105 CLUB【_Ground】
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[ティーの衣装がなかなか値のはるものだとは当然知っている。けれどそれを敢えて忘れさせたいとか思うのはなかなか我儘かもしれない]
ん、む……
[口の中に唾液をためて、ずるずるとティーの性器を口内に収める。ぐちゅぐちゅにした口の中で、舌でその幹をくすぐる。 羽織ったままの白衣のポケットから潤滑剤のチューブを取り出し、片手で器用に蓋を開け]
んー…
[仕事用具の私的利用にあたるだろうかとか考えつつも、手に取ったそのぬめりをティーの戸渡からその下の谷間にまで流していく。 ……さて、反応はいかに]
(@0) 2013/12/19(Thu) 02時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 02時頃
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は、 く……ンッ、
[先週モニターで目にした深い口技。 施されたときの快感は想像以上で 思わずくしゃりとサムの髪を掴んで声を上げた。
完全には勃ちあがっていなかった性器は あっという間にサムの舌の上でかたくなり、 サムの唇を押し広げる。]
つ めた……っ
[容器から出されたばかりの潤滑油の冷たさに 上擦った声が抗議した。]
(@1) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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[上がる声に気を良くしつつ、喉の奥深くでティーの性器の変化を楽しむ。
上がる抗議の声に、ずる、と口を離して顔を上げ]
すぐに温まりますって。
[そう言って、くちくちと指先でくぼみにぬめりを馴染ませる。 口淫を再開し、きつめの吸引を施しながら、不意に、指先第一関節までを窪みの中にもぐりこませた]
(@2) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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―翌週・VIPルーム―
[男の姿は珍しくスーツに包まれていた。 それも幾分根の張るもので、履物も黒く光る革靴である。 後ろで緩やかに髪を括り、いつもは伸び放題のひげも整えられている。 こういう姿は年に数度、本社での大規模な会議の日のみである。]
…、…―――――。
[VIPに向かう前に、短く息を飲んだ。 通る通路、響く足音が雨音とジャズに紛れ。 ほんの少し、一週間の記憶を辿る。]
(@3) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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──、ッ
[気持よくて、ぞくぞくする。 口を離される時に唇が裏筋をこすって、 髪を掴む手に力が入った。]
ぅ、ん、 知ってる、けど
[サムの言う通り、肌に触れた冷たさは すぐに体温と馴染んで、 ぬるぬるとした感触だけが残る。]
(@4) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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──…ッ、
[出来るだけ声をころすのは、 時と場合と場所を考えて。 左手で唇を覆って、 誰か近くを通っても悟られないようにする]
……ぅ、
[けれど、指がはいってくると、 慣れない感覚に眉を下げ、前へと意識を集中させた。]
(@5) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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―雨の回想・蛇の部屋―
どんな事をされても、文句言わねぇ、言えねぇ。 人間が勝手に、テメエの欲で作ったもんだ。
[矛盾だらけだ、蛇に説く男の指先がその“テメエの欲”を作り上げている。]
でも、お前らは。 幸せにならなくちゃ、いけねぇ。
[エゴイズム。 それも押し付けだ。 男はそう思いながらも。]
お前らが“生まれた”のは、幸せになる為だ。
[“作られた”命だったとしても。]
(@6) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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――――ああ。
[18点とはいえ、やって見せたのだ。 男は広げられる腕を拒否するつもりはない。 撫でられ、抱きしめられ、厳しい言葉を投げた代わりにやさしく。 その後蛇の部屋には、彼の愛らしい嬌声が響いた *だろう*]
(@7) 2013/12/19(Thu) 02時半頃
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―雨の回想・ある晴れた日―
[サンダルの音を響かせて、研究室から外に出たのは何日ぶりか。 名指しで呼び出されることは男にとってあまりなく、何事かと思いもしたが。 まさか本当に呼び出してくるとは思わず。 人間嫌いではあるが、面白い奴だと喉奥で笑ったのは少し前。]
あーっと、ミー、ナ?
[一階のバーに現れ、第一声が疑問形であるのは 男が彼に名前を聞いていなかった上に、まともに顔をみたのが初めてであったからである。 ああ、こういう顔をしていたのか。 黒縁のガラス板に反射させて、カウンターにでも腰を下した。]
良い話と、悪い話?
[何を告げられるのか、多少の検討はつけていた。 首に下げた銀が、揺れる。]
(@8) 2013/12/19(Thu) 03時頃
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は?
[絵本作家、特にこれといって熱心に愛読しているというわけではない。 単純に昔手にとった絵本がその作者で、単純に気にいっていただけだ。 その作者が愛玩動物の話を出す、と。 30(0..100)x1秒ほど停止して考え。]
あー、……そ。
[襟足を掻いたのは、ほんの少々のわかりにくい照れ隠しだ。 受け取ったのは10冊、その中には男が持っていた本があった。 その本をわざわざ一番下に回して、受け取る。 次に告げられる内容もまた、男は表情も変えずに聞き終え。]
そうか。
[ただ一つ、告げた。]
(@9) 2013/12/19(Thu) 03時頃
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[髪を掴む力の強さで、ティーにとっての『悦い』動きを探りながら。 指を差し入れた時、体の強張りがあちこちから感じられた。目線だけ上げて表情を伺う]
………、 んっ
[裏筋から雁首の継ぎ目を舌先でいじめ、きゅっと強く吸引する。 強めの刺激を前に与えながら、人差し指はゆっくりと奥を目指す。できるだけ痛みや異物感を少なくするよう、内壁に沿って慎重に]
っ、 ふ、 ……ね、ティーさん
[口を離して、幹を頬に当てて。中の指は動かさず、じっと馴染むのを待つ]
おねだりは、得意です?
[話す度に吐息が幹にかかり、頬や顎の動きが伝わる]
今だけ意地っ張りはやめて、素直に楽しみましょうね。
[ちゅうっと、先端にたまった液を吸い上げるとともに。しこりに当てた中の指を、めくり上げるようにぐっと圧迫した]
(@10) 2013/12/19(Thu) 03時頃
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わかった。 『UG:3541』にも確認を取っておく。
[それは酷く淡々とした、事務作業。 相手の眉間に寄ったシワを、緊張した面持ちを。 逸らされぬ視線を暫く見つめ返し、―――先に逸らしたのはどちらだろう?]
来週までに準備しておけ。
[逃げ帰るような背には、そう落とした。 それから数日、男の日常は *変わらない*]
(@11) 2013/12/19(Thu) 03時頃
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[窺うように見上げる視線に青い視線が絡む。 頬は上気し、舌での愛撫に 笑まぬ瞳はとろりと甘くゆるんでいる。
っあ、そこ きもちー…… サム、やっぱり、うまい、ね──ぇ、
[後ろへの違和感は、往復する唇の動きに紛れ 最初ほどは感じない。 少しずつやわらかくほぐれる穴が、サムの指に沿う。]
ん、 なぁにぃ ……おねだり、って。 オレ、されるほ う、なん だけどぉ……?
[一応身体を預けているのだと示すように 間延びした声が時々上擦るのは、 サムの吐息や頬の動きが強い快感を与えてくるせい。
素直に楽しめと言われて、ふ、と唇だけで笑った。]
(@12) 2013/12/19(Thu) 03時頃
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オレ、意地っ張り、かな?
……ッ、 は、 ッ、 あ、ぁんん、
[強く吸い上げられるのと同時に、 指で奥を擦り上げられて、 やわらかい声が引き連れるように、甘く掠れた。
サムの髪に触れていた手も上げて、両手で唇を塞ぎ サムの指の動きの隙間に、ちいさく囁いた。]
(@13) 2013/12/19(Thu) 03時半頃
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―雨の日・VIPルーム―
[雨の音が遠ざかり、鍵盤の作り出す音楽が満ちて行く。 一週間の時間はそれこそ光陰流水の如く。 流れ落ちる雨の水に過ぎ行く時間を重ね、男の足はVIPルームにたどり着く。]
あー。
[嫌気のさした顔で襟足を掻く。 本部でお小言を言われたらしく。]
リージ=カストラータ=ミナー、様。 藤原怜、様。 本日、ご購入の費用はご用意されておりますでしょうか。
[敬語だと言うのに淡々とした、寧ろ毒気さえ感じられる声が室内に低く響く。 軍人様の嫌がる煙は、今は纏わず。]
(@14) 2013/12/19(Thu) 03時半頃
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[うまい、と褒められれば目を細める。 手管を覚えたきっかけこそロクでもなかったが、こうして悦ばせたい相手に言われるならそれは恐らく無駄ではない]
ふむ。ティーさんは俺におねだりされたい?
[馴染むにつれて指の動かせる範囲が広くなる。甘く引き攣れた声が響くと、ぞくり、誘われるように興奮で肌が粟立つ]
意地っぱり、 つか、素直じゃない?
[どちらも正解ではない気がしつつ、ぴったりの言葉も見当たらず。 中に入れた指に添わせて、中へ指をもう一本]
(@15) 2013/12/19(Thu) 03時半頃
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お連れの準備が出来ましたら、再度お声かけ下さい。 所員がお連れ致します。
[それから男は連れてきた際、研究所員が愛玩動物の後ろに待機する事。 客本人が目隠しを取ってやる事。 目を合わせれば、もう他の誰のものでもなくなる事を簡単に説明した。]
つわけなんで。 其々に確認とるから待っとけ。
[結局本社のお小言は説明の一瞬だけで効力を失い 男はまた、客を客と思わない態度で背を向けた。]
(@16) 2013/12/19(Thu) 03時半頃
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[指を引き抜いて、ティーの下肢を持ち上げる。 慣れてないならまだ少し準備は足りない気もするが。先端をあてがって、体ごと抱き寄せて内側へと分け入った。 口元覆う手の甲にくちづけて、叶うなら唇を合わせようか]
(@17) 2013/12/19(Thu) 03時半頃
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……っ、 されたい、 ねぇ
[すこしずつ自由に動き回る範囲を広げる指に 正常な思考は削ぎ落とされていく。 中を掻き回す指と、そこから引き出される快感に 感覚のすべてになる錯覚。
甘い毒は、たしかに効いている。 今だけは、誰の声も笑顔も浮かんで来ない。]
(@18) 2013/12/19(Thu) 04時頃
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―研究ルーム―
[男は一度研究ルームへ立ち寄る。 支給された、もとい無理やり着ろと押し付けられた真新しい白衣に腕を通す。 ノリが利き過ぎて随分かたい。]
おい、ティー。 藤原に連絡受けたのお前だろ。 呼ばれたら、鶯“運べ”よ。
[商品を運ぶよう、生きて意思もある彼らを“モノ扱い”で告げる。 男にとっては揺ぎ無い、境界線。 愛玩動物は研究対象であり、商品であるというボーダー。 たとえ幸せにならねばいけないと、矛盾を抱えていても。]
(@19) 2013/12/19(Thu) 04時頃
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[一本、二本、空気清浄機の体力を瀕死に近づけて行く。 吸殻の山の中に押しつぶし、男が抱えるのは10冊の本。]
運んでくる。
[差し入れの本を抱え、寮へと足を向ける。 煙草の残り香が、白煙が棚引いて消えた。]
(@20) 2013/12/19(Thu) 04時頃
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[あまいのをねだっておきながら、 本当は、強い衝動をぶつけ合えるなら 痛みでも快感でもどちらでも良かった。
ペットの身体を扱うようには、 自分の身体は扱いきれない。 指には馴染んだ場所が、 それ以上を受け入れるには早いかどうかも 自分ではわからないから、あっさりと脚を開いて]
…──っ、 つ ン──……ッ
[やっぱりそれは、わりと痛くて、 反射的に抗議の声をあげようとしたけれど、 やわらかい感触が手の甲に触れたから あたたかいそれに縋るように深く唇を合わせた。]
(@21) 2013/12/19(Thu) 04時頃
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―寮・広間―
お前ら、差し入れだ。 ヒゲ面の絵本作家のオッサンからだ。 あと、お前らが遊んでるボールは元軍人からだと。
[もうボールで遊ぶ動物が居ただろう。 差出人に関してはきちんとチェックしたが、モノのチェックはしていない。 手袋が一つ紛れ込んでいるなど、男が気付く事はなく。 そして配膳口に重ねるのは絵本10冊。 順番関係なくバラバラだが、一番下には怪獣が描かれたものが敷かれている。]
勉強にもなる、好きに使え。
[雨と同じような温度で、男は告げ。 そこにシマリスの気配を感じれば、何か考えるような表情をした。]
(@22) 2013/12/19(Thu) 04時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 04時半頃
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おい、鶯と狼。 お前らを今日買い取りたいってやつが上に来てる。 呼ばれたら連れて行く。
[動物達が何を思っているかは知らないが、男は広間で声を掛けた。 広間にいる他の動物たちにも、わざと聞こえるように。]
準備しとけよ。
[そして其々に通信を飛ばし、男の気配は扉の音と共に消えた。 配膳口には数滴、男の髪から落ちた雨粒が *落ちている*]
(@23) 2013/12/19(Thu) 04時半頃
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[まだ充分に広がりきらない内壁は、拒むように固く締め付けて、こちらまで痛いほどだけれど]
ん、 ぅ
[重ね合わせた唇。深く舌を絡めながら、ゆっくりと体を馴染ませていく。片手でティーの性器を扱き、意識と体の強張りを緩ませながらじわじわと]
ティーさん……
[口付けの合間に名前を呼び、次第に腰の動きを早めていく。
労わりながら、深く貪り合う情交は、やはり二人の現実逃避か、傷の舐め合いか、それとも……**]
(@24) 2013/12/19(Thu) 04時半頃
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[ペットの身体を開き慣れたサムでも 自分の身体がおもちゃ代わり、となれば余裕はどれほどか。
時間をかけてすこしずつ馴染ませるような おもいやりさえ感じる動きがじれったくて 裸のアイスブルーで白い天上を見上げながら もっと深くと請うように、きつく片手を握った。
痛みは痺れるような快感と交じり合う。 求めた甘い毒には、どちらがより効果的だったか。 白く塗り潰される思考の果てに、同僚の名を呼んだ記憶**]
(@25) 2013/12/19(Thu) 09時半頃
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[男の一週間の中に変化はなく、世話があれどの動物へも分け隔てなく 愛も温度もない淡々とした愛撫でデータを更新した。 狼の思うように意図的に、それは何十年も変わらず、愛玩動物を名前では呼ばなかった。 動物の前では自分がなんたるかを無意識に感じさせる為に、動物の名称を。 客の前では余計な嫉妬心を煽らぬために、そして研究所員にとってあれは商品であると明示するために製造番号を。 何度動物に、狼に訴えられたとしても。独り言でも。 男が名を呼ぶことはない。]
――――――。
[雨垂れに届く音声に返信しながら、まず *向かう先は*]
(@26) 2013/12/19(Thu) 09時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 10時頃
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[それから先の一週間は、 ティーがサムを求めることはなかったけれど、 客が訪れる日の前の晩に、 フーの目を盗んで、一度だけ、白いレストルームへ “世話”が済んだばかりのサムを誘った。
翌日には、テッドとイアンが。 いなくなってしまうことが決まっていたから──。]
(@27) 2013/12/19(Thu) 11時半頃
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─雨の一夜─
[──研究ルーム。
今日はフーが挨拶および説明を行うと言うので ティーは研究室でモニターを見て待機している。
さすがに、三週続けて同じスーツでは 金持ちたちは眉を潜めるかと、 いつもの一張羅よりだいぶ安い チャコールグレーのスーツを身にまとっている。 就活の時に買って以来着ることのなかったスーツは 内側の品質表示に クリーニングのタグがついたままだったりするのだが、 目立たない場所ゆえに、 客も気づかないが本人も気づかない。
いろいろあって、ダークブルーのスーツは クリーニングに出してしまった。]
(@28) 2013/12/19(Thu) 11時半頃
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[スーツの他に違うのは、 淡い色の細い髪を、 いつもはワックスで軽く整える程度でいたけれど 今夜は固めのジェルで しっかりと後ろに流しているところか。
本人は大人っぽくしているつもりだが 中性的でおさない顔立ちのため 客や同僚の目にどう映っているかはわからない。
先週、上司のために用意したシャツもスラックスも、 ろくに洗濯もせず着続ければ、 一週間も立つ頃には薄汚れて来るだろうか。 白衣ばかりが真新しい違和感には口を挟まず 告げられた指示>>@19に黙って頷いた。]
(@29) 2013/12/19(Thu) 12時頃
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[フーが、ペットをあくまで商品として扱うところは チームに加わったその日から、 ずっと見続けて来た変わりない姿であるのだけれど──]
──……。
[ミナーから差し入れられた本>>17を 寮へと運ぶ背中>>@20を見送って 灰皿の中の山積みの吸い殻をゴミ箱へ捨てる時、 ここ数日で少しずつ量の増えているそれに くっきりと残った噛み痕を見つけて、 ティーは無言で、それを他のゴミの下へと隠した。]
(@30) 2013/12/19(Thu) 12時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 12時半頃
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[────。
メインモニターに映し出すのは、 差し入れのボールであそぶペットたちの姿。 カメラの焦点を絞らず広くとり、 じゃれあう様をじっと眺める。
もうすぐ新しい飼い主の元へ行く二匹を、 特に視線は追って。]
……。
[端末を操作して、短いメッセージを送った。]
(@31) 2013/12/19(Thu) 13時頃
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―寮・フェネックの部屋―
いいか、入るぞ。
[ノック音と返事が返るまでを待ち、あればドアをゆっくりと開ける。 音は驚かしすぎないように小さく、しかし存在と距離を教えるために確実に。 煙草の臭いはフェネックの側に寄る。 いつもと違うのはコツコツとした革靴の音と、清潔でのりのきいた白衣。 その下に雨で濡れたスーツがあった。]
少しだけ待て。
[湿度に弱い動物だ、男は一度白衣を脱ぎ 雨の染みた高価なスーツのジャケットを扉付近に捨て置いて、もう一度白衣を羽織る。 歩み寄り、衣擦れをわざと鳴らしながら手を伸ばした。]
(@32) 2013/12/19(Thu) 13時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 13時半頃
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触るぞ。
[目隠しをしたフェネックがどんな反応を見せるかはわからないが。 男はゆっくりとその体を抱き上げ、腕にゆるく抱き締めて座った。]
――――――。
[それからは暫く黙っている。 動物を抱き締めるだのということは、とても *珍しい*]
(@33) 2013/12/19(Thu) 13時半頃
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[テッドとホレーショーの生産に 直接フーが関わっているのは フーのチームメイトなら当然知るところ。
今までも、フーは自ら手がけた生命(いのち)が 他人の手に委ねられる瞬間をずっと見て来たのだろうか。 己の手を離れたいのちのメンテナンスまでが 一人前の研究員の仕事なら 甲斐なく散ってゆくいのちに、何度遭遇したことだろう。
遺伝子のもつ無限の可能性に惹かれて 飛び込んだ遺伝子工学の世界。
机上を離れ、はじめて直面する ひとつのいのちの運命が決定づけられる瞬間に ティーはそれを生み出した者のひとりとして、 向き合う責任を強く感じていた。]
(@34) 2013/12/19(Thu) 13時半頃
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[間もなく返って来た文字列に、 ティーの瞳も、泣きそうに歪んだ。
もうすぐ、何よりもおおきな愛が 細かな感情を塗りつぶしてしまうかもしれなくても、 この子なら、忘れないでいてくれると どうしてか、信じられたから。
誰もいないのをいいことに、へんてこな表情のまま しばらく画面を見つめて、俯いていた。]
(@35) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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―レストルーム>>@25―
[自分にとっての性行為とは、基本的に忍耐と奉仕だ。相手の快楽が何より優先される。覚えたきっかけがそうだったし、それを求められてきたから]
ティー…
[片手を握る手の力。乞われ、許される自身の快楽。 苦しげに眉根が寄って、枷が、外れる。 ただ何も考えずに、2人求めあう快楽に、溺れる*]
(@36) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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―雨の降る前の日のこと―
[『世話』の後、まるで計ったようにティーからの誘い。 今度は戸惑うことなくそれに乗って]
……なぁ、今日は入れてよ。
[体を押し付けて、顔を首元に埋める]
痛くして。
[雨の気配が遠のくように]
(@37) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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―雨の日・研究ルーム―
[その日は朝から動物たちもそわそわしていて、今日起きることをわかっているようだった。 いつもよれよれの上司は今日に限ってスーツ姿で、客の応対なんぞ行っている]
(@38) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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……なぁ、おっさん、
[上司が同僚に、“鶯”を運べと告げた後。 絵本を抱えて立ち去ろうとする間際に声をかける]
テッドは……、 “狼”は、俺が運んでもいい?
[狼と言い直して。運ぶ、という言い方をなぞって。 却下されれば食いさがりはしないけれど**]
(@39) 2013/12/19(Thu) 14時頃
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─雨の香る夜>>@37─
[デザートが食べたい。 二度目の誘いも、そんな一言から。
個室に鍵をかけて、 押し付けられる体温を感じながら、求める声を聞く。
四角いタイルに両手をつかせ、腰を引き寄せながら、 すこし乱暴な手付きで服を脱がせた。
振り返らないで。 声をきかせて。 背中に痕を残す唇から、わがままな要求を零して 眼鏡をはずし、素顔を晒しても 顔を見られない安堵に、意地悪くわらった。
“ごほうび”に、ろくにほぐしもせずに突き上げて 限界を感じて、顎を引き寄せる。 達する瞬間、深く唇を重ねる自分は、 やっぱりどこかあまい──と思った**]
(@40) 2013/12/19(Thu) 14時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 14時半頃
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[フェネックを抱き締めたまま、暫くは黙っている。 男が愛玩動物とボーダーラインを引くのは、愛玩動物のためでもあり そしてまた、男自身の為でもあった。 距離を縮めて、温もりを覚え、その命が買われ離れていく瞬間。 そんなものを味わうのは、たったの一度で十分だ。 繰り返し経験する“売買”に立ち合うことは、楽な仕事とは言えない。 今度のことも、変わらず。]
サミュ、すまん。 俺が申請を受けた、狼は俺が運ぶ。
[そう告げたのは、研究ルームを離れる前。]
(@41) 2013/12/19(Thu) 15時頃
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|
お前も、いつかかならず買い手がつく。 不安ならこうしてやる。 だから、あんなこと言うな。
[淡々と、雨垂れは落ちる。]
言わんでくれ。
[要らないと、いつ処分されるのかと。 ならば一体なんのために彼らは生まれ、なんのために彼らを生み出すのか。 買われて消えていった命の走馬灯と、首の銀色が小さく *音を立てた*]
(@42) 2013/12/19(Thu) 15時頃
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―研究ルーム―
……そう。了解。
[申し出は却下された。食いさがりはしない。 ただ淡々と、研究ルームを出る背を見送って大きく息をついた*]
(@43) 2013/12/19(Thu) 16時頃
|
|
[動く気になれなくて、研究ルームでぼんやりと。 そこに入る1通のメッセージ]
……おぉ。律儀なやっちゃな。
[繊細というのは同時、相手の心の柔らかな部分もわかるということで、短いメッセージにも表れた細やかさに、思わず目を細めた**]
(@44) 2013/12/19(Thu) 16時半頃
|
|
[返事を送った直後、端末に届いた別の着信。 その名前をじぃっと見て、しばらく迷った後に通話ボタンを押す。
そしてその内容に、目を瞬くことになる**]
(@45) 2013/12/19(Thu) 17時頃
|
|
[返信を見て、イアンへともう一度、言葉を贈り。
ポットから熱いコーヒーを二つのマグカップに注ぎ 一つをサムへ、一つを自分のデスクへ運んだ。 薄い仕切りのあるそこならば、顔は見られないから、 すこしくぼんやりした顔で、耳に届いた通信を聞き]
ぶ
[飲んだばかりの珈琲をふきだした。]
(@46) 2013/12/19(Thu) 17時半頃
|
|
[ティーから珈琲を受け取って、熱いそれをちびちびと飲む。 と、急にすごい音が聞こえてきて]
……ティーさん?
[怪訝な顔で立ち上がり、同僚の様子を窺った。 珈琲ほんとにふく人初めてみた]
(@47) 2013/12/19(Thu) 17時半頃
|
|
──…。
[ぼーっとしていたところへの不意打ちだった。
ネクタイに出来た珈琲色の模様。 細くのたうつようなそれは蛇にも見えて、眉が寄る。
く、安くないのに……。]
サム、 オレちょっと上行ってくる。
[憮然とした顔でハンカチを濡らしシミを拭いつつ、 白衣を脱いで席を立つ。]
(@48) 2013/12/19(Thu) 18時頃
|
|
[地下二階へ向かいながら、 冷静になってみると、 足腰の強くないシーシャに 高いところへの破壊活動は難しいという結論に至る。
それ以上に、本気で壊すつもりなら わざわざ宣言する必要がない。]
……ばかじゃないの。
[理由に思い至って、呟く。 ひどい内容に反して、 表情はやわらかく笑み崩れていた。]
(@49) 2013/12/19(Thu) 18時頃
|
|
[飼い主に選ばれて去っていくもの。 選ばれずに残るもの。
明暗ははっきり分かれる。
自らの未来を自ら決めることさえ出来ない 彼らのストレスはいかばかりか。 少しでも不安を取り除いてやれるように、 出来うる限りのケアをしてやらなくてはならない。]
(@50) 2013/12/19(Thu) 18時頃
|
|
!
[研究員用の廊下を歩くティーの耳に、 チアキの声が聞こえた。
部屋の外まで響くような大声を出すことは珍しい。]
(@51) 2013/12/19(Thu) 18時頃
|
|
────、
[呼びかけたけれど返事がなくて、 指先が不安げにイヤホンマイクを撫でる。]
(@52) 2013/12/19(Thu) 18時頃
|
|
[すぐにモニターを確認出来る場所にいるサムに 通信を入れ、なんならフーを呼ぶように伝える。
なんだかんだ、チアキには優しく接していたフーだから 彼ならチアキも安心するだろうかと。]
(@53) 2013/12/19(Thu) 18時半頃
|
ティソは、シーシャの部屋の前で、壁を背にぼんやりと待機している。
2013/12/19(Thu) 18時半頃
|
[腕時計を覗く。 もうそろそろ、レイも店に着く頃だろうか。
イアンの引き渡しを任されている以上、 残るペットたちが気になるからと言って、 ここにばかりいるわけにもいかない。
フーへと通信を入れ、返答を待つ。]
(@54) 2013/12/19(Thu) 18時半頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 18時半頃
|
[日頃動物たちの世話にかまけておざなりだったデスクワークを、この際だからと片づけていく。複雑な部分は大よそ上司が片づけているので、自分のやることはだいたいが単純作業]
ん?
[飛び込んできた同僚からの通信。 画面をモニターに切り替えて、該当の部屋を確認する。 見た限りでは、蹲って眠っているように見えるが]
(@55) 2013/12/19(Thu) 18時半頃
|
|
[他の子が買われていき、自分はまだ声がかからず。 どの子も少なからずのプレッシャーは感じているだろう。 工場の人間や研究所員も、いい主に巡り合えるようにと接しているのだから]
………、
[同僚に返答した後、そのままチャンネルを上司へと切り替える。 前に自分が荒れた時、チアキは自分を心配して連絡を寄こした。人の心の機微を感じられる敏い子だ。 不調の原因が、「さみしい」なら。今の自分は適役ではない]
(@56) 2013/12/19(Thu) 19時頃
|
|
[ふと思いついて、客の一人へ通信を入れる。]
(@57) 2013/12/19(Thu) 19時頃
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|
[そろそろ食事の準備をせねばならない時間だ。 もう一度モニターの様子を窺ってから席を立つ。 デスクワークの合間に書いた紙を上司のデスクに目立つように置いて、勝手知ったる調理室へと向かう。
いつもと同じ、真空パックとレトルトのメニュー。 手作りは動物の方から強いリクエストがなければ作らないようになったが、温めたり見栄えをよくしたりだの、続けていた手間暇は変えぬまま]
あの2匹には、これが最後かな。
[ぽつりと呟いて、ワゴンに皿を乗せて行く]
(@58) 2013/12/19(Thu) 19時頃
|
|
―寮・広間―
おらー、お前らメシだぞー
[配膳口の前までくると、いつもと同じに声をかける。 皿をならべようとして、配膳口の辺りで鼻をくんくんさせているホレーショーに気がつく。 小さな配膳口から、鼻から下だけ見えている]
おりゃ。
[配膳口に手を突っ込むと、その鼻をむにっとつまんだ]
(@59) 2013/12/19(Thu) 19時半頃
|
|
―寮・フェネックの部屋―
[抱きしめた動物は最初こそ戸惑いを見せていたが いつしか男の白衣を掴み、そしてシワを強く刻んだ(>>88) 投げられる端末は音を立てて、落ちる。 衝撃に故障してしまうことはないだろうが、この動物が望むのは 誰の声も届けなかった、通信機の。]
―――――。
[言葉が浮かばない。 自らを頭脳明晰だと、客の一人に言ってのけた男の頭は こういった時なにを語るのが“正解”なのか考え続ける。 過去に、似たような経験がないわけじゃない。 それでも毎回、いや、いつだって。 “正解”などありもしないものを、追い求めて。]
(@60) 2013/12/19(Thu) 20時頃
|
|
[“いつか” なんて曖昧な言葉を、どうして選んでしまったのか。 それは不安を煽るだけの言葉でしかないと、わかっているのに。 見えぬ未来を語る、保障も何もない、男の勝手なエゴイズム。 先週、蛇が口にした言葉が雨だれのように落ちる(>>61)]
(――――なんなんだろうな。)
[愛も、幸せも、何もかも。 ただその言葉を落とさなかったのは、これ以上不安にさせるわけにはいかなかったからだ。 子供の駄々のような言葉を、行動を、男は黙って。 抱きしめた手をゆっくりと伸ばし、背を、頭を一度ずつ とん とん と、撫でた。 それは叩いて叱るつもりでもあり、撫でて慰めるつもりでもあり。]
(@61) 2013/12/19(Thu) 20時頃
|
|
――――、いい。
[落ちる、言葉。]
ずるいと思って構わん。 お前がそう思うなら、お前にとってはそういうことだ。 他を嫌うならそれでもいい。 何も間違ってない。
[それはモニターにも映し出され、声は雨だれのように届く。]
俺も一緒だ。
[最後の一言の意味は、この動物にはきっとわからなかっただろうけれど。]
(@62) 2013/12/19(Thu) 20時頃
|
|
幸せにしてもらわんと困る。
[涙は落ち着いてくれただろうか。 男の言葉は“正しかった”だろうか。 男自身にもわからない、わからずとも、それでも揺らぎないのは。]
勿論、お前もだ。
[愛玩動物を幸せにするという、強い意志。 通信機が未読のメッセージを光らせている。 ああ、と再生を押しながら離れた。]
今日は湿度が高い、不調があったらすぐに誰か呼べよ。
[フェネックの部屋を出る際に落としたのは、そんな言葉だった。]
(@63) 2013/12/19(Thu) 20時頃
|
|
この食いしん坊め。
[怒っているわけではないのは、声が笑っていることから伝わるだろう。 毛を逆立てたホレーショーの耳をなだめるように撫でてから、テーブルに配膳を始める]
……よう。
[広間に増えた気配>>104。その姿をモニターで確認すると、配膳口からひらりと手をあげた]
(@64) 2013/12/19(Thu) 20時頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 20時半頃
|
[フェネックの部屋を出て、未読のメッセージを読んでいく。 一つは買われて行く動物の、そして部下からの幾つか。 返事を返しながら向かうのは、また別の動物の部屋。
それが終われば、狼を運ぶ事になるのだろう。 男は短く、息を吐いた。]
(@65) 2013/12/19(Thu) 20時半頃
|
|
[シーシャを待つ間に、配膳の時間が来ていた。
サムから与えられる最後の時間を、 邪魔しないように、 イアンとテッドが食べ終えるまで待つ。
シーシャも、二人と話せる最後の時間になるから、 連絡を入れなおして、先に仕事を済ませることにする。
食事が終わる頃、 レイとイアンの通信機に、ティーからの通信。]
(@66) 2013/12/19(Thu) 20時半頃
|
|
[通信を終えると、 研究エリアからイアンの着替えを持って、イアンの部屋へ。
一世一代の晴れ舞台に着るに相応しい 上等な服を着せ、 もう一度しっかり目隠しをつけ直させると、 受け渡し用の部屋へと、慎重にイアンを連れて行った。]
(@67) 2013/12/19(Thu) 20時半頃
|
|
[同時に、店員にレイをそこへ案内するよう告げ、 先にレイを中で待たせて、 イアンとティーは少し遅れて中に入る。
新婦は遅れて来るものだ。]
(@68) 2013/12/19(Thu) 20時半頃
|
|
[手の中でなめらかに整っていく毛並みが掌に心地よく、落ちついてからも少し撫でていた]
お前、肉好きだもんなぁ。
[毎日食事の準備をしていれば、それぞれの好みも覚える。この中で一番長く居るホレーショーなら尚更だ。 皿を渡して、少し気を抜いていたところに]
んぐっ、
[また噎せた。 あれからずっと約束を守ってくれているホレーショー。 配膳口に寄せられた顔に手を伸ばして、何事か囁いた]
(@69) 2013/12/19(Thu) 20時半頃
|
|
[首を傾げた後、こちらへ寄ってくるテッドの姿。 もうこのやり取りも最後かと、思っていたら同じことを言われた]
……そうだな。
[できるだけ、声は穏やかに聞こえるように。 思いだすのは、客から入った通信の内容]
これからは、飼い主と一緒に美味しいものが食べられる。 ……なんなら一緒に作ってやれ。
いいもんだぞ。自分の作ったものを、「おいしい」って言ってもらえるのも。
[最後の皿を、テッドに手渡す]
毎日きちんと食べてくれて、ありがとうな。
(@70) 2013/12/19(Thu) 21時頃
|
|
[そこは、三坪ほどの空間に 客を待たせるための椅子がひとつあるきりの 狭い部屋だった。
祝福の鐘も、賛美歌もないその部屋で、 愛玩動物は飼い主と出会い、 はじめてにして、唯一の愛を知る。]
(@71) 2013/12/19(Thu) 21時頃
|
|
[その部屋の中は、 トラブル回避のために監視カメラが回っているけれど、 VIPルームのモニターには映らず、 研究ルームで確認出来るのも、緊急時か事後に限られる。
新しいカップルの誕生の瞬間を知るのは、 本人たちと、立ち会う研究所員のみ──。]
(@72) 2013/12/19(Thu) 21時頃
|
|
[立ち上がったレイの前にイアンを立たせ、 ティーはその真後ろに立つ。
規定の位置。 規定の手順。
硝子の球面レンズの奥のアイスブルーは、 イアンの背を飾る羽だけを見ていた。]
はずすよ。
[宣言のあと、 細い指が、かたく結った目隠しの結び目を解く。]
(@73) 2013/12/19(Thu) 21時頃
|
ティソは、イアンの目に、レイが映る瞬間をじっと待つ**
2013/12/19(Thu) 21時頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 21時半頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 21時半頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 21時半頃
|
―寮・シマリスの部屋―
[白衣、手には塗れたジャケット。 幾つかの通信を返して、男はシマリスの部屋へと向かう。]
おい、いるかシマリス。
[ナーバスになっていると受けた報告。 寂しさゆえに、ならば男こそ適任ではない気がするも 買われて行く動物が現れた以上、こうして残されていく動物に不安が募るのは必然。 先のフェネックもしかり、口には出さないが蛇や虎もそうなのだろう。]
部屋には入らん、目隠しはせんでいい。 そのかわり聞いておけ。
[男の声はリスへ届ける為に、少しだけ張ったものとなる。]
(@74) 2013/12/19(Thu) 21時半頃
|
|
今、お前が辛い分。 お前を幸せにしてくれるやつが“絶対に”現れる。
[触れるのは扉。]
見つけてやる、それが俺たちの仕事だ。
[見つけてやる、それに為ることは出来なくとも。]
だから辛い時は泣けばいい、隠す必要はない。 寂しければ、寂しいといえばいい。 我慢しなくていい、がんばらなくてもいい。
[フェネックの青白くなった指先にも、きっと同じ事を落とした。]
(@75) 2013/12/19(Thu) 21時半頃
|
|
[動物たちは一途すぎる、純粋で眩しく、例えひねくれていても臆病でも。 だから癒され、だから愛らしい。 愛玩動物が“人間”にしか縋れないように、ここへ来る人間もまた そういった動物たちに心を奪われ、共に生きる事を決めて、買い取る。 幸せにならなくてはいけない、動物も、人間も。]
無理して「いい子」でいる必要は、ないんだ。
[男に出来る事は飼い主を見定め、愛玩動物が愛されるように動く事だけ。 動物を買ってやることでも、愛玩動物になることでも、ない。]
すこし、休め。
[そう残して、男はシマリスの部屋を後にする。 一方的な、研究所員の男のエゴを押し付けて。]
(@76) 2013/12/19(Thu) 21時半頃
|
|
―研究ルーム―
[男の足音は普段とは違う音で、しかしいつもと変わらぬ歩調で 地下四階の研究ルームにたどり着いた。 椅子を引き、座る。]
――――――。
[煙草を咥え、灰皿の中の無残な死体たちが片付けられていることに気がついた。 優秀な部下からの返事はない。 つまり今、あの小さな部屋の中で“それ”は行われているのだろう。 火をつける為にライターを指で擦る。 オイルはまだまだ溜まっているのに、フリントが火をともしたのは何度音を立ててからか。 深く煙を吸い込み、フィルターを無意識に強く噛んだ。]
(@77) 2013/12/19(Thu) 22時頃
|
|
[カメラの仕込まれていない研究ルームで、男は銀のロケットを手にとった。 指先は酷く優しく、そっと大切なページを壊れぬように開く。 黒縁のガラスに映るものに細まる目は、誰にも向けたことのない色をして。 緩やかに微笑んだ表情は、モニターに映る事はない。 抱き締めるように、指先が銀色を包み込む。 そこで初めて、自分自身の指先が金属より冷えていたのだと知った。 この雨に濡れて冷えたのか、それとも。]
――――――。
[デスクの上に置かれた一通の手紙。 添えられた名前に、眉根を寄せて。 見せたくない、聞かせたくないと言うように。 開いていたロケットを、ゆっくりと閉じた。]
(@78) 2013/12/19(Thu) 22時頃
|
|
[男は狼に、通信を送る。 それは事務的で淡々とした雨垂れ。 「準備が出来たら呼べ」と。]
悪いな、行ってくる。
[目隠しと耳を塞いだ銀色のロケットに触れる唇は、甘い。 いつでもすぐに“運べるように”と、男は研究ルームから寮の方へ歩き出した。 雨に濡れたジャケットを着て、その上にフェネックの手でシワが少し刻まれた白衣を着。 ポケットに、一通の手紙をいれて。]
(@79) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
|
|
[イアンとレイが出会い、 その後どうしたかはまた後で語るとして、 ひとまず、仕事を終えたティーは、 再びシーシャの部屋の前にいた。
テッドをミナーへと受け渡すフーとは、 入れ違いになるだろうか。]
(@80) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
|
|
―寮・狼の部屋―
[男は扉の前で待つ。 愛玩動物とはいえ、同じ仲間に挨拶もあるだろう。 この数週間の生活を群れと認識しているなら、きっと尚更。 急かす事はなく、タイミングは愛玩動物に任せた。 部屋の中に気配が感じ取れるまで、男の背中は扉越し。 冷え切った指先で、襟足を掻き毟った。]
(@81) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
|
|
[シーシャの反応を待つ間、 端末に残っていたメッセージを聞いて、返事を送る。]
(@82) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
|
|
[>>117 配膳口から伸ばされる、テッドの指先。 不器用な握手のようなその手を、わずかな迷いの後に、握り返す]
……、
[別れはこれから何度でも訪れる。そう自分に言い聞かせながら、少しだけ、名残を惜しんで]
(@83) 2013/12/19(Thu) 23時頃
|
|
[二つの通信、それは男などなくとも惹かれあったのであろう二人から。 絶妙なタイミングに、人知れず笑った。]
入るぞ。
[目隠しをしているであろう、確認をとってから部屋の中へ。 そして狼の手をとると、賛美歌のない狭い協会へ“運び”だす。 途中で擦れ違うティーから聞こえた言葉に、滞りなく鶯が購入された事を知る。 小声で擦れ違い様に返し、足を進めた。]
(@84) 2013/12/19(Thu) 23時頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 23時頃
|
[通信機から聞こえる、小さな音。 続いて聞こえた声に、扉を開けた。]
─→シーシャの部屋─
(@85) 2013/12/19(Thu) 23時頃
|
|
……終わったよ。
[イアンの購入手続きのことだと たったこれだけの言葉でわかるかどうか。
言いつけ通り膝を畳んだ正座の姿勢で 待っていたのは、意外だった。
シーシャは他の子より、少しひねくれている。]
──? 何を?
[怒っているかと聞かれれば、 きょとんとした不思議そうな声で聞き返した。]
(@86) 2013/12/19(Thu) 23時頃
|
|
−広間−
[>>119 皿を受け取ったイアンの、ありがとうの言葉。 最初はあんなに人見知りで、自信もなくて、不安そうにしていたのに]
頑張ったな。
[その羽根や声に、誰かを重ね見たこともあったけれど、当然ながら同じではない。イアンはしっかりと、新しい生活に向けて飛び立っていく]
掴めて、よかったな。 おめでとう。
[祝福の言葉を送る]
(@87) 2013/12/19(Thu) 23時頃
|
|
[緊張した手を引きつれ、氷のように冷たい指先が“商品を運ぶ”。 落ちる声に耳を傾け、しかし男はなんの言葉も返さない。 未練を残させてはいけない。 そして、今口を開いては――――ならない。]
――――――。
[直接届けられたその声に、返す反応はなく。 沈黙のまま、狭い教会へとたどり着く。]
(@88) 2013/12/19(Thu) 23時半頃
|
|
―狭い教会―
[愛玩動物に何か特別な衣装を用意する事はない。 それも、ここへ運ぶ研究所員其々に違うのだろう。 男にとっては結婚式ではないのだ、動物と言う商品を売りに出すだけ。 飾り気のない教会、そこに居たのはどんな表情であったろうか。 数日前にこの狼を迎えたいと言って、赤面して逃げ帰った表情を思い出す。 代わりに男が浮かべるのは無表情だ。]
待たせたな。 説明したとおり、目隠しを外して目を合わせろ。
[狼を一人立たせ、男は半歩下がる。 目隠しには指一本触れることなく、行く末を見つめる。]
(@89) 2013/12/19(Thu) 23時半頃
|
|
─鴬の巣立ち─
[目隠しに触れた指を、イアンの手が留める>>149。 頷いて、一歩前に出るイアンとは逆に、一歩下がった。
緊張が如実に伝わるレイの声>>154が、 鴬の名を呼ぶ瞬間、 甘やかにほぐれたのを、彼自身気づいているのだろうか。
その瞬間、ティーは直感した。 この出会いは、イアンにとって幸いである──と。**]
(@90) 2013/12/19(Thu) 23時半頃
|
|
−研究ルーム−
[動物たちの食事の片付けを終えて、研究ルームにひとり。
雨音も届かない。ただ計器の駆動音が響くだけ。 教会の様子はここのモニターではわからない。 どこを見るでもなく、視線を漂わす]
……?
[不意に届いた通信。一方的に喋ってぷつりと切れた。 両の目に浮かぶは惑い。逡巡の果て、思い立って歩き出す]
(@91) 2013/12/19(Thu) 23時半頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 23時半頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 00時頃
|
[たどり着くのは、引き渡しの部屋の前。 中に人の気配がする。もうその時は始まっているのだろう]
……、
[まだ迷いはある。けれど]
テッド……、
[これは、研究者としての自分の、けじめでもあるから。 じっと、その場で時を待つ]
(@92) 2013/12/20(Fri) 00時頃
|
|
[送ったメッセージに気づいたのだろう。
しわがれた声の短い礼を聞き、 複雑な心中に、ティーの眉が一瞬震えた。]
(@93) 2013/12/20(Fri) 00時頃
|
|
[また、時をおかず送られてきた たった四文字分の音声に、ほ、と吐息が漏れた。]
(@94) 2013/12/20(Fri) 00時頃
|
フランクは、通信で届く動物の声に、救われた気がして。
2013/12/20(Fri) 00時頃
|
[視線は、合わされた。 男はそれをガラス板に反射させると、踵を返す。 二人の世界を壊さぬように、扉はゆっくりと開かれた。
――――音など、立てない。]
(@95) 2013/12/20(Fri) 00時頃
|
|
─鴬の結婚式─
[語らない椅子と、目を伏せた研究所員と、 目立たぬように設置された監視カメラが証人の “幸せな結婚式”は、つつがなく執り行われた。]
あー……ん゛ん゛ッ。
[多分、存在を忘れられているティーは、 このままだと終わらなそうな抱擁に咳払いで割り込んだ。 部屋はひとつしかない上に、今日は予約がもう一件。]
お取り込み中もうしわけないんだけどぉ、 早速、イアンを連れて退室お願いね。
[金は、部屋へ通す前に店員がレイから受け取っている。 あとは連れ帰るなり、店へ戻るなり。 もう、イアンを人間から隔離する必要もなくなったから、 レイの好きにしていいよ、と伝えて二人を送り出した。]
(@96) 2013/12/20(Fri) 00時頃
|
|
[気づかれる事のないよう、若しくは気付かれても追いかけられぬよう。 男は素早く扉の向こうに身を滑り込ませた。]
――――は、は。
酷く、疲れた顔をして。 息を吐き出し、浮かべたのは自嘲。 大声で笑い出してもよかった、やりは、しないが。 吐き出したのは小さな声だけであった。]
……っ!
[自分が呼びつけておきながら、そこに部下の姿があって。 男は一瞬、しまったという表情をするハメになる。 ゆるやかに、表情を戻し。]
見送り、よろしく。 虎に呼ばれたんで、仕事してくる。
[装えただろうか、“上司”の顔は。]
(@97) 2013/12/20(Fri) 00時頃
|
|
……っ、
[音もなく扉が開いて、中から上司が現れる。 終わったんだ。そう知れて、中に視線を投げようとして]
……おっさん?
[小さな、声。見たこともないような表情。 目が合うと、広がる困惑]
あの、
[問いかける前にその顔は元に戻ってしまって、続ける言葉をなくしてしまう]
……わかった。
[頷いて、その後を引き継ぐ。 けれど一瞬見えてしまった表情は、心に刺さって離れなかった]
(@98) 2013/12/20(Fri) 00時半頃
|
|
[>>181>>182うわぁ。
目の前でかわされるくちづけを 思わず凝視してしまってから、慌てて目を逸らす。]
……うん、 ティーだよ。 はじめまして、イアン。
[その後、近付いて来たイアンに、 眼鏡の奥のアイスブルーをにっこりと細め、 初めて目を合わせて微笑んだ。]
どういたしまして。 お幸せに、ね。
[こんな言葉は間違っているのかもしれない。 けれど、目の前の二人には、 これほど最適な言葉はない気がした。]
(@99) 2013/12/20(Fri) 00時半頃
|
|
[部下の困惑が見える。 それでも問いかけられなかったことは、本当に有り難かった。 今問われれば、どんな事を口走るか、わからない。]
――――――。
[壁でも殴れたら、晴れやかになるだろうか。 男自身の身体に痛みでも与えれば、忘れるだろうか。
赦されない事を、二度も繰り返し。
首から銀を下げる権利も、資格も、何もかも、今の男にはなく。 引き千切る為に伸びた指先が、金属(おもい)を断ち切れる事もなく。 激情を昇らせるほどの若さもなく、次第に訪れる冷静な雨音。 触れて、咥えていない煙草のフィルターを噛み潰して。 濡れて冷たくなったスーツと、何もしみこんでいない白衣を翻し歩き出す。]
(@100) 2013/12/20(Fri) 00時半頃
|
|
─シーシャの部屋>>187─
──あぁ。 幼稚なんて言葉、よく知ってるねー。
[シーシャの答えに、にこーっと目を細め]
いいよ、うそ、ついてでも、 ひとりでいたくなかったんでしょ?
おかしいなぁ、 ペットは基本的には、素直な性格のはずなのにねぇ。
[どうしてこんな天邪鬼になったんだろう、と からかうように言って、続きの棒読みを聞く。]
(@101) 2013/12/20(Fri) 00時半頃
|
|
―寮・虎の部屋―
おい、虎。 大丈夫か?
[そこへ着く頃には、既にいつものように心は凪いでいた。 長く生きればそれだけ、そんなふうに自分を押し殺す事を身につける。 大丈夫かと問うのは、通信に乗せられた声があまりにも泣きそうな音であったためだ。 扉をノックし、声があるようならばゆっくりと足を進める。]
(@102) 2013/12/20(Fri) 00時半頃
|
|
……うん。
[最後にやっと聞けた、 簡潔な要求に ティーも短く頷いて、毛布に近付いた。]
さわるよ。
[言葉にしてから、シーシャの髪に触れる。 さらりと髪を撫でて、 頭のかたちをなぞるように、 首に手を滑らせた。
しゃがみこむように肩の高さを合わせ、 ゆっくりと身体を寄せる。
ひんやりとした肌が、心地好くて、 労るように頬ずりをした。]
(@103) 2013/12/20(Fri) 01時頃
|
|
[一度飲み込んだ言葉。けれど、表情を繕っても張り詰めた気配は伝わってくる。 問いを飲み込むべきじゃなかった。そう思って、口を開くのに]
……、
[頷くしか、なかった。何故、をたくさん抱えたまま。 垣間見えたそれは、見過ごしていいものだったのか。いつか触れることはできるのか。
わからないまま、足音の遠ざかるのを聞いていた]
(@104) 2013/12/20(Fri) 01時頃
|
|
[返るのは小さな声、猛獣たらん弱い音。 部屋の真ん中に座る身体は、割と長身である男より大きく。 それなのにどこか、縮んで見えた。]
悪いな、朝濡れてそのままだ。
[もう滴り落ちる雫はないが、匂いは消えず。 雨垂れが叩くリズムはこの部屋に聞こえるだろうか。 ざあざあとではなく、はたりはたりと。 男の耳には、そんな音が聞こえている。]
雪になるかも知れん。 うちのオーナーが言ってた。
[ゆっくりと傍により、虎の横へと座った。]
(@105) 2013/12/20(Fri) 01時頃
|
|
[残された子たちの心が 見えない棘で傷付けられて 血を流している。
近く、 感じるだけで、こんなに痛いのに。
傷つけているのは 紛れも無い自分たちだなんて。]
───〜…。
[シーシャの冷たい身体を しっかりと抱きしめてやりながら、 ティーは微かに、 震える吐息を肺の外へと追い出した。]
(@106) 2013/12/20(Fri) 01時頃
|
|
[カメラに映っているのはシーシャの顔と ティーの背中だけだから、 客からは、ティーがどんな顔をしているか 見ることは出来ない。
シーシャの赤い瞳は 目隠しの下。
だから今、かたく目を瞑ったティーの眉が 泣きそうに寄っていることを 知っているのも、ティー本人だけ。]
(@107) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
[シーシャがいいと言うまで、 ティーはシーシャの髪を撫でていただろう。
いたずらに鱗に触れないよう気を払いながら 子供をあやすリズムで ティーの手はシーシャの背を叩き続けた。]
(@108) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
[──よだれ、つけないでよ。
とは、言える空気じゃなかったので、 何も言わずに、したいようにさせている。]
(@109) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
[近付く体を拒否する事はなく、寄せられる身を抱き締めることも普段ならしない。 ただ今は、虎が寂しそうに見えたから。 ――――いや、そんな建前で温まりたかったのかも知れない。]
雪はな、
[空気中の塵や水分が集結し。 などと口を開くのを辞めた。]
花弁みたいな、羽根みたいな。 涙みたいなもんだ。
[全く違う三つに、虎は困惑するだろうか。 腕を伸ばし、頭を撫でてやった。 揺れる金属に、触れぬようにする仕草。 ああ、と男は頷いた。]
(@110) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
なれるよ
……きっと。
[質問の撤回を聞いても、 ティーは答えた。]
(@111) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
二人を買ったひとたちは どちらもやさしいひとだったから。
オレは、そう信じる。
[二人共、 たった数時間話しただけの、 来訪者。
それでも、 幸せな未来(ゆめ)は いつか壊れるもの(ゆめ)で終わらないと、 信じたくて]
だから、シーシャも、信じて───。
[幼稚な願いと笑われようと ティーはそう言わずにはいられなかった。]
(@112) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
[壁に凭れて、ずるずると座り込む。どうするのが正解だったんだろう。答えは見えない]
……正解なんて、ないか。
[自分が今ここにいることさえ、正しいのかわからないのに。
遠く雨垂れの音が聞こえる気がして、そっと懐かしい歌を口の中で口ずさむ]
(@113) 2013/12/20(Fri) 01時半頃
|
|
難しかったか。
[どれも教えるには中傷的すぎた。 やはり小難しく雪の成り立ちでも話した方がよかったか。 そう思いながらも、虎はこのままでいいと、どこかそんな風に感じていた。]
“寂しい”ってのも、大事なことだ。 嬉しい、楽しい、そういうのを感じる為に さみしいのも、感じなくちゃなんねぇんだ。
[押し付けられる顔、それでも戸惑う色が見える。 痛むのは銀の下に刻まれた爪痕。 そのほうへ、虎の顔を引き寄せた。 ほんの少し、強く。]
(@114) 2013/12/20(Fri) 02時頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 02時頃
|
[冷たい身体へ体温を分け与えるような 冷たい肌に癒やされるような 二つの体温が静かにまじわる抱擁の最後に、 ティーはシーシャのこめかみに そっとくちづけを落とした。
素直になれない、なり方を知らない子には 言葉よりも、触れる肌のあたたかさで、 気持ちを伝えようと。]
(@115) 2013/12/20(Fri) 02時頃
|
|
[そばにいるよ。 (たとえ新しい主人に買われるまでの間でも。)
こわくないよ。 (きっときっと、愛するのと同じだけ愛されるから。)
だから安心してと 願う気持ちは伝わっただろうか。
それからいくらかの時間を経て、 ティーはシーシャの部屋を後にした。]
(@116) 2013/12/20(Fri) 02時頃
|
|
[つよがりの蛇の仔は、 きっと、不安を心に抱いていても、 なんでもないと笑うのだろう。
だから、部屋を出ても、 まだすこし心配そうに、ティーは扉を振り返った。]
…────、
[それから、端末に目を落とし、 軽く画面に触れて、唇を寄せる。]
(@117) 2013/12/20(Fri) 02時頃
|
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Raindrops on roses and whiskers on kittens...
[吐息のような小さな音。 気分の晴れない時に歌うのだと、教えられた歌。
昔はことあるごとに歌ったものだけれど、気づけば最後に歌った日を思い出せない。 それだけ必死だったのだけど、それでもこうして遠ざかってしまうものかと、これから『思い出』になる全てを想う]
(@118) 2013/12/20(Fri) 02時頃
|
|
─シーシャの部屋で─
……うん、
……うん。
[やっと聞かせてくれた愚痴を、 最初はただ、頷いて聞いた。]
…………。
[──ああ。
シーシャの零したひとことが、 深く、ティーの心を抉る。]
(@119) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
|
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[いのちの長さが、違うのだ。
主人より先に、往かぬようにと、 遺伝子に加えられた操作が、 かれらから、有限を、奪う。
遺されるものの想いなど、 考えたことも、なくて。
震える吐息を隠し、 ただ、気付かれないようにと、その背を撫でた。]
……ん、
[首筋に触れる唇は冷たくて、 すこしだけ、ティーを落ち着かせてくれた。]
(@120) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
|
|
─通路─
[掛けた声への返事のかわりに、 寒さに震える吐息がひとひら。]
……チアキ?
[心配そうに、チアキの部屋へ足を運び、 扉をノックした。]
(@121) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
|
|
[神聖な場所から離れた姿は、いま虎の部屋にある。
繰り返した過ちは、時を遡らせるには充分すぎた。 数日前のバーでの会話。 数週間前に人知れず吐き出した、安堵の息。 揺れる銀を留める鎖が外れやすくなった、二年前の出来事。 虎や狼の愛玩動物をプロジェクト発案した頃。 研究チームのリーダーに昇格した時。 ただがむしゃらに仕事だけに費やした日々。
上塗りされてしまう愛。 目隠しが外される瞬間。 交わした言葉。 渡すつもりだった、銀色のロケット。
初めて出会った、あの日。]
(@122) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
|
|
[男は虎を抱きしめて、ただ一度だけ自嘲の息を吐く。
銀色(こんなもの)を首から下げていることも。 繰り返した過ちも。 焼け焦げた傷口も。
何もかも、言葉になど出来はしない。 何もかも、誰にも知られてはならない。 引き裂かれた古傷が痛むかわりに、虎を強く抱きしめた。]
(@123) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
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|
[扉の向こうから、 ちいさな掠れた声が聞こえた。]
チアキ、さむいの?
[扉に顔を近づけて、 少し声をおおきくして、尋ねる。]
(@124) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
|
|
辛くても、寂しくても、抱えとかなきゃいけねぇんだ。
[それは虎に言い聞かせるようで。 男自身に、命令していく言葉の鎖。 忘れるな、そして口には出すなと。]
泣きたい時は、泣け。
[男はもう素直に泣くほど純粋でなく、歳もとった。 だから代わりに泣いてくれれば、この痛みも少しはおさまるかも知れない。]
悪かったな。
[誰に謝っているのか、なにに、謝っているのか。]
(@125) 2013/12/20(Fri) 02時半頃
|
|
─シーシャの部屋─
[囁きを返しながら、息苦しさに、喘ぐ。
(なんてひどいことを、言っているんだろう──)
(オレは──)
(なんにも、わかってない──)
なだめるつもりで訪れた部屋で、 見えない棘は、ティーの心にも深い傷を残す──。]
(@126) 2013/12/20(Fri) 03時頃
|
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─チアキの部屋─
うん。 ……入るよ。
[迷子の合図に、扉を開く。
部屋の中では、小さなからだが毛布にくるまっていた。]
チアキ、どうしたの? お風呂で、水でも浴びて来た?
[あまり足音を立てないように傍へいき 体温を確かめようと、額に手を伸ばす。]
(@127) 2013/12/20(Fri) 03時頃
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|
[ぽつと落とす声は、雨だれのように落ちる。 遡った時間を流水のように地に落とし。 やがて雪に変わったとしても。
地面を濡らす事に *かわりはない*]
(@128) 2013/12/20(Fri) 03時頃
|
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>>234
水がすき?
[川や海。 どちらも流れのあるところ。
生まれた時から止まり続ける運命から、 逃げ出したいのだろうか──。
そんなことを思った。
甘える唇は、ティーの首筋に淡い痕を残し 熱いはずのそこが、なぜだか冷たく凍りついた気がした。]
(@129) 2013/12/20(Fri) 03時頃
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|
>>237
ッ、 チアキ、 どうしてこんな────…
[濡れたままの髪。 よく見れば、毛布から出ている部分も 水気を拭いきれていないのがわかる。
シーシャでさえ、あれほど不安がっていた。 小動物の気質のチアキは、 どれほど心細い思いをしたのだろうか。
手のひらに押し付けられる額を何度も撫でて、 スーツが濡れるのも構わず、 チアキの身体を強く抱きしめた。]
(@130) 2013/12/20(Fri) 03時頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 03時頃
|
[置いていかれるかもしれない不安。 よき買い手に巡りあってさえ、付き纏う恐怖から 救ってやれる手立てが見つからなくて──。
シーシャの部屋でつきつけられた問いへの 納得のゆく回答も見つからないまま、 チアキに掛けてやれる言葉を、 今のティーは持っていなかった。]
いいから──、
[だから、言葉の代わりに、 抱きしめる腕に力を込めて、 押し返す力さえ、まとめて抱き寄せて、 濡れた髪を撫でながら、 チアキの額を自分の肩口に押し付けた。]
(@131) 2013/12/20(Fri) 03時半頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 03時半頃
|
チアキ、
チアキ
…──チアキ。
[自分を否定して謝るチアキの耳許に、 しー、と、静かな吐息を伝え、 嗚咽を漏らす唇に、指先で触れた。]
(@132) 2013/12/20(Fri) 03時半頃
|
ティソは、チアキの耳許で繰り返す言葉が、自分のエゴでしかないと、知っていた──。**
2013/12/20(Fri) 03時半頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 04時頃
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 09時頃
|
[銀の蔓が、ずれて ふちなしの、硝子レンズの眼鏡が音もなく毛布の上に落ちた。]
(@133) 2013/12/20(Fri) 09時頃
|
|
[ぱちぱちと、二度瞬いて 歪みない視界に、世界を映す。]
…──ぁ、
[色のない硝子で堰き止めていた現実が 音を立てて流れ込む。]
(@134) 2013/12/20(Fri) 09時頃
|
|
[名前を呼ばれ、長年使われ続けた偽名がホンモノなのかニセモノなのか。 その境界線が薄まっているように、思う。 思ってから、“フー”で居なければと意識を向けた。 実在するという意味と、誰、という意味とを含む“Foo/Who”に。 雨垂れに重なりすぎた過去たちは、音と涙に流され行く。]
たくさん泣け、そのぶんきっと幸せになる。 お前も、幸せにならなきゃいけないんだからな。
[回される手に力が籠れば、しっかりと抱き締めてやった。 何度も背を擦り、何度も柔らかく叩き、子供をあやすように。 胸元が濡れるほど、その手つきはいつもとは違い優しくなった。]
(@135) 2013/12/20(Fri) 09時頃
|
|
[何度も背を撫で、息もだいぶ落ち着いてきたらしい虎の喉のなる音を聞く。 それしか知らない、そうするために作られた命だ。 行きつく先は当たり前だというのに、どこかすこし微笑ましささえ覚えた。]
我慢しなくていいぞ。
[ティーの時とは逆の言葉を告げ、男の手は虎の背中をゆっくりと撫でる。 尻に行き着けば尻尾の付け根をなぞり、緩く握り。]
可愛い声、聞かせてくれるか?
[握ったままするすると尻尾を滑らせて 先端を冷たい掌で *包み込んだ*]
(@136) 2013/12/20(Fri) 09時頃
|
|
[鳴いている。
おとなの身体に、 成長しきらないおさない精神を抱いて、 こんなに健気なのに、 まだ、自分を否定して。
いのちは、そこにあるだけで 神秘的で美しいものなのに────歪めているのは。]
(@137) 2013/12/20(Fri) 09時頃
|
|
─シーシャの部屋─
[流れて、消えてゆきたい、と。 なんでもないことのように言うシーシャに、 また、心臓を掴まれた心地。
喉元に、温度。 噛み殺すような衝動は、備わっていないけれど、 カメラにそんな姿が映れば危険と判断されかねないから]
…──、 ぁ、シー、シャ
[あまい、声をあげて ただ戯れているだけだと、示す。
冷たい唇。 熱い舌。
温度差に、血が流れ出している錯覚を覚えた。]
(@138) 2013/12/20(Fri) 09時半頃
|
|
[なんにも悪くないのに、 どのこも、このこも、自分が悪いかのように言う。
いい子たれと、 正しさを押し付けられた結果か。]
…………ん。
[ひとりになりたくないはずなのに、 自分から距離をとって、離れていく。
そんなところまで、“いい子”。]
(@139) 2013/12/20(Fri) 09時半頃
|
|
[立ち上がり、シーシャの部屋を出る。
噛まれた喉に指先で触れてみたけれど、 血が流れていると思ったのは、やっぱり錯覚だった。**]
(@140) 2013/12/20(Fri) 09時半頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 09時半頃
|
[扉が開く音に、歌が途切れる。仲睦まじく寄り添い歩く2人。 ゆっくりと立ち上がり、白衣の裾を払って。 誰、と零す狼の子に目を細め、口許はゆっくり弧を描く]
この度は、ご成約おめでとうございます。
[かける声は、2人へ]
上司は急な呼び出しが入りまして、私が代わりの見送りに。 ……レシピ、届きました?
[声は穏やかに。 そして狼の子に視線を向けて、小さく頷いた]
(@141) 2013/12/20(Fri) 10時半頃
|
|
っはは、うるせぇ。
[似合わない、と言われて表情を緩める。 買われた後の動物を、買い手を待つ動物を、それぞれ見たことは数あれども。まだ研究所員としての経験は浅く、その如実な変化を間近で見届けたのは多くない。
瞳を暫く見つめた後、零すのは小さな吐息]
(@142) 2013/12/20(Fri) 10時半頃
|
|
ああ、お前に渡してたのか。
[広げられたレシピを覗きこむ。 上司に託した、ロールキャベツのレシピ。
そしてそこに書き添えられた文字に、目を見開く]
……っ、の、おっさん
[浮足立って、上司の立ち去って久しい廊下の向こうを振り返る。垣間見てしまったあの表情を、思い出して。 息を鎮めて、再びテッドを振り返る]
……まぁ、そういうことだ。 それは、お前の御主人からのプレゼントで、 俺達からの、餞別だ。
[それもきっと、主とともに食事を重ねるうちに、 寮での懐かしい味から、主と食べる気に入りの料理へ、 意味を変えていくのだろう。 きっとそうなっていくし、そうであるべきだから]
(@143) 2013/12/20(Fri) 11時頃
|
|
[動揺して零した言葉で、テッドにも、ミナー氏にも、何か察されてしまったらしい。 少し頭を抱える。もう余計なことは何も言うまい]
ん。頑張れ。
[主人とひそやかに言葉を交わし、尾を揺らす様子に目を細めて。 他の動物を気にする様子には、頭を撫でようと手を伸ばして、やめた]
そっちは気にすんな。 そのために俺達がいるんだし、 お前はただ、御主人と幸せになることだけ考えてりゃいい。 それがゆくゆくは、他のやつらや、俺達の励みにもなる。
[最後まで、他の仲間たちと名残りを惜しんでいたテッド。 気にするなといっても無理かもしれないが、引き摺らずに済むよう、力強く言い切って]
(@144) 2013/12/20(Fri) 11時半頃
|
|
[爆発したミナー氏を、生温い笑みで眺める。ついでにテッドまで爆発している。 なんというか、こう、テッドは間違いなく楽しい生活ができそうだ]
……ごちそうさまです。
[生温い笑みのまま。うんうん、と頷いた]
それでは私は、ここで。 ……お幸せに。
[同僚が鶯とその主に同じ言葉をかけたとは知らず、けれどこの言葉が一番似つかわしく思えた。 VIPルームへと向かう両名を、その姿が見えなくなるまでその場で見送ろうと]
(@145) 2013/12/20(Fri) 11時半頃
|
|
―研究ルーム―
[見送りを終え、戻った研究ルームで息をつく。 端末に届いたメッセージ。その内容を見て、モニターに目をやった。 確認した先、チアキの部屋にはすでに同僚が居て、そのことに安堵の息をつき]
……、
[少し考えて、研究ルームを出る]
(@146) 2013/12/20(Fri) 11時半頃
|
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―寮・ヤニクの部屋―
[途中、調理室に寄って、鍋に火を入れて料理を温めなおした。 トレイに深皿ひとつ乗せて、向かうのはヤニクの部屋]
ヤニク、起きてるか? 中入るから、目隠しつけてくれ。
[返事はあるだろうか。まだ湯気のたつ皿を抱えたまま反応を待つ]
(@147) 2013/12/20(Fri) 12時頃
|
|
ん、
[返事を受けて、部屋の中へ。 目隠しをしていても、甘い香りが届くだろう]
チアキの方には、ティーさんが行ってる。 ……お前、飯食ってないだろ。給食係にはバレてんぞ。
[隣に座って、トレイを膝に乗せる。 皿の中身は、林檎をシナモンで甘く煮た温かいデザート。 フォークで切り分けて、ヤニクの口許へ持っていく]
とりあえず、食え。
(@148) 2013/12/20(Fri) 12時頃
|
|
ん。
[おいしい、の声に、目を細める。もうひとつフォークにさしてまた差し出す]
ひもじいのと寒いのは、考えを悪い方にばっかり持っていくからな。 こういう時こそ温かくて美味いもんで、腹をいっぱいにするもんだ。
[チアキとのことを、まだこちらからは尋ねはしない。 親が子にするように、一口一口手ずから食べさせて]
(@149) 2013/12/20(Fri) 12時半頃
|
|
[少し笑った顔を見て、自分も同じように笑う。 やがて皿は空になり、トレイごと近くのテーブルに置く]
よし、ちゃんと全部食べたな。
[指先でヤニクの口許ぬぐって、ついでにほっぺたをふにっと押した。 どう話し始めるか、少し迷った後、口を開く]
……前にさ、俺、チアキに言われたことがあるんだ。 ちゃんとごめんなさいしたら、許してもらえるんだよ、って。だから大丈夫だ、って。
[大の大人2人が、小さなシマリスに諭されて仲直り。 なかなかない経験だった]
お前、最近あんまり元気ないよな。 それは、お前、チアキのことだけか?
[単に不安や寂しさで括るのは簡単だけれど。 ヤニクの言葉で聞こうと、その手の甲に手を重ねる]
(@150) 2013/12/20(Fri) 13時頃
|
|
[ムクレた顔や、手を舐める舌のくすぐったさに、くすくすと笑み零して。 けれど尋ねた言葉に、揺れていた尾がはたりと落ちた。 あまり話したくないことかもしれないけれど、 ここで引いたら、このまま抱え込んでしまう気がした]
ん。チアキは優しい。
[否定はせず、言葉も足さず、そのままヤニクの言葉を受け止める。元気だ、という言葉にも、否定はせずに。 ただ手を重ね、その体温を感じながら言葉を待ち続ける]
皆を、嫌いに。
[予想していなかった言葉。だがそれすら否定をせず]
(@151) 2013/12/20(Fri) 13時半頃
|
|
[ヤニクが客と話をしていなかったのは想定外で、ただモニターを眺めて早いうちに目星をつけてしまった客も多そうなことを想えば有り得る話であった。
いらない子。いちゃいけない子。その言葉が胸に落ちる]
困らせて、傷つけたら、いらない子なのか?
[重ねていた手を肩に回して、沈みそうなその体を抱き寄せる]
誰かと一緒にいたら、傷つけたり、困らせてしまうことだってある。俺だっていっぱい傷つけたし、困らせてきた。 ……俺は、いらない子か?
[声は静かに、穏やかに。だたそっと寄り添うように]
(@152) 2013/12/20(Fri) 14時頃
|
|
「愛玩動物」だから?
[問いの答えに、一瞬平静さを失う。 その言葉が、ある記憶の場面と重なる]
そりゃ買われるために作られたし、目を見ればそいつを愛してしまう。 そんな、人間のエゴで手を加えられている。けど。
でも、ここは、違わねぇだろ。
[触れる、ヤニクの左胸。声が、震える]
ちゃんと、鼓動を刻んでる。生きてる。
(@153) 2013/12/20(Fri) 14時半頃
|
|
メシ食えば美味いし仲間といると楽しい、 大事なもんダメにされたら腹も立つし、 別れは寂しいし嫉妬もする。 誰かを傷つけたら辛い、困らせたら悲しい。
一緒だよ。 生きてんだよ、お前も。 その心が、「愛玩動物だから」でないがしろにされるなんて、あんまりだろ。
そんなの、あんまりだ。
[言うだけ言って、抱き寄せた。 揺れる心のままに、きつく、きつく]
(@154) 2013/12/20(Fri) 14時半頃
|
|
素直なお前のことを“愛して”もらいたいだろ?
[だから我慢などする必要はないと、尻尾に与える刺激に強弱をつける。 まるで中心の熱を昂らせる行為のように、尻尾の先を緩く擦り。 いつもとは違う慈しみを冷えた手に、その手も徐々に温かく変わっていく。 未読のメッセージを再生させれば、届くのは不安がっている動物たちの声。 その中のひとつに、自嘲が漏れて。]
違いねぇな……――――俺は嘘吐きだ。
[その言葉を隠すように、虎の脚の間に手を伸ばした。 握り締められる服にシワがまた刻まれる。 片手は衣服の上から中心を、もう片方は尾から離れ背に渡り、後頭部をくしゃりと撫でる。 普段とは違う行動で。]
ああ、もっと聞かせろ――――。
[紡ぎかけた名前は、男の中に雨垂れ。]
(@155) 2013/12/20(Fri) 14時半頃
|
|
『We wish you every happiness.』
[貴方が幸せでありますように。 幾重の嘘と矛盾の連なるその気障な羅列。
買われて行く狼に幸あらんことを。 共に歩むを決めた飼い主に祝福を。 動物にも、人間にも、幸せを。
それは、嘘のない偽り。]
(@156) 2013/12/20(Fri) 15時頃
|
|
[背に触れた手。躊躇いがちに撫でるその温もりが、荒れた心を包んでいく。問いかける声に、ヤニクの体を抱きしめたまま]
……ん。そうだな。
[自分の想いで揺れてしまう。もっと落ちついて、ヤニクの心を受け止められたらいいのに。結局自分が心配されている]
俺、ダメなやつだな。お前が悲しいなら受け止めたい、そう思って来たのにさ。結局慰められちまって。
[抱きしめたまま、自嘲気味に小さく笑う]
悲しいこと、今までにいっぱいあった。 でもだからこそ、お前たちに幸せになってほしい、って思ってる。まだ俺、失敗も多いけどさ……。
[顔をゆっくりあげて、腕を体に回したままヤニクの顔を見つめる。目隠し越し、目を見ることはできないけど]
いらない子じゃない。ヤニクは、俺が幸せを願ってやまない、とても、とても大切な子だ。
[吐息のかかる近い距離、視線を揺らさずに告げる]
(@157) 2013/12/20(Fri) 15時頃
|
|
[幸せを願う言葉。皆や、他の人間までも。でも、]
それじゃあ、お前の幸せは?
[目の前にある笑みはまだ無理をしているように見えて、 自分の言葉の届かなさに目を伏せる]
お前は、相手のことばっかりだな。
[ずっとここにいる。ヤニクの心は、自分が必要とされない未来のイメージに固着されてしまっている。
口をついて出そうになる言葉、けれどそれは、今、口に出せば、ヤニクを不幸にしかしない]
(@158) 2013/12/20(Fri) 16時頃
|
|
よかったら、教えろ。
[下肢の服を寛げ取り出すのは雄々しいもの。 反応を見せていれば頭を撫でるように、筋やシワを指先が滑る。 陰嚢を柔らかく揉みしだけば、表情を見るように顔を覗きこんだ。]
どうだ?
[この虎が誰かに買われるため、新たなデータとなるように重ねていく行為。 けれどモニターを覗く狼にしていたのとは違う手つきと、声。 整えた黒髪も、滅多に着ないスーツも、新しい白衣も。]
(@159) 2013/12/20(Fri) 16時頃
|
|
[髪を撫でる手に身を任せて、額と額を合わせる]
お前に俺が必要な時は、呼べよ。傍にいるから。
[かろうじて言えたのは、それだけ**]
(@160) 2013/12/20(Fri) 16時頃
|
|
[動物の目に敷かれた目隠しが、憎い。 魔法のような“一目惚れ”が、憎い。 その愛はシステムであってプロセスではないのに。 そう、作っているのは自分達であるというのに。 指先が虎の目隠しに触れ。]
――――――。
[外れてしまわぬように、締め直す。 黒縁のガラス板もまた、誰にも外されぬ、目隠し。 一度だけ見上げたマジックミラーに映るのは、男の表情。 それは、酷く――――]
(@161) 2013/12/20(Fri) 17時頃
|
|
[此方側からは見えず、向こうからは見える現実と。 此方からしか見えず、向こうからは見えない感情と。 永遠の合わせ鏡の中に映る男の姿は、確かに存在しているはずなのに。]
Someone is crying. And “who” is that?
[その呟きを最後に、男は感情を切り捨てた。]
(@162) 2013/12/20(Fri) 18時頃
|
|
[濡れたからだを抱きしめるティーの耳に ほとんど同じ内容の、二人からの通信が入る。
一途に人間を愛するために作られたいのちを これほど怯えさせる言葉とは。 そんな言葉を用いた相手へ、苛立ちを覚える。]
誰に───
[なにを言われたの?
問いを口にし切る前に、 チアキの悲しげな疑問の声に、意識をさらわれる。]
……変わりたいと、望むひとがいるから。
[さみしい、かなしい、こころぼそい。 だれかにそばにいてほしい。
その感情を、ティーは誰より知っている。]
(@163) 2013/12/20(Fri) 19時頃
|
|
[黒縁のガラス板が目隠しなら、 ノンフレームの球面レンズは堤防だったから。
おさないころに傷ついて、 修復するすべを覚えるより先に 逃げることを覚えてしまった脆い内面を 現実という棘から守り、同時に、 わがままで身勝手で、虚(から)っぽゆえに貪欲な 子供の自分が表出しないよう、 閉じ込めておくための囲いでもあったから。]
…────、
[今、それはティーの視界から落ち、 やわらかな毛布の上に転がっている。]
──、
[社会的でものわかりのいい、 理想の自分(たてまえ)が保てない。]
(@164) 2013/12/20(Fri) 19時頃
|
|
[目許に直接触れる濡れた体温。
常より近い距離から囁かれた掠れ声に 囁き返したのは、 罪悪感と自嘲の入り混じった苦い吐露。
喘ぐような吐息とともに吐き出された言葉(もの)は、 寄る辺を求める仔栗鼠の胸に、どう届こうか。]
(@165) 2013/12/20(Fri) 19時頃
|
|
ん、今のがいいのな。
[止まない雨はないと、虎に囁いたように。 男の雨は止む、止んだと言い聞かせて殺される感情。 優しさと熱を帯びかけていた指先は切り替えられ、事務的に動き始める。
締め直した時に聞こえた、落胆の吐息にも気付いていながら。 だからこそ、これ以上優しくしてはいけないと。 男は買う立場でも、買われる立場でもない。]
いい声だ、もっと啼けるか? 尻尾が揺れてる。
[耳元に唇を寄せて囁くのは低く。 指先は熱から離れ、揺れる尻尾を柔らかく掴んだ。 招くのは男の咥内。 獣の毛に覆われたその尻尾を口に含み、唾液で濡らしていく。]
(@166) 2013/12/20(Fri) 19時頃
|
|
[向かい合い、抱き合う形で虎の尻尾に愛撫を施す。 舌の上が毛だらけになろうが、眉ひとつ寄せることのないまま まるで今反応を見せる雄に舌を這わせているように彷彿させて。 甘噛み、ベタベタに唾液で汚し。]
――――ンン。
[ぢゅ、と溢す唾液を啜る音。 けれど尻尾にばかりで、浮いた腰にも虎の雄々しさにも指は触れない。]
(@167) 2013/12/20(Fri) 19時半頃
|
|
[手は、チアキの額に 濡れて張り付く髪をどかしてやるように動き、 懺悔のあとの、すこし軽くなった心地でふたたび唇を開く。]
──もちろん、 チアキがいてくれたら、嬉しいに決まってる。
[チアキには見えない薄氷を細めて笑う顔は いつもの、包み込むようにやわらかなそれに近かった。]
(@168) 2013/12/20(Fri) 19時半頃
|
測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 19時半頃
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ん、嫌か? そんなことないよな?
[一度口から尻尾を解放するも、掴んだ手はくにくにと刺激を与えることを忘れない。 反応を見せる熱、そこから垂れるものを濡れた尻尾で擦りあげ。]
嫌じゃねぇからこうなるんだもんな?
[ピタピタと弄ぶように絡め、離せば透明な糸が伝い切れる。 押し付けられる顔、耳に唇を当てたまま囁く。 体温を測るついでに、毛に覆われた皮膚に微かに歯を立てた。]
どうだ?
[確認する声に温かさは失われてしまったけれど。]
(@169) 2013/12/20(Fri) 20時頃
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[繰り返す声が男を呼んでも、男の唇が名前を紡ぐことはない。 消えた温もりは虎の胸を締め付け、小さく肩を震わせても。]
辛いか?
[決定的な刺激も与えず、埋まらない隙間も埋めてやれず。 代わりに男の指は尻尾を掴んだまま、後ろへと。 何度も道具を受け入れたそこに、先ずは指をゆっくりと押し当て。 涙混じりの声に漏らす苦笑は。]
力、抜いてろ。
[ひとつ、ふたつと指を侵入させて解し始める。]
(@170) 2013/12/20(Fri) 20時半頃
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やるよ、気持ちいいのを。
[十分に解れたなら指を引き抜き、耳元に囁く。 触れる唇は口付けに似て。 抜いた部分にぐり、と。 十分に濡らした尻尾を推し進めていく。]
噛んでもいいぞ。 まあ、死なねぇ程度に、してくれ。
[服を噛むよりと、シャツの首もとを緩める。 肌を合わせた方が涙も止まるかと。 目隠しした虎の顔にひたりと触れる銀の下、浮かぶのは獰猛な獣のじゃれた傷痕。]
(@171) 2013/12/20(Fri) 21時頃
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[──こうしていれば、チアキは寒さを感じないだろうか。
調整された室内でも、 濡れていれば気化熱で体温は下がる。
言いかけた疑問に答えをくれる、 落ち着きを取り戻したような声を聞き、 ひどいことを言われたわけではないと知って どこかぼんやりとした安堵に浸りながら、 濡れた身体を、隙間を埋めるようにしっかりと抱き直した。]
(@172) 2013/12/20(Fri) 22時頃
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チアキも、ヤニクも、 ひとと同じ複雑な感情は持ってる。
おなじくらい、長く生きて いろいろなことを経験すれば さみしくて、かなしくて、──さむくて、 誰でもいいから温めてくれるひとが欲しいって、 思うときが来るかもしれない。
[やわらかい笑みは、どこかすこしうつろ。
そう思う日が来る前に 誰かに買われ、愛(プログラム)が隙間を埋め尽くす。
研究所員が言ってはいけない言葉。 語ってはいけない可能性(いつか)。
堤防を失ったティーは、それを容易く口にする。]
(@173) 2013/12/20(Fri) 22時頃
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[見えないかたちを確かめるように 輪郭を辿る指。
くすぐったいような、心許ない指先が 近く感じる呼吸が
──吐息と区別つかないほどの小さな問いかけが。
心のやわらかく、脆い部分を甘く刺激する。]
(@174) 2013/12/20(Fri) 22時頃
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[『だれかそばに。』
それは他ならぬ自分の希求。 満たされない心を抱え、知るからこそ、 無条件の愛(愛玩動物)を作り出せる、 この仕事に可能性を感じた。
けれど、わかってもいた。 どこかでこの研究が、倫理を歪めているのだと。
わかっていても、なお道を進み続ける代償に、 世界と自分を隔てる薄い硝子を選んだ。
甘い毒(ゆめ)を与えるかわりに、 自分はずっと、虚(から)っぽのままでいるのだと──。]
(@175) 2013/12/20(Fri) 22時頃
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[その問いは、ひどく甘い誘惑。
『YES』と言えば、 あきらめたものが手に入るような気がした。]
(@176) 2013/12/20(Fri) 22時頃
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[冷えてゆく手が、チアキの髪を撫で下ろす。 指先が、目隠しの結び目に触れて、震えた。]
(@177) 2013/12/20(Fri) 22時頃
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[結び目を下った指は、チアキのうなじを撫でて]
…──────、
[チアキの胸に甘えるように顔を埋めて、 わずかに、 ほんとうにわずかに、首を横に振った。]
(@178) 2013/12/20(Fri) 22時半頃
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[指を引き抜き、慾も体も埋め尽くすように尻尾を押し進めていく。 男のものは使えない、そしてそこに熱がともることも、まだ。]
しっかり、飲み込めよ。
[抜き差し出来るように作られたものでない尾を中に埋め。 自分の手ではできぬ奥まで飲み込ませると、手は前で泣く熱に触れ。 ごつい手で包み込めば、予告もなく素早く扱きあげた。]
中、自分で出来るな?
[初めに囁いたように、可愛い声を聞かせろと前を攻め立てる掌。 くちゅくちゅと立てる卑猥な音は部屋中に広がって。]
(@179) 2013/12/20(Fri) 22時半頃
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…、…くすぐってぇな。
[牙は立てられず、代わりにざらついた感覚が皮膚を這う。 図体ばかりでかいのに、まるで子猫のようなそれに少し笑みが漏れた。 噛みついて傷がついても、怒りなどしないし 胸を切り裂かれても、叱りなどしなかったのに。]
ほら、啼いて聞かせろ。
[先端をグリグリと親指でいじくり、括れをなぞり、裏側を指が這う。 少し強く圧迫して、熱を吐き出させるようにと扱き上げる。 傷痕に触れない指に、また苦笑を落として。]
(@180) 2013/12/20(Fri) 22時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 23時頃
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[甲高い声が聞こえれば、片手は顔にのぼり喉仏を擦る。 顎を持ち上げ唇に触れれば、口を広げさせ嬌声を堪えることを許さない。 掠れた短い声でなく、脳まで痺れるような。]
だめだ、もっと。
[反り上がる背、合わせるように猛りを擦って。 一瞬離れ、また触れる唇が熱い。 薄い皮膚など切り裂いてしまっても構わないのに、そうしない あるいはそうできない姿に、緩やかに後頭部を撫でた。]
(@181) 2013/12/20(Fri) 23時半頃
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[思ってはいけない。 想ってはいけない。
罅割れた隙間から 入り込んだ健気であたたかい笑顔が、 いつの間にか胸を占めるようになっていても。
唯一を求める問いへ、 頷いたとしても、何も変わらない。
繊細なチアキにとって、 期限つきの唯一は、 やがて来る別れの時を、致死の毒に変えかねないから。]
(@182) 2013/12/20(Fri) 23時半頃
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[ほんの少しだけ皮膚を刺した牙、とはいえ胸元の爪痕程ではない。 余程、工場で強くしつけられてしまったのだろう。 虎は頑なに男の傷にも、銀にも触れず。]
ああ、いい声だ。 上手だな、いいぞ。
[中を自分で擦る尻尾に、ご褒美のように手を滑らせながら付け根を握り。 逆の手を先走る露に指先を絡め、擦り、扱き。 やがて熱すぎる白濁が飛び散れば、快楽の小波が消えてしまわぬように滑りをそのまま熱に塗り込んだ。 離れる牙、手が延びる。
男は――――]
(@183) 2013/12/20(Fri) 23時半頃
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[乾いた笑いが突き刺さる。
撫でられると、整髪料で固めた髪が一筋額に落ちた。 何度も辿る指先は、自分と同じ冷たさで]
(@184) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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[音を立てて落ちた銀色。 そっと虎に囁きを落とせば、酷く優しい手つきで指先に触れた。 それから、落ちた銀色を拾う。]
可愛く啼けたな、いい子だ。
[頭をなで、綺麗だった白衣が虎の吐き出した熱を拭っていく。 言葉は淡々としたもので、まるでボーダーラインを引き直すように。]
(@185) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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[チアキの胸に抱かれて漏らした震える吐息は、 音にならずに濡れた服に吸い込まれた。]
……うん……。
[倒れこむ身体に逆らわず、体重を預ける。 濡れた毛布の海は、身体と同じで冷たかった。]
(@186) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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−寮・ヤニクの部屋−
[誰かのためばかりじゃダメなのか。そう問われて言葉につまる]
……ダメじゃない。 けど、ダメだ。
[矛盾した答え]
誰かのためばっかりは、喜ばれるし、楽だ。 けど、欲しいものができた時に、欲しがるのが下手になる。
それは悪いことじゃないけど、悲しいことだから。
(@187) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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[額を合わせ、抱き寄せて。ただ熱を分け合う。それしかできることがなくて。 ありがとう、の言葉に、自分の無力さを思う]
……、
[ただ無言で、寄り添ったまま時を過ごす。 それからどれくらいの時間、そうしていただろう。不意に届いた小さな声に、息を呑んだ]
(@188) 2013/12/21(Sat) 00時頃
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[鎖が千切れてしまっているらしい、今すぐに直すこともできず 男は拾ったそれを白衣のポケットにしまった。 もう片手で触れる震える手に、両手を添えて。]
うん?
[まるでなんでもなかったかのように、手を撫でる。 “大丈夫”と言わないのは、二年前も今も変わらず。 ただそっと、その手を撫でた。]
(@189) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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[毛布の上にチアキの身体をよこたえて、 指の甲で額から顎へと輪郭を辿る。
右手で濡れた服から少しずつ解放してやりながら、 見上げた視界にチアキの顔を映していた。]
……ッ
[目隠しの下で、チアキの目が開くのがわかった。
溢れる声。 なにかを、見つけたのだろう──。]
(@190) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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[寒さを忘れるための熱を煽ろうと 顎から尾へと伸ばした手を引いて、 チアキの顔の脇に両手を突いた。
動きを止めて、じっと顔を見下ろす。]
うん、 ──うん。
[乾きかけの目隠しが、水分を吸って色を変える。]
うん、チアキ──。
[チアキの手に鎖骨を辿られながら、 にこりと微笑んだアイスブルーは たいせつな、宝物を見るようにやさしい色をしていた。]
(@191) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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[ちいさなくしゃみに、くすりと笑んで]
よかったね…───?
[呟いて、肘を折る。 毛布を巻き込んで、チアキに覆いかぶさるかたち。
一瞬、カメラに映る二人は、毛布の波に呑まれた。]
(@192) 2013/12/21(Sat) 00時半頃
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[出荷直前の虎が、一度出荷を見合わせる事となった事件。 猫が揺れる玩具に飛びついた、ただそれだけの事だ。 切り裂かれた胸が痛くないわけもなかったが それよりも、本当の猛獣のように扱われた姿の方が男には辛かった。
こうして、怯えるほど躾をされるハメになったのだろう。 その原因は男の放った一言のせいでも、あり。
だからこそか、目隠しから溢れる涙を救い上げ。 頬を、頭を撫であげた。 首筋による顔が噛み痕を舐めるのは、くすぐったく。 また手を伸ばして、髪をぐちゃぐちゃにしてやった。]
俺は平気だ。
[落ち着くように、何度でも。]
(@193) 2013/12/21(Sat) 01時頃
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|
もう、寂しくないな? 必要な時に呼べ、また来る。
[手は離れる、余計な熱を与えてしまわぬように。 癖のように掻き毟る首筋は、この時ばかりは逆を押さえ。 左側の傷をさすって、立ち上がった。 いつものように淡々と、“必要な時”に呼べと落として。]
ああ、多分雪になってんぞ。 さっきから音しねぇもんな。
[見て見るといい、と口にして(>>371) 男の姿はゆっくりと、虎の部屋を 後にした*]
(@194) 2013/12/21(Sat) 01時頃
|
|
ん……、どっちだろうな。
[ダメなのか、ダメじゃないのか。自分でも明確な答えが出せずにいる]
欲しいと思ってしまったら、たとえ叶わないとしても、その思いはなかなか消えない。
[困惑した様子のヤニクに、眉下げた笑みを返す]
欲しがり方がわからなくて、俺は手を伸ばし損ねた。
[そうならないでいて欲しいと、ヤニクに願うのはこれもきっと自己満足]
(@195) 2013/12/21(Sat) 01時頃
|
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―寮・虎の部屋―
謝れるのは、いいことだ。
[謝罪にはそう告げた。 撫でる手は離れ、空を切る手をもう一度撫でる事はなく。]
雪、綺麗だぞ。
[それは触れると消えてしまう、幻想のよう。 静かに寂しく降り積もる。 足音は振り返らず、虎の部屋から離れ。 扉が閉まる音と共に聞こえるのは。]
(@196) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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[謝らなくていい。そう告げて、抱き寄せたまま体を倒す。 横たわって名を呼びながら、繰り返し髪を撫でる]
(@197) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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|
…――――それは、叶えてやれねぇよ。
[冷酷に落ちる、雪の一片。 取り残される動物は、総じてそう思ってしまうのだろうか。 居心地のいい場所だと、認識してしまっているのだろうか。 それではならない、そう在ってはならない。 男の足音は、いつもと違う革靴の音で遠ざかる。
優しさも、温もりも、何もかもを *引き連れて*]
(@198) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
|
|
―研究ルーム―
[男の足は研究ルームへと戻り、デスクに着く。 まだ部下たちは帰ってきていないようだ。]
――――――。
[シャリ、と持ち上げた、千切れた銀色。 指先がぱちんと開く。 その表情は前(>>@78)と違い、なんの色もなく。
黒縁のガラスが映すのは――――ただの銀。
そのロケットは空虚で、元から何も入ってなどいない。 男の表情が次第に曇り、眉根を寄せ。 憤怒とも、悲痛とも、疲弊ともとれるものを作り上げた。]
(@199) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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[“いつか”写真をいれて、二人で互いに持とうと誓った。 減俸もペナルティも、この研究所から追い出されてもいいと。
結局は、写真など撮る事も出来ぬまま引き裂かれ。
最後に聞いた悲痛な声が、今でも耳に残っている。 目隠しを外され変わる表情を、今でもこの目が覚えている。]
(@200) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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悪いな。
…、……悪い。
[その声は、酷く細く。]
愛してる。
[数度、その言葉を繰り返して。]
(@201) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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[何もないその銀に、甘い甘い口付けを落とす。 ゆっくりと蓋を閉じた微かな音の次に聞こえるのは。 灰と吸殻だらけのゴミ箱が、それを受け止める音。
時計を見上げた男の表情は、もういつもと変わらない。
――――ああ、なんて最高の *誕生日だ*]
(@202) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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[毛布の海が割れ、チアキの背を抱き起こすように 腕でチアキの体重を支えたティーが顔を出す。
さらけ出された白い肌に、ティーの舌が這う。
自由になる方の手で尾の付け根をくすぐり、 先端へと指先で撫で上げた。]
(@203) 2013/12/21(Sat) 01時半頃
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