105 CLUB【_Ground】
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――――。
[“痛い”と告げる声が、余程痛い。 伸ばされる腕に抗う術を男は持たず、また拒否するつもりもなく。]
――――――。
[けれど、受け止めることもない。
残酷だ。 どこかの誰かが無垢な少女を唆す悪魔だとするならば。 男のそれは、覚えてはならぬ感情を植えつける黄金の果実。]
(@58) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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だから「ここにいたい」のか? “痛い”んだったら、ここから出てちゃんと愛してもらえばいい。
[男の指先は、目隠しを縛る。 決してここで剥がれ落ちることのないように。]
俺から離れれば、“いたい”のもなくなる。
[服を掴む手に触れ。 落とすのは――――]
(@59) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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[シーシャの部屋へ携えて行くのは、 雪のように白い生地に流水の模様の描かれた、 東洋の民族衣装。 帯と呼ばれる腰紐は丹。
色数を抑えたシンプルな服は、 シーシャの瞳の色を美しく映えさせるだろうと 選んだ服を、 シーシャは素直に受け取ってくれるだろうか。]
(@60) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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――――“わかったな”。
[それは確認ではなく、強く教え込む言葉。 残酷な声を落とし、冷酷な言葉を残し、男は立ち上がる。 仕事は多い、揺れていてはならない。 掴む手を引き剥がし、呼び止められても男が足を止める事はない。]
爪、後で消毒に来させる。 体を疵物にするな、いいな。
[言い残し、外へ。]
(@61) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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……気は、紛れるかもしれないけど
[眉を寄せつつ、ぶつぶつと、謂う。 けれど、それも唇を合わせれば、 甘い吐息と水音にかわって]
―― っ、ふ、……
[もっと、と求めるのは愛玩動物の本能に近い。 頭を抱くように、腕を回す。 撫でられる手に喜びを。 背をうろうろとする手に、揺れる尾がふれる]
(+51) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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[今ここにいる皆へ順番に連絡をしていく。 最後のひとりになって、指が止まった。 真っ白な画用紙をなぞり、瞼を伏せる。]
……………、
[強く目を閉じ、ゆっくりと開いた。 そして端末へ、震える指を伸ばす。]
(98) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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大体慣れてねーんだよ。
[いっそ教えて欲しいくらいだが、 それをいうとテッドがすごい顔をしそうなので どうにか頑張るつもりです]
……ん。
[ちゅ、と甘い音を立てながら合わせる唇、 角度を変えて何度も、何度も。 抱え込まれるように腕を回されて、 密着したままの身体は羞恥と、興奮に火照るようだ。
背を撫でていると当たる尻尾、誘われるように 下げた手はその根本へ。 たしか此処も弱点だったような]
(+52) 2013/12/22(Sun) 00時半頃
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[>>@59首を振っても、目隠しは、すげなく結び直されてしまう。 目隠しの結び目が強まるほど、フーの服を握る指にも力が籠もる。 先程舐め取られたばかりの血が、また滲んでしまうほどに。]
なんでだ……?
じゃぁ……じゃぁずっと、それまで、痛いままなのか……? なんで、どうして、フーじゃダメなんだ……?!
[言葉にするたび、痛い、苦しい。]
違う……逆だぞ……。 離れると、痛いんだぞ……!
(99) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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[シーシャの部屋の前で、 シーシャが目隠しをするのを待つ間に、 サムへと宛てて、ひとつの頼み事を送信した。]
(@62) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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───!
[>>@61強く、残酷な言葉が、胸に深く突き刺さる。 離すまいと、ボロボロになった爪を、食い込むほどに強く伸ばすが、それは無理矢理剥がされてしまった。]
フー……
そんなの、おれ、わかんないんだぞ……
[ふたつの”好き”の違いが、分からない。 どうしてこんなに苦しいのか、どうしてそれがフーだけなのか。 どうしてフーは………]
……っ、ぅ……
[強く結び直された目隠しに、指をかけ]
(100) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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そんなのわかんないんだぞ!!!
[引き裂き、扉の向こうへと叫んだ。 濡れる瞳は、性欲とはまた違う感情の昂ぶりに、金褐色に染まったまま。]
(101) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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(ああ)
(どうして)
(何故) (アイツは)
(お前らは)
(俺は――――)
(@63) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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……それでも、いい、
[熱に浮かされたなら、ミナーのため、と 羞恥をかみ殺し、自らこうしてほしい、と謂うかもしれない、が。今はまだ]
ふ、ぁ……
[舌を絡み合わせるキスは、 互いの体に熱を呼ぶ。吐息の合間、うっとりと薄く開く眼が濡れている]
――ぁ、ん!
[尾の付け根に触れられたとき、 声とともに鮮やかに背が反る]
(+53) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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―通路―
[男の足音は早く、早く、早く。 研究ルームに向かう途中、通信機から声が落ちた。
歩調が変わる。
Prestissimo to ritard. Ed pesante.
無音の通路に響く演奏。
――――Fermata.]
(@64) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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[>>@53かけられた言葉にしばし撃沈し直したりしたあと、最後の食事をとる。 サムの微かな震えは、ふと気になったが追求せず。
>>90あーんしてやったりしながら、食事は終わった]
ん、……また。
[部屋に戻るというチアキに、おうむ返しに言葉を返して。
ふと、硬質な音>>@51がした通信機を、見下ろした]
……。
[立ち上がり、ヤニクを見る]
……俺も、そろそろ。
[サヨナラが言いたくなくて、ヤニクの髪に手を伸ばすことで代わりにした]
(102) 2013/12/22(Sun) 01時頃
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[チアキだけでなくシーシャも今日いなくなる。 別れが近付くと寂しくなるのは仕方ない。 泣きそうになるのを堪えて、低い体温に摺り寄った]
シーシャ、幸せにね。
[伸ばされた手が髪に触れる>>102 最後の体温を感じながら別れは笑顔で見送った。 1人残った広間で残った絵本やクッション、毛布を 引き寄せて巣を作る]
雪は全部埋め尽して白く塗り変えるけど……。 明けた朝はキラキラと光ってるんだって…。
[聞く者のいない広い空間に、静かに漏らした]
(103) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[――――――ダンッッ!!!!!]
[壁を殴りつける音が響いた。 握り締める掌、獣ほど鋭利でない爪が皮膚に食い込み。 噛み締めた奥歯は骨の軋むようなざらついた音で。]
――、――――。
[言葉を紡げない、息さえ吐き出せない。 だからカメラに映らない位置で、動物たちには届かないように。 ただ、部下たちにつながる通信機だけが音を拾ったなど思いもしないで。]
(@65) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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(俺が良くないんだよ)
[ねだられたらなけなしの矜持も何もかも捨ててしまうだろう、 どちらにしても手は止まること無く動く。 それでもキスの心得くらいはある、と息継ぎのとき 薄く目を開くと濡れた蜂蜜が見えて]
――ッ。
[絡め取られて溺れているのは、蜜に誘われた自分なのだと その時理解をした。
甘い声が出るその場所を、優しく何度も撫でて。 根本から穂先へと扱くように通り過ぎた]
(+54) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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─蛇の嫁入り─
[歩くのが苦手な蛇の仔は、 介添えのように腕を貸して、部屋まで連れて行った。
着物の着付けなんて知らないから、 裾は早速乱れていたかもしれない。
扉を開けて、たったひとつの椅子に座る 銀灰の男を見た。
白と、黒と、灰色。 色彩の乏しい部屋の中に、 帯の丹がアクセント。
シーシャをヴェスパタインの前へと立たせ、 チアキは一歩、後に下がった。]
(@66) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[部屋に戻って、簡素なカバンひとつに収まる自分の暮らしに改めて唖然とした後 柔らかな目隠しをつけて、ティーにどーぞと言って。 そのときを粛々と待つ。
しんしんと降り積もる雪の音が聴こえるほど、室内は静かだ]
……?なにもってるんですか?
[>>@60ティーの持ち物にふと気が付いてみたりして]
(104) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[ヴェスパタインがシーシャの目隠しを取ろうとすれば、 不意に伸びたティーの手が、それを止めた。
シーシャの後ろから義眼を見つめる 硝子の奥の、曇りないアイスブルー。]
(@67) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[1人になった広間で額と鎖骨を擦りながら 端末を覗き込む。 丁寧なメッセージと秘めやかな会話を思い出すと、 いつの間にかぽろぽろと涙が端末を濡らす]
ばいばい…。
[誰もいないのに、隠れるように毛布を被って肩を震わせた]
(105) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[痛い。 分からない。 苦しい。
扉の前にへたり込み、ずきずきと熱を宿す指先を見れば、またうっすらと血が滲み始めていた。 舐め取ると、鉄錆の味と一緒に、独特のヤニの味がした。 ……また、胸が痛くなった。]
なんでこんなに痛いんだぞ……
[ぎゅっと、胸元に手を寄せて蹲る。 耳にも尾にも、いつもの元気は欠片も見えない。]
(106) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[飼い主の心知らず、だが 望まれなければ羞恥心もあり行うことはないだろう。 は、と息継ぎを主人に倣う。 眼が合うと笑みめいて、更に眼が細くなり、そして閉じられる]
……っ、ぁ、ミナ、……あ、 ん…!
[扱かれ、撫でられれば尻尾はぴんと上に立ち、掌に擦り付けるように動く]
ゃ、ぅ…んっ
(+55) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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―通路―
[同僚からの連絡。引き渡しの“教会”は、シーシャが先に行くらしい。白衣の裾を払って立ち上がり、大きく息をつく。 震えは止まった。何も解決したわけではないけれど。
入れ違いに入った通信。その内容に目を細めて]
(@68) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[ゆっくりと歩み、途中で足を止めたりしながら、歩む。 ティーに喜んで着せてもらった服は肌触りがいい。 緩んだ前から入る外気は少しだけ寒かったけども、それよりも緊張が勝って気にならなかった。
扉を開ける音。 立たせられ、ティーが背後にいく気配。
着物の隙間から見える鎖骨下に刻まれた刻印が、深呼吸と共に動いた]
(107) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[当事者と、監視カメラと、ものいわぬ椅子だけが聞いた 研究員という枠を踏み越えた勝手な願い事。
答えを聞いて、ティーはやっと、掴んでいた手を離した。]
(@69) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[息を、吐き出す。 息を、吸い込む。 単純なその二つを繰り返し。]
――――、ッゲホ!
[喉奥から咳を溢して、男は歩き出した。 壁を殴るほどに激昂出来る若さがあったのかと、どこか客観的すぎる感想を溢して。 心を凍てつかせ、降りしきる雪の中に佇むよう。 音もなく、冷たく。 冷静さを取り戻し、男は研究ルームへ向かった。]
(@70) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[『また後で』、そんな言葉で返事を締めくくる。 そして調理室へとワゴンを返した頃、また同僚からの連絡]
……ん? 了解。
[少し怪訝な顔をしつつも「頼み」を引き受けて。 その「頼み」のために研究ルームへと足を向ける]
(@71) 2013/12/22(Sun) 01時半頃
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[その時のティーの顔は、 硝子の義眼だけが知っている。*]
(@72) 2013/12/22(Sun) 02時頃
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