159 戦国 BATTLE ROYAL
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天下分け目の戦にも、鬼百合を手折る漢は現われなんだようだのう。
ぬしは運がいいのか悪いのか。
(23) 2015/05/22(Fri) 09時半頃
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[最前線に立ち続けたのだろう、玉愛はその身に壮絶な戦いをくぐり抜けた証をまとっていた。 それでも瞳の強さはいささかも衰えていない。 その覚悟をめでたしと思う。]
ふむ、 わしのせいか。 責任をとるのはやぶさかではないが。
[迫る隅慈から逃げようとはせず、ブオンと旋風を起こす槌を一振り。]
言っておくが、 わしは強いぞ?
(24) 2015/05/22(Fri) 09時半頃
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森番 ガストンは、メモを貼った。
2015/05/22(Fri) 09時半頃
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― 回想 ―
[昔のことだ。よくある任務だった。 とある男の暗殺を自分は命じられた。 卒なく仕事をこなして、さて里に戻るかと踵を返したとき。 障子の影から覗く。幼い影に気付いたのだった]
「その男、死んじゃったんだね」 「わたしね。そいつに買われたの」
[自分の仕事を見られたのだ。殺さねばなるまい。 忍刀を手に握ったが、結局“あの子”を殺すことができなかった。 幼い日、親に捨てられ里に売られた自分の姿と重なった。 “あの子”が、この男に今までどういう扱いを受けてきたか。容易に想像がついた]
(25) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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「あいつは酔狂だ」
[里の者は、自分を指差し笑った。 人を殺しに行ったはずが、幼い童子を拾ってきた。 あいつはそういう趣味があったのか。 どのように噂されようと、自分は構わなかった。 “あの子”を妹のように可愛がった]
(26) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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[やがて“あの子”は病に倒れた。 薬師を定期的に呼ぶのには、 しがない雇われ忍びの自分にとって、莫大な費用が掛かった。 それからますます、金に執着するようになった]
[前以上に必死に任務に臨んだ。ただひたすら、金を稼ぐために。 いつのまにか、めきめきと腕を上げて。 “小太郎”の名跡を継ぐまでに、里で評価されるようになった]
[“あの子”は、自分にとって。 最後に残された人間らしさの欠片に思えた。 意思を持たず主の命に従うだけの駒である自分が、 唯一自分の意志で助けたいと願えた存在]
[自分も周りも気付いていた。 いつしか自分が主に“あの子”の影を重ねていることに。 情を捨てきれない忍びなど、ただ命を縮めるだけだというのに*]
(27) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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― 関ノ原南 ―
[>>14まったく。笑いたいのはこちらの方だ。 富楽の挑発に思わず鼻を鳴らした]
ああ、そうだな。 俺は大層、あの主のことを気に入っていたらしい。
[自嘲しながら、言葉を紡ぐ]
餓鬼のくせして、残酷で。 無邪気なくせして、人使いの荒い。 まったく、とんでもねえ主だったさ。
[主の生前にはとても口に出せなかったことが。ぺらぺらと]
自分でも、なんでそんな奴の仇を取ろうとしてるか。 まったく気がしれねえや。
(28) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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でもな。
[忍刀を握る右手に力が籠り]
このまま主の首取られっぱなしっていうのは。 どうにも俺の気が収まらないんだよ。
[言い終えたその時、土下の兵が動いた>>15]
(29) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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―――失せろ!
[小太郎は激昂する。 忍刀をひと薙ぎ。正面から襲い掛かってきた兵の胴が、真っ二つに断ち切られる]
まずは1人目。
[その遠心力のまま。振り返りもせず背後からの2つの気配に向かって、刃を振り回す。 短い悲鳴と共に、2人の首から血が噴き出した]
2人目と3人目。
[仲間の死に動揺して、棒立ちになった兵の心臓をひと突き]
4人目。
[ここまで、わずか数秒のこと。4人の死体が積み上がった]
(30) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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邪魔をするな。こうなりたくなかったらな。 俺が用あるのは、そこにいるご当主様だけだ。
[足元の4体の死体を蹴散らし、吐き捨てるように言う。 小太郎の気迫に、兵たちが気圧されたのが分かった。 その時だ。戦場には場違いな呑気な声>>17が、自分の名を呼んだのは]
(31) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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……沙魅助様。 できれば、俺はあなたと戦いたくはないのですが。
[小太郎は微妙な表情をする。 戦いたくない。確かに小太郎はそう言った。 もはや西軍も東軍も関係ない。 そう言い切ったも同然の台詞だった]
俺も降伏したいのは山々なんですが。 今の主への義理立てがまだ残っておりまして。
[すでに金も払えぬ死体となった主に、なんの義理があろうか]
(32) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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俺の部下たちも、みんな呆れた顔をして見ていますよ。 どうしてウチの頭領は降伏しないんだ。 早く撤退の指示を出さないんだ。……とね。
[そう言って、土下家と黒根家の足軽たちをぐるりと見渡した。 暗に「おまえらの軍に、風間の放った密偵が忍び込んでいるぞ」と白状したようなものである。 兵たちの間に、少なからず動揺が広がっただろう]
これは俺の意地です。 最後まで、あの御方の駒でいたいと願う俺の矜持です。
[きっぱりと言い切った。 意思のないはずの駒が、堂々と自分の私利私欲を語る。 自分でなにかを願うことなどあってたまるか>>2:15。 かつて露蝶に向かって放った台詞が。 そのまま自分に跳ね返ってくる]
(33) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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俺は、あいつを倒さねばなりません。
[頼むから邪魔をしてくれるな。 その声には、沙魅助に対する哀願の響きすらあった]
もしも、邪魔立てすると言うのなら。 例え元主様であろうと。
[小太郎の目付きが変わる]
―――容赦はしねえぞ。
[その瞳には、禍々しいまでの殺気が宿っていた**]
(34) 2015/05/22(Fri) 16時半頃
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君は、本当に馬鹿だにゃあ。
(35) 2015/05/22(Fri) 18時頃
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[沙魅助が返す声色は、やはり呑気そのもので。>>33]
刃の下に心を置くと書いて忍びにゃ。 意地を張る今の君は、刃に心乗っけてるにゃ。 ボクとしてはそういうの好きだけど、忍者としては失格にゃ。 そんな風間はもう雇ってあーげにゃい。
[沙魅助は少しばかり拗ねたように言うのである。]
まー、過去の君の働きにはかなり助けられたから、感謝はしてるにゃ。
ありがとう。……だ、にゃー。
[忍び込んだ密偵については、後で探る必要があるが、今は放置する気であった。]
(36) 2015/05/22(Fri) 18時頃
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……下郎、私を誰と心得る?
[沙魅助は強い殺気を小太郎に向けたわけではない。 しかし、沙魅助の呑気な態度は消えた。 最後に告げた礼が決別の証だというかのように。]
黒根家当主、黒根沙魅助に、 負傷している同胞を捨てて下がる道はない。
あまり見くびらないでもらおうか。
[髪から覗く翡翠色の瞳が、鋭く真っ直ぐに小太郎を射抜いた。 単なる爪と化した、剣呑な得物を構えて。]
(37) 2015/05/22(Fri) 18時頃
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……とはいえ、ボク結構ボロボロにゃ。 せいぜい補助にしかならんかにゃ?と思うけど。 でも土下殿も結構ボロボロにゃからね。
助太刀するにゃー。
[土下の横に並び、こそっと彼に呟く沙魅助の声は、普段通りのものである。自分が足手まといになると判断すれば、思いっきり傍観する気だ**]
(38) 2015/05/22(Fri) 18時頃
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[自らの事を強いと云う声が届く>>24] [そんなこと、とうの昔にわかっている] [戦を覚え始めたころから今までに] [隣国とは何度刃を違えたことだろう]
[だから] [敢えて言っているのだと思った] [今までのようには行かぬと]
そう言えば退くとでも? まさか、そんなことは思っておらぬだろう?
アタシにだって隅慈の鬼の血が流れてる。 それを忘れてくれるなよ。
[番瓦衛門が振る槌から巻き起こる風に煽られふら付く身体] [それを、強く足を踏みこんで堪え] [握っていた銃を投げ、腿に括る別の大柄な銃を手に取った]
(39) 2015/05/22(Fri) 18時半頃
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[戦の場数は番瓦衛門の方が遥かに上だ] [覚悟を決めたはずの心に冷ややかなものが過るのを覚えても] [間合いを詰めようと動く足は止まらない]
[この戦場で] [気の強い振る舞いを相変わらず>>22と知る者は] [何度も小競り合いを繰り返した隣国の将たる彼のみだ] [人として、将として立派な男だというのはよくわかっている]
[だから、やはり] [こんな場で対峙はしたくはなかった]
(40) 2015/05/22(Fri) 18時半頃
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[西の総大将が討たれた今] [東軍にあって隅慈ありと存在を示すためには] [今まで超えることのできなかった大きな壁―] [いや、岩か]
[立ち塞ぐ彼を砕き越えなければ―] [一国を背負った将として、ここで為さねばならぬのはただ一つ]
加減など致さぬぞ、番瓦衛門。 鬼百合とやら、手折れるものなら手折ってみせェ!
[ざ、と地を蹴り高く飛び銃を構える] [飛び上がったままの不安定な姿勢で狙いを定めて]
(41) 2015/05/22(Fri) 18時半頃
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閃撃・裂空破!
[空気を巻き込んで飛ぶように、側面に溝を打った弾を撃ち出す] [巻き込む風で生まれる渦の激しさに中心の弾は途中で砕け] [一筋の強烈な風渦のみが向かっていく*]
(42) 2015/05/22(Fri) 18時半頃
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愛人 スージーは、メモを貼った。
2015/05/22(Fri) 19時頃
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[風間の、忠誠とは程遠い物言い>>28に、つい呆れた笑いが小さく漏れた。 しかし、己の知る花柳藤も、まさにその通り。 忍であれば、そんな主が倒れたのなら、すぐさま見限るのが当然だろうと思うのだが、この男は、それでも、まだ牙を剥いてくる。]
……忍にしとくにゃぁ惜しい男だな。
[>>29花柳藤に仕え、たしか黒根のもとにもいたと聞いた。 気配からも、相当な使い手だろうことは察せるというもの。]
(43) 2015/05/22(Fri) 21時頃
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[力量も読めずに突っ込んでいった4人の兵は、ものの数秒で斬り捨てたれた。>>30]
…………ッたぁく。
お前等に倒せるような相手なら、話しなんざする前に、俺がとっくに首刎ねてたっつぅの。 無駄死にしやがって馬鹿共が。
[>>31チッ。 だが、これで此方にもまた、目前の男を討つ理由が増えた。
残る兵たちに、さっさと下がれと小さく凄めば、諤々と、遠巻きに下がっていった。]
(44) 2015/05/22(Fri) 21時頃
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[雇い主の前では乏しかった露蝶の表情が、綻び ころころと声を転がし笑う様に深く頷いた。 現で踏み込む事無かった契約の間柄が故の一線を 今際の時を迎えようやく超えられたようだ。
笑い続ける露蝶を眺めながら 苦く懐かしい茶の香を楽しむ。
こうした平穏を現世で作れれば良かったのに……と ふと湧いた細やかな未練は、抑えこむ。深く深くへ。]
(+4) 2015/05/22(Fri) 21時頃
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――……気付かなかったとは。
オマエが娘だと…くノ一を酷使したと姉上に知れたら 俺は極楽で二度目の死を迎える事になるだろうよ。
はっは、っ 食えねえ娘だ。
[今更、露蝶が嘘をつく理由は無かろう。 何より先の笑みに和らいだ顔付きの華を思えば 疑るどころか、今まで気付かなかった眼の節穴ぶりに 心底驚くというもの。]
(+5) 2015/05/22(Fri) 21時頃
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地下軌道 エフは、メモを貼った。
2015/05/22(Fri) 21時頃
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[ふらつく身体をものともせず負けぬ気概を晒して己が血を誇る玉愛に、太い笑みを返した。]
なるほど、 よきもののふ魂よ。 相手にとって不足なし。
この森を越えてみせい!
[そして、文字通りに戦いの火蓋は切られる。]
(45) 2015/05/22(Fri) 21時半頃
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[地を蹴り宙に舞った玉愛の肢体。 上空で発射された弾は自らを散らして風と化した。 音よりも早いその牙。]
味な真似を…!
だが、飛び道具を使えるのは自分だけだと思うなよ!
[片手で大きく後ろに引いた大槌を、勢いつけてブン投げる。 大槌はあたかもブーメランのごとく、向かってくる風渦を迂回して玉愛へと飛んだ。]
(46) 2015/05/22(Fri) 21時半頃
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[その投擲の動作を利用して腕をかざし、体幹を庇う。
見えない弾は鋼鉄の手甲を貫き、前腕の骨を砕き、反対側に突き抜けた。 そして、喉に食い込む傷を残してようやく解ける。
三つの傷からブシュウと血が吹き上がった。]
く、 至らせおった。
[鐙を踏ん張ってかろうじて落馬を堪える。]
(47) 2015/05/22(Fri) 21時半頃
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[その時、戦場に哀悼にも似た響めきが広がる。 花柳藤が倒れ、西軍が担ぐ大名はもはや居ないと。]
はっは! これは負け戦だのう。 旭日の勢いは止められなんだわ。
[莞爾として笑う。]
鬼姫よ、この勝負、預かってくれぬか。
(48) 2015/05/22(Fri) 21時半頃
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森番 ガストンは、メモを貼った。
2015/05/22(Fri) 21時半頃
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[丸薬のお陰で痛みは鎮まっているが、所詮はまやかし物。 右目の視界は狭いままだし、失った血のためか薄く眩暈もする。 だが目前の忍もまた、満身創痍でありながら、立ち向かってこようとしているのだ。 ならば、どうして刃を退けるか。]
フン。 だったら送ってやるよ、お前も、あの餓鬼のところへ。
[風間の忍に鋭い眼光を向け、構えをとろうとする。 だがその時、殺気を殺ぐような呑気な声が聞こえた。>>17]
────あぁー?
[おかげで此方まで気が抜けて、間抜けな声が漏れてしまった。]
(49) 2015/05/22(Fri) 21時半頃
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幼子の時分より今際のこの方まで男であれと、そのようにしてまいりましたから、気付かれようものなら名折れです。
[忍は任務とあらばどのような姿もとる。 そうした一時の身繕いでも綻び許してはならぬのが忍。長年培った男振る舞いなら、尚更のこと。]
その事でしたら、ご心配なく。 この身は男と育てられたもの、くの一を使った話にはなりませんでしょう。 けれど、貴方様を女だてらに討ち取る姉上様にはお逢いしたかった。
[己の身は極楽浄土には行くまい。 はな初めから騙る意図なく常に男であった己より、よほど食えない野心家に見えるこの男が、それほどまでに恐れる女。興味はある。]
(+6) 2015/05/22(Fri) 21時半頃
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