76 ─いつか、薔薇の木の下で。
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そうだね。 貴方で終わりに出来る、かな。
[此方は、という言葉は口に出さず]
そうしたら、きっと咲けるよ…… だから、ね?
[唇を寄せる。 けれど触れ合う寸前で、止まり]
……貴方を。また。 全部、頂戴?
[黒薔薇は蒼を見つめ、嗤った。 触れ合えば、其処から薔薇は根付くだろう。 この身体はもう眠る。 だから最後の仕上げを、と]
(39) 2013/03/31(Sun) 01時半頃
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[歪む瞳、その瞼に優しく唇を落として]
喜んでるよ、オスカーは
でもね、彼は…… 皆に幸せになってほしいんだ
俺も、僕も、薔薇も ――…みいんな
[言葉の合間、鼻に耳に唇に、軽い口づけをいくつも落として。 甘いキスと冷静な言葉。 熱は両方を飲み込んで、やがて二人の呼吸はひとつになった]
(40) 2013/03/31(Sun) 01時半頃
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…皆が、幸せに…?
俺は… 俺に出来ること、は
[甘い口付けに意識はとけていく。 夢見心地に、語りかけられる言葉に返した。
吐息が混じればもっととせがんで。 既に花弁の散らされた肌を晒しながら、 目の前の肢体を欲し、自らの肢体を差し出していく。
やがて、意識は深く甘い闇の淵へと沈んでいくのだろうか**]
(41) 2013/03/31(Sun) 01時半頃
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……。
[何かに操られているよりも、眠っている方がまだましなのだろうか。 やがて意を決して両手を伸ばすと、先輩の…薔薇の身体を引き寄せる。]
―いいよ。俺を全部あげる。 その代わり、必ず先輩を解放してくれ。
[そして自分から最後の距離を詰めた。]
(42) 2013/03/31(Sun) 01時半頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2013/03/31(Sun) 02時頃
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エリアスは
……傍に、いてよ
[欲に掠れた声は小さく細く、けれどかきいだき肩口に顔を埋めた体勢で届かぬはずはない]
…………
[既に散らされた処女雪の白に浮かぶ紅い華。それらを薔薇色に染め直しながら、薔薇は悦びの声をあげ]
(43) 2013/03/31(Sun) 02時頃
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[中庭で、一輪の薔薇が開き*始めた*]
(44) 2013/03/31(Sun) 02時頃
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大丈夫……薔薇が咲けば。 そのうち皆、目を覚ます。 今だけ。一時だけ。 心地よい眠りについているだけ。 だから……何も心配ないよ。
[唇が触れ合えば。 其処から最後の栄養を求め、薔薇は激しく侵食する。 同時に、もう殆ど意識の残っていない身体は 力を失いノックスにその身を預けるだろう*]
(45) 2013/03/31(Sun) 02時頃
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…本当…? それなら…。
[薔薇の言葉に滲んだ蒼が揺れる。
皆が戻って来られるのなら、いくらだってこの身を差し出せる。
自らが花開く為の養分を求める薔薇に、望むままに精気を与えた。
−やがてヤニクの身体から力が抜ければ、それを抱き留めて。 くしゃりと顔を歪めながら囁いた。]
…おやすみなさい。
(46) 2013/03/31(Sun) 02時頃
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――……
サイ、ラス、さん……
[最後に唯その一言だけを呟いて。 身体はくたりと弛緩した**]
(47) 2013/03/31(Sun) 02時半頃
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[その身は自室にあった。 薔薇の木の下、エリアスと交わった姿は乱れていたのに、 きっと整えてここに寝かせてくれたのはエリアスだろう
ぼすん、と自分の体に覆い被さるようにたおれこむと、 ぎゅ、と目を閉じる]
…ヤニク。
[そしてまた、薔薇の気配が伝わってくる。 咲くための最後の精気を求めてること。
…大事な彼がまた誰かに抱かれている。 嫉妬と悲しさに涙が止めどなく。
あぁ、もう
目覚めたくない*]
(+16) 2013/03/31(Sun) 02時半頃
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ノックスは、目を閉じた。**
2013/03/31(Sun) 02時半頃
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ロシェ・・・それは僕が求めていたことだよ。 きっと、それまでの僕じゃ、そんなこと、なかった。
だから、僕にとっては、幸せだったんだ。
ロシェ、ごめんね。ありがとう。 大丈夫、君は許される。 誰からも、僕はもちろん、誰からも、
[嘆く人に申し訳ないと思う。 そして、手は宙から己に帰り、そして、膝を抱えた。]
――……ロシェが忘れられますように。
[掠れた声は願いを込めて。**]
(+17) 2013/03/31(Sun) 07時頃
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病人 エリアスは、メモを貼った。
2013/03/31(Sun) 09時頃
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[やがて目を開けると、力の抜けたヤニクを背負うようにして彼の部屋まで運ぶ。
サイラスが眠っている寝台の隣に寝かせると、そっと退室した。]
[薔薇は褐色の肌を持つ少年から白金の髪を持つ少年に移り、 晴天の空を思わせる蒼い瞳は、少年達の精気を得て徐々に緩みだす蕾の色に。]
(48) 2013/03/31(Sun) 10時半頃
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−まだかな。
[歌うように、 口笛さえ吹くような調子で。 あれ程翻弄された薔薇の香りも今は心地好い。
少年は、明けない夜の始まりの時にいた食堂へと向かう。 食堂に着いたなら、同じ椅子に座り、机の上に肘をついた。
薔薇が咲けば、皆が目覚めるのだと、蕾の色の目をうっとりと細め。
じっとその時を*待った。*]
(49) 2013/03/31(Sun) 11時頃
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