16 漂流旅行
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…ヘ、クター君?
[はたはたと揺れる手に、声に感情が戻る。]
――なんで、こちらにいるんです、か? ………生きて、いてくれれ、ば。 あたしは…、それでよかったのに…。
[感情が戻ると共に、どこか鈍く理解していたことを受け止める。 目をそらしているものも、中にはあるが。]
あなたは、正しい選択を、したから。 ちゃんと、生きようと、してくれたから。
――いいんです。
[優しく優しくヘクターの髪を撫でた。]
(+24) 2010/08/11(Wed) 23時半頃
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セシルは、きっと、ヘクターから事を聞けば、赤い狂気を思い出し体を強張らせる。
2010/08/11(Wed) 23時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/08/11(Wed) 23時半頃
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─風穴付近─
[風穴を覗いてみたが、誰も居ない。]
……いない。
[少し寂しくなってきた。]
洞穴なら、居るかな。 それとも、みんな移動しちゃったかな。別のところに。
[呟きながら森の中へ足を踏み入れる。]
(32) 2010/08/11(Wed) 23時半頃
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…………。
ごめんな。 いや、……ありがとう。
[何故ここに、とセシエルに問われるが、自らの見たイアンの狂気を語る気にはなれず。]
……俺も、殺されちまったみてえだ。先生と違って、相手は人間だったけど。
[誰に、とは濁し事態を告げると。教師の手が髪を撫でるがままに任せた。]
……ありがとう。
[見捨てて逃げた自分の命を祈ってくれた事に、礼を述べ。自らの話がセシエルを怯えさせていまいか、と、その目に向き合った。]
(+25) 2010/08/12(Thu) 00時頃
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―森の中―
う? これ、ナイフ…? う、うん…。
[危なっかしい手つきオスカーからサバイバルナイフをで受け取り、右手で握りこんでみた。] [そうして左手に松明、右手にナイフを持ち、歩む。]
(33) 2010/08/12(Thu) 00時頃
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襲われたらさ、俺が止めるから。 その間にそれで刺してくれたらバッチリだよ、きっと。
[メアリーにナイフを渡すと、ゆるく笑んだ]
……俺、かっこよくないよ。
[歩きながら呟く]
お腹すいたのに夢中で、周り見えてなかったし。
(34) 2010/08/12(Thu) 00時頃
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――……? [こてん、と首を傾げた後、ふる、と頭を左右に振った。]
お礼を、言われることは、してない、です。
[普通のまま、ありのままでありたいと、思っていたから。]
………そう、ですか。 その方は…何があっても、いきたい、んでしょう、か。 手が、血に塗れても。
[赤い狂気を、知っている。 でも、目をつむり見ないふり知らないふりをする。 自分を護るために。]
………? どう、いたしまし、て?
[なんとなく、そういった方がいい気がして。 自分より背の高いヘクターを揺らぐことなく見上げる。]
(+26) 2010/08/12(Thu) 00時頃
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……ん、なんだろ。 逃げちまったからってのもあるけど、結構呆気なく死んじまったからかな。 生きろって思ってくれてたって聞いたら、何か言いたくなった。
[自分を見上げる教師に、苦笑を返し。]
……わかんね。 ただ、何だろ。……絶望、しちまったのかな、その人。生きてるって事に。
[何があっても生きたいと言うより、生きる方法が無いから皆を殺そうとする狂気。理解しえないその感情を形にするにも、そんな言葉しか思いつかず。小さく頭を振った。]
(+27) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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―森の中―
…なるほど。連携プレイというやつか。
[いささか自信なさげに口にし、呟きを聞きとめた。]
周りみえてなかった…? んー、気にすることないって。 それだけオスカー君の体が生きる方向に向かってたんじゃないの。それなら責めることないさ。
[考えてみれば、仲間内で食料の奪い合いが起こっても おかしくない状況だと思う。]
ま、チョコパイ独り占めまでやらかしたりしたら、怒るけどね。
(35) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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へクターは、風に揺れる薄赤いハート型の葉に、手を伸ばしてみた。
2010/08/12(Thu) 00時半頃
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─森の中─
あれ……?
[少し距離はあるが、あの人影2つは見覚えのある姿な様な。]
おーい、メアリー先輩とオスカー君ー?
[ちょっと叫び声をあげる。]
(36) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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へクターは、自分の手が葉を突き抜け空を切るのを見て、項垂れた。
2010/08/12(Thu) 00時半頃
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うぐっ。
[イアンが来なければ、チョコパイを独り占めしていたかもしれない。 それは口に出さずに、友人の一言を胸に刻み付ける]
……メアリ。
[足を微妙に引きずりつつ歩いていたが、突然足を止めた]
なんか、音しない? ガサガサガサって、足音みたいな。
(37) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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[言った直後、女の子の声が聞こえた]
今の、アイリス? ……いこ、あっちだ。
[声がした方向を見ると、それらしき人影。 メアリーを促すとゆっくりと人影の方に近寄る]
(38) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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足音…。
[耳を澄ましてみると、足音ともに叫び声が。]
――あーーっ アイリス君!
(39) 2010/08/12(Thu) 00時半頃
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『ぐぉぉぉぉぉぉぉ!!』
[再び叫び声と同時に、身を隠していた大岩が砕かれた。]
ば、馬鹿力過ぎるだろ!おいっ!!
[とにかく一度距離をとるが、折れた肋骨が痛む。]
痛っ…くそっ、寄るな!
[ぐっと握ったナイフを一度振った。 相手の拳を切り裂き、痛みを与えたようだったが、それがよけに怒りを買ったようだ。]
くそっ、冷静になれ…冷静に…。
[必死に頭を冷やそうとしたが、痛みで思考は落ちていた。 それでも、相手に背を向けないように後ろに下がりながら逃げる。]
(40) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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メアリーは、アイリスの姿を見つけると、ぶんぶんと松明をふった。
2010/08/12(Thu) 01時頃
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[どうやら間違っていなかったようで]
二人とも移動中?
[二人の元へ駆け寄る。]
(41) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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メアリーは、オスカーに頷き、アイリスへ歩み寄る。
2010/08/12(Thu) 01時頃
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アイリス、無事だったんだ。 イアンせんせとヘクター先輩がすっげ心配してた。
[アイリスと合流し、無事を喜ぶ]
洞穴さ、怪物がきちゃって。 安全な場所探してくるって伝言残してきたんだけど……
先輩とせんせー、無事かなぁ。
[少し顔を暗くした]
(42) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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なんで、なんで分かったんだ…。いったいどうやって…。
[ふと影から相手を見ると、再び見失ったようで辺りをきょろきょろとし、そして足元を見た。]
…足跡か…思ったより頭がいいのか…?それなら…
[何かに気がついたように服を脱ぐと、それを近くの草葉に少しだけ見えるように隠した。 自分自身は、そうして、すぐに木の上まで登っていく。]
痛い…けど、いまは我慢だな…。
[案の定、猿はこちらに向かってくる。 そして草葉の陰に隠した服を見つけると、そこに向かって思いっきり拳を振り下ろした。]
(ここだっ…)
[飛び降りると同時、相手の頭上に向けてナイフを突き刺した。]
(43) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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アイリス君、見つかった、 よかったー。
[怪我などしてないかと、アイリスの全身を見、]
アイリス君、 その手首んとこ…どうかした?
[眉をひそめ、オスカーの説明を聞きながら、同様に表情が暗くなる。]
(44) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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『ぐぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!』
[三度、大きな叫び声をあげる猿。 ナイフは見事に脳天に突き刺さった。 しかし、絶命する直前、最後の馬鹿力によって身体を吹き飛ばされ、木に叩きつけられた。]
ぐっ……や、やった…のか…?
[握ったままのナイフ、そして倒れる巨大な緑の猿。 頭から大量の血を流していた。]
なんとか…なった…か…。
[ぬるっとした背中を触ると、結構な量の血が流れ、身体を動かそうとすれば、酷い激痛が襲ってきた。]
今…襲われたら、食われるしかねーな。
(45) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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そう、ですか。 [良くも悪くも、誰かに害意を持つのが苦手と言うのもあるが、なんとなく、ほんわかと笑った。]
生きてる、事に絶望…ですか。 それだけの何かが、あったん、でしょう、ね。
[誰の事かもわからないけど]
悲しい、ですね。
[何も出来ないことが。]
(+28) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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セシルは、へクターを、も一度撫でた。**
2010/08/12(Thu) 01時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/08/12(Thu) 01時頃
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うう、先輩達にあとであやあまらないと……
あっちの方では見かけなかったよ。
[来た方角を指さして言う。] [手首のものを聞かれて]
これ、なんか変な植物に襲われた時のやつで…… 石みたいに堅くなっちゃって取れなくなったの。
(46) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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大丈夫だって、アイリス無事だったんだから怒らないよ。
[ヘクターが既にこの世にいない事を知らぬまま答える]
俺達あっちからきて見かけなかったから…… じゃあ、あっちかな?
[指した方向はちょうどイアンがいる方向]
わっ、なにそれ。 植物ならナイフで切れたりしないかなぁ?
[アイリスの手首を覗き込む]
(47) 2010/08/12(Thu) 01時頃
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うわ、そんな目に遭ってたんだ… …堅いねこれ…
これでなら、切れる、か、な?
[アイリスの手首に巻きつくモノに触れてみて 取れそうにない態に、途方にくれた顔をして、唸り、それにナイフを当ててみようとして。]
……なんか今、 叫び声みたいなの、聞こえなかった?
(48) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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[……ふわり、と笑う教師にどこかで安堵しつつ。]
……だよ、な。
死んだら、二度も死ぬ事は無いにしても。 ……生きてなきゃできねぇ事も、山ほどあんだろ……。
[その狂気を《悲しい》と評した手の気配を、受け入れていた。]
(+29) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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へクターは、イアンらしき叫び声がどこからか聴こえた事に気づいた。
2010/08/12(Thu) 01時半頃
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切れるかなあ。
[手首のものを見ながら呟く] [するとオスカーの指さした方向から叫び声が聞こえて]
!! 聞こえた。メアリー先輩にも聞こえたってことは、空耳じゃないよね?
(49) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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メアリーは、ナイフを扱う手つきは危なっかしかった。
2010/08/12(Thu) 01時半頃
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[はらはらとメアリーがナイフを扱う様子を見守る。 少し、いやだいぶ、心配になった]
うん、俺も聞こえた。 ……俺、行ってみるよ。
[先ほどの方角へ数歩歩いて言いかける]
二人とも、危ないからここにいた方が……
(50) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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今の、叫び声……。
[死した身に聞こえたのは、空気の振動でなく、魂が奏でる音。 それをイアンの声と感じとると、そちらを見やり。]
…………。
[狂気に囚われ自分を殺した相手ではあるが、今となっては彼の生を祈る気持ちの方が、強く。]
……俺、行ってくる。
[何も出来なくとも、せめて見届ける為。彼はセシエルの言葉を待たず、声が聴こえた方へ向かった。]
(+30) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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うん、聞こえた。 もしかして、ヘクター先輩たちじゃ…
[もしかして彼らに何事かあったのだろうかと、 ごくりと、唾を飲む。]
いやオスカー君…僕も様子を見に行くよ。
[言い切って、ナイフを持ち直す。]
(51) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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― ???? ―
……
[何度も、何度も。 名を呼ぶ声が、した。]
……なんでだろう、ね
[声は一つでは無かった。]
私って此処まで見る目、無かったんだね……
[生ある間には気づけなかった、音。 今になって魂を縛る、強い後悔。]
(+31) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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もう、
[首を左右に振る。 面には悲しみと、悔しさが浮かぶ。]
……私の事は、いいのに あんなに酷い事を云った、のに …………どうして?
[問い掛けは、届いて欲しい場所に届かない。 きつく眸を閉じて]
……イアン先生。
[名を呼んでも、祈りは誰が聞き入れてくれるのだろうか]
(+32) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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マーゴは、一歩ずつ。時間を掛けながら自身を呼ぶ声の方角へ歩く。
2010/08/12(Thu) 01時半頃
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みんなでいこ。
独りで身に行くのは危ないと思うし。
[もちろん付いていく気まんまん。]
(52) 2010/08/12(Thu) 01時半頃
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