112 ――密猟区――
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[紅茶が来るまでの間に、 包装紙をカサ、と鳴らして広げて、 ダークグレーの落ち着いた色のマフラーを手に取る。
煙草を咥えているなら、 悪戯っ子の顔で、ひょいと指先で取り上げて、灰皿に置いて、 マフラーをかけてみようか。]
(27) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 00時頃
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―― 翌日 ――
[駅から、密猟区へといたる道の途中。 髪を二つに結び、メガネをかけて、俯き気味に歩く女性が一人。 人の流れにびくつき、それでもたまに顔を上げては、辺りを見渡す。
――その途中、カルヴィンの姿を見つけると、視線をそらすが、相手が気付くようなら告げるだろう。 見つけてくれてありがとう。 こんな私でも、傍に居させてくださいと]
(28) shiya 2014/02/25(Tue) 00時頃
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[ご馳走になります、との声に。 マスターに、何か持ってきてと声をかけて。 徹夜あがりの話には、無理はするなと声くらいはかけよう。]
ん・・・―――?
[かさかさと、音がして。 出てきたマフラーが、首にかかる。 取り上げられた煙草よりも。 まず、それに驚いて。]
マフラーほしいって、言ったっけ?
[買おうと思って、ずいぶん忘れてたそれ。 そっと触れてみれば、いつも以上に暖かい気がした。]
(29) rhino 2014/02/25(Tue) 00時頃
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――えへー。
[満足げに笑って、それから、]
ん?なんとなくだよ。 センセいっつも寒そうに首竦めてない?
[自分が欲しくて買ったついでだったのは、黙っておこう。 ああなんか、もっとよく顔見てたいけど、 眼を合わせるとまたむずっとするから。
紅茶が来れば、逃げ道の様にそっちに気が行くふりをしよう。]
(30) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 00時頃
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……あれは。
[ふと視線を道に戻す。その人はとても目立たない風体で、意識しなければ見落としてしまいそうで、だから逆に、今はとても目についた。二つ結びの髪、眼鏡、俯いた顔立ち、全て、昨夜の彼女のどこか自信に欠けた態度を思わせて。 けれどその髪の色と、こちらから反らした目の奥の輝きは同じだった。
そして、その姿はやっぱりどこか自分には感じるものがあった。 少しずつ、一緒に変わっていければいいと思いながら。]
……こんにちは。探しましたよ。
[そう声をかけに行こう**]
(31) yusuron 2014/02/25(Tue) 00時頃
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寒そうか…―――?
[首は、うん、自覚はなかったけれど。 でも、そんな所まで見てるのかと感心もした。 そして何より、嬉しかったから。]
ありがと、マドカ
[そんな言葉と一緒に、微笑みを。 出てきた紅茶と、おまけ程度についた小さなケーキ。 よくやったなと、マスターに親指を立てた。]
大事にするよ
[他にマフラーを持っていないのもあるし。 毎日使おう、うん。]
(32) rhino 2014/02/25(Tue) 00時半頃
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お〜、
[紅茶と一緒に出てきたケーキに、顔を輝かせて。 一口頬張りながら、落ちてきた言葉に、チラッと顔を覗き見たら、 微笑んでたりするもんだから、]
―――んんっ。 んふふ。うむ、大事にするのだ。
[男の人の笑顔も、破壊力凄いんだな〜、 とか思いながら、紅茶を啜る。
――暖かいあじ。]
うん。おいし〜
[たまに飲むくらいだったけど。 こんな美味しい物だったっけ、と ケーキと紅茶を楽しんだ。]
(33) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 00時半頃
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美味しいか、そりゃよかった
[啜る紅茶の味もそこそこに。 君の喜ぶ顔を見ていよう。 なによりそれが、温めてくれる。 心も、体も。]
俺は、ここによく来るんだ 煙草が吸えるからな
[そう言って、煙草を灰皿に押し付けて。 先に、マスターを呼んで会計を済ませる。 彼女が食べ終われば、店を出よう。 買い物にいって、食事を作ってもらうんだ。]
(34) rhino 2014/02/25(Tue) 01時頃
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最近禁煙のトコ増えてるもんね〜 ―――ごちそうさま。
[カップを置けば、ニッコリ微笑んで。
店を出て、そっと手を伸ばせば、繋いでくれるだろうか。 寒いけど、寒くない。]
……何食べたい?
(35) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 01時半頃
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そうだな、最近は禁煙ばっかだわ、値段あがるわ 煙草やめようかと、本気で思うよ
[微笑んだ彼女に、小さく笑って。
伸びた手は、少しだけ気恥ずかしくて。 空を見上げながら、掴もうか。 手を払うなんて、できるわけがない。]
何がいいかな
[君が食べたい、って言いたかったけれど。 流石に歳を考えろって、言われそうだから。 真面目に、考える事にしよう。]
とりあえず、マドカの得意料理が食いたい
(36) rhino 2014/02/25(Tue) 01時半頃
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煙草吸ってる人の仕草って、 色っぽく見えるけどね〜
[繋いだ手をギュッと握って、 仕草もこの手も、大好きなんだけど。]
大変なら辞めればいいのに。
[くすくす笑う。 ああ多分、どんな形であっても、全部好きなんだろうな。]
得意料理ね〜…
[うーん、と首を傾げる。]
(37) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 02時頃
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[キッチンに立つ頻度が少ないわけじゃない。むしろ、 原稿の締め切り1週間前くらいには格段に上がる。 ゲームを担当に没収された時とか。
逃避ができるなら、多分それは、 好きな事の部類に入るのだろうけど。 自分はただ、食べたい物がおいしく食べれるならいいや、 という程度。]
特別得意ってないけど。 この前の炒飯には文句ありありかな。
(38) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 02時頃
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色っぽい、か? お前さんがそう言うなら、続けようかな
[繋がれた手に、少し力が篭った。 何か、ダメだな。 抱き寄せたいとか、肩を抱きたいとか。 くっついていたい、ってばかりが頭に巡って。 料理の事が、うまく考えられない。]
炒飯か じゃぁ、炒飯とスープで頼むわ
[そう言うのはいいけれど。 味なんて、正直どうでもよくて。 彼女が料理をしている姿を想像すれば、にやける自分がいる。 よっぽどだな、と思う。]
(39) rhino 2014/02/25(Tue) 02時頃
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よ〜し、任されよう。
[炒飯に合うスープな〜、と、頭は次の事を考えて。 妙に背中がむずむずするのは、何だろうね。 現実逃避してる時よりも、楽しいなって感じるのは。
拒まれないなら、手は繋いだままでいたいけど、 スーパーで、食材と、缶チューハイでも買って。
ああ、そういえば。]
……んと、ウチ…来る?
[約束してたよね、と言葉を結ぶが、 ああヤバイ、]
散らかってるけど。
[言葉を濁しても、後の祭りと言う奴だろうか。]
(40) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 02時半頃
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[買い物かごに入れる、缶チュウハイ。 おつまみなんかも、入れようか。
つないだままの手。 背中に刺さる視線が、なんか痛い。 患者さんとかいたら、絶対言われるな。 先生、若い恋人ですねって。
まぁいいや、その時は言ってやろう。 自慢の恋人ですって。]
ん?
[うちに来るか、というマドカ。 そういえば、そんな約束をしていたな。]
ああ、散らかってるのは別にいい お邪魔しようか
[興味もあったんだ、作家の家ってどんなものか。]
(41) rhino 2014/02/25(Tue) 03時頃
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うん〜…
[あっさりと頷かれてしまったら、 ああ、なんか変な物出しっぱなしじゃないよね。 そんな変な物も持ってない筈だけど。
自宅に来るのなんて、多分、編集の人くらいなんだけど。 妙に緊張するのは、慣れない事をしてるからか、 相手がこの人だからだろうか。]
ホント、散らかってるけど…
[招きたいか、嫌かって言えば、――帰したくない。 だから結局、はにかんで笑いながら、 手を繋いで、一緒に帰るのだ。]
(42) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 03時半頃
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[安アパートの、自宅の鍵をゆるりと回して、
片付けるから待ってて、とも言いたかったけれど。 寒いし。何より手を離したくない気がして。 諦めた。]
…いらっしゃい?
[言い慣れてない言葉は、なんともむずがゆくて。 慣れた動作で電気をつけて。招き入れる。
蛍光灯に照らされた室内は、多分、殺風景って言うのかな。 テーブルの上にノートPCと、資料の文献が何冊か積んであって、 最低限の物しか置いてないけど。 特色と言えば、壁にきっちり並んだカラーボックスに、荒唐無稽に書籍が並んでいるくらいだろうか。
玄関から見える所は片づけてあるから。 上がられちゃうと、その奥の、生活感の山が丸見えなんだけど。]
(43) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 03時半頃
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[女性の家に入る、と言うのは。 妙に緊張してしまうもので。 だからなのか、それとも彼女と二人だからなのか。 まだ家についているわけでもないのに、妙にドキドキして。]
別にいいさ 下着とか転がってなければな?
[転がっていても、別にいいけれど。 手は繋いだまま、彼女の家に向かって。]
(44) rhino 2014/02/25(Tue) 03時半頃
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[たどり着けば、殺風景な風景が見える。 女の子らしい部屋、と言うよりは仕事場だ。]
お邪魔します
[そう言うと、部屋に入っていく。 といって、素直に上がっていくのは躊躇われて。 玄関付近で、立っている。]
どこに座ればいいかな
[そう言うくらいには、自分の場所を見つけられない。 生活感の部分は、見ないようにしている。]
(45) rhino 2014/02/25(Tue) 03時半頃
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ま、とりあえず座って〜
[買い物袋を置きながら、仕事をする席の向いの椅子を勧めつつ、 コートを脱いで奥の部屋に放り込むついでに、 この生活感を隠して誤魔化せるか?と思案するが、 5秒も待たず、無理と判断。 ベッドとか今朝起きたまんまだし。そこはせめて整えようか。]
―――…、お茶入れるね〜
[女子力ってどこで売ってるのかなぁ、とか、溜息も零れて。 ゴミが出なくて楽だから、 最近はずっとインスタント珈琲だったけど。 担当が打ち合わせに来た時に、ウチはセルフサービスです。 と、言う為に紅茶も置いてはいる。
インスタントだけどね。]
(46) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 03時半頃
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[紅茶を出して、テーブルに置きっぱなしの本を棚に戻す。 PCもカラーボックスの上に避けとこ。]
…色気無いって思ってるっしょ。
[本当の事だから、苦笑しかできないけれど。]
(47) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 04時頃
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おう
[勧められた椅子に腰を降ろして。 何故かベットの方から目をそらしてしまう。 ガキか、どうどうとしてろよ、と自分で思うけれど。 気がつくと、変に意識してしまいそうになる自分がいて。 まだ若いな俺、と思いながら、出てきた紅茶を啜る。]
思ってねぇよ
[色気なんて、別にいらない。 君といる空間ならどこでだって。 胸のドキドキは、とまらないのだから。]
俺の部屋も似たようなもんさ 4人で住んでた家だから、下手に広くて 掃除だけで、大変だしな
(48) rhino 2014/02/25(Tue) 04時頃
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[広過ぎる所に。多分、沢山想い出の残る場所に、 独りで居るっていうのは、どんな気持ちになるんだろう。 想像しかできないけれど。
いい気分じゃないのも、―――想像に難くないけれど。]
んじゃ、ちょっと待ってね〜
[まぁ、想像を膨らませる前に、お腹を満たしましょうか。]
(49) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 04時頃
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[フライパンを十分熱してから、油と溶き卵。 半熟になるより少し早くご飯を投入して、サクサク混ぜる。
慣れた動作も、原稿に煮詰まってアタシちょっと炒飯極めるわ、 とか口走って心が旅立った時の賜物だけど。 ほら、無駄じゃないじゃん。今度担当に言ってやろ。
刻んだ玉葱とベーコンを加えて、塩胡椒と醤油。]
んふふふふ。 マドカ大先生は、パラっとした黄金炒飯もお手の物なのですっ
[余る玉葱と卵に、コンソメでスープも作ろうか。]
(50) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 04時頃
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[並べる皿と、どうだ、と言わんばかりのドヤ顔と、 反応に少しドキドキしながら。自分もスープをよそって、啜る。
うん、おいしい。大丈夫。多分。]
(51) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 04時頃
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[料理を始める彼女を、遠巻きに眺めて。 ああ、こういうのも悪くないんだろうなって。 そう、なんとなく思って。 まな板の音を聞きながら、テレビを眺めたり。 食材の香りを背中に、食器を並べてみたり。 そんな時間が、とっても大切なものなんだって。 俺は、よく知っているから。
出てきた黄金チャーハンと、スープに。 手を合わせて、心の底から。]
いただきます
[口に運ぶそれのお味はと聞かれれば。 誰にだって、美味しいと答えるのだけれど。 ただ美味しいよと言うだけでは、伝わらない気がして。]
明日もお前の飯が食いたい
[そう言って、スープを啜った。]
(52) rhino 2014/02/25(Tue) 04時頃
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――――――。
[パチ、と眼を瞬いて。 思わずじっと顔を見つめてしまった。]
………………俺の為に味噌汁作ってくれ的な〜
[ニーッと笑ってみたけども、 ああどうしよ。顔があっつい。]
(53) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 04時半頃
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ばっか、そうじゃねぇよ いや、ねぇこともねぇけど、そうじゃなくてだな
[言われてみて、自分が恥ずかしい事を言ったのに気がつき。 スープを啜ると、少し熱くてむせた。]
そんくらい、美味かったって事だよ
[離れたくないのも、事実ではあるのだけれど。]
(54) rhino 2014/02/25(Tue) 04時半頃
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[返される言葉は、やっぱりくすぐったくて、 それでいて、すごく嬉しくて。]
ありがと。
[笑いながら、照れ隠しに缶チューハイに手を伸ばす。]
(55) sleepwalker 2014/02/25(Tue) 04時半頃
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ん…―――
[料理を食べ終えて、手を合わせて。 ごちそうさま、と呟けば。 なんだか、少し寂しくて。
彼女の伸ばす手にあわせて。 自分も、手を伸ばしてみる。 ここに居てもいい、言い訳。 酒を飲んでいるから、という理由。]
なぁ
[それは、必要ないものなのかもしれないけれど。 まだ、沈黙に耐えるには、毛検知が足りない。]
(56) rhino 2014/02/25(Tue) 05時頃
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