255 【ヤンストP村】private eye+Violine
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[小さな悲鳴を溢したのは、 洗濯物を片付け終えて、 あたしが、冷蔵庫を開いたとき。
―― パンの耳。
買った記憶の無い、ものが。 そこにあったから。
バタンと冷蔵庫の扉を閉めて、 あたしはその場に崩れ落ちた]
(198) 2018/12/03(Mon) 17時半頃
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な、なに、なんなの。 あたし、パンの耳なんて、買ってない……。
[どうして?なんで? あたしじゃない誰かが、部屋に入った?
冷蔵庫に入っていた、買った記憶が無いもの。 そればかりに目が行っていたから、 あたしは、それ以外の異変に気付かなかった。 ペットボトルの水の量が、減ってたこと。
慌てて立ち上がると、 窓の鍵と、扉の鍵が閉まっていることを確認する。 あたしの手は、震えていた**]
(199) 2018/12/03(Mon) 18時頃
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だい、じょうぶ。大丈夫。 鍵はちゃんと閉めたし、チェーンも、
[しっかり、かけた。 これで外から入れない、筈。
大丈夫、怖くないって、口に出す。 そうやって自分に言い聞かせなきゃ、 立っていられないと思ったから。
息を吸って、吐いて。 恐怖を和らげようとする]
(214) 2018/12/03(Mon) 21時頃
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そーさんが来るんだから、 心配かけないように、しなきゃ。
[あたしはもう、街を出て行くのだから。 わざわざ侵入者が居るだなんて言って、 自警団の仕事を増やしたくない。
それに、こんなことは二度も無い筈、って。 思いたかった。
その様子を全て見られているなんて、 至る所に、あたしを見ている物があるなんて、 考えもしてないし、考える余裕もない]
我慢、できる。大丈夫。 あと数日だから、怖くない。
[強がるための、魔法。 我慢するための、おまじない*]
(215) 2018/12/03(Mon) 21時頃
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[こんな時でも、お腹は空く。
冷蔵庫の中のパンの耳は触れないように (捨てれば良いのかもしれないけれど、 触るのだってこわかった) お夕飯の用意を始めた。
昨日食べ損ねたクロワッサンは、 オーブンで焼いてサクサクに。 残り少ない卵を使って、スクランブルエッグ。
あとは、残ってたサラダを食べちゃおう。 プラスチックの容器に入ってたサラダに、 シーザードレッシングをかける。
減っていることに気付かなかった ペットボトルの水をコップに注いで、 これで、おしまい]
(244) 2018/12/03(Mon) 22時頃
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…… おいし。
[朝食のようなメニューだけれど、 夕飯はいつも少なめだから、問題ない。
それに、食後には果物がある。 そう時間もかけずにご飯を食べた後は、 リンゴの皮を剥いて、六等分。
リンゴを全て食べ終わる頃には、 あたしのお腹はいっぱいになっていて。 ふう、って満足げに息を吐いた。
美味しいものを食べてる時は、 嫌なことも、怖いことも忘れられるから、好きだ]
(248) 2018/12/03(Mon) 22時頃
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あ、そうだ、押し花。
[昨日の夜に本に挟んだ押し花も、 そろそろティッシュを取り換えても良い頃合い。
使った食器とフライパンを きちんと片付けてから、 重ねてあった本を退けて、押し花を確認する]
思ってたより、綺麗なまま……?
[まるでついさっき取り換えたように、 ティッシュは真っ白で、綺麗なまま。
でも、まさか『侵入者』が そこまで触れてるとは思わなかったし、 押し花も初めての試みだったから、 そんなものなのかな、って首を傾げて。
ティッシュを取り換えた後、また、本を積んでいく]
(264) 2018/12/03(Mon) 22時半頃
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[そんな時。 端末が急に鳴ったものだから、 びくって、身体が揺れちゃった。
だいぶ落ち着いてきたとはいえ、 まだ、怖いって思ってるみたい。
メールの送り主はそーさんで>>249、 あたしはほっと息を吐く。 たとえメールであったとしても、 ひとりで何かをするより心強く感じられる]
『大丈夫です! 早起きして準備しておきます!』
[朝早くから。 今のあたしには、有難い申し出だった。 ひとりでいる時間が、減るから]
(272) 2018/12/03(Mon) 22時半頃
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えっと、えっと。 部屋のお片付け、は殆ど終わったし、 服は段ボールに入れたし、下着もちゃんとしまったし、
[見られて恥ずかしい物はない、はず。
ソファに机、あとはカラーボックスがいくつか。 かれこれ数年の付き合いがある家具だし、 そこまで高い家具でもないから、 寄付やリサイクルをするものでもない。
明日からは外食にするか店で買えば、 電子レンジやオーブンも片付けられる。 ……冷蔵庫は、どうしよう]
(275) 2018/12/03(Mon) 23時頃
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[>>280返ってきたメールに、 あたしの表情も和らいでいく。
たとえメールの文章に、 最期の日、って書いてあったとしても。 目の前の異変を恐れていたあたしにとっては、 気を紛らわせてくれるメールの一通で]
『わかりました。 私ひとりじゃ運ぶのが難しかったので、 本当に助かります〜!』
[絵本が暫く手元に残ってくれるのは、 あたしにとっても有難い事。
お風呂を済ませてから、読んでおこうかな。 きっとあたしの心を支えてくれる。 いつだって、そうだったんだから*]
(285) 2018/12/03(Mon) 23時頃
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[明日の朝が早いのなら、 そろそろ寝る支度をしなくては。
朝寝坊をする方では無いけれど、 さすがに、そーさんが来て飛び起きるとか、 そんなみっともないことはしたくない。
脱衣所に入ったあたしは、そこで、また。 違和感を抱く。 帰ってきた時に感じた、あの――]
気のせい、気のせい…………。
[身体が、冷えていくのを感じる。 今日はしっかり、温まった方が良い。 あたしは迷うことなく、湯船にお湯を張ることを決めた]
(297) 2018/12/03(Mon) 23時半頃
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[お風呂が沸くのを待っている間、 カラーボックスに飾っている絵を眺めたり、 買った花瓶に飾ってある花束を眺めたり。
フローラちゃんにメールでもしようかな、 って思ったけれど。 時間的にもどうかなって思ったから、やめた。
…… もっと早くメールすればよかったかな。 寂しいから話相手になってほしい、って。
そーさんは……おやすみなさい、って お返事がきていたから。 寝てたら申し訳ないし、これ以上の返信はせず]
そろそろお風呂湧いたかな。
[独り言が多いのは、不安だから。 言いようのない不安を、紛らわすため]
(303) 2018/12/04(Tue) 00時頃
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[シャツのボタンをはずし、脱いでいく。 脱いだシャツは、そのまま洗濯機に。 その後に脱いだスカートは、 ネットに入れてから洗濯機に放り込む。
薄ピンクのブラジャーは、Bカップ。 上下でお揃いのショーツと一緒に、 ネットに入れて。 これもまた、洗濯機にイン。
今朝に一度、洗濯はしたし、 これは明日の服と一緒に洗濯しちゃおう。 もったいない精神だ]
…… ふう。
[はやく髪と身体を洗って、湯船に浸かろう。 そんな様子まで見られてるだなんて、 あたしは、全く気付けないまま]
(308) 2018/12/04(Tue) 00時頃
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[透明なボトルに入った、 シャンプーとトリートメント。 少しだけ中身が減っている、ような。
―― 気のせい、気のせい。
自分に言い聞かせて、髪を洗う。 ボトルが透明でなかったぶん、 ボディソープや洗顔料の減りにまでは、 気付くことは無かったのだけど]
お風呂とか、向こうでは入れるのかなぁ。
[ボディソープをスポンジで泡立ててから、 右腕、そして左腕って洗い始めて。 洗う部分は上から下へとさがっていく。
毎日やってることだから気付かないけど、 よくよく考えてみれば、いつもこの洗い方。 この日常も崩れちゃうのかなって、苦笑した]
(311) 2018/12/04(Tue) 00時頃
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[化粧を落としたり洗顔をしたり、 一連の流れを終えてから。
あたしはゆっくり、湯船につかる。 髪の毛は、頭の上の方でまとめとく。 そうしないと、お湯についちゃうし]
明日が、はやくこないかな。
[外に出る日は近くなるけれど、 そーさんが一緒に居てくれるなら、 大丈夫だろうって安心できるから。 ひとりじゃ、なくなるから。
それから30分くらい、 あたしはぼーっと、湯船につかってた。
絵が素敵だったとか、花が綺麗だとか、 ご飯が美味しかったとか……、 兎に角、『異変』のことを、考えないように*]
(314) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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― 夜、ベッドの上で ―
[お風呂を出てほかほかになったあたしは、 ちゃんと髪を乾かしてから、布団に潜り込む。
パジャマなんて可愛いものはなくて、 冬用のトレーナーとジャージのズボン。 いつでも外に出られるスタイルは、 意外と便利な時がある。
今日洗ったばかりの下着からは、洗剤の香り。 清潔感のあるこの香りが、結構好きだ]
母さん。あたし、大丈夫だよね。 頑張れるよね。我慢、できるよね。 ………… 怖くない、よ。大丈夫。
[ベッドの上で絵本を広げて、呟く。 母さんに向けて言っているようで――、 それは、自分に向けた言葉なのだけど]
(316) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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[暫くすれば、眠気がやってくる。
ふわあ、っておおきな欠伸をしながらも、 あたしはちょっと、安心した。 ちゃんと眠くなってくれた、自分の身体に。
この眠気を逃したらいけないって思ったから、 絵本をベッド脇の引き出しに仕舞って、電気を消す。 改めて布団に潜り込んだら、寝る体制は万全。
なんだか、身体がぽかぽかする。 久しぶりに、湯船に浸かったからかなあ……*]
(318) 2018/12/04(Tue) 00時半頃
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― ―
[夢を見た。
男の人の手が、あたしの身体に触れている。 胸を、秘部を、指先が触れている。
けれどそれは本当に触るだけで、 夢の中のあたしは、 そのもどかしさに熱の籠った息を漏らすだけ]
ん、 …… ぁ、
[目が覚める程ではないくらいの、 僅かな熱を、発散させるように。
眠っているあたしの口からは、吐息が洩れる**]
(336) 2018/12/04(Tue) 01時頃
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