279 宇宙(そら)を往くサルバシオン
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― 回想・夜の迫る自室 ―
[ トルドウィンの言う、ミタシュの強さを己は知らない。 それが宇宙クラゲすら圧倒するものなのか、あるいは限られた未来をこじ開けられるようなものなのか。 彼女のまっすぐな優しさを信じると決めた以上、今、それ以上を知る時間はなかったし、"強いこと"と"傍にいないこと"が己の中では上手く繋がらなかった。]
ふ、う。
[ 外部作業服を流用した装備を規定の位置に固定すると、内側からずるりと身体を抜き落とす。のっぺりとした白が宙空へと躍り出た。 身体には何もなかった。頭の先ほど濃く、足の先ほど薄い。 作業服の縁を蹴り、モニターの前へ向かった。]
……。
[ 無機質に並ぶ名前のひとつに触れる。 結局、正しい音を紡ぐことはできなかったなと思った。 そしてどんな未来へ転ぶにしろ、もう彼の前で彼の名を呼ぶことはできないのだろう、とも。
選択を終えた指を離し、宙へ身を投げ出す。 白に似た髪が、視界の端で揺らめいていた。]
(+11) 2020/09/04(Fri) 06時半頃
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[ 小惑星SIL33999222上のガスに含まれる不明な構成要素>>1:123の特性が分かったのは、研究から数年が経ってからのことだった。
はじまりは、一本の白い髪だった。 ここにいる誰よりも若い研究員は、己によく絵の描かれた本を見せてくれたヒトだった>>2:200。]
『 可燃性、なし。支燃性、極微弱。 毒性、極々微弱。構成要素、不明物質数点。
――不明物質の一部に、 細胞の分裂暴走を引き起こす成分の含有を確認。
小惑星SIL33999222内での調査を一時休止する。』
[ 数年を共にした研究員たちの被害は軽微だった。 結果に対する必要摂取量が膨大すぎるのだと言う。 少なくとも数年単位、一定以上の濃度を恒常的に摂取してはじめて影響が出るらしい。 だから安心していいと笑ってくれた”たいちょう”たちは、透明な壁の向こうにいた。
――あの時から、己と誰かの間には一枚の隔りがある。]
(+12) 2020/09/04(Fri) 06時半頃
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[ >>1:48害と呼ぶにはあまりにも脆弱で、 だからこそ何かへ役立てることもできないまま。 僅かに不快を与えるだけの、意味もない霞のようなもの。
>>4:98”かたち”が少しでも違えば、隣人になりえなかった。
我々は、そういう存在だ。]
(+13) 2020/09/04(Fri) 06時半頃
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[ ……ということになっている。今のところは。 浮遊種は発見が遅れたこともあり、未だ研究途中の種族。 それが正しいかどうかを断言することは、誰にもできない。
それでも、研究に協力していた同胞の中には、 形を手放して星(はは)の虚(はら)にかえる者もいた。 己のように形を残す者もいたが、以前より姿はどこか朧だ。
し ぬ 形を失うのは嫌だった。 でも、皆に迷惑をかけたくもなかった。
重力下での生活実験を提案したのは己で、 それを受け入れて準備を整えてくれたのが彼らだ。 随分と無茶を言ったと思う。
それなのに課せられたのは、ただ、生きること>>0:175。 元気でいてくれたらそれでいいと、皆は言う。 己に似た白が僅かに増えた頭で、そんなことを言うのだ。 研究者なのに。しっかりしてよ。]
(+14) 2020/09/04(Fri) 06時半頃
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[ 新しい研究所は、辺境の星の端にある。 常駐する研究員は新しく配属される己だけだ。 実験という名目上、経過報告、観察の目はあるが、 基本的にこれからはひとりで生きていかねばならなくなる。
>>0:180己を知る為に母星を旅立った。 今は、もっと自分のことを知りたいと思う。 誰かの隣人となれる道を、探す為に。 いつか彼ら>>1:95の元へ、帰る為に。
――宇宙船サルバシオン。 これは俯くことができず、前にしか進めない己にとって、 救いの旅路なのだ。]
(+15) 2020/09/04(Fri) 07時頃
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[ 優しさの中で生きていた。]*
(+16) 2020/09/04(Fri) 07時頃
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― 回想・終わりの夜に ―
[ ――嗚呼、己は死ぬのだ、と。
理解した瞬間、足下から自壊が始まった。 ぐずぐずと崩れる形は、やがて肉色のガスへ戻っていく。 もし喰らった者が未だその場にいるのなら、身体によっては痺れを覚えたかもしれない。 意味のない者にとっては、ただ視界を阻害するだけの靄でしかないけれど。]
……。
[ 死にたくないなあと思った。 思ったから口にするつもりだったのに、喉からはガスの漏れる音と甘酸っぱい匂いしかしなかった。 拙い口は、自壊する前に役立たずになってしまったようだ。 言葉も、悲鳴も、溢れない。]
(+17) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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[ 小さく呟かれた夢>>3:211へ、 あの時>>1:128と同じ根拠のないいつかを贈りたかった。
食べることが特別好きな訳ではないけれど、 あのキャンディ>>3:18はまた食べたいと思っていたことを 伝えたかった。
感情を得難いものと言っていた声>>3:160に、 己が見つけた彼女の感情の欠片を教えたかった。 “またあした”>>35だって、叶えたかった。
己を地に縛りつけず>>2:40に 本人へ直接命の色を尋ねてみたかったし、
透明なドームの向こう、 響く電子音>>1:26と言葉を交わしてみたかった。
本当は厚い隔たりを介さずに抱きしめたかったし>>3:93、
パイセンとの話>>3:147をもっと聞きたかった。]
(+18) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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[ きっと他愛なく差し出してくれた腕>>0:188が、 他者との肉体的接触に及び腰になっていた己にとって どんなに助けになったかを話したかった。
何より、あの時のこころ>>4:118を、 つめたいそとがわ>>4:129の意味を、 聞いて欲しかった。
他にも、まだ、まだ、まだ。もっと。 やりたいことがたくさんあるのに、 時間は誰よりも厳格で、命はどうしようもなく有限だ。
崩れ行く耳元に、呟き>>4:142がひとつ残り続けている。]
(+19) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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[ 自壊は足下から徐々に上へ広がっていく。 萎びた足が、模した腹が――ぽっかりと欠落した胸の内が。 心臓も肺もないそこには、隙間を埋めるように肉色のガスが満ちている。
五本の指が消えて、傷ひとつない肩が失われた。 先に役目を終えた喉元は仕組みを理解する前に成形されたのか、通り道がひどく細く、構造もやや煩雑だ。 満足に震わせることのできないそこから外に飛び出し損ねた言葉は、いつだって頭の中を巡っている。
薄い口元も、頼りない鼻筋も、燻んだ瞳も、緩やかな額も。 順番に宙へとかえっていく。 血は一滴も流れなかった。 代わりに、やがて消える肉色のガスがその場を覆っていく。
もう、時間はほとんど残っていなかった。 耳に残った呟きが消えてしまう前に、見えなくなってしまった両手で掬い上げる。]
(+20) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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[ クラゲにとって冷たくて外側にある声。 それは、相容れないと断じた己>>3:196にとっては、 誰よりも近くにある、あたたかい声だった。
出航から数日、ようやく皆に声をかけられた己>>0:181は、 この場所からひどく浮いていただろう。 地につかない足はひとところに留まれず、 皆の視線から少し外れた場所にいる。
細められた瞳をおもう。 見開かれた瞳をおもう。
彼は、この中の誰よりも目線の近いヒト>>67だった。]
(+21) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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[ もっと早く、見ていることに気づけたら。 もっと早く、掌に指を滑らせていたら。 横顔>>0:179の前で、立ち止まることができていたら。
頭に残ったままの言葉を、ひとつでも伝えられただろうか。
聞きたいことがたくさんあった。 知りたいこともたくさんあった。
それは、彼が何か隠したがっていること>>3:218よりも、
食事は取るのかだったり、 自室での過ごし方だったり、 これまで見てきた星の話だったり、 これから目指す先の話だったり、
今、話せないことの方が多かったように思う。]
(+22) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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( ぼく、 は、 )
[ みててと言ったのに、みてもらえなくなるなあと思った。 その欠落は、ぽっかり空いた胸より寂しいことのように感じられた。
信じる、と言えたらいいと思っていた。 あの目がみてくれた己を知りたいと思っていた。
すべてが手遅れで、取り返しのつかない場所にいる。]
( き み 、 と )
[ 彼に届くのは、理由の通る事象ばかりで、 心や感情を乗せた言葉には沈黙が返ってくる>>4:135。 だからもしかしたら、 彼はまた難しいと口にするかもしれないけれど、 あの時>>4:134のように否定しないでくれればいいと思う。]
(+23) 2020/09/04(Fri) 12時頃
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( もう すこ、 し 、 )
( いっ しょ 、 に )
( いたかっ た、 の、 )
( 、 か なあ )
[ 彼を選ばない理由には、たぶん、情も含まれていた。 もちろんそれだけではないけれど、
それは確かに心であったと、信じている。]
(+24) 2020/09/04(Fri) 12時半頃
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[もう匂いも音もしなかったし、何も見えなくなっていた。 頭の先まで崩れようとする形が、拍動する脳を晒す。
重力下、いくら枷を下げているとはいえ、この身は決して反転することはなかったし、頭を伏せることはできなかった。 身体は頭の先ほど濃く、足の先ほど薄い。 この身を作るガスに浮力があるのなら、どこよりも高く在る頭に探し物がある可能性は、何かのきっかけで分かってもおかしくないことだったのかもしれない。
最初から、ずっと。 大事なものはすべて、頭の中にあったのだ。]
(+25) 2020/09/04(Fri) 12時半頃
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( とも、 ―― )
( な ――… )
( …… … )
[ ――そして、命の形は失われた。]*
(+26) 2020/09/04(Fri) 12時半頃
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― シルクの部屋 ―
[ 翌朝、清掃ロボット>>52が取り除いたのは、 滲む肉色の靄と残った甘酸っぱい匂いくらいだろう。
荷物を整頓しようとしたとしても、部屋には物品がない。 唯一の持ち物と言える遮断性抜群の装備と いくつかの空のカップだけが、 部屋の隅に固定されたまま佇んでいた。]
(+27) 2020/09/04(Fri) 12時半頃
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[ >>64返事は当たり前のようにない。]
[ >>65返事は当たり前のようにない。]
[ >>66大丈夫と問う声はない。]
[ >>67顔を覗き込むことはできない。]
[ >>68触れることも、見下ろすことも許されない。]
[ >>69去り行く背を、何も言わずに見送った。]**
(+28) 2020/09/04(Fri) 12時半頃
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[ それから暫く後に。
モナリザのぽつりとした呟き>>88を聞けば、ミタシュの膝の上からひょいと飛び降り、テーブルの上へ
"足りない"と。昨晩もまた同じく迷っていた姿>>4:62を思い出す ]
…そうだな。 確かな信じられる真実は、今この場には無い
昨日トルドヴィンを疑った事についても 決して確証があるわけでは無かった
[ 元助手の異変に気付けなかったから今度は見逃したくなかった。それだけの話だ ]
(104) 2020/09/04(Fri) 13時頃
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シルクについても…
吾輩は昨日シルクの事を信じていたから 余程の事が無ければ投票する事はなかっただろう。 だが、判断に間違えるかもしれない、とも思った。
モナリザにこっそり話したのは、それが理由だよ 自分の判断の正確性に迷うのは吾輩も同じだ。
[ 見逃している事は無いのか? 自分の考え方は合っているのだろうか? …いつだって迷いだらけだ。
モナリザの迷う姿には共感を覚えた ]
(105) 2020/09/04(Fri) 13時頃
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…それ、は意味はあるのだろうか…
[ ワクラバの提案>>103に軽く首を傾げたが話し合いの種を摘み取る気は無かったから ]
吾輩はトルドヴィンだな。
[ 簡潔に答えて皆の顔を見渡した ]
(106) 2020/09/04(Fri) 13時頃
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[ そういえば、と思い出したように ]
昨日、談話室で話していた三人は 誰が誰を疑っていただろうか?
[ ヘリンの部屋に行っている間、談話室の会話は聞いていない どのような話し合いが行われたのだろうか、と* ]
(107) 2020/09/04(Fri) 13時頃
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意味があるかは、 きいてから考える。
[アーサーが思ったように、 これは話し合いの種だ。]
しること、は、必要だろう。 誰が誰を疑っていたか、も、含めて。
[アーサーの質問には視線を向けて、(>>107)]
…それをしっているのは、 もう、俺だけだ。
[トルドヴィンは追放され、シルクは捕食された。]
信じるも、信じないも、任せるが、 アーサーを疑うやつは、いなかった。 二人とも、ミタシュの事は信じている、と。 俺は半々だと言った。
(108) 2020/09/04(Fri) 14時半頃
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……
シルクは俺をえらばないといい、 トルドヴィンは俺が疑わしいと言った。 俺はトルドヴィンとシルクが疑っていると言った。
[疑っていると、言って、みてて、と言われた。 思い出し、視線が少し上に上がる。 そこには誰もいなかったけれど。 少し沈黙を落とした後、モナリザへと視線をうつした。]*
ああ、シルクについては、 モナリザも聞いていたはずか…。
(109) 2020/09/04(Fri) 14時半頃
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…、ああ、そうであったな。
[ トルドヴィンも、シルクも。今は居ない ワクラバの言葉から>>108その事実を改めて意識すれば微かに耳が下がる ]
談話室で吾輩を疑っているものは居なかった、と。 ミタシュもモナリザも信じてくれていたようだから 疑う者は居なかったわけだな。
…ミタシュが護ってくれていなければ 捕食されていたのは吾輩であったな。
[ 議論を誘導して追放に導く事が難しい者をどう排除するか。…答えは一つだろう ]
(110) 2020/09/04(Fri) 18時頃
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ありがとう。
[ ワクラバの出してくれた情報>>109を 一つ一つゆっくりと頭に染み込ませてゆく]
…この局面になれば、誰かの一票で生死が分かれる事もあろう。宇宙クラゲが仲間の信用を落とす可能性は少ないと考えている。
シルクは、…寄生されていないと確認された者がワクラバを選ばないと言った。その場には居なかったからシルクの根拠は分からないが、選ばないと言うだけの理由があったのだろう。
トルドヴィン…寄生されていた者がワクラバを怪しいと言った。そしてワクラバはトルドヴィンに疑いを向けた。…ワクラバが寄生されていたとしたら、仲間同士で信用を落とし合うのは賢い策ではないな。
種の生存は考えず、個の生存のみを考えるならば、あるだろうがな。 [ 感じた事をぽつぽつと並べた 全てはワクラバの言葉が真実である事が前提だ 今は聞いていない会話を検証するための材料は、ない ]
(111) 2020/09/04(Fri) 18時頃
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何故、今日シルクが襲われたのか。クラゲが襲う基準は、2つあると思っている。核心に迫ったか、或いは追放には導けないと感じたか、だな。
…シルクは、誰かを強く疑う様子はあっただろうか?
[それが無いのであれば、追放できないと感じた者のうち、捕食が可能そうである人を選んだのだろう
ヘリンの部屋に向かった事は何一つ後悔していない。おかげでモナリザとよく話す事ができた。
それでも談話室の会話の空気感を知れぬのは、少々もどかしい**]
(112) 2020/09/04(Fri) 18時頃
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………
[護ってくれていなければ、という言葉に、 アーサー、そしてミタシュへと順に視線を送った。 何か言いたいことはあるだろうか。圧。]
(113) 2020/09/04(Fri) 19時半頃
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[続くアーサーの言葉を聞く。 だいたい同意だったため、緩く頷いた。]
うたがう、ようす。 というよりは………
シルクは、アーサー、ミタシュ、俺を、 くらげではない、と いうカテゴリに置いた。 と、聞いた。
つまりは、疑ったのは残りの二人。 ……… トルドヴィンと、モナリザだ、と いうことになるが、そこまでの明言はしていない。
[ただ、トルドヴィンとモナリザは、 俺を違うとシルクがえらんだことを 知っているはずだった。
モナリザへ視線を置いたまま。]*
(114) 2020/09/04(Fri) 19時半頃
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[宿主ごと冷凍ポッドに入れられて、宇宙に放り出されて。 クラゲの活動が停止するまで、少しの時間があった。 宿主の体は既に冷たい。
ポッド内の冷却処理が始まってほどなくして、寒さに弱いトルドヴィンの息は絶えた。元より意識はほぼ奪われていたため、きっとその瞬間は、深い眠りに落ちるようなものだった。
彼の意志を示すものは、喉元の傷>>4:178以外なにひとつ残っていない。 ここにいるのは一匹の凍えるクラゲだけだ。
救うべきものなど、ここにはいない。]
(+29) 2020/09/04(Fri) 20時頃
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