219 The wonderful world -7days of SAIGAWARA
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[ だからね 私と、わたしは 嬉しいって、笑顔。 喜色満面、と呼ぶには、大人しいけども。
地に、膝が沈んだなら>>101 十分、届く距離。
私の手と、わたしの手 握りこんだ、柄。
大きなおおきな、鋏。 大きく開いた刃は、 閉じれば、この人の首を、
なのに、]
(@60) 2017/06/20(Tue) 00時頃
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「――――っ!」
[ 私たちが、奪ってしまうよりも、速く ぞわり、 背中を這い上がる、なにか。
私、知ってるわ。 恐怖、と、いう物。
想像を、やめてしまえば 鋏は、あっさり、きえてしまうの。 椿の花を落とすみたいに 赤いいろを、広げる筈だった、それ。]
(@61) 2017/06/20(Tue) 00時頃
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[ 見開いたひとみ。 そこにあるのは、恐怖。 首元が、いやに、冷たいの。さむいの。
死にたくない。死にたくない、 死にたくない死にたくない死にたくない! ]
「や、 嫌……」
[ 私の声も、わたしの声も 情けないくらい、震えて、いて。
どうすれば良いのでしょうか。 考えて、そして。]
(@62) 2017/06/20(Tue) 00時頃
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[ す、と下ろした小さな手。 丁度、あなたのおなかの前。
想像するの 私たちの首にあるみたいな、 そんな、刃。
短刀、と、言うのかしら。 お兄さんの持っているものより、ずっと短い刀 震える掌、が 刀なんて、初めて握る素人の手が 眩しいくらいに煌めく切先を 思い切り、突き出す。 ]*
(@63) 2017/06/20(Tue) 00時頃
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― Side・Grim Reaper ―
[獲物を逃がしたカンガルーが>>109 暫くして、どなたさんかに倒された頃でしょうか>>51
そんなこと、知ろうともしない死神は 交差点から、また、北へと。 雑踏の向こうに、誰かの駆ける音を聞きながら>>111 片耳へと添えた手を離します。
また一つ 此方へと跳ねた異形を、潰して。]
(@64) 2017/06/20(Tue) 00時頃
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[掴まれた手>>+42に、僕は怪訝な顔で振り向いて、 問いかけ>>+43には、]
……どうして?
[と、こちらも問いを返しただろう。 単純に、その質問の意図が分からない。そんな調子を含んで。]
……そりゃあ、いたかもしれないね。 けれど、どうして、そんなことを聞くんだい?
[意図を問えば、彼女から答えは返ってきただろうか。 どちらにせよ、僕の次の言葉が向いたのは、もう一人の方>>+49。]
(@65) 2017/06/20(Tue) 00時半頃
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生憎、今はそんな気分じゃないんだ。 けれど、次は気を付けた方がいいかもしれないね。
[殺そうと思えば、いつだって殺せるんだ。 脅しのようにも、ハッタリにも思える言葉を吐いて、 死神は笑って見せた。
そうして、今度こそ。 ひらりと手を振って、雑踏の中へ消えただろう。*]
(@66) 2017/06/20(Tue) 00時半頃
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『いつ見てもかいらしいね、その子ら。』 『ペンギンとか、狐も好きやけど。』 『並べたいわぁ。』
[Q.なんで狐とかペンギンよく使うの? A.趣味
と、即答できる程度には、 小動物は好きですから。 勿論、保存一択で御座います。>>122
変わらず、平和なトーク。 其れに返すのも、やはり、常と同じような。 ……え?一部不穏な流れがあった? 知らんな。 みんなで、あいす、たべるだけですよ?]
(@67) 2017/06/20(Tue) 00時半頃
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おや、
[よちよち、ぺたん。 よちよち、ぽてん。 北エリアとの境まで行けば、 帽子を被った人鳥。>>@22]
自分、まだこんなとこおったん。
[折角ですから、ぱしゃっと。 端末にて撮影の後、トークへと流します。]
(@68) 2017/06/20(Tue) 00時半頃
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[“こんな状況”であれど 楽しむことは、忘れられませんで。 画面の中に落とされる文字にも、 愛らしい子豚の画像にも
この僕が、違和を抱くことなぞ 何一つ、ありませんから。]*
(@69) 2017/06/20(Tue) 00時半頃
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[ >>113メメタァだとそれ、 カエル潰れてねーよな? なァ? ]
俺の飴は別に禁断症状じゃねぇからな? ……って、ったく。
[ 通話が切れれば、ため息一つ吐いてベンチに背を預ける。 まぁ、文字通りの“生命線”であることは否定しないが。]
(@70) 2017/06/20(Tue) 00時半頃
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[ 西エリアと中央エリアを結ぶ 十王ストリートに幾つか並ぶベンチのひとつ。>>1:@101 そこに腰を下ろしてひと息つく。 ちなみに口にくわえているのは、先ほどコキュートスJの 売店コーナーで購入した棒付き飴(ピンクグレープフルーツ味)だ。
ここに進むまで、黒い蛙を6匹ほど潰したが 正直、通常のフログとは比べ物にならないくらいに、強い。 そしてそのことを考えると、 心の臓がふわふわと沸き立つのを感じる。
『強き魂』を狩るのもいいが、 此方に噛み付いてくるノイズを狩るのも悪くはない。 いや、むしろあの女のように生き返ろうしない魂よりは、 ほぼ確実に噛みついてきそうな奴らと戦うほうが、きっと楽しい。 ]
(@71) 2017/06/20(Tue) 01時頃
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……そういやァ、あいつらはどうなったろうな…?
[ ふと脳裏に浮かんだのは、 昨日日付が変わる前に殺した、一組の男女。 数秒ほど思案した後、端末を取り出すとぴっぽっぱ。 ]
『prrrrrrrrr...』
よぉ、昨日ぶりだなァ。
[ 電話をかけたのは 昨日あの強襲現場に居合わせた死神仲間>>@66 ]
俺がいなくなった後も、 アンタ確かあの場にいたよなァ? …あいつら、どうだった?
[ いかにも興味津々といった体で、 彼らについて話を聞き出そうとしてくるだろう。 ]*
(@72) 2017/06/20(Tue) 01時頃
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―― Side:Twins ――
[ 本当に、無知であったならば 首元から動いてくれなかった温度を>>128 何かって、理解すらしなければ。 こんなにも、怖いことはなかったのでしょうか。
それは、きっと、違うの。 多分、本能が こころじゃあない、どこかが それを、ひどく、恐れていて。>>128]
(@73) 2017/06/20(Tue) 01時半頃
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[ なにか、を 言いかけた声を、聴く前に 突き出した。>>129 ]
(@74) 2017/06/20(Tue) 01時半頃
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[ あなたの手の中に、それがあるなら>>131 狙い通りに行くはずもない、なんて。 考えるだけの知識もなくて。
かよわい少女の手が、あなたに傷をつける。 ほんの少し、ずれた道。 初めての、誰かを刺す感触。 気持ち悪い、よりも また、ぞわり、って 迫り来る、終わりの気配>>132 ]
(@75) 2017/06/20(Tue) 01時半頃
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[ “しにたくない” ]
[ 咄嗟に、逃げた。 足の力を、抜くだけで良いの。 刀からは、逃げられる。
そうして、しゃがみ込んだ体勢から また、ぐ、と、力を込めて。
走り出した。 あなたに、無防備な背中を向けて。 あなたに、終わりを差し出そうとしたくせに。 終わりの恐怖から、逃げ出そう、って。 ]
(@76) 2017/06/20(Tue) 01時半頃
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[ 歩幅の小さい、少女の脚で
私たちより、ずっと大きな大人から
逃げてしまおう、なんて。 ]**
(@77) 2017/06/20(Tue) 01時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2017/06/20(Tue) 01時半頃
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[ 私たちの意識が逸れれば 作ったものは、消える、から。
逃げようと、 それだけを、考えている私たちは あなたのおなかにある、 小さな白刃の輝きを とどめることなんて、出来るはずもなくて。
作り上げたもの、の、 消える音が、した。]**
(@78) 2017/06/20(Tue) 01時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2017/06/20(Tue) 01時半頃
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[何がしたいのか、って? 僕にもよくは分からなかった。
(見た目通りの年齢かと言われれば、言い澱むものの) 多分、つるんでいる死神の中では新参の部類に入る。 とはいえ、迫り来る死で露わになった 人の本性ばかりはよぅく見ていて、
僕自身も、例にもれず、その一人だったわけで。
何だろうね。 少しばかり、情けなくなってしまったのかもしれない。]
(@79) 2017/06/20(Tue) 08時頃
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―5th Day:中央エリア/カタミ薬局前―
[と、感傷に浸る暇も、今日のサイガワラは与えてくれなかった。]
……これ、誰の仕業?
[僕の手に握られていたのは、黒いカエルの足。 とはいっても、僕が出したものでもなく、 見知った雑魚という訳でもなく、 もっと言うなら、敵意を持って攻撃してきたものだから。
些か機嫌を悪くした僕は、その足を握って、 こちらへ仕掛けられた攻撃を、全部、そのカエルに返してやっていたわけだ。
力ばかり強くても、知能はさほど高くないらしい。 腕を切り落とさんとする痛みは、カエル自身の腕を切り落とし、 肉を抉る痛みは、カエル自身の肉を抉る。 それでも懲りずに鳴き喚いているのだから、憐みすら覚える。]
(@80) 2017/06/20(Tue) 08時頃
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[とまぁ、そんなことを繰り返していたなら、 ポケットに入っていた携帯が鳴った>>@72わけで。]
もしもし?……あぁ、昨日ぶりだね。
[相手は、あの惨劇を繰り広げた死神その人。 あぁ、それについて咎めたりするつもりはないよ。 ただ、機嫌は直った?なんて聞くぐらいはしたかもしれないね。]
あいつらって、ポニーテール……じゃないな。 ドレスの子たちのことだよね。
[何度も何度も振り下ろされていた鉄パイプを思い出す。 彼女たちに何かしら思うものがあったのだろうか。 とはいえ、それに触れることはせずに、 ただ、見たものを彼に伝えたことだろう。
一応、僕だって死神だからね。 変に情を入れてしまったとて、参加者側を庇うような真似はしないさ。]
(@81) 2017/06/20(Tue) 08時頃
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多分、暴れたりない君にとっては喜ばしいニュースだよ。 彼らは、件の『強い魂』とやららしいね。
[ご感想をどうぞ、なんて茶化す僕の声は聞こえたかな。 手持ち(文字通り)のカエルがギィギィとやかましく暴れて、 その度に苦悶の声と傷が増えていくものだから、 舌打ちをして、僕は弱り切ったそれを無造作に放り投げた。
その先にいた、お気に入りのサメのノイズが、 ぱくり、と一口でそれを平らげたことで、漸く静寂が戻ったことだろう。]
彼ら、君の鼻っ柱をへし折ってやる、って息巻いてた。 後ろから殴られないように、気を付けてね。
[とはいえ、彼は僕よりずっと荒事に慣れているから、本心からの心配ではない。 揶揄うような調子で、その言葉を投げれば、さて、 彼はどんな反応だったろう?]
(@82) 2017/06/20(Tue) 08時頃
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なんや やっぱり、おもろい子なんやねぇ、自分。
[九想屋方面へと向かう、その背へ>>146 から、から、 場の惨状に似つかわしくない、笑声の降ることでしょう。
路地裏の一部、背の低い建物より ええ、始終眺めておりましたとも>>145 広がる水たまりが、一体、どなたのものなのかはわかりませんが>>80]
(@83) 2017/06/20(Tue) 10時頃
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今回は、平和や思うてましたからね。 嬉しいわぁ、僕。
[彼にとっちゃあ、何のことやらさっぱり、でしょうけども。
理由が何であれ、状況がどうであれ その真っ赤な手を見れば>>80
つい、笑ってまうんは、 おかしなことやないでしょう?]
(@84) 2017/06/20(Tue) 10時頃
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[屋根より飛びおろし狐が二体 路上に溜まった赤を跳ねさせます。
異形の尾をゆるり、揺らして 足音もなく、距離を詰める子らには
はて、どのような反応をしてくれるのでしょうか、ね。]*
(@85) 2017/06/20(Tue) 10時頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2017/06/20(Tue) 10時半頃
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―― Side:Twins ――
[ もし、背中に何かを向けられたら、なんて>>134 考えたりも、しない。
声が、きこえた。 私たちのじゃない、下駄の音も>>135 それが、近づいてこないことに 酷く、安堵を覚えたの。
そして、もうひとつ。 あなたを傷つけたことに、 何も思わない心への、気味の悪さ。 ]
(@86) 2017/06/20(Tue) 10時半頃
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「とりかえさなくちゃ。」
[ 生き返って、返してもらわなくちゃ。 私、あなたの溢しかけた言葉を 聞かないままだった けど。>>@74
きっと、それで良かったのでしょう。
その質問を投げられて>>137 戸惑って、首を横に振ることの出来る心が 他人を思いやる優しさが、ない、から。
当たり前でしょう、って、 頷いたと思うわ。それを、聞いてしまっていたら。 ]
(@87) 2017/06/20(Tue) 10時半頃
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[ 終わりの恐怖から 逃げ出そう、たって 私たちの顔、皆、知っているのね。 そうよ、そういう役、だもの。
逃げなきゃ、倒さなきゃ、逃げなきゃ、殺さなくちゃ。
二人の小さな逃亡者、は あっちへからり、こっちへころり。 息を切らして、逃げ続ける。
どこかへ、かくれんぼ、なんて 許されていない、 もの。 ]*
(@88) 2017/06/20(Tue) 10時半頃
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― Side・Grim Reaper ―
おお、 こわいねぇ。
[突き刺すような視線にも 一切の情籠もらぬ音を、零すばかり。 呑気な手が、扇子をゆるり 口許へとあてがいまして その問いかけて、答えを出しかけた唇を、閉ざします。>>147
置いとかれちゃあ、ねぇ?>>148 それに、少し考えれば 答えを出してやらん方が、面白いんやろうなって すぐ、わかってしまいましたから。]
(@89) 2017/06/20(Tue) 11時頃
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