105 CLUB【_Ground】
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[張り付いたような笑みが薄い唇を彩っている。 アイスブルーが幾度か瞬いて、 ふ、と短く二酸化炭素を吐き出した。
任せた、と言い切った上司の声を思い出した。
ティーは、まるでこちらがサボってでもいるかのような ゆっくりとした歩調で歩き出した。]
(@60) 2013/12/17(Tue) 18時半頃
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ティソは、歩みを止めず、指先でイヤホンマイクに触れる。
2013/12/17(Tue) 18時半頃
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……どうしたらよかったんスかね。
[どんなに心を尽くして世話しても。 あの酷い主が与えた「愛」に叶わない。それが傍からは、どんなに不幸に見えたとしても。
幸せにしてやりたい。幸せになってもらいたい。 焼きついた想いの答えは未だ出せないまま]
(@61) 2013/12/17(Tue) 18時半頃
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[入った通信に、 やっぱり気づいてるんだ。とため息。]
(@62) 2013/12/17(Tue) 18時半頃
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そうか。
[赤い羽根の動物はどんな容姿であったろう。 美しく鳴いたのか、幸せを謡えたのか。 思うことが多々あれど、男は口を挟まなかった。 重ねるのは仕方がない、けれどそこに“そいつ”が現れることはない。 サミュも分かっているだろう、だからこそ辛く、だけど重ねる。 人間は、そういう生き物だ。 男も、例に漏れることなく。]
(@63) 2013/12/17(Tue) 18時半頃
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[声の大きな虎の子の声も漏れ聞こえて来て、 仲睦まじい様を想像し、ティーは思わずくすりと笑った。]
(@64) 2013/12/17(Tue) 18時半頃
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どうも、出来んよ。 そういう風に、作ってんだから。
[そのプログラムが解ければ、どんなにいいか。 どんなによかったか。 聞かせたくない言葉を遮るように、ロケットを掌で包んだ。]
二度とそんな想いさせたくねぇだろ。 虎や蛇、リス、鶯にフェネット、狼。 だったら、今やれることがあんじゃねぇか?
[たん、と、履き潰したサンダルが床を叩く。]
ひでぇ飼い主に当たらねぇように、チェックするのも俺らの仕事だ。 …そうだろ?
(@65) 2013/12/17(Tue) 18時半頃
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[通信を続けながら、足はそれぞれの部屋へと。
広間に集まっていることは知っているが、 一応ノックと共に中を覗く。
何匹かは、カメラに気付き始めていると、 フーから告げられていたから、 各部屋に設置されたカメラに異常がないか 部屋の中まで入り、近付いて一台ずつチェックして行く。
その間、ペット用の通路に通じる扉は、 急にペットが入って来ないよう、中から鍵を掛けた。]
(@66) 2013/12/17(Tue) 19時頃
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[どうにもできない。 わかっていたこととはいえ、その言葉は重くのしかかる。けれど、]
そう、っすね。
[床叩く音とともに、意識は過去から今へと。 担当している動物たち、それぞれの顔が脳裏に浮かぶ]
代わりじゃねぇけど、みんな可愛い大事な子たちだ。
[目を閉じて、深く息を吐く]
あいつらのために、今の立場でできることを。 ……うん。
[うん、うん、と自分で何度か頷いて。 ちろりと、視線を隣へ向ける]
(@67) 2013/12/17(Tue) 19時頃
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ありがと、おっさん。なんとかやってけそう。 ……お礼に、おっさんが話したい時は聞くよ。 牛乳もおごるぜ。
[にやり、生意気に笑ってみせた]
(@68) 2013/12/17(Tue) 19時頃
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[こちらの声は、持ち主にしか聞こえないだろうけれど テッドの端末からは、いろんな声が聞こえて来る。
泣きそうを通り越して、既に泣いているチアキの声も。]
(@69) 2013/12/17(Tue) 19時頃
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[最初にテッドの部屋を見て、 何も変わっていないのを確かめてから、 部屋の中にあるものには一切手を触れず、 入ったこともわからない状態で外に出る。
鍵は一見するとないように見える、電子製。 研究職員の持つ カードキーにのみ反応するようになっている。]
(@70) 2013/12/17(Tue) 19時頃
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[部屋から出て、扉を背にし、立つ。 音にせず、今言ったばかりの舌の上でなぞった。]
────、
[しがみついて 相手のことだけ考えて 相手のことだけを見て
そのプロセスは、まるで、恋に似ている──。]
(@71) 2013/12/17(Tue) 19時半頃
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ま、そういうこったやな?
[誰かを諭すほど言葉が上手いとは、男自身思わない。 心配が通じたのか、伝えられたのか。 持ち直したような様子に、珍しくにっと笑った。]
あいつらのことも、愛してやってくれ。 勿論、“研究員”としてな。
[徐に手を伸ばす。 牛乳一杯奢るだの調子のいいことを言う部下に手を伸ばし 逃げなければ髪をぐっちゃぐちゃにかきまぜた。]
(@72) 2013/12/17(Tue) 19時半頃
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[恋なんて
かれらにとっては、 飼い主の決定とともに、 簡単に書き換えられてしまうものだけど。]
(@73) 2013/12/17(Tue) 19時半頃
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[もし、辛くてどうしようもないのだと言われたら。 この仕事が辛いだけだとしたら。 若い内に、他の道がある内に、「辞めるか」と問うつもりだった。 この仕事をやめれば、客としてなら、安心して動物も引き渡せる。 部下がどれだけ愛玩動物に想いを寄せても。 “部下”でなければ、と。]
なあ。
[少し、少しだけの間をおいて。 男は“サミュエル”に告げる。]
(@74) 2013/12/17(Tue) 19時半頃
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[歩き出す。
次の部屋へ。 可愛いペットたちへ、飲ませる甘い薬(うそ)は ティーにとっては、苦い毒(ほんとう)かもしれなかった。]
(@75) 2013/12/17(Tue) 19時半頃
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[次に行くのは、ホレーショーの部屋。
先週サムが、リクエスト以上の激しさで H(長いので、普段はエッチと呼んでいる)を攻めたてた際 何度かカメラを意識させるポーズを取らせていたから もしかしたらこの仔も気づいたかもしれない、と。]
(@76) 2013/12/17(Tue) 19時半頃
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ういっす。それはもう、ばっちりお任せあれ。
[動物たちのために出来る限りのことをしてやりたい。 もともとの動機は不純でも、その部分に嘘はない。 フーの見せた笑みに、くすぐったそうに肩揺らして]
うぉあ!
[髪をぐしゃぐしゃにされると、オーバーなリアクションで肩をすくめる。 けらけら楽しげに笑うその様子は、「研究員」として動物たちを幸せにしたいという、想いを再確認した安堵も含んで]
(@77) 2013/12/17(Tue) 20時頃
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[ふいに、投げかけられた声。微かに首を傾げて見上げ]
……っ、
[微かに、揺れる眼差し]
(@78) 2013/12/17(Tue) 20時頃
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ッ!! ……ゎ、
[キィン、と 左から右へと鼓膜を貫いて声>>139が突き抜けた。]
(@79) 2013/12/17(Tue) 20時頃
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…────っぷ、 あはは
[誰もいない廊下。 Hの部屋の前で一人ころころと笑う。
一頻り笑ってから、一言だけイヤホンマイクに語り掛け]
(@80) 2013/12/17(Tue) 20時頃
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[一旦受信のみに切り替え、
眼鏡を支える銀の蔓に指先で触れながら、 ほんの一瞬、顔から笑みを消した。]
(@81) 2013/12/17(Tue) 20時頃
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[どの子もみんな、いい子で。
言葉をかわすたびに、 胸の奥にチクリとした痛みが走る。]
(@82) 2013/12/17(Tue) 20時半頃
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[アイスブルーを覆う薄玻璃の鎧に、罅が入る音がする。]
(@83) 2013/12/17(Tue) 20時半頃
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[グシャグシャにした髪は男のものと違い、サラサラとしている。 喪った羽根を持ち、重ねて、罪滅ぼしとしても。 幸せにしてやりたいと向き合う姿は男には、眩しく。 囁きに返された言葉もまた、同じ。]
――――――よし。 じゃあ、客の方は“任せる”ぞ。
[ボサボサにしてしまった髪を元に戻すように数度撫でて。 手を、離した。]
(@84) 2013/12/17(Tue) 20時半頃
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[ティーがいるのは、 寮をぐるりと囲む形に作られた研究所員用の通路だから、 内側を移動する愛玩動物たちとは出くわさない仕組み。
けれど、Hの大きな声は、 部屋一つ挟んでもよく聞こえた。]
──!
[薄い球面レンズの奥で、アイスブルーの瞳が揺れる。]
(@85) 2013/12/17(Tue) 20時半頃
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俺はちょーっと、サボりな。
[まだ少し、客側にも動物側にも行く気になれない。 話を聞くと言ってくれた部下、頼れる部下。 けれど部下だからこそ、言えぬこともまたある。 銀が寂しげに揺れる、その意味を。]
少ししたら世話回るわ。 リスとも約束してあるしな。
[そういって、男はカウンターに残るだろう。]
(@86) 2013/12/17(Tue) 20時半頃
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[フーへと、チャンネルを合わせようと指を彷徨わせ、 その手を握る。
「任せる」と言われたのだ。
信頼を、裏切りたくない。]
(@87) 2013/12/17(Tue) 20時半頃
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[ぐしゃぐしゃになった髪を撫でつけられて、されるがままに目を細める。頭を撫でられる機会なんてそうそうなくて、大人になったら尚更のこと。ちょっと、くすぐったい]
あれ? ナチュラルにサボタージュ続行?
[冗談めかして首傾げる。 けれど言ってしまえば、自分もさっきまで共犯だったわけで]
了解、それじゃあ先いってきます。 あ、チアキのとこ行くならお礼言っといて。 後でおれからも直接言うけど。
[敬礼気取って手を上げて。 カウンターのところで別れると、VIPルームへ向かうためにエレベーターへ向かった]
(@88) 2013/12/17(Tue) 21時頃
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[握った拳は、そのまま目の前の扉を軽く叩いた。
コツンコツン。 ノック二回の後、声を掛ける。]
H、ティーだよ。 部屋の中、ちょっと点検したいから、 目隠ししてくれる?
(@89) 2013/12/17(Tue) 21時頃
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