219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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[>>0:1「すばらしきこのせかいで、求め続けるものは?」
例えば、ゲームマスター・酒衛 鳴李なら、「自分自身」と答えた。
もう取り返せなくなったエントリー料。 かつて奪われた、一番大切なものに縋り付き続ける彼女は、 今もなお、それこそが全てだと考えている。 他の全てを犠牲にしてまで手を伸ばす価値がある、と。
それもまた、一つの在り方なのかもしれないが。 そのせいで見えなくなっている景色が、あるのだとしたら——
——その狭窄した視野こそが、彼女の唯一の弱点なのかもしれない。]
[……以上、シークレットレポートより抜粋。*]
(63) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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( 厭、と首を振ったのは。 一重に、この夢のつづきを 壊したくなかったから───。 )
……如何しような。 これから。
[他に誰ぞ、気づくものは居ないのか、と。 巡らせた果てに呆けたような吐息が、もうひとつ。 背に解けた濡れ羽色を鬱陶しくも感じて、 細い一房を指に絡めた。]
(……なんで切ってなかったんだっけなァ、 なんて、呑気を考える頭ばかりは健在だ。)*
(+84) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[ もし、ここで 死が悪いことだと言い切り、 更に生の尊さを語られでもしたら、 生きている方が素晴らしいとでも押しつけられたら、
私は蛇を差し向けて、ここで共倒れしていたと。
そういう確信があった。 ]
(+85) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[ 蛇の力が緩む。 死んでいる筈なのに、血の巡る感覚。
ああ そうか。 ……勘違い、させていた、のか。 ]
(+86) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[ するり、するり、 蛇で柔く自分を抱きながら語るのは、 ]
…シーシャが飛び出してきて、 シーシャは死にたく無さそうだった。 蛙は邪魔で。 あの時手を取ってくれた相手を置いて、 先に自殺するほど、私 卑怯じゃない。
それに、
(+87) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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……誰かの記憶に残りたかった。 "生きている"思い出が、欲しかった。 物理的な話じゃない。 …精神的な、意味で。
(+88) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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愛して欲しいとは言わないし 生き返って欲しいとか言われるよりも 私は此処に居るんだって覚えていてほしかった。 何日間か、たとえ一瞬でも 私が本当の意味で この世界で生きていたこと、 死神とか言う奴に会って、 甘ったるい苺食べて、謎を解いて、 あちこち走って、…ロリータなんて着ちゃって、 マブスラやって、写真撮って、 鎖振り回して、……本気でやりあって、 そのたったひとつだけでいい。 誰かの記憶に残っていれば それだけで良かった。
(+89) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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だから、── もう、いいの。 死んだあとにしては、幸せすぎた。 これ以上望んだら、望んじゃったら、 また十何年も苦しむ羽目になる。
(+90) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[ なんて ぽつ ぽつ、 お互い語る、けれど。 シーシャは、そんなこと、言ってくれるけれど。 声が震えているの、分かったよ>>+75。 何時も明るいから尚のこと。 …何かが抜け落ちた、みたいな そんな心境は消せやしないけれど。 なんだか ね。 パートナーが目の前の相手で良かったと そう思えたのは、多分、確かで。 …ゆっくり 息を 吐く。 俯いた先、 境界線の向こうには、行けない。 ]
(+91) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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それと…それは…… 無理かなあ………
[ 忘れろ、って。 たった数日間、されど数日間。 捨てるには印象に残りすぎた。
それに、── 未練、なんて そんな。 シーシャの望みを抱いて消えることは、 未練、ではなくて 幸福な思い出、だよ。
私はUGで幸せだった。それは、確か。 ]
(+92) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[ 続く、── そう、だな。 言うなれば我儘みたいな、 そんな言葉>>+79には 眉を下げて笑んだ。
仕方ないなあ って 顔。 私も大概子供だけど、 もしかしたらシーシャも案外、とか そう思ってしまったのは …そう だなあ。 私の決意はきっと変わらないと、 思っているからかもしれない。 ]
(+93) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[ ── と。 ]
[ 腕の蛇も大人しくなったところで。 今度は何を、と思えば、 私のシュシュのことだった>>+80。
私は明らかに疑問符を付けて、 ]
(+94) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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…ううん? 知らない誰かから。
お母さんはもう 寝たきりみたいなものだったから、 ……こういうの、選んでくれる余裕もなかった。 [ 言いながらするりと解く。 ゴムも一緒に取ったから、 ふわ と 何時かより伸びた黒髪が広がった。 ゴムは手首に引っかけて、 線の向こう側から、青いシュシュを手渡す** ]
(+95) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[シアターに着く前。ナオが、近くへ『跳んで』きた 手を握られてナオの顔を見て、何か違和感を感じる]
……ナオ、寂しい?それとも、悲しい?
[なんとなく、生前の、 ナオの表情を見たような気がして、問いかける。 感情は、ほら、理解できるものではないから、 合っているかは、解らないけれど]
(64) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[それに、ナオは何と答えただろう。
気配を感じた気がして振り返れば、 ラヴェンナさんこと黒百合さんの姿>>@51 弓矢で射かけられそうになっていたなんて、露知らず。 湛えられた笑みに、手を振った*]
(65) 2017/06/24(Sat) 01時頃
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[熊さんに好きな人… いるのかな…いないのかな… ヒントになるなら、熊さんは答えそうに思うけど。 気になるような、怖いような。
心の中でぐるぐると考えながら なんとも、複雑な表情が浮かんでいた。**]
(66) 2017/06/24(Sat) 01時半頃
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[ (明るい場所に近い影の方が暗い、 それは、或る意味的を射ていると思う。)
ふ、と、緩んで戻りそうにない笑みのまま、その目蓋に落ちる細指を確とは捉えないで言葉を落とす。>>+81
…穏やかにすぎて、実に死後らしいかもしれなかった。
手を伸ばされたとして、拒む事はおろか、嫌がりもしないのに。 先生が手を動かしかけた理由は知らないままで、 幽かに留まった言の葉の行く末を捕まえようとも思わなかった。]
(戦わせず済むなら、越した事はない、)
[玉響に消える夢でも構いはしなかった。 本当に、独りで道を生かされるのかと思った先に比べたなら、ずっと平穏なものだったから。]
(+96) 2017/06/24(Sat) 02時半頃
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[夢も、 思いも、 …… 刹那の華の命でも。 何時かは喪くなるものなのだから、此の時から態々醒める必要も感じない、と、先を考える事は ── 辞めていた。
(短い華の、更に短い夢なれば。 今暫らくの、心休める静謐くらいは、 生き様が如何とあれど、赦されるだろう。)
幻と消えるのを愁うのは青年も同じ事だったが。>>+82 そこに落とされた言葉に、少し目線を伏せたが、起き上がるのにつられて跳ね上がり、気にしないようにと頭を振るのが先だった。 それから、一拍、二拍、と間の空いてから、言葉を溢すように落とす。]
… 嗚呼、恨んでやろうかと思った。 私だけが遺されたなら、赦すまいと思った。
だが、君が慮ってくれたのだとは分かったから。
こうして君と同じ所に居れるものだから、 そんな八ツ当りめいた感情は忘れてしまった。
(+97) 2017/06/24(Sat) 03時頃
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[余分に付け足してしまってから。 ついついと軽くなってしまったらしい口を鎖す。 何かを言いかけた隣の“君”が、先を飲み込んで仕舞えば態々尋ねる事もしない。>>+84
(夢が醒めないで欲しいのは、青年とて同じ事、)
静謐に落ちるのは、二人分の存在の僅かな音ばかり。
それが、事前に先生が精製陣を壊した事で此方に黒い雑音が湧かないからだとか、そんなものを考えられない程には思考が巡っていない。 その内に追加報酬を狙った死神などに追われるのかもしれないが、未だ先の話。]
…… 嗚呼、折角だ。 何にも急かされず追われずの内に、 此の街を君と話しながら歩くってのも悪くない。
[誰も気が付かないのなら、人目も喧騒も気にしないでも善い。 そうやって散歩なんぞ提案したのは、単に思い付きだ。]
(+98) 2017/06/24(Sat) 03時頃
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[行き当たりばったりなんかとは無縁だったものだが。 或る意味、死んでいると云う現状を飲み込んで受け容れているからこそ、責任やら何やらを忘れて言葉にできるというのはあっただろう。]
(此れが譬え霞朧の幻でも、 君が居てくれる夢だってなら。
─── 随分と粋な事をする、とは思うが。)
[頷くなり、同意なりが返るなら、漸く座ったままの腰を上げて、と、道を歩き始めるだろう。 今度こそは、きちんと“君”の横に並んで。]*
(+99) 2017/06/24(Sat) 03時半頃
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── 十王マルチシアター ── [手を繋いだリツからの>>64問いに こてり首を傾げる]
…俺、そんな顔…してた?
[自分の中に「いた」筈の「何か」 自分ではどうにも「ならない」それは 最早荒ぶるどころか、その気配すらも感じられず]
で、リツ…この先、どうする? 行ってみる?
[必殺、質問返しで切り返しておく 目の前には、地下へ降りる>>#2エレベーターがあり ボタンを押せば、多分開くだろう**]
(67) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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>>@52 やっぱり、駄目か。 あの子は、あの時、ええと。
[魔術師の子を必死に思い出す。 が、その時、リュウセイからの提案に、 間抜けな声を出した。]
は?
[ヒントとの交換に、なにやら、 かなりハイレベルな回答が要求されて、考え込む]
いるかいないかと言われたら、 いるけれど。 誰かは、ちょっと。
[それからのリュウセイへの耳打ちは、それが精一杯。 ただ、誰かは言えない、という辺りで。 言えない人だと予想はつくだろう。]
(68) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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[ 此方の問いかけに、彼はどう、答えたのやら。 ヒナと一緒に>>66彼の様子を伺っていれば>>68 ]
えーつまんねぇ。
[ 不満げに漏らしつつも、 その表情はくつくつと興味深げに笑っていて。 ]
(@53) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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おっと。
[ 不意に鳴った通知に、 悪いなと断りを入れてから端末を開く。
そこにあったのは、いつもどおりの変わらない 彼女の文面>>33 絶対に負けることなどないという、 『魔術師』としての彼女の自信に満ちた言葉。 ]
…。
(@54) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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[ 瞳を閉じて端末を握り締める。 それから再び瞳を開けると、端末を閉じて 彼らのほうを、向き直る。 ]
ま、いいさ。 ひとつだけ、教えておく。
結局のところ、最後に物を言うのは 能力の強さでもなんでもない、 前に進もうとする、『意思の力』って奴さ。 心の有り様、と言い換えてもいい。 ようはマブスラと一緒だな。>>3:@75 [ 少なくとも、俺はそうして生きてきた。 灰色の交差点で目覚めてから、ずっと。
“あいつ”の手を離してからはずっと いつか、俺を殺せるような そんな圧倒的な意思と力を持った“誰か”が 現れればいいと、そんなことを思って生きてきた。 ]
(@55) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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弱点とか、どんな能力をもってるか、よりもさ。 アンタたちがこれから先を生きていく世界で、 どんなふうに生きていきたいかのほうが、 『魔術師』を打ち破るためには必要だ。
[ だから、覚悟は決めておけ。 ろくでもない、だけど、沢山の顔を内包する、 遠くて近くてごちゃまぜな>>40 このせかいで、生きていくために。]
(@56) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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……なぁ、負けんなよ? 少なくとも、アンタらは独りじゃない。 一連托生のパートナーがいるんだからよ。
[ 迷いが、ないわけじゃない。 ここから先に彼らが進もうとすることは つまり鳴李かこいつらのどちらかが命を落とすということ。
こいつらはともかく、 鳴李は二人を生かしておこうとは絶対しないだろう。
なんだろうな、俺だってずっとそうして生きてきたはずなのに。 老若男女なんて関係なく、楽しく人を殺して生きてきたはずなのに。 …どうにも、こいつらといると調子が狂って仕方ない。 ]
(@57) 2017/06/24(Sat) 08時半頃
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[ ――ただ、“生きてほしい”と思ってしまった。
“あいつ”以外の参加者に対して、 生まれて初めて、そんなことを思った。
この二人が、生きてゆく未来を見てみたいと>>49 この灰色の世界で、初めて夢らしい夢をみた。 ]*
(@58) 2017/06/24(Sat) 09時頃
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― 十王マルチシアター ―
そんじゃま、いこうか?
[ あくまで軽い口調で、そんなことを口にする。 まさかここに来て「どこへ?」なんてことは 言わないだろう?
十王マルチシアターの建物内へ。
今日は保守点検日>>#1ということで 辺りに人の気配はない。 正直、鉄パイプを持ったまま建物内に入るのは 流石に面倒なことになりかねないから、 このへんは実にありがたい。 ]
(@59) 2017/06/24(Sat) 09時頃
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[ 案内板を確認して、 向かうのは地下五階まで行けるエレベーター。 エレベーターホールまで行くとちょうど先日、 西エリアで集人たちと一緒に出会った 少年たちの姿が見えただろうか>>67
彼らの一人が、エレベータを開けば、 飛び出してきたのは一匹のサイノイズ>>#3 ]
それじゃ、俺が送っていけるのはここまでだ。
[ 突進してくるそのノイズに鉄パイプを翳す。 同時に重力の力場を形成して、足止めを食らわせる。 そう長く持つとも思わないが、 全く時間を稼げないということはないだろう。 少なくとも、四人がエレベーターに乗り込む程度の時間くらいは。 ]
(@60) 2017/06/24(Sat) 09時頃
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