158 Anotherday for "wolves"
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[一瞬、唸り声が止んで。 グレッグに近づいたメアリーの姿を見とめた。
少女の頭を撫でていた彼の姿は、 今まで何度となく見てきたはずの 何気ない日常の一枚。
刹那――
ぐらりと少女の身体が突き飛ばされて 呼吸が止まる。]
(328) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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――メアリーッ!
[叫ぶように少女の名を呼んで。 駆け寄ろうと、花を投げ捨て少女の元へ足を向けた。
ざわりと風が騒いだのはその時。
少女の元へと辿り着く前に。 目の端に映ったものは、黄金に靡く、獣の毛色。]
(329) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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[ 赤い花をみつめながら、
>>327処刑はない、と。 記憶通りの出来事に、 ほ、 と。
――― 不謹慎な、安堵を一度。 その提案に、こくり。頷く。]
そうだなあ。 本当に、このひとも『犠牲者』なら。 犯人が複数っていう裏付けにはなりそうだもの。 …… 何人いるか、までは。
『終わらない』限り、 分かりようも、ないだろうけれどね。
[終わったとして、 それが仮初かどうかも。わからない。 霧の中を、進んでいくような、もの。]
(330) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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[けれど。 火事騒ぎのなかで、立て続けにふたり。 なあんて。見つかりに行ってるような、もの。
殺す順番が逆であれ。 同一犯だとしたら、不自然さはぬぐえない。 足りぬ頭で、ぐるぐる、考える。
―― 現実はそれよりも『酷い』と知らぬまま。]
[>>235茶化す響きに、 ようやく 赤い花から、視線をはずす。]
…… デートのお誘い、ねえ。 くくっ、野郎三人でデートなんて。 華が無いったら、ありゃあしないけれど。
… ひとり増えたくらい、 場所を貸してくれるんならいいよ。
(331) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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…… いっつもなら、
鴉の家なんざ行けるかと、思うがね。 …… いまは、
[ 診療所には、
ひとり 閑な あのはずれには。]
[ 時間の問題だと言っても。
『戻りたくない』。
――― … そこまで言い切ることは出来ず、 ことばを、切ったけれど。
言わんと、伏せたことばを その色と 脈から察するのは難しくないだろう。]
(332) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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[外に出て耳を澄ます。 ひとびとのざわめきが耳にとまり、柳眉が寄る。
「今の悲鳴、宿の方からよね」 「あそこの御主人、疑われて」 「また人狼族が」「そういえば」
口さがない人々を見ぬようにして 聞こえた、宿屋のある方向へと歩みだす。]
――……っ。
[メアリーの名を呼ぶ声>>329が、聞こえて、 歩む足取りが、駆けるものへと変わった。]
(333) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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[目に飛び込んだものは、黄金色の大きな塊。]
――……っ! [避ける間もなく、声を上げる暇もなく。 その塊ごと地べたに転がった。 身体に伸し掛かる重みに圧迫されながら、 布の上からも爪が突き刺さる。
耳に届く悲鳴も聞こえず>>321 耳元で聞こえる唸り声が身体に恐怖を訴える。
身動きの取れない身体を、懸命に身体を捩り]
(334) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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いやぁぁああ――ッ!!
[力の限りに声を振り絞った。*]
(335) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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はあ、全く呑気な腹の虫だねえ。
[>>327まあったく、と嗤いはするが。
それを、咎めも。反対もせずに。 埋め終わった、一番真新しい墓標の 土くれの天辺に そ と。
――― 手を触れる。
添えるものは、いまは、まだない。 ]
……ね。
誘いにゃあ断らないけれど、 アタシは行きたい場所があるからさ、
――― 先、 行っといてくれないかね。
(336) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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[サイが、 『ついでに先生に供えるのも買ってくるよ。』と。 言ったことは、覚えているのだけれど。
…… 『世話になった礼』と。 いま、捧げられるようなものは、ないから。
―― …… すこし、
宛を、見繕ってこようと。 おもった。 *]
(337) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 23時頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/18(Mon) 23時頃
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[メアリーに駆け寄りながらも、視線は眼前の光景へと注がれる。 それは確かに“あってはならない”筈の光景。
金色の狼──それは多分、グレッグだろう──が、同じ人狼であるクラリッサへと押しかかる姿で>>334]
メアリー、おい、メアリー。
一体何がどうなってるんだ。 何でクラリッサもお前も悲鳴上げてて 何でグレッグが、あんなことしてんだ!?
[返答はないかもしれないと理解しながら、この光景の理由を、メアリーに問いかける。 金色の狼の挙動を見て、自分はどうすべきかと考えながら。
向かってくるベネットの気配>>333に、男はまだ気づいていない]
(338) 2015/05/18(Mon) 23時頃
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[駆ける。 全力で駆けているのに遅いと感じてしまうのは 獣の姿で風を切る速さを知っているから。 もどかしく思いながらも人の姿のまま。
また悲鳴が聞こえて。 それがクラリッサの声>>335に思えて。
まさか、と思う。
そうして駆けつけた宿屋の裏手には、 サイラスとメアリー、そしてクラリッサと、 見慣れぬ金色の毛並みもつ獣の姿。]
(339) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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―― 宿屋裏手 ――
[タオルを外してみせた癖の残る金髪と その獣の毛色がふと重なる。
クラリッサと小屋を見に行くといったのは誰であったか。]
――… グレッグ ?
[状況が分からぬまま、名を紡ぎ。]
(340) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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[駆け寄るおとなの気配>>338に助けを求めようと思ったが それは今朝自分を疑っていると言っていた、サイラス本人で。>>113>>114>>146
すがる眼は一瞬で、すぐに眉をしかめて不快感を纏う。
「何がどうなってると」と何度も尋ねられるが 今はそれどころではないと不機嫌で気を立てて]
知らない!! わたしが聞きたい!!
お前たちのせいで グレッグお兄ちゃんがヘンになっちゃった! みんなみんな知らない! どうしてみんなわたしたちをほっといてくれないの?!
[とわめき散らすだけ。]
(341) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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お兄ちゃんッ…――!! グレッグお兄ちゃん!
[やめて、やめてと叫ぶわたしは無力で。]
[まって、ダメだよ。 やっと、希望が 持てそうなのに。 家族がみんないなくなっちゃう。 お兄ちゃんがいないと わたし生きてる甲斐なんて ないのに。]
[頭の中に浮かんでくる先の話。 でも目前の出来事に言葉はうまく出てこなくて。
必死だったから。 思わずその身を小さな獣にやつして。
クラリッサに覆いかぶさるようにして跨る兄の後足を 力任せに噛んだ*]
(342) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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アホたれい、さすがにこれは放っておけねぇだろ。
[問いかけたメアリーからのわめき>>341に、男はいつも通りに返す。 一瞬だけ縋る視線を向けられたことに、疑いなんかどうでも良くなりそうだ。
否、それよりも問題は眼前の光景だろう。
と思った時だ、ベネットがグレッグの名を紡いだのは>>340。状況が判らないと言った表情に、そうだろうと密かな同意を覚えてしまう]
(343) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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[現れたベネットから、視線を金色の狼へと戻す]
おい、お前さん、グレッグだろ。
何だって──……
[こんなことを。と、告げかけた時だ。
グレッグを呼んだメアリーが、クラリッサを組み伏せる金色の獣の後ろ足に噛み付いていったのは>>342。
もしそれに狼が怯むことがあるならば、男は自分の力のなさを無視して、体当たりでも仕掛けてみようかと。 そう思いながら、固唾を飲み込んで。 状況をまっすぐに見守る]
(344) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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[ゆらり、幽霊の行き着いた先は懐かしき木の根元。 死出の道行にも見かけた、一本の木の下に>>+87]
…─────、
[ひゅう。と、喉から開いた穴から空気が抜けた。 これではタンポポの綿毛は飛びそうにない。 向こうを向いたまま、昔がたりを口にする黒焦げに、 そんな、他愛もないことを思って]
(+89) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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… スティー 、ヴ
[名を呼び返す音は掠れて聞き取りにくく、 ひゅうと空気の通る不快な音が混じる。 おかしいなと喉に手を遣れば、またそこから血が滴っていた。
少し眉を顰めてみる。 こんな姿を、また晒しに来たかった訳じゃない。 これでは、あまりにこれ見よがしではないか。 とはいえ向こうも黒焦げなのだから、これで丁度というわけか]
(+90) 2015/05/18(Mon) 23時半頃
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……………………………。
[ああ、やはり。彼を前にすると言葉を失う。 なんだ、これは死んでも同じか。 死んでも人は変わりはしないか…当たり前の話だろうか。
血を押さえるようにして、喉に手を当ててみる。 可笑しかった。こんなに穴から空気を吐いて、 なお、喉に言葉が詰まるとでもいうつもりか]
(+91) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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……………………。
… 謝りに、……───来たよ。
[長い沈黙の後、ひどく聞き取りにくい囁き声を風に乗せ。 一歩を踏み出しす足が、タンポポの上に重なった。
透き通る足の下、タンポポの白い綿毛が身体を抜けてふわり、闇に白く浮き上がる*]
(+92) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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宿屋 ルパートは、メモを貼った。
2015/05/19(Tue) 00時頃
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[>>334 うさぎの尻尾を狙う時のように、 まずはクラリッサの長い髪に噛みついた。
逃げぬように髪をくわえて強く引き、、 華奢な体に前足をのしかけて、地面に倒す。
人の型を取っている時深く短く切っていた爪は 狼の型を取っても変わらず短いままで、 布の上から爪を立てても、 クラリッサの肌を深く抉るまではいかない。
獣の息使いを聴かせながら クラリッサの その白い首元にすぐに牙を立てれなかったのは、 くわえていた長い髪が邪魔をしたから。]
(345) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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[顔を振り、長い髪を吐き出すように離して。 唸り声を上げ牙を向けようとしたその時に、
>>342足元に鋭い痛みを感じて、 獣は怯むように低く鳴いた。]
(346) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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[>>305 サイラスからグレッグの疑い先を聞けば]
意外性がなさ過ぎだわな…
折角、昨日会ってたんだし 猫みたいに直でいってくれりゃ いいものを、目え逸らしやがって
…勿体ねえことしてんな
[と、ぽつり*]
(347) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/05/19(Tue) 00時頃
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男三人でデートも何もないだろ。
[飲みに行くのを考えなおそうか、なんて。]
……ほんとうに猫を持ち帰るのも吝かではない。 お前が酔いつぶれたならな。
[今夜一晩ぐらいは受け入れてやってもいい、 そういうのはとても小声で。]
先に?構わないが。 ドナルド、行こうか。
[移動を促す、幼馴染の家なら勝手知ったる、だ。]
(348) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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[その様は、人が見れば。 人の姿をした女性を、金色の狼が襲い。 そんな狼の足を、小さな狼が噛み付くという、不思議な様だっただろうか。
メアリーの牙を受けてグレッグが怯むように鳴いたのを聞けば>>346、男はすぐに金色の獣との距離を詰めた。
組み敷かれるクラリッサの傍らに位置することの申し訳なさ、それから足に噛み付く小さな狼に変わったメアリーに対する申し訳なさが一瞬過ぎるが、それを頭からどかして。
右足の爪先を、思いっきりグレッグの首をめがれてめり込ませようとした。 それが当たるかどうかも、邪魔が入るかどうかも判らないままに。*]
(349) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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デート? ウチは逢い引き茶屋じゃねえぞ… っていうか、男だらけで何いってんだよ、ばーか
[書庫代わりにひと部屋潰している以外 特にこれという特徴はないのだが 小屋とはいえ、ひとりで住むには割と広い]
後から来るっつうなら これ持ってろ
[行きたい場所があるという猫へ こそりと、囁きながら]
(350) 2015/05/19(Tue) 00時頃
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[家畜の騒ぐ音に、
相次いで響いた女性の悲鳴に、
宿屋の方で何かが起きていると、 さすがに村の者達も気付き始めるだろうか。
近寄ろうとはせず、 けれども不安げに、何かが宿で起きていると
人々は 村のあちらこちらで、囁きだす。]
(351) 2015/05/19(Tue) 00時半頃
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[>>349痛みにくわえて増えた新たな人影に、 獣は殺気を隠さず噛みつこうと牙を向ける。
口から解けきれなかったクラリッサの髪が絡まって、 すぐに噛みつくことができなかった。
だから、
首元に食い込んだ足に獣は悲鳴を上げて、 クラリッサの上から地面へと叩きおとされた。]
(352) 2015/05/19(Tue) 00時半頃
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[喰まれた髪が喉元に纏わりつく。 覗く牙の鋭さに、首を竦めながら 藻掻く合間に見えた人影は一つ、いや、二つだったか。]
誰か…っ
[襲い来る恐怖に、救いを求めた。 胴体よりかは幾分か細い前足を抑え、 引き剥がそうと力を込めたなら、 不意に、獣の力が弱まって>>342、呻くような鳴き声を聞く。]
(353) 2015/05/19(Tue) 00時半頃
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