14 学校であった怖い話 1夜目
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[冬の高山を包むダイヤモンドダストのような きらめきが、冷気と一緒に降りてくる。 その中から小さく光る芯がやがて具体的な 形を取って、やがて新しい者どもの目にも 見えてくるのだろうか。
閉じ込められた学校という箱の形を取った 「死後の世界」にあって蒼ざめた霊体となった者が 見るこの世界では、もはや生者に 干渉することは できない。 サバイバーとルーザーのフィルターを通して、 肉を持たない魂は、ただ見ている。 そして今はもう眩しい世界から新しくやってきた 魂を迎えた]
オスカー…くん…
(+0) 2010/07/24(Sat) 03時頃
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あーぁ。油断し過ぎだぜ、オスカー。 ……こっち、選んだんだな。大将、お嬢。
[後ろ頭を掻きつつ、辺りを見回した。]
しっかしまぁ、言ってくれるじゃねぇの。 アイツはアイツで姿を表さないでゲームマスター気取ってんだ。 フェアじゃねぇなぁ。オレはやっぱアイツ嫌いだわ。
[ケッ、とセシルの声が聞こえれば悪態をついただろう。]
(+1) 2010/07/24(Sat) 03時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2010/07/24(Sat) 03時半頃
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……なーんか、気に食わねぇ。 アイツの好きにはさせたくねぇな、うん。
……て、あら。
[狐の影の姿でこっちに来てしまったらしい。 ……ふぅむ、と困ったように尻尾を一回うねらせた。]
まぁいい……もし、"悪"になるのが嫌だったら。 気持ちはしっかり持っとけよ、お前ら。 そうすりゃァ、オレや他の仲間みたいに"個"を保ってられる。 他の霊に取り込まれたくなけりゃァ、用心するこった。
[セシルのシナリオ通りに進むのも癪だ、と言わんばかりに。 つい、と視線をそらし、教官室の中を眺めていただろう**]
(+2) 2010/07/24(Sat) 03時半頃
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[今だ形を取らないのか、捕らえられないオスカーの 気配を探す一方、慣れた姿と声のまま顕れた ノックスに、びくっとして毛が逆立った]
えと あ …… ぇ コックリさん? あなたがオ オスカー ……を?
[その直前、彼らは直接対峙していたように見えた。 オスカーの包丁はノックスの胸深く埋まっていた。 ゆっくりと背から倒れるノックスの顔は、 愉悦に満ちていた。自分にはわからない感覚 だったので、よく覚えている。 そんな風に見えたはずなのに、いま現に、 ここには刺したはずのオスカーがいた]
(+3) 2010/07/24(Sat) 03時半頃
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どうして こうなった の
[膝が震える。栗色の長い髪の毛が、ゆっくりと舞う]
それに 大将とお嬢って それがあの… 鬼の名前 なの? だったら… だったら一人は男のひと ・・・エイムズくん ううん マクベイン君ってこと なの ?
[ラルフの方を遠く眺めるように*見た*]
(+4) 2010/07/24(Sat) 03時半頃
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[ふわりと、水の中を漂うような浮遊感。 薄ら目を開ければ、輝く氷の粒子だろうか。 自分の身を囲むそれは冷たくはなく、優しい。 今まで自分は何をしていたのだろうか、と、 膜がかかった思考の中でぼんやり考える]
……ホリー?
[脳裏に浮かんだのは、彼女の瞳だった。 自分とずっとずっと一緒だった、双子の赤銅色]
…………。
[そっと目を閉じる。 まだ目覚めたくないというように、小さく身体を丸め、 眠りへと入っていく。 目尻から零れ落ちた涙は、霧のように散って消え行くか。 遠くで、優しく自分を呼ぶ声が、聞こえた気がした**]
(+5) 2010/07/24(Sat) 03時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2010/07/24(Sat) 03時半頃
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……ここ、は。
[どれくらい眠っていたのだろう。 ふっと瞼を開ければ、そこには何十にも硝子を通したような、 現実味のなく感じられる真っ暗な廊下。 周りには誰もいない。ひとりぼっち。 淡く景色を透かす自分の手のひらを、じっと見つめた]
僕、死んだんだ……。
[ここには、マリアンヌやアイリスも居るのかもしれない。 それでも今のオスカーには、会う勇気が持てなかったのだろう。 廊下の端に座り込み、膝を抱える。 すぐ傍のドアには教官室の札。中へ入ることは出来なかった]
(+6) 2010/07/24(Sat) 18時半頃
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ごめんなさい。――ごめん……。
[腕を目に押し付ける。 こんな身体になっても、涙は溢れるのだと知った。 アイリスに、マリアンヌに、残った人たちに。 哀しみか、申し訳なさか、ない交ぜになった感情のまま]
…………。
[ポケットの中の携帯電話。 テッドからの着信に鳴ることは、もうなかった]
(+7) 2010/07/24(Sat) 21時半頃
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ん?何を勘違いしてるか分からねぇけど。 オレは、オスカーに手はくだしてないぜ?
アレはお仲間がやった事、"視る"力を恐れてたからな。
[アイリスの呟くように零した問には、自分は関係ない、と言わんばかりに欠伸をしただろう。]
さぁなぁ、その呼び名はオレが勝手に呼んでるだけ。 "本質"までは知らねぇやぁ。聞いたこともないし、知らなくて良い事だしよぉ。自分から話したくなけりゃ、そういう事だろう。
[ちょっくらごめんよ。と、一旦消えた。 恐らくテッドとパティの様子を見に行ったのだろう。]
(+8) 2010/07/24(Sat) 21時半頃
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[暫くして、瞬時に戻ってきたように見えただろう。]
……技術室。 なんだかんだ言って武器を取りに行くとは、なかなかな根性だ。
[教官室内の様子を、じっと見つめながら続ける。]
……ま、今に分かるこった。 どうにせよ、体を借りた持ち主は元の世界で生きてる。 そいつが鬼だったら、飽くまで鬼であって。お前らの知ってる奴らじゃねぇ。
[ラルフの方を見つめるアイリスに言い聞かせるように言えば、教官室の部屋の外の方へと歩いていく。]
んで。お前はいつまで落ち込んでんだ。 皆のために鬼を一体倒したんだぜ、お前は。もっと胸張れよ。
(+9) 2010/07/24(Sat) 21時半頃
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[突然耳に入る声に、のろのろと顔を上げる。 そこにはまだ狐の姿のコックリが居たが、驚くことはない]
……落ち込んでません。
[しばらくその姿を見つめた後、その瞳を睨みつけて]
どこかに行くならさっさとどうぞ。 もうテストの山を教えてもらう必要もないんで。
[視線を逸らし、強い口調で返す。 コックリに対してどう対応すればいいのか、感情が追いつかず]
(+10) 2010/07/24(Sat) 22時頃
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そうか、ならイイんだけどよ。
[睨みつけてくる意図は掴めていない、ただ彼の言葉を真に受けるだけ。狐はふと軽く笑うかのように口の端を上げて。]
おいおい、冷てぇなぁ。 どーせ毎日顔合わすことになるんだ。少し位……
[そう言いかけて。視線をそらすオスカーを見て暫し沈黙。]
……運が悪かっただけだ、お前は。 偶々そこにいて、偶々お前が特別だった。だからマークされた。 それだけだ。別に恨むなら好きなだけ恨めよ、それで気が済むんなら。オレらも生者を恨んでたり憎んでたり妬んでたり。お相子だ。 だが。もうこうなった以上、オレらと同じ住人だ。オレももう、お前を恨んだり憎んだり妬んだりもしねぇ。どういう風にお前がここで立ち回ろうと勝手だが……
……まぁ、中に入って、先輩に会って来いよ。 恐らく、お前を一番心配してたぜ。
[狐は廊下を歩いていく。小さく溜息をついて**]
(+11) 2010/07/24(Sat) 22時頃
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…………。
[ただただ、黙ってコックリの話を聞く。 逸らした目はそのままで、でも小さく揺れていただろう]
アイリスさん、が……?
[呟くように、名を。 廊下を歩いていく狐の後ろ姿を、動かぬまま見送った**]
(+12) 2010/07/24(Sat) 22時頃
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……。
[目を細め、遠巻きから影がパティとテッドを見ていただろう。 彼女たちは気付いただろうか?否……恐らく気づかない。]
……。
[目を瞑れば、影はただ真っ黒な形で。 ゆるりと踵を返せば、ゆっくりと先に教官室の方へと戻るのだった。]
(+13) 2010/07/25(Sun) 01時半頃
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[途中メアリーを見かけ。片方の結っている髪がほどけている不自然な彼女を見れば、首をかしげた。]
ぬ?
[手に持つ鋏が次に目に入る。この娘も……]
……やれ、どうなることやら。
[その横を通り、教官室の方へと戻る。 今となっては観戦者。監視はもういらない。 彼女一人を見るよりはと、皆が集まりそうな教官室へと戻る。
――その表情は無機質なものだったかもしれない。]
(+14) 2010/07/25(Sun) 02時頃
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ノックスは、ゆっくりと教官室へと戻り、隅の方で動向を見守る予定で*
2010/07/25(Sun) 02時頃
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いい加減に、しなきゃ。
[ぐしぐしと強く、腕で目元を拭う。 霊魂のみとなった今では意味のない行為かもしれないが、 まだまだ人間だったときのクセはなくならない。 緩慢な動きで立ち上がり、廊下の先の深い闇を眺めた]
…………。
[ひとつ、深く息を吸って吐く。 死んでもやることは変わらないな、なんて小さくぼやくと、 唇を引き結び、教官室の扉へ身体を向ける]
(+15) 2010/07/25(Sun) 03時頃
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通り抜けられるのかな……。
[しばらくそんなことで悩んで。 恐る恐ると手を差し出せば、指先はドアの向こうへと消える。 その瞬間は思わず驚きの声を上げてしまった]
……ある意味、便利?
[少し頑張ったような、明るい声を出して呟く。 そのままドアを通り抜けた先には、ホリーとラルフ、 そしてアイリスやマリアンヌの姿があるだろうか。 ずっと廊下にいたから、彼女達はオスカーが ここに来ていたことに、気付いていなかったかもしれない]
(+16) 2010/07/25(Sun) 03時半頃
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……ホリーじゃ、ないんだね。 悲しんでたのも辛そうにしてたのも、違うんだ。
本物のホリーは、生きてる。現実世界で。
["偽物"の妹。ソファーに座りある一点を見つめる彼女の隣に、 ここに来てからずっとそうしていたように、自然と寄り添い立つ。 その瞳には複雑な色が浮かんでは消える。 "彼女"が自分を殺したのだろうか。視られることを、忌避して。 オスカーはそれ以外何も声を発することはない]
(+17) 2010/07/25(Sun) 04時頃
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オスカーは、周りの何者にも反応せず、しばらくそこに居るだろう。そしてアイリス達が居たなら、どこかぎこちない表情でそちらを見る**
2010/07/25(Sun) 04時頃
アイリスは、オスカーをじっと見つめた。
2010/07/25(Sun) 22時頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2010/07/26(Mon) 00時頃
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[生きた人たちがいる世界―私たちを見ることが出来ない人たちのいる世界―をみる。そして、不安に襲われる。本当に、鬼を全滅させることが出来るのだろうか。残った人が、生きて通常の世界に戻れるのか。]
……。柄にもなく、考えるものじゃないね。
[ぼんやりと、残された人たちの葛藤を思うと、心がざわめく。暗いイメージを必死で頭から外し、じっと事の成り行きを見つめる。]
(+18) 2010/07/26(Mon) 00時頃
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オスカーくん、来ちゃったんだね
[...は音もなく顕れる。 閉じきられた教官室の扉を、わけもなくくぐり、 ホリーの隣、オスカーと逆側にホリーを 囲むようにして座った。パティはホリーを 糾弾している。ホリーは青ざめた顔で否定していた。 同じ死者でありながら、放心したようなオスカーの目に 自分が映っているかはわからなかった]
あなたには
[来て欲しくなかったのに、と続けようとしてやめた。 100%本当かと言えばうそになってしまうかも しれないし、この場に適切とも思えなかった。 痛々しく落ちた肩に手をのばし触れようとしたが、 それもできなかった]
(+19) 2010/07/26(Mon) 00時頃
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あなたは死んでしまったけど。 でも「本当のホリー」は生きてる、んだよね?
なら、 ……よかった んだよ 本当のホリーは、痛い目にも怖い目にも、…… あわないって ことだよね
[悲しい目にもあわない、とは言えなかった。 短い間しか過ごしていない「偽者のホリー」 だとしても、あんなに絆を見た姉弟の 弟が亡くなって、傷つかない「本物のホリー」では 決してないだろう]
私やオスカーくんは 死んじゃったけど ホリーは 生きてるんだよ それだけでも ラッキーだよ 私たち
[下手な慰めだった。それでも、ぬくもりを喪った 魂は、冷えた双子の片割れのひとつに 不器用に寄り添おうとした]
(+20) 2010/07/26(Mon) 00時頃
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―回想 ???― >>+8 [胸のうちの空気を大きくため息にして吐き出した。 仮初の形をなした霊体の胸は、病を得た肺と違い、 上下するだけで物理世界に何の対流も 起こせはしなかった]
そっか ………誰かわかれば オスカー君が 生き返るわけじゃ ないんだよね だったらいい
[自分を手にかけたのが誰か等、 輪を掛けて遠く思えて、目線も遠くなった]
コックリさんと ノックスは違うんだね 呼び方と 性別も関係ないんだね やっぱり 見てるしかないのか
[そっか。とつぶやいた。去るコックリさんを 見送って、...も闇に溶けるようにして消えた] ―回想・ 了―
(+21) 2010/07/26(Mon) 00時半頃
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……アイリス、さん。
[自分の反対側、ホリーの隣に現れた彼女に、目を向ける。 不自然なまでに緩慢な動きは、 アイリスの言葉にどう返せばいいのか、分からなかったからか。 謝罪も、感謝も、それ以外の言葉も、口から出てこない]
来ちゃい、ました。
[少しだけ、困ったように微笑う。出来損ないの笑み。 あなたには――、その続きを想像することはオスカーには出来ず、 やはりまたぎこちなく視線を外し、少し離れたラルフを眺める]
(+22) 2010/07/26(Mon) 02時頃
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うん、"ホリー"は生きてるから。 憎たらしくて、いつも僕を兄扱いなんてしない奴だけど、
――……よかった
[霊魂の身体のはずなのに、寄り添うアイリスの温もりを感じる。 それは気のせいなのかもしれない。 それともこの状態では、気持ちがそのまま空気に現るのだろうか。 つう、とひとつ涙が頬を伝い、 ホリーの姿をした"彼女"の手の甲に落ちて、消えていった]
……ありがとう。アイリスさん。
[何度も何度も唇だけを迷わせて、それだけを。 その時に向けた微かな笑みは、偽物ではなかっただろう]
(+23) 2010/07/26(Mon) 02時頃
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―現在―
[テッド達が教官室へと戻ってくる。 そこにはマリアンヌやコックリの姿もあっただろうか。 じっとパティが"彼女"を糾弾するのを見ていた。 そうしないといけないというように、強い色を瞳に浮かべて]
今日は、誰も、来ませんように。
[殺されないで、現実世界へ、と願う。 ホリーの姿をした"彼女"が刺される瞬間も、目を逸らさない。 ただ、ただ、強く奥歯を噛み締めていた。 傍らにまだアイリスが居てくれたなら、唇の震えに気付くだろうか。 ――ふいに過ぎる感情の、理由は]
(+24) 2010/07/26(Mon) 02時半頃
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