88 めざせリア充村3
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[声が聞こえて>>+0そちらの方を向く。 ケイトがいれば彼女も反応したかもしれない。]
……志乃。
[名前を呼べばこちらの存在に気がつくだろうか。 視線が合えば、多分微笑みは作れたはず。]
ここは、研究所。 ……アレは、悪ぃ夢。
[疑問の答えになったかどうか、ヤニクもそれ以上はよくわかっていない。]
(+1) 2013/07/01(Mon) 00時半頃
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……そ。 ご丁寧に俺達のデータとか、調べ、て。
[そこから先は口を閉じた。 これ以上は言わないほうがいいと思ったから。 そのデータを集めたのはミナカタだった、とは本人の口から聞いていたけれど、志乃には言ってはいけない気がした。]
だから、俺もケイトも、ナユタも生きてる。
[安心しろ、と溜息をついた志乃に慰めにならない言葉を。]
(+4) 2013/07/01(Mon) 00時半頃
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…………ミナカタ、は。
[志乃の嬉しそうに輝く眼>>+5に、思わず言葉に詰まる。 ミナカタは生きている。そう伝えれば喜ぶだろう。 だがミナカタはこの実験を知っていて、一枚かんでいた。 そう伝えたら――それを知ったら志乃はなんて思うだろうか。]
生きて、る。
[迷ったけれど、ヤニクには決められなかったし、そもそもミナカタが生きているか死んでいるかなんてすぐにわかってしまうだろう。 だから素直に真実を告げた。]
(+6) 2013/07/01(Mon) 01時頃
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[志乃が嬉しそうにする>>+7、それを見ると心が痛んだ。 言うべきか、と迷って。 心配そうにじっと見つめられて、久しぶりな気がするその表情に視線を伏せる。]
……何も、ねぇよ。 俺様がどっか辛いとこあるわけねぇだろ。
[怪我してもすぐ治るだろ、と言って両手を広げて見せた。 志乃が尋ねた言葉はそういう意味ではない、と今のヤニクはわかったのだが、あえて知らないふりをした。]
……あけてこれば。
[志乃の小さな呟きには>>+8、そう返す。]
(+9) 2013/07/01(Mon) 01時頃
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[志乃が扉の方へ行くと>>+11、もう一つのカプセルも開いた>>+10。 そこからナユタが顔を出せば近づいて声をかける。]
……よぉ。
[彼がリッキィに殺された瞬間はみていないから、何も知らず。 ただここで起きているということは、向こうで死んだということなのだろう、とそれだけを認識して声をかける。]
(+14) 2013/07/01(Mon) 01時半頃
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ああ、死んだ。 でも死んでねぇ。
[お前もだろ、と混乱しているナユタに>>+15言って、近づくとモニターをちらりとみた。]
……コレも実験、らしぃぜ。 俺達がどうするかみるもの。 誰も死んでねぇし、ミナカタも生きてる。
[アレは生きてる、とミナカタをちらりと見て告げた。]
(+17) 2013/07/01(Mon) 01時半頃
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ヤニクは、ケイトにも手伝ってもらって、ナユタに説明を試みたかもしれない。**
2013/07/01(Mon) 01時半頃
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生きてるなら、よかっただろ。
[ナユタの問いには>>+20きっぱりと断言して返した。 あの三年間がニセモノだと知らされて、思うところがないわけでないが、死んでいる方がよかったなどとは思わない。]
……生きてるから、よかっただろ。
[モニカもそう思ってくれると良い。 生きているのだから気にしないでくれると良い。]
(+36) 2013/07/01(Mon) 21時半頃
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[ナユタともう少し言葉を交わしたかもしれない。 紺の瞳はそのうちミナカタへと向けられる。]
……ミナカタ、お前は――
[何も思わないのか、と問いかける。 彼の冷たい笑み>>+42を思いだしながら、こちらも心なしか冷ややかな声で。 先ほど志乃と話していたのも、彼女を抱きしめていたのも見ていたから、どちらが彼の本当かわからなくて。]
(+37) 2013/07/01(Mon) 22時半頃
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俺がどうとかじゃねぇよ……
[ミナカタの返答>>+39を聞いて一つわかったのは、彼は問いに返してくれる気はないらしいということ。 ヤニクの質問が悪かったのかもしれないが、それ以上問う言葉は持たなかった。 ミナカタが遠まわしに、何も思わないことはないと答えているのには気がついたけれど、そこも問い詰めることはできなくて。]
言うつもりになったら言え。 俺は何も納得してねぇからな。
[ライジが目を覚ましたらどう思うだろうか。 殺したはずのミナカタは生きているから、喜ぶだろうか。それとも別の感情を抱くだろうか。 そんなことを考えながら、モニターに彼の姿を探す。]
(+40) 2013/07/01(Mon) 23時半頃
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[――視線が止まったのは黒いコートを着て歩く三人。>>50 ソフィアがオスカーの天幕から取り出した箱の中身がよく見えず、何だろうと興味と、不安を胸に様子をうかがう。 どこかの森で、ソフィアが開けた蓋の中身>>50が一瞬何かわからなくて――何かを悟って、息を止めた。
立っているチアキに殴られた痕>>31があるのをみて痛そうな顔をしつつ、眉を寄せる。 箱に納められていたヤニクの首に指を伸ばしたリッキィの目から、涙がこぼれる>>54のが見えて。]
泣くなよ、クソッ。
[ここにヤニクは生きている、リッキィが泣くことなど何もない。 これは一時期の悪夢。いつだかわからないが、目が覚めれば終わるはず。]
――もう、勝手に死なねぇから、なくな、よ……
[泣いているリッキィに触れたくて、隣に行ってやりたくて仕方がなくて。 それなのに近づくことも声をかけてやることすらできなくて、もどかしくて悲しくて、その場に蹲った。]
(+44) 2013/07/02(Tue) 00時半頃
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[蹲ってしばし、画面の中ではどれだけ時間が流れていただろう。 顔を上げると、灰がさらさらと骨がころころと、チアキの手によって袋に収められて>>103いるところだった。 ヤニクの身体も燃えて骨と灰になるのだと、頭のどこかで鈍い安心を抱きながらチアキがきちんと一欠けらまでも袋に収めてくれたのを見守る。]
……弔ってくれた、のか。
[ようやく、彼らが揃いの黒い装束をまとっていた理由を知った。 あれはヤニクの葬儀だったのだ。 こんな戦地の真ん中で、他にも多くのハローシィ国の兵士は死んでいたのに。 残っていたのは首だけだったのに、功績をあげてきたわけでもないのに、三人でそっと弔ってくれた。
わざわざ弔ってくれたということは、ヒトとして見てもらえていたのだろうか。 そうだとしたら――望んでいいのだろうか。 この望みを、望むままに口に出していいのだろうか。]
(+56) 2013/07/02(Tue) 20時半頃
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……あ。
[いつからか、どこからかしていた雨の音>>+53が、弱くなって、やんでいく。>>+59 ヤニクの心を反映していたようなタイミングで雨が止んだから、ナユタと同じ魔法を使えたような気分になって、心が慰められる。 しばし、余韻に浸ってから眼を開けた。]
(+65) 2013/07/03(Wed) 00時頃
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[画面に映るのは大切な人達、二人。 "雷神"と"千枚刃"。 ミナカタは近くに居たのだろうか。 ケイトはきっと、一緒に画面を見ているのだろう。 彼女は眼をそらさないと言っていた>>+55から、ヤニクも凛と答えた彼女のように、できる限り見続けようと思っていた。 せめて。この戦いだけは。]
……っ、――
[痛い顔にキリキリと身体が痛む錯覚がする、苦しそうな表情に悲しそうな眼差しにも。 同じ所が違う所が、不死ではない心臓が痛い。 それでも、時折紺の眼を曇らせはしたが、最後の光が失せるまで>>164ずっと、胸を押さえながら画面を見つめ続けてた。
リッキィの身体が、崩れ落ちて。 ライジがふらと立ち上がるまで。]
(+66) 2013/07/03(Wed) 00時頃
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