184 【RP】Septimo Oves Errantes【R18】
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[この少女の名前は『Y10AE905 "ヨーランダ"』
19年前に再生された彼女には『ヨーランダ・パトリック・シルトン』という女性の88年に渡る生涯の記憶が備わっている。その記憶によれば、目の前にいる"ケイイチ イズリハ"という男性は、何よりも誰よりも優先すべき人物であると"インプット"されている。
彼に愛情を抱いているのかと聞かれれば間違いなく『はい』と答える。好きなのかと聞かれれば『もちろん』と答えるだろう。では『何故彼の事を愛しているのか』と聞かれれば『そういう風に記憶を受け継いでいるから』と答えるのだ。
クローンは人であって人ではない、と呼ばれるのはそれが所以かもしれない。
彼が愛した"ヨーランダ"とは違う存在になってしまったかもしれないのに。 彼に愛してほしかった"ヨーランダ"はいまここにいる自分ではないかもしれないのに。] それでも彼は自分が傍にいる事を許してくれるのだろうか。
いつか彼女の中の違いに気づかれて彼に捨てられてしまう、そんな日が来たとしても。 少女は今日彼の手を取ったことを決して後悔はしない。]
(84) もるもっと 2016/03/09(Wed) 02時頃
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でも、ケイイチ様、どこへ? ――きゃっ!
[抱き上げられれば、おそらく彼の記憶の中よりは多少の重みが腕にかかったことだろう。突然宙に浮く感覚に驚きながらも、少女は彼の首に腕を回して落ちないようにとしがみ付いた。
闇へ消えた二人の歩みはあまり明るくはなかったかもしれない。それでも少女はいつでも必死に彼に尽くしたことだろう。時には大きな嫉妬を抱いて彼を怒らせてしまう事もあるかもしれないが、どうか許してほしい。彼に不要とされる日が来るまで、少女は彼についていくと決めたのだ。他でもない、彼女自身の意志で。*]
(85) もるもっと 2016/03/09(Wed) 02時頃
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[少女の姿をした白は、罪そのもの。
他者との愛に縋り、
傲慢にも全ての望みが叶うと思い、
自らの怠惰で人を殺め、
そして他者の幸を妬み、
幸を得た他者に怒り、
失った物を求め、
飢えた獣は果実を屠った。
全ての始まり。
来るはずのない終わりを求めて、
永遠に"道連れ"を探す────……]*
(#3) 2016/03/09(Wed) 03時半頃
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これにて閉幕。……また来世。
(86) purin319 2016/03/09(Wed) 03時半頃
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[ 抱えた身体は記憶より重みがあった。 彼女の味わってきた苦難に比べればよほど軽いが。]
さぁ、どこだろうなぁ お前がいればどこでもいーけど
[ 少しでも安全に暮らせる場所、そんなところがあるかは不明だが。 共にいられない此処よりはマシなことだろう。
ヨーランダ・パトリック・シルトンと"ヨーランダ"は、同一ではないのだろう。 それでも、愛し愛された少女とそれを引き継ぐ彼女を愛し、大切に扱った。……男なりには。
罪を重ねながら生きながらえ、 ──二人が引き裂かれてしまうその時まで。*]
(87) nagaren 2016/03/09(Wed) 05時頃
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ーそれからのお話ー
[退院してニックのものと思われる心臓を庭へ申し訳程度に埋葬した後 (姉には死んでいた子猫を埋めたと誤魔化し)
俺が”黙らせてきた”筈の人物はどうなったのか軽く探りを入れた、罪歴を見る限り俺はニック以外には何もしていない事になってるらしいから 家族と教師の事は姉に、放火代行者の事は彼とよく連んでたらしい少年達に その結果、死んでいる事は変わってなく単純な事故になっていたり実行したのが別人になってたりしていた
何をどうしたらそんなすり替えが出来たんだと思わなくはなかったけど、面倒なお抱えものが減ったのだから別にいいかなぁと 姉は姉で”知らない間にまた倒れられたりしたら寿命が縮まるから1人での外出は控えてほしい”と泣きついてくるものだから、その通りにして”調達”も控えてあげた 元々姉が居て”調達”する必要はあまりなかったし、完全に頼る事にしようかと]
(88) ツナ 2016/03/09(Wed) 05時頃
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[それからの生活は”調達”を始める前の引きこもり生活と殆ど変わらない状態になった 違う点と言えば姉が居る事と居心地の良さがある事か 何故居心地の良さを感じているかは分からないけど、悪い気はしないからと気にする事もなかった
そんな日々は俺が少年院に入れられた事で変わった 俺も家に居た時に玄関先で姉が襲われたのだ 襲った人物は『何でお前だけが楽に生きてるんだ!!』と、俺に対して逆恨みをしていた隣人 姉を襲ったのは楽をさせない為というくだらない理由 そんな理由で姉は傷を負った、俺が巻き込んでしまった そう考えた時、気付いたらその暴漢に飛びかかっていて……息の根を止めていた ”黙らせた”のではなく、初めて明確に”殺した”のだ
姉は信じられないものでも見たかのような目で俺を見ていた 初めて向けられた視線だった]
(89) ツナ 2016/03/09(Wed) 05時頃
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(ここにはもう帰れないな……)
[勝手にそう悟って、初めてショックを受けた 自分の責任だけど酷く傷心していた 姉の事だから通報はしないだろうし自分で警察に電話し、何も言わずに家を出て警察に行った
今までなんとも思わずに楽に生きる為の障害は退かしてきたけど そうして来たが為に姉は被害を受けた そう考えたら酷くモヤモヤしていた この感情が何なのかも分からない 無駄な事も面倒な事も避けて来たのに逃げるでもなく自首を選んだ自分の事も、分からなくなっていた]
(90) ツナ 2016/03/09(Wed) 05時頃
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