278 冷たい校舎村8
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[ 奇妙な夢を見ていた気がした。]
(+0) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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[ 悪夢のようでいて、 そう悪くなかったような気もする。 感触ばかりが残っていて、 どんな夢だっけ。と礼一郎はぼんやり思う。]
(+1) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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──帰還──
[ ひどく体が強張っていて、 礼一郎はゆっくりと体を起こした。
自室。勉強机に向かっていた。 広げっぱなしの参考書がよれている。
体調を崩してはいけないから、 仮眠だってこんな場所じゃ取らないし、 意識をなくすほど疲れてただろうか。
やや違和感を覚えながら、 新着通知の出ているスマホを手に取った。 画面をスライドさせてアプリを起動する。]
(+2) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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[ ────夢じゃなかった。]
(+3) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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[ 椅子をひっくり返しそうになりながら、 礼一郎はガタンと慌てて立ち上がった。
適当な上着を引っ掴んで、 財布とスマホをポケットに突っ込む。
行かなきゃ。
気が急いて、めちゃくちゃな勢いでドアを開く。 ガン、と何かにぶつかる音がして、 それでも懸命に扉を押し開けて廊下に出た。]
(+4) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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[ ……それは礼一郎の足元に転がっている。]
(+5) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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[ 勢いよく扉を開けた際に、 扉にどっか打ち付けたらしい。
痛みを堪えるようにうずくまりながら、 「 ごめんなさい 」とそれは言う。 いつものように、謝罪を繰り返している。]
(+6) 2020/06/22(Mon) 00時頃
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[ 礼一郎は気分が悪かった。]
(+7) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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「 ほんと、なんで生きてんの? 」
(+8) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ 夢の中の夢。 あるいは、異世界で見た夢。
それをなぞるように、 ゆっくりとそれの傍らにしゃがみ込む。
礼一郎は、じいっとそれを見ている。 見ているだけで胸がムカムカした。
なんで生きてんだろうって、 とっとといなくなんねえかなって、 頭の中でぐるぐると渦巻いている。]
(+9) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ 礼一郎は本当に、妹のことが嫌いだ。]
(+10) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ なあ。って礼一郎は言う。 うつむいたまんまの妹の髪を、 傷んだ不揃いな髪を一束掴んで、 強引に自分のほうを向かせた。]
(+11) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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どれがいい。 ケーサツ呼ぶのと、 先にどっか遠くに逃げるのと。 それか、ずうっとこのまんま。
(+12) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ ……声は震えていた。]
(+13) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ ガラス玉みたいな、 何もうつさないがらんどうの瞳が、 礼一郎にじいっと向けられている。
気持ちが悪い。叫びそうになったとき、 妹のひびわれた唇がゆっくりと開かれた。]
(+14) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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声に出してしまったからには、 礼一郎はちゃんとその言葉を背負うべきだ。
(+15) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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嘘をつくのは良くないし、 自分の発言は簡単に放り投げたりできないからね。
(+16) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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…………わかってる?
(+17) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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…………わかった。
(+18) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ 言って、乱暴にその髪を離せば、 妹の痩せた体は簡単にバランスを崩した。
待てともあとでとも言わないで、 礼一郎はさっさと立ち上がり、 大急ぎで玄関を飛び出し、夜の道を駆ける。
妹なんかよりずっと、ずっと、 会いたい友人がいるはずの場所へ。**]
(+19) 2020/06/22(Mon) 00時半頃
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[ 帰ってきてほしいと祈るべきなのか、 嘘つき! と言ってやりたいのか、 礼一郎にはもうよくわからなかったけど、 近くで待ちたいとは、確かに思った。]
(+33) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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──現在/病院前── [ 夜の病院。 こちら品行方正な健康優良児。 まるで縁のない場所の前に立ち、 はあはあと肩で息をしている。 そういえば、何も言わずに家を出てきた。 礼一郎には家族に送ってもらう発想はなく、 別にそれは不仲だから、とかじゃない。 心配してるかな。 とごく当たり前に礼一郎は思い、 スマホで父親にメッセージを送った。]
(+34) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ 友人が危険な状態であること。 他の友人たちと病院に駆けつけること。 家を勝手に出てきてしまったこと。 このメールに気づいたら返事がほしいこと。 眠っていたはずの父だったから、 返事など来ないかと思っていたが、 案外間を置かずスマホが震えた。 そういう事情なら仕方がないが、 一言声をかけるべきだった。という指摘と、 迎えに行くから帰りは連絡するように。 入り混じる礼一郎と友人を案じる言葉。]
(+35) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ あー、気づいてたんだなって礼一郎は思う。 まあ、出がけにバタバタしていたし、 目が覚めたって不思議じゃないよな。 礼一郎は起こしちゃって悪いなと思い、 病院に入る前、もう一通返事を送る。 心配かけてごめん、ありがとう。 また連絡します。みたいなね。 そういうふつうのやり取りをする。 ふつうに、やり取りが成立する。]
(+36) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ 礼一郎は、ふつうにそこそこ両親が好きだ。 ちょっと口うるさかったりもするけど、 つきとおせない嘘ついてんじゃねえよって、 呆れ果てちゃったこともあるけれど、 でも、礼一郎のことを息子として大切にしてくれる。 塾から遅く帰っても温かい食事を出してくれたり、 おまえは父さんより賢いからなあ、 できるだけ良い大学に行けよって、 自分のことみたいに嬉しそうにする人たちが、 礼一郎はふつうに家族として好きだよ。
何やってんの、って呆れ果てても、 家族に対して、いなくなれなんて思わない。]
(+37) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ ほんとやってらんないよね。]
(+38) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ とにかく、そんな連絡を終えて、 いざ病院に入ろうかってときに、 礼一郎はふとそこに立つ人影に気づく。>>+26
……気づくのが遅れたのが不思議なくらい、 鮮やかな、存在を主張するような白をまとって。
福住だ。そういえばさっきメールが来てた。 4回目のチャイムのときまではいたはずで、 じゃあ、同じタイミングだったのかなって思う。]
(+39) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ 礼一郎は軽く手を振って、ちょっとだけ遠慮がちに、 こんばんは、という感じに何歩か近寄った。]
……葉野、だったんだな。
[ はじめてその名前を声に出したとき、 礼一郎はなんだか無性に悲しくなる。
話が違うじゃん。とも思うし、 なんで? って疑問も渦巻いている。
あんまり悲しいので、 はあって大きく息を吐いてから、 いまだに潜れずにいる入り口を見てた。]
(+40) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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死にたかったとか、全然ないって、 ……言ってたんだけどなあ、葉野、あいつ。
[ 礼一郎はじっと入り口の方を見てる。 なにかの間違いでもいいから、 今すぐ葉野が元気に歩いて出てこないかなって、 現実に起こり得ないことを考えたりもする。]
(+41) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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[ それから、やっぱりあの世界で人形になるのは、 帰ってくる、と同義だったんだなって思って、]
……福住もさ、人形になったんだろ。 大丈夫だった? その……痛いとか怖いとか。
[ 福住の人形を礼一郎は見ていないけれど、 友人のああいう姿、見るたびに思ってて、 深い理由もなく、心配げに聞いてしまう。
ぶるりと身震いをした。ここは寒いな。 病院の中に入らなくては。入って……、 入ったって、待つしかないんだなって思う。
帰ってきてほしい。また会いたいなって、 礼一郎はやっぱり当たり前にそう思っている。**]
(+42) 2020/06/22(Mon) 10時半頃
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──現在/病院前── ああ。 愛宮と綿津見が帰って──、 たぶん、そのあとかな。 最後に時計見たの、8時50分前だったし。 ……タイミング的に、 福住もそうだったのかなって。 [ 物わかりのいい子の顔して、 礼一郎は投げられた問いにうなずく。>>+44 あのとき、順番が来たのだと思って、 それは今も感覚として変わらない。 残れなかったなあ。残してきちゃった。 そういう気持ちがないわけではないが、 どこか、仕方ないような気もして。]
(+50) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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……いいなぁ、か。 気づいてたのかな、あいつ。 自分が死にかけてるって。 気付いてんならさ、 教えてほしかったな。 ……こっちのわがままだけどさ。 [ 礼一郎にだって、 そいつの何が嘘で本当かなんて、 察しようもないから、寂しいなって。 ぼんやりと口にしてから、 ふと、福住のほうに視線を向けた。]
(+51) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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今さら、つったってさ、 そのとき気づけなくたって、 そんなの仕方ねえよ、だから、 ……あんま気に病むなよな。 俺なんか、ソーマにまでさ、 葉野は違うらしいぞーとか言っちゃった。 [ 礼一郎はちょっと後悔している。 あれもまた、無責任な発言だったね。 今からでも訂正できないかなって、 念じてみたって届かないし、 ここからできるのなんて祈るくらいだ。]
(+52) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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……恥ずかしい、か。 なんかさ、みんなの人形、 痛そうだし、怖かったじゃん。 そうじゃないといいなって、 ……思ってたんだけど、 恥ずかしいのもいやだな。 [ 想像してみる。相当いやだな。 いやだけど、無事戻って来れたのはせめての救い? 避けられてんのかなあとか思ってたのが嘘みたいに、 礼一郎の口からはすらすらと言葉が出てくる。]
(+53) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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……どうなったか知らねえし、 別に、聞きだすつもりもないけど。 大変だったなあ、お疲れ様。 そんな思いしたならなおさら、 ちゃんと帰ってこれてよかったわ。 [ しみじみというけど、 礼一郎の言葉はちょっと他人事みたいだな。]
(+54) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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[ でも事実、礼一郎の幕引きはあんなだったし、 同じように聞き返されて、うーんとうなる。 なんていうかなあ、首をかしげて苦笑した。] 俺は……なんだろ。 思ったよりあっけなかったわ。 [ あっけなかったし、とっくに知ってた。 わかりきってて見ないふりしてんのに、 目の前に突き付けられてるようで、]
(+55) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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ま、いい気分にはならなかったけど。 [ そんな感じですかねって笑って、 まあ、細かい話は先約があるからさ、 先に伝えなきゃいけないやつがいまして。 また視線を入り口の方に戻して、 言葉だけを福住に向かって投げていた。]
(+56) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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中入んねえの? 風邪ひくよ。**
(+57) 2020/06/22(Mon) 16時半頃
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──現在/病院前──
……やっぱり。
また誰かいなくなんのかなって、 ヒヤヒヤしてたら自分の番なんてさ。 一瞬、訳わかんなかったわ。
[ 選択権、ほしかったですよね。 それともあの退場も実は、 無意識下に自分の意思が反映されてたり?
今となってはわからないけれど、 強引すぎるってのは同感です。
福住が残り人数を数え始めて、>>+58 礼一郎も試しに指折り数えてみる。]
(+66) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 二人ずつ消えているとして、 礼一郎と福住が消えたら、4人。]
たぶん、そう。4人。 あの校舎に4人ぽっちか。 さみしそうだな。
[ ひとりになったらもっとさみしい。 あんな歪に膨らんでっちゃってさ。
礼一郎も、縁起でもないことを考えていた。 さみしいだろうからさあ、帰ってこいよ。]
(+68) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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……笑うとこじゃねえし。
[ 真面目に言ったつもりが、 笑いが返ってきたから複雑である。>>+60
でも、続いた言葉は明るく、 礼一郎を励ますようである。 そのまま自分に跳ね返ってきた言葉に、 礼一郎は一言、言い訳みたいに言う。]
……嘘には思えなくてさあ。 ありがとな、福住。
(+69) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ さすがにもう世界の主の正体に、 みんな気づくころじゃないかと福住は言う。>>+61 なるほどな、と礼一郎は思って、 同意するようにひとつうなずきを返す。]
確かに。あと4人だもんな。 昨日、ソーマと話しててさ、 あいつ、結構みんなと話して、 世界の主が誰かって、すげえ考えてたし……、
福住のことも言ってたよ。 なんだっけ、レイと二人で話ついてる? ……仲良しか。マジ仲良いよな、おまえら。
[ あのときは結構真面目に話してて、 ソーマも無邪気だったので水差せませんでした。]
(+70) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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……うん。
[ どんな顔して会えばいいのかって、 福住は本心から言っているようで、 礼一郎にはその気持ちもわからなくない。
わからなくないけど、 礼一郎は思ったよりも受け入れていて、
それは人形のあり方のせいかもしれないし、 単純に礼一郎の心境の変化かも。あるいは、]
合わせる顔がないって思うのもわかるし、 思っちゃうのはどうしようもないけど、 たぶんあいつら、福住の人形がどんなだって、 単純に、おまえのこと心配したんじゃないかな。
(+72) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 礼一郎だって、 友人を模した人形を見るとただ胸が痛くて、 無事でありますようにって思うだけだった。]
……だから、うーん、 気にしすぎんなっつーのも、 無理な話だと思うけどさ。
[ それに、あんまりそういうこと言うと、 友だちなめんなって話になりかねない。 これは単純に、礼一郎の経験則ですが。]
(+73) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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ンな強く言われなくても、 聞かねーっつってんじゃん。
[ 思ったよりも返事の勢いがよくて、>>+63 礼一郎は一瞬たじろいで反論する。
聞かねえよ。ってもう一度言って、 それから、こそばゆい言葉に耳を傾ける。
あんまりそういうこと言われると、 それこそどんな顔すりゃいいかわからないだろ。]
(+74) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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委員長する、か。 ほんとにできてたかなー、 俺、ビビり散らかしてたしな。
[ 自虐に逃げる。逃げようとして、 向けられた「 ありがとう 」に目を細めた。>>+64]
でも、もしできてたとして、 俺がそうしたくてやってたんだから、 全然、悪くなんかねえよ。……ありがとな。
[ 副委員長にはね、 礼一郎もお礼を言おうと思います。
けど、礼一郎に関しては、 ほんとにやりたくてやってんだから、 気にしないでねって、それは本心だよ。]
(+75) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ そっか。とあっさりした相槌。>>+65 うん。と礼一郎はうなずいて、 福住がそうしてくれたことに安堵する。]
だな。 あとは、葉野と残ったやつらのこと、 信じて待ってるしかねえよ。
[ 礼一郎もそう言って、 福住のあとから、病院の中へと向かった。*]
(+76) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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──現在/病院前──
……福住って意外と肝座ってんな。
[ 礼一郎はずっと怖かったよ! 誰かがあんな人形になるのもいやで、 だけど、現実に帰れないのもやだった。
駄々っ子みたいにあれもいやこれもいやって、 ぶるぶる震えながら過ごしていたもんで……、 いや、これは大げさな言い方だった。]
(+100) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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また増えてんのかなあ。 俺、全部は全然見れてなくて、 最後に部室棟? が増えてんの気づいて、 見に行けなかったなあって思った気がする。
[ 男子3人に囲まれる葉野紫織。>>+92 いやあ、あいつらデカいからな。 氷室はさておき、他ふたり。 デカいから囲まれたら迫力あるだろうな。 可哀相に、礼一郎や福住を追い出すからだ。]
(+101) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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褒められてる気がしねえ。
……そうだよな。 ほんとに、忘れてたのかもしんないし。
[ 礼一郎も、葉野の悪癖なんて知らない。>>+93 冗談のセンスがないってことは知ってるけど、 常習的なものなんて知らずに、同調する。]
うん、俺と話したときも、 ソーマ、自分は大丈夫だって言ってた。
[ 礼一郎はそれがうれしかったんだよね。 少しだけ気分が浮上する話。 続く言葉も、礼一郎にとってはそう。>>+94]
(+102) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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……へえ。 言われてみりゃ、確かになあ。 俺、全然そんなこと言ってやれなかった。 レイは、おまえは違うって言ってくれたのにさ。
……福住、ほんとよく見てるよな。 だからあいつが一緒にいるんだろうけど。
[ 寄ってくる女は俺の顔しか見てない! なんて、 あたりまえのように言ってた氷室を知ってるから、 礼一郎はなんだかちょっとうれしい。微笑む。が、]
(+103) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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……て、は? 喧嘩してんの? ンなことで胸張んな。マジかよ。
そのテンションで言えるんなら、 ハイハイ当事者でがんばれ。 ……って感じはするけど。
[ 心配の種が増えたって、 礼一郎はちょっと苦い顔をしている。
あいつ、あいつなあ……って、 氷室のほうの過去の所業を思い出して呻いた。
もちろん悪いやつじゃないけど、 すげえ良い友だちだと思ってるけど、 見ててハラハラするとこあるよね、氷室って。]
(+104) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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ま、友だちだからな。 だから、福住が無事に帰ってるだけでさ、 あいつらよかったーって言うよ、たぶん。
[ そりゃ心配はするでしょう。って、 礼一郎は責めるんでもなく微笑んでいた。>>+95]
(+105) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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飯、うまかったよなあ。
[ って、礼一郎はそっと話を逸らす。 照れるじゃないですか。というか、 ほんとに礼一郎、あんまり仕事してないです(笑)
とはいえ、過ぎる謙遜は鬱陶しいよな。 それなら、「 どーいたしまして 」って言って、 言ったんだけど、カミングアウトが急すぎる。>>+97]
(+106) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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……あーーー、 もしかしたらそうなのかなって、 ちょっとだけ、ちょっとだけど思ってた。
でも、人の好き嫌いなんてさ、 誰にでもあるもんだし、謝んなよ。 つーか、俺が気づかないうちに、 なんかしてたのかなって……、
[ そうならごめんなって、 礼一郎は先回りするように謝って、 それから、穏やかな口調で尋ねる。]
それもさ、 詳しくは聞かないほうがいい話?
(+107) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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[ 別に、無理強いするわけじゃないからねって、 流れてく話題にはしっかりと乗っかった。>>+98]
ユキもソーマもレイも、 友達思いの良いやつだし、 やさしいし、頭がいいし、大丈夫。
……だと思うけど、 まあ、レイが心配なのはわかる。
[ 同調するようにうなずきながら、 礼一郎はいつしか福住を追い抜いていた。]
(+108) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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そ? わかった。 冷えねえうちに中入れよ。
[ 体調崩すと元も子もないぞ。 ……とは、さすがに言わなかったけど。 ひらりと手を振って、ひとり足を進めた。*]
(+109) 2020/06/22(Mon) 23時頃
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──現在/病院──
[ 明るい。
外から見ていたのより、 ずっと明るい建物の中に足を進める。
履きなれたスニーカーは、 別に足音をうるさく立てるでもないけど、 そこがあまりにしんと静かな空間だから、 礼一郎の歩みは少し、慎重になってしまう。]
(+110) 2020/06/22(Mon) 23時半頃
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[ 明るい空間に、何名かの友人がいる。 礼一郎はそれをちらりと見ながら、 椅子に座るのはなんだか気が引けて、 邪魔にならない場所に立つことを選ぶ。
立っている友人のもとへ、>>+83 静かな歩調で歩み寄っていって、]
(+111) 2020/06/22(Mon) 23時半頃
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……綿津見は座んなくていいの?
[ とっさに適切な挨拶が見つからず、 こんばんはも何もなく、礼一郎は声をかけた。
こんばんはおかえりただいま。 どれもなんかちょっとしっくりこなくてさ。
なんでもないことのように尋ねて、 「 もう結構待ってる? 」って、 友人の状況を気にするようにさらに質問を重ねた。*]
(+112) 2020/06/22(Mon) 23時半頃
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──病院前──
それにしたって、 十分肝座ってるわ。
[ これは、語尾に(笑)がつくやつです。 寝起きだったか、そっかそっか。 なんて平和なやり取りだろうな。
インクを葉野に結び付けられなかったのは、 礼一郎ももちろん同じだった。>>+113 世界の主の正体が分かった今も、 どうしてあそこまで。って思っている。
全部見に行ってたら、何か違ったかな。 今さら考えたって、どうしようもないけどさ。]
(+129) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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……あーあー、 ありがと。照れるからそのへんで。
[ 続けられた解説に、 ストップ、と手を突き出して制止をかける。
嘘じゃないのはわかってるよ。 わかってるから、それ以上言うなよ。 礼一郎が調子に乗るだろ。なんてね。
別の友人に話題が移ろったことを、>>+114 これ幸いと、大きくうなずいておいた。 本当に連城はいいやつだよ。ほんとに。]
(+130) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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[ 福住がむずかゆかろうが、 礼一郎の知ったことではない。
当たり前じゃん。と福住が言い切るそれが、 あいつにとってはそうじゃないって、 礼一郎は知ってる。付き合い長い特権でね。]
福住にとってはあたりまえでも、 あいつにとってどうかはさ、 本人に聞かなきゃわかんねえだろ。
[ それ以上は、 礼一郎の口から言うことでもないなって、 いきり立つ福住を応援するだけに留めておく。]
(+131) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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言ってやれ言ってやれ。 ……泣かさない程度にな。
……何があったか知らねえけど、 あいつ、計算づくです〜って顔して、 勢い任せだし、強情っぱりだし、 ……たまに大事なとこ抜けてるし。
一回がつんと言ってやってくれ。 ……屍を拾う覚悟はしておく。
[ 捨て身特攻そろそろやめてくれません? って礼一郎は思ったりしてるんだけど、どうかな。 あ、もう泣かせちゃった? お互い罪深いね。
他人事じゃないことくらいわかってるって、 礼一郎は「 わかってるよ 」って静かに笑った。]
(+132) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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[ 福住は打って変わって、 ばつの悪そうな顔をする。>>+117
おにーちゃん。という言葉が流れてきて、 今度は礼一郎がなんともいえない気分だ。]
……そっか。 辛いこと思い出させてごめんな。 仲良かったきょうだいに似てるってのは、 なんかちょっと褒め言葉な気もするけど。 ……良いお兄さんだったんだな。 [ そっか。って礼一郎はつぶやいたけど、 似てた。なんて、気のせいじゃないかなあ。 あるいは、もしかすると、]
(+133) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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ま、勘違いかもしれねえし、 ……似てなくなったのかもな?
[ はは。礼一郎は笑った。いろいろあってね。 なんのことかなんてわからなくていいです。]
(+134) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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わはは、よくわかってらっしゃる。 ついでに友達思いで後先考えない。
[ 流れるようなけなし文句である。>>+119 リズミカルにいくつか付け足して、 礼一郎はひらりと手を振ってその場を去った。*]
(+135) 2020/06/23(Tue) 00時半頃
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──現在/病院──
[ 見上げられて、目が合う。>>+121
礼一郎はおつかれさまも考えたよ。 結局どれもこの空気に馴染む気がせず、 単純に名前を呼んだりしたけどさ。
手持無沙汰みたいにいじられてる、 手の中の缶に気が付いて、 ロビーは飲食大丈夫なのかなとか、 何か買ってきたらよかったとか、
礼一郎はそういうことを考えたので、 呑気でも生きられていいですね、現実世界。]
(+147) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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……落ち着かねえよなあ、そりゃ。
[ ごくふつうの同意を返した。>>+122
ちらりと時計を見る。 もう夜はとっくに更けていて、 良い子の出歩く時間じゃないのにな。]
俺もいいかなあ。 落ち着かねえし、 なんか気兼ねしちゃって。
[ 同じように問い返されて、>>+124 礼一郎の返す答えも、 そんなにおもしろくはないでしょうが。]
(+148) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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[ あちら側ではいろいろありまして、 なんかもうほんとにいろいろあってさ、
あんなの苦労とか全然思ってないから、 気にしなくっていいんですよ。とは、
スマホの電波が回復したって、 礼一郎にアンテナが備え付けられてないから、 こちら側でも一向に伝わらないですね。
ま、重要な話ってわけでもないから大丈夫です。]
(+149) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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[ 非難の意図のない言葉を、 礼一郎は黙って、最後までお利口に聞いている。]
(+150) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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……ま、俺。 自分のことで手一杯だしなあ。
[ いいんちょはそんな大した人間じゃないですよ。 というか、人間じゃない説も浮上してたっけ。
なんでもないことのように礼一郎は言う。
責められてるって、 もっとちゃんとやんなきゃって、 ちょっと前なら思ったかもしれないけどさ、
今、こうして現実に立っていること。 が、答えなんだよね、たぶん。]
(+151) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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自分のことと──、 あと、ほんのちょっとくらい?
そんくらいしか抱えきれないの、 向こうもわかってたんじゃねえかな。
……ふつうに余裕のない人間なもんで。
[ 向こうって誰だか知らないけどさ。 冗談めかして、礼一郎は言う。
残らせてはもらえませんでしたね。 でも、礼一郎は正しい選択だと思う。
連れ戻すとかできない、と言う綿津見に、 礼一郎は「 俺だって無理だよ 」と笑った。]
(+152) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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……つーか、 そんなのできる人なんて、 実際いないんじゃねえかな。
葉野が帰ってこない、とかじゃなくて。 [ 伝わる? って礼一郎は首を傾げたけど、 たぶん、これじゃ無理ですね。さて。 うーん、と唸りながら礼一郎は言葉を捻りだす。]
(+153) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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無理やり連れ戻したってさ、 ハッピーエンドにはならねえし、
かといって、人の考え方とか行動とか、 他人が変えようと思って、 どうこうできるようなもんでもないしさ。
結局、こっちの勝手な思いをぶつけて、 あとは本人を信じるしかないじゃん。
[ 全部、礼一郎の憶測であり持論だけどね。 綿津見の隣に並んで、じっと前を向いている。 それこそ、信じて待つしかできないからさ。]
(+154) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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……綿津見も、 言いたいこととか、 聞いてほしい話くらいはあるだろ。
[ 礼一郎は結構たくさんある。
葉野と綿津見。 礼一郎よりよっぽど仲良しに見えます。 ほら、女子同士だし。……また偏見。 だから少しくらい……と言わず、 何かしらあるだろうってあたりまえに思って。
今度こそ言えたらいいよなって、 ぽつり、つぶやきをひとつ落とした。**]
(+155) 2020/06/23(Tue) 01時頃
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──現在/病院──
俺にとっては。
[ そういうもの? って音とともに、 綿津見の首が傾いてった。>>+175
それは礼一郎にとっての答えでしかないので、 そういうものかはわかりません。
あの世界の目的も、仕組みも、 正解が存在するとしたら、 あの世界の主の主観に基づくことになるでしょ。
そりゃあ礼一郎にはわかんないよね。 なかなか意見の合わない相手だったよ、あいつ。]
(+192) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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……だろうな。
だから最後はさ、 本人が決めるしかないんじゃん。
[ 帰ってきたら万事解決とはいかない。 礼一郎もそう思う。
礼一郎もつくづく思うんだけどさ、 死ぬのにはある種の勇気がいる。]
死ぬのに勇気がいるんだから、 一回、その一線を越えちゃったのに、 もう一度こっちに戻るのにも、 同じくらい勇気がいるんじゃねえかな。
だから、本人を信じるしかない。 ……って、俺は思うけど。
(+193) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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……別にいいんじゃない? 怒るのも、さみしがるのも、 個人の感じ方にまで正解はない。 ……らしいよ。たぶんさ。
[ 礼一郎は、遺書にクレームをつけたけど、 この状況がどちらに転んだとしたって、 怒る、に行き着くことにない気がするし。]
……もし帰ってきてくれるなら、 うれしいよって、笑って迎えたい、けど。
[ どうなるかなんて、その瞬間の感情なんて、 そのときが訪れるまで自分にもわかんないな。]
(+194) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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じゃ、それを聞いてみれば?
……いざ。 また本人と話せます! ってなったらさ、 案外ないってことも、 ないんじゃないかと思うけど。
[ 礼一郎はそう思います。>>+180 そればっかりなんだけどね(笑)
友だちでしょ? なら、あるはず。って、 自分の友だち観みたいなものに則ってしか、 口をきけないんだから許してほしい。]
(+195) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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[ 突然、ぽんと出てきた名前に、>>+183 礼一郎は一瞬驚いてそっちを見た。
大騒ぎしといてなんだけど、 お互い秘密って話だったんだけどなー。 もしや何かご存じ? って内心思いつつ、 礼一郎はもう一度前を向いて、小さく微笑む。]
……まーね。
[ 付き合い、長いんです。良い友だちでね。 ……とは言わないけど、 礼一郎はその友人の存在が誇らしい。]
(+196) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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[ でもね、礼一郎の視界には、 綿津見のまわりにだって、 たくさんの友だちがいるように見えてたよ。
そう、例えば──、]
そういえばさ、 黒板のアレ、書き換えたの綿津見だろ。
[ いろんなひとが書き足してって、 最終的に辰美が写真に撮ってたアレね。 並んでいた文言を思い出しながら言う。]
(+197) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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「 まなっちと映画館に行きたいです 」 …………だって。
綿津見いなくなったあとも、 残ったやつらで好き勝手書いててさあ……
ほら、たぶん。ああ書くほうがさ、 ちゃんと帰ったんだって信じられるから。
……ありがとな。あれ、残してくれて。
[ 福住も帰ってきてるよって、礼一郎は言った。*]
(+198) 2020/06/23(Tue) 22時頃
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