158 Anotherday for "wolves"
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[す。 と、空気を吸い。 ようやく、狗は、 狗に戻っている事に気付き。
窓硝子に、視線合わせ、 目に浮かべた仄やかな闇揺蕩う水面を 明朗な猫の瞳に戻す。
まだ、鴉の気に、不安定だけれど。]
ワタシが淹れてあげるよ。 なにせ、勝手知ったる他人の家…だしねえ。
[重い気を祓うよに、 一瞬だけ、片目を閉じてふたりへ。 渡鴉を見る目は、まだ警戒のようなものを 含んじゃあ、いたが。 *]
(368) 2015/05/14(Thu) 16時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 16時半頃
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[>>369言い澱むように。
開けられた間に、 耳がぴくり。 動く。]
[ 音にされる前に。 なあんとく、それは。
……察しとれることで。]
…… 。
[―― 思わず飛び出た、つめたいいろで、 『平和を打ち壊すもの』が居ることはいえても。
惑うような、徐々に勢いを失くす言葉の球に 猫は。黙り込んで。]
(390) 2015/05/14(Thu) 19時頃
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[ 認めたくない事実に。 かなしそうに、逃げるよに。 なんでか、微笑みなんか浮かぶばかり。 それは、皮肉にも。
… 重い現実を突きつけるよになったかもしれない。]
(391) 2015/05/14(Thu) 19時頃
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[人様の店先で、 茶を飲んで出かける なあんて。
そんな頭は、毛頭猫にもなかったし、 それよりもどうせ診療所に向かうなら、 もしそんな提案が出ても、首を振ったかもしれない。]
[>>371淡く、眸が弧を描く。] [張り詰めた猫の頬も、和らいだ。]
[飲み込まれた言葉には 気付くことは、なかったけれど。]
(392) 2015/05/14(Thu) 19時頃
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っふふ、これでも居候だもの。 ……まあ、ごろごろしてるだけだけど。
[大して手伝いをするでもなく。 手伝いをしたところで、荒らすくらいだ。
――― 茶くらいは、 (たぶん)注げるはずだけれど。
そんな、別種の一抹の不安は蚊帳の外。
ごにょり。次句を濁しながらも、 飾られたマーガレットに見送られながら 外へ。 診療所の方へ向かおうと、出る。]
(393) 2015/05/14(Thu) 19時頃
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[ぴりり。
『族長が殺されたんですって』 『それはもう、無惨に』 『死体も残らないほどに』 『え?聞いた話じゃ、はらわたをぶちまけ――』 『いやいや、誰かもわからないような、』
実体を伴わない噂は、 けれど 確実に『根』を持って。
ぞわり ぞわり ひとおおかみたちが寄り着くのを拒むよう、 人間たちは槍の穂先でつつくよな 白い、視線で追い。]
[ ひそひそ、 ]
[長く、道に留まっていたくないと。 毛並に、緊張と嫌悪が宿る。]
(395) 2015/05/14(Thu) 19時頃
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― → 診療所 ―
……はん。 このままいけば、 いつか刺されそうで怖いねえ
…… はやく、なんとかしないと。 共存とか、そういう問題でもなくなりそうだよ。
[ちらちら。
ひとの、尖った刃のような。
狗のものとはまた違う、 一本一本はなまくらでも 団結する、強固な暴力。
笑いに隠れ呑気に聞こえど、 たしかな焦燥を のびやかな声に潜ませ。 自然と、向かう足は早くなるが。さて。]
(404) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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[ふたりのうち、
もし、寄りたい場所や、 声を掛けたい人
もしくはかかる声があったならば。 ついてくか、待つくらいかはしたかもしれないが。
そうでなければ、 じきに診療所の方へと辿り着くだろう。 *]
(405) 2015/05/14(Thu) 19時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 19時半頃
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― 回想/早朝 ―
[>>148琥珀に浮かべられる、 一抹の憂いのよな、不安のいろ。 噫。
医者がまるで、どこかわるいものをみるように。 落とされた視は、鏡映しの蒼には見えない。]
[差した安堵を、 仄やかにかんじながら。
ちいさき、狗の 花の笑みを合図とするよに。 食器の音が響いた。]
(444) 2015/05/14(Thu) 21時半頃
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[ ――― そうして、 席をたつ、一寸前。
融けるよなことばに、 開かれた琥珀石を、蒼石は追わない。
けれど、寂寞を秘めるよなわらいは、 重々しい朝の、優しい陽射のなかに。
―――ひとの耳に掠めたおとは、 濁りつつありながらも、 未だ 澄んでいた世界に、消えゆく。 *]
(445) 2015/05/14(Thu) 21時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 21時半頃
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― 本屋 → 診療所 ―
ベネもそうおもうの?
みんな、ワタシのことを猫っていうけどさあ、 そんならもう少し可愛がってくれてもいいのにねえ
[>>421息混じって吐かれる、 絡まった糸の解けた 束の間の安堵のよな。
それを更に解すよに、 『猫』と喩う彼に ぱちり。
昨日、スティと交わした皮肉を想いながら。 昨日までと、そう 同じように ――― 肩を、竦めてみせ。
そうして、診療所へと向かおうか。 * ]
(458) 2015/05/14(Thu) 22時頃
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[かつり、かつり
広場を通り抜ける最中。 蔓延する囁きあいを掻き消すよな、 あえておおきく、硬質を打ちならしながら。]
…… 大丈夫かい?
こんなのねえ、 気に食わない視線を向けるやつは みいんな、顔がポテトくらいに 思ってやればいいよ
[蒼に過る、 >>422どこぞ、彼は目線の刃の元 痛みに晒されているように見えて。
杞憂ならいい。 猫の肝は、他者の視線においては ただの人より据わっているだろう、が。]
(463) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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[それでも。
こんな状況で、 大勢の前で、わらいとばすよな 気にはならないけれど。
こそっと。 ベネや、ワタシの周りにだけ届くように。 冗談めかして、お道化てみせながらも。]
――― …… 。
(464) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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[『なんとか』と。
何気なく、そう、逃れるように。 宙に放り投げたことばを。
族長の、遺志をなぞるように。 骨から 肉をつけて、つきつけられれば。
揺蕩う蒼の水は、 それもまた、氷のように固まった。]
…… それ、は、 ――― … 。
[『そうと、決まったわけではない』。 ああ。この状況で気休めを吐いたとして。 他に、方法があるのか。]
[ … 答えは、 ]
(468) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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――……それしかならないなら、そうなるね。
[今度は、意図をして。
狗の。兵の。 かつての、『蒼天使』の ――、 無慈悲な静寂を、声に落とした。]
[>>423切っ先を逃れるよに、 また 視線を落とす様に。
それを、 … 痛むこころを、 猫は逸らして、空をみあげる。
足を速めようとして、道中。 >>408ひとりといっぴきが、鴉の方に近付く。 その耳打ちと、会話はうまく聞き取れず。
そもそも、普段のよに 聞き耳立てるでもなく。 ]
(473) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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[ただ。
端は、すこうし、 意図せず耳に入ったかもしれない。
赤毛の強張る面持ちと。 猫が居るのに、ちかづいてきた金と>>471。 端に映して、 順に、見比べる。]
[オーレリア、メアリー、マーゴット。] [すべて、覚えのある名。]
[だが、オーレリアこそが 教会で紅を散らす乙女であること。 マーゴの『首』にかかるもの。
それが、分からない以上。 重要そうだけれど、一点の像にはならない。]
(476) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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[けれど、まだ。
その囁きを、深く問うことはしない。 もしかしたら。…いや、きっと。
居るはずの、『敵』も『味方』も。 ……わからない、この状況で。]
[壁を張った世界で生きる猫が、 特に仲のいいわけでもない (ひとりは苦手で、ひとりは寧ろよろしくない)
ふたりに聞いたところで、 答えてもらえるかどうかさえ、わからない。]
[ だから。 猫の目を影から光らせて、観察するだけ。]
(481) 2015/05/14(Thu) 22時半頃
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…… へえ、 ジョーもくるのかい?
[>>469渡鴉が、ちらり。 ワタシと、ベネに隻眼をくぐらし。 犬の兄弟を誘う。
普段なら。 そう言って、嫌がらせにも似た 揶揄を浴びせるのだけれど ――、]
…… いいよ。 ――― 行こう。 野外に留まってるのも、よくないだろうしねえ。
[ぐるうり。にんげん達を差すように見渡し。 今日は野次も無く、ベネに心配気な目を向けてから。 そそくさと、黒猫は再びあるきだした。 *]
(487) 2015/05/14(Thu) 23時頃
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― 診療所 ―
[診療所についたころ、 まだスティが戻っていないなら。
戸の表で待っているように 三人(と、一匹)に告げると、裏手に回る。 出てきた時と同じ硝子窓をそっと押し。
まるで、泥棒か 猫か。 (もしくは、その両方か)
慣れたように下の枠を掴んで、 『よ』 と、 潜り。
屋内から、戸の方へ かつり、歩を進め。 ]
(495) 2015/05/14(Thu) 23時頃
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どーぞ、入りなあ
[ ぎ。 と。
鍵と戸を軋ませながら開けて、三人を (家主でもないのに)招きいれようか。 *]
(496) 2015/05/14(Thu) 23時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/14(Thu) 23時頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/15(Fri) 00時頃
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― 少し前 −
[冗談を、真摯に留めるよう。 >>490はた と黒曜が瞬いて、 存外まともな返事が来たものだから。
ぱちり。濡れ羽が揺らめいたあと。]
[ っふは、 ]
[猫は可笑しそうに 大口を開けて、 嘲るような見下ろす空に吐き出すんだ。] …… ようく考えたら、確かに、ねえ。
愛玩動物みたいにべたべたされちゃあ 息も詰まって、死んじゃうかも。
(552) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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[撫でられるのは、 嫌いじゃあないけれど。
そうだなあ、 と ワタシも真面目に返してみせた。
( こんな時が、いつまでも続けばいいのに。)
…… 信じもしない神に、 どうせ居やしない神とやらに、
――― 願いは届かない。 ]
(553) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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[そうして、路に出たとき。 >>491ちいさな『ありがとう』の声が届けば。
ふる。 黒絹の毛並を揺らし。 に。と、無邪気が浮かんで、
…それから。 氷のように固まる瞳に、 >>492融かすように、呼ばれた名。 その意が届くには。 ――― 一歩 遅かった。 ]
[ オブシディアンの色彩が、揺れる。 ] [ 青年にしては長い睫毛が、下向く。 ]
(そんなの、)
[水面に浮かぶ聲は、冷酷なまま。]
(554) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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…… ワタシも、だよ。
――― 人が人とも思われないよな、 奪い奪われ合うよな戦場じゃあないのに。
覚悟なんて、…逃げ道があるときには。 したくもない、できないのは、仕方ないよ。
[ けれど。
語り口は、どこぞ優しい。 けれど、どこか自分を正当化するような 甘さも孕んでる事に気付いて。
ぐ と、猫は手に力籠めた拳に 爪を食いこませ。 ]
(555) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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[それから、金色が混ざれば、
緩く視線を向けられた先、 微かな笑み>>497が見えると
それを、 ほんのり細め。 診療所の方へ、すたり。
―― 歩き出し、招く。 ]
[… ただし、我がもの顔をすれど、 『他人の家』だというのは。 ]
[ ひとまず、閑話休題。 ]
(563) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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― 診療所 ―
まあねえ〜。
だーって 一年も住めば、 自分の家みたいなものでしょ?
[迎えいれながら、 侵入経路には気取られぬように ふっ、 と微笑み誤魔化す。
>>503ゆるり、頭を下げて招き入れ。 自分が家主のように、 テーブルの方へ誘導するとキッチンの方へ。
茶ひとつ入れるのに、派手な物音を立てて 荒らしながらもひとつの缶を手に取る。]
(572) 2015/05/15(Fri) 00時半頃
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[故郷の頃から なじみのある、茶葉。
猫が買った 茉莉花のものを、 不器用な手つきでカップに四人分注げば ミルクや砂糖と共に差し出しておく。
ほんのり注いだ量に差が出たから、 ちゃっかり自分のものを多く、 渡り鴉のものを少なく小細工…
… なんていうのは、置いておいて。]
[ ――― 家主が戻るのを、待つ。 * ]
(573) 2015/05/15(Fri) 01時頃
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[ それから、しばらく。 >>514軋む戸のおと。
困惑した様子の飼い主には、 へらり わらって。
>>551『犬』の弟が 告げ口をしたならば、 『あっ!』と、短い静止にもならぬ音で 机を ばんっ と、揺らした。]
[(普段の仕返しをされた気分――
と、 こそっと思った。 そもそも見透かされていたけれどね…>>566)]
[じろり。>>566睨まれれば。 何処吹く風で、口笛でも吹くよに そうっと何も知らぬみたいに目を逸らした。]
(578) 2015/05/15(Fri) 01時頃
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…… あ、それで 、
… ――― スティ、
[ふ と。
一連が流れるように (重い空気が嘘のように、)
過ぎ去ったころ。
重い 重い、 黒が張り付くよな 陰鬱な隙間風が通れば ああ。 と、本題を、思い出す。
眉尻を下げて、それを口にしようとすれば >>542先に、飛んで。過ぎゆき。 ]
[ …… ―― >>523語られるのを、聞く。]
(585) 2015/05/15(Fri) 01時頃
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…… レリー?
…… オーレリアって。…今…、
[たまに、 そう たまに。 気紛れに寄るだけになった、宿と謂えど。
そこに居るレリーの存在を、 知らない程疎遠だった訳じゃない。
普段縁遠い あの鬱蒼とした漆黒の茨のよな。 黒銀の髪の族長よりも、まだ遥かにちかい。
麗しく、綺麗な白銀のいろを思い出し。 現実感のある名前は。逆に。 ]
(604) 2015/05/15(Fri) 01時半頃
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