人狼議事


191 The wonderful world -7 days of MORI-

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【人】 童話作家 ネル

―現在―

[それを聞いた彼は、一体、どんな顔をしていたのでしょう。
いつかの僕のように、押しつけがましい幸せに、
困惑したような顔をしていたのかもしれません。

確かに、これは、僕の自己満足です。
だから、最後にそれを選ぶかは、結局、彼の意思なのです。]

 ルイさえ望んでくれるなら、君が生きる道だって、術だって、
 僕はその手助けが出来るから。

 だから、ルイが望むなら。
 ルイ自身が幸せになりたい、って、そう思うなら、

 僕と一緒に、探してほしいな、って。

[へらりと笑って、僕は手を差し出しました。
彼の夢への、それから、僕の願いへの、2枚の切符が握られた、手を。*]

(453) ふゆのひと 2016/06/22(Wed) 22時頃

【人】 童話作家 ネル

―数か月後:自宅にて―

 はい、どうぞ。

[にっこり、笑って差し出すのは、
白い紙の中に彩られた、生まれたばかりの物語たち。
それをおずおずと受け取った初めての読者の顔を、僕はじっと伺いました。

彼の表情筋は殆ど仕事をしていないながらも、
紙を捲るその指は止まってはいなかったので、
僕は、少し安堵して、初めての読者、かつ、僕の担当でもある少年を眺めたのです。

今回の絵本は、居場所を失ったミツバチと、
彼の居場所たらんとするユウガオの話です。

小さな巣の中で、歯車のように生きていた彼が、
ユウガオに世界の広さを教えてもらう。
淡い色合いで描かれてはいますが、それらは確かに、
この世界の中に、存在しています。]

(507) ふゆのひと 2016/06/23(Thu) 00時半頃

【人】 童話作家 ネル

[この間、出版社に行ったときの話。
観光がてら寄った場所で見かけた花>>-1620が、とっても綺麗で、
なんだか、とても懐かしいような気持ちになったから、この物語は生まれたのです。

なんだか気恥ずかしくて、誰かには話してはいないけれど、
もしかしたら、君も、一緒にいたなら、察していたかもしれないね。]

(508) ふゆのひと 2016/06/23(Thu) 00時半頃

【人】 童話作家 ネル

 じゃあ、お願いします。
 無くしちゃだめだからね。

[冗談っぽく念を押して、僕は仕事場に向かっていく
幼馴染の背に、手を振りました。

人の噂も七十五日、といいますか。
彼が僕の説得に折れる形で、ここに住み始めた当初こそ、
彼も、僕ら家族も奇異の眼を向けられはしましたが、

母の人柄と、それから父の(あらゆる方面からの)圧力のお陰で、
すっかりそういった目線はなりを潜めたと思います。]

(510) ふゆのひと 2016/06/23(Thu) 00時半頃

【人】 童話作家 ネル

[今はまだ、世間も騒がしくて、彼にとっての“やりたいこと”は、
なかなか見つからないかもしれません。

それでも、いつかは。
自分の――ルイ自身の夢を見つけて、
それに向かって、羽ばたいてほしい。そう思います。

ですから、僕も、負けていられないな、と。
一つ伸びをして、愛用のスケッチブックを広げます。

今度は何を描こう。

僕の描く世界は尽きません。
色鮮やかな花や木々、命に満ち溢れた動物たち。
それから、その世界を楽しみにしてくれる人々の顔を浮かべて、
今日も僕は、色鮮やかな世界を描き綴るのでした。**]

(512) ふゆのひと 2016/06/23(Thu) 00時半頃

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