158 Anotherday for "wolves"
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
1
2
3
4
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/17(Sun) 03時頃
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/17(Sun) 03時半頃
|
[ 「死んで」しまってから わたしの耳はさらに多くを捉えるようになり
サイラスの普段とぜんぜん違う…怒りの篭った足音や グレッグにぶつける衝動>>3:247
(やめて、メアリーをそんなふうに言わないで…)
そして怒りの篭ったグレッグの声>>3:259に続く らんぼうな”おと”>>3:271
(いやだ、やだ、ねえどうしてそんな事するの!)
地面に音もなく散らばる、あの子のことば>>3:277
( ………きっと、ちがうよ……… )
銀薔薇の持ち主を知って、 きっと としか言えない じぶんにショックを受けながら、耳を塞ぐ。 ]
(+0) 2015/05/17(Sun) 09時半頃
|
|
[ サイラスがわたしの名前を呼ぶたびに、 ぴくりと跳ね上がる肩をなだめる。
わたしが視えているわけではないと、 わたしを喚んでいるわけではないと。
わたしの事で彼のこころが悲鳴を上げていることが 優しいグレッグの人が変わってしまったような声が ひどく辛くて、そんな声達を聞いていたくなくて ]
…………………っ。
[ 踵を翻して 逃げるように、走った。 闇の中で生活するようになってから、一度もした事のない
ぜんそくりょくで。]
(+1) 2015/05/17(Sun) 09時半頃
|
|
[ どうして何にもぶつからないのか もう、考えたくもなかった。 ]
はあ、 はあ、 はあ、 はぁ。
[ 息が切れるのは動悸ではなくて、恐怖。
触れようとした物体にしか触れられず 唯一の音すら伝えられず、不均一なラジオを聞くだけ。
世界から自分は切り離されてしまったのに、 わたしだけはまだ”ここ”に居てしまうのか。
いっそ 耳まで なくなってしまえばいいのに。
そう思った乱暴なこころは、容易く たったひとつの 小さな喚び聲>>3:360に ―――引き戻される。]
(+2) 2015/05/17(Sun) 09時半頃
|
|
………せんせ。
[呼んでももう、応えが返ることはない。 「泣くんじゃない」と叱ってくれることもないだろう。
だから わたしは。 その場にべったりと座り込んで 子供みたいな大声を上げて
うわあん うわあああん と
誰の目を憚ることなく 泣いた。
へんじを伝えることなど何も出来ないのに
「わたし」に語りかける優しい聲>>3:=1だけは 聞きたいと思ってしまうから 耳を削ぐこともできず。 きゅう、と締まる手首の絹糸を、左手で押さえて あの日とは逆の道を わたしを背負う先生の後を、辿った**]
(+3) 2015/05/17(Sun) 09時半頃
|
|
─ ??? ─
[何かに呼ばれたような気がした。 どろりとした暗い底から、意識がゆっくりと覚醒する。
ぼうっとしていた。 喉に無意識のうちに手が添えられる。 切り裂かれた傷を補おうとするかのように]
… キャシー ……?
[夢の続きを呼ぶようにして辺りを見渡す。 ここはどこだ。どうしてこんなところに。 見渡せば、どこからか微かな音がする。 先ほどまでも聞こえていた音だ。
求めるようにゆうるり頭を巡らせた。 あれは置いてきた幼子の泣き声>>+3だろうか]
(+4) 2015/05/17(Sun) 14時半頃
|
|
メアリー…?
[名を呼ぶと、ずきりと痛んだ。
─── どく どく どく
切り裂かれた喉から血が、手を伝い腕を濡らして流れる。 まるで涙の代わりだとでもいうように、止まることなく流れ続ける]
(+5) 2015/05/17(Sun) 14時半頃
|
|
[おとうさん。と呼ぶ声が聞こえた。 どこにも行かないでと手を伸ばしてきた、幼い子。 ようやく綻びかけた、小さな蕾。
彼女はどこだろう。 濃密な血の匂いを纏いながら、男はゆらと頭を揺らす]
(+6) 2015/05/17(Sun) 14時半頃
|
|
[死の匂いに誘われるように、男が向かったのはマーゴットの家。 そこに嘆き悲しむ娘を見つけた>>3:176 ベッドに横たわるのは黒い髪の優しい眠り姫。 その優しさゆえ、その愛らしさゆえに命を落とした哀れな娘]
( メアリー… )
[声は届くことはない。娘は友の亡骸の上で泣き続ける。 小さな部屋に、死者と死体と生者がひとりずつ]
(+7) 2015/05/17(Sun) 14時半頃
|
|
[止めるべきだったと、ぼんやり思う。 マーゴットの死を、せめて男は止めてやるべきだった。 いずれ自らが死を望むなら。 せめて娘に、親しい友を遺しておいてやるべきだったのだ。
─── ぽたり ぽた、 ぽた
しずくが零れて血と交じり合い、二人の少女の上に降り注ぐ。 決して彼女たちを濡らすことのない雫が]
(ああ、)
[ふと。何かに気付いたという風に、男は外に目を向けた。 ゆらり漂う希薄な影は、嘆く娘を置いてふわりと壁をすり抜ける。 泣き声が大きくなっている]
(+8) 2015/05/17(Sun) 14時半頃
|
|
…───どう 、したんだい?
[辿ったのは、先に聞こえた泣き声>>+3 幼子のような泣き声を辿り、泣きながら歩む娘に声を掛ける。
彼女の顔は先ほど見てきた死体と同じ。 泣きじゃくりながら歩くらしきその娘の魂へ向け、希薄な男の幽霊が*首傾けた*]
(+9) 2015/05/17(Sun) 14時半頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/17(Sun) 14時半頃
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/17(Sun) 15時頃
|
― 回想:二日目 夜 ―
[ …………――ざあ、と木々がざわめいた。 その中に一つ、幼い頃共に登った木がある。]
[夜の森の中、濃く、血の匂いが馨る。]
[崩れ折れた体を受け止めている。] [消えゆく体温をその手で感じている。] [淡い笑みに気づく事は勿論無かったが、>>+3:37
村医者は、やがてはその背に手をそえ、 共にずるりと座り込んだ。]
………どうにかできるわけ、ないだろ……
[血のにおいの中、小さく呟いた。 集会のあとのグレッグの言葉を思い出す。]
(+10) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
「…ルパートとスティーブンはさ、 ずっと…このままなの?」
もう、とっくに、とっくにさ……。
[そう簡単に戻れたら、八年の月日なぞ経っていない どうしようもないことだと、村医者は思っていた。]
( 君の大事な妻を殺した ) ( 君の娘を 君の目の前で突き飛ばした ) ( 君の平穏を壊した )
[ ――いつも、傷つけてばかりだ。 投票前の彼がぶつけてきた静かな怒りを思う。]
( 酷いやつだろう。君は僕を思うまま殺してよかったんだ。爪で牙で言葉で。臓腑を抉り、心を八つ裂きにして、かまわなかったんだ。)
(+11) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
[ だが、振り返ればこの有様は何だ。 どうして自分「が」彼を殺しているのだろう。
縋りつくことすら 「それで許してくれ」と言っているようで、 できはしなかったのに、それが間違いだったのか。
――彼が自分に殺されたがっていた事など、 悟っていて尚、そう「誘った」事など、知らぬ儘。]
[何故彼は昔の呼び方で この自分を呼んだのか>>3:32]
(+12) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
―――――――、…………!!!
[空を仰いだ。 雲母の如く黒い空を。
潮騒を奏でる森の中、 旧友の亡骸の背を搔き抱き、 一つ、消え入りそうな狼の遠吠えが響き渡る。
頬に流れた銀色を、蒼褪めた月だけが見下ろしていた。*]
(+13) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
― 3日目、そして、 ―
[本に埋もれて死ねるなら。 きっと、彼も本望だったのだろうとは思う。
――実際は森の中、 狡猾に仕組まれた罠の餌食になるのだが。
ジョスランが伝言を受け取ってくれたので その背を見送り――>>39]
[ シャボン玉のような聲が聞こえた。 ”それ”が何を意味していたのか、 今となっては、わからないままだ。 ]
(+14) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
[ 最初はただの衝撃にしか感じられなかった。 どうやら悪い予感は的中したらしい。 ああ、やられたなと知覚するには どうにも深く眠りすぎていたようで、 胸が十字架で貫かれる瞬間すら 意識は酷く曖昧だった。 ]
(+15) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
( 痛 い、
あ、あ
やめ、
あ あ 噫 )
(+16) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
( …………、 )
( ……朝飯、
何にも作ってないな。 )
(+17) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
[ 轟、と炎が唸る ]
[ 体が焼かれていく。悪臭がする。 酷い痛みを感じながらも動けずにいる。 ぐらり、祭壇付近の壁が一つ落ちた時]
[男の男としての意識も また 燃え落ちた。*]
(+18) 2015/05/17(Sun) 18時半頃
|
|
― 未明 ―
[ 祭壇を中心として、教会が焼かれていく。]
[ 十字架を突き立てられた骸が一つ ゴミのように――事実、ゴミなのだ。 無残に転がっている。]
[ まるでそれは悪魔の処刑のよう ] [ 赤々と燃えあがり夜を煙らせる炎は、 さながら、愚か者に下された―― ]
……罰でも与えたおつもりかい? ……はははっ。
[ 一つの影が、教会を仰ぎ嘲り笑った。 ]
(+19) 2015/05/17(Sun) 19時頃
|
|
[ そこには真っ黒な影が立っていた。
目も口も鼻も無く、 スティーブン・イングロットのシルエットを象るような影。 胸に十字架を突き立てられたからか、 そこから、もやもやと僅かに白色が滲んでいた。
生前と違う形があるとすれば、 時折揺れる尾と耳らしきものだろうか。 それは揺らぎ、霧散し、また形となって揺らめく。
その姿は狼男のようで、悪魔のようにも見えた。]
(+20) 2015/05/17(Sun) 19時半頃
|
|
[黒焦げの骸の傍で嘆く青年の傍に、歩み寄る。]
起きないよ。 もう子供でもないだろうに、情けねえなあ。
[触れられぬ掌は「殺してやる」>>37と 泣き叫ぶ彼の頭をそっと撫でる。]
( それとも……情けないのは僕のほうか。)
( 触れられないんじゃあなあ )
[――やはり。誰かの涙を拭う役は、 自分にはできないようだ。 そっとその背に背を向けて佇めば、 壊れたステンドグラスの向こうに虚ろな空が見えた]
[口だった場所から、 虚ろな声が告白のように零れる。]
(+21) 2015/05/17(Sun) 19時半頃
|
|
死は救済だったんだ。 罪を背負って尚も生き続けていた…が――
[手を広げる。相も変わらず影の色は変わらないが ルパートを殺した時と同じように、 手は鉄錆の匂いに満ちていた。]
あるべきところへ、裁かれるべきところへ逝ける。 もう、黙って針の筵に立たされるような事も無い。 あるのが終わりか、更なる責め苦かは知らないが。
[だからあの時、「道連れにしてやる」と言った彼の エンジェル・ブルーの双眸が。 村医者には、”天使”のものに見えていたのだ。 視線を落とす。]
酷いだろう。 だからさ――復讐なんて、考えてくれるなよ。 君は君の道を行けばいい。
(+22) 2015/05/17(Sun) 19時半頃
|
|
[この背を、追う事は、どうか やめてほしい。]
[――託したガーネットを思う。]
…………噫、そんな事を考えていたから、か。 こうして、ここで。
何にもできないのが、 そんな…への「罰」なのかもしれないなァ……?
[けらり、と自嘲気味に笑えば、 影の尾はゆらりと揺れた。
――ジョスランの姿が見えた。>>48 少しドライなところはあるが、 今のヨハネスに声をかけてくれているだけ有難い。 >>61否定したがるような言葉に、笑う。]
……はは。ドブにでも捨てておけ。 そこの黒焦げのゴミなんてさあ。
(+23) 2015/05/17(Sun) 19時半頃
|
|
[笑って、影はローブの裾らしきものを翻し 逃げるように教会を歩き去る。
少女の姿は>>50見えただろうか。 マーゴットに銀の薔薇を与えたという少女。]
( 罰を与えようとするなら、きっと…… )
[思って、笑って、その場を歩き去る。 向かう先は己の自宅。**]
(+24) 2015/05/17(Sun) 19時半頃
|
|
[ 何本も束になった、ほそいほそい薄紅の絹。 あの夜、お墓の前でせんせいが教えてくれた「繋ぐ石」と 同じ場所に絡んだ、ただの糸。]
…そんなに締まったら、痛い…よ……。
[ 喚くな、と彼に右手を取られたようで そんな痛みすら いまは尊く。
わたしは払うように糸に涙を吸わせて、ぽてりぽてりと 彼の足音と「わたしだったもの」の後を追う。
みんないて、わたしだけがいない世界 そう、おもっていた。]
(+25) 2015/05/17(Sun) 20時半頃
|
|
…………?
[ 声に>>+9揺られて振り向くけれど、 きっと呼ばれているのはわたしじゃなくて、せんせいだ。 そう思いながらも聞き覚えのある声は、深く静かに響く。 その傍らには……ひとつもなかった、足音。]
…………っ…、
[ 真っ暗闇に、ぼんやりと浮かぶ幸せな食卓。 わたしのお皿に嫌いなものをこっそり移すメアリーがいて それをこれ見よがしに声に出して注意するグレッグと それを優しそうな笑い声で包む、おとうさん。]
…いじわる…………。
[ もう戻らない、触れられない日々。
わたしは俯き、テーブルの上のスープに塩味を足して 「触れられない幸せ」をかき消すように、スープごと薙ぎ払った。]
(+26) 2015/05/17(Sun) 20時半頃
|
|
パシン。
[ 乾いた音、指先に触れた何か。 あたたかいスープはまだ 覆らず目の前にある。
薄く開いたくちびるが小刻みに震えるのは、 きっとまた、そこに「わたし」は居ないのだろうという恐れ。 けれどその音に吸い寄せられるように、手を…伸ばした。*]
(+27) 2015/05/17(Sun) 20時半頃
|
|
― 回想:3日目 ―
[体温を無くした自分より小さな体を 静かに見下ろす琥珀色の目は、 レンズの向こうで見せる感情を曖昧にしながら 戻ってくるサイラスの姿を捉える。>>79]
「……すまねぇ、先生」
( マーゴットを頼むと、言ったじゃあないか、 )
[理不尽な叱責を向けようと口を開きかけて その瞼が赤く腫れていることに気づく。 力なき蒼い目。
きっと、彼が一番悔しかったに違いないのだ。]
(+28) 2015/05/17(Sun) 23時頃
|
|
…………。
[何か声をかける前に足早に歩き去っていく サイラスの姿を見送る。 マーゴットの体の重みを感じ、眉根に皺を寄せた]
…………辛かったな、君も。
(だけど、 酷でも
この娘が、 土に埋められこの世を去る瞬間までは ……君に、見届けてほしかった )
[それは父親面した男のエゴに他ならず 村医者は息をすいこみ、吐き、空を仰いだ。
……吹き荒ぶ風が、泣き声のように聞こえた。*]
(+29) 2015/05/17(Sun) 23時頃
|
|
― →自宅 ―
[コツ、コツ、コツ。]
[音が響く。]
[コツ、コツ、コツン]
[喧騒の中を、縫うようにして村外れの方へと。 教会の方で騒ぎが起きているせいか、 村医者の住居のあたりは、閑散としていた。
がら、と――いつものように 戸を開くまねをしたが、実際は開いていない。 見えていないかのように そのまま自宅へ足を踏み入れた。]
(+30) 2015/05/17(Sun) 23時半頃
|
|
[――昨日は何をやっていたんだっけ。 そうだ、クラリッサに頼んでいた草を そろそろ取りに行かないとと考えていた。
このまえ化膿止めもあげてしまったから ストックがない。作らねば、と考えていた。
次第に昇りだす朝日に、照らされる室内。 机に転がる仕事道具。 本に挟まれた栞の場所。 壁の染み。 猫が飛び出していったであろうベッド。
そういったものが静かに朝陽に照らし出される。
何一つ、変わりはしない。]
(+31) 2015/05/17(Sun) 23時半頃
|
|
[朝食を作っていない。 どうせ、いつ帰ってくるかもわからないが まあ、ひもじいのは嫌だろうからな――と 鈍く光る包丁を取ろうとして]
[ ――どんどん、と扉が叩かれ開かれる。]
「スティーブン先生!」
なんだい
「教会の火事で――」
ああ、あそこで死んでるの僕なんだぜ。 笑えるだろ
「……くそっ、いないのか!こんな時に!」
……怪我人は……?
(+32) 2015/05/17(Sun) 23時半頃
|
|
「薬屋に――」
( …………、 )
なるほど。こりゃあ、悪趣味だ。
[ 包丁に触れる。 銀の刃は、影を傷つけることすらなく。
確かに「ここにいない」という 現実を、影につきつけていた。]
(+33) 2015/05/17(Sun) 23時半頃
|
|
[ゆらと振り向いた娘の目に、この身は映ったろうか。 ひょっとしたら見えていないのかも知れない。 そんなこともあるだろうと、男はひどく納得していた。
何故未だここにいるのか。 願いは叶えられて、全ては終わったのではないか。 分からない。分からないまま、娘の視線の先を追う]
( …───、ああ。)
[やはり見えていない。 いや、ひょっとしたら娘の方が、己の幻想なのかも知れない。 他者の夢を覗くように、或いは古い過去の夢を見るように、 遠い昔の食卓がぼんやり向こうに姿を見せるのだから>>+26]
(+34) 2015/05/18(Mon) 00時頃
|
|
[向こうに見える、あれは幼い日のメアリー。 グレッグはもう随分と馴染んでいて、 メアリーと並べば、丁度年の離れた兄妹のよう。 今よりおさない印象の黒髪の娘が、遠慮がちに笑っている。 暖かな、───遠い日の風景。
男は目を細めて少しの間、じっと幼い従兄妹を見つめていた。 そして俯きながら…涙を堪えるようにしながら、 塩に手を伸ばす黒髪の娘へと目を向ける]
… マーゴットや、
[音は音になっただろうか。 かふりと、喉の穴から抜けて消えてはいないだろうか。
男は知らない。 淡い夢に手を伸ばした時、 男もまたかつての幻想の姿を纏っていることに]
(+35) 2015/05/18(Mon) 00時頃
|
|
[懐かしい夢、あたたかで優しいスープ。 それへ手を伸ばして、俯きがちな娘へと差し伸べる。
…ああ、この子はまた、寂しいのかも知れない。 甥も、ここに来たばかりの時はそうだった。 無理もない、両親を亡くして一人ぼっちでここに来たのだ]
………、そら、
[ぬくもりを手渡すように、手を差し伸べた。 ──── パシン。小さく、夢の弾けるような音がした*]
(+36) 2015/05/18(Mon) 00時頃
|
|
[くる、とローブの影を翻し、自宅を出た。
再び歩いていく。 村の中央にある教会から燻る煙。 空に溶け込めず、穢い色をしているように見えた。
道中、金色の髪が見えた。>>101 その隣に立ってみる。]
………。
[眼鏡のような影を直す仕草。 それから、笑うように肩を揺らし、 拳を一度握って震わせた。 「生きてたら一発ぶん殴ってる」とでも言いたげに。]
(+37) 2015/05/18(Mon) 00時頃
|
|
そんなんでどうする。 大丈夫、 大丈夫。 ……君は強いよ。サイラス。
[その拳を解いて、サイラスの背をとん、と叩いた。 どうにも、彼が一連の犯人だと思えない。
――否、そもそもこの影は、生きていた頃から あまり強く人を疑えぬ性質では、あったのだが。
何はともあれ。 今は一人たつ彼の背を、応援するように再度叩いて またどこかへと歩いていく*]
(+38) 2015/05/18(Mon) 00時頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 00時頃
|
………おとう、 さん?
[ 幻のつづき。 メアリーの、だとか いろんなものが 目の前からパァンと散って、出たことば。 しあわせな”かぞく”のイメージを纏ったままの 彼が 私の目の前にかたちをなして。
払った腕は ふるえながら 触れた なにか を探して彷徨う。]
ねぇ ……わたしを呼んだ?
[ 聞こえた”わたしのなまえ”>>+35 それにすがるように 触れるように 五指は掴む。]
(+39) 2015/05/18(Mon) 00時半頃
|
|
[ 夢の中でも構わない。
深い皺の刻まれたゆびを握って引き寄せて あの日の優しい「おとうさん」を見上げる。
ああ、おねがいだから ]
ねぇ ……わたしは、居ますか……?
[ ゆらいだまんまのわたしの形を、ください いばしょを ください
あのう、暫くお世話になっても良いでしょうか? ――宿屋で彼に求めたわたしの居場所は まだここにあるだろうか。 ]
(+40) 2015/05/18(Mon) 00時半頃
|
|
[ああ、やっぱり。この子は泣いていたんだ。…心の中で。 心細げな顔をしていた。 メアリーやグレッグらと親しくなって、次第に笑顔が増え。 そんな様子を暖かく──見守っていた日もあったのだ。
大切なものを喪う痛み。 この家では、誰しもがその痛みを抱えていた。 けれど──…、いや、だからこそ。 この”家族”は黒髪の娘を、家族のように迎えられたのだろう]
……、ああ、
[おとうさん。その呼びかけが、すとんと落ちた。 大切なもの、喪いたくはなかったもの。 緩やかな狂気を引き止め続けていたものに、それは良く似ていたから]
(+41) 2015/05/18(Mon) 01時頃
|
|
[探すように伸ばされた白い指に、皺じみた指を絡める。 握れば、こんな時なのに暖かさを感じた]
…────、
[つきり、痛みを覚える。 男の狂気は、この娘を見殺しにした。 彼女がここにこうしている責任の一翼を、男は担っている。 分かっている。だから本当は資格などないのだ、分かっている。 こんなことで許しを得たいわけでもない。……ただ、]
(+42) 2015/05/18(Mon) 01時頃
|
|
[ただ。幼子めいて伸ばされた指先を。 存在を問いかけて、泣いている魂を。 そのままにしておくことは、出来なくて]
(+43) 2015/05/18(Mon) 01時頃
|
|
だいじょうぶ。 君はここにいるよ。…だいじょうぶ。
…──── ほら。 こうしたら平気だろう?
(+44) 2015/05/18(Mon) 01時頃
|
|
───… マーゴット …
(+45) 2015/05/18(Mon) 01時頃
|
|
[最後にもう一度、ちいさな彼女の名を呼びかけて。
ここにおいでよ。ここに住んでしまいなよ。 明るく子どもたちが笑って、男が頷いたあの時のよに。 この娘の涙が止まればいいとだけ、今は本当にそれだけ願って、 幼子にするように、柔らかな黒髪をとんとんと優しく撫で続けた*]
(+46) 2015/05/18(Mon) 01時頃
|
|
[ 掴むことが叶った手。>>+42 ああ、やっぱり。
( ……ルパートさん…! )
詰まった喉が、ことばを遮る。 わたしは 彼が痛みを抱える理由を知らないけれど 家族のように接してくれた彼の手から どこか なにか 恐れるような そんな違和を掬う。
けれど まだまだただの子供のわたしは かけられたあたたかい言葉たち>>+44>>+45へ倒れるように 音もなく吸い込まれて、覚束ぬ呼吸を整える。 ]
るぱー と、さん……… ……ありがとう…。
[ 視てくれるひとが居た安堵と。それが 誰も知らぬ街で、まず心許した「おとな」だったことに わたしは彼の胸中も知らず、 頭を撫でてくれる優しくて大きな手に甘えてしまうんだ。]
(+47) 2015/05/18(Mon) 02時頃
|
|
[ ……どれくらいそうして貰っただろう。
近づく力ない彼>>79の足音に、わたしはびくりと 躰を震わせる。 来ないで欲しいとおもうほどに 声はあるのに触れられない、視てもらえないことが つらい。
けれど。 それもサイラスが生きていてくれるからだと そう自分に言い聞かせて ルパートの腕に額を埋める。
声の方へ手を伸ばしてしまったら 多分また 目からしょっぱいものが流れでてしまうだろうから 両手はぎゅっと 触れられるひとの腕を握って。]
ルパートさん。メアリーもきっと泣いているよね。
[ 彼に触れられるということは ………たぶん。 さっきすれ違ったメアリーの”おと”を思い出す。 慰めたいひとを慰められないことは、きっとわたしより 彼のほうがつらいのではないかと。]
(+48) 2015/05/18(Mon) 02時頃
|
|
なにもできないのに傍に居たって、いいですよね。
[ 遠ざかる、わたしを抱えたせんせいの足音。 もっと早く遠ざかる、大好きなひとの足音。
伝えられないことに慣れないといけないな と 心のなかで薄く自嘲して わたしはそんな問いを ”父親” たる人へ投げ。]
だから、行ってきます。 …ありがとう。
[ 両手をおなかに添えて、丁寧なお辞儀。 勝手でも、なんでも。 わたしは貰った大きな勇気と決意を足に乗せ、 ほんのすこうし わらうことができた。*]
(+49) 2015/05/18(Mon) 02時頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 02時頃
|
[ ざららら、と潮騒のように草葉が舞う。]
……やっぱり、出られない か。
[ある程度まで進むと、足が引き戻される。 肉体はないのに痛みを感じるように。]
――見届けろ、という事、なのかね。
[ きな臭い匂いと共に、歩きだす。 アネモネが揺れていた。]
[風に乗って届く声。>>158>>160
盗み聞くつもりはなかったが いつのまにか墓の近くに来てしまっていたようだ。 少女の咽び泣く声が胸に痛い。]
(+50) 2015/05/18(Mon) 03時頃
|
|
(君のお母さんもお父さんも、 殺してしまった…な)
[村医者はルパートの無実も何も、知らないから 何がどうなっているのかもまた知らないが。 向けられた刃のような言葉を思い出している。]
「さっき聞こえた、投票の話。 もしそんなものをするんだったら
わたしは先生が死んだらいいと思う。」
……人を呪わば、穴二つってな。
[それが皮肉なのか自嘲なのか、 影自身にもわからなかった。 ただ、もやもやと白く、胸に燻るものに そっと手を当てて、空を仰ぐ。]
(+51) 2015/05/18(Mon) 03時頃
|
|
( ……そもそも、どうして…… )
[「裏切り者」の人狼は、人を殺す禁を犯し その上、同族まで殺してまわっているのだろう。
――投票にて過ちを正せと、最初に言ったのは自分だ。 それが裏切り者たちを刺激することになって 教会に火災を起こさせ、 (あの時はそういえば、呼ばれていた気がするが。 死んだショックからか、上手く思い出せなかった。) 無関係な人々までも巻き込んだ とするなら。]
…………はァ。 馬鹿らしい……。
[……この体では、ヤケ酒も飲めはせんのだ。]
(+52) 2015/05/18(Mon) 03時頃
|
|
[死んでも尚色々と苛まれる事に 改めて自分の罪の重さを自覚しながら、 疲れ果てたかのように影は、再び森へ。
少し開けた場所に出ると、 幼い頃登った木の根に座り込む。
風に蒲公英の花が揺れる中、 影は、無い瞼を静かに閉じた。*]
(+53) 2015/05/18(Mon) 03時頃
|
|
― 昨日 墓地 ―
[ その場から遠のいてしまったふたつ>>3:352>>79の足音 わたしは行く先を知るほうへ足を運びます。
ルパートさんが居るということは 族長様やオーレリアもどこかにいるかもしれないと そんな小さな 期待と言ってしまっていいものか 複雑なものを胸に抱きつつ。
幾つかの声が聞こえたのは墓地のはしっこ 開いた穴と、その中で動かない骸が4つ。 包まれていて触れることはできなかったけれど ]
ルパートさん……。
[ さっき身を預けた彼なのだろうと、声を落とす。 サイラスが促して結果は聞かずに帰ってしまったけれど ”選ばれた”のは彼だったのかと 頭を垂れた。]
(+54) 2015/05/18(Mon) 03時半頃
|
|
[ 先刻感じた 彼の手から拾った違和>>+47は。 ふ、と、何かが過るけれど わたしはそれに蓋をする。]
もうどうしようも、ないのだもの。
[ それが本当だったとて、わたしを撫でてくれた彼の手は 変わらないあたたかさだったのだから。 ひとつ、慈しむように ざらりとした袋を撫で 土が被さるおと達に重ねて うたを唄う。
また会う日まで また会う日まで 神の守りが 貴方のお側にありますように。
そんな、送別のうたは 声の無いラディ>>3:363の祈りに寄り添って エルの悲壮な遠吠え>>3:356をさいごに空へと消えた。]
(+55) 2015/05/18(Mon) 03時半頃
|
|
……エル、 あなたの名前、喚べなくって…ごめんなさい。
[ ふっさりとした毛並みを抱きしめて。 せめてあの時。 ”彼”が名を教えてくれたとき。 口にしておけばよかったと、後悔ばかりが募る。]
せんせ、ありがとう。
[ わたしをここまで運ぶのも、土をかけることも たぶん彼>>79には辛いことだっただろうから。 抜けるような空も、見上げる姿>>3:370も見えないけれど 固く握られた拳が、視えた気がした。 ]
(+56) 2015/05/18(Mon) 03時半頃
|
|
[ ばさり、とたなびく外套のおと>>3:367 いっつも上機嫌なようでいて、その向こうは霞んで ほんとうのすがたが見えなかった 不思議な彼。
それでもいま、この人が”そう”ならないために 一番頼れるのはこのひとだったから。]
アル、おねがいがあるの。 …………せんせを、護って。
わたしと繋がっていたひとを…まもって。
[ 右手首のさらりとした絹糸に左手を被せ、 この糸が 彼と繋がってしまわぬように。 自警団の彼が一緒に住んでいるのなら心強いと、 小さな願いを言葉に乗せて、翻る足音>>3:371を見送った**]
(+57) 2015/05/18(Mon) 03時半頃
|
|
― 早朝 火事 ―
[ 赫く燃える教会、わたしの目にすら映るような。
雑多な野次馬たちは、わたしの友達の姿>>50を隠して 焼けるおと、パチンと何かが弾けるおと、悲鳴 いまこの村を包んでいる不条理が ここに凝縮されて 擦れ、熱を持って、業火を吹く。 ]
族長様……。オーレリア…。
[ あの2人がころされたばしょ。はじまりのばしょ。
わたしなら、熱も感じず中へ行けたかもしれないのに 両親が出会った村が壊れてゆくさまを”視て”いられずに 鎮火に励むヒトとヒトオオカミとの間をすり抜けて 誰もいない家へと帰る。
昏いままのベッドで 何処かから聞こえた笑い聲>>+19に震えて 身を抱いた**]
(+58) 2015/05/18(Mon) 04時頃
|
|
[腕に縋り来る娘へと視線を落とす>>+47 彼女に自分の今の顔はきっと見られてはいないだろう。 情けないような、泣き笑いのようなその表情は]
(救われているのは、───どちらの方か)
[絡めた指先に、抱き寄せた腕の中のぬくもりに。 存在を、ここに在ることを確かめ許して貰った気になっているのは、むしろ、こちらの方かも知れなくて]
(+59) 2015/05/18(Mon) 16時頃
|
|
ああ。
[サイラスから、生きる大切な者から目を背けて。 搾り出すように湿った声で紡がれる、愛しい娘の名前>>+48
こたえた男の声は、罅割れてはいなかったか。 後悔やら悲しみやら罪悪感やら、それでも断ち切れぬ未練やら。 そうしたものを綯い交ぜに、ほつりと短く声が落ちる]
… ああ。
[あの子も、置いていかないでとあんなにこの腕に縋っていたのに]
(+60) 2015/05/18(Mon) 16時頃
|
|
そうだね、
[この娘は気付いているだろうか。 自分を励ますだろうその言葉、 それがこの愚かな男をも励ましてくれていることに。
犯した罪悪、それを口にするのはやめた。 少なくとも今この時彼女に告げるべきことではない。 言えば自分は楽になろうか、彼女をきっと苦しませて。
そんなことはもう、充分以上にやって来た。 己の為に友を苦しませ、娘を甥を嘆かせた。 この上更に、重ねることに意味があるのか。
…───それともこれも、弱い愚かな男の逃げか]
(+61) 2015/05/18(Mon) 16時頃
|
|
傍にいて欲しいと、きっと思っているよ。
[君にはつらいことだろうけど。 そう音にせず思うのは、互いに知ることだろうから。 だからと、彼女が与える希望だけを口にして]
君は強いな。強い、いい子だ──… ああ。行っておいで、マーゴット。 気をつけて行くんだよ。
[自分勝手な感傷を裡に押し込め、目を細め、 かつて、宿から娘と出掛ける彼女に向けたと同じ声を掛ける。 そして淡い花の微笑>>+49に、笑みを返した*]
(+62) 2015/05/18(Mon) 16時頃
|
|
─ 墓場 ─
[聞き覚えのある声>>160がした。 男はは、その声>>160に呼ばれるようにそっと動き出す。 マーゴットのような強さを持ってのものではなく。 ただ”呼ばれた”のだ。
見えるのは、娘一人の”おそう式” 震える肩はやはりあどけなく、ひどく小さく見えた]
メアリー……
[嗚咽。嘆き。 この娘をもっと見守っていたかった。 ずっと傍にいて守ってやりたかった。
…ああ、これが未練かとぼんやりと思う。 未練が未だに、この身を縛り付けているのかと]
(+63) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
…………、
[いつものように、大丈夫だよと言える声も腕もなく。 風に紛れて寄り添い、娘の肩を抱くようにする。 透明な腕は草も娘もすり抜けていて、気付かれることもないけれど]
(+64) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[娘が泣き止むまでそうしていて、 やがて真っ赤なアネモネが供えられるに手を添えた。 娘の目が、花と同じように真っ赤に泣き濡れている。
涙を拭ってやれる指はなく、 男は微かに歯をかみ締めて俯いた。 喉に手を当てる。ああ、やはり涙の代わりに血が流れている]
……、すまない。
[死んだというのに、妻の気配は近くにはない。 こんな罪に塗れた男に、もはや彼女に会う資格もないのか]
(+65) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
────…、すまない …。
[もう一度繰り返して、立ち上がる娘を見守った。 決意を口にする健気さ>>169に目を伏せる。 願い篭めるようにして、その小さな背を見送った。 暫くの間、ずっと、ずっとそうして*いた*]
(+66) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
─ ??? ─
[おとなになる。ということが、 どれだけ変わったことかと───今は、思う。
死後に、こんなことを考えていても仕方ないのかも知れないが。 まったく、大人になってどれだけ成長したかと思う。 未だ若い者たちからは、男は大人に見えただろうか。 ───とんでもない。
まったく、残念なほどに成長していない。 それどころか、身動き硬くなった分だけより悪い。 友と呼んだ男を八年苦しめ続けたことなど、その最たるものだ]
(+67) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[妻を喪い、その死を嘆き。 救えなかった──救ってくれなかった彼を恨んだのは本当だ。 悲しみに沈みながら恨んだ…怒った。 そうしていないと、悲しみに押し潰されそうだった。 そうしていることで、自分を支えた時期が確かにあった。
ひどい話だろう。 医師はなにも、神じゃない。 救えない患者がいたって当然だ。 分かっている──…分かっていた、けれど。 彼なら、スティーヴならと思ってしまったのだ。 妻を助けて欲しいと、無茶な願いで縋ってしまった。
彼女が助かるならば、自分は何だってしただろう。 禁忌を犯すことすら出来たろう。 けれどその前に彼女は死に、その機会は永遠に失われた。
─── 見殺しにされたと、あの時思った]
(+68) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
メアリー…
[愛しい娘の嘆き声が微かに聞こえる。 ああ、彼女は今どうしているだろう。 生前最後に聞いたのは、悲しい絶叫>>3:169
可哀相なことをしてしまった。 彼女の為に生きなくてはと、確かに思っていたはずなのに]
(+69) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[妻の居なくなった世界は、色を失ったようだった。 あの時、多分、男のどこか大切な部分も一緒に死んだのだろう。 それでも時の流れは残酷で、痛みも次第に麻痺をする。
気付いたのはいつ頃からだったろう。 妻の墓に、折に触れてはそっと供えられる花のあることに。 甥ではない、娘でもない。 レオナルドに、それとなく聞いてみたこともある]
『いや。ルパート、多分それは──…』
[それは多分、”彼”の供えた花であろうと]
(+70) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[…かつてキャサリンが笑って教えてくれたことがある。 スティーブンに教えて貰った、おまじない。 願いをするには蒲公英の綿毛を吹いて、一息で飛べば叶うだろう。
他愛もない、可愛らしいまじない>>1:345だ。 そんな無邪気なことを口にするところもある男だった。 あの時の彼女の願いは、叶ったか。 そういえば結局、聞きそびれてしまった。
優しい思い出の向こうに、冷たい雨音と嗚咽が重なる。 遠く記憶の向こうに蓋をしてきた声>>1:101と一緒に。
────「すまない」と。繰り返し、響く]
(+71) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[花の贈り主が分かっても、彼との関係が変わることはなかった。 変えられなかった…というのが、少し正しい。 もう、無邪気に声を掛けられる間柄ではとうになかった。 顔を合わせても、気まずい沈黙の続くばかり。 やがてすぐ耐え切れずに、どちらかが居なくなるという感じだ。
臆病だったのじゃないかと思う。 どちらも、相手に声を掛けることが出来ずにいた。 いや、声を掛けるなら自分からだったろう。 でも出来なかった。 もう何を言っていいのかすら、分からなくなっていた]
(+72) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[それでも、表向きは互いにどうにかやっているようだった。 村医者は偏屈ながらも村人に頼られる医者としてやっていたし、 宿の主も細々ながらも一見穏やかに、店を続けていた。
年を取ればそれなりに出会いもあるもので、 どのみち幼い娘と多感な年頃の甥がいて家は賑やかだったし、 時折やって来る奇妙な傭兵の世話も焼いたし、 宿に長逗留した、気の毒な娘の世話も家族で焼いた。
彼らから、男は大人に見えただろうか。 穏やかに人当たりの良い、父や年長者に見えただろうか。
天秤は危うい均衡を保ち続ける。 平穏はそうして続いていくはずだった]
(+73) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[ ───けれど ]
(+74) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[”裏切り者”が捕まれば、それで良いのだろう?]
(”彼ら”は逃れられるかも知れない。)
[同胞を殺すなど───、愚かなことを。]
(”裏切り者”と何が変わるというのだ。)
[死は、八年前のあの日からずっと身近にあり。 届かない憧れのように、男の傍らに座り続けていた。 天秤が揺らいだ時、その壁も、また揺らいだ。
身近にやって来た死の誘惑に手を伸ばす。 …ああ!なんて強い誘惑だったことだろう。 彼らのため、子どもたちのため。 そんな言い訳を幾ら尤もらしくつけてみても、知っている。
これは単に、男が自分の為に望んだことだ。 何ひとつ”大人らしい”思慮分別もなしにして。 ひどく傲慢でわがままな子どものように]
(+75) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
グレッグ、
[遠い日の少年も、逞しい青年になった。 彼が居てくれるからと、少し安堵があったのを否定はしない。 …しないけど。最後に見た彼のまなざしを思う。 ”また”彼に、親を亡くす痛みを負わせてしまった]
メアリー…
[愛しい娘の嘆き声が、聞こえ続けている。 お前にそんな思いをさせるつもりじゃなかった。 …いや、分かっていたのだ。分かっていたはずなのに。
怯えたように服の裾を掴んで、 どこにもいかないでと願う娘の瞳に確かに知っていた筈なのに。 それなのに、その切なる願いを破ってしまった]
(+76) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
(……お前たち、)
[お前たちが生き延びる道ならば、と。 男は共存のまどろみから醒めた者らに語りかけた。
ほんとうに、それは願いだったのだ。 だから聞こえる嘆きにも、悲しみにも]
(忘れておくれ)
[復讐など考えてくれるなと。 彼に重荷背負わせたのは自分なのだと───…]
( …ああ、)
[声を届けることが出来たら良かったのだけど]
(+77) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
………、スティーヴ。
[八年間。あれ以上苦しめたくはなかったなと思う。 遠い昔、彼は心優しい少年だった。 大人になってもそれは同じこと。 ならば八年、苦しんだんだろうなと思う。
苦しめたのは自分。 その上、更に背負わせたのもやはり自分だ。そしてその上、]
… ごめん …。
(+78) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[赤々と教会を焼く炎が闇の向こうに見えている。 あれは今か過去か未来か、時の流れは今や曖昧で。
ただ、男はその中に誰がいるかを”知っている” 十字架に貫かれた人が誰かを、分かっている]
(+79) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
|
[己の罪の末路だ。 真に焼かれるべきは、この愚かな男じゃなかったか。
自分に───彼に手を下させてしまった。 彼にも、あの子らにも。 ではこの罪をどうしたらいいのだろう… こたえを求めて、ゆらり頭を巡らせる。
向かうべきところは一つだろう。 マーゴットに、死なせてしまった娘に貰った なけなしの勇気を手に、目を上げる。
生前避け続けてきた”彼”のところへ。 幽霊はゆらり、彷徨い*はじめた*]
(+80) 2015/05/18(Mon) 18時頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 18時半頃
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 18時半頃
|
― まどろみの中 ―
[ うつら、たゆたう意識。 ] [ 誰かが咽び泣く声が聞こえた。]
( マーゴット。 そうやってすぐに泣くんじゃない。 )
( ……マーゴット。 )
[暗闇の中、白い手首をぎゅうと握って、 抑えようとして、>>+4 その幻影は男の手をすりぬける。]
[――そうして、響き渡る泣き声に耳を塞いだ。]
(+81) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
[ それはラディスラヴァの嗚咽に聞こえた。 それはメアリーの「やめて」という声に聞こえた。 それはグレッグの「叔父さん」という声に聞こえた。 それはサイラスの萎れた声に聞こえた。 それは「ヨハネス」の血を吐くような叫びに聞こえた]
(泡を吹かせるのは此方のほうだったが) (置いて逝く方も悔しい事を、君は知らない。)
[ そしてまた、それはあの日背を向けた友>>0:456の 声無き泣き声のように、聞こえた。]
(+82) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
( ……キャサリン。) (僕は、どうすればよかったんだろうか)
[彼の涙を拭うものは。 ただ。妻のたおやかな白い指先であるべきだった。
――奪ったのは自分だ。医者の顔をして 何一つ守れはしないこの自分だ。]
(……泣いているのは、誰ですか。) ( 心の痛みに効く薬はありませんか。)
[噫、患者が沢山いるのに、 男はそれを救う術を 一つも持っていなかった。]
( 必要なのはきっと誰かの温もりで そしてそれを与えるのは、 自分の役目では ない。 )
(+83) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
[知っている。よく知っていた。 ならば、どうすればいいかわからなかった。
だからこそ、あの時。>>2:358>>2:360 そして彼に「誘われ」た時。
男は、優しさと反対の道を行った。 あの家族から更に父を奪う事になると知りながら 大義名分をたて、信じた道を進む事にした。 話し合うこともあるいは出来ただろうに。 うらまれることなど重々承知だった。]
(+84) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
[――……「村医者」を罰すならば、 一番最後につるし上げればよかったのだ。 すべての罪を押し着せて、 「疑いあいを唆した、こいつこそが大罪人だ」と そう云って処罰してしまえばよかったのだ。 それを予感し、受ける覚悟すらあった。]
( ……残念だったね……。)
[それとも、「裏切りもの」たちは (それが男の予想する彼らだったならば) あの火刑で少しは、溜飲が下がったのだろうか。
そうならばいいなと思う。 きっと、生きる限りそうではないんだろうなとも思う。
罪は人の心にすまうもの。 けして、逃れられはしないものだから。]
(+85) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
[ 夢の中に彼の背を見た。 無邪気に声をかけていた時は最早遠く 降り注ぐ雨の中立つ彼の姿は 一層、孤独なように思えた。 ]
( ……ルパート。 )
( ………………、僕は)
[ 聞き覚えのある足音が聞こえた。 ]
(+86) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
― 現実へ ―
[目を開ける。 顔も体も、依然として真っ黒な影のまま。
( ……足音。)
視界の端に、蒲公英が揺れていた。 白い綿毛が風にそよいでは、
( ……噫、聞きなれた、足音だ。)
一つ、また一つと飛んでいく。]
タンポポの綿毛を一息に吹き飛ばす。 ――種が残らなければ、恋が叶うんだと。
昔、よく遊んだ人間の子が言ってたよ。
(+87) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
|
[彼女はとうの昔に亡くなったが。]
[影は前を向いたままそういうと、 ずるりと立ち上がり、
彷徨う幽霊の目の前に立った。>>+80 自分が抉った首の惨状がそのままなのを見ては、 虚勢の様な笑顔を浮かべる。 全て黒く塗り潰された顔では伝わりはしないが]
…………やあ、ルパート。
[そう、静かに元友人の名を呼んだ。*]
(+88) 2015/05/18(Mon) 20時頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 22時半頃
|
[ゆらり、幽霊の行き着いた先は懐かしき木の根元。 死出の道行にも見かけた、一本の木の下に>>+87]
…─────、
[ひゅう。と、喉から開いた穴から空気が抜けた。 これではタンポポの綿毛は飛びそうにない。 向こうを向いたまま、昔がたりを口にする黒焦げに、 そんな、他愛もないことを思って]
(+89) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
|
|
… スティー 、ヴ
[名を呼び返す音は掠れて聞き取りにくく、 ひゅうと空気の通る不快な音が混じる。 おかしいなと喉に手を遣れば、またそこから血が滴っていた。
少し眉を顰めてみる。 こんな姿を、また晒しに来たかった訳じゃない。 これでは、あまりにこれ見よがしではないか。 とはいえ向こうも黒焦げなのだから、これで丁度というわけか]
(+90) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
|
|
……………………………。
[ああ、やはり。彼を前にすると言葉を失う。 なんだ、これは死んでも同じか。 死んでも人は変わりはしないか…当たり前の話だろうか。
血を押さえるようにして、喉に手を当ててみる。 可笑しかった。こんなに穴から空気を吐いて、 なお、喉に言葉が詰まるとでもいうつもりか]
(+91) 2015/05/19(Tue) 00時頃
|
|
……………………。
… 謝りに、……───来たよ。
[長い沈黙の後、ひどく聞き取りにくい囁き声を風に乗せ。 一歩を踏み出しす足が、タンポポの上に重なった。
透き通る足の下、タンポポの白い綿毛が身体を抜けてふわり、闇に白く浮き上がる*]
(+92) 2015/05/19(Tue) 00時頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/19(Tue) 00時頃
|
[焼かれた体に未だ炎が燻るように ゆらりと尾のような影が揺らめいた。
――かちり、と影の爪が一度鳴る。 (誰が彼を殺したのか)
ひゅう、と虚ろな空気が通う音。 (あの喉を抉り殺したのは自分)
つ、と骨ばった首から、ぽたぽたと血が滴る。 (あの血を掌で受けたのも、自分)
呼ばれた名と、続かない言葉。 (…………ああ、変わらないな、何もかも。)
彼が――ルパートが、何を知っているのか、 何も知らない影は、彼が眉を顰めた理由を 正しくは理解していない。 ただ、死んでもまだ痛いのか、と思っただけだ]
(+93) 2015/05/19(Tue) 00時半頃
|
|
[長い長い沈黙の中、 影は、無い目でただ鳶色を見つめている。]
……………。
[ 彼が一歩。踏み出せば 花は折れることなく、綿毛を揺らすだけ。] [ 何を、と思う。]
………… は。
[小さく息を吐いたのは、沈黙が重かったからで。 それから、小さく肩を竦めて、それは少し 憎たらしげな仕草に見えただろうか。]
(+94) 2015/05/19(Tue) 00時半頃
|
|
…………子供の時は、 一晩寝りゃすぐ仲直りだったのにさ。 なんだって、僕ら今こんなに不器用なんだ。
謝られるような事は、されてない。 (むしろ謝ることの方が多すぎるんだ) それでも。
[相も変わらず、彼を目の前にすれば 胸が痛み、心が血を噴出すような心地がするが 少しだけ向き合えるようになったのは 最早、死んでしまったから、というのが大きい。]
ルパート。 ……何か、あるのかい……?
[喋ることさえ辛そうな彼に 問う声は、できる限り柔らかく。 まるで診察中の医師のような口調で問うた。*]
(+95) 2015/05/19(Tue) 00時半頃
|
|
[かつての友から向けられる声は、あくまで柔らかく>>+95 それが逆に、彼まで届く距離の遠さを思わせた。 実際には目前にすぐ、手を伸ばせば届く位置にあるというのに]
……、君に、
[手を、伸ばそうとする。 持ち上げられた腕は、躊躇うように宙で止まった。 黒焦げの背後に、ゆらと揺れるものがある。 息を失った鼻腔に焦げ臭さまで漂うようで、 差し伸べた手は宙に軽く握られ落ちた]
(+96) 2015/05/19(Tue) 02時頃
|
|
辛い、 思いを───…
… させた、ろう ?
[あの時の、瞳の奥の迷いと恐れ>>3:10に。 あの時押し殺した声で呼ばれた、名の響きに>>2:276
どうして気付かない筈があったろう。 彼とは親しい───友だったのに]
(+97) 2015/05/19(Tue) 02時頃
|
|
…………。 君が悪かった───…、
…─── わけじゃ、ない。
[いつの。とは言わぬまま]
(+98) 2015/05/19(Tue) 02時頃
|
|
…もう恨んでも、 ない。
だから、
…────、ごめん。
君にそれだけは、言って……おきたかったんだ。
[仲直りというには不器用に、男はゆらと頭を下げた。 けど、これだけはというように、 空気の漏れる喉から切れ切れに声を押し出して。 下げた腕を再び伸ばすことなく、ついと向こうへ身体を*向けた*]
(+99) 2015/05/19(Tue) 02時頃
|
宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/19(Tue) 02時頃
|
[少しでも柔らかく、話し辛いなら、話しやすいように。 それは友に向けるものとしては、 少し、距離が遠いものだった。
呼びかけられる。 手を伸ばされ、>>+96 そして届かず落ちる。 まるで何かを恐れるようだ。
年月が経っても変わらないのか、 それとも年月が人を臆病にするのか。
ルパートの唇から零れる言葉は、 どこまでも、どこまでも不器用で 何がどうだっただとか そういった具体的なものを置き去りにして 搾り出すように彼の心情だけを描き出す。]
(+100) 2015/05/19(Tue) 03時頃
|
|
[――……そうして、言葉だけ置いて、 彼はまた、ついと背を向けるのだ。>>2:269]
(+101) 2015/05/19(Tue) 03時頃
|
|
君のほうが辛かった……だろう。 キャサリンが死んで、 君一人で家族を支えて……。 うらんでない なんて嘘をつくなよ。
[許しは請わないと言った筈だ。 それなのに、こうして謝りにきた。 それは多分、相手も辛いからなのだろう。]
…………ルパート。
[呼んでも彼は振り返らなかった。 その背が、酷く悲しいものにみえたのは何故だろう。 泣いているように見えたのは、何故だろう。
影は息を吐く。 胸に空いた風穴から白く靄が零れた。]
(+102) 2015/05/19(Tue) 03時頃
|
|
ルパート。君は、「また」、……そうだ。
[一歩。]
僕の答えも、声も。何も、聞かずに そうやって……いつも、いつも、背を向けるんだ。
[二歩。] [進むごとに影が薄まる。] [隣に立つ頃には、 影は生前の姿をほんの少しの間、取り戻して]
勝手だなあ。ルパート。随分と勝手だ。
[その背に触れた。 幾度か、とん、とん、と叩いて撫でる。 喉奥につかえた痛みを流そうとするかのように]
(+103) 2015/05/19(Tue) 03時頃
|
|
ごめんな。 苦しかっただろう。辛かっただろう。
…………もう、いいんだ。ルパート。
(背負わなくたっていいんだ)
[そう言って静かに、空を見上げた。
できる事は、ただ、 この友の背に負った悲しみが少しでも軽くなるように 寄り添う事くらいだったが。
――それすらもおこがましいか。 ルパートの背を撫でながら、小さく自嘲した。**]
(+104) 2015/05/19(Tue) 03時頃
|
1
2
3
4
[メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報
プロローグ
1日目
2日目
3日目
4日目
5日目
6日目
エピローグ
終了
/ 最新
視点:
人
狼
墓
少
霊
全
トップページに戻る