207 愛しの貴方を逃がさない。
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ほどいてくれるの?
[さすがに、それは無理かと思ってた。 チャンスがあれば逃げるかもしれないよ、なんてもちろんわざわざ言わない]
ずっと足揃えてるの、正直結構しんどかったから、助かる。
[痕がついちゃったのは、まあ仕方ない。こっそり引っ張ったりしてたのもきっと拍車をかけてる。 一生傷になるわけでもあるまいし、深く考えなかった。 ようやく自由になって、やれやれとため息をつく。もちろん拉致されてるわけで、全然自由ではないんだけど、やっぱり拘束がないというのは精神的な負担が違った。 まあ、でもそう簡単に逃してはもらえないよね]
(+44) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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―早朝―
[冬の朝日が、未だ顔を見せることのない時間。 目立つ様相を、黒いコートで隠して、 人気の無い道を歩いていく。 片手に、白い紙袋を下げて。
今日の朝ごはんは、サンドイッチだ。 たまごと、レタスと、玉ねぎ。オリーブとトマト。
それを、昨日までと同じように、 彼女の部屋の扉へ下げて帰ろうと、そう思っていたのだ。
ゴミ捨て場に、よく見覚えのある紙袋>>66が、 置かれてさえ居なければ。]
(73) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[ぴた、と、手が止まる。 触れられた痕跡すらない、ごみ捨て場の紙袋を一瞥して、 男は、くる、と、踵を返した。
家はそう遠くない。 必要なものを持ってさえ来れば、 あとは、扉を叩くだけ。*]
(74) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2017/01/21(Sat) 00時頃
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― 早朝 ―
[ 逃げるように帰った自室。 蒲団の中、ノックの音で目が覚める。 ―― 今日はもうちょっと、 寝られる筈なんだけどな。
誰も出る人が居ないから、 一人暮らし、当然来客には卯月が対応する訳で。 たとえ不満に思おうとも、適当に着替えて 素足を、ぺたり、ぺた。 玄関まで運ぶ。 ]
(75) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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―コンビニ―
はは。なら、傘はいりませんねぇ。 あ、うちの店でもGimletの話が出るんですよ。 お仕事、頑張ってください。
あ、このサンド、新製品なんで。 宜しくお願いしますよぉ。
[レシートとお釣りを渡してお見送り。]*
(76) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[ 卯月への来客なんて、 家族か友人かの二択だ。 特に連絡も入れず訪れるのは、前者。 抜けた部分もあるから、大方母で間違いない。 どうせ鍵を忘れてきた とか、 そういう結末だろう。
買い込んだ袋の中、消費しないと。 思考は既に今日の"美味しいもの"に飛んで、 口だけ、勝手に ] …おかーさ、
(77) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[姿を現す館の主人。>>61
自分へと掛けられる声は、耳へと入らず。 恐怖から逃れられた安心感から、 自然と涙が頬を伝った。]
あ、あの……えっと……
[何を言えばいいのかわからず。 わかったとしても上手く言葉に出来ず。 その場で小刻みに震えていると、 中へと促される。
先ほどの恐怖から、一瞬躊躇うも、 家族が信頼を寄せる人物と、少し離れて彼の後に続いた。]
(78) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[ ん? まで 言えずに
開いた扉の先、 ]
(79) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[ 赤色は碧眼を見上げ、 ] [ ただ、茫然 と** ]
(80) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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召し上がれ。養うのは当然ッスよ。折原さん、外に出られないですしね。 あ、どぞ。酒飲んでください。俺も飲みます。
[和食には日本酒っしょ。うむ。 折原さんが飲むなら、乾杯、とグラスをちんと鳴らすだろう。]
あ、やっぱり揃えて座るの辛かったッスよね。すんません。 これで楽になりましたよね。まぁ、くつろいでください。
[自信作の肉じゃが、口に合うだろうか。]
(+45) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[何かを察してか、詳しい事情は聞かれない。 それが、ありがたかった。
早く忘れてしまいたい出来事で、 誰かに話すことすらも怖くて恥ずかしい出来事。]
……。 …え?い、いえ、あの…
[掛けられた言葉にハッとなる。 気付けば二階へと案内されていたうえに、 色々と気を遣ってもらっている。>>62
さすがにそこまで迷惑をかけるわけには、と 断ろうと声をかけようとしたのだが。 身を清めたい気持ちもあり、お言葉に甘えることにした。]
(81) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[シャワーを浴びながら、何度も何度も、 先ほどの人物の唇が触れた場所を洗う。
どれだけ洗っても忘れられない気持ち悪さ。 肌が赤くなるまで擦っても、上書きされない鬱血痕。
声を抑えるように嗚咽を漏らし、 その涙もシャワーで流した。
ただ、 一番流したい嫌な記憶は、流すことは出来なかった。]
(82) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[お風呂から出て、用意してもらった服へと袖を通す。 そのまま居間にいる相手の元へと行き、 深々と頭を下げた。]
いきなり訪ねて、訳も話さずに… それなのに、色々気を使っていただいてありがとうございます。
[事情を説明するのは、やはりすぐには出来なくて。 それでも無理に聞かない優しさに、 少し救われた気がした。
差し出されたミルクの温かさに>>63、 目の前の相手の温かさに、 落ち着きを取りも出してきた。]
(83) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[落ち着いたからか、 それとも寝不足を身体が思い出したからか。
家に帰らなければと意識するものの、 一人の家に帰るのも怖くて。 襲われる眠気に、思考すらもままならぬ状態。
そのままウトウトと、椅子に凭れるように眠りについた。*]
(84) 2017/01/21(Sat) 00時頃
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[痕のついた足をさすって。お酒はどうしようかと考えている間にグラスに注がれてしまった。 お茶の時と同じ。自分の分を用意されたら、いただかなければいけないような気がしてしまう。捨てるのはもったいない]
……それじゃ、一杯だけ。
[既に一晩泊まってしまったとはいえ、やっぱり拉致されている身でお酒を飲むのはあまりにも……あまりにも無防備な気がする。 大丈夫。昨日はあまりに久しぶりに飲んだから回っちゃっただけで、元々そんなに弱い方じゃない。一杯くらいなら大したことない、はず]
くつろぐのは……どうかな。
[拘束は解かれたとはいえ、拉致されてる身でくつろげと言われても。 苦笑しながら釣られたようにグラスを口につけて、後悔した。 胃が空っぽの時にお酒を飲むのはよくない。アルコールが回ってしまう。 先にご飯を食べないと]
料理、上手なんだね。
[手際も良かったし、味も悪くない。こうしてれば、生活力の高そうな普通の大学生なのになあ、なんて思う]
(+46) 2017/01/21(Sat) 00時半頃
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測量士 ティソは、メモを貼った。
2017/01/21(Sat) 00時半頃
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