171 獣[せんせい]と少女
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「故郷? おねえちゃんは旅の人なの?」 「ちがうなら、いつでも帰ってきなよ!」
[小走りに歩み寄ってきた子ども達は矢つぎ早にミツボシに声をかけてきたのだけど、近くに佇む自分の存在に気付けば少し距離を置かれてしまったが、今は好都合だった。
だって駆け寄ってくれた少女>>3とやっと言葉を交えられるものだから。]
………そうか。 でも、素敵な時間を作り出したのは君の歌声もあってこそ。 素敵な場所にしてくれて感謝してる。
[労う言葉は短く簡潔であったけれど、帽子を手渡す際によくやったと褒める指先は微かに彼女の頭を擦って。
まるで撫でる素振りをしてから飛び込む彼女>>4を見送った。]
(14) 24kisouth 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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[まなびやでは毎年の生誕祭は祭壇のある大広間で行っていた。 そこに比べたらここは随分と開け放した場所だろう。 頁の一枚とは言わないけれど、鳥が羽ばたくには不自由のない空間だった。
可愛らしくおめかしした泥人形が踊ることはない。 その代わり白髪の老人が鼻頭を赤くして帽子の中に気前良く銅貨を10枚程入れているのを見た。
こっちのちいさな少女は、ミツボシよりも幼い。 何処か照れ臭そうにもじもじと握りしめた手を解いては中から現れたのは甘いキャンディの包み。
蜂蜜で出来たそれは喉を癒すのにいい、なんて背後で見守る母親からのアドバイスだろうか。 辿々しく告げては下がっていった。]
(15) 24kisouth 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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[剣舞はない。代わりに少し落ちていく日の下で箒を持った中年の女性が鼻唄を歌っている。
この裾野の町で暮らす彼らにとっては当たり前の、少しだけ特別な日の光景。 けれどミツボシにとってはきっと、 自分にとっても少しは、きっと……トクベツなもの。]
(16) 24kisouth 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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[コインの他にもお菓子がたっぷり詰まった帽子の中はすっかり膨れ上がっている。 あまいのもすっぱいのも、豊潤に蓄えられている様子と、強風にでも煽られたのか。 そんな風にも見える髪の毛>>5]
あぁ、すごいさ。 だから油断してたら寝起きの頭になってるぞ。
[遠回しに爆発しているとからかいつつ、簡単に飛び跳ねている髪の毛を耳裏にかけてやる。]
………さっ、てと。 案外時間もいい時間だ。 “宝探し”が終わったら探しに行くか。
[帽子の中を指差しつつ近くのベンチへと腰掛けて。 先程は歌を聞きに立ち止まっていた人々はもう雑踏に紛れている者も多くはいるけれど、それがまなびや以外でも暮らす人々の営みでもあるのだから。]
(17) 24kisouth 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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………まぁ、足りるかな?
[二人で帽子の中を弄りながら呟く。 チョコを見つけたらつまみ食いなんかする。 きっと先生方はよくは思わなかったそれを自分は過度でなかったら許可するのだけど。
帽子の中に入っていたお金は彼女の財布へと。 持ってないのならば自分の持っている布袋を今は貸して。]
さってと、道はついでに聞いてきたし。あっちの方向に露店や店もあるみたいだ。
[彼女の探す可愛い袋も売っているかもしれない道を指差そう。 彼女の気にいる物があるといいのだけども。]**
(18) 24kisouth 2015/10/17(Sat) 02時半頃
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[ちょっかいをかけるのはどうやら自分だけではないらしい。 すっかりもみくちゃに揉まれた頭>>61 指に絡むことなくするりと抜ける髪から指を離しながら口角を上げる。]
あぁ。…まぁな。特に誰にも教えていなかっただけで。
[また、まなびやでは弾かなかった理由は割愛するけれど。 すっかり柔らかくなった指の表面に浮かぶ弦の痕。
少しだけ赤く痛み出す指の腹に、人知れず目を細めた。]
(69) 24kisouth 2015/10/18(Sun) 02時半頃
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[こちらを見つめる二つの双眸>>62 足りるかどうかはまだ分からない。 それはこれからの生活にだって。 準備は終わってる!なんて口にしたいた割には何だかうっかり屋さんに思えた。]
そう言えば君は、プレゼントは何をもらったんだ?
[まなびやの門の隣に聳え立った建物>>#0:8の存在。 それを思い出せば手を繋ぎなから>>63道すがら尋ねた。
まだ自分はきちんと握り返すことに躊躇いがあるような、ないような。 微妙な心境なのだけどそれを埋め尽くすように言葉を重ねて。
返答があったかどうかは分からない。ただ、]
(70) 24kisouth 2015/10/18(Sun) 02時半頃
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ん……これなら足りるんじゃないか?
[表札に書かれた値段を確かめて。 銅貨が30枚程度なら足りるだろうから彼女が好きなものを買えばいいと促した。
ついでにそうだ。]
ミツボシ、財布ならどんなものがいい?
[どうやら彼女は財布を持っていないようだから>>62 だから彼女の好みを聞き出せばそのまま会計を頼んでしまう。 そして簡易に包装を頼んてしまえばそのまま彼女に渡してしまおう。]
(71) 24kisouth 2015/10/18(Sun) 02時半頃
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お祝い。……何もやってなかったからな。
[彼女達に、彼女に、ミツボシにとっては10回目となる生誕祭。 つまりは、生まれた日。
我慢のいらぬ豪華な食事を手分けして用意したりもしたけれど、個別に何かをすることはなかったから。]
君の欲しい物として、足りるかどうかは分からないけれど。
[受け取ってもらえたのなら良いのだが。 さぁ答えはどうだっただろう。]
(72) 24kisouth 2015/10/18(Sun) 02時半頃
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[当初の目的を終えたのならば、先程彼女が口にしていたチュロスを買いに露店に戻る。 焼きたてのチュロスは表面がカリッとしているけれども染み込んだバターの香ばしい味わいが堪らない。
また、口にした場所から現れた表面が星の形を模しているのだ。]
普通の丸い絞り機を使うと、揚げた時に固まってない生地が膨張さて爆発するんだと。 それを防ぐために星型にしたら表面積が広くなる。また、均等に固めやすくなるように工夫されてこうなったらしいな。
[いつかモスキュートからもらった本の中にも書かれていたその砂糖菓子の名前を上げる。 揚げ物はどうしても飛び散ってしまうこともあるから避けていたのだけど。
豆知識が彼女の知りたいことかどうかは分からないけれど、]
(73) 24kisouth 2015/10/18(Sun) 02時半頃
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こういう“星”も悪くはないだろう?
[小さな頭を見下ろしては、尋ねて。 次は何処へ行こうか。 日が沈んでしまえばまた異なる色を見せる町の中で。 彼女が望むまま歩く足と、手のひらで繋がれた腕はゆらりと揺れた。*]**
(74) 24kisouth 2015/10/18(Sun) 02時半頃
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──ある春の日のこと──
[初めて“星を食べた”あの日>>114はまだ、冬の訪れを待っていた。
「わたしが初めて?」>>109 あの言葉を聞いた時から、ずっと知らせなかったことに対して彼女がどんな風に思っていたのかはわからないまま。
今でも覚えているのは、お互いを混ぜたような色合いの財布>>111…もだけれど。
まんまるの瞳>>112 抱きついてきた小さな体>>113
お外にはまだ彼女の知らない星だってたくさんあるから>>116 散らばった欠片を厚めに旅立った。]
(170) 24kisouth 2015/10/19(Mon) 17時頃
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素敵な夜更かしの方法を教えてやるって言っただろ?
[まだ春が訪れる前の話。 「せんせいはわたしのお星様をみつけてね」>>2:421 旅立ちの前に彼女が口にしたことを、覚えていた。
だから誘い文句はあの時>>3:127のものを選んだのだ。
路上で歌うには少し寒くなった季節では洒落たバーを借りては小銭を稼いで。
そんな時にとある街で寄った本屋で見つけた一冊>>151 巨大書庫よりはこじんまりとした店内だけれど、手に入った星の本を。
結局、落ち着いて星を見れる環境が整うにはすっかりその本は草臥れていたらしい。]
(171) 24kisouth 2015/10/19(Mon) 17時頃
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[でも、事あるごとに夜更かしをした。 「この星が見たい。」『じゃあ見に行こう。』
何度も行ったやりとり。 宿を借りて、蝋燭一本だけで揺らめく小部屋の中。 同じ毛布をかぶって光を逃げないようにしてから文字を追いかけた。
夜になると、白い肌に触れることはまだ、少し怖くて。 冬の日は、草木だって枯れてしまうから尚更に躊躇っていて。
見に行こうと言ったくせに小窓から覗く程度ばかりになってしまったから。 せめてと詫びにキッチンを借りて作ったドライフルーツの星型のクッキーを広げながら、春まで待ってくれとお願いしたのだった。]
(172) 24kisouth 2015/10/19(Mon) 17時頃
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[だから、春が訪れて。 この国一番の高い場所に位置する展望台の先で。 彼女が見たいと望むものは自身が獣である時と同じ名を持つもの。
昼も夜もヤギや人間を食べていた獅子の話。]
………あれかな。
[あながち間違いではない。 能力など使わなくとも自分は日々何かの命を喰らっているのだから。 彼女の指差した先、きらりと光る星を眺めてため息を吐く。
それも傍から聞こえる声>>152に意識はたやすく掻き乱されるのだけど。]
(173) 24kisouth 2015/10/19(Mon) 17時頃
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………膝掛けもあるだろうに、寒いのか?
[尋ねなくとも好きなようにすればいいのに。 何となくいつぞやの光景>>3:216を思い出したから。]
……………、おいで。
[左腕を伸ばす。 そのまま彼女の肩を引き寄せるように曲げた。 横顔を見た。まだ丸さを残した少女らしい輪郭だ。
だけれど、気のせいだろうか。 なんだかその色は、]
月の色に染まってるな。
[そんな風に思えたのは。 月明かりの下だからこそ、なのか。]**
(174) 24kisouth 2015/10/19(Mon) 17時頃
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──冬のこと──
[ 悴む指先は林檎のように赤く染まっていた。]
………目が良くないんだよ。 外に出たら見失ってしまいそうでな。
[不貞腐れた様子>>207 弁解にしては酷く曖昧な理由。 はっきり言ってしまえばいいのだ。]
(222) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 01時頃
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また、来年。 冬空の下はよく星が瞬くんだ。
[それでも言い淀んだ唇は別のことばかりを口走る。 彼女は強くは言わなかった>>208 だからこそ積み重なる何とも言えない感情は、罪悪感なのか、後ろめたさなのか。]
………君は、甘えん坊だな。
[こうやって気遣ってくれているかもしれない彼女>>209に対しても、 両手から伝わるじんわりとした温かさ、さえも。……まだ。
まだ、まだ、まだ。足りない。 触れられない。大丈夫じゃない。 よるはまだ、少しこわい。 星の光だって、まだ、足りない。]
(223) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 01時頃
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もう少しだけ。
[子守唄を口遊もうとして止めた。 でも代わりに耳を傾ける。
彼女の息遣いが伝わればそれだけで、今は、いい。 いいのだ。……きっと。]**
(224) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 01時頃
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──とある冬のこと──
[それは何度目の冬のことだっただろうか。 紅玉>>239に見上げながら困ったように頭を掻く。 帽子を纏わぬ頭はざりざりと薄い色素の猫っ毛が乱れた。]
どういう答えは君を望んでいるのやら。
[言い訳や誤魔化し。 全部見破られているのだろうか。 憶測など意味のないことだと分かってはいるのだろうけど。]
(249) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 14時半頃
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なんだ。練習したいのなら言ってくれれば。 君がやりたいのならやらせてあげよう。 ………そこに俺の好き嫌いなんて、関係ないさ。
[そうやって手始めに朽ちるのを待つだけの林檎に手をかけた。 タールでも吸い込んだように赤黒く変色しては萎れていく様はさぞ不気味だろう。
その都度親指がぴくりと強張ることに気付かれたかどうか。 それも知らぬとばかりにもう一つの林檎を、まだまぁるい果実を指差して。]
ほら、これで能力を使うことができる。 “キラキラ”だって。灯せるが。
[ああ、でも。こういうことを聞いているんじゃないかもしれない。]
(250) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 14時半頃
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………なんて。これくらいしか出来なくてごめんな。
[こっちだろうか。 正しい答えは分からない。 色んな人から貰った教えも記憶に残っているのに。
だから困ったとばかりに首を傾げて、]
あぁ、でも困った。 君もこんな力じゃ使いにくいだろうし、何しろ、好きじゃないかな。
[不躾な言葉ばかりを吐く。]
(251) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 14時半頃
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[やっぱり。と、もしかして。 だんだんと雲行きが怪しくなる表情>>277 きっと自分が引き起こした結果の予想に大きなハズレはないとは、思っていたけれど。
彼女が自分の話、なんて言うから>>278 きっとその時、鼻を鳴らした。 それもきっかけになったのかどうかは分からないけれど、怒号と共に雨粒が落ちる>>279]
………、困ったな。
[ごしごしとそんなに強く擦ったら目尻が赤くなってしまう。 目元が腫れるなんて女の子として、嬉しくないことなのかもしれないけども。]
(313) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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…………ばか、かもなぁ。
[シャツは撓んだ箇所から皺になる。 波みたいだ。いや、萎れた花弁にも似ている。 涙を拭いとってもやりたい。 でも強張った指先は動かない。
“いっつも” たった四文字に刻まれた彼女の胸の内は分からないまま。 でも、押さえた泣き声>>281があんまりにも可哀想に思えたから。]
君に魔法みたいな力をあげたかってことは、本当だ。
[宥めるように、少しだけ体を屈ませて伝える。 まだその目元に腕は伸びない。 代わりに、服の皺を追った。
ツーー、と。滑らせればそのまま、丸い指先に、爪を当てて、腹を乗せて、掴む。]
(314) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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俺も君のことを理解していなかったらしい。
[これが彼女が常に抱えていたことなのだとしたら。 そう思うとやるせない思いも半分あるにはあって。 ただ、打ち明けることが出来ないのは、]
これっぽっちも、一度たりとも。 子供だから、力にならない、なんて思ったことはない。
[そう、子供だから、少女だから。 それだけではないし。そうでもない。だから、]
(315) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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真っ直ぐ向き合うにはあまりにも君は眩しい。 なんて言ったら…シツレイで、ばか、で。いじわるかもしれないな。
[諦めたように息を吐き捨てる。 そのまま、耳元で伝えよう。 まだ、ないしょにしておくつもりだったのだけども。]
(316) 24kisouth 2015/10/20(Tue) 23時半頃
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[彼女の耳元は遠い。 ひみつの話をするには自分の手のひらは今忙しい。
こんな情けないことを口にするなんて。獅子が聞いて呆れる。]*
(317) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 00時頃
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[君の魔法はあまりにも優しくて、酷く────残酷だ。]
(338) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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“ずっと、そばに”
[出来るはずなどないのに。 それでいて言葉を剥がすことは出来ない。 だからこそ、記憶にこびりつくコレはどの砂糖菓子よりも甘く、にがく。
時に、覚めない夢の中で沈んでいきそうな感覚すら得てしまうのだけど。]
…………それだけでいいのか。
[一緒に居られれば、それだけで>>327 あの時>>2:282と似ている。 どうしてだろう。 どうして彼女は多くを望まないのだろう。
力を望まれなくなったらそれこそ、自分の存在意義は何処へ行くのか。 なのに安堵している。その言葉に。衣服を通して伝わる、温もりに。
そして驚かせられるのだ。]
(339) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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………君は本当に。
[優しい呪文>>328に。 浮いた踵。見下ろした眉>>329は寄せられた。 不味いのだろう。そりゃあそうだ。 食べ頃には枯れすぎた。]
………努力はするさ。
[だから彼女の言葉に縋っても良かった。 でも、涙を拭ったその手に口を近づけよう。 口元には曖昧な笑みのまま。]
(340) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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全部食べたって構わないけど。 なら君のものも少しは分けてくれないか。
………笑えるように。
[そのまま顔を伏せれば唇を寄せる。 どんな意味を持ったのか自分はすっかり忘れてしまったけれど。
…… 口の中は、少しだけ甘酸っぱく思えた。]*
(341) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 00時半頃
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──ある夏の日のこと──
[さむいものはさむい!>>234 主張には賛成だ。 でもあの時何故彼女は、行動に移すよりも先に言葉にしたのだろう。
指先でなぞる星の形>>234 吐息で曇ったガラスから生み出される軌跡はもう見えない。
もたれかかる>>235にもきっと、 あついものはあつい! そう思ってしまうくらいの日差しが窓から室内を照らしていた。なのに。]
(348) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 01時頃
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………おい。ミツボシ。 何も見えない。
[視界は真っ暗だ。 開け放したカーテンの隙間から覗く窓。 そこから照りつける日光により今が日が高いということは分かっている。
その癖してソファに腰掛けた自分の視界が晴れないのは、遮られているわけで。]
(349) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 01時頃
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[もう旅に出てからどれくらい経っただろう。 分からないけれど、時折こうして“困らせてくる”少女に。
自然と浮かぶ表情は笑顔、だった。 彼女の変化がどれほど進んでいるかについてはまだ、触れぬまま。]*
(350) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 01時頃
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[せんせい、って甘えてくれる回数は少し減ったような気がして。 代わりに随分と甘え上手>>365になったように思える声が、名を呼ぶにはすっかり馴染んだような気がした。]
なんだ。また太るぞ。
[視界が遮られている分。 声はよく通った。 いいや、彼女の声はどんな夜にだって道先を導いてくれた。
だから薄っすらと晴れた視界の中、覗く世界>>366を見渡す。 昔よりも伸びた髪。 月の光と夜の闇を取り入れたような色彩。]
………。そうか。ずっと。
[何度も見下ろした頭。 腹部から発する体温は確かにまだ生きているのだと証明してくれる。]
(374) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時頃
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あついな。
[ぽつり、と落とす呟きはちいさい。 もつ梅雨の季節は過ぎてしまったのに。 空は晴れているのに。
まだ、頬に触れた唇>>364の温かさと柔らかさを覚えている。 だから忘れぬうちに、]
………冬になる前に一度、髪を切ろうか。
[お揃い。 それは、いつまでだろう。
分からないけれど、でも。]
よく、見えた方がいいだろう。
[ もう少しだけ、その顔を。 ]*
(375) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時頃
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──秋が訪れる前のこと──
[白い砂浜、青い空を映した海面。 見たことはある? 次に連れ出した先は、白浜だった。
太陽の光を受けた砂は裸足で歩くと火傷みたいにあつい。 だから(ごねたっけ。素直にしてくれたっけ。まぁいいか。)、準備運動さえ終わらせたらダッシュで浅瀬へと足を運んだ。]
さぁ。何処に行こうか。
[小舟を借りるか。 それとも砂遊びか。 貝殻で笛を作ってもいい。]
(376) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時頃
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まぁ、悩むくらいなら全部やってしまえばいいさ。
[行く先は彼女の判断に任せた。 だって、ふたりで相談して決めるって言っていたし。 それがいつしか常套句みたいにすっかり頭が覚えてしまったもんだから。]
ほら。……御手をどうぞ。
[投げる腕。 昔よりかは、触れられるようになったもんだから。
物好きだと思っていたけれど、彼女の言葉を否定する気にはならない。 だけども真っ直ぐまだ完全に受け入れるには明るくも思えたのも事実。
だからまだ口に含んだまま。 咀嚼するのはまた後で。]
(377) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時頃
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[完成した城の砂を崩す時。 笛として使い道を終えた貝殻を戻す時。 水面に揺蕩う小舟に別れを告げた時はきっと、焼けるような茜色が待ち受けているのかもしれないけど。
ふわりと一枚落ちた葉の色は緑色と、淡い蜂蜜の色で、
──────………そして、秋が訪れる。]
(378) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時頃
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──秋の記憶──
買い物、助かった。
[何処かに拠点を誂えることはなかった。 でも、代わりに各所をめぐっては暫く滞在して、そしてまた旅に出ていた。
世界は広い。 ぜんぶを見るにはあまりなにも足りない。 だから少しでも多くを見渡せるように歩き続けた。
宿がない時は、焚き木でもしてみようと枝を集めたことも懐かしい。 昔ならば考えられないことでもあるのだけど、傍の温もりがあれば、夜にも照らしてくれたから。
このように家を借りてはふたり暮らしめいたこともした。 たまに賞味期限ギリギリの食材を高値で売られていた時なんかは、笑ってしまったものだけど、その時には果物のここを見ろだとか言って教えてみたり。
でも自分でも分からないことは本屋に出かけようといって漁ったり。 こんなに活動的になったのはおそらく、いや、きっと。]
(380) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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……君のせい…いや、お陰か。
[地獄耳が備わっていたら聞き取られたかもしれない。 その時は両手を顔の前に置いて誤解だと弁明しようとは試みるだろうけど。
そうじゃない。そうじゃないんだ。]
なぁ、今日は君に聞きたいことがあって。
[もう少しで彼女がまなびやでうまれた日が訪れる。 つまりはまた、一年が経過しようとしているのだ。
髪はどのように変わっていただろう。 林檎のような赤い瞳は。]
(382) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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ずっと、考えてきたんだが。 命ってなんだろうな。
[昔も調べに行け、と言われて。 分からなかったから先輩のせんせいにも投げた言葉。
自分なりに思うことはあった。 だけれど、彼女の全てを理解することは難しく、されど知りたいと思ったから口にした。]
他の獣も、言っていたこともある。 選べなくなった。ただ、会いたいだけ、だって。
………、こんなことを君に聞くのはおかしいか?
(383) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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[夜の闇。 いつかの夏の日のようにソファに腰掛けてきた彼女には気まぐれに口遊んだのは子守唄。
卒業したくない、と言っていた気がしたから歌ったのだけど、評判はどうだっけ。 歌はきっと、彼女の方が上手だ。 楽器を教えて欲しいと強請られたならそれも教えただろうが、彼女の歌はどうにも脳に染み渡るものだから。]
ミツボシの話が聞きたいんだ。
[だからいつかのセリフ>>278を彼女に願った。 腰掛けているのは一つの机を囲うように置いてある4つの椅子。 彼女はどこを選ぶだろう。
花瓶に活けられた花は萎れることなく、漂っている。]*
(384) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 02時半頃
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──“ミツボシ”──
は、ッ……っ、ぁ……はぁ、
[息が乱れる。 意識をつま先まで集中させて、耳をすました。 辺りは暗がり。燃える太陽は沈んでいる。 カーテンは後ろに風に揺られて漣を立てたまま、無人の部屋が灯りもなくぽつんと、建っていた。]
………何処に、何処にいる。
[明日は星を見に行こう。 随分とあの日から>>223、過ぎてしまったけれど。 今や白が目立つ髪色は夏の日よりも変化が訪れていたっけ>>389
だから、急かされるように。 21日の夜に、今日に、夜更かしに誘ったのだった。
なのに、見当たらない。 秋の夜空。瞬く星の下で土を蹴りながら、星を探す。]
(423) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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[お腹に、まるでベルトみたいに巻き付いた少女の腕>>367 夏の茹だるような暑さの中、溶け入ることは決してなかったけれど、あの温かさを今だって忘れはしない。
それはあのお呪い>>393の効果なのかは分からないけれど、ひとつひとつ浮かんでいくのだ。
すっかり落ちた視力でも、見えた。 腰掛けた足が床に届いていたこと>>390
王子様>>395と呼んだり、でも命について問うた時、あの子は自分をせんせいと呼んで。 それはまるで初めて彼女がブローリンだと自分を呼んだ時>>3:206を思い出させたのに。
その癖して忘れられないくらいの思い出>>394をたくさん、なんて。 大人びたことを口にするようになった彼女は言葉通り確かに。
両手から零れ落ちそうなくらい、キラキラを自分に“魔法”をかけてくれた。]
(424) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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[さむいひもあついひも、君はくっついてきた。 夜だけじゃないじゃないか、なんて言いながらも自分は払わなかった。 甘えん坊だな、なんて笑いながら髪を梳いた。
ばかだとか、いじわるだとか>>279 あそこまでボロクソに言われたのは多分初めてだった。 笑っていたけれども、実は少しだけ気にしていたのは内緒。
君の言葉はいつも、優しくて>>327 だからこそ、どうすればいいのか分からなくなる。 伝わる体温>>328が思ったよりも、回数を重ねるごとに、心地よくなかっていったから。
あの声>>-525が心にこびり付いてしまったから。 息が苦しくなる。
────こんなこと、知りたくはなかった。]
(425) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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[伸びた前髪はあの時>>395に一緒に切ってしまった。 それでもたまに帽子を深く被って目元を隠すこともあったのだけど、探すのは色々なものに触れたあの手を>>396]
────……ミツボシ!
[名を呼ぶ。 せんせいにしては急いた声で。 王子様にしては情けない声で。
ほんとうの死>>392 彼女がいつか語った言葉、 先輩のせんせいの影響を受けたセリフは、かつて自分も同じように思っていたものだったけれど。
自分にとっての『すこし』は、 彼女にとっての、一生だ。
だから。 すこし ぼう 、としていたら………過ぎ去ってしまう。]
(426) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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“わたしのお星様を、見つけて”
[あの時の言葉>>2:421 きらきら光る星々を眺めながら、 旅立った他の面々も同じ星を見ているのだろうか。 分からない、けれど。]
きっと、見つけてみせるから。
[不確かな言葉だけど>>2:458 短くなった前髪を夜風が攫う。 いつか歌を教えた小さな丘の上>>3:345
草木を分けながら辿り着いたのは月の真下。 声>>2:174が聞こえた気がした。]**
(427) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 21時半頃
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[隠れん坊を探す鬼は、自分だ。 導かれた先で何度も耳にした声>>444 手招かれるまま、みつけてしまった。そう、]
見つけた。
[その姿は言葉は異なるのに何故か昔>>2:239を思い出させた。
なのに月明かりを背景に佇む少女はまるで何処かに切り取られて消えてしまいそうだったから、]
………何処かに、連れ去られてしまったのかと思ったんだ。
[ぽつり、と零す言葉はきっと頼りない。]
(489) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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[視線を合わすようにして、屈み込む。あの日と同じ目線>>2:271 林檎色の瞳は今も昔も変わらない。 そこだけが自分の知る光景としてインプットされている。 聞こえてきたのは子守唄>>444]
………君に残された時間はあとどれくらいだろう。
[このまま、夜など開けなければいいのに。]
(490) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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………優しいせんせいでいようと思ってたんだ。 さいごだから、さいごまで。 お別れは笑顔でしようと思っていたから。
[おかしいな。 彼女が口にしていた言葉を自分が口にするなんて。 でも、止まらない。 指先が強張ったまま凝固しそうになるのを耐えて、唇を動かす。]
たとえいいひとじゃあなくたって、誰かに必要とされていたから、 『彼』は夜空にいる、だったか。 なら星の名前を持つ君は星になって見守ってくれる、のか。
そして、俺が忘れずにいることで君は生き延びる。 生き続ける。 それでハッピーエンドだと、…思えたらよかった。
[笑顔にさせてくれる少女へ。 いつも困らせてくれる少女へ。]
(492) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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………俺は、君とお別れしたくない。
(493) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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君の歌を耳にすることが出来なくなるのは嫌だ。
(494) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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君の笑顔を見ることが出来なくなるのは、いやだ。
(496) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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君の泣き顔だってなくなってしまうのは、いやだ。
(497) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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君の隣にいるのは俺でいたい。
(498) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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俺の隣にいるのは記憶じゃない、“君”が、……いい。
(499) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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………俺は。
[記憶の中の彼女の存在だけで、 その名を呼ぶだけでも満足出来るのならば、それだけで良かったのに。
知り過ぎて欲しがりな獣は、らしくもない言葉を添えよう。]
(500) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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きみだけのおれに、なりたいんだ。
(501) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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[覚えていることは出来る。 でも、先に置いていく君の中の自分はどこで生きるのだろう。
そう思うとひとりは寂しい。]
………君は本当に何者なんだ。
[こんな風に思わせるなんて。 この感情の名を自分は知らない。ただ、]
君と離れたくない。…まだ。
[彼女が死ぬのは、こわい。 短く整えられた髪の下の灰色の瞳で、]
困ったな。怖くて仕方がない。
[彼女の名を持つ星を、一度だけ見上げる。 すぐに視線を戻せば伸ばす腕はその身体を抱きしめたくて。]
(502) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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………なぁ、歌ってくれないか。 明日きちんと起きられるように。子守唄を。
ミツボシの声が、聞きたいんだ。
[自分は笑顔でいられているだろうか。 分からない。けれど、彼女には笑っていて欲しい。 見上げた表情は何故だかボヤけて見える。 目尻から落ちた星の砂が草木に落ちた。]*
(503) 24kisouth 2015/10/21(Wed) 23時半頃
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[君は知らない物語。 君の星。 自分にとっての星。
それは空で輝く大きなオリオン座ではなくて。 傍に確かにあった星こそが、自分にとっての一番星。]
… ……、選べなくなった。
なぁ、今更になって思うよ。
(545) 24kisouth 2015/10/22(Thu) 00時頃
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