82 【薔薇村企画】 Contagio ―共鳴―
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―空地― [少し離れた場所で敷物を引いて、 トレイルと一緒に座りながら、
武器を構える二人を見つめていた。 向き合う二人に何があるかは、分からないけれど。
これが大事な一戦であることは、確かと**]
(228) 2013/05/18(Sat) 08時半頃
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[どこまでも一緒に。
この曖昧模糊とした永遠の世界では それが言葉の通り、 途方も無い時間の共有を刺すことは明白。
誓いのキスに、肯いて。 同じように、ドリベルの手の甲へキスを。
屋内から出てくる隣家の二人へと視線を向け、 にわかに湧いた忌まわしい予感から目を背け、 ただただ彼らの健やかなる日々を願う。
うん。どうか元気で。
ドリベルの声に重ねるよう、言葉添えて。]
(+97) 2013/05/18(Sat) 09時頃
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[ホレーショーとケヴィンが外へ出てきたようなら、 そろそろ一度戻るということを告げるつもりだが。 長く出てこないようなら取り込み中だろうと、 中をわざわざ覗きはしなかったろう。
まだ死んで間もないし、 あまり長居をするのも申し訳ない。 それに、また会えるのだから。]
……トレイルさん?
[ホレーショーの家から戻る途中。 一人で歩く姿を見つけ。 その手に持たれたシーツに、向かう先を知った。]
(+98) 2013/05/18(Sat) 09時半頃
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― 自宅へと戻って。 ―
[ふらり、と再開した逍遥。 自然と足が向くのは、住み慣れた我が家。
トレイルが戸口を潜るのを見つけて(>>218) その後を静かに追って歩いた。
門前を通りがかった斜向かいの男が この家の住人たちの死を トレイルに伝える様子も見た。]
寝てるだけだって書いたのに。 バレたか。
[隠しおおせるとは微塵も思っていなかったが。 気恥ずかしそうに、肩を竦ませて。]
(+99) 2013/05/18(Sat) 09時半頃
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[静まり返った部屋に響く、 トレイルの相変わらずな明るく柔らかな声。
同じ頃に村を訪れ、修行に励み、 年の近さもあって何かと接点は多かった。 なんとなく、負けたくない相手でもあった。
それでも、男の人生において、 躊躇いなく友と呼べるのは、トレイル一人。 もし。もしも誰かに背を預ける日が来るなら、 その相手はトレイルしか居なかっただろうと 今なら、思える。
嘘つきだと罵り涙する友の背を見つめ、 試しに、彼と背中合わせにして立ってみる。
背後の他人の気配は煩わしくて嫌いだったが こうしてみると、心強さを感じる。 生きているうちにこうしてみれば良かった、と。 思えば少し、悲しくなった。]
(+100) 2013/05/18(Sat) 09時半頃
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……シーツ、届けにきてくれたんですね。
[結局取りに行けなかった。 わざわざ持ってきてくれたトレイルに、 お礼を言わないといけない。]
……わざわざ来て下さって… …ありがとうございます。
[中へと入るトレイルへかけるのは、 聞こえないとわかっていても、 出迎えと感謝の言葉。]
(+101) 2013/05/18(Sat) 10時頃
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[兄の表情を伺う。 横顔が、寂しそうに見えた。 当然だ、俺だって寂しい。だけど。]
……病に皆、苦しんで、悲しんで。 ライマーもラーマも減っただろう。 なのに、黒玉病のせいで、ラーマになれない者もいる。
[そしてこれからも減るのだろうという予感がある。ラーマが足りなくなるであろう未来が見えた。]
……兄さんと離れたくは、ないよ。
でも、皆が辛い思いをしてるのに… まだ、俺に出来ることがあるのに。 それを放棄して、安穏と眠るのは。
例えアメノマが許しても、俺が俺を、許せない。
(+102) 2013/05/18(Sat) 10時頃
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[そこまで言って、ふっと表情が弱くなる。]
……死んでみて、どうやら永遠の別れじゃないと思えたから、決められたこと。だから……俺のわがままだけど。兄さんには、見守りながら、待っててほしいんだ。
手のかかる弟で申し訳ないが。
[離すのが、惜しい手。 否と返事があれば、きっと、離せなくなる。]
多分、長くは待たせない。 美術館にでも飾られない限りはな。
[そして兄の返事を待って、その表情を伺った**]
(+103) 2013/05/18(Sat) 10時頃
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……なかなか様になってますね…。
[背中合わせに立つ二人を見て呟く。 これで互いのラーマを手にして…と、 そんな光景が実現することはないけれど。 あったかもしれない未来の光景を、 目に焼き付けるように。
それから、俯き涙を零すトレイルに 近づいて髪をそっと撫でる。 実際は透けてしまうので、気持ちだけ。 撫でられたことは幾度もあったけれど、 こうして撫でるのは初めてだったなと。
どんな反応を返してくれただろうか。 一度やっておけばよかったかもしれない。]
(+104) 2013/05/18(Sat) 10時頃
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――サミュエルの家→――
[シーツを敷いた以外は触ることなく、サミュエルの家を後にした。 途中でキリシマとトルドヴィンに会えば、近寄って声をかける。 すでにジェームスと会った話も聞いたかもしれない。>>223]
へぇ、釣り? いいね、天気もいーしさ。
[会話を交わす途中でキリシマに昼食?を進められれば>>217 たいして疑いもせずに口に運ぶだろう。]
(229) 2013/05/18(Sat) 11時頃
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――→空き地――
[長木を携え立っているジェームス>>224を見ながら、ライマーの時もあんな風だったのだろうか、と想像した。 彼がどんなラーマと共にあったのか、とか。 どんな生活をしていたのか、とか。
知っている人に聞いてもいいのかもしれない。 今なら、冷静にうけとれる気がした。]
(230) 2013/05/18(Sat) 11時頃
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チアキ、ありが……え?
[弁当を持ってきてくれた彼に声をかけようとして、 その顔を覆っていた包帯が首にまで及んでいることに気がつく。
先ほど会った時はなかったはず。 怪我をしていれば見えただろうし。]
……チアキ、どーしたの?
[傷が増えた、など曖昧に誤魔化されたら、嫌な予感に指先を震わせながら、彼の首にそっと触れようとする。
思い出すのは、ドリベルの背中。**]
(231) 2013/05/18(Sat) 11時頃
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――空き地へ向かう前>>216>>217>>226>>227――
おはようございます。
[籠を頭に乗せ、棒を片手に携えて チアキに続き、挨拶を。 パンを渡すチアキを横目に頭の上から籠を取り。]
少し荷物になるやもしれませんが、 籠も消耗品ですし良ければ、どうぞ。
[竹籠のことをキリシマに伝え、 トルドヴィンが受け取ってくれそうなら預けようと。 もし荷物が多いからと断られたら、 軒先に置いていこうかと思いつつ、 キリシマの方に歩み寄り、小声で話しかける。]
(232) 2013/05/18(Sat) 11時頃
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では。
[謎の臭いに首を傾げさせるが、 チアキが離れると同時にその場から退散した。*]
(233) 2013/05/18(Sat) 11時半頃
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――空き地にて>>224>>230――
[ジェームスとトレイルが到着すれば、軽く目礼し。 ジェームスの手にした長木を見て、目を細める。
涼しげな表情に、彼の身には特に異変が無いことに 安堵を覚えながら、木の棒を横と正面で数度回す。
ひゅんひゅんひゅん。――風を切る音が、心地良い。 手首を慣らしてから、腰を低くして構える。]
………、若輩者ですが宜しくお願いします。
[先輩に対するような物言いは、普段はラーマに取らぬもの。 構えた棒を滑らせ、低い態勢から突きを入れるべく前へ。 密やかに病へ侵食してゆく左肩の内部の状態には 未だ気付くことはなく、気づけたとて意識はジェームスへと**]
(234) 2013/05/18(Sat) 11時半頃
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卿を若輩とは思わぬよ。
[記憶がないことに加え、元より自らは意識せずに言ったこと。 彼が未だにそれを引きずっているなど、思いもよらず。]
むしろ、何故だろうな。 卿とこうしていると、懐かしい気になる。
[それは、かつてのライマーとしての記憶の名残。 手合わせの感覚は、身体が覚えている。]
(235) 2013/05/18(Sat) 12時頃
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[主の姿を意識すれば、自然と心が引き締まる。 その前で、無様なところは見せられぬと。
息を整え、長木を構える。 まずは軽く打ち合わせるように。]
(236) 2013/05/18(Sat) 12時頃
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[トレイルを見送って、 しばらくは静かな時を過ごす。 窓をすり抜けて窺う陽気は穏やかで。]
……そういえば、とっておきの場所。 …連れていってくれるん……ですよね?
[一度は果たせなかった約束は、 まだ枕元に残っている。]
(+105) 2013/05/18(Sat) 12時頃
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[顔は上げられぬまま、弟の話を、ただ黙って聞いていた。 繋いだ手の指先には、白むほどに力が篭もる。
漸く、口を開けるまで、どれくらいの時間を要したろう。]
……恥ずかしい話だけど。
私は、おまえが死んだ時。 ともに逝けることを嬉しく思ってしまった。 けれどおまえは、黒玉病で逝ったわけではなかったから……もしかしたら、ラーマとなってしまうのではと思って……。 それが、すごく……いやだった。 何故、共鳴で死んでくれなかったのかと……考えた。
[自嘲を浮かべながら、ぽつぽつと語る。 指先は、微かに震えていたかもしれない。]
……ひどい、身勝手な兄だと思うかな……。
(+106) 2013/05/18(Sat) 12時半頃
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張り切って作りましたから、あとで……
[>>231弁当を持ち上げて、笑顔を向けたが その視線が首の包帯に言ってることに気付けば、 困ったように一度視線を逸らして、]
えっと……、油が跳ねて…… あ、……
[弁当の中身を見れば、すぐに分かってしまう嘘。 どうにか誤魔化そうとしたけれど、振える指が伸ばされて 身を引こうかとも思った。
だけど、首の皮がひきつる感覚に すぐに動くことができなくて、
そっとそこに触れれば、 奇妙に硬く、冷たい感触がしただろう。]
(237) 2013/05/18(Sat) 12時半頃
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……っ、トレイルさん
[触られても、その温度を感じられない。 だけど、トレイルの票を見れば、 知られてしまっただろうと、悲しげに瞳を揺らした。
ふいに、すっと唇の前に指を立てて、 内緒。という様に、弱く微笑む。
目敏い攻芸には、もう気付かれているかもしれない。 それでも、まだ……もう少しだけ、隠しておきたくて**]
(238) 2013/05/18(Sat) 12時半頃
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……けれどね。 おまえの口から、さっき、その言葉を聞いた時、何故か不思議なくらい、すんなりと受け止めることができた。
勿論、辛い、寂しい……。 離れたくなんか、ない、けれど……。
けれど、おまえの話を聞いて、よく分かった。 そうだな、おまえが、この状況を放っておけるわけがない。 おまは昔から、やさしくて……。 いつの間にか、私より大きくなってしまっても……それでもずっと、真っ直ぐなままで……。
[声が震え、涙が零れそうになる。 脳裏に思い描くのは、幼い頃の、内気だった弟の姿。 いつも自分の後をついて回っていた、泣き虫な少年。
今ではすっかり、逞しい男となったその顔を、愛おしげに見つめ。 頬にそっと、手を伸ばす。]
(+107) 2013/05/18(Sat) 12時半頃
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だから私は、おまえを好きになったんだ。
[真っ直ぐに見つめ、笑う。 笑った拍子に、溜まっていた涙がぼろりと零れてしまったけれど。]
おまえはいつまでも、私の自慢の弟で……。 誰より愛しい……恋人だ。
[ほんの少しだけ高い、弟の肩。 そこに、ゆっくりと凭れかかり]
………行っておいで。
私は、ここで待っている。 次に会える時まで、ここで、ずっとおまえを見守っている。
それにおまえなら、私の姿が見えなくても……きっと、感じ取ってはくれるだろう?
(+108) 2013/05/18(Sat) 12時半頃
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…………。
少しだけ、時間が有限になってしまったな……。
[弟がラーマとして転生するのは、半年後か、一年後か……もっと早いか、遅いのか。 そこは、弟の意志と、アメノマの恩恵に依るのだろうけれど。 猶予は、まだ残されている。
だからせめて、それまでは……**]
(+109) 2013/05/18(Sat) 12時半頃
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――っ…
[包帯の下は硬かった。 あるはずの脈も、温かさも感じない。]
……どう、して。
[彼が病にかからなければいけないのか。 良いライマーになろうと努力していた、彼が死ななければいけないのか。
なぜ自分ではなく、彼なのか。]
……わかった。ないしょ、ね。
[瞳を揺らしても、微笑んだチアキ>>238の前で、なんとかこちらも笑んでみせる。]
(239) 2013/05/18(Sat) 13時頃
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[丁寧に整えられた寝台。
目立たない縫い跡の残るシーツ。 きっと寝心地は最高だろう。
部屋を去るトレイルに笑顔で応える。]
ありがとう。トレイル。 … ありがとう。
[彼が撫でた箇所をなぞるように 皺ひとつなく敷かれたシーツを撫でる。
そこは少し、温かい気がした。]
(+110) 2013/05/18(Sat) 13時頃
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[それぞれにトレイルとの別れの時間を過ごし、 静寂の中を並んで佇んでいただろう。
穏やかな陽射しの中に在る我が家は 昨日までと何一つ変わらないのに、 そこはもう自分たちの空間ではないのだと どこか余所余所しく感じた。 実際、黒石と成り果て砕けた二人分の肉体は 既にこの家には無い。
寂寥を振り払い、向き直す。外へと向かって。]
うん。他にも、ドリーの行きたい場所があれば。 どこへでも行ける。
[ドリベルの手を握り、行こう。 途中、村の中で生者の面々と擦れ違いながら。]
(+111) 2013/05/18(Sat) 13時頃
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…エルもちゃんと考えてください……ね。
[自分も考えるように、と釘をさし。
村の中を歩けば、 獣との争いで壊れた場所を修繕する姿も見られ。 生者達の逞しさを知る。
…住む者がいなくなったあの家も、 いつか壊されるか、別の者が住むのかもしれない。]
……エルはその場所…いつ見つけたんですか?
[ふらりと出かける水浴びも、そこで行っていたのなら。 自分がサミュエルのラーマになった時には すでに見つけていた計算。]
(+112) 2013/05/18(Sat) 13時半頃
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[チラリと聞こえたトレイルの声>>239に、表情が陰る。 主もまた、彼らの死期を悟ってしまったのだろうか。]
………………。
[無言のまま、長木を振るう。 攻芸に話を聞いてもこうして普通にいられる自分は、おかしいのかもしれないな……。 そんなことを、ふと考えながら。]
(240) 2013/05/18(Sat) 13時半頃
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[武人として、また主に仕えるラーマとして、攻芸にはどこか近しいものを感じていた。 過去は知らずとも、強さを求める姿勢に共感を覚えていたものである。
だが、今は。 主と共に生を終えることの出来る彼に、奇妙な羨ましさを覚えていた。 そして、また。 最後の手合わせとなるならば、全力をもって相手をしようと。
本気で長木を構える姿に、その想いは現れていただろうか……。]
(241) 2013/05/18(Sat) 13時半頃
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