151 宇宙船は旅浪者の夢を見るか?
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
|
[FiFiFiFiFiFiFiFi。気の抜けたアラートが響く。 物理世界にではない。我輩の灰色の脳細胞にだ。
"ブルーリッジ・ラボより着信アリ、接続を"
チャンネルを合わせる。微弱なノイズの後、同調。視界に『図書館』が展開された。]
(+8) 2015/03/08(Sun) 01時頃
|
|
こんにちは。サイノ・チイです。
[サイノは微笑んだ。閲覧室のテーブルを挟んで向かい側、痩せた金髪の男が立っていた。男は辺りをぐるりと見回し、それから灰みがかった緑色の瞳をこちらへ向ける。]
『こんにちは。 図書館、ですか、君らしい、ですね』
[独特の話し方をするその男は木目調の椅子を引いて腰掛け、どうぞ、とサイノに促した。サイノはそれに従い、掛ける。]
『さて、早速なんですけども。君の論文ね、拝見しました。 とても、素晴らしいと思います。 ただ、幾つか、問題点があって……特に……ええと…… そう、ここ、カナタ・レイ理論の、応用の部分、ですね』
(+9) 2015/03/08(Sun) 01時頃
|
|
[男はレポート用紙の束を差し出す。そこには、赤いインクでびっしりと書き込みがなされていた。サイノはそれを受け取り、真剣な表情で読み始める。しばしの後、サイノが瞬きをしたタイミングで、彼はぐっと身を乗り出しながら切り出した。]
『ラボからの宿題、です。 指摘の箇所の、解決策、最低でも三つ以上。見つけて、ください。 着任日に、私と答え合わせ、しましょう。』
[サイノは顎に手を当て、すでに考え込んでいる。男はその様子を満足げに見つめていたが、やがて立ち上がり、今度は我輩に向かって、言った。]
『彼のペース管理、してあげて、くださいね。 事務的な手続きに関しては、後で資料、送りますから』
(+10) 2015/03/08(Sun) 01時頃
|
|
[承知しました、と我輩は答え、にこやかに手を振り去って行く男を見送った。サイノはと言えば、もう何も視界に入っている様子はなく、せわしなく視線を動かしながら何事か呟いては赤毛をばりばり掻き、うんうんと唸っている。
"………さて、こいつをどうやって、部屋まで帰そうか"
そう、ここはコモン・スペースのど真ん中なのである。はたから見ればベンチで居眠りをしているようにしか見えないだろうが、こうなるともう心ここにあらず、呼びかけても揺すっても目覚めないような状態だ。
我輩はこの頭の痛い問題について、幾つかの解決策を導かねばなるまい。 なんというか、なんとも、難儀なことだ。]
(+11) 2015/03/08(Sun) 01時頃
|
トリは、最終的には通行人に声を掛け担いでいってもらうしかない。そんな結論を予感した。
2015/03/08(Sun) 01時頃
|
["いや、助かった。例を言う。"
結局あの後、通りかかった屈強な男子学生の親切により、無事にサイノを部屋まで運ぶことができた。とりあえずカウチに転がしてあるが、こうなるともうちょっとやそっとでは目覚めない。いや、厳密にはこれ以上ないほどの覚醒状態ではあるのだが。
"はふ。"大きくあくびをした。我輩にも時折こういった意味のない機能が現れることがある。製作者の遊び心なのだろうが、なんとも非合理的だ。ともかく、こういう時は退屈なのだ。退屈を感じることができるほどの高性能AIを搭載したからこそとも、言えなくはない。高性能すぎるのも難儀なことだが、これもヒトのパートナーとしてヒトを理解する一助ともなっている。
"さて、どこにいこうかね。"
サイノが『図書館』に引きこもっている時は大抵単独行動で暇を潰すことにしている。コマンド受付は待機状態にしてあるから、呼ばれればいつでも反応することができるし、このボディ自体がサイノのIDを兼ねているから、艦内の出入りはほぼ自由なのだ。
翼を大きく羽ばたかせ、我輩は部屋を後にした。]
(+66) 2015/03/09(Mon) 01時半頃
|
1
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る