272 【R18RP】十一月と、蝶が奏でる前奏曲
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── 8年後:もりさき食堂 ──
はーい、三番テーブルさん、 鯖定いっちょー
[……って、と口から飛び出てしまった私は 「エエッ」っと思わずのけぞった。 あれ?こんなこと、つい最近、>>0:64 そして遠い昔に、あったような。>>1:47
さっきまで青春してたはずの私の姿は なぜか割烹着姿で。 「いつもの私」の日常が流れてた。]
(0) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 11時頃
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[夢の終わりに、ぼんやりと聞こえた 「戻った暮らしはどうでしたか」と。 あたしはしあわせだったよ、って告げて 高本の輝かしい未来を犠牲にすることを、 ほんの少しの躊躇とともに、選び取る。
大丈夫。これはふたりで、決めたこと。]
(1) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 11時頃
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[なのに、戻った世界はいつものままで、 私はぼーっと食堂にたたずんでいる。
店の片隅、ちいさなテレビ。 流れているのは、ワイドショー。
「あれ?これ高本さんちの倅だよな」
って、私の後ろで常連さんの声がする。 ふと見上げたテレビには ──── ]**
(2) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 11時頃
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[あまりに「知ってる一日」と同じだったから 本当にあれはただの夢で、 過去なんて変えられなかったんだって、 私は、呆然としていた。
テレビに映るは「キャシー」の姿 >>23 青いスーツ姿にオネエ口調のその人は、 どう考えても「あの高本」だったし、 私に、別れを告げた、あの人だ。
食堂の味も憶えていないし、 空の青さだって、知らない。
そしてきっと「私」と過ごした二日間のことも]
(32) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[ と、思ったのに ]
(33) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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えっ、えええ?
[扉を開けて入ってきたのは他でもない高本で さも当然のように、学生時代に座ってた席に座り さも当然のように、唐揚げ定食を頼み出す
スタッフが一緒なわけでもないし、 見た目がキャシーなわけでもない
お母さんもお父さんも 「からあげ大盛りーッ」なんて叫んで 高本の存在に驚いてるわけでもないし、
鯖定頼んだ三番テーブルの常連さんは よぉ、光一郎、今テレビ見たよ〜なんて喋ってる]
(34) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[ 少なくとも、 私の知っている「明日」ではない ここは、自然に「高本が存在している」未来だ。 ]
(35) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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こー、ちゃん?
[本当に?本当に世界は変わったのだろうか 呆然としたままで、私は高本の名前を呼んだ ]*
(36) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[ちなみに、この世界で。 私と高本の関係性が変わってなければ。
私は高本をこーちゃんって呼ぶことは きっと無かったんじゃないかなって、思う。
だけど、もし関係性が変わっていたなら? それは自然な呼び方だったのかもしれないけれど]*
(37) ししゃもん 2019/11/10(Sun) 19時頃
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[走ってきたのは、私の方だ。>>55
高本の言葉に私は今にも泣きそうで それでも泣いちゃいけないから ぐりぐり撫でてもらいながらも 唇噛み締めて、うんうんと頷いた ]
おかえり。 それと、ただいま。
[私の知らない明日に、 高本がちゃんといること。 それが本当に、嬉しくて。
私も、帰ってきたよ、高本。]
(64) ししゃもん 2019/11/11(Mon) 19時半頃
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[高本の頼んだものは唐揚げ定食大盛り。 それを頬張りながら 「やっぱり好きだわ」とか言い出すから ええ、ええ、むしろ唐揚げ好きなのかと 恋愛偏差値低すぎる私はそう思います ]
えっえっ?? から、あげ、が?
[ええ、あのお返事のことだと微塵も思わず ]
(65) ししゃもん 2019/11/11(Mon) 19時半頃
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[だけどそれが「待たせた」お返事だと知れば 途端に顔を赤くして、お盆を持ったまま その場で9回転してから そのお盆で自分の額をガツン!と一発 ]
痛ったぁ… 夢じゃないぃぃぃぃ
[なんて奇行、 親にも高本にも常連さんにも、 きっと、笑われちゃうんだろうな ]*
(66) ししゃもん 2019/11/11(Mon) 19時半頃
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[混乱9回転はオリンピックものだった 常連さんや、両親や(はずかしい!) 高本にニコニコされながら見守られて ]
ええと、いまのは、 そういう、そういう、意味……
[8年前に戻ったときは 自分からさらりと言えたのに。 いざこうやって戻ってきて、 誰かに囲まれて伝えられるのは、 やっぱりなんだ、恥ずかしい。
どこまで周りに伝わってるかは分からないけど 私と高本の様子で、きっと充分だっただろう だって私の顔は真っ赤だったから。]
(125) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[まどかレンタル入りましたーッ だめです、これくらいテンションあげてかないと 私、ちょっと心臓が持ちません
心の声は大忙しで、 なのに表のまどかは終始無言で。 壊れた人形みたいにうんうん頷いて、 ただ、高本に連れ出されていくんだろう>>69]
相変わらず。 相変わらず、かあ。 だろう、なあ…
[8年も記憶が無いはず、のこと ……本当に無いんだよなあ???と思うほどには 私の環境が変わっていなさすぎた。 洋服もいつものジーンズだったし、 スマホだって、変わってない。
きっと、世界も私も、変わらなかったんだろう ]
(126) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[ただ、きっと目の前にいる高本の環境は、変わった ]
(127) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[高本はこの8年間について いろいろ教えてくれただろう 私は、それをきっと相槌打ちながらそれを聞く
芸能界の様子も基本的には変わっていなくて ただ、高本がテレビの世界にいないことで テレビで放映されているドラマや、 ここ数年の映画や舞台は、割と知らないものばかり。
地元の様子はほんとうに何ひとつ変わってなくて ただ、景色の中に、高本だけが増えていた。
そういえば話を聞くついでにこっそりと。 「高本が熱愛報道された女性」について 平静を装って聞いてみたところ、 数ヶ月前に電撃結婚し、今は妊娠中とのことで 高本が居なくても幸せそうだったことに安堵する]
(128) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[外の景色も変わらない。 秋の風景がとても綺麗で、空は青くて。]
変わらないね、ここ。
[それは8年前と? それとも、「以前の未来」と? 発した私にも、それがどっちの意味か判らない]
……高本は、 今の暮らしは、幸せ?
[どうしてもそれだけは、聞かなきゃいけなかったこと。 私の。私たちの選択が。 どうか、間違っていませんように。]**
(129) ししゃもん 2019/11/12(Tue) 09時半頃
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[私の知らない8年間。 どうやら本当に色々なことがあったらしい。 変わっただろ?と聞かれて、 小さく「そうだね」って返したのは、 私の頭の中に思い描いたのが、 8年前の高本じゃなくて 過去を変える前の高本だったから、だけど それはきっと、すれ違ったままで、いい。]
(148) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[いまの高本にとって、 私と一緒に歩けることが、幸せ。 明日も明後日も、ずっと ── それは私だって、]
そっか、嬉しい。 私も、同じだよ。 高本の隣で歩けることが、 なによりも、嬉しい
[いつの間にか高本呼びに戻ってるけど、 慣れってことで、許して欲しいな?]
(149) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[……でもね。 高本が私のジャージ姿に触れるなら、 私はまたきっと、いつもみたいに、 あわわわわって、慌てふためいて。]
べべべべべつに 私いつもジャージなわけじゃないし 週3とか4はジャージじゃない、よ、ね?
[あれ、不安になってきた。 この世界線の私は毎日ジャージ姿だったのだろうか もしも私のよく知る昨日までなら、 ジャージじゃなくてジーンズも履いてたし、 なんなら女友達と遊ぶ時にワンピースだって着たよ?>>0:279>>0:280]
(150) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[しかしまあ、結局今だって、 割烹着の下はジャージだったわけで そう考えるとあまりにも説得力は、ない。 だだだだだからね 私は「私の知ってる最近の高本」の真似して]
じゃ、じゃあ、デートしようよ おしゃれ!してく!から!
[威勢よく言ってみたけど、 家におしゃれな服があるのかは、不安。
あとね、ファッションチェックしてよ、とか 気の利いた洒落を入れられなかったのはごめんね 今の高本の活動は、まだあんまり知らないんだ。
…だから、色々教えてよ。ね?]**
(151) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 07時半頃
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[ぎゃー!ど正論 >>175 その「ぎゃー!」はきっと、 心の声だけでなく、外にも漏れていたはずで。
心の中を見事当ててきたキャシーの辛口満点講座は まどかの心をぐりぐりぐりと抉るのです ]
かわ、かわいくなる、もん、
[そうだ、私は2点が100点になった女だもん ]
(185) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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い、いいだろう受けて立つ! って、えっ、ショッピングモールできたの? タピオカ飲めるの?えっ?
[あれ?昔はなかったような? タピオカ飲めなかったような?って思いつつ そういえば隣町にショッピングモールがあったかなと そんなことも、思い出したりして。
まあいいや。うん。 8年の空白で、新たなモールが出来ていようと それはきっと、おかしなことでもないだろう ]
(186) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[高本のうっきうきなキモチには気づかず ぴょんぴょん跳ねる石を眺めて拍手したりして だけど、デートの日になに着てこうって、 そればっかり、うん、ずっと悩んでた。
………けど、そんな悩みは無用だったのかな。]
(187) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[「知らない8年間」は「知ってる8年間」とは やっぱりほんのちょっと、違ったみたい。
クローゼットを開けたら見覚えのない服が一着。 まだタグがついたままのそれは、 知らないブランドのお洋服だった。
これはあとで知るんだけど、 私のメールにネット通販の購入履歴があったの まさに、このブランドのお洋服を買った時のもの。 それなりに有名なブランドだって知るのは、 もっともっと、あとのこと。 ]
(188) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[私でも着れそうな黒のニットのワンピース。 (セーターって言いそうになった。あぶない。) 太いベルトがあったから、きっと腰に巻くらしい (どうしよう着方あってるのかわからない) (大丈夫奇跡的に合ってた)
これを買ったのは実は数ヶ月前のこと。
……ねえ、高本なら、覚えてるかな。 私は知ってるはずもないんだけれど。
高本が、テレビのファッションチェックで 私に似た背丈でボブの髪の子捕まえてさ、 ファッションチェーック!ってしたときに おすすめしたのが同じニットワンピだったんだよ
あれを見て、私でも可愛くなれるかな、って 勇気をもらった視聴者が、ここに、いたんだよ ]
(189) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[ねえ、そして知ってる?
私、「知ってる8年間」よりも、 ずーっと、たくさんの化粧品を持ってた。
なんでだろう?って私は不思議に思うんだ。 多分、その答えは、きっとずっと出てこない ]
(190) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[「私が知っている8年間」は 高本がずっと遠くに居た世界。
だから、私は恋とか愛とか縁のないものだと ずっとずっと諦めていたし、 化粧なんて、全く必要なんてなかった。
だけどね、 「知らない8年間」は、時々高本に会える世界
高本は気づかなかったかもしれないけれど 私ね、ほんの少し、お化粧を覚えたんだ。 あんまりいっぱいお化粧するの恥ずかしくて、 高本が帰ってくる日にかぎって、 本当にすっぴんに近いメイクばっかりだったけど ]
(191) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[今の私は知らないし、 今の私は気づくはずもないけれど
「消えてしまった私」も 高本のこと、ずっとずっと大好きだったんだよ]
(192) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[そんな私が、化粧台に立ったとき なんだか、「化粧ができる気がした」のは どうしてだろう??
「私」は化粧なんてほとんどしたことないのに。
でも、使った形跡のある私の化粧品に触れたら …… そうだね、それも魔法だったのかも。
私が自分に施したメイクは 77点 ]
(193) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[そこそこ、でしょ?
だからとびっきりの洋服と、 私なりに頑張ったメイクで、 デートの日、私は高本の前に現れるでしょう
私の知らない私が、 高本を想って買った服と 高本を想って使ったメイク道具で ]
(194) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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お待たせ。 わ、黄色のネクタイおしゃれ。
[それは当たり前の事だったけど、 高本は私の知らない服装で目の前に現れた
青のギラギラした服でも、ジャージ姿でも、 そしてどんな「役」の衣装でもない。 それは、偽りない、高本の姿で。 ]*
(195) ししゃもん 2019/11/13(Wed) 22時半頃
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[80点付けられて、 かわいい、って真正面から言われたら そりゃもう照れる。うれしい。 なんでこんな服持ってたかわからないけど がんばった過去の私と、今日の私に感謝だ。
わ、私だってきっと顔は赤い、 行くぞ、って言われたら、隣を並んで歩こう]
(233) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[高校生の登下校とはまた違う おしゃれな服に身を包んだ私たちの初デート 普段は滅多に乗らない電車 それだけでなんだかわくわくする。
私だって、普段はお母さんの軽自動車か、 お父さんの仕入れ用の軽トラだ。 車を買う、っていう話になったなら ]
あ〜そうだね、 都会との往復も、 きっとしやすいんじゃないかな…
[わかんない。まだ見ぬ都会。 電車はバンバン走ってて、人がいっぱいいて 車なんて必要のない世界のこと。 私はあんまり想像すら、できなくて。]
(234) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[勿論車を買うって言った高本の真意は ドライブしよう的な意味だったのかもだけど それを私が気づくことはなく、
通勤!な意味で捉えたのは、 うん、恋愛偏差値低すぎだから、許してね]
(235) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[途中何度も手をつなげそうな場面はあって 一度だけ、ホームへの段差で手を引いてもらって。
ちょっと慣れない踵の高い靴 ふらふらしそうになってたから 手を引いてもらえて、本当にうれしくて ]
えへへ、ほんとにいい天気だね
[他愛ない会話は、私もぎこちなく続けて
手をつなぎたいな、なんて 私に言い出す勇気はなかった。]
(236) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[ショッピングモールは思った以上に大きくて 隣町、さすが都会だな、なんて 感動しっぱなしの私だったけれど きっと高本にとってはもっと大きな都会を たくさんたくさん、体感してきてるんだろう
ショッピングモールはちょっと早いクリスマス きらきらとした飾り付けの中に、 たくさんのお店がひしめきあって。
ふと通りかかったおみせのひとつ 若いカップルが人前でほっぺにちゅー >>215 そんな光景をみてしまったならば 思わず慌てて視線をそらした
ちゅーしたい、なんておもったのは内緒! ぜぜぜぜぜぜぜぜったいに!ないしょ!!!]**
(237) ししゃもん 2019/11/14(Thu) 09時頃
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[こんなタイミングで顔を覗き込まれたら! 近い!近い近い近いっ!! 心臓が爆発するなあ、もう。]
どどどーもしない! だいじょうぶだよ。
[平静を装った、つもり、だったのに?]
(309) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[何か高本が勘違いしたらしい>>305 勘違いしたことには気づかないけど、 指さされているお店は、わかる。
Oh,There is 「今カップルがイチャイチャしてる場所」
そこに私たちが行くのはハードル高くないですか もう一度目の前でちゅーされてしまったら 私はきっと高本の顔を。見れな…… ]
まままままままって いまお客さんいるし、 お店の人、接客中だし!
[服を引っ張られても、頑なに動こうとしなくて (あれ?あのお店の人どこかで???)]
(310) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[あ、でもねペアリングが嫌なわけじゃないの むしろウェルカムだし、嬉しいなって思うの
だから高本が諦めて方向転換しようものなら 逆に私が服の裾摘んで引き止めて もじもじしたりして
なんだかんだで お店から少し距離をとったところで もじもじ、もじもじ。もじもじもじ。]
(311) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[だからね。
高本からもお客さんの顔、見えたはず。 まさに店内では指輪交換(多分)が行われてるトコ 私は女の人にも男の人にも見覚えなかったけど
……高本は、どうだったかな。]**
(312) ししゃもん 2019/11/15(Fri) 23時頃
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[どうやら路チュー(言い方)の女性は 高本の知り合いだったようで >>319 ほっぺにちゅーされてたぞ、とか もう絶対に言ってはいけない選手権だ。
高本に指さされたら結局ガン見で 指輪交換からの、パンフレットで隠しーの]
……!!??
[あれは店内で公然のちゅーでは!
まどか来い、って呼ばれても 一瞬目はふたりに釘づけで、 ひきずられるようにツリーの影に隠れるだろう]
(336) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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ちゅ、ちゅーし、してた
[高本の胸中は知らないが 今見た事実を口から出さずにはいられない病で 引き寄せられながら、あたふたと零す
心の中? 「都会の女の子はすごい」、だ。]
(337) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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[心が落ち着いてきたのは、 ひとしきりツリーの影で騒いだあとで 落ち着いてきたならば、 今度は今の状況に、気づくのだ
あれ。私高本に抱きしめられてるのではないか]
………ふぇ?
[耳元で囁かれると耳の奥まで熱い 抱き寄せる高本の手が、暖かくて優しくて それでいて、力強くて。]
(338) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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………
[まいご? ん?迷子?
ショッピングモールだから?って 私はやっぱり思っちゃうんだけど でも高本の腕の強さとか、言葉の温度とか きっと、そんな意味だけじゃないなって……]
(339) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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[迷ってたのは、私。
高本がいなくなってしまった未来 あの8年間は、ずっと迷ってばかり 少しずつ変わっていく高本に 私は何も、できなかった、しなかった。
高本がここにいる、未来 空白の8年間を思い描いて、 私と高本は幸せだったかな、 あの8年よりも幸せに暮らせていたかなって 私は、どこか心の奥で不安だった ]
(340) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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うん、迷わないよ。 高本も、ちゃんとずっと、 ここに帰ってきてね。
[ぎゅうっと高本のことを抱きしめ返す 私はまだまだどこにもいけないガールだけど 高本が帰ってくるのなら、 いつまでもずっと、高本の居場所になるよ。]*
(341) ししゃもん 2019/11/16(Sat) 13時半頃
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[あのさ、と紡がれる声は真剣だ。
私にとっては、さ。 高本の言う「待っていた8年」は無くて そこにあるのは「諦めた8年」だけで だから、こんなふうに、 想いが実ることなんて、思わないわけで。
あはは、まだ、夢… 見てるのかな
ぎゅうって抱きしめた腕が温かいから きっと、これは、夢なんかじゃない。]
(363) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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け、けっこ、 [今まで結婚なんて考えたこともなくて だからその言葉には、お返事が詰まって
でも、なんでだろうな 嬉しくて、嬉しくて、涙が出るから 高本の一張羅(かはわからない)に ぐじゅぐじゅ涙を押し付けてやるんだ ]
(364) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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うん、うん。
私も、高本の別の8年間よりも もっともっと、高本を幸せにする
高本がこの人生が一番幸せだって 胸張って、言えるように、するね
[ぐじゅぐじゅだ。 だけど、これだけは、顔を上げて言わなくちゃ]
(365) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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た ぴ お か !
飲みたいの。 未知との遭遇する、する!
[泣きはらした目をごしごしこすって 元気になったら。さ。 いつもどおりの私たちのはじまりはじまり
だけどこれからはきっと 伸ばした指の先はいつもつながってる。 離すことなんて、二度と無いよ。]
(366) ししゃもん 2019/11/17(Sun) 00時頃
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