278 冷たい校舎村8
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[ さすがにもう世界の主の正体に、 みんな気づくころじゃないかと福住は言う。>>+61 なるほどな、と礼一郎は思って、 同意するようにひとつうなずきを返す。]
確かに。あと4人だもんな。 昨日、ソーマと話しててさ、 あいつ、結構みんなと話して、 世界の主が誰かって、すげえ考えてたし……、
福住のことも言ってたよ。 なんだっけ、レイと二人で話ついてる? ……仲良しか。マジ仲良いよな、おまえら。
[ あのときは結構真面目に話してて、 ソーマも無邪気だったので水差せませんでした。]
(+70) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[じゃあなんでここに お前が描いた絵、みたいなのがあって 俺らとお前は残ってるんだろうな。
そう、言いかけて口を噤んだ。
目が合わない。 強引にこちらを向かせることだって出来て、 氷室は実際そうしようとしていて
けれど辰美は、眉間にしわを寄せて 手を強く握り込んだだけだった。]
(132) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 埋もれそうとか、溶けそう、とか、まぎれそう、とか。 そういう感じなんだろうな、って 思う。 ]
(+71) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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……うん。
[ どんな顔して会えばいいのかって、 福住は本心から言っているようで、 礼一郎にはその気持ちもわからなくない。
わからなくないけど、 礼一郎は思ったよりも受け入れていて、
それは人形のあり方のせいかもしれないし、 単純に礼一郎の心境の変化かも。あるいは、]
合わせる顔がないって思うのもわかるし、 思っちゃうのはどうしようもないけど、 たぶんあいつら、福住の人形がどんなだって、 単純に、おまえのこと心配したんじゃないかな。
(+72) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 礼一郎だって、 友人を模した人形を見るとただ胸が痛くて、 無事でありますようにって思うだけだった。]
……だから、うーん、 気にしすぎんなっつーのも、 無理な話だと思うけどさ。
[ それに、あんまりそういうこと言うと、 友だちなめんなって話になりかねない。 これは単純に、礼一郎の経験則ですが。]
(+73) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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ンな強く言われなくても、 聞かねーっつってんじゃん。
[ 思ったよりも返事の勢いがよくて、>>+63 礼一郎は一瞬たじろいで反論する。
聞かねえよ。ってもう一度言って、 それから、こそばゆい言葉に耳を傾ける。
あんまりそういうこと言われると、 それこそどんな顔すりゃいいかわからないだろ。]
(+74) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[その問いはずるいと、辰美は葉野に思う。 …………思ってしまったので]
(133) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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委員長する、か。 ほんとにできてたかなー、 俺、ビビり散らかしてたしな。
[ 自虐に逃げる。逃げようとして、 向けられた「 ありがとう 」に目を細めた。>>+64]
でも、もしできてたとして、 俺がそうしたくてやってたんだから、 全然、悪くなんかねえよ。……ありがとな。
[ 副委員長にはね、 礼一郎もお礼を言おうと思います。
けど、礼一郎に関しては、 ほんとにやりたくてやってんだから、 気にしないでねって、それは本心だよ。]
(+75) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ そっか。とあっさりした相槌。>>+65 うん。と礼一郎はうなずいて、 福住がそうしてくれたことに安堵する。]
だな。 あとは、葉野と残ったやつらのこと、 信じて待ってるしかねえよ。
[ 礼一郎もそう言って、 福住のあとから、病院の中へと向かった。*]
(+76) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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…………。 楽しかっ「た」よ。すげえ、楽しかった。
楽しかったからさあ。 お前も含めて一緒に帰りてえんだけど。
お前、ちゃんと颯真が言ってることわかってるか? 手を差し伸べてるってわかってるのかよ。 お前も、俺も、氷室も、颯真も。 全員で一緒に「みんな」がいるところに帰れなきゃ そんなもんはな、全然楽しくねえ。
……楽しくねえよ。俺は。 今お前がここから帰んないなら。
(134) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ ちなつちゃん、と、呼んでしまったあの時、 あたしはあのこに、 涼しい場所だよって日陰を示したけれど、
あの場所、ほんとは ひとのいないところでもあったんだよなあって。
他人の人生、あまり口出しするものじゃあないし、 あたしはどんな人生であれみんながすきだけれど。 ……みんなもみんなで生きづらいんだろうなって、 当たり前のことを思った気がする。 差し出したカイロを見て、ふと。>>3:+93 ]*
(+77) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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それどころか、――もしも、 ここから一人でも帰ってこねえことがあるなら。
(135) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[辰美は好戦的に笑った。 怒っているようでもあった。]
(136) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[――そもそも狼がこなければ、 オオカミ少年は脅かされることはなかった。
だからさ]
(137) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 手元の缶は、いつかの飲み物と違って、熱すぎるほど。 ]
(+78) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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こんな校舎を立てて、不穏なメール出したやつは 俺たちのかけがえのない思い出を壊しに来たんだなって。 ああ、そいつにとって俺たちとの思い出って
……その程度なんだなって。
(138) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ あたしは立ちっぱなしでマフラーに埋もれている。 病院の入り口から足音がしているから、多分、 帰ってきた人が段々増えてきているんだ。 あたしみたいに。 夢のなっちゃんは落ちて、砕けて、"死んでいた"。 現実のなっちゃんはここで祈っている。 夢から覚めたみんなは、きっと、 そのひとの色をうつすマネキンと、 入れ違いになるんだろうな、って、 あたしは ぼんやり考えていた。 ]
(+79) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[重く息を吐いて笑うのをやめる。]
………… そんなこと思いたくねえんだよ。葉野。 ………いいのかお前このままで
[顔を顰めて、声だけは穏やかに問いかける。 クレープを共に食べた時の事を思い出して、 少しずつ、少しずつ心臓が痛くなってくる。]
(139) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[楽しかったよ。 楽しいかったから苦しい。
許す許さないで割り切れていれば、 辰美はここに立っていない。*]
(140) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ 帰ったときのこと、実を言うと覚えていない。 あたしの夢を見ていた"あたし"と出会って、 夢が終わるのを自覚すればあっという間だ。 ]
(+80) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ もういられないのなら、 息苦しい現実に帰ろう、ただそれだけだよ。 あたしに何かがあるとするならば。 ]
(+81) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ マネキンだって、傷ひとつついてないのだろうって、 よく分からないけど、確信がある。 "人波"に紛れて蒸発してないかとまで思うけれど、 どうかなあ。多分無理かなあ。 まあ、なんでも、 残る人が怖くならないものだといいや。 それだけならだいじょぶ。きっとね。 ]
(+82) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ そこそこ整えてあるあたしの爪が、 缶のプルタブを引っ掻いている。 ]*
(+83) 2020/06/22(Mon) 21時半頃
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[ お願い、って言われて>>128。 ずるいなあ、と思ってしまう。 俺さ、人の頼み事とか、断れないタイプなんだよ。 だけど、さあ。]
……ごめん、やだ。 帰るなら、絶対、一緒がいい。 だからさ、俺からも、お願い。
一緒に帰ろう、紫織ちゃん。
[ 信じてくれないんだ、って思われるかもしれない。 「一緒じゃなきゃやだ」なんて、 駄々っ子みたいなお願いかもしれない。 でも、これだけは譲りたくなかった。 だから、俺は何度でも言うよ。一緒に帰ろうって。]
(141) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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……俺、さ、みんなのこと大好きだよ。 紫織ちゃんも、他の皆のことも、本当に大好き。
一緒にいるだけでスゲー楽しい。 だからさ、誰一人、失いたくねえんだよ。
一人でもいなくなっちゃったら、 めちゃくちゃ悲しいし。
楽しかった文化祭だって、 悲しい思い出になっちゃいそうで。
俺、そんなの嫌だよ。
(142) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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だから……だから、さあ。 一緒に帰って、また楽しく騒いで、 勉強会でもして受験とか乗り越えて、 そんで、一緒に笑って、卒業、しようよ。
[ すぐ傍まで言って、まっすぐ見て、語り掛ける。 幸俊や怜の言葉も相まって、胸が痛くて、 なんだか泣きたくなってきて、顔を歪ませる。
分かってほしかった。 俺達が、どれだけ君を大切に思っているか*]
(143) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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架空惑星 レンは、メモを貼った。
2020/06/22(Mon) 22時頃
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-- 現在/駐輪場 --
[ 探し物はなんでしょう。 毎日のように乗っていた自転車の鍵。 修学旅行で買ったキーホルダーがついたやつ。
どこにあるのかなあって、愛車をみるけど、 鍵穴には鍵はさされてなくて。 結局さっき鍵しめたんだっけ、と曖昧な記憶を探る。 ……うーん。わかんない。 ]
落ちてるのかな。
[ どうかなあ、と千夏はため息をついて、 スマホの明かりを頼りに地面を照らす。 びゅうと風が吹いて寒さに震える。 こういうときに、あったかいカイロは心強い。* ]
(+84) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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師範棋士 千早は、メモを貼った。
2020/06/22(Mon) 22時頃
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── 現在:病院内 ──
[ 最後には。>>+48の続きの言葉を 自分から聞く気にはなれそうになかった。
恐らく、夏美が一番初めに目覚めたことや 自分がその次辺りに目覚めたことを考えれば 目覚める条件というものは分かりやすい。
たぶんみんな死んで帰ってきた。のかな。 みんなあーちゃんに殺された、 ……ってことはないだろうけれど。
落ち着かない指先が組み合えば、 無機質な光に当たり前に影を落として なんてことなくそれを眺めている。 ]
(+85) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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[ ただひたすらに、ここが現実。 っていう事実だけを見続けてる。 ]
向こうに戻って……って、 どーやってすんの…?
[ 声が震える。 なにかを与えられるとは思ってない。 でも手を伸ばして届くならと思ってしまう。
あの時伸ばして届くことのなかった手が もし、友達に、届く可能性がまだあるなら。 ]
(+86) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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眠ればいい? ……死にかければいい?
どーやったら、ちゃんと、また、 紫織さんに会えんのかなぁ。 あの世界に戻れんのかなぁ。
[ 静かな病院が憎い。 馬鹿みたいな音量でロックでもかけてほしい。 へたくそなギターでいい。全然かまわない。 ]
(+87) 2020/06/22(Mon) 22時頃
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