159 戦国 BATTLE ROYAL
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2015/05/21(Thu) 21時半頃
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露蝶。
[教えられた名>>+3を口の中で転がしてみた。 彼女が忍であるならば、名の通りさぞや美しく舞ったのであろう。 芯が通った佇まいは、楽にと勧めたこちらもつい背筋が伸びるようなものだった。
細く湯気の上る釜から湯を注ぎながら、感じる熱と湿り気に、現と錯覚しそうになるが。 仇敵であろう者へ茶を点てるなど、現世では成しえなかったものだ。]
(+9) 2015/05/21(Thu) 21時半頃
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[餡を切り分ける手つきに淀みはなく、椀を回すも様になっていた。
剣先に持主の気が乗るように、茶にも心が写しこまれる。 新たに得られた茶湯の友に差し出す一服は相応しい出来であったろうか。
紅差す口元で椀が傾くのを見守り、柔らかな視線>>+6に目を細め。 言葉には辞儀をもって応える。]
水面の一席。 ご臨席の程ありがとうございました。
(+10) 2015/05/21(Thu) 21時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2015/05/21(Thu) 21時半頃
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[水の乱れる音が微かに耳に届く。 戸の外に現れた気配に露蝶もまた気付いた事だろう。]
桟橋に寄らなくてもいいのね。
[そういえば自分も自ら乗り込んだ記憶はないから、そういうものなのだろう。 きぃ、と僅かに軋む戸の方へと体を向けた。>>+8
そこに見知った姿があれば、呆けたように首を傾げる。*]
(+11) 2015/05/21(Thu) 21時半頃
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森番 ガストンは、メモを貼った。
2015/05/21(Thu) 21時半頃
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― 屋形船 ―
…おやまぁ。 此処ぉ、彼岸様どすなぁ。おほほほ。
[八重がふと気が付いた時、見知らぬ波の見知らぬ屋形船に立っていた。 穏やかな波はちゃぷちゃぷと流れて、関ノ原にはいないことは間違いない]
なんや、うちもようやくお迎えがきましたどすなぁ。 えぇやろ。えぇやろ。 川向こうでお待ちしてはる方んとこいくに、なーんも躊躇はいらん。
[享年八十、舞いに妻にとやる事はすべてやり終えた大往生ではないか。 そう満足そうな笑顔を浮かべながら、こつこつと歩き出す]
(+12) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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……これは、伸睦殿によく似た鬼が居る。 求む姿でも模してくれているのかい?
[戸を引くと、茶の香は一層強く香った。 懐かしさに包まれるようで一瞬肩から力が抜けたが、 三途の川の鬼の仕業かと顔を歪め笑う。
ついぞ、李伸睦が討たれた事を知らぬまま 此処まで来てしまった。
その奥に見える露蝶によく似た女にしても、 戦況の詳細知らずに落ちた悠仁には幻に見えた。 一等よく働く忍が戻らなかったのだ、 情報に疎くもなるというもの。
ともあれ、鳴く腹をどうにかしたいと足を進め。]
俺にも、飲ませてはくれないか?
[茶と菓子を強請った。*]
(+13) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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[屋形船の上を足進めると、誰かがいるであろう物音が聞こえた>>+8。 お先に失礼しているらしい、相席の仏さんだろうか]
……おや?
[物音を追いかけながら、座敷へ続きそうな戸へ手を掛ければ]
なんやなんや、こがいな老いぼれの相席やけど わかいのばっかやないかえ。
[見知りの顔も知らぬ顔も、みな関ノ原にいたもののふだろうか 然し対して気にした様子なく、老女もまたあがりこみだした]
(+14) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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ハッ、口の減らねぇ餓鬼だ。 お前が死ぬまでに決まってんだろうが!
[>>32ぼたぼたとと落ちる鮮血が地面を濡らす。 臣下の叫びも聞こえはするが、向こうは向こうで、西の手合を抑えるのに精一杯か。 もとより、助太刀など来られても、足手まといなだけだが。
曖昧なままで放った一撃は、それでも、確かな手応えを得ていた。>>33 とはいっても、やはり浅い。 羽をもぐまでには至らなかったか。]
(45) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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八重姫似の鬼まで居るとは、驚いた。 真、この旅路にはよく似合うお姿ではあるが。
[気付けば、傍らに共に中へ進む女の姿。
山芭の老姫はあの戦場を図太く生き延び、 次の世の末までも見届けるんじゃなかろうか―― などと密やかに思っていた悠仁。 姫と共に冥土へ赴くとは露ほども思わない。
何にしても旅は道連れ。 そろって中へ上がり込み、遠慮無く座するのだった。]
(+15) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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− 関ノ原 北側 −
[北の丘の陰に伏せておいた軍のもとに戻る。 陣太鼓を鳴らして戦場に散った熊襲の兵を集め、手勢がどれほど残っているか確認した。 動かせるのは300ほどと知れる。
そして、戻った兵からの情報で、李の旗が倒れたと聞かされた。]
西の大樹がもっていかれたわい。
[女のような言動をしていても、芯の通った伸睦のことだ、あくまでも忠を貫いたろうと思う。]
彼と浅からぬ縁であった猛禽と、今頃どんな話をしているやら。
(46) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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―関ノ原(南側)―
ふーん。 君たち、赤嵐寺のお坊さんにゃ? 勢力拡大の為?ほうほう。
え、ボク? ボクは神社の方が好きだからにゃー。 猫神社知ってるかにゃ?
[沙魅助は、赤嵐寺の僧兵を捕まえ、ぽこぽこ殴って情報を得ていた。*]
(47) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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[土から顕れた竜は二首。 もう2首は出したかったが、やはり片腕ではこれが精一杯かと顔を顰める。]
殺れるか、じゃねぇ。 殺るんだよ。
鉄をも咬み砕く現界喰の土竜、甘く見てもらっちゃ困るな!
[>>37荒ぶる無形の土竜は、一首は躱され、砂利土塊となって弾け消えた。 だがもう一首が、防具を纏わぬ小柄な身を捉えた。 >>38土埃の中、煌めく何かが砕ける音がした。]
喰らわれろ!
[>>39土竜の歯牙は、どこまで深く食い込んだか。]
(48) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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あっ、お寺の大将にゃん? ボクは黒根沙魅助にゃ。 君、名前は?
[やがて、大将が騒ぎを聞きつけたか。 碧如と遭遇した際、沙魅助は名を尋ねたのであった。*]
(49) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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やったか。
[玉愛の左手に、ぱぁっと鮮烈な血の花が咲く>>43。 これでもう銃の連射はできないであろう。 小太郎はひとまず安堵の息を吐きかけて]
……な。
[この姫様。めげない。 すぐに右の銃を構えるのが見え>>44、冷汗が伝う。 可愛らしい悲鳴でも上げて。うずくまってくれればいいものを]
っく。引いて体勢を整える暇も与えてはもらえないか。
[ぎり、と歯ぎしりをして]
ならば。
(50) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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死ぬ気で突破するしかあるまい。
[小太郎は決意する。忍刀を携え、一直線に玉愛の元へ。 古来、負け戦に際し西方の武将は、敵の本陣を中央突破することによって死地を脱したという。 その故事に倣ってみようではないか]
いざ。
[スタタタ、と音もなく走り。勢いををつけて。跳躍。 同時に銃声が聞こえたが。動じない。 玉愛の放った銃弾>>44は、小太郎の頬を掠めて赤い線を引く。 まず、ひとつめの賭けに勝った]
真っ向勝負だ、姫様。
[右手で忍刀を振り上げて、まっすぐ玉愛の頭上へと。 玉愛たちの周りを囲む足軽たちが、唖然とした表情でこちらを見上げていた。馬鹿面を晒して、頭上をポカンと見上げる兵どもに。つい笑みが零れる。 そのまま玉愛に忍刀をまっすぐに振り下ろさんと、力を込めて*]
(51) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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誰が鬼ですって?
[黄泉路での再見第一声は情緒とかけ離れたものだった。 思いもかけぬ戸の先に立つ姿>>+13へつい呆けていたところ、耳に入った声にきりきりと口端を持ち上げる。]
……鬼らしく、練り茶でも飲ませてさしあげましょうか。
[過去に濃茶をほぼ練った状態で出した事を覚えていれば、鬼ではなく当人が黄泉への同乗者であると理解が及ぶかもしれない。 こちらを鬼と判じながらも茶を求める悠仁の声に応じて釜の蓋を取った。]
(+16) 2015/05/21(Thu) 22時頃
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そちらも、お嫌いでなければどうぞ一点。
[老齢の姿>>+14に目を止めれば席を勧める。 八重姫>>+15と聞けば山芭を率いていた奥方かと僅かに目を見張り。 見知らぬ者。元敵軍の手前であることを厭われなければ、茶をもう一服点てるだろう。*]
(+17) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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[>>40土煙が風に煽られ消えた時、目前には、白牡丹ではなく土にまみれた緋牡丹が咲いていた。 しかしそれでも尚、折れていないのを見て、口端が大きく釣り上がる。]
何が素敵なもんか。 この戦狂いの白夜叉が!
[噂は屡々耳にしていたし、初めて対峙するわけでもない。 しかし、これ程のものとは。
血に酔い痴れるかのような姿は、薄気味悪さすら感じさせる。]
(52) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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[兵は続けて、李を討ったのは黒根の当主だと報告する。]
ぬう、 猫又親分かよ。
[勝手な渾名で呼んで、番瓦衛門は(熊の)頭を掻いた。
熊襲はあそこから養子をもらっているのだ。 といっても人ではない。]
(53) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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鬼でなくとも、伸睦殿ならやりかねんな。 はは、…… 死んだか。
……そうか
[そうか。 それ以上は言葉には成らず。 背後に槍を据え、かいた胡座の膝に両拳を乗せた。
茶の支度をしてくれる間、じいと動かずそのまま。 鷹船が落ち、李が主を失ったのであれば、 後家となった姉も甥も、厳しい明日を迎えるだろう。 思えば僅かに胸は軋む。]
(+18) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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[今は亡き ”戦国の魔王” が主催した花見の野点に、黒根の若い当主は猫の耳めいた頭巾を被って参加していた。 にゃん、とかしゃべるのが聞こえた。 それで番瓦衛門は、気になっていたことをひとつ聞いてみたのだ。
「猫の瞳孔で時刻がわかるというのは本当か?」と。
猫の真似をする=猫が好き=猫に詳しい人間なのだろうと推測しての話のとっかかりであったが、急な呼び出しを受けてすぐにその場を中座せねばならなくなった。 その時はそれきりだと思っていたら、しばらくたって、毛色もさまざまな猫が7匹、黒根から熊襲に届けられたのだった。
自分で調べてみにゃさいということか。 あるいは、ちょうど里親探しをしていたところだったのかもしれないが。
その猫の一党は、今も熊襲で愛でられまくり増殖中だ。]
(54) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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かははは! あほさらせ鷹船ん小僧。 うちんこと鬼婆いっとる様なもんじゃろが。
[それこそ、濃い濃いお抹茶でもしばいてやれば夢心地から戻るだろうか。 然し気を悪くするでもなく、小気味良く笑いながら八重は座敷へとあがる]
おほほほ、これはこれは、どうもご親切にどす。
やぁ、茶ぁ手ぇに船ゆられんなんざええ心地や。 かははは、あんたはん西んかたどすな。生まれはどのへんかえ?
[見知らぬ、恐らく元敵軍の入れる茶ではあるが 死んで今更なにぞと云わんばかりの態度で、堂々と一服の茶を受ける事となる]
(+19) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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……やめる?
ふざけたこと抜かすんじゃねぇよ。 お前が死ぬまで、この遊びは終わらねぇから心配すんな!
……、ッ、ゲホッ!
[>>41不敵に笑むが、森との戦いで折れた肋は、無理に繰り出した大技のためか、灰をまた傷つけていた。 丸薬でだいぶ緩和されて入るものの、それでも、呼吸の苦しさまでは消しきれない。]
餓鬼が……何するつもりだ……
[黒刀を握ったままで口元の血を拭い、花柳藤の出方を窺う。 幾ら手負いであるとはいえ、いや手負いだからこそ。 安易にとどめを刺しにいけば、返り討ちとなる危険が伴うは明白。]
(55) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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[これまでは猫の供給元という印象の強かった黒根の若当主だが、李を圧倒したひとかどの武将でもあるとの認識を新たにする。]
…是非もなし。
[戦場で会ったなら、そのときはせいぜい爪に注意して戦うことにしよう。]
(56) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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森番 ガストンは、メモを貼った。
2015/05/21(Thu) 22時半頃
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来いよ、今度こそ息の根止めてやる!
[短くなった獲物を口に咥え、手に括りつけ、花柳藤が間合いを詰めてくる。 近接されれば土の刃を生み出すのは至難となる。 最後は純粋な斬り合いかと、柄を強く握り、飛び込んで斬る花柳藤へ切っ先を向けた。]
(57) 2015/05/21(Thu) 22時半頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/05/21(Thu) 23時頃
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[周囲の足軽達は大将が血に染まるのを] [怯むどころか、さらに意気を増していたのだが] [さすがにここへ斬りこんでくるとは思わなかったらしい]
わいら、じゃめなっ!
[こちらに跳躍する小太郎を目に入れ] [邪魔だ、と足軽達を一喝して]
[振りおろされる忍刀を動かぬ左を盾にして受ける] [ずるずると肉を裂かれる痛みに形をなさぬ声を上げて]
ちぇすとーー!
[右手の銃を思いっきり小太郎の背に向かって振りおろした*]
(58) 2015/05/21(Thu) 23時頃
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……小僧が故の無礼、寛大にお願いしますわ。 女の美醜はよく解らねえの。
[ややあって、山芭に適当な軽い口振りを向ける頃には、 沈んでいた気分も幾らか晴れていた。 受け入れがたい物事は 飲み込むまでが熱く辛いもの。
一度飲んでしまえば、あとは腹で飼い慣らすだけだ。]
――……して、オマエは、露蝶なのかい?
[茶の饗しを受けながら、やおら話を露蝶に向ける。 何故、女の格好を……と思うあたり 悠仁の先の発言はあながち嘘でもなく。 この眼は露蝶が男か女かも見抜けぬ節穴のままであった。]
(+20) 2015/05/21(Thu) 23時頃
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敵味方を問わぬ。 馬を分捕って来い。
100騎は、わしとともに西軍を蹂躙ぞ。 残りは、先回りして西海道に伏せよ。 副将、今のうちに南波の港へ鷹船を連れてゆけ。 その首、誰にも獲らせぬようにな。
[命令しつつ、立ったまま握り飯を喰らう。]
(59) 2015/05/21(Thu) 23時頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2015/05/21(Thu) 23時頃
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―春うららのある日―
ありゃまあ。仔猫生まれたにゃん?
[それは、戦国の魔王の花見が終わってからしばらくしての出来事である。沙魅助はその日の仕事の休憩中、屋敷の庭で憩いの時間を過ごしていた。しかし、何処からかみゃーみゃー鳴く声が聞こえてきたのである。
軒下をひょいと覗いてみれば、六匹の仔猫と母猫が一匹。 黒いの、白いの、三毛にぶちに茶トラ色々。]
ううん、可愛いにゃあ。 でも、ボクんちで飼うにはちょっぴり多いにゃんね。 皆にも飼ってもらってるし…… あっ、そうにゃ。友好の使者やってもらおうにゃ。
[みゃあみゃあ鳴く仔猫の里親候補に、頭を過ぎったのは熊、もとい森番瓦衛門。先日、猫の時計を気にしていたのを丁度良く思い出したのであった。>>54
ほとんど許可もなく送りつけた使者7匹。その後、熊襲で可愛がられていると噂に聞いて、沙魅助は安心したのであった。熊に食べられないか、万に一つの心配がなかったといえば嘘になるからである。*]
(60) 2015/05/21(Thu) 23時頃
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やはり、青唐辛子味噌は握り飯にあうわい。 涙が出るほど辛いが、これがのうては。
[そのさなかにも、兵が機敏に立ち働き、焼酎で傷を洗って幅広の布を巻いて血止めをする。 その上から予備の鎧を着込むと、見た目には雄偉昂然たる熊武者が蘇った。
流した血の代わりにせんと南蛮酒を呷れば、腰にさげた瓢はほぼ空になる。]
また鬼姫にもらうとするか。
(61) 2015/05/21(Thu) 23時頃
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いつかまた一席と思っていたのだけれど。 思いの他、早すぎたわね。
[同じ戦場を臨んでいたというのに、敵軍の悠仁が同じく命を落とす事がなぜかすっぽり抜けていた。 よくよく思えば天下悲願に身内を切った男が、戦場で自分の命を後生大事に抱えて生き延びようとするはずもない。
持ち上げた茶杓が淵に当たって音を立てる。 少し多めに落ちた茶粉で、悠仁へ供した茶は少々苦いものだったか。 それも手前の心情を反映してのこと。
残す者を考えれば、一度退くべきであったか。 しかしあそこで踏み出した事に、武人として後悔は死して尚ない。]
(+21) 2015/05/21(Thu) 23時頃
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