229 観用少年
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[小さな子を一人にして暫く経ち、月の高度も変わる。 廊下に迷子の声が響き始めた頃、ぱちんと電灯の明るさが弾けた。>>155 人気のなさに暗闇が加わり、迷宮が夜の顔を見せる。締め切られていないカーテンの裾から、月の光が落ち、迷子の姿を朧げに照らす。 こつ、こつ、と背後から近付く靴音はやがて止まり。座り込んだ細い少年の腕を掴み上げる]
……此処だよ。 お前、こんな所にいたのか。
[そのまま腕を強引に引き上げ、立たせようとする。薄ぼんやり照らし出される主人の顔は、少しも笑っていない]
方向音痴が。 分からないなら、最初から分からないって言えよ。
[食堂を出た後、後を追う小さな足音を知っていた。>>154 それでも振り返るのが億劫で、気付かないフリをしたのに、全て責任転嫁する。 掴んだ細腕に次第に力を籠め、衣服の上から爪を立てる。繋ぎ止めるにしては不必要で強すぎる、悪意を込めて]
(178) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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──…あぁ、そうだ。折角だから今遊ぼうか。
[……ふいに力を緩め、良い事を閃いたと微笑んだ。 腕を引き、一番近くの部屋に入る。今は使われていない衣装部屋は少し埃臭く、物が雑多に積まれており片付いていない。部屋の扉に凭れると、彼が自由に動けるように手を離す]
屋敷全部を使うのはまだ早いから、 この部屋だけでかくれんぼの練習をしよう?
最初は僕が鬼になってあげるから、 ジョージが隠れると良い。
[一人きりになり、怖い思いをした後だ。 不安げな顔をするなら優しく頭を撫で、恐怖を宥めるだろう。此処には自分がいて、一人ではないと嘯いて]
(179) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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隠れる場所は沢山あるけど…… 服の隙間は、隠れるのが難しいからなぁ。
例えば、──ああいう扉の中に入れて、 全部隠せる場所の方が、見つかり難いかもね。
[散らかった部屋を見渡し、締め切られる扉の付いたクローゼットの幾つかを指差す。昔遊んだ時は、そんな分かり易い場所は選ばなかったが。助言でもする口調で、彼に教えて。
彼の心が決まったら、扉に向き直り、カウントダウンを始める]*
(180) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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― 朝 ―
[三日も放置された挙げ句の夜を過ごしたが。 オスカーは”良い子”にしたと思い込んでいる。
三日三晩ほぼ寝ていない南方を気遣って胃に優しい卵粥を用意した。
そうしていつもの時間に布団を剥いだ。]
おい、オッサン起きろよ! 俺は目覚ましじゃねえぞッ!!
[何ら普段と変わりないオスカーだったが。 何となく南方の様子が寝ぼけているのとは少しおかしい気がして
どうした? と問い掛けた*]
(181) 2017/10/08(Sun) 17時頃
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― 朝 ―
[いつも通り、今日も彼に起こされる。 昨日のことなどなかったかのように。
ぱちりと目を開いて、ぼんやりとした頭で起き上がる。 何かするなら起きてからだと決めていた。 だから、説教をするのならば今だろう。
不思議そうにどうした、と問い掛けてくる彼に やはり分かってないのだなとため息を吐いて。 そこに座れと、ベッドの横を指さした]
あのな、昨日のことだけど。 ……ああいうの、しなくていい。
[何を話せばいいのだろうと口を開いて、 出てきた言葉はそれ。 しかしそれ以上のことはまだ何も考えていなかった]*
(182) 2017/10/08(Sun) 18時頃
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[月の光があったから、何も見えないわけではない。 代わりにまっすぐ伸びた廊下の先や窓の向こうが映し出されて、おばけでも見えてしまうような気がした。 ひとりの静けさは好きじゃない。まして、それが夜となれば。
うずくまって、「やさしい」兄の名を口に出して。 迎えが訪れるまでそう長い時間が経ったわけではないけれど、待ちこたえるだけの間は、長い悪夢のよう。]
──… っ、
[そうして足音すら聞き逃す緊張感のさなか、不意に声が振り落ちる。>>178はっとして顔を上げ、振り返るやいなや独りきりの悪夢から引き上げられた。
よろめきつつ忽ち笑顔になる。シメオン、と言いかけて安堵したように見やり。けれどそれが笑っていないのをみれば、すぐに表情は翳ってしまう。]
ご、ごめん……
[不安げに視線を落とした。きつく叱られた訳でもないのに、ぴくりと身をこわばらせて。 口にした謝罪は泣き出しそうに震えたもの。突き刺さる感覚に「いたい」と零すこともできず、眉を寄せきゅっと下唇を噛んで。]
(183) 2017/10/08(Sun) 18時頃
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……へ?
[きっと怒っていると思った。それなのに、思いがけない遊びの誘いに頓狂な声が漏れる。 引き入れられた部屋は薄暗い。散らかった家具や物たちが、差し込む光に照らされてぼんやりとシルエットを浮かべる。 解放されて少し足を踏み入れてみれば、埃っぽさが鼻を纏った。]
……ここで?
[かくれんぼと聞いて、彼の顔と部屋の中とを交互に見やる。遊びたい好奇心と、不安との葛藤だ。 恐怖心がすぐに薄れる筈もなく、心細げに言葉を濁し それでも主人に撫でられて、甘い誘惑を受けたなら。]
(184) 2017/10/08(Sun) 18時頃
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ん……そ、それじゃ、ぼくが隠れるから。 シメオンは十かぞえたら見つけに来てね?
[頷いて、笑みを向ける。かくれんぼのルールを取り決めたなら、向き直ったのを見計らい部屋の中へ駆け込んでいく。 正直にアドバイスを聞き入れて、向かう先は彼が示したばかりのクローゼット。
すぐに見つかるものとも思わず、背伸びして届いた取っ手を引いた。小さな体躯を隠すには容易く、少し奥へ入っただけで、ハンガーから吊り下がった衣服に紛れてしまい。
そろ、と扉に手を伸ばし、元通り閉めたところで光が遮断されてしまうことに気付いた。再び湧き上がる不安を、ひとりじゃないと言い聞かせて抑えつつ。]
し、シメオン、もういいよ。
[やがてカウントダウンが止まったなら、おそるおそる声をかけて。*]
(185) 2017/10/08(Sun) 18時半頃
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[溜息を吐く。 南方にしては珍しい様子とそこに座れと言われれば フローリングの床の上にちょこんと座り込んだ。
口籠もるようにしていた気がして、静かに待つ。 ようやっと吐き出された声にきょとり、と黒瞳が丸くなる。]
昨日のこと? どれだよ。 はっきりどれか言われないとわからねえよ。
頭撫でたことか? 唇奪ったことか?
ベッドに潜り込んだことか?
[作り物だが目は雄弁に語るもの。 その目を見れば揶揄しているわけではなく真実分からないのが理解出来ただろう。
南方は自分を本物の少年のように扱うが オスカーはあくまで人形であり人間の感性とは異なるのだと逆に口を尖らせた。]*
(186) 2017/10/08(Sun) 18時半頃
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[きょとりとした顔は、すっとぼけているのではなく 本当に事実としてそう思っているのだと。 すぐにそれは理解した。 だからと言って、それが許されると困る。 自分が、非常に困る。
タバコが吸いたくて堪らなかった。 口に出すのも、多少憚るそれ。 けれど言わなきゃ分からないというのならば、 口に出さなければいけないのだろう]
いや、それじゃなくてな。 ……それもあるっちゃあるんだが。 その、あれだよ。
(187) 2017/10/08(Sun) 19時頃
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――フェラ、しただろ。舐めたの。 ああいうのは……しなくていい。
[もごりと、口の中で言葉を篭らせながら けれども分かるように伝える。 そのために傍に置いているわけじゃないのだから、 しなくていいんだと。 そんなことを伝えただろうか]*
(188) 2017/10/08(Sun) 19時頃
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だから、それってどれだよ。
[それもあると言われれば、どれなのかが分からない。 言われないとわからないので不安そうに顔を曇らせる。
落ち着かなげにそわそわしだした。 悪い事をした子どものような気分、とでも言うのだろうか。
非常に言いづらそうにしている南方を小首を傾げる。]
ふぇらって、奉仕か? 舐めたっつーたらそれしかねえよな。
しなくていいって…嫌だったのか? 気持ち良さそうだったけど。
[けろりと告げた。 悪気が全くない方が性質が悪いとはこのことだろう。]
(189) 2017/10/08(Sun) 19時頃
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だったらオッサンは何のために俺を置いてんだよ。 ……俺は俺のままでいいっつーたのに。
俺は、俺が出来ることは全部したい。
前は…やってたし喜んで貰えたから。 コースケも、喜ぶと思ったのに。
第一てめえ欲求不満とかいうのじゃねえの?
[余計なことはしっかり教え込まされている。*]
(190) 2017/10/08(Sun) 19時頃
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勿論。 もし難しいなら、一緒に読んでみようか。
[会話が滞りなく成立するのもあって、 すっかり忘れていた。彼が人形だということを。
それでも、興味を持って>>136頁を捲る者に対して、 本はいつだって平等だ。拒むことなどしない。]
(191) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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この本の主人公はね、1人の少年だ。 快活で、好奇心旺盛だけど、 偶に無鉄砲なところがある。
[読めない、と。 見上げる眼差し>>138に応えて、男は頁を捲る。 これを書き始めたのは、何年前の事だっただろうか。 それでも、その時のことは事細かに思い出せる。
息子が生まれたと同時に、 この本も産声を上げたのだから。]
(192) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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少年は、伝説の竜を追って旅をする。 その背に乗りたい。 最初はそれだけを願って、旅を始めた。
旅の中で出会う様々な人、もの、出来事。 冒険譚と、それらに触れた少年の成長、葛藤。 ……それらが書かれているんだ。
[尤も。 その話も今は時を止めている。 主人公の故郷が失われた ―息子と妻が変わり果てた姿となった― 一年前から、ずっと。
掻い摘んだ話でも、 未だ、少年の興味が在るようなら。]
(193) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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私が読んであげるのも構わない。 けれど、自分で読んでみるのも 面白いと思うんだが、どうだい?
[文字の羅列を撫でる。
あくまで、児童文学だ。 そこまで難しい言い回しは多用していないし、 識字さえ出来るのなら、 読むのも容易いだろう。]
(194) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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興味があるなら、 私が教えてあげるよ。
……きっと、世界が広がる。
[どうかな?と彼の顔を覗き込む。 多分、親らしさなどというよりは、 そういった方が性に合っている。
とはいえ、外は随分と暗くなってしまった。 彼の反応がどうであれ、 その日は再び本を開くことは無かったと思う。
毎日の食事と睡眠。 生きる上では、それも大切な要素のひとつだ。**]
(195) 2017/10/08(Sun) 19時半頃
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あー、だから、キスとか。 そういうのはいいんだよ。
だから、そんな不安げな顔すんなって。 こっちが困るだろーが。
[うぐぐ、と折れそうな心で彼を見つめる。 その顔には弱いのだ。 そんな顔をされたら許してしまいそうになる。
悪気がないのも分かる。 彼が愛玩人形である故のそれであることも 理解しているつもりではある。 それでも罪悪感で胸がいっぱいになる。
少年という年端もいかないような子どもに そんなことをさせてしまっていること。 当然のようにそれを享受してしまっていること。 ……アイツに、重ねてしまっていること。 それらが、心に重圧をかける]
(196) 2017/10/08(Sun) 20時頃
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何のためにって、家事とかやってもらうため? ……そりゃ、言ったけど。
欲求不満なんぞ、自分でどうにかできるっつーの! 自分でできないことをお前にやってほしいんだよ。
[若干痛い所を突かれて、ついつい言い返したけれど、 そこはひとりでもどうにかできるのは事実である。
だからそれよりは、家事を頼むと。 お前のままでいいとは言ったけれど、 そこまでは流石に覚悟としてはまだ不十分だった]*
(197) 2017/10/08(Sun) 20時頃
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[何度も言うようにオスカーは人形だ。 そこには他意も悪意もなく、ただ持ち主への愛情を示す。 不安そうにするなと言われれば益々落ち込む。 悦んでたし良かれと思ってやったものだから萎む。]
俺はコースケとキスとかもしたいけど。
嫌なら出来ない。
[だって嫌そうに思えなかった。 判断が甘かったのだろうか。
もっと深く根付いたものがあることなど気づきようもない。 わかるのは南方が気分が害している風であること。
それが自分に向けてか南方に向けてかはオスカーには関係無い。 そうさせたのが自分であることに落ち込む。
返さないって言った。でも、おそらく。きっと。]
(198) 2017/10/08(Sun) 20時半頃
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いいんじゃねえの? 俺は働けないし、便利に使えば。
俺はそういうもんなんだよ。 人間の少年じゃねえの。
オッサンより年上かもしれないぜ?
[平然と言ってのけた。 誰かの代わりなど人形にはよくあることだ。
そうして人形はあっさりと代替されることもあることだ。 飽きられて売られた。中古品のそして恐らく欠陥品]
つか、仕事遅れるけどいいのかよ。
[卵粥を出しながらつげた。 隣ではなく対面でホットミルクを飲む*]
(199) 2017/10/08(Sun) 20時半頃
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……人形だから、だろ。 それ以外じゃ難しいのか?
[初めてその言葉を使ったなと思った。 けれど、とてもとても苦い顔だった。
彼がそうしたいのは、そういう用途の人形だからで。 そうしない方法はないのか。 それをしないと満足できないのか。 そんな風に考えてしまうのは、いけないことなのか。
彼の前の主人が誰だったのかは知らない。 だから、彼がどういったことを教え込まれているのかは、 実際のところまだわかっていない部分もあるのだ。
だけど、彼が悲しい顔をしている。 それは自分にとって良いことではなかった]
(200) 2017/10/08(Sun) 21時頃
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便利にって言われてもな。 俺より年上かもしんねーけど、 見た目は俺よりずっと年下だろうが。
それだけで思うこともあるんだっつの。
[頭で分かっていても、分からないことだってあるわけで。 平然と言われても、使う……などとは思いたくない。 人形だといくら言われても、自分からすれば人間。
そろそろ心も理解すればいいのにと思うけれど、 それだってままならないのだった。
結局、仕事に遅れそうなのに気が付いて、 大急ぎで卵粥を掻き込めば慌ただしく家を出て。 その話は一旦保留、ということになった]*
(201) 2017/10/08(Sun) 21時頃
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[>>157 ご主人様が名前でうんうん言ってる間、 人形の方はすっかり新しい家の方へと興味深々だ。
一つ目に開けた部屋は、 壁一面にぎっしり本の詰まった書斎の様。 自己啓発から児童書まで、種類を 問わずに気に入った本を集めているといった所か。
お留守番の時はここで潰すのもいいなぁと扉を閉じる。 リハビリがてら、壁伝いにてこてこ歩いて二つ目の部屋。 元気よくオープン、そして5秒ほどしてすぐ閉じた。]
……武器庫?
[明らかに物騒なものが沢山あった様に見えたけれども、 見間違いだと思いたい。ほら、モデルガンとかあるし。 なんて暫く唸っていたら、 >>158 お部屋について改めて聞かれたものだから。 ちょうどいいと言わんばかり、忘れた事にしておこう。]
(202) 2017/10/08(Sun) 21時頃
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うーん…。 年の離れた姉弟ぐらいには、見えるかもね?
[>>158 偏見は目を曇らせる、とも言うけれど。 事実そういった人も多いからこそ、 噂や評判は広がっていくものだ。
息子とするにはグロリアは大分若く見えるし、 自分は育ち過ぎだろう。]
そうそう、かわいいお人形さんと一緒に眠るだけ。 眠れない日は、子守唄も歌ってあげれまーす。
[にこりと微笑み告げる言葉は、 まるで少女のお守りでもするつもりの様だ。 性質的には9時にはおやすみ、 むしろ子守唄は歌われる側の方な気もするが。]
(203) 2017/10/08(Sun) 21時頃
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はあい、まっかせてー。 着替えも出すね。どれにする?
[>>159 気持ちの良いお返事を一つ。クールな装いでは あるけれども、いつまでも窮屈なままはかわいそうだ。
手の届かぬ部分を世話したり、 袖を脱ぎやすい様に手伝ったり。 髪はおろすかどうか聞いたと思えば、次は 衣装棚からご要望のワンピースを持ってきたり。
留まらずに動く姿は、どうにも世話される側というより 世話をし慣れた側に見えるかもしれない。
それでも顔を覆ったヴェールを外すときは、 また子供の様に瞳を輝かせ始めているものだから。 彼女が思わず目を瞑ってしまうのも、道理というものだ。]
(204) 2017/10/08(Sun) 21時頃
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――ワオ。やっぱ美人さんだね。 俺ってばラッキー。
[なんて軽口と共に、頬へと挨拶代わりの軽いキスを送る。 さてどんな反応があったのやら、何はともあれ にこりと微笑んだ所で芙蓉の戻ってきた声がしたので、 行こう行こうとその手を引いたのだったか。**]
(205) 2017/10/08(Sun) 21時頃
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…………。
……わかんねえ、かな?
[声に詰まった。それ以外では駄目なのだろうか。 正直なところ、わからない。
最初の持ち主以外には、こんなだから直ぐに返品された。 ただ南方が苦い顔をしているのは良くない。
南方が嫌がることは出来ない。否、したくない。
でもどうにも、ひどく満たされないような気分になる。 それを告げるのは、憚られた。]
オッサンは頭かってえな。 おう、気をつけて行けよ。つか携帯買うの忘れんなよ。
(206) 2017/10/08(Sun) 21時半頃
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[自分の好みに、愛らしい少年を愛でて使う。
そういった風に作られている。 オスカーからすれば人間同等に扱われても逆に困る。
第一子どもがいた形跡も無ければ 恋人がいた形跡もない。
実際家事に困って置いてるのだろう。 南方《持ち主》がそれでいいならいいか、と納得させた。
――――その時は、仕事から戻った南方も特にどうとも言わなかったがベッドには入れさせて貰えなかったのでむくれて朝ご飯を少し手を抜いた。]
(207) 2017/10/08(Sun) 21時半頃
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