268 オリュース・ロマンスは顔が良い
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-- 食堂 『Ruokala Lokki』 --
[今手袋するんだ…] [………色んな人いるよなあ] [世界って広い]
[乾杯しながら、手元を見て思う>>9] [顔には出さないけど]
[カクテルを喉に流し込んで] [これだよこれこれ、とにんまりする]
美味しい? それはよかった。
[誰だって己の行きつけが褒められたら嬉しい] [にんまりがさらに、にんまりした]
(18) 2019/08/01(Thu) 01時頃
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酸っぱいのが好き…?
ああいや。 ポテトとチーズのオーブン焼き頼んでて ちょっと脂っこいかなーと思って。
[こちらに向けられたカルパッチョ] [生魚が苦手なのは知らぬまま] [ざくりとフォークで掬ってもぐもぐ] [美味い]
(20) 2019/08/01(Thu) 01時頃
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え?あ、はい。
[この街に来た切欠を聞いたら] [呼び方を訂正された>>11] [意図がわからぬわけではないが…] [はははと笑って、誤魔化して]
じゃあ、最初もこの時期だったんです? 普段はなーんもない小さな街ですけどねえ
あ、でも…街並みはいいですよね。 ファンシー感増し増しな感じで
[こんな風に回るのは初めてだと聞けば]
え、そうなんですか? そ、それなら良かった
[回ったことがないって、どういうこと…?] [疑問がまたひとつ増えて…]
(21) 2019/08/01(Thu) 01時頃
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[っあああ!!] [もーだめだ] [変な疑問が多すくてそろそろ限界]
ってか…シェーンベリさん。 なんで今手袋してるんです?
外では素手だったのに。
[やっぱどう考えても変だ*]
(22) 2019/08/01(Thu) 01時頃
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[変か、と言われれば>>40] [うーん、と微妙な反応] [ワケを知らなきゃそら変でしょ…] [とは、思うだけだが]
[敏感肌>>41に、へーと、一言] [普通にするからと言うから] [いやいや、と手を振って]
そういうのあると、大変っすね。 まあ、別にいいっすよ無理しないでください。 そういうの我慢してもいいことないでしょ?
[アレルギーとか] [シャンプーが合わなくて頭痒くなるやつとか] [あんなのと同じでしょ、って] [なんでもないことのように言って] [チーズの絡んだポテトをぱくり] [あっつい、美味い]
(42) 2019/08/01(Thu) 02時頃
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[理由を知れば、見方は変わる] [素手でフォークを掴む手を見ながら] [連絡先を渡した時の手つきを思い出した] [だからあの時も――]
しかし、金属も紙もどっちもなんて 大変っすねー。
[己は五体満足なだけで十分幸せなのだろう] [カクテルを飲み干して]
マスター、ワインちょうだい。
[言ってから]
お酒、どうします? また同じでいいですか?白にしますけど
[聞いて、もし別のなら希望を聞いてオーダーする]
(43) 2019/08/01(Thu) 02時頃
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[程よい酒は人を饒舌にさせる] [窓の外を眺めながら]
俺ね、夢があるんすよ。 もう少しでなんとかなりそうなんですけどね。
[今年はなかなか流れ星に会えない] [去年の今頃は、見飽きるくらい見えたのに]
流れ星も営業時間ってあるんすかねえー?
[そう言って腕時計を見る] [ああそろそろ空が白み始める頃だ**]
(44) 2019/08/01(Thu) 02時頃
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["敏感肌"の程度がどの程度か知らないから] [反応なんてそんなもの] [でも、肌が荒れたり気持ち悪くなったりはイヤ] [そこは理解できたつもり]
[ネガティヴよりは、ポジティヴに>>50] [そう受けとって、前向きだとは思うけど] [ヤなものはヤ、スキなものはスキ] [それでいいんじゃないかなあ…とか思っちゃって] [フクザツだなあ、と考えた]
んー、俺バカだから難しいことわかんないけど もっと気楽でいいんじゃないんすかねえ?
っていうか。 シェーンベリさんて、変なところですっげー神経質で 変なところで無頓着な人っすよね。
[敏感肌云々の部分と、ホテルの部屋の惨状と] [よくわかんないけどなんか変な人…は変わらない]
(56) 2019/08/01(Thu) 19時頃
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[叶えたい夢] [どんな、と聞かれて>>51]
なんつーか、探しに行きたいんすよ。 俺がここに生きてる理由を。
なーんて、何言ってんだオマエって話っすけどね。 でも、たまに思うんすよねえ。 俺、なんでここにいるんだろうって。
……はは、やっぱ何言ってるんだろ、俺。
[笑う声は乾いていて] [口調は軽いがきっと目も笑っていなかった]
[それ以上を問われたとしても] [しょーもない話だからいいのいいのと] [はぐらかしたことだろう]
(57) 2019/08/01(Thu) 19時頃
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[流れ星は営業中らしい>>53]
じゃー雲でもかかってんすかねえ。 去年は見上げりゃ必ず見えてたのに。
[雲でなければ単にタイミングの問題か] [つまらなそうに口をとがらせたが] [この時間が一番好きだと聞いて、ひっこめた]
へー、どうしてです?
[聞きながら、店主に会計の合図をして] [楽しかった、と言われれば]
それはよかった。 ガイドの役目を果たせてよかったっす。
[じゃあ、ガイド代いただいていいっすか] [飲食代を出してもらった上で言うのはアレだけど] [お仕事はお仕事なので]
(58) 2019/08/01(Thu) 19時頃
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[そして立ち上がり、表に出ながら]
俺も帰るのは足しかないんで。
[君はと問われて、肩をすくめた]
シェーンベリさんも 迎えを呼ばなくていいんです? なんなら、タクシー呼びますけど。
[飲んだ量を思えばこその気遣い] [もし、迎えもタクシーも要らないと言うのなら]
じゃあ、お送りしますよ 無事におうちに帰すまでがガイドのお仕事っすからね。
[特別サービスっすよ] [にやっと笑って、一緒に歩こうとするだろう**]
(59) 2019/08/01(Thu) 19時頃
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[薄蒼く、静かで、冷たい>>60] [明け方が好きな理由は] [外に出てみるとなんとなくわかる気もした]
[でもなー] [やっぱり、昼間のほうが好きかも]
[なぜなら] [薄暗いと眠くなるからだ]
………ふぁーあ……ぃ、はい。は、は。
[迎えはと聞いた後、思わずあくびが] [呼び方を指摘する声>>61に] [あくびを途中で飲み込んで、苦笑した]
(89) 2019/08/01(Thu) 23時頃
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[歩きたい気分と聞けば、そっすか、と] [転けそうに見えるか?>>62] [聞かれて――]
はい
[しっかりくっきりはっきり即答した] [だって、ずっと機嫌良さそうだし] [よく笑ってるし]
[…こんな顔で笑うこともあるんだな] [予想外の一面に、吊られて一緒に笑う]
[でも明らかに酔ってるから] [やっぱ一人で帰しちゃいけない気がした]
(90) 2019/08/01(Thu) 23時頃
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[行きますよ、とホテルの方へと歩き出せば] [差し出される手>>62] [取ろうとして、己の手はすぐに動かなかった]
[あの時振り払われた事] [頭は忘れたつもりでも体が覚えている]
[黒い手袋が包む指先を数秒眺め]
まったく、子供じゃないんですよ。
[しょうがないな、と] [伸ばされた手に己の手をゆっくり添えて]
…はい。自分で握ってください。
[こちらから握らずに彼に任せる] [好みの顔にまた手を振り払われたら] [ショック過ぎて立ち直れないかもしれない]
(91) 2019/08/01(Thu) 23時頃
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[そして、ホテルの前へ] [言葉を濁した夢の話の続き>>64に]
はは、それはよかった。 そう、っすね。叶うかな。
[叶うといいなと言われて、笑みを見せた] [……そう言われちゃうと、夢の真意は言い辛い] [夢のためにこの街を出るつもり、なんて]
それじゃあ、おやすみなさい。
[ホテルに入っていくのを見送って] [背を向けて歩き出す] [食堂を出たときよりも明るくなってきた] [上着のフードを被って] [起き始めた街の中へと消えていった]
(92) 2019/08/01(Thu) 23時頃
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-- ペルセウス・マーケット 3週目 --
[先週と変わらず賑わう蚤の市] [宵の口を過ぎ、夜の帳が下りたその先] [日が変わるかどうかという頃合い]
[港の物揚場で派手な喧嘩沙汰が起きた] [事の始まりは、平日の間にあった些末事] [新入りに焼いた世話が逆噴射して] [逆恨みの挙げ句の刃傷沙汰]
[新入りはナイフを握ったまま警察に連行され] [刺された男は救急車に担ぎ込まれる]
(96) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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[――その、救急車の中]
……げ、ぇ。 や、っべ……俺、死ぬ?
[けふっ] [咳き込んだら、血を吐いた]
なあ、頼みが一つあるんだけど。
[動く方の手でポケットを漁り] [折りたたんだ紙切れを取り出して] [救急隊員に差し出して]
ここに、連絡、して。
[死ぬ前に、もう一度――]
(97) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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[救急隊員に渡した紙は] [いつかの報酬と一緒に受け取った連絡先]
[救急隊員からの連絡は、届いてくれるだろうか*]
(98) 2019/08/01(Thu) 23時半頃
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-- 救急病院 個室--
[ぴこ、ぴこ、ぴこ] [心拍数を刻む電子音と一緒に] [入院着でベッドの上に転がっていた] […いや、正しくは、転がされていた]
[お腹を包帯でぐるぐる巻きにされて] [片腕には点滴]
やべー、よくわかんないけどやべー…
[生まれてこの方] [病気という病気も、怪我という怪我も無縁だった] [病院なんて未知の場所に一人で転がってるだけでも] [人生の終わりを感じかける]
(128) 2019/08/02(Fri) 00時半頃
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[搬送されて処置をした直後だからか] [他に誰もいない静かな個室] [規則正しい電子音に、うとうととし始める]
[喧嘩というだけあって、傷は脇腹だけではなくて] [普段下ろしている前髪がヘアピンで上げられ] [おでこと頬にもガーゼがぺたり] [丸見えになった耳には、ゴールドのヘリックス]
[静かすぎて、薄ら寒くなってくるし] [脇腹の傷もじくじく痛むし] [口の中はまだ血の味がするし] [ちょっと、くらくらする] [血がいっぱい出たらしい]
――、…ゴ。
[こんな時に真っ先に顔が見たいと思うなんて] [俺も大概、やられてる]
(130) 2019/08/02(Fri) 00時半頃
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[ちなみに] [致命傷ではないので命に別条はない] [傷跡は残るかもしれないが、それだけだ]
[しかし、人生で初めて刺されるという] [かなりのハードエクスペリエンスに] [理解が追いついていないのだったりする*]
(131) 2019/08/02(Fri) 00時半頃
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……………
[規則正しい寝息] [病室に誰かが入ってきた>>135ことには] [全く気づかない]
[瞼が動いたのは] [ベッドの端が小さく軋んだ時]
ザ……ゴ?
[寝言のような、呼びかけのような] [だが、さっき動いた瞼は再び閉じている] [7割方寝言だ]
(140) 2019/08/02(Fri) 01時半頃
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ん……。
[何か顔に気配を感じ>>137、首を振って] [今度こそ瞼が開く]
[眼の前の手に瞬いて] [視線だけが手を伝って、窓の方へ]
あ、来て…くれた、すか よかった。 最後に、顔……見れた。
[まだむにゃむにゃとしていて] [寝ぼけた発音ではあるけれど] [まるで、もう死ぬと思ってるような言い方だ*]
(141) 2019/08/02(Fri) 01時半頃
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[ここにいる>>147] [聞こえて、口元が弧を描く]
痛いとこ……あんまない。
[喧嘩の最中、どこをぶつけたかなんて] [全然覚えていないけど…] [不思議と痛いところはない] [鎮痛剤が効いているのだろう]
[痛くはないけれど] [脇腹がどくどくと脈打ってて] [まだ血が出てる感じはする] [それがどうにも気持ち悪くて]
[痛くないという割には辛そうに顔を歪めた]
(167) 2019/08/02(Fri) 20時半頃
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[気持ち悪さに抗おうとして] [背中をすこしもぞもぞとさせる] [―と、不意に手を握られた>>149]
―――?
[1週間前は手袋越しだったそれ] [かえってこっちが緊張して身を固くした]
[素手だけど、いいの?] [見上げて、黙って首をかしげれば] [もう1段階、握る力が強くなる]
…へーきなの?
[問いかけて] [恐る恐る、彼の手に自分の指を絡めた]
(168) 2019/08/02(Fri) 20時半頃
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[血の気が失せて体温の下がった体に] [彼の体温が伝わってくる]
[誰かに触れるのは心地いい] [それが、好みの顔なら尚更だ]
……ん、すげー落ち着く。
[また口元が弧を描いて]
ありがとね、ザーゴさん。 もう死ぬかもと思ったら、 どうしても顔が見たくなっちゃってさ…
[でも死なないらしい] [情けねえし恥ずかしいしで苦笑した*]
(169) 2019/08/02(Fri) 20時半頃
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[平気、らしい>>176] [意外というか、驚いたというか] [言葉で言いにくい感情で目を丸くした]
[むずむずすると聞けば] [ついイタズラ心がむくむくしちゃって] [絡めた指をにぎにぎと動かしたくなったけど] [流石にそれは我慢した]
[死ぬかもしれないと思ったら――] [来てくれた理由の根っこは同じ>>177]
[なんでそこまで俺のこと?] [聞こうとしたけど、更に重ねられた手に瞬いて] [きっかけを先に取られてしまった>>178]
(184) 2019/08/02(Fri) 22時頃
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変わった趣味らしいっすよ。 誰かさんが言うには。
[忘れたはずのあの夜] [呆れ果てた己が吐いた言葉に] [返ってきた言葉] [一度は確かに忘れましたよ?] [けど、思い出してしまったら仕方ない]
…忘れちゃいました?
[浮かんだ苦笑はそのままで] [だがその意味は少し変わっていて]
死ぬ前に好きなものをひと目見たい って…思っちゃったんすよねー。
[だってさ] [好みの顔なんだもんしょうがないじゃん、と*]
(185) 2019/08/02(Fri) 22時頃
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[忘れたよ>>199って言われて] [ガーゼに隠れてない片方の眉が上がる] [へーえ、ほんとかな、って]
[ていうか、猫苦手だったの?] [魚も?] [……じゃあなんであの時、猫を]
[ああ]
[――俺が、探してるって言ったからか]
[シェーンベリの顔を見上げながら] [そんな事を考えた]
(215) 2019/08/02(Fri) 23時半頃
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いまわのきわ。 ってやつっすよ。
[咳払い>>201に、身も蓋もない事を言って] [悪びれずににやり] [そうそう、死なないらしいから大丈夫…]
ん………?
[唇に、ちょんと乗った指] [なにか言うと食べてしまいそうだから]
………………ん。
[ちょっと眠い、とゆっくりまばたきをひとつ]
(216) 2019/08/02(Fri) 23時半頃
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[でも] [子守唄は知らない>>202] [なんて言うから]
じゃ、よく眠れるようにさ ……俺の好きな顔、よく見せてよ。
[動く片手をあげ] [シェーンベリの顔へと伸ばした*]
(217) 2019/08/02(Fri) 23時半頃
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