122 光と闇の双極夢幻《twin-mirage》
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っ……あぐ、
[全力の突進(>>2:702)に、少女の細い身体はひどくダメージを受けたが]
……え、ええ。 おかげさまで、無事よ……、
[あの弾を喰らうよりは、少なくとも、たぶん]
(3) 2014/05/19(Mon) 01時頃
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[身体を起こして――]
……異次元とかのレベルじゃないわよ、あれは。 私だって違う世界から来たのよ、言っとくけど。
[それは正しくないのだが、まあ]
(4) 2014/05/19(Mon) 01時頃
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あれで動けるんだ……、
[はは、と――乾いた笑いを漏らしたあとで]
――ケルベロス、いいことを教えてあげる。
[効きが、悪いのなら]
だったら――効くまでやればいいの!
[魔方陣が、開く]
(5) 2014/05/19(Mon) 01時半頃
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――……連続詠唱。
――次元門展開≪ゲートオープン≫!
再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫! 再展開≪リピート≫――……!!
[数多の門≪ゲート≫が、敵の周囲を包む]
――聖光迷宮≪カレイドスコープ≫!!!
[光線状に収束した魔力が――数多の門≪ゲート≫を潜って、四方八方から標的を狙う*]
(8) 2014/05/19(Mon) 01時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2014/05/19(Mon) 01時半頃
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[光の豪雨。外れた矢も貫いた矢も、魔方陣を通してまた注ぐ。
そして業炎、爆発──]
(20) 2014/05/19(Mon) 14時頃
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──やったの!?
[跡形もなくなったか──と、焔煙の薄れた先に。
だが──そういうときは、大抵“やっていない”]
(21) 2014/05/19(Mon) 14時半頃
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──上ッ!? しまっ──!!
[反応は、視線を上げるところまで。 魔法式の発動間に合わないまま。
漆黒の鎖が、罪の鎖が小さな身体を絡め取る]
あぐっ……!
[細く薄い身体を、万力のように締め付ける鎖。 濃密な闇、凝縮された悪が、捕らえた獲物をいたぶるように灼く──*]
(22) 2014/05/19(Mon) 14時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2014/05/19(Mon) 14時半頃
双生児 ホリーは、メモを貼った。
2014/05/19(Mon) 20時頃
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――……ぁ、ぅっ……あ、ぁぐっ!
[強まる鎖の戒めに、苦悶の声を漏らすしかできない。
D.E.A.T.H隊員とはいえ、その肉体は見た目そのままに貧弱なもの。 本来の出動ならば科学的魔術的な装備で守られている身体も、いまは生身。
ぎりぎりと締め付ける鎖に、少女の細い骨が限界を超え始める]
――っ、あああ、っ!
[ぱきぱき、ぴしりと――体内から響く音。 肋骨の22本ほどが折れ、罅割れ、激痛をもたらした]
(57) 2014/05/19(Mon) 21時半頃
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――ぅ、あ、
[口の端から、血が垂れ――、
ぞわり、ぞわりと――光の茨が、揺れはじめる。
それは、破滅の母体≪ルイン・マザー≫の胎内で育つ、災厄の因子≪カラミティ・エンブリオ≫。
孵化するまでは宿主を守り、しかし、隙あらば喰い破ろうとするヤドリギの枝]
や、だ……に、これ……!? ……化け物……に、なんか、なりたく……、っ!!
[茨を抑え込むにも、腕一本と動かせず。
潰れかけた胸腔から、溢れようとした破滅の萌芽は。
――虹を浴びるに、立ち枯れるようにしおれていった]
(72) 2014/05/19(Mon) 22時頃
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[そうして――鎖が緩んだ瞬間、喘ぐように息を吸って]
ベネット……、
[その隙を作った少年の名を呟き、苦痛のなか、口元を安堵に緩めた。 状況は最低で最悪のまま、ほとんど変わっていないはずなのだけども]
(76) 2014/05/19(Mon) 22時頃
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[断たれた鎖が、緩み解けると同時に。 身体は揺らぎ――倒れかけたのを、片膝をついて留まった。
敵の前で倒れるのは、死んだ奴か――これから死ぬ奴だけだ。
戦闘職として叩き込まれた精神が、思考を戦闘に引き戻す。 分泌される脳内物質が、一時的に痛みを忘れさせる]
……大丈夫に見えるなら、私も安心できるわよ。
[ベネットにどうにか応じて、言葉とともに垂れた血を手の甲で拭う。 ベネットの負傷時に見得を切った手前、このくらいの格好は付けてみせないと。
そうして、敵の様子を観察する――、 双鎖官だった黒いナニカは、ベネットの光を浴びて――、……あれは、どうなっている?]
(125) 2014/05/20(Tue) 00時頃
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……終わった、の?
[解決、と聴けば――どっと戻ってくる痛みに、脂汗がにじむ。
――ああ、なにコレ。 アバラのほとんど、イってるんじゃないの。
それは正しい推測だった。 人間の肋骨は、左右十二対二十四本。 うち、二十二本がどこかしら異常をきたしている。 ヒビがいった程度のものから、折れたもの、ほぼ砕けたものまで様々に]
(147) 2014/05/20(Tue) 00時半頃
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[それでも、ホリー・ウェーズリーが動けているのは。
折れ砕けた肋骨に――体内で絡み付く光の茨のため。 もとの形に、無理やりに棘で固定し、宿主の行動力を保っている。 もっとも――痛みはそのまま、どころか骨に食い込む棘が痛みを倍化させているのだが]
……まっ、たく。 密かに片付けようとしたのに、結局、また情けないとこ見られて。
年上だのに、格好がつかないったら……、
[痛みを紛らわせるように、嘆息して]
(156) 2014/05/20(Tue) 00時半頃
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――……なに、ベネット? 大丈夫よ、死ぬほど痛いけど死ぬほどの怪我じゃない……、
[――柔らかい、穏やかな光。 体内に蠢く光とは違う、暖かな光]
――……これって……、
[それがゆっくりと痛みを和らげ鎮め、また茨の蠢動を鎮めていく]
……、まさか。 生半な治癒術式で治るような怪我じゃ……、っづ!?
[さすがに完治ではないらしい。 急に動いたからか、びきりと痛みが走って、声も出せずに涙目で悶絶する]
(158) 2014/05/20(Tue) 01時頃
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……あら、ベネット、あなたがいったのよ。 私とあなたの認識には、遥かに差があるって。
[苦笑いを返せる程度には、収まって]
にしても……ほんと、何でもアリね。 さすが秘蹟≪アーティファクト≫というか、なんというか……。
[呆れたような驚いたような複雑な視線を、ベネットの手にする本に向ける。 ときどきこういう、科学と魔法を高度に発展させた統制局の常識さえ超えたものが存在するのが、世界の不思議なところだ]
(164) 2014/05/20(Tue) 01時頃
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─閑話:白い呪い─
神は祝福を与えもすれば、呪いもする。
ひとつの呪いの話をしよう。 なんなら、ある災厄の因子《カラミティエンブリオ》の誕生秘話と言い換えてもいい。
虹かける女神、アヴァロン・イーリス。 その存在は一般にはほとんど知られず、デヴァインレイク教の異端、三位一体《トリニティ》派の教義に伝わるものがほぼ唯一といっていい。 正統派教団の高位聖職者か、あるいは神学者や研究者でもなければ、知られぬ名であった。
その女神を教義の中心に据えた新興宗教が現れたのは十数年前。 三位一体《トリニティ》派から更に派生した、破滅主義者たちの一派である。
(177) 2014/05/20(Tue) 09時頃
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彼らの教義を乱暴に纏めるならば、こうだ。
虹の女神は、罪を犯したゆえに泉から追放された。 それゆえに創世神話からも抹殺されている。 白と黒、光と闇の完璧な調和《モノクローム》に、色を与えた罪ゆえに。 多彩は可能性、可能性は希望という名の災厄を人に与えた。 忌むべき七色の虹は、女神が人に与えたもうた七つの罪悪の象徴。 ゆえに虹の女神を唾棄し、貶め、冒涜することこそが罪を清める──と。
──神学上の裏付けもなにもない、無理筋の狂信ではあった。 が、涜神行為を免罪として、罪悪に浸るのはある種の人間にとっては心地よいものだったのだろう。 この邪教は一時期、水面下にてそれなりに広がっていたという。
(178) 2014/05/20(Tue) 09時半頃
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とある貴族もまた、罪悪に耽溺した。 そうして、産み落とした我が子に涜神の名を与え──虹かける女神を愛する、白騎士の怒りを買った。
白い呪い。破滅をもたらす因子の誕生。 しかし、忌み子は、そのままならば、身の回りの人間──虹を唾棄した両親を滅ぼすだけで自壊しただろう。
だが、異世界からの来訪者が運命を変えた。 “父”の細心の注意と黒巫女の助け──それが、忌み子を少女として長らえさせた。 白の呪いは、少女の魔力を光に塗り替え、魂に輝きさえ与えたが、結末は滅び。 宿主たる少女が育ち、力を得るに従って、滅びの及ぶ範囲も広まっていく。
──少女を助けた黒巫女が、この白の呪いを知っていたかどうかは、定かではない**
(179) 2014/05/20(Tue) 09時半頃
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双生児 ホリーは、メモを貼った。
2014/05/20(Tue) 09時半頃
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……うわ、あれは痛い……、
[とても痛そうな秘跡《アーティファクト》の一撃(物理)に、そのうち頭蓋割れるんじゃないかしらアレと思いつつ(>>165>>166)。 制止しないあたり、ホリーも慣れてきたのかもしれない]
(180) 2014/05/20(Tue) 12時半頃
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──……まあ、ベネットのおかげで大分マシになったわ。
[犬は痛みが増えたかもしれないが、まあ、それはそれとして。
自分の状態を確認する──大分マシどころの騒ぎではない。 動き回るのに、ほぼ支障のないくらいだ。 戦闘となるとどうか判らないけれど、現在のホリーの戦闘スタイルでは、あまり身体を遣わないから、さして影響はないかもしれない。 幻陽を維持したまま大技を放ったので、魔力は消耗しているけども、元々の容量が大きいので、まだどうにかなりそうだ]
(181) 2014/05/20(Tue) 12時半頃
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──で、なんだったのかしら、さっきの……、
[特定したなにかではない、曖昧な呟き。
襲ってきた、双鎖官だったなにか。 最後には、上半身だけで動き、攻撃してきた。 人外ならば驚きはしないが、統制局に人外は存在しない。 もちろん、人間は身体の半分を失っては生きられない。
それに、一瞬現れたあの女。謎の虹光。
決着後の二色の霧。
あるいは、自分の身体を覆いかけた光の茨。
そういったあれこれをひっくるめて、呟いた疑問だった**]
(182) 2014/05/20(Tue) 12時半頃
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……そうなの?
[何も書かれてない、というには首傾げ]
でも……書かれていないほうがいいのかもね。 なんでもかんでも判ってしまうなら、知る驚きや楽しみがないわ。
[全知も、予知も、未来視も。人の精神には、過ぎた災難だ]
……とはいえ、流されるばかりでも困るけども……。
(190) 2014/05/20(Tue) 19時半頃
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……ほんとだ。
[真っ白なページを、覗き込んで]
必要なときに必要なだけ――ね。 ……そのくらいがいいのよ、きっと。
[頷いて]
(202) 2014/05/20(Tue) 20時半頃
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でも、うん――ともかく。 情報よ、情報。情報、情報――……、
[とんとんとんと、組んだ腕に指先をタップさせ]
……私たちには、圧倒的に情報が足りない。 目的が定められなければ、方針も立てられない。
[――溜息を吐く。 統制局は人類世界を守ることを第一義とするが、それは攻勢防御である。 生じた危機を取り繕うのではなく、危機が生じる以前、芽の段階で刈り尽くす。
ホリー本人の気質としても、受動的は性に合わないのである]
(203) 2014/05/20(Tue) 20時半頃
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――ね、ベネット。 この世界のことは、あなたのほうが詳しいでしょ。
たとえば――あの虹。 陽も出てないのに虹が出るなんて、まずありえないわ。 二色だけで、あとが黒っていうのもそうだし――そんな虹にまつわる話はあるの?
[そういえば、戦いのなかで、奇妙な少女が虹をもたらしたりもした。異常な虹、という符合]
(204) 2014/05/20(Tue) 20時半頃
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そうよね、でも――……、
――……、なんて言ったの? 闇色の虹……?
[ベネットの読み上げた言葉に、傾げ]
――七色は七識……眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識・霊識。それが、闇に閉じれば。 眼が曇り、音は消え、匂いもなく、味はせず、触れど感じず、思考も失せ――そして魂さえも。
[ふつり、言葉を切って]
(219) 2014/05/20(Tue) 21時半頃
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……ともかく、ベネット。
私たちは――……、
[言いかけて、少し躊躇ったあと、言いなおした]
――……私は、動いてみるわ。
ヨーランダさんか、あの"J"とかいう男。 最悪、とうさんでもいいけど……何か知っていそうな人を、探してみる。
[いざとなれば、闇巫女の言っていた、湖とやらに飛んでみたっていい(>>2:79)]
……これ以上、流されるままは嫌なのよ。 自分の運命くらい、自分で決めたい。だから……、
(220) 2014/05/20(Tue) 21時半頃
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――……ううん。 違うの……頼りすぎてしまうから。
[そう――考えていたことだった。 何度目かに助けられてから、ずっと]
私は――……きっと、あなたの荷物にしかならないわ、ベネット。 助けられて、守られてばっかりで――……私は、何もしてあげられない。
[それに――自覚している。 救ってくれるといったベネットに、どこかで頼ってしまう。
それで、詰めが甘くなる。 鎌の鈍った死神≪D.E.A.T.H≫は、死神足り得ない。
――ベネットとケルベロスだって、そうだ。 幾度も、自分を助けるために、余分な危険を冒している]
(260) 2014/05/20(Tue) 22時半頃
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[ふっと、これまで見せたどれより透明な、笑顔を向けて]
――……だから、私はここまで。 世界を救う勇者の旅には――……足手纏いは、要らない。
[自分の足元に、魔方陣を展開する]
……ばいばい、ベネット。 あなたとは……もうちょっと、平穏な世界で出会いたかったな。
そうね、うん。だって、私……、
[転移の間際――その唇は、≪l≫のかたちに歪んでいたかもしれない]
(263) 2014/05/20(Tue) 22時半頃
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[魔方陣が、光って――陣内にいたものを、転送した]
(274) 2014/05/20(Tue) 22時半頃
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―幻陽の下―
[――最後に開いた次空門≪ゲート≫(>>2:204)の接続先へ、魔方陣を超えて。
ホリー・ウェーズリーのミスは、最終接続先の確認を忘れたままで、転移したことだろう。
下手をすれば、即死環境に飛び込む可能性もあるミス。 それだけ動揺していたこともあったが――幻陽の下、あの双鎖官と戦ったときの設定のまま。
天を貫く閃光に誘われるように――空中に、投げ出された]
……はは、
[浮遊感に、ホリー・ウェーズリーは笑う]
……落ちるの、何回目だと思ってるのよ。
[制御する魔法式を、発動しようと――]
(297) 2014/05/20(Tue) 23時頃
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[重力定数に手を加えて、落下速度を抑えたあと――]
――……え、っ?
[見遣る余裕のできた、眼下に。
あの、"正義"を名乗る男が――"J"が。
――"少女"を吹き飛ばす光景が、目に入った]
(301) 2014/05/20(Tue) 23時頃
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――……正義の味方が、何やってんのよ……!?
[反射的に、闇のソラに6個の魔方陣が浮き――同数の光線が、倒れる少女と"正義"のあいだに注いだ]
(303) 2014/05/20(Tue) 23時半頃
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[――それは、運命の皮肉だったろう。
かつて、フォール=イーリス≪女神墜とし≫と名付けられた赤子が。
闇に墜とされた女神≪フォールド・イーリス≫を救おうとする、この矛盾]
(306) 2014/05/20(Tue) 23時半頃
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でも――……っ!!
[闇へ放ち続ける光は、従前と変わらぬ運命を辿り続ける。
無意味に魔力を放出し続けるのは、一度は自分を助けた"正義"の行為ゆえ――]
あなた、私を助けてくれたじゃない! なのに、なんで、こんなこと……正義って、なんなのよ!!
[光と闇のせめぎあいに、少女≪ヒト≫の入る隙もなく。 本来の結果に、いずれ落ち着くことだろう]
(317) 2014/05/21(Wed) 00時頃
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――……っ、!!
[ああ――ここでも、ここでも駄目なのか。
まばゆいばかりの光と、地を揺らす闇の激突。
放った攻撃は、牽制にさえならず、その激突の波間に吸い込まれるだけで]
ああ……そうよね、だから。
[これだから――ベネットの傍にいれないんだと、頷きながら。
ただ、闇が襲うのを見届けて――、唇を噛む]
ちっ……く、しょう。
[眼下の光景を眺めながら、無力感に――打ちひしがれる贅沢さえ、許されなかった。
――大地に展開していく、巨大な魔方陣(>>281,>>326)――……!!]
(335) 2014/05/21(Wed) 00時頃
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――……、違う! そんなのは違う!!
[世界を守るためにある――でも、それは誰にとっての世界だろう]
正義は――正義なんてものは!!
[人類世界の護り手たる、統制局の一員が吼える]
――"正義が味方するもの"のためにしか、いないのよ!!
(336) 2014/05/21(Wed) 00時半頃
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[それでも――叫ぶのは、結局、遠吠えに過ぎない。
力の及ばぬ言葉ほど空しいものは、この世界にそうはない]
(338) 2014/05/21(Wed) 00時半頃
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[そうして――眼下に広がる魔方陣の術式に蒼褪めながら。
それでも、眼下に広がる光と闇の結末を、ギリギリまで見届けようと]
(340) 2014/05/21(Wed) 00時半頃
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は――あは、は。
[向かってくる、闇(>>341)に]
引き付けてるうちに逃げてくれ……そうでは、ないわね。
[指環を掲げる。開いた次元門≪ゲート≫の位置は――、]
――……っ、
[――……自分の、足元]
(345) 2014/05/21(Wed) 00時半頃
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―郊外―
――……ッ!!
[ダンッと、拳を叩き付ける。
ああ、そうとも――逃げたのだ、自分は。
襲ってくる影から――いや。 都市圏ひとつを丸ごと圧縮する魔方陣(>>281)から]
(352) 2014/05/21(Wed) 00時半頃
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[そうして――ああ、判っている。
その破壊の範囲に、ベネット・クロスがいたことも]
――……どうしてよ……!
[ああ――畜生、畜生。
私は、皆を助けるために統制局に入ったはずなのに。 とうさんみたいに、世界を救うために、D.E.A.T.Hを目指したはずなのに。
私は――なにも、だれも、救えない]
(353) 2014/05/21(Wed) 01時頃
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[あの街ごと、ベネットも――なら]
いいわ――なら……、
[もう、こんな世界]
(364) 2014/05/21(Wed) 01時頃
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幻影光陽≪mirage-clarte≫――解除≪リセット≫。
[守る義理も――ない]
[そして――世界は、偽りの光さえ失い、闇に落ちる]
(367) 2014/05/21(Wed) 01時頃
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――……どうして、あなたはこんな――、
何が目的だったの、とうさん……?
[放たれた魔力から、それが父の手管と知って――十字架を、きゅっと握った]
(373) 2014/05/21(Wed) 01時頃
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