88 めざせリア充村3
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― 静けさの前・天幕 ―
……そだね。
[小さな子供のようなチアキの声に、静かに頷く。 誰もきっと、嘘吐きになるつもりなんてなかった。 みんなを嘘吐きにしてしまったのはなんだったんだろう。
泣きたくても、涙は出ない。 鼻を鳴らしたチアキの頭をあやすように軽く叩いた。]
一緒にお茶会、しよう? みんなの分も用意して。
[だから、それまで。]
(45) 2013/07/03(Wed) 21時頃
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[躍るようにふたつの赤いものが拠点へと駆け入った直後、 あちこちから火の手があがった。
どこかで聞こえる爆音と>>37、 それに重なるように、別の轟音が鳴る。>>39
死体の懐から銃と小刀を引き抜いて、装着して。 一気にけたたましくなった『戦場』を走る。]
(46) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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店番 ソフィアは、メモを貼った。
2013/07/03(Wed) 21時半頃
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[言葉に詰まりながらも、懸命に言葉を返してくれる姿に、 戦場での志乃の覚悟と、辛さが痛いほど伝わってくる。 その気持ちを否定なんて出来ないし、したくない。]
志乃は志乃のしたいように、すればいい…。
[自ら選んで、チアキの元へと戦いに向かったように…。]
でも、志乃… 本当に…また、繰り返したいと思ってる?
[繰り返すと覚悟を口にする志乃は強くもあり、儚くもあり… ただ、どうしても幸せそうには見えなくて…。]
俺は…繰り返したくない。 もし仲間を殺してしまったら、俺は…後悔するだろう。
[胸に添えられた手を掴み、志乃を引き寄せた。]
(+41) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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♪ [楽しげにへんてこりんな音を口ずさむ。 歌は志乃の方が上手い。 さぁ、さぁ、出ておいで 出ておいで。悪夢よ。
魔女と遊ぼう? 燃やせ、燃えろと火の花びらを撒きながら左手の鋭い爪で切り刻んでいく。]
(47) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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[空を飛ぶ鉄の小鳥、すずめがチョークほどの大きさの矢を放った>>44
その矢はモニカの6へと当たる** 1左肩 2右足 3左腕 4右腕 5右肩 6左足 7横腹]
(48) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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[炎から逃げるように外を向いて、 事切れている兵士がいる。 焼き焦がされたような傷を得て、 地面に伏した兵士がいる。
そこかしこで上がる火柱の照らす中で、 赤い服を見つけただろうか。]
……逃げてきた、わけじゃないよね。
[放たれる青い光を見て、呟いた。]
(49) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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― 青の拠点・正面 ―
[造りは赤とそう変わらない拠点、 壁だの見張り台だのが組まれた正面に立った。
そこから溢れだす兵たちへと 細い雷の糸で編んだ網を放ち。 感電すれば即死を招く光の網で 兵隊の死骸の山を築いていく。
――さすがにキツイ……、
繊細な操作で削られた精神力も、 矢継ぎ早の攻撃に消耗する能力も、 限界に近づくたびに繰り返し飲む薬で補う。
抑圧された意識が刺激される興奮も合わさって 光はどんどん強く明るく強大に。]
(50) 2013/07/03(Wed) 21時半頃
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[一日に使える力の限界量は とうに超えているはずなのに、 どうしてか、とても調子が良い。
モニカの炎に炙り出される兵の数も減り、 一段落ついたところで 上着のポケットから取り出す錠剤を また幾つか口へ放り込み、噛み砕いて飲む。 それはほとんど無意識の行動で。
壁の内側に在るソフィアの姿(>>49)に気付くと パシン、と右の指先から光が零れた。]
(51) 2013/07/03(Wed) 22時頃
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あ、……
[腕を引かれて、その胸に抱かれる。 温かい。だけど、落ち着かない。
彼の言葉は、優しくて甘い。 だけど、それに縋りたくもなる。]
繰り返したい、わけ……ないじゃない、…… 繰り返したくない……わ、だけど……
[どうやって、生きればいいのか分からない。 繰り返さない未来が見えない。]
(+42) 2013/07/03(Wed) 22時頃
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琴弾き 志乃は、メモを貼った。
2013/07/03(Wed) 22時頃
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[あちこちを炎が走る拠点の中を、 戯れるように駆け抜ける獣が見えた。
彼らの主の姿は見えないけれど、 きっとどこかにいるのだろう。 そして、この地を焼いている。
銃の引き金に指をかけて、距離を開けたままに、 光の網>>50が一度途切れるのを待つ。 何かを口にする姿>>51が見えた。
こちらに視線が向けられれば、 グリップを握る手に力が入る。]
(52) 2013/07/03(Wed) 22時頃
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[ソフィアへと近寄ろうと踏み出すが、 行く手に落ちている青の死骸が邪魔で。 道を拓くように地面に雷を這わせて 彼らの肉や骨を残らず灰にしてしまう。
残った肉片を踏み、 青の魔法使いである彼女を射程に入れるべく ゆっくりと前へ、前へと。
彼女の手に銃が見えれば それを落とすべく雷の矢を射るが、 この距離からでは精度も威力も低いだろう。]
(53) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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[すずめの矢で、初めてそちらにモニカがいたことを知る。 矢は小さな小さなものだったけど、それでも矢だから刺されば痛かろう。 そう、例えば鋏で刺したくらいには]
……モニカ
[まるで本物の魔女のように、焔の獣を従えた彼女に ふるり。暴力を恐れるこどものように震えた]
(54) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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ん? [>>48 左足に何か当たって足元を見る。 見ると短い矢が突き刺さっていた。
どこから飛んできたのだろう? 矢を引き抜いて花びらを押し付けて傷口を焼く。 薬のおかげだろうか。 痛くなかったが、動きにくくなった]
んー…ま、とりあえず返さないとね。
[矢はあっという間に火に包まれて燃えて。 蝶の形へと変わるとひらり、ひらりと舞う。]
ねぇ、持ち主はだぁれ?
[と首傾げて蝶へ問うと、ひらりと空を待って、チアキが居る所へと導くだろう。 遊んでいる狼と猫は飽きるまで遊べと命じて、歩く]
(55) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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[蝶はキアチの前まで飛ぶと黒焦げになった矢がぽとりと落ちるだろう。
ひたり ひたりと足音を立てて
キアチがいる場所へと足を踏み込んだだろう。 彼が何かいうかもしれない、言ったかもしれない。 それを遮るかのように喋っただろう。]
みぃつけた。 ふふふふふ、あはははは、やっと会えた。
さっきぶり、ね?
ね、せっかくなんだから。
(56) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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―――私と遊ぼう?チアキ
[にこりと笑う狂った魔女がそこにいる。]
(57) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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[焦げ付いた臭いがあたりに漂う。 随分と綺麗になった地面を踏んで、 こちらへと近づいてくるライジの表情は この距離ではまだ窺えない。
手元目掛けて飛んでくる矢は、 狙いを外れて地面に刺さって消える。
近づいてくる分だけ後ろに下がって、 矢の合間を狙って引き金を引く。 ほとんど狙いを定めずに撃ち出した一発は、 足を止めるくらいの威嚇にはなるだろうか。]
(58) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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―― 殺しにきたの?
[僅かに首を傾げて。 銃口は向けたまま。]
(59) 2013/07/03(Wed) 22時半頃
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[なぜここに?とか。オスカーは?とか。 もう分かっていることを尋ねようとしていたのは、現実を見たくなくてだろうか。 その言葉は、モニカの笑い声に遮られたけど]
……俺が?…………なんで?
[怯えたこどもが魔女を見返す。 その狂気を宿した目と、どろりと暗い目がかち合って]
……ぁ、
[びくり。一歩、二歩。後ずさった。
いやだ。こわい。 幼い思考回路が、警告を発する。 だから、警告に従って背を向けて走り出した。
彼女が火を遠距離からも使役できるのを、知らないわけではなかったのに
すずめはチアキの後ろに、ひらりひらりとついていく]
(60) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[飛来した銃弾は左肩を掠めた。
赤茶の軍服が焼き切れただけで、 肌にたいした痛みは感じなかったので 気にせずそのまま歩み続ける。
眼差しは銃口へと向け、 いつでも攻撃を仕掛けられるよう 右手に帯電させ 細やかな火花を散らしながら。]
………会いに来たんだ。
[声に、視線を上げる。 大きく開いた瞳孔を縁取る虹彩は変色して やや濁った金色に変わっている。
静かな眼差しを向け、 ソフィアの言葉に、肯いた。]
(61) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[>>60後ずさりする彼に一歩、二歩と歩み寄る]
俺が?なんで?って、いやだなぁ。
[くすくすくすと笑う、笑う]
自分がしたことはちゃぁんと覚えておかなきゃ。
[背を向けた彼を追おうことはせず、とんとん、とんとんと歩いていく。 やることがなくなったらしい火の狼が戻ってきて]
あ、火焔、おかえり。 あの子、捕まえて。
[そう命じると駆け出す火の狼。彼に向けて牙を向く。]
齧るだけ。 焼いちゃだめだよ?
[焼くのは私がやるんだからと、くすりと笑う。]
(62) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[火の狼はキアチに向けて大きな口を開けて――― →1 1:足を噛んだ 2:掌を噛んだ 3:手首を噛んだ 4:腕を噛んだ 5:飛びついて肩を噛んだ 6:背中へ体当たりした]
(63) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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――ガブリ―――
[火の狼が噛んだのは。右か、左か…、どっちの足だっただろうか? 痛みと足を噛まれる音が聞こえただろう。]
(64) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[銃弾が軍服の袖をはためかせても、 ライジの歩みは止まらなかった。 かち合った目はどこか遠くを見ているようで。
会いにきたの。殺しにきたの。 その両方。]
……会いたかったよ。
[戦場じゃなくて、もっと別の場所で会いたかった。
今度は狙いを定めて、指に力を込める。 頭や胸でなく足を狙ったのは、 まだ躊躇いが残るからか。]
(65) 2013/07/03(Wed) 23時頃
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[どこかぼやけた意識に響く声。 ソフィアの言葉にごく自然に微笑う。
あの時、昼間の戦場で再会できた時、 素直にそう言えたら、 もう少し違った未来を歩めただろうか。
彼女の指が引き金を弾く動きに反応して、 右手を揺らした、が。 ソフィアの頭上に創る雷電の塊は 右足の脛を撃たれた痛みと衝撃によって ぶれて崩れて砕け散った。
攻撃性の無い光の粒が辺りに降り注ぎ、 地面にたどり着く前にふわりと消えた。]
(66) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[銃弾に撃ち抜かれた脚で、 それでも歩みは止めなかった。
一歩ごとに噴出す血が地面を濡らす。
そうして少しばかり痛みに耐えて進めば もう、ソフィアのすぐ傍だ。]
会いたかった。
[討つ事も撃たれる事も意識には無く。
手紙のやり取りの中でも再会出来た瞬間にも 一人きりの時でさえ呑み込み続けた言葉を、 伝えたかった言葉を、声に。]
(67) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[何を言ってるか全然わかんない。 こわい。こわい。俺が何をしたの。 意味のない問いがぐるぐる頭を廻り
走る、走る]
ぐっ…………!?
[短い鬼ごっこは、鈍い音と共に終わった。 麻痺した感覚が伝える痛みはなく ただ、熱い]
[派手に頭から転んで、口の中に砂が入った。ちょっと泣きそうだ。
砂を握り、足を噛んだ狼を半べそで見る]
(68) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[今もまだ、夢の中では戦争を繰り広げているだろう…。 そう思うと、この施設の研究員たちに吐き気を覚える。]
繰り返さなくていいように… 動くしかない…
[同じ事なんて…繰り返させない。]
志乃が、繰り返したくないのなら、 それでも、繰り返してしまうと思うのなら…
俺が…止める。
(+43) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[二人だけ部屋の中。 そんな意識は今まで全くなかったのに。 リッキィがあんな事をするから。 普段の彼女なら絶対にしないようなことをしたから、意識してしまう。 周りに誰もいないなら、と思うと少しは恥ずかしさは薄れた。]
……リッキィ
[低い声で名前を呼ぶ。 掴んだ手はそのまま。引き寄せて、もう片方の手は頬から彼女の背中にまわすと、もう少し二人の距離は近づいた。 顔を伏せたままなら、あげてくれるまで何度も名前を呼ぶ。]
リッキィ、こっち見ろよ。
[それでも、彼女がそれに従わないのなら掴んだ手を引いて。]
(+44) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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はな、して!
[全然わけがわからなくて、ただ怖くて
ずるり。
回りにあった焼け焦げた、ばらばらの死体のパーツが、変質していく。
数多の銃から生まれたブリキの雄牛が、狼を踏み潰す。
死体の腕が、足が、頭部が 瞬きしている間に、カラスに、ヒワに、ハトになっていく]
怖い……怖い、怖い、やだ、やだ、怖い、怖い……
[ひっく。しゃくりあげる音。 立ち上がろうとしても、痛みはないのに立てない。 鳥に囲まれて、迷子のように目をさ迷わせる。
ふらつく正気と狂気の境]
(69) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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[止めると言う言葉に、小さく笑う。 嘲りでも、喜びでもなく、 それに心が動いている自分に笑った。]
……止められるなら、止めて。 私は……夢の中のような、悲しい結末にならないように やれることは、なんでもやるから……
――どんな手を使っても、
[ナユタを信じてる。 だけど、何もしないなんてできない。 自分にも、守りたい人がいるから。]
(+45) 2013/07/03(Wed) 23時半頃
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