231 自由帳の中で、僕たちは。
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─その日の宵─
[空が暗くなり、薄ぼんやりと昼間の水色が反射するような星空。 業務を終わらせて徒歩で辿る道は帰路ではない。
がさがさとコンビニのビニール袋がなる。 激辛ラーメンに、エクレア。 それから、その他諸々。
その場所に訪れたことなどない。 道はあってるのか、そこまで遠くなくとも 何故だか妙に心地悪くさせる、距離。 教員に教えてもらった場所を示すスマホを片手に。]
(0) anbito 2017/12/25(Mon) 21時頃
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─寮─
[いるかいないかは、知らない。 あいつが逃げてくることはあっても、 おれが行く、なんてことは授業以外になかったから。
寮の一室。 入江礼留の部屋の前。 うなされて寝てるかもしれない、なんて気遣いもなく 無遠慮に扉を叩く。]
………。
[名乗ればあの猫は逃げるかもしれないから おれはしかめっ面で黙ったままだ*]
(1) anbito 2017/12/25(Mon) 21時頃
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[扉は開かれた。 つまりそれは──おっと? 数秒の沈黙と停止のあと、一度閉まりかける扉。 足を滑り込ませたので、完全に閉まることは防げたようだ。 革靴の中の足が「おい痛いだろ無理すんなおっさん!」とごねた気がした。
ドアの隙間から頭をバサバサしているのが見えた。 年頃の子だ、流石に突然来たのは不味かったろうな。 ふと奧に目をやれば……まぁ、野郎の部屋なんだからこんなもんだろう。 汚さはおれもどっこいどっこいだ。
やがて扉が向こうから開かれて、落ちる落ちる言葉にも。 おれはいつもの顔のまま、一言も発さないでいた。
怖い顔の、担任でもなんでもないただの一教師が 夜に家にやって来るのはそりゃあ迷惑だろうとおもう。 おもうが。遠慮してやる気は、今は毛頭ない。]
(5) anbito 2017/12/25(Mon) 22時半頃
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……寒ぃ、入る。
[声を出したのはそれが最初だ。 生徒指導室常連なら、おれの暖房設定は NOエコなことくらい知っているだろう。 おれは寒がりだ。暑いのも嫌だが寒いのはもっと嫌だ。
部屋は暗い。やっぱり寝ていたのかも知れない。 電気をつけて振り向く入江を、眼鏡のガラス越しに見る。 おれは入江のように目を逸らしたりはしない。
椅子を促され、ベッドに入江が座る。 おれは促された椅子に座らずに。 入江の前に立って。
入江の頭に手を伸ばした*]
(6) anbito 2017/12/25(Mon) 22時半頃
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[静かな空間だった。 ともすれば指導室よりも静かだったかもしれない。 おれはそもそもお喋りではないが いつもなら至極饒舌に話す入江の唇が、そもそもあまり動いていない。 暖房の効いた部屋の暖かさに反比例するように 外を歩いていたおれの指先は冷たく。
それでもその手は端整な顔立ちの、微妙に整えられた前髪をかきわけて 額へと、触れることを許された。
おれの手が冷えすぎているのか。 それともこいつに熱があるのか。 保険医でもないおれには、よくわからない。]
いいだろ。 おれが何しにこようと、おれの勝手だ。
――それに、今日の仕事は終わってる。
[そう一言付け加えたのは無意識。]
(10) anbito 2017/12/26(Tue) 05時半頃
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[いつまでも冷たい手をひっつけているわけにもいかない。 風邪を悪化させるとも限らない。 足元に落ちていく視線を追い、またその顔へと戻し。 次はわしゃわしゃと、髪をかきまぜてやった。
徐に頭を撫でてやったこと(>>0:81)はあったが こんな風に唐突に、しかも肌に触れるなんてことは 易々と誰にでもやるようなことはない。 例えそれが、ただの生徒なら尚更だ。 “ただでない生徒”にだって、触れることさえなかったのだから。
やがて手を離し促された椅子ではなく ベッドの方へ――入江の横へ座った。 男二人乗せたベッドは、軋みを鳴らす。
空気より隣がぬくい。 やっぱ熱あるのか、とか。 あんま長居はできねぇな、とか。 口にするでもなく、そんなことを思いながら]
(11) anbito 2017/12/26(Tue) 05時半頃
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――何がすきだ?
[唐突に問いかける。 がさごそと袋の中を漁れば おれの『ごはんセット』以外に出てくるのは 清涼飲料水、アイス、お粥、ワンタンスープ、そういったものたち。]
風邪引いてるんだろ。 おまえの好みがわかんねーから なんか適当に買ってきた。
[隣に(おれを避けている)斑頭が住んでいて そいつの飯を食ってる可能性があるなんて知らないし おれのクラスにいる、こいつと仲のいい友人が お見舞いに何か届けていたことも知らない。
そんなこと。 交友関係も広く、そこそこ色んなやつから好かれているだろうこいつに 見舞いにくるやつや看病にくるやつがいるだろうことなんて よく考えないでも判るようなものなのに。]
(12) anbito 2017/12/26(Tue) 05時半頃
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―――なんてな。
[おれはなにをいってるんだ、阿呆か。 おかしくて、ふっと、微笑んだ*]
(13) anbito 2017/12/26(Tue) 05時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
anbito 2017/12/26(Tue) 06時頃
エフは、ナナナナ〜 ナナナナ〜 ブラジル ゆで汁〜**
anbito 2017/12/26(Tue) 06時頃
エフは、98年後みんないない、…おれ、かなしい…**
anbito 2017/12/26(Tue) 17時頃
エフは、全員の机の上にプリントを配った**
anbito 2017/12/26(Tue) 18時頃
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[“先生”と謂う言葉は普段そんなに聞いていなかったと思う。 こいつは人をよくあだ名で呼ぶ。 生徒も先生も等しくだろう。 いつもはよっしー呼ばわりしてくる癖に こんなときばかり、線を引くように職業でおれを呼ぶ。
不満はあれど責める気などはなくて。 責める気になどなれるわけもなくて。
生徒と教師だと謂う事実は揺るぎない。 来年の、月が夢見る頃、 無事にこいつが卒業するまで。 いや、卒業したとしても。 そうだったと謂う事実は、変わらない。
珍しく静かだったその唇が動いたのは あれやこれやと袋の中から出した時だろうか。 誤魔化したように告げる言葉の調子はいつものもので。
──いつもの、ふざけた調子で。]
(25) anbito 2017/12/26(Tue) 22時頃
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顔が怖いやつは、実は優しいんだよ。 手が冷えたやつの心は優しいとか、よく謂うだろ?
[医学的に謂えば様々な説がある。 手の冷たさと性格が比例するかどうかは未だ解明されていない。 んなことは置いといて、おれは優しくない。 土岐のように気が利くわけでもない。 Rのように器用でもない。 ななしの字みたいに繊細さもない。 トーコみたいな可愛さもない。 ささみみたいな面白さもない。 雑で、適当だ。
お粥は塩がいいか鮭がいいか、梅がいいか。 スープはたまごか、わかめか、ワンタンか。 アイスはバニラ?それともストロベリー? 断じて、悩んで30分くらいコンビニにいたとかそんなことはない。
仕方ないだろ。 おれは友達だったわけじゃないんだから、好みなんて知りゃしねぇんだ。]
(26) anbito 2017/12/26(Tue) 22時頃
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[呟きは明確に届いたらしい。 口許を覆う手は、意識的に唇を隠したように見えた。 ってのはまぁ、勝手な妄想も込みなのかもしれないが。]
確かにキャラじゃねぇな。 二度と謂わねぇ。
[鼻で笑ったが馬鹿にしているわけじゃない。 変に笑いが込み上げてきて、真面目さを維持しようとして損なった結果だ。
心の中でも覗き見ることができたなら 「飾りつけが多すぎて笑えねぇんだよ」とか。 「無理して頑張るより自然体でいろよ」とか。 そんなことが謂えたかもしれないのにな。]
(27) anbito 2017/12/26(Tue) 22時頃
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[珍しく“淵先生”なんて聞こえて。 いよいよただ事じゃなくなってきたか、なんて一抹の不安は 引き寄せられて、消えることになる。
ん? うん? 抱き締められている? 抱き着かれている?
いや、これは。 ──すがられているのか。 明るく聞こえさせる声が揺れている。 溢れて零れるような言の葉たちを最後まできいて。
自惚れでなければ。 おれはこいつに好かれているのだと思う。 きっと、たぶん。
だから。]
(28) anbito 2017/12/26(Tue) 22時頃
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ああ、“嫌だ”な。 そうやって、お前だけ悪者みたいになんのは。
“おかしい”だろ。 お前はなにか悪いことしたのか? してねぇじゃねーか。
“我慢”する必要がどこにある。 “大人に”なんてならなくていいんだよ。 んなもんなりたくなくても勝手になる。 お前はまだまだこどもだろうが。 泣きたきゃ笑わず泣き喚け。
お前はおれから逃げたんじゃない。 お前自身から逃げてんだろ?
“ごめんなさい”はお前自身に謂ってやれ。
(29) anbito 2017/12/26(Tue) 22時半頃
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[…………ん?
あっ。 しまっ た。 おれいまもしかしてとんでもない爆弾発言かまさなかったか? 珍しく喋りすぎて心の中まで言葉にしてしまわなかったか? かました?かましてないよな?まさかな? ちょっと動悸がしてきた。
とりあえずは同じように背中に手を回して、撫でるように叩いておこう。 片手はこいつの後ろ頭に添えて、少しだけ自分に押し付けるように。]
肩だの胸だのくらい、いつでも貸してやるから おー、あー、なんだ、ほら、あれだ。 ちょ、っと、いま、こっちむくなよ?
[まったくこの部屋いったい何度だ。 さっきまで寒かったのに、耳だの頭だの。 熱いったりゃありゃしない*]
(30) anbito 2017/12/26(Tue) 22時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
anbito 2017/12/26(Tue) 22時半頃
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[腕の中にいるそいつは、おれの肩を湿らせていく。 大人が零す事が難しい涙を、落としていく。 絡まった、雁字搦めだった糸は おれの手で少しは解けただろうか。
正しくなんてない。 おれは狡猾で酷い“大人”だから。
こうしてお前の糸を解くことで おれ自身も、雁字搦めになっていた過去を解いている。 お前を泣かせることで、おれが救われている。
そんなことを知ってしまえば お前はどんな顔をするんだろうな?]
(42) anbito 2017/12/27(Wed) 14時頃
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ん。
[そうだな。 お前はおれがすきで、おれはお前がすき。]
知ってる。
[いや、知ってた。 お互い気付かないようにしてたんだろう。 相手は男で、自分も男で、教師で、生徒。 壊してしまうくらいなら、問題児と生徒指導で在り続けた方が。 心のどこかでおれはきっとそう思ってた。 でも、こいつはちゃんと口にした。 伝えるために、声を絞り出したのだから。 ここで簡単に誤魔化して逃げるなんて出来るわけがない。 やっと本当の自分を見せてくれたこいつを置いていけるわけがない。
押し付けていた頭をそっと撫で、その手は頬に向かう。 涙を指で感じながら、それを拭って。 ちゃんと、しっかり、瞳を見詰めてから。]
(43) anbito 2017/12/27(Wed) 14時頃
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[思うと同時、顔を寄せていた。 中途半端に伸びた髭が、綺麗な肌に当たって気持ち悪かったかもしれない。 零れ落ちる雫を吸い取るように、目許へ寄せる唇。 しょっぱく感じるのはきっとそれだけ こいつが何かを溜め込んでいて ずっとずっと、誰かに謂えなかったからなのだろう。
過去に何があったかは、知らない。 こいつが聞いてほしくなったら聞くし 絶対に聞いてほしくないのなら、耳を塞ごう。 大人ってのはそれくらいの余裕はあるもんだ。
代わりにおれは、そのうち話そうと思う。 おれの過去を。 花に詳しかった、あいつのことを。]
(44) anbito 2017/12/27(Wed) 14時頃
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[ああ、そうだ。 窓辺に置いた加藍菜も、明日には水をやらなくちゃいけない。 乾きすぎてもだめなんだ。 時にはこれくらい、水分を貰わなければ。
なぁ、知ってるか? 加藍菜にはたくさん花言葉があって。
沢山の小さな思い出。 幸福を告げる。
長く続く愛。
――『貴方を守る』*]
(45) anbito 2017/12/27(Wed) 14時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
anbito 2017/12/27(Wed) 15時頃
エフは、ねぇぇぇーーむれぇぇーーー、ねぇーーむれぇーー♪
anbito 2017/12/27(Wed) 22時頃
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[撫でる背中。 怯えて震えていた声は、もう聞こえない。 まだ涙は溢れていたようだったけれど 呼吸は幾分、落ち着いたみたいで。
肌が触れていれば同調するもの。 一瞬沸騰したとはいえ、冷えていたおれの体だ。 あまりくっついてても風邪引きにはよくない。
そうわかっていながら すぐには離せないでいたのだけれど。]
(60) anbito 2017/12/28(Thu) 07時半頃
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おう。
[お見通しだ。 危なっかしくてしょっちゅう見てたんだから。 なんて、口にするわけではない。
認めてしまって。 こいつ二人いても埋まらない歳の差や 立場上の関係を鑑みても、今日この時以降 どれだけ大変なのかをおれは知っている。 常識を選んで、マジョリティに呑まれ。 謂いたいことも謂えず、謂わず。 後悔と、自責と、そんなものに雁字搦めにされていた。
そんなの、もう仕舞いだ。
“よしをゆきとおる”
誰に指をさされようとも。 何を謂われようとも。]
(61) anbito 2017/12/28(Thu) 07時半頃
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[狼狽するような純情さは初めて見る一面で。]
ぶ、はっ!
[笑ってしまった。 歳相応に可愛いところもあるんだなと、安心する。 裏腹、一度は離れていく体温にも安堵の息を零した。
なあに、大人ってのは子供と違って 箍が外れたら何をするかわかったもんじゃない。 目元への口付けだけで済んでよかった。 男同士のあれそれの経験など勿論ないが 風邪引きの相手に“運動”させるなんてもっての他だ。
今は密かに誓っておこう。 まだ、まだ、おれとお前は“教師と生徒”。 夢見月になり学び舎を巣立つまでは――なんて。]
(62) anbito 2017/12/28(Thu) 07時半頃
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アイスな、…っ、くく。
[これまた声まで上擦らせて。 同じくこんなに笑うものだから 眉間に皺を寄せたおれのいつものイメージなんて崩壊していることだろう。 可愛いじゃないか、良い訳も。 アイスなんて買ってこなきゃ良かったか、 不謹慎にもそう思えるほどに。]
じゃあ一緒に食うか、腹減った。 でも飯食ったらすぐ寝ろよ? 病人なんだからな。
[初めて入った部屋で、好き勝手にキッチンを使うわけにもいかない。 本当ならすぐに寝かせておいてやりたいところだったが。 振り返り、こちらを向いた顔。 瞼は赤かったし、いつも見せていたような表情ではなかったが。 いつもより自然で、いいかおをしていたと思う。]
(63) anbito 2017/12/28(Thu) 07時半頃
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―終業式後―
ん?
[寒い寒い廊下を移動中の時だ。 意外な人物に声をかけられ足を止める。 振り返ると佐藤が立っていて。
確か幾らか前に「入江や友田と仲がいいのか」と聞いた時の話だ。]
おう、おれはなんもしてねぇけど。
[おれの一言で歩み寄るきっかけになったらしい。 いいことじゃねぇか、青春真っ盛りっぽくて。 背の高い佐藤の肩に手を伸ばし、とんとんと軽く叩いた。]
お前も不器用だけどなー…友田も入江も不器用さんだから。 ちゃんと見ててやってな。 あ、おれが謂ったって内緒ね。
(79) anbito 2017/12/29(Fri) 02時半頃
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[終業式後でも、時間になればチャイムが鳴る。 こいつらはすぐ家に帰るだろうが、 教師は悲しきかなまだまだ仕事が山のようにあるのだ。
もう一度だけ叩いて職員室の方へ数歩。 歩いてから顔だけ振り向かせ。]
で、佐藤。 入江と友田とは…仲良し?
[口の端を上げてもう一度訊いた。 「仲が良いとは言えないと思う」なんて、 もうきっと返っては来ないだろうから*]
(80) anbito 2017/12/29(Fri) 02時半頃
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―その後・教師陣飲み会―
[終業式を終えたその日、おれたち教師も区切りを迎える。 来年の授業構成、果ては来年度の準備になど忙しい事にかわりはないが まずはお疲れ様――のような飲み会が行われた。 木島先生は来ていただろうか。 姿があれば、怪我が悪化しないように気にかけたりしながら ビール片手にキムチ鍋をつついていた。]
お…、ジェニファー先生出来上がってますね。
[すっかり酔っ払っているジェニファー先生がやってきて あの店員が可愛いだの、男は顔がどうのこうのだの。]
(82) anbito 2017/12/29(Fri) 03時半頃
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はいはい、そうすね、うんうん。 あ、でも…普段しっかりしてるやつのだらしない姿は まー、ちょっとキますよね。 あと無防備な寝顔とか。
[「淵先生!やだえっち!!」なんて声が上がる。 その場はどっと笑いが起こり、おれも同じく笑った。 誰もおれが男の話をしてるとは思ってないんだろう。 しかも担任ではないが、教え子の話だなんて。
酒の席だ、大人は好き勝手楽しむ。 それでもやはり大半が生徒の話になったり授業の事だったりで この学校はなんだかんだ、いい人ばかり揃ってると思う。 それは後世にも続いていく――てのは、おれの勝手な希望だ。
デザートの杏仁豆腐を口に運びながら スマホを取り出しては確認する。 また少し経って、確認する。 その姿を先生の一人に見られていたらしく なんだ恋人か、嫁さんかと囃し立てられるものだから。]
(83) anbito 2017/12/29(Fri) 03時半頃
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そっすねぇ。 まあ、未来の?
[なんて、笑って返した。]
(84) anbito 2017/12/29(Fri) 03時半頃
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[昨日、あいつの部屋を出る前。 枕元にそっとおれのメアドを書いたメモを置いてきた。 起きて「あれは何もかも夢だった」なんて思われちゃ敵わない。 そこにおれが居たぞという証と、 “教師と生徒”以外の時間で、連絡できるものを。 ただ、あの散らかった部屋じゃあ 寝起きにすぐ見つけられるかどうか、ちょっと微妙ではあるが。]
っと、羽目外し過ぎないでくださいよ。 おれらまだ、明日も仕事っすからね?
[全く、と酔っ払い教師陣の中に入っていくおれを見て 囃し立ててきた先生が小さく呟いた。
「淵先生って、あんな顔して笑ったりするんですね。」]
(85) anbito 2017/12/29(Fri) 03時半頃
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[いつ連絡が来るかはわからない。 でもそうだな、おれのスマホが鳴ったあと おれはこう送ろうと思う――*]
(86) anbito 2017/12/29(Fri) 03時半頃
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エフは、心の目で<●><●>ミテルデェ…**
anbito 2017/12/29(Fri) 12時半頃
エフは、( *´╰╯`) .。.:*♡
anbito 2017/12/29(Fri) 19時半頃
エフは、/* わあいもぐもぐ(かってにたべる
anbito 2017/12/29(Fri) 22時頃
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―卒業式・図書館―
[おれは自由帳のページを捲る。 冬休み中にも書き込みがあったり、なかったり。 あれから書き込みも少しずつ減った。
『ひかり、あれ』
その書き込みにはどこか心救われた所もあって。
字の綺麗な書き込みも。 ライの小さな書き込みも。 土岐の短歌の書き込みも。 トーコの可愛い字の書き込みも。 ささみの天気予報の書き込みも。 Rの可愛いイラストの書き込みも。
これらは“F”のなかで 小さな沢山の思い出のひとつになる。]
(145) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
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[悲しきかな、おれはまだ最後の書き込み(>>136)よりも前にいて ああ、自分の受け持ちのクラスのあれやこれや。 卒業式ってのはどうにも忙しい。 何も書き込めないまま、図書館を後にした。
長い式典が始まり、終わる。 ジェニファー先生なんか横で泣きまくっていて おれのポケットティッシュまでひったくっていった。 まあそれだけ感動的なものなのだろう。 涙こそしないが、それはよくわかる。
こんなでも、十年近く ここで“先生”やってますから。
やがてどのくらいしてか あまり鳴らないスマホが鳴った。 確認すれば『礼留』の文字。 “いつもの場所”へ、足を向けた。]
(146) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
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―指導室―
[向かった頃には先にあいつがいて、中にはいった。 今日は暖房をガンガンにたかなくてもいいほど暖かい。 二人きりの室内は始めは静かで、 ぽつりと落ちた言葉が感慨深そうに、 春に融ける雪のように、響いた。]
そうなぁ。 入学してきたのなんか、ついこないだだったのにな?
[春の頃を思い出す。 その頃はまだ今よりも幼く、背も今ほどではなくて。 ただ、見慣れてきた今の黒髪よりも明るすぎる頭髪と 耳に光る金属が原因でこの部屋に呼び出したのが始まりか。 突然『よっしー』なんて呼んできたやつは初めてで。 顔も怖いおれに、そんなずけずけと物言いするやつは珍しかった。 それもあって、すぐに名前は覚えた。 礼(人の踏み行うべき道)に留(とどまる)。 いい名前だな、とは謂わなかったけれど。]
(147) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
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信じられんってことはないが。 ―――いや、うそ、信じられんな。
[おどけたように告げる言葉には、同じように返した。 過去、この部屋で見せていたような 顔面硬直したような表情は、もう、ない。
例えこいつが。 あいつと同じように、学校を卒業しても。 おれがこの背を見送っても。 その先に道(レール)は続いていて。
今度は立ち止まらずに 歩いていこうって、思う。]
(148) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
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お前より可愛いのがどこにいるんだよ。
[最大級の惚気だと思う――おれにしては。 冗談ともとれるし、そうでもない言葉を返し 重なるのは温かな掌と唇。 忍ばされた銀に気づくのは、もう少し後の話。]
(149) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
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[卒業証書を抱え、笑いかける礼留。
高校を去り、教師と生徒では無くなった後 おれたち関係は――きっとかわらない。 あいつが泣いた夜から、おれが救われた時から だから、今目の前で笑ってくれるこいつがいる。 どんなことがあっても、一緒に歩いていけたなら。 それを幸せと呼ばずして、なんと呼ぶんだろう*]
(150) anbito 2017/12/30(Sat) 00時半頃
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―招待状―
[あれから少したった頃だ。 学校におれ宛で、個人名の封筒が送られてきた。
真っ白で、華やかに装飾のあしらわれた、それ。]
(152) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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淵佳徹 様
お久しぶりです、元気にしておられますか? 突然のお手紙、ごめんなさい。 どうしてもあなたにはご連絡をしたくて 学校の先生方に無理を言って、お手紙を送らせて頂きました。
あれから沢山の日がたちました。 私は夢だった、お花の仕事についています。
今度、結婚します。
その前にどうしても、あなたに伝えておきたくて。 迷惑かも知れないけど、迷惑だったかも知れないけど。
私は、あなたのことが
すきでした。
(153) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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私には、すきだといえる人が出来ました。
あなたはどうですか?
あなたは自分を犠牲にして 大切なひとも、大切なものも、 泣きながら切り捨ててしまう人だから とても、とても心配です。
(154) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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[式に来てほしい、という旨と共に招待状が入っていた。 名を見れば『倉科りさ』の文字。 ああ、もうその苗字もかわってしまうようだ。
ふっと、作り物でもなんでもない笑みが落ちる。 驚くぐらい、ショックを感じなくて。 むしろ心地よいくらいの想いで満たされている。
それもこれも―――]
伝えねぇとなぁ。 おれも『すきだった』って。
―――『すきだといえる人ができた』って。
[招待状の出席に丸をつけながら。 そんなことを、呟いた**]
(155) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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― After ―
[これからもおれはあのノートに書き込みを続けるだろう。 なくなりかけていたノートは、あれからまた新しくなった。 今度は赤い表紙のノートで、変わらず『自由帳』と書いてある。
まだ数ページ残っている、青い自由帳に目を通す。 見逃していた書き込みに気付いて。]
おー。
[きっとそうだろう。 礼―― ライ―― ……
思い浮かぶ顔に、自然と頬が緩んだ。]
(166) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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がんばれ。
“佳徹”
(169) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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[ここに名前を書くのは最初で最後だ。 卒業したあいつが、この返事を見ることはないだろうけど。
そうだな。
おれが皺くちゃのジジイになって あいつもおっさんになった頃には 熱い茶でも飲みながら、 そんな話、してやってもいいと思う。 ――覚えてたらな。]
(170) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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さー、授業始めんぞー。
[今日も今日とて、おれは“先生”をやっている。 ノートにしても、先生にしても。 誰かの通過点である事に変わりはない。
――ただ、一人を除いて。]
(171) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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[午後の暖かな授業風景。 いつのころからか、強面の理科教師の左耳に。
太陽の光を反射する銀がひとつ―――…**]
(172) anbito 2017/12/30(Sat) 01時頃
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