278 冷たい校舎村8
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[ 相変わらず礼一郎は、 堂々としているのが後ろめたく、 前ほど企画したがりではなくなったけど、
卒業パーティーくらいはできたらいいよね。 もしも誰かが言い出してくれたら、 礼一郎はきっと自分にできることは懸命にした。 最後になって他力本願な委員長でごめんね。
元気でなってみんなに声をかけて、 卒業式の日の写真の中でも礼一郎は笑っている。
きっとみんな揃って、先生も一緒に、 ちょっと泣きそうになりながら撮ったそれを、 写真立てに入れて新居に持ってった。
……って言ったら、笑う? 軽蔑する? それでも、礼一郎はあの日々が本当に楽しかった。]
(1188) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 生活はつつがなく進んでいく。]
(1189) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 春。礼一郎は大学生になった。
入学式で偶然隣になったやつが、 同じ学科で、さらに元サッカー部で、 フットサルサークルに入ろうと誘われた。 髪を明るく染めた陽気な男だった。
受講登録の説明会で前に座った男が、 どう見ても服の外側にタグをつけていて、 礼一郎は思わず声をかけてしまう。 逆じゃね。と言ったら、確かに。と言われて、 気の抜けるやつだなと礼一郎は心配になる。
一緒にアルバイトに採用された女は、 元気なのはいいがそそっかしくて、 礼一郎は昨晩も一緒になって、 散らばったグラスの破片を集めてやった。]
(1190) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 一人目の男に連れられていった新歓で、 際限なく注がれる酒に途方に暮れていたら、 隣の女がさりげなくそれを飲み干してくれた。 こちらを見て鼻で笑った気の強そうな女に、 礼一郎は礼を言おうと……や、カチンときて……、 ……そのあとの記憶が礼一郎にはあまりない。
安くて近いという理由で選んだアパートの、 隣の部屋には同じ学部の男が住んでいる。 バイトで稼いで貧しい実家に金を送りたいと言う。 仕送りを受けて生活をしている礼一郎は、 やさしいな、と同時に、なるほどとも思った。
上級生に声を掛けられ流されるがままに、 礼一郎は学部の学生自治会の一員になっていた。 隣で活動内容についての説明を受けていた、 長身で痩せた眼鏡の女が、よろしく。と言う。]
(1191) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 友だち。と呼べる人間が、 いつの間にかそれなりにできていて、 礼一郎はそれに気づいたとき、ゆっくりと息をする。]
(1192) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 礼一郎はたぶん、ふつうに生きていけるのだ。]
(1193) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ふつうに。毎日楽しく、笑って。]
(1194) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ それが、歪であれど影の落ちるはずの昼間の話。]
(1195) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……夜の話もしようか。]
(1196) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ときどき、礼一郎の生活圏に妹が現れて、 声高に礼一郎を糾弾する。という夢を見る。]
(1197) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 正夢にはならない。けど、]
(1198) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 糾弾してくれないかな。と、礼一郎は思う。 妹じゃなくてもいい。そのことを知っている誰かが。]
(1199) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……じゃないと忘れちゃいそうだよ、俺。]
(1200) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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(1201) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ これからの人生が、礼一郎は少し怖い。 怖い。の含む意味が、少しだけ増えた。]
(1202) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ まだ先の長い旅路。 せめて前方に残された分くらい、 正しく、胸を張って生きていたいんだよね。]
(1203) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ それで何が許されるわけじゃなくても。]
(1204) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……日が傾き始めている。]
(1205) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ はじめてバイト代が振り込まれたころだった。 全額そのまま封筒に移し替えながら、電話をする。 妹の代理人からもらった名刺を久々に取り出して。]
(1206) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 償うべきとはわかっているが、 償いたいと思っているわけじゃない。 その方法もわからないでいるうえ、 重ねた15年は何も変わらない。消せない。]
(1207) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 堂々巡りもつつがなく継続中。]
(1208) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ ……いや、つつがなくねえんだわ。]
(1209) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ さすがに、一か月ちょっとじゃあな。 先に音を上げたのは礼一郎だったかもしれない。
だとすれば礼一郎はほんの少し悔しい。 ……別になんの勝負でもないんだけどさ。
そこそこ横暴な礼一郎が、 返事を待ちもせず玄関から出たら、 ちょうどバイト帰りらしい隣人と鉢合わせた。
どっか行くの。と言われて、 礼一郎はふつうに、友だちんとこ。って言う。 友だちの話をする。くらいの仲にはなっていて、 つまり彼は大学生になった礼一郎の友人だ。]
(1210) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ そいつは礼一郎の顔を見て笑った。 いいなあ、たのしそうだね。ってにっこり。]
(1211) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ そうなんだよね。]
(1212) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 声に出そうとして、喉でつかえた。]
(1213) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ そうなんだよね。 どうすりゃいいんだよ。 礼一郎だって変わりたかった。]
(1214) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ でも、やり直しがきかねえんだから、 取り戻せないものもあるんだからさ、 この先どう生きるか、感情ではなく行動を、 自分の手が届く範囲で定めていくくらいしか、 礼一郎にはもう思いつかないんだよ。なあ。]
(1215) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ それが今後の正しいやり方なんじゃないの。]
(1216) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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[ 礼一郎には信じることしかできない。]
(1217) nabe 2020/06/29(Mon) 20時頃
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