ならば。 …投げ出しても。
掌に転がる赤へと緩やかに向けたあおは、やはり再び伏せられる。 …頭の奥底、ずっと響いている警鐘に ――今はまだ、聞こえないフリをして。]
(74) 2011/04/22(Fri) 01時半頃
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―台所― […どれ程の間、眠りに落ちていたのか。 ふつ、と次に目が覚めたのは、頭上に陣取っていた極彩色が、 暇を持て余したのか戯れに髪を軽く啄んだ、その感覚。 痛くは、ない。――それだけの事で目が覚めるのも随分久しい。
立てていた膝を、伸びするように緩やかに下ろして。 その身じろぎにか、掌から赤い実が一粒、ころりと床に転げ落ちた。]
……、…? …おは よ。
[転がった赤を視線で追って――人の影に気付いたのは、漸く。 かくん、と首を傾ぐ。
…周辺の戸棚が所々開き放しな事には、既に意識の外。]
(96) 2011/04/22(Fri) 17時半頃
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リベラ、は。 …つれて、きちゃった。んだ。
[一緒にいる、と言うよりは鳥自身も不可抗力だろうと。 勿論飼い主に返しに行くのが筋というものだが、其処まで意識は回らない。 …意識が回ったところで、やはり探しに行くことを放棄しただろうが。]
…あぶない?
[戸棚を閉めて回る男を、視線だけで追う。]
(100) 2011/04/22(Fri) 18時頃
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――そっか。 返さなきゃ、だめか…。
[言われて漸くはたと思い当たったのか、あおが緩やかに瞬く。 頭上の鳥を見上げ、…しかし直ぐに事を起こそうという気にはならないらしい。 一つ、こくりと頷くと腕を伸ばして其処から下ろし。後で、の態。 ――それが後に面倒臭い、へ変化する可能性は否定できないが。]
…、…割れなくても?
[プラスチックで出来た食器ならば、落ちても平気。の思考らしい。 腕の中に納まった鳥は、男を見て一つ声をあげた。]
(103) 2011/04/22(Fri) 19時頃
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―台所―
…、いわれてない。
[当然ではあるが。ふる、と首を振った。 食品を選びレンジへ入れる一連の流れを、緩やかにあおが追う。 共に来た女がしばし聞き手に控える様子が気になるのか、 時折そちらへも視線は移り、しかし直ぐに男の方へと戻った。]
…痛い。――…いたい、…?
[おうむ返しに口にした言葉に、…ふと、何を思ったか首を傾ぐ。 落ちてきたら痛い、と言う事に疑問を持った気配ではなく。 「痛い」という言語の意味を、自らに問うような響き。
男の問いへの答えなのか解らぬが、極彩色は僅かにその場で身じろぎして。 弛んだ隙に腕からするりと抜け出すと何かを探すかのよう、台所をばさりと飛び立った。]
(120) 2011/04/22(Fri) 21時頃
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―台所― [飛び立った鳥に、どうしたのかと首傾げながら其れを見送って。 男の言葉>>124に、ぱちりと瞬く。 ゆる、と動いたあおは女の方へと動いた。]
――…、はなし?
[暫しの思案。せめての聞く姿勢にとでも思ったのが 居住まいでも正そうと冷蔵庫に凭れていた姿勢から、もたもたと身動ぎして座り直す。
…尤も、冷蔵庫前から位置は変わっていないし、其れが女に見える訳でもないだろう。 せめて何か動いた気配ぐらいは、伝わるかもしれないが。]
(131) 2011/04/22(Fri) 22時頃
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――リベラ、 と、…フィル。だ。
[先程手元から去ったばかりの極彩色を連れて、手を挙げる少年に ひよ、と僅かに持ち上げられた手が、揺れる。 どうやら手を振り返した心算らしいが、直ぐに面倒になったのか、 一往復した程度で、直ぐにその手は下げられてしまった。]
かえした。
…?
[そう、男の方を見て口にするのは、どうやら先の会話を指しての事。 帰って行った、というのが実のところだが、――さて置き。 ふと。いつもより言葉少ない相手の様子に、首を傾いだ。
己が冷蔵庫前で邪魔な事には、気付いていない。]
(136) 2011/04/22(Fri) 22時半頃
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[男の言葉>>141に、あおは男を見て、少年を見て。 そうして背後の冷蔵庫へと、ゆるり向けられて。 最後に再び、少年へと視線が戻る。]
――…、あー。
[かくん。 と納得したように一つ頷くと のそ、という音が聞こえそうな程緩やかに、少しだけ冷蔵庫の前から場所をずれる。 そうして、硬い音>>138が己へと僅かに近付いたのに気付いて ぱちりと、一つ瞬いたあおは 女を見上げる様に向けられる。]
(145) 2011/04/22(Fri) 22時半頃
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…、…おれ?
?? …そと、?
[投げられる問いに、ぽつ、と。落ちる音は 傍から見ればその質問の意を掴み損ねた様な、疑問の混じる色。
“外”の生活を、求めてなども始めから無かったけれど―― そう、思い当たって、あおは沈黙のまま一度だけゆるりと瞬いた。 女の言っている意味が判らないのでは、なく。
世界を救う。など――かんがえたこと、 ない。 …ならば何故、自分は今此処にいるのかと。
再三、投げられた問いが、 ようやく青年に届いたかの様に。]
(146) 2011/04/22(Fri) 22時半頃
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……、もどっちゃいけないの?
[女の言葉>>152に、 ぽつと、漏れる。 思い出せない。――家族の顔も、友人の顔も。 どこかで覚えてる筈の自分の居場所。
けれどいつかは 戻れるのだと漠然と思っていた。]
――みんなで、
[皆。 前も、そう言われた事があった 気がする。 いつだった、だろうか。 “思い出せない”。
女を写していたあおは、緩やかに床へと落ちる。 少し前の己ならば、その通りだと。促されるがままに。 思考を放棄して即答していた 筈 なのに。
…奥底で首を擡げた疑問の答えが出る前に。 ――戸口の陰からの声に、思考が途切れた。]
(163) 2011/04/22(Fri) 23時半頃
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[少年へ、女へ、そうして青年へ。狼狽えた様なあおは順に視線を移して、 再び――視線は床へと落ちる。左手首に巻かれた白いタグに、ゆると、瞬いた。 視線を上げずとも、男の問い>>177は 耳に届く。]
―――…、
[10年。 それだけ強く覚えている。 それが経てば、“帰れる”のだと、ずっと思っていて けれど、 何故帰ろうとおもっていたのか―― …微温湯の底に沈んで、不自然な程に浮き上がらない記憶。 それが、違和感だと――ようやく、認識する。
薄く開いた口唇が、何かを紡ごうとして。 しかし其れは結局声にならないまま、再び閉じる。
左手首の白に指先を掛けて、軽く、引っ張る。 きし、と小さく音を立ててビニールが伸びた。]
(186) 2011/04/23(Sat) 00時頃
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―台所― [千切れてしまう、と。男の言葉に、ふつと。 我に返ったように、緩やかに白から指先が僅かに離れる。 少しだけ、指型に伸びた其れへと視線を落として――
覗き込むように屈む女の影>>191。視線など合う筈が 無い。 …にも関わらず。僅かに、びくりと肩が揺れた。 青年が見えている筈は 無いのに。
その見えぬ筈の視線から、何故か逃れる様に。僅か身体が遠のく様に傾ぐ。]
…ぁ。…
[随分な時間を かけて。 ふる、と 微かに首を横に振る。 ――口に出さなければ、相手には知れないと、解っていても。
口に出せる程。思考ははっきりしない。 何に対する恐怖か、知れない。 …ただこのまま、あの場所に戻るのが 何故か酷く怖い。]
(197) 2011/04/23(Sat) 01時頃
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―台所― [脅えるよう、僅か退いた背に触れる手>>200に、瞬く。 ――ゆる、とその先を見上げた先。 あおに映った男の顔に、僅かに浮かぶのは困惑の色。
それでも無意識にか、左手首の白に指先が触れた。 随分と容易く千切れそうであるのに、 其れを裂く事すら放棄してきた細い手の持ちうる握力では どれ程力を入れても、それは僅かに伸びるだけで。
きしりとビニールの食いこんだ手首が、赤く痕を残して 「いたみ」を、痛みだと 認知する。 傷を負うのが、久しい訳では無いのに「痛み」を感じるのは随分と懐かしい気がした。
まるで、まるで。 今しがたまで、ぬるま湯に浸っていた様な感覚。
どうして ―――忘れていたのか。 思い出せないのも、それを何て事ではないと思う思考も。 それが、異常だと気付いてしまった。]
(228) 2011/04/23(Sat) 17時半頃
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俺、
[ぽつと、しかし 確かに零れる言葉。 考える事は多すぎて、だからこそ閉じようとする思考の扉を、 手首の僅かな痛みで無理やりこじ開ける。
嗚呼、考える事は――これ程に疲れる事だっただろうか。 思考が遠い。何処か霧が掛ったように。 どれ程に思考回路を動かそうとしても、手応えが無い。 しんどい。投げ出したい。けれど。
「思い出さなければ、つらくもないのでしょうか」と そう言って、青年の頭を緩やかに撫でた男が脳裏に過る。 …その時は判らなくて、ただあおを瞬くだけだった。 でも今なら解る。…そんなこと、ない。
――忘れたら、すごく、痛い。]
(229) 2011/04/23(Sat) 17時半頃
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おれ、――もう、忘れたくない。
[わすれたくない のに。
再び、器として扉の向こうに戻ったら。 今思い出した事も、きっとこの思いもまた手放す事になるんだろう。 ――そうしたら、きっともう取り戻せない事も、 どこか遠くの方で 気付いている。]
…そとに戻ったら、だめなの?
[ゆると、顔を上げる。 表情が乏しいのも、その緩やかな動きも変わらない。 ただ青が、藍を映して緩やかに瞬いた。]
(230) 2011/04/23(Sat) 17時半頃
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…えら んで、いいの?
[目前に提示された選択肢。 僅かに細められた藍に、青が一度だけ、瞬いた。
きっと、少し前の自分なら。 言葉通り何も考えないまま現状を享受して。それすら疑問に思わなかった。 …否。今でも世界の平和がどうなってもいい心算では、ない。 何百、何千、何万。――途方も無い数の人達に 決して善に成り得ない影響を与える事だと、理解っている。 けれども。
…それでも、選ぶことが 赦されるのなら。]
(236) 2011/04/23(Sat) 19時頃
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――…、…おれは。 俺で いたいよ。
[――自分を失いたくない。 失うのが、怖い。
自分が自分でいられない事が、こんなに辛くて、恐くて、 痛い。 漸く取り戻した自分の欠片は、世界と秤に掛けても。 容易く引き換えに出来るほど軽く、ない。
擦れるように細い声は、――しかし確かに。]
(237) 2011/04/23(Sat) 19時頃
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――いく。 …いきたい。
[ぽつと零れる言葉も、緩やかに瞬く青も。――今までと大きな変化はなく。 ただ、それが己の意志だと。そう証明するかのように 取られた手へ、僅かに力が返るのが男には解るか。
――戻るべきではない、と。 …青年にそう告げた女は、その言葉にどのような顔をしただろう。 藍を映していた青は、女の影を見上げるよう緩やかに視線を移す。
その青は少しだけ、怯えるように揺れた。]
(245) 2011/04/23(Sat) 21時頃
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―台所―
……っ!
[荒ぐ女の声に、びくりと僅かに肩が揺れる。 尤も、顔色は変わらない。やはり瞬く青は緩やかで ――ただ、見上げたままの、僅かに見開いた青は女から外れないまま。
伸ばされた手に気付くのが常人より数寸遅いのは …怠惰の所為か驚愕の為か、それとも。 男に庇われた腕さえなければ、恐らく 動きの緩慢な身体を捉えるのは、酷く簡単だったろう。
部屋の隅へと杖で掃き捨てられた其れに、ちらりと青が動く。 じり、と。僅かに身体が退いた。]
(269) 2011/04/23(Sat) 23時頃
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――…、
[女を掻き抱く青年へ、青が移る。 女の剣幕に僅かに退いた身体は、床を座るそのまま。 ただ、待機室へと。そう告げる言葉には 暫しの沈黙の後――緩やかな動きで、こくりと頷いた。
しかし、その場を立ちあがろうとするのは 女ともう多少の距離が離れて、漸く。]
(283) 2011/04/23(Sat) 23時半頃
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[近くに立つ気配を感じながら ぺたり、と。素足が床を鳴らして 随分な時間を掛け、ようやく立ち上がる。]
…、…?
[途中で声に成らず消えた言葉に 男を見上げながらぱちりと、青を瞬く。 ――尤も、続きを話す気配が無いならば …其の先を、聞こうとまではしないのは 怠惰の所為か否か。
机の上の皿に転がったままの、一粒の苺へちらり視線が向いた。]
(288) 2011/04/23(Sat) 23時半頃
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[一度、二度。ゆるやかに瞬いた青が、僅かに傾ぐ。 気にするなと言われれば――かくん、と一つ頷いた。 それでも、何か気にかかるのか やはり視線は男へと向いて。]
……、うん。 すき。
[効率面でも。そのほかの意味でも。短い問いに、小さく頷いて。 …しかし、青年に掻き抱かれても尚荒ぐ女の声に ぴくりと、やはり身体は退いた。
――此処へ来て直ぐの彼女は、これ程荒い言葉を使う人だったか。 曖昧な記憶でも、やはり緩やかな変化に 己が浸っていた大罪の微温湯に対する恐怖が、じわりと染みる。
これが、己達が背負っていた 一部分。 これが世界に蔓延るのだと、自覚する。 ――嗚呼けれど、やはり。 自分の欠片を引き換えに、再びは 背負えない。]
(298) 2011/04/24(Sun) 00時頃
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……、
[男の言葉>>303に、少しだけ悩んだようにして。
待機室へと移動を始める前に、その緩やかな足取りは 少しだけ遠回りをして皿の方へと近付くと、 その赤い実を、ひとつ。掌へと転がした。 青を掌の内へと向けて、しかし其れを直ぐには口にしようとせずに。]
…、えと。 もってく。
[それだけを告げて、ようやく待機室へと緩やかに歩き出す。 男へと、追い付く事が叶えば、ぱちり、と一度だけ瞬いて。 何を思ってかその上着へと、遠慮勝ちに手を伸ばす。]
(308) 2011/04/24(Sun) 00時半頃
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[掌に転がる赤に、一つ視線を落とす。 たいせつに。 潰さないように。 その言葉をゆっくりと咀嚼して、緩く、指先を握る。
――そこに重ねられた「もの」を、青年が気付く事は 無いけれども。
相手の足が止まれば、緩やかな足取りも追い付く事は容易く。少しの時間を掛けて辿りつく。 伸ばそうとした手は、 何かを言い掛け、唇を噛む其れに 何を思ったか、一度引きかけて。
ふと、差し出された手。 藍を見て、その手へと視線を落とし。 おず、と再び伸びた手は、指先だけで掴まった。
相手が解く素振りを見せぬ限りは、待機室へ至るまで、そのまま。]
(315) 2011/04/24(Sun) 01時頃
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[待機室へと、手を引かれるように足を踏み入れる。 指先を握った先、男が淡々と口にする意思に、口を挟む事は無く。
不鮮明にも写し出される画面。 聞こえる音声に、顔色は変わらない。 その器こそ、違えど――既に、見馴れたものだ。
ただ、あれほど緩やかに、己の頭を撫でてくれた人ですら あれ程に変わってしまうものなのかと――。 初めて、目の当たりにする三者からの視点に 緩やかに、瞬いた。]
(323) 2011/04/24(Sun) 01時半頃
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[モニター越しに呼ばれる名に、ぴくりと。 繋いだ指に僅かに、力が籠る。 もう片方の掌に転がる赤を、 落とさぬ様に、…潰さぬ様に。 しっかりと、握り、直して。
――僅かに開いた口唇は、上手く言葉を紡げずに。 ふる、と。首を振った。]
…や、だ。 もう、思い出せなくなるの。 いやだ。
[もう少しだけ、自分を取り戻すと良いと。…そう言った、同じ口で。 ――“其れ”を余計なモノと言う、男を 信じられぬと、僅かに見開いた青が揺らぐ。]
(325) 2011/04/24(Sun) 01時半頃
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――…、思い出せなくても。
…つらかった よ。
[醜いと。そう画面越しに告げる男の声に。 ――ぽつと。たった其れだけ、口を開いた。
まだ其方へ行く前に、男が言った言葉を、彼自身が覚えているかどうか。 …否、覚えていたとしても、 既に其れをどう思うかも、解らない。 けれども。
だから、漸く見つけた自分の欠片を 手放す事はしないと。 あの時、わからなくて返せなかった答えを、今。
指先だけで繋がれた手を。青年が己から、離す事は無い。 ――その手の先が、「外」への道だと。 そう、理解している様に**]
(331) 2011/04/24(Sun) 02時頃
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